ラーメンの最近のブログ記事

 金久右衛門 鴻池店が2012/01/27(金)にオープンする。
 私にしては非常に珍しいことなのだけれど、オーナーが知り合いであるためこの店の開店レセプションに呼んでもらった。まるでラーメンブロガーのようだ。(^O^)
 
 呼んでいただいたので律儀に書きますよ。\(^O^)/
 
 場所はJR片町線(JR学研都市線)鴻池新田駅の改札を出て右へ数十メートルという好立地。

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 「たいしんのラーメンのページ」というページに、この方が所有されている貴重なラーメン関係の文献が紹介されている。その中のいくつかは内容も少し掲載されている。
 
 その中に、1998、1999年の年末に週刊誌『FRIDAY』誌上で掲載された「ラーメン・オブ・ザ・イヤー」があった。
 
 関東、関西で当時の「ラーメン通」が評価し、それぞれトップ15店が選ばれている。
 貴重な資料なので、この中から関西のトップ15店を転載させていただきたい。

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 エースコックの「超大盛りスーパーカップ2.0 鶏のちカレーラーメン」を食った。

 これは以前、「『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』の話」というエントリで採り上げた『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』に掲載されていた、石山氏とエースコックによる「コラボカップめん」だ。

 2012/01/05、食べログについて、一斉に報道があった。

 食べログは私も店の営業時間などを確認するのによく利用する。
 そういう身近なサイトだけに一連の報道にも他のものよりよほど関心もあるわけで、今回はそれについてネット上のニュースなどを見ながら書きたいと思う。

 とりあえず、消えてしまう前にいくつかの記事を引用しておく。

 年末に出た『Meets Reginal』別冊の麺ミーツ。京阪神の麺の店の特集として毎年年末に出版される。今冬は「ぞっこん! めんライフ。」とタイトルがつけられている。
※なお、前々回が「ときめき めんライフ。」で前回が「おかわり! めんライフ。」。

 この年末には例年より多くのラーメン雑誌が出たが、残念ながら面白いと思うものは少なかった。そんな中この本は相変わらず他の雑誌とは一線を画する気合いと実力を感じさせる。

 今年の特集で面白かったものの1つが、「チームめん。」という特集。

 かなり久しぶりに鶴見の鶴麺に行った。

 前に行ったのはもう1年半前だ(「鶴麺@鶴見区」)。

 1年半は長い。前回の訪問時から看板が変わっているし、あの頃はまだ自家製麺ではなく麺屋棣鄂の麺を使っていた。

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 自分用のメモ的なGoogleMapなんだけども、誰かの役にも立つかもしれないので共有しておくことにする。

 大阪府内の、24:00以降まで開いているラーメン店。

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 先日、ある方と話していたことなんだけども……。

 実は、日本一古いラーメン店は関西にある。

 それが尼崎にある「大貫本店」。

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 ちょうど2年前のこと。
 「『最新ラーメンの本 関西版』の話」というエントリを書いた。
 東京を中心に活動しているラーメン研究家・石山勇人が監修する『最新ラーメンの本』という雑誌があり、その関西版Vol.1が刊行された時に書いたものだ。

 ちなみに『最新ラーメンの本』の首都圏版は2007年9月に発売以降、年末と言わず発売されていて、2010年の年末までのわずか3年でVol.7を数える。それ以来首都圏版も発売されていなかったらしい(間に『最新つけめんの本』刊行)が、この年末は、[2012首都圏版シリーズ]として、なんと「東京・埼玉」「神奈川・多摩」「千葉」に分冊して発売された。
#分冊というのはどうなんだろうね。ちなみに去年それまでの「関西版」を「大阪」「京都&滋賀」「兵庫」と分けた『ラーメンWalker』は、今年はシレっとした顔で『ラーメンWalker 関西』に戻している。ちょっと欲どしすぎたんじゃないかと思う。……閑話休題。

 対して『最新ラーメンの本』関西版は、Vol.1からちょうど2年経ったこの年末にVol.2が発売された。

 とまあ、そういうことらしい。

 で、『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』。
 あのエントリで私はVol.1についてはかなり厳しい意見を書いた。ダメなところはダメだと言おうということで。
 で、そういうことを書いたからには良くなってたら良くなってるということもちゃんと書かないとダメだよねということで、このエントリを書こうと。
 ……と思って念入りに読み出したら、どうにもまたダメなところが気になってしまった。(^^; やはりこれも書くべきなんだろうな。しかしあくまでもいいものを作ってほしいがためだということはわかっていただきたい。

  • こういう表紙。

    『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』
  • 掲載されている写真は前よりずっとよくなったように思う。
  • 実物よりデカいんじゃないかと思わせる写真もあって、微笑ましい。(^O^)
  • 前回のエントリで、監修の石山勇人氏という人物自体を大々的にフィーチャーするVol.1の姿勢について、「この本は「ラーメンを宣伝する本」ではなく「石山勇人を宣伝する本」」だと書いた。しかし今回は前回に比べればそういう色がずいぶん引っ込んだように思う。

    『最新ラーメンの本 関西版Vol.1』の巻頭総論
    どの文字よりも「石山勇人」という文字が、どの写真よりも石山勇人の写真がデカい。


    『最新ラーメンの本 関西版Vol.2』の巻頭総論
    Vol.1の「だ・である」調文体から「です・ます」調に変わっている。小見出しの「東京発の「二郎系」が関西を圧巻中!」というのは、まあ日本語としては「席巻中」の方が正しいんだろうな。(^^;
  • また、「石山勇人を宣伝する本」だという話の延長として、前回は「例えば明らかな広告ページである「エースコック×石山勇人 「ベジポタ」カップ麺開発プロジェクト」というページが、この本では目次の中に堂々と登場する。広告扱いではなく記事扱いなのだ。好き放題。……」と書いたが、今回の「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」の広告はちゃんと広告扱いになっているし、広告とはっきりとわかるページレイアウトになっている。もちろん目次にも入れられてはいない。
  • ただしこれについてはまだ微妙さを感じるところもある。Vol.2にはなぜか他の記事とは完全に孤立する形でコラムが掲載されている。「石山勇人の勝手に御麺!」というタイトルでカレーが採り上げられているのだが、これがかなり不自然。「……福島の『JET』や関大前の『諭吉』、南森町に支店を出した『麺乃家』などは、「カレーつけ麺」をメニューに掲げている。……今までならキワモノ扱いされたかもしれないカレーラーメンやカレーつけ麺だが、関西ラーメンの人気を牽引する実力店が挑戦しているとなると見過ごすわけにはいけない」(文末の「いない」というのは原文ママ)とあるのだが、「関西ラーメンの人気を牽引する実力店」って。諭吉は石山氏がかなり気に入っているのか他のところでもよく話に出してくるのだけど、去年4月にオープンしたばかりでまだ知名度も低い新店をこういう文脈に使うのは変だ。麺乃家は確かに今は亡き『KANSAI一週間』のラーメン大賞を取ったほどの人気店ではあるが、ここは主人がもともとカレー屋だったこともありカレーは昔から手がけている。だからこれまたこの文脈にはそぐわないだろう。つまりそもそもこのコラムでなぜカレーを採り上げるのかという理由に、かなり「とってつけた」感が滲み出ているのだ。そしてコラムの締めの文章がこれだ。「東京ほど確立されたラーメンの土壌やしがらみがない分、関西のラーメンはより多様化が期待できるというのが私の持論。関西の文化として発展を遂げたカレーうどんをそのまま受け継ぎ、さらに発展した麺料理へと独自に昇華させていってもらいたい。そう願うのは、きっと私だけではないはずだ」。この抽象的な締め方を「とってつけた」といわずに何という。(^^; 普通に見ればこのコラムは実質的に「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」の導入的な扱いになっている。このコラムそのものにこの商品はまったく出てこないけど、この不自然さをそれ以外で説明できない。で、やっぱりこのコラムはちゃんと目次に記事扱いとして載ってるんだよねえ。だから、この部分は前に比べて良くなったと断言できるのかどうか、判断に迷う。
  • いや実際のところ、東京で「プロ」のラーメン研究家として活動している石山氏が関西のラーメン事情を語るのに一番求められる、彼にしかできない、彼だからこそできることというのは、まさにこの、「東京ほど確立されたラーメンの土壌やしがらみがない分、関西のラーメンはより多様化が期待できるというのが私の持論」という部分をちゃんと語ることだと思うんだよね。東京にはどういう「確立されたラーメンの土壌やしがらみ」があるのか、それがあるとどういう制限があるのか、それがなければどういう自由と可能性があるのか。私の実感では、ラーメンの「多様化」の波はいつも東京から入ってくる。関西はそれとは違う展開あるという程度で、こと「多様化」で関西が東京を凌駕しているようにはまったく見えない。少なくとも関西にいる私には。なので両方のラーメン事情を見た石山氏には、「いえ、両方見た立場からすればこうなんですよ」ということをわかりやすく解説してほしい。せっかくの関西についての「持論」なのに、関西版でそれを書かないでどうする(首都圏版に書いても需要はないでしょ(^O^))。大崎氏や石神氏と違い関西にちゃんとメディアを持っているのだから、石山氏にとってこれは非常に大きなアドバンテージだと思うんだ。ちゃんと活かしたらいいのに。
  • Vol.1から店情報や地図をケータイで見ることができるようになっていたが、独自のシステムを使っていた。Vol.2ではぐるなびラーメンを利用している。
  • 巻末の50音インデックスは前回同様、「ラーメン●●」や「麺屋▲▲」という店でも「ら」「め」に入れずにちゃんと「●●」「▲▲」で検索できるようにしている。これは非常に実用的で好感が持てる。またVol.1の「エリア別INDEX」がなくなり、代わりに「路線図インデックス」になった。鉄道路線図に店を落とし込んだもの。これはこれで便利。ただ「エリア別INDEX」をなくす必要はなかったんじゃないかとも思う。いっそこういう本は、インデックスを5種類くらい作ったらいいのに(終了時間別とか)。
  • 細かいことをいえば、50音インデックスにはクーポンの有無以外にエリアも記載してくれたらもっと便利かな。
  • 前回同様にPAPUA氏、としむね氏を迎えた座談会はかなり内容のあるものになったと思う。前回はどうも話が噛み合ってなかった。
  • 前回は「関西ラーメン3賢人が選んだこの冬絶対食べたいラーメンランキング」という特集(ラーメン店別ランキングBest10の他、ジャンル別[塩・醤油・つけ麺・味噌・白湯]でそれぞれ3店、のべ25店を紹介)があり参考になったのだけど、Vol.2ではこれがなくなったのも残念。代わりに(?)3人がそれぞれ注目店を3店ずつ紹介している。
  • 今回は本全体を通じて、関西のラーメン事情について「歴史」にはあまり触れずに「現状」に重点を置いているように思う。対談だけではなく本人の文章の中でも。これはよかったと思う。この人が語れるのはこちらのはずだし、こういう本はそういう役割のはずだ。前回は関西版の初号ということで、歴史にも触れざるを得なかったのだと考えておこう。
  • 近年の新店の中でトップクラスの露出度・注目度であったはずの宮田麺児をことさらに持ち上げていないところは見識だと思う(他店と同列)。これはやはり東京の人だからだろうか。
  • というか、取材そのものを石山氏がしているわけではないだろう。編集会社はVol.1では東京と奈良の2社だったが、今回は東京の会社1社になっている(前回の東京の会社とは違う)。ライターはどうなのかな。いずれにせよ見識は見識。
  • 巻末の方に、「キムラ君と僕。~編集部員ヨシオカ(関東在住)のときめきメモリアル~」という1ページのコラムがある。書いているのは石山氏ではなく「ヨシオカ」なる人物。おそらくは奥付に記載されているスタッフの中で、発行人、監修者、広告、販売以外では唯一Vol.1とVol.2の両方に名前が載っている吉岡啓雄という人だろう。今回は「編集チーフ」とある。コラムについているプロフィールによると、埼玉県出身のヨシオカ氏は「今回、5回目の来阪となる」という。編集チーフであってもこのくらいの来阪回数か。うーむ……。
  • 今回の掲載店のうち石山氏はどのくらい取材しているのかな。これは単なる疑問。この本の中で石山氏自身がやたら諭吉の話題を出しているところを見ると、もちろんこの店には行ったと思うのだが、あまりにこの店のことばかりを出して他の新店の話が出てこないのが逆に気になる。実際に取材した店は意外と少ないんじゃないかと勘ぐったり(本当のところはどうかわからない)。とはいえ彼はあくまでも「監修」という立場なので、全部の店に足を運んでいる必要はない。
  • 個別の店の紹介文は全部読んだわけではないのでたくさんは書けないが、少し目を通した中で気になったことをいくつか。
  • 前回、虎一番の記事の中の、
    中華料理に長年勤しんだ店主が、魚介系ラーメンのパイオニア・新宿『麺屋武蔵』の影響を受けて開業したのが2000年。関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃だ。
    という部分について、2000年が「関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃」だなんていうのは事実ではないし同じ本の中ですら時系列の辻褄が合っていないということを指摘したが、今回もその記述は残っている。
  • Vol.1とVol.2の両方に掲載されている店もたくさんあるが、これらの店は今回はほとんど取材をしていない。前回の写真、文章を流用するだけ。といってもこういうやり方は他の本・雑誌でも普通にやっていることだから、ことさらにこの本がどうというわけではない(むしろそれが、続けて出すことのアドバンテージでもあるのだろう)。よくわからないのが、どの本・雑誌も前回の文章をそのまんまコピペするのではなくほんのちょっとだけ変えることだ。事情はよくわからない。最初の文章を書いた人へのギャラの問題なのか、単に全く同じ文章を載せるのは気が引けるのか。いずれにせよ変えるのはほんの少し。例えばちょっと目についた麺屋楼蘭の記事はこうだ。
    丼の中の豊かな調和はラーメンの域を超えた芸術品
     数種類の味噌をブレンドし、魚介の香りがアクセントになっているWスープに合わせる。あっさりした中にも豊かなコクを持つのが「焦がし味噌ラー麺」だ。特筆すべきは、丼の中でのバランス。スープを飲むごとに、麺をすするごとに、違った味わいを見せる。計算され尽くしたこのハーモニーは、必食。(Vol.1)
     
    丼の中で調和する芸術的な佇まい
     数種類の味噌をブレンドし、魚介の香りがアクセントになったWスープに合わせる。手間暇かけて手掛けた「焦がし味噌ラー麺」は、あっさりした中にも豊かなコクを持つのが特徴。さらに特筆すべきは、スープと麺のバランスのよさ。スープを飲むごとに、違った味わいを見せる。計算され尽くしたこのハーモニーをぜひ味わってほしい。(Vol.2)
    これでもかなりアレンジしている方。もっとそのまんまのものもたくさんある。
  • というわけで、虎一番の記事も前回とほとんど同じように踏襲されているというわけ。
  • 結局、この本に限らずこうやって一度取材した店のデータを使い回していくと、リライトする方も単純作業になってしまう。そして質が落ちていく。なんせその店の取材をしていない人が、誰かが書いた前の文章の言い回しを少し変えるという作業を繰り返すんだから。劣化はあっても新たに加えられる情報はない(あったらそれはそれで怖い)。そんな仕事にライターも力が入るわけがない。
  • で、そういう仕事をしているとこういうことをやらかす。これは麺屋えぐちの記事。
    血筋の良さに甘えない実直な味づくり
     大阪の名店、醤油の『カドヤ食堂』、豚骨の『天神旗』という畑の異なる2軒に学び、満を持して開業を果たした話題のお店。淡海地鶏を濁らすことなく丁寧に炊いた清湯スープに、煮干の香りを沸き上がらせるパンチの効いた味作り。キレイに浮かぶ鶏油の甘味も加わり、ルーキーらしからぬ風格のある一杯を提供している。(Vol.1)
     
    名店に学んだ店主が実直な味づくりを実践
     醤油ラーメンの『カドヤ食堂』、豚骨ラーメンの『天神旗』という味の異なる2軒に学び、満を持して開業を果たした店主による話題の店。淡海地鶏を濁らすことなく丁寧に炊いた清湯スープに、煮干の香りを沸き上がらせるパンチ力の効いた味作りがポイントだ。キレイに浮かぶ鶏油の甘味も加わり、血筋のよさに決して負けない、風格のある一杯に仕上がっている。(Vol.2)
    パンチの効いた」を「パンチ力の効いた」にした理由を問うつもりはないが、何じゃその「味の異なる2軒」って。違う店なんだから味が異なるのは当たり前のことだ。元々の記事を書いた人は恐らくちゃんと、カドヤ食堂天神旗がどういう店なのかわかった上で「畑の異なる2軒」と書いたのだ。しかしこれをリライトした人間はおそらくこの2軒のことを知らない。単に醤油ラーメンの店と豚骨ラーメンの店ねと思っただけだ。で、単に前の文章の言い回しを変えるだけという単純作業であるにもかかわらず、こんなすっトボけた文章を生み出してしまう。取材していないんだから必然的と言えば必然的な劣化。繰り返すがこのへんはどのラーメン本も抱える問題点だ。
  • Vol.1の巻末には、同時期に発売された『最新ラーメンの本 首都圏版』に掲載された256軒の店の名前・住所・電話番号と1行コメントが収録されていたが、Vol.2でははなくなってしまった。これは残念。
  • 前回に比べて特集の見せ方が垢抜けたと思う。編集者とデザイナーの腕かな。
  • 凄いなあと思うのは、店データ。店名・メニュー・住所・連絡先・営業時間・定休日・席数、駐車場の有無といったデータはどの本にもある基本データとして、Vol.1に引き続いての開店月データ(これも貴重なデータ)の他に、Vol.2から「製麺所」と、メインに紹介するメニューの「麺重量」が入るようになったこと。もちろん製麺所を「非公開」にしている店もあるけど、公開してるところも多い。自家製麺も数年前に比べればびっくりするくらい多く、隔世の感だ。↑で掲載2回目の店は取材していないと書いたけど、少なくともこのデータに関しては取材しているということね。
  • とはいえ非公開の店も多く、公開しているところをみると、妙に麺屋棣鄂宝産業釧路製麺)が多い。これと、この両社がこの本に広告を出しているのとは関係があるのかないのか……。貴重なデータなので問題ないけど。
  • 「非公開」のところは少なくとも自家製麺ではないということではあるのだろう。
  • オオタメンがんばれ。
  • 住吉が自家製麺ってのには驚いた。ずっと栄大号だと思っていたので。麺の量が145gと意外に多いのも驚き。あれだけ太いと少なく感じるんだよなあ。……なんて見方ができるのはとてもいい。これはこの本だけの楽しみだ。
  • 数年前、どれだけの人がどの製麺所の麺を使ってるかなんてのに興味があっただろう? これだけでも関西のラーメン文化の深化を感じるよ。
  • しかしほんと、自家製麺の店が増えた。製麺機はそんなに安いものじゃない。にもかかわらずこれだけ自家製麺が増えたということは、製麺機会社がかなり儲かっているということ。関西はいい市場に成長したわけだ。大和製作所のDM頻度なんて凄いからねえ。
  • これだけたくさんになるとヘッタクソもたくさんいるはず。(^O^) 製麺所よりもいい麺を作っている店がどれだけあるのかな。
  • で、店データの話。スープの「あっさり ── こってり」度の指標というのはこの本だけではなくどの本も載せたがるね。これってほんとに要るのだろうか。この御時世、禁煙かどうかの情報の方がよっぽど需要があるように思うけど。汁なし麺にも「こってり4」とか書いてるし。(^O^)
  • この雑誌にはエースコックが広告主としてついており、上記「エースコック×石山勇人 鶏のちカレーラーメン」は1ページ広告を出し、それの関連コラムまで本記事の中に押し込んでいる。これに対して意外にも(?)同じエースコックの「それゆけ!大阪ラーメン」については本記事でもまったく言及がなく、意外といえば意外だった(一応、半ページ分の広告が入っている)。え? うん、そう。あの「大阪ラーメン」のことね(「もうズブズブやん。(大阪ラーメン)。」参照)。話題的には関西ローカルで、しかもメディアも巻き込んでおり、さらにスポンサーであるエースコックの商品だということになればこれはまあ、「関西版」としては何かやりたくなるよね。しかしそれをやっていない。宮田麺児にしてもこの大阪ラーメンにしろ、「あえて」話題に出さない「見識」だと理解しておこう。単に「知らない」ということはさすがにないだろう。うん。
  • あるいはこういうことかもしれない。この「それゆけ!大阪ラーメン」の半ページ広告にはパッケージ写真も間に合わず(シルエットに「?」となっている)発売日も確定していない(「2011年12月発売予定」とある)。この状態では大々的に押すことはできなかった、とか。(ヨシオカ氏のキムラ君云々のコラムの場所がとてもアヤシイ(^O^))
  • ちなみに同時期発売の『ラーメンWalker 関西2012』には「それゆけ!大阪ラーメン」の1/4ページの広告が入っている。入稿締切がこちらの方が遅かったようだ。こちらではパッケージ写真が登場し、発売日も「12/5発売」と確定している。
  • どういう理由にせよ、とにかく結果的には『最新ラーメンの本 関西版 Vol.2』が示す「関西の今のラーメン事情」は広告でも話題でもなく、ラーメン店が実際に出す丼の傾向なのだというシンプルな姿勢となっている。意図はどうあれ、これはいいことだと思う。

突然食いたくなったものリスト:

  • インデアンカレー

本日のBGM:
素敵にジングルベル /伊藤さやか





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 つけ麺発祥の店といえば、言わずとしれた大勝軒。山岸一雄という伝説的人物が中野大勝軒の店長をしていた頃に開発、独立し池袋大勝軒で提供した。

 レシピなど秘密主義となりやすい業界にあって、山岸氏は求められればあっさりとレシピを教えてしまうという。弟子になり数ヶ月(数週間?)で伝授したという話も聞く。

 なので実はさほど驚くに値しないのだけれど、最近、大勝軒のつけ麺のレシピがテレビで大写しになったことが2ちゃんねるで話題になったらしい。

テレ東で大勝軒のつけ麺レシピを丸写し

 これでふと思い出したのが、雑誌『dancyu』。
 確かこの雑誌でも大勝軒のレシピが公開されているはず。
 ただしかなり古い話で、おそらくは1991年11月号。「ラーメン一直線」と名付けられた特集の中の「ラーメン大好きデザイナー横田良一さん。「大勝軒、で東京風醤油の極意を習う。家庭用再現レシピは上々の旨さなり。」という記事でのことと思われる。

 たまにふと思い出したり古本屋を覗いたりするときにこの号を探してみるのだけど、なかなか見つからない。図書館でも近所の図書館レベルでは保管期間が終わっていてこれまた困難。

 で、上記のような2ちゃんねるでの話題に触れたのをきっかけにまたいろいろググっていると、この号のものと思われるレシピを紹介してくれているページを見つけた。

大勝軒のレシピ(ハング・ウインド・麺・守谷日記)

 というわけで、せっかく2つの「大勝軒のレシピ」を見つけたので、ここにメモがてら置いておこうと思う。
 ただしそもそも「この通り」作ることがこの情報だけでは恐らく不可能だし、もし仮に「この通り」作ることができても大勝軒と同じものはできない。タレや麺はどうするんだと。(^O^)

 2ちゃんねるのものはテレビ画面に映ったものを209が文字起こししているが、テレビ画面なので判読不能のものが「x」とされていた。ここではわかりやすい?ように「■」にしてみた。あと、わかるのは足した。

 というわけで、これはつけ麺(のつけ汁)のレシピね。
 スープだけでタレのレシピはないみたい。


209 :名無しさん@涙目です。(千葉県) : 2011/09/11(日) 22:27:09.33 ID:9/PZn0TU0
>>42
大つけ麺博 大勝軒レシピ(2010/4/12mon)

一番スープ
54cm寸胴に水40リットルと動物系の
醤油と豚足以外を全部入れて、沸騰させ、アクを取る。
※混ぜる時、ゲンコツは混ぜず、上のガラのみを混ぜる
沸騰したら切った豚足12kgを入れる。アクをとる。
再沸騰したら、9割まで水を足す。強火で煮る。

添加から2時間後、魚系・ニンジン・ネギ類を入れる。

1時間後 中火にする
5分後 玉ネギ10個・ニンニク9個、鶏豚湯1缶
    しょうが210g・長ネギ6本・
    ガラフレ500g・醤油500g

15分後 挽肉4kg
20分後 SS210g・中華味90g・ミタス200g・
     WP・BP各10振り・挽肉2Kg
20分後 エキスト 160g
     中華味   80g  ※本店ではここが
     風味だし 100g   山岸さんの最終チェック
■■■■■■■■■■■て調整する。
一番完成。(■■■■■■とる)

212 :名無しさん@涙目です。(千葉県) : 2011/09/11(日) 22:29:35.51 ID:9/PZn0TU0
>>209
二番スープ
水を38.9リットルいれて、

 挽肉 6kg
 ニンニク 2個
 玉ネギ 4個
 しょうが 5きれ
 妃湯 1■
 鶏塊湯 60■
 ポーク&チキン 60■
 ガラフレ ■g
 風味だし ■0g
 スープストック ■40g
 中華味 60g
 だしパック 1パック
 煮干 6本

をいれ、水位■■■にする。
沸騰したら味を見て、
 エキスト 160g     ※本店ではここが
 中華味 100g       山岸さんの最終チェック
 風味だし 100g を足す

※煮る時間は一番同様、温度をみて調整

二番完成(一番・二番で約1■■■)

 こちらはラーメン。

  1. 直径63㎝もある大鍋にたっぷりの湯を沸かし、湯通ししておいた鶏の胸の骨4kgを入れる。
  2. 次に、やはり湯通ししてきれいにした鶏の足と頭を入れる。これらも合わせて4kg。
  3. 下処理した豚のゲンコツ(モモの骨)15kgは叩いて割ってから入れる。
  4. 一気に火を強め、沸いてきた灰汁を取る。ここでいったん余分な脂を取っておく。
  5. ゆでた豚足(12kg)の爪の先から縦に包丁目を入れ、よく水洗いしてからスープを加えて煮る。
  6. 灰汁がたくさん沸いてくるが、スープに適度のコクを出す為、あまり取らないのが大勝軒式。
  7. 1時間半ほど経過した状態。この頃になるとスープはいい匂いがしてくる。
  8. 皮付きのままブツきりにしたニンニク、ショウガ、にんじんと玉ねぎを丸ごと加える。
  9. 煮豚の切れ端なども加えて煮る。骨や肉に比べて野菜の量は比較的少ない。
  10. 煮干、サバの削り節を袋布に入れる。量は全部合わせて、1kgほど。
  11. 煮干などの布袋を鍋日入れて煮込む。大型のティーバッグの要領である。
  12. 長ネギの青い部分を半分に折って加え、さらに煮込む。風味が良くなるほか、灰汁取りに効果あり。
  13. 前日のスープの残りを加える。ゼラチン質が多いので煮ごこりの状態である。
  14. 鶏の肉を4kg加える。肉からの即効性で旨みが出る。スープはそろそろ完成に近づいている。
  15. 豚挽き肉6kgをさらに加える。大鍋に材料があふれるほど入っている。
  16. コクをより一層出す為鶏の脂1kgを加えて煮込む。脂が充分溶けたら完成。
  17. 最後の仕上げは業務用の化学調味料や肉のエキスで。この味を好む客も多いという。
  18. 手早く麺を茹で上げる主人の山岸さん。麺も自家製で裏の工場で毎朝打つ。麺が熱くなったら打ち止め。

興味あればトライしてみたらいかがだろうか?

 

突然食いたくなったものリスト:

  • チョコバナナ

本日のBGM:
東京キケン野郎 /沖山優司






 この世の中のラーメン屋の多くは、これに勝てません。


ラップでフタしてる

 場所代込みでぼったくってるけれど(^O^)、それでもまだ勝ってるよ。


チキンラーメン(玉子つき)280円

 ラップのフタは情緒がないなあ。中身が見えるってのを意識してるのか、お皿かなんかを使うと酔っぱらいに割られちゃう可能性があるからかわからないけども。

 しかしやっぱりうまいんだもん。
 私は生玉子も要らないけどねー。

 おまけ。
 某店@某所で作ってもらったS&Bホンコン焼きそば。


青のり添付。うまそー。


パッケージもステキ。関西では売ってないよね。

突然食いたくなったものリスト:

  • 吉四六の焼飯

本日のBGM:
花咲く乙女よ穴を掘れ /ムーンライダーズ

ジャケットがロシア構成主義っぽい。





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 あの哲麺が!
 とうとう関西本格始動……しちゃうようだ。

DM
名前がステキ

 安いねえ。
 うまいまずいは食べてみないとわからないけども。

 しかし。
 それにしても。

 関西でもこの名前でやるのかな。

 やるんだろうなぁ。
 当然関西のマーケットもリサーチ済みで、それでも敢えてやるという判断なのだろう。

 うーむ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 魚肉ソーセージ

本日のBGM:
いっさいがっさい /奥村愛子






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 つけ麺に対する、「つけ汁が麺に絡む|絡まない」とかつけ汁の粘度云々という評価について、これまで何度か書いてきた。

 私はこれまで、つけ麺に対してどうしてそういう評価が出てくるのか理解できなかった。
 正直わけがわからんと。

 だから「ラーメンの評価の仕方をつけ麺にまで持ち込んでいる」と考えたのだ。

 しかし最近やっと(本当にやっと)、こういう評価が生まれる理由がわかった。

 わかってみるとあっけなくて、なぜこれまでこれに気がつかなかったのかと驚くくらい。

 きっと多くの人はわかっているのだと思うのだけど、その人にとってはあえて言葉にするまでもない当たり前のことだったり、あるいは言葉だけでは伝えにくいといった事情で、私の耳には入ってきてなかったのだろう。

 なので私は伝えてみようと思う。
 わかっている人にとっては言わずもがなだけど。

 結局、こういう評価軸の違いがあるのは、つけ麺の食べ方が人によって違うからなんだよなあ。

 食べ方が違うんだから求められる要素も違うし、となると評価ポイントも変わる。

 うむ。

 ただそれだけのことだったんだ。

 って、これだけじゃわからんよねえ。

 言葉でいう前に、説明しやすい動画をYouTubeで探してみた。

 この動画で、女の子がざるそばとかけそばを順番に食べてるけど、これが比較的わかりやすいかな。

 ざるそばとかけそばの食べ方の違いは何か。

 ざるそばの麺は一気にすすり上げている(ざるそばは2回食べてて、0分33秒くらいからの2回目の方がわかりやすい)。この動画では息が続かなくて3回に分けているけど、いずれにせよ箸を使ったのは最初に口に持っていくときだけで、あとは「すすり上げる」力だけで口に納めている。

 これに対して麺が温かい出汁に入っているかけそばの方は、動画の1分40秒あたりからの、彼女が「これで年が越せます」と言った後の食べ方がとてもわかりやすい。
 一度麺の端っこを口に入れてから、まだ口に入ってない麺を箸でたぐり寄せてすすり、たぐり寄せてすすり、たぐり寄せてすすり……、しかも途中で噛み切っている。
 これはラーメンでよく見る食べ方だ。

※もっとわかりやすい動画もきっとあったと思うが、この女の子がとても私好みなのでこれでいいのです。もし私の彼女なら箸の持ち方を矯正してやりたい。(^O^)

 この動画は蕎麦だけども、麺のすすり方という意味では同じこと。

 私が店で観察していると、この動画でのかけそばのような、箸で何度もたぐり寄せる食べ方をつけ麺でもやってる人が多い(かなり多い)ことに気づいた。

 つまりラーメンと同じ食べ方でつけ麺も食べているということ。

 なるほどこれか、と。

 何度もたぐり寄せる食べ方をすれば持ち上げた麺が全て口に納まるまで時間がかかってしまう。その間につけ汁がポタポタ落ちていくから、つけ汁は粘度を強くして麺もつけ汁が落ちにくいようにザラつかせなくちゃいけないようにもなるわね。一気にすすり上げないのでツルツル感もさほど重要視されないだろう。

 逆に一気にすすり上げる食べ方をするのであれば、かなりの速度で麺が口に飛び込んでくるので、粘度の低いつけ汁でも麺の勢いについてくる。となると「つけ汁の絡み」なんてまったく問題にならない(つけ汁がついてくるかどうかはすすり上げる速度に依存する)。むしろ粘度が高いとつけ汁がやたら口に入ってきてかなり厳しくなる。この食べ方だと一気にすすり上げる時の気持ちよさ、ツルツル感はかなり重要視される。

 これは、

いってつ@大阪狭山市
麺をすする話の続き

 あたりのエントリでも書いたこと。できればこれらのエントリも読んでほしい。
 今回のエントリはこれらのエントリに動画をつけて改めて書いただけという位置づけ。新しいことは書いてない。

 まあどちらの食べ方が正解だなんて言うつもりはないけれど、わざわざ冷やしてつけ汁と分けて器に入れている麺の食べ方としては、やっぱり「一気にすすり上げる」食べ方の方が麺のうまさが楽しめるかとは思う。

 ただ、六厘舎角ふじのような強いウェーブのかかった極太ゴワゴワ麺などは「チュルチュルチュルッ!」と一気にすすり上げることを想定していないわけで、これはたぐり寄せる食べ方が正解なんだろう。で、これらの店ではそういう食べ方に合ったつけ汁が提供されていると。結局はバランスってわけだ。(このあたりの違いを理解せずにこれらの店の表面的なものだけを真似てマズいつけ麺になっている店はゴマンとあるね)

 まあ六厘舎角ふじのような例もあるわけだから(しつこいようだが)どの食べ方が正解というわけではない。ただまあ、あなたがもし今食べているつけ麺の評価を「つけ汁が麺に絡む|絡まない」とかつけ汁の粘度云々で決めようとしているのなら、一度、試しに自分がやってない食べ方でそのつけ麺を食べてみればどうだろう。
 ひょっとしたら今まで気づかなかった、そのつけ麺のうまさが発見できるかもしれない。

 せっかく箸の国の人なんだから、麺をすする楽しさを味わっちゃおうよ。

 しかしこの違いを認識していないのは客側だけじゃない。

 食べ方によって評価(求められるもの)が変わってしまうのなら、本当は店側がどういう食べ方をしてもらいたいかを明確にしてつけ麺を組み立てなくちゃいけないし、それをちゃんと客に伝えるべきなんだと思う。
 麺野郎ではそれを貼紙している(伝わってるかどうかは別として)。六厘舎角ふじは麺の形状でそれを宣言している。
 あるいは仮に伝えなくても、少なくとも作る側は想定しておくべきだと思う。

 しかしどうも、作る側もこの食べ方の違いをさほど認識していないんじゃないかと思う。
 だから中途半端なものができあがる。
 いや、この違いを認識した上で、「どちらの食べ方をする人にも評価されるように」というやり方を模索するのはアリだと思う。しかしそういう認識もなくただ漠然と作ってはいないだろうか。そんなことをしても、目指すべき「うまいつけ麺」の姿が見えないんじゃないかと思う。だからわかりやすい「つけ汁の味」なんかに走ってしまうのではないかと邪推さえしてしまう。この2つの麺の食べ方では、おそらく「うまい麺」の姿自体が違うはずだ。これを認識しないで「うまい麺」をどうやって目指すのかと。
 だから本当は、つけ麺の麺は小麦粉の種類、加水率や太さなどはもちろん、長さにまでこだわってほしい。でも長さにまで気を使っているという店には今まで出会ったことはない。これはきっと求めすぎなんだろう。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • 玉子サンド

本日のBGM:
俺は勝つ /遠藤賢司



youtubeにはなかったよ。


 このブログでこれまで2度ほど採り上げてきた産経新聞大阪本社社会部の「それゆけ!大阪ラーメン」企画だが……、

「大阪ラーメン」ですか。
結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)

 過去2回、あまりいいことを書いていないということは実際に読んでいただければわかると思う。まあできれば読んでいただきたい。

 すでに読んでいただいた皆さんにとっては、2回採り上げてまだやるのかといい加減ウンザリしている人も多いとは思う。私もいい加減しつこいなと、我ながら思う。実際、また採り上げることになろうとは私自身まったく思ってもいなかった。

 さて、私は前回の「結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)」というエントリの中で、こう書いた。

 【それゆけ!ラーメン部】と銘打たれたこのシリーズ記事は、2011年1月21日付を最後に途絶えている。おそらく「完結」したのだろう。

#いや、ひょっとしたらウェブに上がっていないだけで連載は続いているのかもしれない。ただ、私は産経新聞は取っていないし、産経新聞は縮刷版も出していないので確認もできない。なのでここではウェブの記述をそのまま信じて、連載が終わっているものとして話を進める。もしも実際に連載が続いているのなら、ご存じの方教えていただけるとありがたい。その際は訂正します。

 このエントリを書いた時点(2011年5月18日)ではやはり続いていなかったようだ。
 ただ、「完結」したわけでもなかった。

 なんと、「それゆけ!ラーメン部」シリーズに、最新の記事が掲載されたのだ。

【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦(2011/06/11)
【それゆけ!ラーメン部】カップ麺1030種…差別化、ご当地味どう表現(2011/07/09)

↑とか言ってる間にもう1つアップされてた。

 今回、このエントリを書き進めるにあたって、まず1つお詫びしておく。
 新しくアップされていた「【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」には、

 ただ、大阪のご当地ラーメンとして一つの形が提案できたとはいえ、ラーメン部の究極の目標は、あくまで自分たちが提案したラーメンを世に広めること。イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけでは、それこそ自己満足に終わってしまうのではないか。

 と書かれている。これはまさに私が「結局そういうことか(産経新聞ラーメン部)」で指摘したことであって、私は彼らがこのことをまったく考えていない、すなわち「自己満足に終わってしま」っており、「自分たちが提案したラーメンを世に広めること」が頭にない、ということを指摘し、「バカ」だと書いた。
 しかし今回の記事ではそれについてちゃんと認識していることを示したわけで、これは私の決めつけがすぎたということになるだろう。これについてはお詫びしておきたいと思う。言い過ぎました。ごめん。m(_ _)m

 ただ、それを認識しているからといってそこから出てくる行動がまともかどうかはわからない。正直言って私はそうは思っていないわけで、それがこの第3回の大阪ラーメン関連エントリということになる。

 約5か月ぶりに書かれた記事(「【それゆけ!ラーメン部】究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」)にはこう書かれている。

 昨年4月のラーメン部結成以来、部の悲願だったご当地ラーメン作りは、カドヤ食堂(大阪市西区)の橘和良さんらの全面協力のおかげで、「甘辛」と「始末」をコンセプトにした渾身(こんしん)の一杯が完成。今年1月の大阪国際女子マラソンの会場で、完成披露を兼ねて一般販売したところ、わずか5時間で千杯を完売し、大きな反響を呼んだ。

 ただ、大阪のご当地ラーメンとして一つの形が提案できたとはいえ、ラーメン部の究極の目標は、あくまで自分たちが提案したラーメンを世に広めること。イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけでは、それこそ自己満足に終わってしまうのではないか。

 いやそれは確かに自己満足で終わってしまうね。

 だいたい「ラーメン部の究極の目標」とかいう「自分たちが提案したラーメンを世に広める」ための努力って何もしてないじゃないの……というのが、私が前のエントリで書いたこと。

 「イベント的に披露した生麺での反響に満足しただけ」なんだから、ほんと、何もやっていないに等しい。

 では自己満足にならないよう、「自分たちが提案したラーメンを世に広める」ために具体的に何をやるんだろう?

 そこで部員たちが協議して考えたのが、カップ麺版の開発だった。

 ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!????

 なぜ生麺ではなく、カップ麺なのか。理由は2つ。一つは素人集団であるラーメン部では、生麺を作れず単発のイベントだけでご当地ラーメンを根付かせるのが困難であること。そしてもう一つは、安価で気軽に食べられる即席麺の商品特性を生かせば、自分たちが提案した大阪ラーメンをより多くの人に知ってもらえる可能性があるからだ。

 ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!????

 もうほんと、むちゃくちゃやね。
 一体どこに行こうとしてるのか彼らは。

 「大阪のご当地ラーメン」を作りたいんだよな?

 何度も引用するが、この企画は日常のこんな会話から始まったという。

「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」

「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」

 ここでいう「ご当地ラーメン」という意味が、本当になし崩しになってきていないか?

 「自分たちが提案したラーメン」がまったく大阪の中で認知されておらず広まっていない中で、それを「安価で気軽に食べられる即席麺の商品特性を生かせば、…より多くの人に知ってもらえる可能性があるから」ってアンタ……。

 一体何がしたいんだ。

・大阪の人が誰もご当地ラーメンだと認識していないラーメンを、
・とにかく何が何でも「大阪ラーメン」という名前で売り出して、
・全国にそれこそが「大阪ラーメン」だと認識させたい

 と、こういうわけか。

 だいたい、生麺ではなくカップ麺にすることの理由がいかにも無理矢理考えた感丸出しじゃないか。
 「素人集団であるラーメン部では、生麺を作れず単発のイベントだけでご当地ラーメンを根付かせるのが困難である」って。(^O^)
 できあがって初めてこれに気がついたのだとすればよっぽどのバカだよね。

 一番最初に佐野実に話を持っていったとき、一体何を考えてたんだろう。生麺のラーメンができあがるなんて夢にも思ってなかったんだろうか。

 それにイベントで出すだけが方法なのか? それを考えて実行するのが「ご当地ラーメン」を「自分たちで作っちゃいましょうよ」の意味ではないのか。

※例えば各地のご当地ラーメンがどう成立して広がり、その土地に根付いていったのかを取材すればそれだけで十分面白い記事が書けるだろうし、それらを大阪で実現するにはどういう展開が考えられるか……なんてみんなで考えて実行してみるという記事は、絶対に読み応えのあるものになるはず(実際に作って売るだけが戦略じゃない)。ただしそれはしんどそう。で、今彼らがやってるのはとてもラクそうだ。インスタントラーメン屋さんに乗っかるだけだから。……ま、そういうことなんだろうね。

 すでに成立している他のご当地ラーメンの歴史やそれに携わった人たちを完全に愚弄している。

 愚弄ですよ、愚弄。

 何らかの事情があって、それを隠すために無理矢理に「理由」をでっち上げなくてはいけなかったとしても、こんな言い草はない。

 もうほんと、ラーメンで遊ぶのやめてくれないかな。

 大して知らないラーメンというフィールドに土足で上がり込んで好き勝手に遊びまくって、荒らすだけ荒らしたらまたシレッと次のフィールドに行くわけだ。

 ほんと迷惑。

 本人たちは楽しいんだろうなあ。そんなこと思いもよらず。
 ラーメンは、たまたま目に入った遊び道具って感じなんだろう。

 それがまた腹立つ。

 で、これ↓が仮に成功したとして、だよ。

・大阪の人が誰もご当地ラーメンだと認識していないラーメンを、
・とにかく何が何でも「大阪ラーメン」という名前で売り出して、
・全国にそれが「大阪ラーメン」だと認識させたい

 つまり、このカップ麺がヒットして、全国的に「大阪ラーメンって、こういうものか」と認識されたとして、それ、大阪の「ご当地ラーメン」なの? そうなの? そういうことなの?

 「不毛の地」大阪にご当地ラーメンが誕生したことになるの?

 へえ。

 そうなんだ。

 こりゃ全国でやるべきだね。
 早い者勝ちだわ。

 本題はここで終わり。ここからあとは余談にすぎない。

 さて、ではこれはどういうカップ麺になるのか。

 まあ普通に考えて、去年の4月から始まってカドヤ食堂と協力して作り上げ、今年1月に「完成披露を兼ねて一般販売したところ、わずか5時間で千杯を完売し、大きな反響を呼んだ」という、あのラーメンのことだと思うよね。「自分たちが提案した大阪ラーメン」って書いてるわけだし。

 あのラーメンをカップ麺にどうやって落とし込むのか……みたいなことをやっていくんだろうなと普通は予想する。私はした。

 とっころが。

 これがまったく違う。

 カドヤ食堂店主のブログには、こうある。

産経新聞への協力関係解消の御知らせ

……
この度、同社との協力関係を解消することとなりました。

先日、産業経済新聞社が発表した、同企画内のカップラーメン開発に関しましては私および中華そばカドヤ食堂は一切関与しておりません。

また、私が開発を行ってきたラーメンのレシピは産業経済新聞社には開示しておらず、同社が今後で行う一切の行為と私および私の開発したラーメンとは一切関係ございません。
……

 あららららららら。

 なんだよこれ。

※一悶着あったようだねえ。結局、企画にメインで協力してくれた店に対して、師匠筋に不義理をさせるような真似までしたってことか。

 何やってんだろう。

 つまり、産経新聞の「大阪ラーメン部」さんは、これまでカドヤ食堂と作ったラーメンのことはまったく「なし」ってことにして、また1から「大阪ラーメン」を作ろうってわけだ。

 わはははは。

 去年4月からの1年以上は一体何だったんだ。

 となるとこの企画は、「大阪のご当地ラーメンをカップ麺にする」ではなくて、「カップ麺を大阪のご当地ラーメンにする」ってことなのよね。
 そりゃ世界で初めてカップ麺を売り出したのは大阪の日清食品であるわけで、まあインスタントラーメン全体を「大阪のご当地ラーメン」と、ゴリ押しすればできなくも……いやできないけどね。(^^;
 しかしそういうことでもなく、彼らはこれから作るある1つの銘柄を、「大阪のご当地ラーメン」と言い張ろうというわけだ。

 大阪だけインスタントかぁ。(^^;; 素敵。

 そこまでして作りたいのかね。大阪の誰もが食べたことのない「大阪ラーメン」(但しインスタント)。

 もひとつ余談。

 「究極ご当地ラーメンをカップ麺に 年900億食市場へ挑戦」には、こういう記述がある。

これまでの連載でも説明してきたが、有名なご当地ラーメンには必ず明確なコンセプトが存在する。

 例えば、札幌ラーメンはみそ味のちぢれ太麺、博多ラーメンは豚骨味の細麺、喜多方ラーメンなら豚と魚のWスープの平打ち麺-などの特徴があり、それぞれ一度食べれば味がイメージできる。

 あーあ、この人たちはこれを「コンセプト」と呼ぶんだねえ。

 これって、フォーム(様式)とかモード(形式)とか言うべきであって、コンセプト(概念)じゃないよなあ。「コンセプト」の話はとても面倒なのでリンクで誤魔化そう。通り一遍の説明ではあるけれど、ここにはこうある。

 商品コンセプトとは、この商品はどのようなものか、誰が使うのか、メリットは何か等をひとことで言い表したものです。コンセプトは商品計画の根幹であり、出発点である、といえます。
 商品開発プロセスはアイデア探索から始まりますが、商品コンセプトとはそのアイデアを発展させ、消費者の言葉で表現したものということができます。

 そしてコンセプトに応じてパッケージングから広報戦略までもが決まってくるわけだ。
 開発上いくつかの選択肢が対立すれば、コンセプトに適した方が選ばれる。
 そういうのがコンセプト。
 「喜多方ラーメンなら豚と魚のWスープの平打ち麺-などの特徴」なんて話じゃない。

 まあこれは言葉の問題だから許す……と言いたいところだが、この人たちはこれまでの連載でもずっと「コンセプト」という言葉を使ってきたわけで、ほんまにええ加減な話やなあと呆れざるを得ない。

 とはいえ、彼らが「大阪ラーメン」に対して出している「コンセプト」はまだマシ(「コンセプト」という言葉により合致しているという意味で)。

 ではラーメン部が目指す大阪のご当地カップ麺は、どんなコンセプトにすればいいのか。今年1月に完成させた生麺では、大阪人がこよなく愛する「甘辛」と食材を無駄なく使い切る「始末」の精神をコンセプトとして提案し、大阪の食文化を意識したラーメン作りにこだわった。

 食いだおれの街・大阪のご当地カップ麺を目指す以上、ラーメン部としても生麺と同じ「甘辛」と「始末」を企画の柱に据えたい-。エースコック側とのこれまでの協議でも、そこは譲らなかったが、カップ麺でそれをどう表現するのか、具体的にはまだ示せていなかった。

 他のご当地ラーメンの「コンセプト」としてみそ味のちぢれ太麺(札幌ラーメン)、豚骨味の細麺(博多ラーメン)、豚と魚のWスープの平打ち麺(喜多方ラーメン)を挙げておきながら、それに対する大阪ラーメンのコンセプトが「甘辛」と「始末」ってのは言葉の使い方として明らかにおかしい。(^^;;;

 とはいえまあ、こっちの方が使い方は合ってるので結果オーライだ。

 もひとつ余談。

 このコンセプト……「甘辛」と「始末」ですか。「大阪人がこよなく愛する「甘辛」と食材を無駄なく使い切る「始末」の精神」ということで。これは生麺でもずっと同じだったんだけども。

 「始末」ってなあ。(^^;

 いや、商人あきんどの心意気として、それはとても大事なことだし文化でもあるが。

 そんなもんは客には関係ないわけよ。

 店が「始末」してくれても「奢って」くれても、客はうまければ(そして安ければ)それでいい。
 「始末」そのものなんて評価の対象にはならない。

 もちろん、店の「始末」が客の利益に結びつくことはある。
 例えば非常に高価ないい素材を使用するが、それを隅々まで無駄なく使い切ることで全体のコストを下げて安い価格で提供したりといったこと。
 あるいは他の部分の「始末」によってその分価格を安くしたり。
 そして「始末」によって店が長続きすることができれば、それはやはり客のためにもなる。
 ただしそれは結局、その店が「うまい/いい店なら」という条件がつくわけで、店の「始末」が客の利益を削いでしまう場合もたくさんある。むしろこっちの方が多いだろう。現実的には。だから「始末」はその結果としていい効果が表れなければ客としては評価のしようもないし、そもそもそれを求めてはいない(客が求めるのは「いい効果」であって、始末ではない)。
 「始末」はあくまでも店側の問題。

 ところが実際、大阪ラーメン部のこの「コンセプト」を受けて、メーカー側担当者はこう言う

 「海山素材のうまみを存分に引き出し、大阪の食文化を体感できるような商品を作ることはできるはず。昆布だしというのも大阪らしいアイデアだと思うし、カップ麺を製造する過程で普段は捨てるような原材料を上手に使うことができれば、ラーメン部さんの思いに沿ったカップ麺になるかもしれない」

 「カップ麺を製造する過程で普段は捨てるような原材料を上手に使う」ですよ。はい。

 これが「大阪ラーメン」(但しインスタント)……。

 ほんとやめてほしい。

 大阪に多く移住し大きな力を発揮した近江商人が重んじた商売の精神は、

「人よし 店よし 世間よし」=「買い手よし 売り手よし 世間よし」

 の「三方よし」だった。
 客が損をして自分だけがいい目を見る商売はいけないし、両方が得をしたとしても、それが社会の利益に反するものであってはいけない。その商売によって3者が皆利益を得るような商いをすべき、というわけだ。
 これは商売を長く続ける当然の条件であっただろうし、だからこそ商人が身につけておくべき倫理観でもあった。

※「ただし、「三方よし」は戦後の研究者が標語的に用いた言葉であり、江戸時代や明治時代に使われていたものではない。」Wikipedia

 客を喜ばせるための手段を確保するための「始末」ではなく、自己目的化した「始末」がまずありきで事が運ばれる「大阪ラーメン」(但しインスタント)。

 さて、産経新聞大阪社会部ラーメン部さん、エースコックさん。
 この「大阪ラーメン」、三方よしになってる/なるでしょうかね。

 余談の方が長くなっちゃったかな。

 しかしほんと、ひどいねえ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 麻婆豆腐

本日のBGM:
チョコレイト・ディスコ /Perfume






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 以前、「「大阪ラーメン」ですか。」というエントリを書いた。

 これは産経新聞大阪本社の記者たちが作る「産経新聞ラーメン部」による「大阪のご当地ラーメンを作る」プロジェクトの話だ。

 このプロジェクトそのものの経緯は

トピック:それゆけ!ラーメン部
関西テレビ『スーパーニュースアンカー』で紹介された時の番組内容

 あたりを読んでただければつかめると思う(『スーパーニュースアンカー』の方が分量が少なくて話を理解するには早道)。
 私はこれについて、

「大阪ラーメン」ですか。

 で大体のことを書いたけれど、もう少しだけ書いておきたい。「やっぱり」なことではあるのだけれどね。

 改めて書くが、産経紙面によるとこの「大阪のご当地ラーメンを作る」プロジェクトは編集局内のこんな会話から始まったのだという。

「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」

「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」

 一方、『スーパーニュースアンカー』の方を見ると、

「本当に素朴な疑問から始まった。大阪にご当地ラーメンってあったっけ?みたいな、 そういやないよなって話になって、じゃあなんでないんやろ?って話を取材したら、おもろい記事が書けるんちゃうかって。ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ、どんなラーメンができるんやろって。」(白岩賢太記者)

 となっている。
 いずれにせよ「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」という疑問から、「記事を連載しながら「大阪のご当地ラーメン」を作ること」を目的に始まったということだ。

 産経の記事を追っていただければわかるように、このプロジェクトによる「大阪のご当地ラーメン」は、今年(2011年)アタマには完成し、屋台で実際に販売された。

 このプロジェクト、そして作られたラーメンに対しての意見は既に書いた。

 今回書くのはここから後の話。改めて「トピック:それゆけ!ラーメン部」を眺めていただきたい。

 【それゆけ!ラーメン部】と銘打たれたこのシリーズ記事は、2011年1月21日付を最後に途絶えている。おそらく「完結」したのだろう。

#いや、ひょっとしたらウェブに上がっていないだけで連載は続いているのかもしれない。ただ、私は産経新聞は取っていないし、産経新聞は縮刷版も出していないので確認もできない。なのでここではウェブの記述をそのまま信じて、連載が終わっているものとして話を進める。もしも実際に連載が続いているのなら、ご存じの方教えていただけるとありがたい。その際は訂正します。

 最後となった2011年1月21日付の記事は、作り上げたラーメンに佐野実からやっとOKをもらうことができた、という話。

「油の絡み具合もすごくいい。こんなラーメンは今までになかったんじゃないか? 俺にも教えてくれよ」。佐野さんの言葉で、悲願は達成された。

 よかったよかった、完成しましたよ♪
 「大阪ラーメン部」としては、10ヶ月も費やした「大阪ラーメン」が無事完成しプロジェクトは大成功、大好評のうちに終了!悲願達成!めでたしめでたしーーーっ!というところなのだろう。

 『スーパーニュースアンカー』では、佐野実からOKをもらうことができた記者たちが喜びの言葉を述べている。

10ヵ月かけて完成した「究極の一杯」。記者たちの顔に笑顔があふれました。
「ラーメンで大阪の食が、見えてきたのが面白かった。」(中井記者)
「僕らが想像していたコンセプトに近いラーメンはできたのかな。達成感はあります。」(白岩記者)

 ハッピーエンド♪

 きゃー☆ パチパチパチパチ。

 連載も無事終了~~~!

 ……。

 こいつら、本当にバカだ。

 ほんっと、ほんっとに、見事に「ご当地ラーメン」をバカにしてるんだよな、こいつら(「大阪ラーメン部」の記者たち)。

 はっきり言っておこう。

 彼らが作ったのは、「大阪ラーメン」と名前をつけた単なるラーメンにすぎない。

 彼らが大阪に「ない」と言い放った(そして大阪を「不毛の地」と言い切った)「ご当地ラーメン」とは、そういうものではなかったはずだ。
 ある地域内で広く見られる特徴的なラーメン、具体的には博多ラーメンや喜多方ラーメンのようなものを想定して、「大阪にはご当地ラーメンがない」と言っていたはずなのだ。

 とすれば、「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」という言葉が意味するところは、単なる「大阪ラーメン」を名乗る、誰も知らないラーメンを1つ完成させるだけの話であるわけがない。
 むしろここから「よし、やっと素材(ラーメン)ができた、これをどうやって大阪の『ご当地ラーメン』に成長させるか、これまで誰もできなかったことだけど、やるぜ!」となるべきなんだ。
 つまり、このプロジェクトはやっとスタートラインに着いたばかり、という段階にあるはずなのだ。

 それが、どうして佐野実にOKをもらうところにゴールが設定されているのか。佐野実が大阪の「ご当地ラーメン」を認定するのか? 彼がやったのは単にラーメンとしての完成度にOKを出しただけじゃないか。

 自分たちで作り上げたこの自信のラーメンを、どうやって大阪の「ご当地ラーメン」にまで育て上げていくか、この「不毛の地」に浸透させていくか。これをやらないで何が「ご当地ラーメンがないんやったら、作ってみたらどうやろ」なのか。いやいやいやいや、あんたらまだそんなもん作ってへんから。

 もう一度書く。
 彼らがやったのは、ちょっとこだわったラーメンを1つ作って、それに「大阪ラーメン」という名前を勝手につけたということだけだ。そんなところで「達成感」味わって真っ白に燃え尽きちゃってどうするよ。
 たったこれだけで大阪のご当地ラーメンができるのなら大阪は今頃ご当地ラーメンであふれかえってるよ。自分たちがどれだけ特別なことをしたと思っているのか。先人はバカばっかりだったと思っているのか。

 「大阪にはうまいラーメンがない、ないなら作ろう」とか「『大阪ラーメン』を名乗るラーメンがない、ないなら作ろう」ならいいのよ。しかし「うまいラーメン」ではなくあえて「ご当地ラーメン」を作ると明言するからには、その違いはもちろん認識した上だと普通は思うよね。ちょっと考えればわかることだし。

 件のエントリで私は、彼らが最終的にどういうラーメンが作りたいかというコンセプトが曖昧だと書いた(「究極の一杯」を作りたいのか「大阪の多くの店に普及するラーメン」を作りたいのか)。

 そしてあの段階で連載が終わっちゃったことで、「ご当地ラーメン」という、プロジェクトの根幹に関わる大事な概念を彼らがまったく理解していなかったということが判明したわけだ。(だったら「ご当地ラーメン」なんて言葉持ち出すなよなあ)

 単純な話、このラーメンが5年後に「大阪の『ご当地ラーメン』」として認識されてると思いますか?と。当の記者たちですらそんなこと考えてないだろう。

 この記者たちの「ものを考えない」っぷりは本当に酷い。

 結局、彼ら新聞記者たちはラーメンやラーメン店を遊び道具にして10か月間遊んでいただけなのだ。
 そしてそれなりに楽しんだ(記事にした)からやめたと。自分たちが書いたことのケツも拭かないで。

 ラーメンやラーメン店、そしてそれを愛する客をバカにしてるんだよ。彼らは。
 ほんとに社会部か?

 巻き込まれたラーメン屋に迷惑をかけたなんて思わないんだろうな。むしろタダで宣伝してやったんだからとか考えてたりするのかと勝手に想像して勝手に腹が立つ。

 ……とはいえ、私が知らないだけで、ちゃんとプロジェクトも連載も続いていることを祈る。

 そうなってたらこの記事も喜んで引っ込めるし訂正もする。

#「自分たちで作り上げたこの自信のラーメンを、どうやって大阪の「ご当地ラーメン」にまで育て上げていくか、この「不毛の地」に浸透させていくか」というのは、本当にやってみたらかなり面白い記事になると思うんだけどねえ。失敗するだろうけど、成功したら凄いし、失敗したっていい記事になるはずだ。

 しかしこいつらが最初から言ってた「大阪のご当地ラーメン」って、本当のところ一体どういうものだったんだろう?
 言葉のそのままの意味ではなく、本人たちの主観として。

 結局、「(自分たちが考える)大阪っぽさがあって、佐野実にOKがもらえるほどおいしいラーメン」くらいだったんだろうな。

 これを普通の人が「大阪のご当地ラーメン」と受け取るかどうか、少しの想像力が(ry

突然食いたくなったものリスト:

  • 巻き寿司

本日のBGM:
原発賛成音頭 /THE TIMERS






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 この日はGWで、東京に行っている友人がこちらに帰ってくるのに合わせて久しぶりの友人が集まった。
 昔から集まるとラーメンを食べに行っているのだけども、さて今回はどこに行きますか……。

 今回はあっさりと決まった。

 先日来私がキャンペーンを張っている(^O^)、「関西つけ麺史を作ろう!」企画で出てきた、古い店に行ってみようじゃないかというわけ。

関西のラヲタの皆さんにご協力のお願い

 まず行ったのが、王府(ワンフー)の王府麺(ワンフーめん)。
 王府は東京新橋にあった店だが、大阪にも1973年にロイヤルホテル(現リーガロイヤルホテル)店がオープンし、そのご北浜にもひらのまち店が開業した北京料理の店。そこの名物が王府麺だった。

 真ん中に大皿でドッカと麺が盛られ、それを1人2椀のつけ汁(醤油、塩)&1皿の薬味(味噌)でつけ麺スタイルで食べるというもの。

 残念ながら王府はリーガロイヤル店もひらのまち店も、そののれん分けである和泉中央店も既に閉店してしまっている。現在大阪で王府の名前を残すのはリーガロイヤル店からのれん分けされた枚方店のみ。

 では今回は枚方店に行ったのかというとそうではない。

 王府のあとにリーガロイヤルに入った皇家龍鳳という店が王府麺を復活させ、平日ランチのみだが提供しているのだ。これを食べに行った。

 王府皇家龍鳳リーガロイヤルの最上階。そういう場所にある。


ほれ。


エレベータを下りると少し階段を下ったところに。


扉もなくワンフロア。

 で、店頭に掲げられているメニューにはこうある。


「大人気の王府麺が新スタイルで復活!」

 「新スタイル」というのはどうやら、麺が大皿ではなく1人前ずつ盛り付けられて出てくるということらしい。うーん、ヌーベルキュイジーヌ。(^O^)

 私は王府時代も含めて王府麺を食べるのは初めてだ。
 この高級感に、少々ビビる。(^^;

 この日一緒に行った友人は、ひらのまち店でよく王府麺を食べたという。「懐かしいなあ」と。そして「あっちはもうちょっと庶民的だった」とも言ってた気がする。

 楽しみだ。

 しばし待って出てきましたよ王府麺、なんと1500円、税・サービス込みで1733円也。


王府麺(¥1733)@皇家龍鳳

 麺は250~300gくらい。醤油、塩のつけ汁と、肉味噌の薬味で3種類の食べ方ができる。


麺@王府麺

 麺は細め、盛りつけは最近のつけ麺とは一線を画し(^^;、上部は結構乾いた状態で出てきた。水で締めてはいないようだ。底の方は少し湯が残っている。茹で汁が切れていないというよりは、わざと残しているという風情。ゆっくり食べていて乾いてきたら混ぜでほぐせよ、って感じ。
 麺としての味はさほどうまいとは思わない。しかしまずくもない。


つけ汁(醤油)@王府麺

 これは「醤油味」なのかな。あんかけの、いかにも中華料理というスープ。タケノコ、玉子、ほうれん草、しいたけ、キクラゲ、海老、しめじ(?)と、具だくさん。
 揚げ麺の上にかけると普通に五目あんかけ焼きそばとかいえそう。
 味付けは少し薄め。


つけ汁(塩)@王府麺

 こちらが「塩味」か。白菜、ニラ、玉子、ごま油で香りをつけ、唐辛子で辛みも出している。白菜は軸の部分だけを使っていて、このあたりの使い方はさすがに高級店、とか考えていいのか? よくわからんが。(^^; このシャキシャキ感はちょっとたまらない。
 これも味付けは少し薄めかな。


味噌薬味@王府麺

 これが「味噌味」。肉味噌、キュウリ、ネギ。麺に「まぶす」という感じで食べるんだろうか。そうやって食べても美味しかったし、まぶした後塩味のつけ汁につけても面白かった。ただ私はキュウリが苦手なのでパスした。(^^;


うまかった。

 なるほどの高級感だった。
 1つ1つの具からとても丁寧な仕事が見えた。

 ロイヤルホテル最上階で出されていたというのもわかる。

 なるほど、これが王府麺かぁ。
 歴史を感じるねえ。
 この高級な価格で、この高級な味。
 まあ自分のカネだったら来ないなあ。(^O^)

 それはさておき。

 王府麺のこの食べ方って、北京料理、いや中国料理の範疇なんだろうか?

 文献を読んでみると、日本の麺類は歴史的に中国から伝来しているのだけども、中国から伝わった麺類はいずれも温スープに麺が入っているスタイルのようなのだ。
 そうめんは鎌倉初期に日本に伝わってから日本独自のつけ麺スタイルの食べ方になったという。続いて室町時代にうどんがつけ麺スタイルの食べ方で誕生(「饂飩」は国字)。つまり「つけ麺スタイル」の食べ方はいずれも日本で誕生したもので、この食べ方が中国から伝わったことはないようだ。となると「つけ麺スタイル」そのものが日本起源ということになるかもしれない。

 そう考えてみれば、確かに外国の麺料理でそんな食べ方をする料理が浮かばないぞ……。

 となると王府麺は中国料理なのかどうか(詳しい人、教えてm(_ _)m)。王府は北京料理の店ではあったけれど、王府麺は中国料理ではなく名前どおりまさに王府のオリジナルメニューなのかもしれない。

 王府の本店は東京新橋。もし王府麺王府のオリジナルなのであれば、あるいは大勝軒のもりそばの影響もあったりするのかもね。

突然食いたくなったものリスト:

  • ピザトースト

本日のBGM:
天プラ /THE STALIN






 GW中(5月第1週)の予定。

純情屋は、

日曜日 24時まで
月曜日 定休日
火~土 26時まで(変則*)

*通常どおり26時まで営業する予定だが、24時過ぎて客が途切れるようであれば早じまいの可能性もあるので遅くなるようなら電話(072-368-0856)してね♪とのこと(店主)。

食べログ

綿麺はカレンダーどおり。

 つまり5月第1週は月金土が営業。金曜日はいつも通りフライデーナイトもやる。

食べログ

突然食いたくなったものリスト:

  • 筑前煮

本日のBGM:
Heavy Metal /JUDAS PRIEST
Heavy Metal (Is The Law) /HELLOWEEN






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 「関西つけ麺史をつくろう!」という呼びかけに情報を寄せていただきありがとうございます。

 これまでいただいた情報の暫定メモをアップします。

関西つけ麺史を作ろう! メモ

追記:
 「文字化けする」という指摘をいただきました。
 ごめんなさい。m(_ _)m

 訂正してみましたが、どうでしょうか。
 まだ文字化けしていればまたご指摘下さい。

 どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m
追記終わり:

 足りないところ、間違っているところ、あるいは「見解」などいろいろお寄せいただければありがたいです。

 引き続き情報を募集していますので、どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

 以下の情報を引き続き募集しています。
 どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

突然食いたくなったものリスト:

  • 皿うどん

本日のBGM:
Babylon Fell /CELTIC FROST






 外環状線(国道170号線)沿い、昔東麺房があった場所より少し北、天下第一より少し南に南大阪名物「かすうどん」の名店KASUYAが支店を出していた。

 大阪以外の人は「かすうどん」を知らないかもしれない。
 そういう人のために、説明。

かすうどん 大阪の南河内地域で食べられてきたうどん。だしの中に、細切れにした脂の乗った牛の小腸(ホルモン)を油で揚げた「油かす」が入っており、独特の風味がする。大阪市内では2000年代に入ってから、このうどんを出す店が増えている。

 「油かす」が入るからかすうどん。「天かす」が入るからじゃないぞ。それは普通のうどんだ。
 南河内地方には肉屋が多く、その関係から油かすが手に入りやすい。
 うどんというのは「きつねうどん」「天かすトッピング」や「天ぷらうどん」「コロッケうどん」などでもわかるように、油との相性が非常にいい。というわけでうどんに油かすを試しに入れてみたら非常に相性がよかった、というのが誕生の由来なのだろう。

 もちろん大阪うどんなので讃岐うどんのような太さや強いコシはなく、少しゆるめの麺をフーフー言いながら最後にはダシを飲み干すというスタイル。

 で、加寿屋(KASUYA)は藤井寺に本店を持つかすうどんの有名店。抜群にウマいかと言われればそこまで推すわけではないが、なにせ翌朝5:00までやってるので、夜突然食べたくなった時に重宝する地元の定番店なのだ。

 この加寿屋(KASUYA)、以前は本店の他に羽曳野店があったのだが、これがミナミの法善寺に出店し大阪市内進出を果たした。そして2010年12月には富田林にもオープンしてかなり威勢がいい。

 この富田林店はロードサイド風の店で、焼肉と麺類の2種類を提供する(他の店舗はかすうどんだけだった)。

 これにはびっくりだ。


加寿屋(KASUYA)富田林店@富田林
駐車場も多い

 入店するとまず肉なのか麺なのかを聞かれ、それに応じたテーブル/カウンターに通される。

 座ってメニューを見ると、メニューも本店よりずっとたくさんある。
 やる気満々というところか。

 で、眺めていると、なんとつけ麺なんてメニューができている。

 うどん屋が動物系+油という、ラーメン寄りのつけ汁を使って「つけ麺」を出す例はよくある。通常の魚介系+醤油のダシなら単なるざるうどんだ。おそらくラーメン側の「つけ麺」と同列に考えてはいけない……のだろうと思う。
 さてここの「つけ麺」はどういうものなんだろう?

 ふむふむ。


「特製」ですぜ旦那っっ!

 どうやら加寿屋特製つけ麺(¥700)は麺が選べる。そしてその選択肢には黄そば……つまり中華麺があると。「オリジナル生麺」とな。

 うむ。

 とても地雷臭がするけれど、これは行っとかなあきませんな。(^O^)

 というわけで頼んでみた。
 それが、これ。


加寿屋特製つけ麺大盛(¥700+¥100/黄そば)@加寿屋

 いやはやびっくりですよ。

 これはひどい。(^O^)

 何がひどいって、このメニューを考えた人がつけ麺のことをまったくわかってないのがたまらん。(^O^)

 麺はメニューでは「生麺」とあるけど、これはどう見ても蒸し麺だなあ。スーパーの日配品のコーナーで売ってる、お湯でほぐしたらいいあれね。注文から提供されるまでも驚きの早さだった。
 それが氷の上に盛り付けられて出てくる。


普通のキューブ型の氷の上に直に盛り付け

 何故に!?

 それはわからない。

 麺がそんなに冷たく締められているわけではないが、それでもこの麺には氷が必要だと判断したようだ。

 わからん。

 で、この盛りつけだ。
 正直、この麺の盛り付け方に「おいしく食べてもらおう」なんて意志を微塵も感じないよ。(^^;

 困っちゃうよなあ。

 もちろん歯ごたえもひどいものだった。_/ ̄|○⌒

 試しにアルバイトらしき女の子に麺の重さを聞いてみたら、やはり重さを聞かれるなんて思いもよらなかったというリアクション(奥に引っ込んで聞いてきてくれた。135gだったかな。せっかく聞いてくれたのにうろ覚えm(_ _)m)。まあこれはうどん系のつけ麺には珍しいことなのかもしれない。そっち業界は知らないのでなんともよくわからず。
 いずれにせよこの店に麺に対するこだわりは(少なくとも「黄そば」に関しては)一切ないというのが正解のようだ。

 ではつけ汁はどうなのかというと、これはうまい。
 とはいえ目新しい味ではなく、要はいつも食べているかすうどんのダシが凄く濃い、というだけ。これはもう、潔いくらいの「そのまんま」さ。
 人間、このくらい直球で生きたいものだ。



一見、何の変哲もないかすうどんのダシ。しかし中身は本当に何の変哲もない。

 つまりこのつけ汁は「うどん屋が動物系+油という、ラーメン寄りのつけ汁を使って「つけ麺」を出す例」ではなく、ただただうどんのダシを濃くしただけのものなのだ。
 昔つけ麺が流行りだした頃に、つけ麺を出したいがどんなのかわからないラーメン店が「ラーメンの麺とスープを、スープを濃くして別々に出しただけのもの」をつけ麺と称して出す悲劇が散見されたが、まさにそれのうどん版。そして麺を選べるようにしちゃったからこういうことになったと。

 このダシはもう、これでOK!うどん3玉くらい持って来い!ってな感じで完結している。
 うどん屋が本業なのだし、これに文句はつけられないよ。

 しかし謎なのは横についてる生玉子だ。
 一瞬、ゆで玉子か温泉玉子かと思ったのだけども、違っていた。ナマタマゴ。
 横に青ネギとおろし生姜がついている。

 どうもつけ汁の投入しろということらしい。

 うむ。

 味はまあまあご想像通りだと思う。

 そう、月見うどんの味がする。

 これは要るのかなあ。
 まあいいか。

 ……って、いやあ、面白い。

 このつけ麺はマジでラヲタ的観点で見たってしょうがないと思うよ。
 加寿屋でうどん食わずに何文句言ってるんだよって感じ。(^O^)

 つまり、「ネタにマジレス云々」ってやつ。

 よく「つけ麺は麺を味わうものだ」と言われるよね。
 私はそれは真実だと思うんだ。

 ただ、どうやら世の中にはそうじゃないつけ麺がある。
 それがきっとこれだ。
 この麺はつけ汁を飲むための手段でしかない。

 で、そう考えて笑いながら食べれば、実はこのつけ麺はそこそこ食べられるものなんじゃないかなと思う。

 もし友人が私に「あそこのつけ麺食べに行こかと思うんやけど、どんなもん?」と聞いてくれば、私は「おう、いっぺん食うて来い!」って言うね。

 何といったらいいのかなあ。

 どうしようもないのに愛おしい、って感じ。(^^;;
 ダメなのに、いやダメだからこそ憎めない、みたいなね。

 これは一度は食っておくといいよ。
 とにかくいっぺん食うて来い!(^O^)

 ただし、マジな顔して食べちゃいけない。

突然食いたくなったものリスト:

  • たこ焼き

本日のBGM:
Not Alone /SCANNER






状況:半解決[開店2000年1月27日(店主ブログより)]

※「関西つけ麺史を作ろう」企画をやってます(「関西のラヲタの皆さんにご協力のお願い」を参照)。

 「ほんまの老麺屋」の開店時期と、つけ麺提供開始時期をご存じの方、お知らせ下さい。m(_ _)m

食べログ「ほんまの老麺屋」

 2008年に大阪店を閉店(京都へ移転予定)した時の店主のブログには「10年間」の文字があるので、1998年前後ではないかと推測……。

 なお、私が持っているラーメン誌での初出は『感激のラーメン』(2001/10/01)でした。

 お好きな手段でお願いします。

突然食いたくなったものリスト:

  • グラタン

本日のBGM:
Gypsy Road /CINDERELLA






●関西つけ麺史を作ろう

 ラーメンは国民食だ、つけ麺は関西に定着した、みたいなフレーズはよく聞くし、いわゆる「ラーメンブログ」もネット上にはたくさんある。

 しかし「ラーメンの歴史」なんてものに興味を持っている人は数としてさほど多くはないだろう(全く興味を持たれてないなどとは思わないけど)。
 それもラーメンではなくつけ麺となると、数もグッと減る。

#不思議なことでも変なことでもなく、それが当たり前だと思うよ。

 それでも東京ならまだそこそこいるかもしれない。あちらはつけ麺発祥の地でもあるし、「ラーメンライター」なる肩書きを持つ人が複数いるくらいの市場規模がある。
 私は実際に東京のライターがつけ麺の歴史を書いたのを2つ読んだことがある(北島秀一氏のは「大阪のつけ麺店の魁」で、石山勇人氏のは「『最新ラーメンの本 関西版』の話」で触れた)。
 しかし両方とも、関東の方はまだしも、こと関西、大阪に関しては「知らない」のがよくわかる内容だった。

#今のところ、「全国つけ麺史」の中のおまけではない、関西を中心としたつけ麺の歴史が書かれたのを見たことはない。

 東京のプロの「ラーメンライター」ですらこうだから、関西のつけ麺の歴史は関西の人間が綴らないといけないということだ。
 おそらくPAPUAさんなんかが本気になればできるはずだと思うけど、これも需要があってのことで、さてそういうものをまとめることへの需要そのものがございますのかといえば、まあ「ない」のひと言だろうし、そうなれば簡単に「やってほしい」と言うわけにもいかない。

 というわけで関西(大阪)のつけ麺の歴史は、誰にも興味を持たれずに、ずっと放置されているわけだ。
 とはいえしかし、やはりそろそろ関西(大阪)のつけ麺の歴史がまとめられるべきだと私は思っている。

 早めに手をつけておかないと、昔書いたように(「『最新ラーメンの本 関西版』の話」)、変な歴史が定着してしまう。
 こういうのはこちらの人間がちゃんとやらないとダメなんだ。

 なのでひとつ、関西のラヲタ諸氏にもご協力をお願いしたい。

 自分が把握している関西のつけ麺の歴史を、振り返ってみてほしい。
 例えば「○年の○頃にはここでつけ麺が出されていた」「○年の○頃にはこの店で○○というメニューが登場した」といったこと。
 そしてそれを教えていただければありがたい。まとまった形でなくても、たった1つでもいい。贔屓にしている店の話だけでも全く構わない。
 あるいはラーメン雑誌などの資料提供もとても助かる。
 こういうことにあまり興味がない人も多いとは思うけれど、それでもあなたの知識、記憶が役に立つ。

#あるいはあっさりと、「いや、もうここにまとめられてるよ」という指摘でもありがたい。

 そういうのを材料に、関西つけ麺史ができあがればいいなあと思う。

 お好きな手段でお願いします。

 私はさほどラヲタさんの知り合いがいないのだけれど、知らない人でも御遠慮なくお願いします。

 なお現在私が把握している大阪で一番古い専門店(「つけ麺」の看板を掲げた店)は鶴橋の「つる麺」で、ラーメン屋がメニューとしてつけ麺を出したのは京橋の「剛力ラーメン」(95年の雑誌で確認できる。恐らくもっと遡る店もあるかと思う)。

 中でも特に興味があるのは、関東直輸入ではない、関西独自のつけ麺がいつ頃どの店で出されたかということ。
 また、大勝軒からの流れのつけ麺とは別に「ざるラーメン」の系譜にも興味があるけども、これはあまりに簡単なため(ざるそばの麺を中華そばにすればいい)、恐らくフードコートや食堂まで巻き込んで実態の把握は極めて困難だろうなあと思ってる。

 私の現時点での大阪のつけ麺の歴史についての認識は、以前「南大阪のつけ麺、夢のコラボっっっ!」(2008/10/20)の前半に書いたとおり。ここにもう一度転載しておく。

 何度か書いた話だけども、この10年ほどで大阪のラーメンはそれまでとは比較にならないくらい大きな進歩を遂げた。

 そしてその過程で起こり、現在でも続いている関西のつけ麺ブームの中で、大阪にはいい店がたくさん出現し、大阪の「麺地位(^O^)」浮上に大いに貢献している。

 ちなみに今の関西でのつけ麺ブーム、関東の人にとっては「何を今さら」感があるのかもしれない。しかし、10年前の大阪のラーメンのレベルでは、つけ麺のムーブメントは起こりようがなかった。つけ麺は麺中心の食べ物だけども、当時、まともな麺を食わせるラーメン屋なんて大阪にはなかったんだから。大阪でのつけ麺のパイオニアであるつる麺(鶴橋→東大阪→閉店)や純情屋は、数年間はかなり孤独な戦いを続けることになる。

 21世紀に入って関西ラーメン界に庄司忠臣氏(当時秀次郎という店にいた)が出現し、「ラーメンは麺」という原点回帰的なスタイルを唱えた。今となれば当たり前のことだけども、当時の大阪のラーメン界は「ラーメンはスープ」という考え方が主流で、例えば脱サラしてラーメン屋を始めたいと考えれば、まずスープを苦労して開発し、そのスープに合った麺を製麺所から買うというのが標準的な行程だった。それに対して庄司君の、自家製麺にこだわり麺を旨く食べるためのスープを作るというスタイルは、当時の大阪ではかなり前衛的だった。これに若い、新しい店の店主たちが影響を受けて広がっていき、大阪でもやっと、ラーメンの中で「麺」が重視されるようになった。今では大阪でも自家製麺はさほど珍しいものではない。言ってみれば、庄司君は関西ラーメン界の綾辻行人だ。(^O^)
 さらに同じ時期に洛二神あたりが先鞭をつけたWスープのムーブメントと相俟って、今大阪のラーメン界は2000年代開店世代のムーブメントが見事に花開いた段階になっている。今の大阪のラーメン界を見ると、10年前とは本当に隔世の感がある。それは当時のラーメン情報誌を見てもよく実感できる。

 こんな、10年前に比べて麺が圧倒的によくなったという背景ができて初めて、関西では「麺を味わう」という当たり前のことが当たり前にできるようになり、これが必然的につけ麺ブームを呼んだのだと、そんなふうに理解している。私は。

 どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

【追記2011/05/28】

関西つけ麺史を作ろう! メモ」をあげてます。引き続き情報をお待ちしております。

おまけ:

 しかしほんと、こういうのに興味を持っている人は少ない(重ねて言うが、それは普通のこと)。

 だから「大阪で一番古い」とかいうセールストークなんてほとんど意味がないし、客だって「へぇ古いのか、凄いな」なんて思わない。
 むしろ新店が喜ばれる風潮すらある。

 だからそんなことを普通に食べログに書いてる人がいたらそれはほぼ店側の「仕込み」と見ていいだろう(そんなことに興味を持っている奴はほとんどいないし、興味を持っていてもそれをちゃんと知っている人はもっと少ないし、しかもそれに価値を見いだす人はもっと少ない)。古いから凄いんじゃなく、うまいから凄いんだ。そんなこと書いてる人の評価は何故か(^O^)とても高くなってるはず。

突然食いたくなったものリスト:

  • くず餅

本日のBGM:
Intuition /TNT






 産経新聞がカドヤ食堂追っている間に、朝日新聞は3月ほど前、純情屋に取材している。(^O^)

 20011/02/02の朝日新聞第2大阪版、20面の記事。


「わがまちの繁盛店 純情屋(大阪狭山市)」

 この記事の内容がどれだけ事実かは別として(^^;、実際この記事が出た後、多くのお客さんが店を訪れたそうだ。その意味で宣伝効果はかなり大きかったとのこと。
 地方版とはいえ新聞だもんねえ。『Kansai Walker』などに比べても部数はケタが違うだろうし、読者層もかなり広いはずだ。

 聞いたところによるとこの記者は取材が終わって店を出て行った後、大急ぎで引き返してきたという。

「あの、お金払ってませんでした」
「いいよいいよ、取材やろ。載せてもらうんやし」
「いや、そうはいきませんから」
「領収書は?」
「ああ、要らないです。どうせ下りないですし(^O^)」
「ええやっちゃなー(^O^)」

 ラーメン雑誌などの取材ではタダで当たり前だくらいの態度を取る取材者も多いので、その点かなり感心したようだ。3度ほどこの話を聞いたから。(^O^) いや、当たり前の態度ではあるのだけれど。

 ……とまあ、そういうエピソードはいいとして、この記事には地方版とはいえ全国紙としては非常に残念な間違いが1つある。

 それは、これ。


坦々つけめん

 校閲さんは何をしてるんだと。

 正しくは、「担々つけめん」だ。


純情屋のメニュー(当時)

 こういう↓こと。


坦々つけめんではなく担々つけめん

 なぜならば……。

 担々つけめんというのは、担担麺(担々麺)のつけ麺バージョンであって、じゃあ担担麺はどういう麺かというと……、

担担麺

担担麺(たんたんめん、中国語: タンタンミエン、成都方言: タンタルミエン ?音: dand?r mian )は、中国四川省の麺料理の一種。

元来、天秤棒で担いで売り歩いたために、この名が付いた。四川風の花椒と唐辛子と少量の芝麻醤を利かせた少なめのたれに、ゆで麺を入れ、豚肉のそぼろとネギなどを載せたスタイルのものが一般的である。

 私も半年くらい前に教えてもらうまで知らんかった。
(だからうちのサイトにも間違って書いてるところがいくつもある)

 いだから担担麺。六角形だからロッカッキーってくらいわかりやすいね。

 ところがこれを知ったあと周りを見てみると、どうやら誤用がかなり多い。
 試しにググってみた。

検索語 検索結果(件数)
"担担麺" 約 586,000 件
"担々麺" 約 2,580,000 件
"坦坦麺" 約 396,000 件
"坦々麺" 約 2,920,000 件

 なんと、"々麺"よりも"々麺"の方が多い始末だ。┐(´~`)┌

 それは恐らく、「坦々」という日本語があり、さらに「担々麺」が入っていないIMEが多いため、「坦々」「麺」としてしまうからだと思う。そして一度その端末でそう変換してしまえば学習しちゃうのでそれが定着してしまうと。(同様の推測がWikipediaにもあった)

 たまに「坦々麺」がそのまんま登録されている端末もあるらしい。
 でもそれだと意味が通らないよ。

 何じゃいそりゃって感じですな。
 少し調べるだけで判る話だと思うんだけども。

 で、そういう手間を省くとどうなるかというと……。

 こんな羽目に陥ることになる。


看板にガッツリと。しかも3連発。


どアップ。

 うひゃあああああ。

 これはもう救いようがないねえ。
 後戻りはできそうにない。
 これでいいんだ!って言い張るのみだ。
 気の毒に。

※ちなみにこの店舗は昔らー麺 藤平 本店があった場所。藤平が倒産したあと経営権を取得したホッコクが経営している

 このブランドの店舗はまだここ1店しかないが、このまんま増やしていくつもりだろうか。(^^;

 ……というわけで、もしあなたが「タンタン麺」「タンタンつけ麺」をメニューに入れている店を見つけたら、使っている漢字に気をつけてみるといい。

 食べに行った人がブログで誤字を書いちゃうのと、店がリアルに看板やメニューの表記を間違うのとではずいぶん意味が違う。




スーパーではこんな例も。「別にいーじゃん」になるか直すかは店次第ね。

 こちら↓は十三にある担担。出してるラーメンは担担麺ではなくライト豚骨だけども。


らーめん担担


丼の底

 スープを飲み干した人にだけ見ることができる絵。「担担」という店名にふさわしい絵が描かれている。
 あるいは天王寺には担担麺の専門店担担がある。さっきのは「らーめん担担」。こっちは「中華厨房担担」。ここのロゴマークは「担担」という文字を意匠化したもので、内装にもこのマークをアレンジしたものを使っている。


中華厨房担担


「担」の文字をアレンジしたインテリア

 このように、ちゃんとしているところはちゃんとしているし、屋号にしたりメニューにして、看板やメニューとして印刷するならそれなりの下調べなり準備をするのが普通だろう。

 正しい表記の方がむしろ少ないという現状(ネット上での話だけど)の中では、これをちゃんと表記しているかどうかでその店がどの程度そのメニューに思い入れがあるか、真面目にやる気があるかがある程度判るはずだ。仮に間違ったとして、それを店に教えてくれる(知識と店への愛情がある)人がいるかどうか、店主に「みっともない」と思う感覚があるかどうかまで見通せるかもしれない。

突然食いたくなったものリスト:

  • ソースコロッケパン

本日のBGM:
Girls Just Wanna Have Fun /Cyndi Lauper

先日ニコニコ生放送で公開された大阪公演、よかったよね。日の丸を羽織って日本のエールを送ってた。さすがCyndi姐さん、さすが紅白歌手。





| , | 個別ページ | コメント(2) | トラックバック(0) | はてなブックマーク - 坦々麺って何?

 某店で話してて出た結論。(^O^)

 真の大阪ラーメンとは何か?

 道頓堀本店だけで「1日に5000杯を売り上げたこともある」(※)というかなり信じ難い伝説を持つ金龍こそ、もし「大阪ラーメン」があるとすれば、それではないのかと。
※『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』(ぴあ)より。

 大阪の人間であれば1度は食べたことがある金龍ラーメン
 24時間営業。道頓堀のほぼ中心地にある。メニューはラーメンとチャーシューメンのみ。
 好き嫌いや評価は別として、単に「食べたことがある」人の数だけでいえば、この店は大阪で圧倒的なんじゃなかろうか。
 しかも多くの人にとって、それはただのラーメン体験ではなかったはず。

 ミナミで呑む。
 ヘベレケになり、締めに金龍でラーメンを食う。

 ニラ、キムチ、ニンニクが入れ放題。入れ放題だから豚骨スープがどピンクになるまで入れてしまう(白濁スープに真っ赤なキムチでピンクになる)。下手したら麺よりもキムチの方が多いんじゃないかと思うくらいドババッと入れる。タダだから。もちろん味の原型は残らない。しかし酒で味なんてわからなくなってるので何の問題もない。
 これが金龍の味。

 このとき、終電が既に出ちゃっているかどうかはシチュエーション次第だ。

 そしてリバース。
 ヘベレケでそれだけ食えば当然の結末。
 電信柱に染みついた夜。

 ここまでが一連の流れ。
 誰もが一度は経験があるはず。

 akkinennさんが言ったとおり、

呑んで、食って、吐くまでが金龍です。

 そう。

 大阪人であれば誰もが覚えがあるはず。

 つまり、こういうことだ。

 博多ラーメン、札幌ラーメン、東京ラーメン、喜多方ラーメン、徳島ラーメン、和歌山ラーメン……、さまざまな当地ラーメンは、結局はラーメンに過ぎない。

 しかし金龍ラーメンとは決して「金龍ラーメン」(¥600)という単なる物質を指さない。
 「金龍」という行為を指す。
 言い換えれば、こうだ。

他のご当地ラーメンはラーメン、大阪ラーメンは生き方であると。

 そういうことだ。
 大阪が世界に誇るHMバンド、MANOWAR師匠もこう言っている。

☆Other bands play (他のバンドはる)
 Manowar kill! (マノウォーはる)

── MANOWAR「Kings Of Metal」

 うむ。

 呑んで、食って、吐く ── これを全部ひっくるめて「大阪ラーメン」。

 そういうことだ。

 大阪ラーメンは30年も前に、もうとっくに完成していた。
 あまりに身近すぎて、みんな気づかなかっただけなんだよ。

 青い鳥は結局、自分の家にいたってわけだ。

 冗談だよもちろん。

 「大阪ラーメン」の話についてはこちらもどうぞ。⇒「「大阪ラーメン」ですか。

突然食いたくなったものリスト:

  • おにぎり

本日のBGM:
かけめぐる青春 /ビューティー・ペア

一応言うておく。この名前は冗談ではない。
繰り返す。これは冗談ではない。
これは冗談ではない。これは冗談ではない……





名前があるからこだわってしまうんだ。時間ときを超えて、瞬間に生きるんだ!!

── 岡本太郎。

 そうは言っても我々凡人は、どうしても名前に囚われてしまう。

 関西ローカルのとんかつチェーンといえば「とんかつKYK」。

 このびみょ~~~なCMで、関西ではおなじみ。なじんじゃってる。

とんかつKYK

 ふ~~~ん♪

 関西の多くの人間は「そんなもの」だと思って何も疑問を持たないが、一部の人は「『KYK』ってどういう意味?」と思うようだ。

 で、疑問を店でぶつけてみる。

 すると、

「『Keep Your Kindly』の略です」

 という答えが返ってくる。

 意味は『心からのおもてなし』だそうだ。

#ほんまにそうなるんかな……? (^^;

 駄菓子菓子。

 これは後付けの略称で、元々は「瓦町洋裁研究所」の略だったという面白い話。

 創業時に出店した場所がもともと「瓦町洋裁研究所」だったのだとか。

 それをそのまま使ったと。
 わけわからん。(^O^)

KYK
曲田商店 - Wikipedia

 そういえば京都の老舗ラーメン店「天天有(てんてんゆう)」も、創業店舗の前の店が残していった看板をそのまま流用したからこの名前、という話を聞いたことがある。
#ちなみに「天天有」という言葉は「上には上がある」という中国の諺だそうだ。

 こだわらない人はこだわらないんだねえ。

 とはいえ、普通はこだわってしまう。

ラーメン二郎三田本店のオヤジさんからお知らせ

ラーメン二郎三田本店のオヤジさんより、以下お知らせです。

「ラーメン二郎武蔵小杉店」は開店後、オヤジさん(ラーメン二郎)との約束があるにも関わらず、店主自身がラーメンをお客様へ提供すべきところを、店主自身が店頭に立つことなく、他人員がラーメンを作り提供している点。

店主自身により「526(こじろう)」といった別ラーメン店を開店。

「ラーメン二郎」のラーメンと酷似しているうえ、名前も「ラーメン二郎」を想起させる点があります。

オヤジさん(ラーメン二郎)は、武蔵小杉店主に、これらの事実関係の確認と何故このようなことをしたのか、幾度となく説明を求めましたが、武蔵小杉店主はこれを無視し(説明も拒否し)、自らオヤジさんとの約束を破ったことを認めました。

基本的な「ラーメン二郎」グループの約束事を反故にする上記のような対応に、止むを得ずオヤジさん(ラーメン二郎)は12月23日付けでラーメン二郎グループを破門としました。

「ラーメン二郎武蔵小杉店」および元店主(代理食品提供者)は、今後一切、「ラーメン二郎」と関係を持つことが無いそうです。

以上、ラーメン二郎三田本店オヤジさんからのお知らせです。

 ラーメン二郎はこちらではほとんどない(しかし最近はやたら「二郎系」が増えてきた)のであまり実感はないが、かなりの人気店グループであることは知られている。

 ただ、おそらく通常のFCチェーンではないんだろうな。いわゆる「のれん分け」で。
 グループ内の決めごとなども契約書でがっちりと言うよりは口約束に近いんだろうな。そしてこれまではそれでうまくやってきた。

 そういうシステムは誰も変なことをしない場合は何の問題もないけど(当たり前)、いざという時になると弱いね。
 FC契約なら契約解除と共に屋号も返上ということになるのだろうが、二郎の場合はおそらく法律的には何の手立てもないんだろう。

 「破門」なんてのを出してきたってことはきっとそういうこと。

 どうしようもないんだろうなあ。

 この「破門」は、破門そのものよりもそれを公表することに一定の効力はあるんだよね。というか、公表しないと全く効力がないという。

 この店も、もし「二郎」を名乗っていなければニセモノではなかっただろうに、二郎を名乗り、しかも「オヤジさん」に破門され公表された瞬間からニセモノになった。

トマトはトマトである限り本物である。それをメロンに見せようと思うから偽物になる。

── 相田みつを。

 というやつだ。この店長はこのまま「二郎のニセモノ」のまま暮らしていくのだろうか。
 それもまた人生だし、それなりにお金も儲かるんだろうけど、いいのかなあ。

 ずっとバカにされる人生のような気がする。

 スパっと名前を捨てて自分というホンモノになればいいのにね。

 ……と思って現在はどうなってるのかググってみると、


ラーメンこじろう 武蔵小杉店 (526 【旧店名:ラーメン二郎 武蔵小杉店】)

 とある。あらら。上記の「お知らせ」から、「ラーメン二郎武蔵小杉店」とは別に「526(こじろう)」という店舗も出店したのだと想像していたのだけども、「ラーメン二郎武蔵小杉店」そのものが「「526(こじろう)」に改名したということなんだな。

 カッコ悪ぅ。
 「破門」までされて公表されたんだから、もう心機一転すればいいのに。
 この名前でいる限りずっとつきまとうのに。

 同じようなラーメンを出し続けるのならそれもさほど不利には働かないのかな。
 まあいずれにせよ、この人はそういう人生を選んだってことね。

 うむ。

 とりあえず、ラーメンに罪はない。

 つけ麺野郎なんて素敵な名前の店もあった(過去形)。⇒「つけ麺野郎@川西市


麺処 つけ麺野郎(閉店)

 この店は結局、この名前で得することがあったんだろうか。

 現実には全然ダメな店だったけども、もし仮にこの店がそこそこうまいものを出したとすればどうだったか。
 こういう名前をつけてしまった以上、おそらくどんなにうまいものを出してもやっぱり浮上はできなかっただろう。

 それは客がこの名前に卑しさを感じるから。
 そういう店への評価は、普通以上に厳しくなる。普通のものを出してても「マズい」、うまいものを出しててもせいぜい「普通」だ。来る客は「ネタ」として来るのだから、味なんてまともに見てくれない。そんな店になる。
 元ネタの店を知らない人が「そこそこいいやん」と思っても、その人に対して「え? あの店、●●って店の…」なんて言ってバカにする人もいるかもしれない。どうであれ、マイナス要因にはなってもプラス要因にならんわな。プラス材料はないもの。

 店主が「それは違うんだ」といって信念を語っても、まあ無駄だろう。そう思った人1人1人に説明して回るわけにもいかないんだから。
 つまり店主がどう思っているかではなく、どう見えるか。それを考えないネーミングなんて、マーケティングとして有り得ない。

 先日の「大阪ラーメン」も、○丈中華そば(東大阪高井田風)も、名前が違えば全然印象は違うはずだ。しかし囚われる。

 岡本太郎のようにはいかないんだよなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 鯛のアラ炊き

本日のBGM:
博多山笠女節 /長山洋子
Heartbreaker /LED ZEPPELIN
お江戸の火消し

た、確かにこれは……、LED ZEPPELIN! で、こういう曲を聴くとやっぱり「お江戸の火消し」も思い出しちゃうよね。(^O^)





私がこのあたりの話を書くことについていろいろな人にいろいろな考え方があるかもしれないが、どうしても我慢できないので書く。
事実誤認や、このエントリへの批判はあるだろうからコメント欄なり直接なり、私に言ってくれれば対応する。

 現在、産経新聞大阪社会部の「大阪ラーメン部」という記事で、「大阪ラーメンを作ろう」という企画が進行している。

トピック:それゆけ!ラーメン部

 この企画は編集局内のこんな会話から始まったという。

「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」

「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」

 ここから編集局内に「大阪ラーメン部」が結成され、大阪のご当地ラーメンを作るという企画がスタートした。

 部員はまず横浜に向かい、支那そばや店主、佐野実氏に意見を仰ぐ。
 佐野氏は昔、『ガチンコ!』という番組で「ガチンコラーメン道」の指導者をやっていた人物だ。有名な人なので知っている人も多いだろう。

 部員は佐野氏から食材にこだわることや「究極の一杯ってのは、毎日食べたくなるラーメン」といった示唆をもらい、「大阪にいる弟子」を紹介される。

 それは大阪の人気店カドヤ食堂の橘氏。

 ここから橘氏を中心に「大阪ラーメン」が作られていく……。

 詳しい経緯はリンク先の記事を読んでもらいたい。
 そこそこ長い連載記事になっている。

 この連載記事がいろんな意味でヒドい。

 これは盛り上がっている中で言うべきではないことなのかもしれないが、あまりに誰も言わないので、こういう意見もあるということをネットの片隅に記しておきたい。

 まずは「大阪のご当地ラーメン」について。

 特集のきっかけになったというこの会話は、上述の通り、こう↓だ。

「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」
「ほんまですね。あってもいいとは思いますが…。ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」

 ものを知らないにもほどがある。

 いや、少なくとも大阪でラーメンの記事を書こうというのにこれはないと思う。

 高井田系(布施系)ラーメンの存在は、「大阪にはご当地ラーメンがない」のれっきとした反例だ。
 もちろん「大阪ラーメン」と言えてしまうほどの広範囲でのご当地ラーメンではないが、「大阪のご当地ラーメンがない」ではなく「大阪にはご当地ラーメンがない」なのだから、高井田ラーメンが当てはまらないとは言わせない。
 高井田系ラーメンを無視して大阪のご当地ラーメンを語ることはできないはずだ。しかもこんなマスメディアなんだから、このとき知らなくてもその後情報が入ってこないはずはない。それでも全く出てこないのがあまりにヒドくて傲慢だ。

 そして「ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」というナメた態度。

 「ご当地ラーメン」を自分たちで作るという態度がどれだけ傲慢か、全く認識してないんじゃないか。これは地域文化そのものをナメているといっていいぞ。社会部のくせに。

 この企画が成功して、ある個人なり特定の団体があるラーメンを「これが大阪ラーメンです」とブチ上げたとして、それがどうやって「ご当地ラーメン」になるのか。そもそも「ご当地ラーメン」というのをどう認識しているのか?

「そういや、なんで大阪にはご当地ラーメンがないんや?」

 という疑問の奥には、おそらく「博多ラーメン」「札幌ラーメン」「東京ラーメン」「喜多方ラーメン」「徳島ラーメン」「和歌山ラーメン」といったラーメンが「ご当地ラーメン」の典型としてイメージされているはずだ。

 しかしそれらのご当地ラーメンは、初めから「博多ラーメン」や「札幌ラーメン」などと名乗っただろうか?
 それぞれの地域で自然発生的に広く分布していたラーメンが「発見」され、それが他地域に紹介される時に初めて地域名が冠されて呼ばれたのではないか。
 これらのラーメンは「発見」される前はどう成立し成長したのだろう? 誰かが「よーし、ご当地ラーメンを作ろうぜ」なんてことを言い出して作られたのだろうか?
 違うだろう。
 それぞれのラーメン店がオレの味を追求して、その中のいくつかの味がその土地で認められて(商売になって)勝ち残り、それが(真似なり修行なりで)広がっていって、いつの間にかその土地の傾向になっていく。それがご当地ラーメンじゃないのか。ご当地ラーメンというのは、それぞれの店主の、あくまでも個人的な努力に対して後世与えられる称号みたいなもんだ。ある店が「これが○○ラーメンです」この指と~まれ!と言って、それが本当にご当地ラーメンになったなんて話あるのか。

 それはもう、「ご当地ラーメン」というよりは「村おこし」だ。

 バカにするんじゃねぇ。

#もちろん村おこしが悪いとは言わないけど。

 思えば、数年前にもこんなことがあった。

 金久右衛門大蔵氏が中心になって大阪府内の数軒のラーメン店が集まって「大阪を盛り上げよう」と「大阪盛(だいはんじょう)ラーメン」というラーメンが作られた。
#ネーミングは抜群だと思う。
 これも、「大阪ラーメンを作る」みたいな方向で作られた。

 2007年度版『噂のラーメン』に掲載された情報によると……。
 大阪湾の海底から採取した土で秀吉の千成瓢箪をモチーフにした丼を特注した。
 で、「大阪唯一の醤油醸造メーカー」(といえば大醤だろう)の醤油を使って返しを作った。麺は枚方のミネヤ食品

 この土台に参加店それぞれが独自のトッピングを施す。
 また瓢箪型の丼の小さい方にはたこ焼きの形をした「繁盛丸」というボール(調味料などが入ってる)を置き、これをラーメンに入れて溶かすと味の変化が楽しめる。

 これで大阪の「ご当地ラーメン」を狙った。

 私はこれを見て正直、ダメだと思った。

 いや、もちろんその奥にある「大阪を盛り上げよう」という想いをダメだとは言わないよ。
 その想いを否定する気は一切ない。好感さえ持っている。

 ただ、その方法がどうしてみんなで「大阪ラーメン」を作ることなのかと。
 前述の記述と重なる内容だが、もう一度書く。
 大阪を盛り上げるには大阪にある自分の店が精一杯盛り上がればいいのだ。大阪にあるそれぞれの店がそれぞれで盛り上がれば自然と大阪が盛り上がる。ある店がキョーレツにウマいラーメンを作ってそれをみんなが評価すれば、それが自然に広がっていつの間にか大阪ラーメンにもなるだろう。
 つまり「みんなで盛り上げよう」という目的はいいとして、その方法論が違うと思うのだ。
 客は本当にその店で「大阪ラーメン」なるものを食いたいと思うだろうか。食べたいのはその店の(その店主の)ウマいラーメンだろう。客は大阪ラーメンではなく大蔵ラーメン、橘ラーメンが食いたくて店に行くのだ。

 ……で、話を産経新聞の「それゆけ!ラーメン部」に戻す。

「ないんなら自分たちで作っちゃいましょうよ」

 という言葉が傲慢だというのは既に書いた。
 そして「高井田ラーメン」という大阪にあるれっきとしたご当地ラーメンの存在を完全に無視しているというのも書いた。これを無視して「大阪にはご当地ラーメンがない」「不毛の地」という前提で話が進むから、勝手に大阪にご当地ラーメンがない理由なんてのが出てきたりヒドいことになってる。あるのにない理由を引っ張り出されても。

 そして記者は別の人からこんな意見をもらい、「壁にぶつかってしまう」。

関西のラーメン通からは「大阪人はまねを嫌うため、一定の型にはまったご当地ラーメン作りは難しい」という厳しい指摘を受け、壁にぶつかってしまう

 つまらない話だ。大阪人だってうまけりゃ真似するだろうし、うまくなくても豚骨魚介つけ麺はイヤというほど真似されてる。ここでは出てこないが、見方によっては「関西ライト豚骨」を関西のご当地ラーメンだと捉えることも可能だろう。こういう事実を前に大阪人は「まねを嫌う」「一定の型にはまったご当地ラーメン作りは難しい」なんて見解がどれほど有効だろう。
#とはいえ結局この「壁」を克服する方法は検討されず、「なかったこと」にされて話は進んでいった。

 だいたい、「大阪ラーメン」を作るにあたって大阪の傾向を分析することにどれほどの意味があるのか。

 この企画では「大阪ラーメン」を作るにあたって「4人の「食」のプロ」を集めて「緊急座談会」が開かれ、「大阪人に愛される大阪らしいラーメンとは何か」が議論された。

 大阪湾で揚がる魚や大阪人が好むフグやハモはどうだろうみたいな話も出ていた。
 マッタク……。
 ありがちではあるのだけども、ほんと、どうしてこういう話になるといつもこういう発想になるのかねえ。

 フグやハモが食べたけりゃ、ラーメンじゃなくてフグ料理やハモ料理を食べに行くよ。

 もっとはっきり言えば、その発想とこの↓発想の何が違うのか。


USJにある風神雷神RA-MENのたこ焼きラーメン

 これは「大阪の人間が好きなラーメン」ではなく、「大阪っぽい」ラーメンにすぎない(大阪以外の人に念のため言っておくが、こんなもの大阪では食べられていないよもちろん)。それは地元民が育むものではなく、観光客相手のおみやげ発想だ。そんな発想でできた「ご当地ラーメン」なんて、根付くはずがないわ。

 例えば京都ラーメンについて考えてみる。
 あの薄味文化の京都にあって、ラーメンだけはコッテリ、ギトギトのラーメンが根付いている。
 こんなもの、もし「京都は薄味の文化だから……」なんて考えてたら出てくるわけがない。
 そんなこと考えずに「オレはこれがうまいと思う」と出した店があって、それを支持する客がいて、それがいつの間にか広がっていって「京都ラーメン」と呼ばれるようになったわけだ。

 つまり、「それはそれ、ラーメンはラーメン」てこと。

 個々人の店が「これがうまいんだ!」「これがこの店の味だ!」と自信を持って作り上げた味が本当にうまいものなら客がつき、修行されて/真似されて広がっていき、それがその地域の人が好む味(ご当地ラーメン)になっていくのだ。逆ではない。だから「大阪ラーメン」を作るのに今現在の他のメニューに対する大阪人の好みを云々しても何にもならない。大阪人の味覚に合ったラーメンを作るのではなく大阪人の好みを自分が作り出せばいいのだ。現に京都ラーメンはそうなった。これは認識と同時に志の問題でもある。
#大事なことなので3回言いました。
##だから(申し訳ないが)こういう座談会など何の意味もない。
###とはいえこれに関しては依頼された佐野氏、師匠から話を振られた橘氏の責任ではないだろう。依頼側(「大阪ラーメン部」)の立てたコンセプトがあまりに不明確だったということだと思う。

 そもそもこの話を佐野実氏に持っていくという感覚がびっくりだ。
 いや佐野氏を侮っているのではない。
 どうして大阪のご当地ラーメンを作ろうという話を大阪人ではない佐野氏に持って行くんだ?
 そんなに大阪には人材がないのか。
 この時点で敗北じゃないか。
 佐野氏に「大阪ラーメン」を作ってもらおうと思ったのか。
 産経新聞「大阪ラーメン部」ってのは大阪という街の力に何の希望もプライドも持っていないんだな。もし持っていたら最初から大阪で適任者を探そうとするはずだ。大阪の人間にそんなことができるとは思ってもいなかったからわざわざ横浜くんだりまで出かけていったのだろう。
 そんな奴らが最初から大阪のご当地ラーメンなんて作ろうとするなよ。

 バッカじゃねェの。

 佐野氏がこの話を大阪のカドヤ食堂橘氏に振ったのは、それがわかっているからじゃないのかな。

 あと、記事としてどうかと思うのは、作りたいのが「大阪のご当地ラーメン」なのか、「究極の一杯」なのかが最後まで曖昧なままだということ。記事の冒頭では「大阪のご当地ラーメン」を作るという目的が出てくるが、別のところでは「「究極の一杯をつくる」と勢いだけで始まった企画」「ラーメン部の最終目標である「究極」の大阪ラーメン作り」と言っている。佐野氏も「究極の一杯ってのは、毎日食べたくなるラーメンなんじゃねーか」と語っている。

 この「ご当地ラーメン」と「究極の一杯」が両立することはもちろん有り得るが、安くてうまいものがあふれるこの大阪で、「毎日食べたくなる」ラーメンというならば味だけではなくコスト的な裏付けも必要なはずだが、このあたりが検討された形跡は最後までない。

 いやもっと単純な話として、「ご当地ラーメン」となるには(当たり前ながら)その土地で多くの店がその系統のラーメンを出すくらい、地元で支持されることが必要だ。1店舗(や関係店舗)だけが「これが大阪のご当地ラーメンですねん」なんて言ってても意味がない。
 だからもし人為的に「ご当地ラーメン」を作ろうとするなら、そこで使われる食材は多くの店が真似できるような(入手しやすい|安い)食材でなければいけないはずだ。
 「大阪ラーメン」の創作を担当することになったカドヤ食堂橘氏は「食材マニア」を自認する人物で、最終的にできあがるラーメンのスープには「北海道産の最高級真昆布」や「プリマスロック」という卵肉兼用地鶏など「こだわり」の素材が使われることになるが、これは他のいろんな店もこのラーメンを作ることを前提とした食材選びではないだろう。記事としても「究極スープ」の文字が躍る。
 1軒だけ「本物」の店があって、それ以外はそれの劣化コピー……そんなご当地ラーメンなんて有り得ない。
 そういう意味で、「究極の一杯」と「ご当地ラーメン」が両立するとはちょっと思えないのだ。

 この2つはかなり大きな齟齬を含んでいて、どちらなのかはっきりと決めてから動き出すべき大問題だと思うのだが、結局、不明確なまま最後まで行ってしまった。

 こうして「大阪ラーメン」づくりは進む。
 ところがこの「大阪ラーメン」作りはそのまま、「究極のスープ」作りとほぼ同義となって進んでいってしまう。

 麺が、いない。

 橘氏が初登場する回(「18歳女性の肌…美味 記者の麺づくり」)には部員の製麺作業見学の記事もあり、また佐野実氏と橘氏のつながりも製麺を通じてであるはずなのに、何のエクスキューズもなく麺の存在は無視されていく。「トッピングは甘い「菊菜」、究極スープの名脇役に」という記事の中の、

最高の食材をそろえ、魚介と鶏を合わせたスープが完成し、「大阪ラーメン」はいよいよ形が出来上がりつつある。でも、ラーメンはスープだけではない。トッピングという“脇役”があってこそ、器の中のドラマが完結する。

 などという記述は、この企画の中で麺がどれだけ軽視されているかを如実に表している。

でも、ラーメンはスープだけではない

 その通りだ!

トッピングという“脇役”があってこそ、器の中のドラマが完結する

 えええええええええええええええ!!!!!??????

 め、麺はっっ!?

 大阪ラーメンに麺はどうでもいいってわけか? 大阪ラーメンは麺なしで「器の中のドラマが完結」しちゃうのかよ、。。。・゚・(ノД`)・゚・。

 あーあ。

 まるで『ガチンコラーメン道』の再放送を見ている気分だ。(ガチンコラーメン道も、麺の話はほとんど出てこなかった)


 ……と。
 さて。

それゆけ!ラーメン部

 の記事は2011/02/25現在で1ヶ月以上前の2011/01/17のものが最新だ。

 2011/01/17の記事ではこの大阪ラーメンを縁日で出したという話が出ている(「「ドリームチーム」縁日で好評、いざ再挑戦」)。
 その後、2011/01/30には大阪女子マラソンの会場である長居公園でも出されたという(「不毛の地で本紙記者が奮闘、鬼も絶賛「大阪ラーメン」30日に販売」)。
 そして2011/02/19~20に湊町リバープレイスで行われた「くまもと逸品縁日」という、新幹線が熊本まで繋がったことを記念した観光誘致イベントでもこの「大阪ラーメン」が登場した。
 このイベントには熊本からも玉名ラーメンという熊本のご当地ラーメン(「多くの九州ラーメンと同じく久留米ラーメンの系譜に連なり、濃厚な豚骨スープと中細のストレート麺、そして揚げたニンニクチップが特徴」だそうだ)が出店しており、それを大阪のご当地ラーメン「大阪ラーメン」が迎え撃つ、みたいな構図になっている。

 ここでこの「それゆけ!大阪ラーメン」(こう命名されたらしい)を食べてみた。


いくつかの店が協力している。


10人くらいが列んでいた。
なお大阪ラーメンは700円。玉名ラーメンは400円。



盛りつけが美しい。


平麺。

 味は「うん、おいしいよね……」という感じ。
 「うまいっ!」というほどのインパクトを感じないのは、あるいは佐野氏の言う「毎日食べたくなるラーメン」ということなのかもしれない。そのあたりは正直、あまりよくわからない。これが好きな人もいるんだろう。

 ただ、圧倒的な特徴がない分、余計に「これが「大阪ラーメン」って言われてもなあ」という引っかかりは解消しない。
 この日は屋台イベントのため多くのテーブルが用意されていた。そこで相席となった老夫婦(2人とも「大阪ラーメン」を食べていた。「新聞見て来ましてん」と)に感想を聞いてみたら、私とほとんど同じ感想だった。

 しかし私が失望したのはこのことじゃない。
 ここまでだったらまだ、私は今回のエントリを上げようとは思わなかったと思う。

 私がこのエントリを書こうと思ったのは、これを見たからだ。


麺屋棣鄂

 あれだけこだわっておいて、麺は製麺所ですか。
 しかもよりによって京都の麺屋棣鄂
 いやもちろん棣鄂が悪いなんて言ってないよ。
 でもさんざん大阪大阪と言っておいてそれはなかろうよ。
 いい製麺所なら大阪にもあるよもちろん。
 ひょっとしたら、大量に出さなくてはいけないイベントだから自家製麺だと数が間に合わないという変則的な事態で、これは緊急避難なのかもしれない。
 で、普段からつきあいがある麺屋棣鄂は無理も聞いてくれて対応してくれたということなのかもしれない。
 でもねえ。
 だとしたら、ますますあのスープの気合いの入れ方とのギャップを感じてしまう。

 もう、なんか、これ見てね。
 失望というかなんじゃそれはというか。

 ガッカリ……というべきなのかなあ。
 「あーあ」という感じ。力が抜けた。

 もうね、大阪ラーメンはいっそのこと「大阪スープ」として売り出せばいいよ。「細長い具も入ってます」とか言ってさ。

※どうやらこの日は協力6店のうち鶴麺らぁ麺 Cliffだけが出ていたらしい。らぁ麺 Cliffは知らないけど、鶴麺麺屋棣鄂から麺を買っている。今回麺屋棣鄂から買ったのもその関係からなんだろう。
この6店舗内ですら「大阪ラーメン」のコンセプトが明確に伝わってないのだとしたら、それだけでもう無理なんじゃないのかなあとか思うよ。

 結論。大阪ラーメンは大阪スープでした、と。

 きっと麺を入れないのが一番うまい。

 この「大阪ラーメン部」の記事は「月刊オーサカ箱【U35】」という括りの記事だそうで、各記事の最後に「35歳以下の記者で取材・執筆しています」と書いてある。
 アピールなのかエクスキューズなのか分からないけども。

 しかし「ラーメン=スープ」という発想はその年齢に見合わぬ古い発想だ。
 少なくとも2000年以降の関西のラーメンを食べていればそんな発想にはならないだろう。

 つまりこの記事の中に彼らの主体性なんてないのだ。

 オッサンにお願いしに行って、オッサンに考えてもらう。そしてオッサンに作ってもらってそれを記事にする。

 ほんまにそれでいいんかね。

突然食いたくなったものリスト:

  • 牛丼

本日のBGM:
空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ /21st Century Stars






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 このブログのアーカイブ機能は結構貧弱で、特にたくさん書いている「ラーメン」カテゴリのアーカイブはトップページから消えてしまうとなかなかアクセスできない。(^^;

 というわけでほぼ1年前にこういうエントリを上げた。

これまでのラーメンエントリをまとめてみた

 あれから1年で書いたラーメン関連エントリをまたまとめた。

 せっかく書いたので、また読んでいただけるとありがたい。m(_ _)m

2011年2月
90年代のラーメン本5(2011年2月1日)
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その6)(2011年2月5日)

2011年1月
つけ麺@○丈(2011年1月11日)
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その5)(2011年1月24日)
らーめん工房RISE@八尾市 の話を少しとあと少し(2011年1月26日)

2010年12月
某店@生野区(2010年12月14日)
○丈@千日前(2010年12月25日)
らーめんstyle Junk Story(谷町きんせい)@谷9(2010年12月27日)
【来年の展望】つけ麺ブームは終わる(2010年12月28日)

2010年11月
90年代のラーメン本3(2010年11月17日)
90年代のラーメン本4(2010年11月25日)
くだらなすぎてワロタ(2010年11月27日)

2010年10月
福島本3部作 ─ 「関西ラーメンサミット」に寄せて(2010年10月8日)
坊也哲@高槻市(2010年10月12日)
第1回「関西ラーメンサミット」雑感(2010年10月14日)
麺屋棣鄂に行ってきた(2010年10月18日)
らららのらーめん 一豚力@堺市堺区(2010年10月24日)
幻のカニラーメン(2010年10月26日)
90年代のラーメン(2010年10月28日)
90年代のラーメン2(2010年10月29日)

2010年6月
麺哲系の変則的ないくつか(2010年6月11日)
ラーメン産業展2010(2010年6月21日)

2010年7月
某老舗ラーメン屋のつけ麺(2010年7月4日)
ラーメンのアイデンティティ(2010年7月18日)
大阪名物だとぉ?(2010年7月28日)

2010年8月
力横綱@堺(2010年8月21日)

2010年9月
なくていいウンチク@某店(2010年9月16日)
龍旗信狭山店の開店で、310号線が麺類激戦区に(2010年9月19日)
純情屋餃子問題(2010年9月22日)
割り箸の話(2010年9月27日)

2010年4月
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その1)(2010年4月5日)
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その2)(2010年4月7日)
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その3)(2010年4月11日)
月光仮面@千日前(2010年4月15日)
化学調味料関係のとりあえずのメモ(その4)(2010年4月29日)
南大阪のラーメン店のGW情報(2010年4月30日)

2010年5月
大前田@伊丹(2010年5月1日)
紋次郎@福島、二代目みさわ@東心斎橋(2010年5月6日)
素敵な偶然(2010年5月7日)
宮田麺児@東心斎橋(2010年5月12日)
埋もれてたラーメン屋の写真(2010年5月28日)

2010年3月
ラーメンの秘密(2010年3月8日)
ラーメンの秘密2(2010年3月10日)
【綿麺情報】今週のわたふりゃあ(2010年3月12日)
いろいろ(ラーメンなど)(2010年3月13日)
シンパイスナ、アンシンスナ(2010年3月22日)
出身(2010年3月24日)
【純情屋情報】言うとく(2010年3月25日)
【綿麺情報】わたふりゃあ(2010年3月26日)

2010年2月
これまでのラーメンエントリをまとめてみた(2010年2月9日)
【綿麺情報】営業時間の変更と取扱いメニュー限定追加(2010年2月17日)
かんから@浪速区(2010年2月18日)
【綿麺情報】今週のフライデーナイト(2010年2月26日)
 

突然食いたくなったものリスト:

  • 登龍軒の酢豚

本日のBGM:
Strange Fruit /Strange Fruit






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 しばらく中断していたが、もう少し続くこのシリーズ。
 90年代の関西ラーメン本を見て、当時のラーメン観を読み解きましょうという奥の深いシリーズだ。読み解いたところでどうなる。(^O^)

 以前のはこれ↓。

・90年代のラーメン本3(『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』)

・90年代のラーメン本4(『ぴあランキン'グルメ シリーズ2』)

 さて今回は……。

『うまラーメン 関西版』(京阪神エルマガジン社)
 

『うまラーメン 関西版』京阪神エルマガジン社

data
発行:1997/12/24
情報:- 現在
掲載範囲:大阪・京都・神戸のみ(とはいえ明石など市外も含む)
内訳:大阪60、京都39、神戸29
掲載店数:128(しかし表紙には「123軒」とある。おそらく特集ページの「冷麺」で紹介した5軒を数に入れていないから)

 掲載店数が実際より少なく(「冷麺」の店舗を除いたから)書かれているのは面白い。
 これは今とは随分違う。今ならなるべく数を多く見せようとする。だから最近では店の数ではなく杯数を書くことが多い。1店舗でも2杯紹介したら2とカウントできるからだろう。もちろんこの時代でも表紙に大きなフォントで「123軒」と書くからには情報量を誇る意図は見えるものの、そこまでガツガツはしてなかったということなんだろうな。まるで19歳の時に21歳と上にサバ読みした中原理恵のようだ。<違うか

 これも非常にオーソドックスなラーメン本。
 巻頭特集的なものはなく、いきなり本編に突入する硬派な1冊だ。ただ巻末の50音順索引に加えて、「深夜ラーメン」として営業終了時間別の索引を置いているのがなかなか秀逸。そしてそれは当時の「飲んだ後のシメの1杯」としてのラーメンの位置付けがどれだけ強固だったかを示している。こういう時間別インデックスは最近のラーメン本には見られないけど、今でもあると嬉しいなあ。特に深夜と昼のアイドル時間。15:00~18:00あたりで開いてる店のインデックスはいざという時かなり役に立つと思う。

 この本は写真がとてもいい。写真で「うまそう!食いたい!」と思わせる店がたくさんあった。いいカメラマンがいるんだね、ここには。(やっぱりホワイトバランスが狂ってたりピントが合ってないのもあるんだけど)

 なお、この『うまラーメン』には約3年後の2000/09/30に改訂版が出ている。

『うまラーメン 関西版 改訂版』(京阪神エルマガジン社)
 

『うまラーメン 関西版 改訂版』京阪神エルマガジン社

data
発行:2000/09/30
情報:2000/07~08現在
掲載範囲:大阪・京都・神戸・和歌山・奈良
内訳:大阪64、京都38、神戸32、和歌山6、奈良2
掲載店数:142

 『うまラーメン』オリジナル版の発行(1997/12/24)以降に、関西ラーメン界には大きな「事件」が起こった。それは1998/01/01にテレビ東京系で放映された番組『TVチャンピオン 日本一うまいラーメン決定戦』で、和歌山の井出商店が「ラーメン日本一」に選ばれたことだ。これをきっかけに和歌山ラーメンの知名度は上がり、一気に「ブーム」の様相を呈する。火付け役となった井出商店はラーメン博物館にも出店し、全国的にその名を知られることになる(※)。そういう経緯を踏まえて(のはず※※)、改訂版では京阪神に加えて和歌山・奈良の店も収録されている。おそらく和歌山なんて目に入ってなかったんだろうね。それが外部(東京)から評価されて初めて、逆輸入的に和歌山ラーメンの再評価が行われたと。

※ちなみに「関西縦断ブログ旅」(2008/10頃放映)で、お金を持ってない桜・稲垣早希ちゃんにラーメンを食べさせてくれたのがこの井出商店
※※この本の井出商店のページにはしっかりと「TV番組で日本一の称号を受け、新横浜ラーメン博物館では最高2時間待ちという記録を樹立した」と書かれている。

 まあこの「改訂版」は2000年の本だから「90年代のラーメン本」という今回のシリーズとは外れてしまうのだけども、オリジナルは1990年代ということで、参考出品程度にはご紹介しておこうかなと。

 『うまラーメン』(1997/12/24)には掲載されており、『改訂版』(2000/09/30)で消えた店、および『うまラーメン』では掲載されておらず『改訂版』で初めて現れた店は以下の通り。


消えた 赤坂ラーメン、一級ラーメン京橋本店、金龍ラーメン2号店、好房、剛力ラーメン、湖陽樹、北海ラーメンサロマ湖、焼賣太樓、レストランバーシンガポール、麺屋 神連、双龍らーめん、大来軒 天五店、樹、薬膳麺房 茶茶、つるめん、白龍、ニンニクラーメンはなみち、ハマムラ、中国料理春一番、火乃國、向日葵、豚子、楽天食堂、ラーメン專科力雅
現れた 赤れんが、市の、一作、一品香、博多一風堂長堀店、河童ラーメン本舗 千日前店、老舗らーめん北新地 神虎、尾道ラーメンきむら、金龍ラーメン道頓堀店、夢真黒門らーめん、月光仮面、五苑 本店、喜多方ラーメン坂内小法師あべの橋店、らーめん古潭ホワイティ店、長浜ラーメンごん太、元祖豚骨ラーメン作の作、尾道ラーメン十六番、小洞天、大洋軒、藤平 屋敷店、土佐っ子、とっかりII、pig's power らーめん豚子、鱶鰭家 心斎橋店、らーめん武里音本店、尾道ラーメン山長、友翔、らぁめんやさん、れんげラーメン

消えた ラーメン海王本店、虎角、新進亭、ラーメン太七、東京ラーメン
現れた 一番ラーメン、ラーメン小昼、しるそばたか 八条屋台店

消えた 天一軒、本家ラーメン2国
現れた 翁介、皇蘭、とんこつしぇからしか、竹家ラーメン、日の丸軒らぁめん。、楓林ラーメン、尾道ラーメン宝竜、宮っ子ラーメン


現れた 井出商店、ラーメン本町、正善、○京 中華そば本店、○三、○高新内(アロチ)本店

現れた 彩華、新新

 掲載店は見開き2店(1ページ1店)か見開き1店(2ページで1店)となっている。
 見開き2店の場合の記事の文字数は13文字×12行=156文字くらい。
 見開き1店の場合は18文字×21行=378文字、17文字×22行=374文字くらい。


『うまラーメン 関西版』見開き


『うまラーメン 関西版 改訂版』見開き
多くの店の記事が写真&記事の流用。まあ改訂版だから。

ラーメン日本は火事になる前。「カウンター席で店員さんが手際よく作るのを見ていると、絶対食べたくなるキムチ焼めし600円。まさにオープンカウンターの魔力といえる」まさにその通り。チャーハンをおいしそうに作る店はそれだけで心が躍るね。(^O^)

ほう、紅鶴ラーメンは豚骨なのに化学調味料使ってなかったんだ。

今宮戎一休は現在無鉄砲大阪店がある場所にあった。本店は玉出にある。「大阪で初めてタマユ(玉湯)を登場させた店」とある。ほう。でも、今でもあんまりないよね。(^^;

よってこや寝屋川外環店はこの店がおそらく1号店。現在は「寝屋川製麺所」として公式サイトの西日本地区の筆頭に名前が挙がっている。他の雑誌もこの店を扱っているし、これが「本店」扱いのはずだが、公式サイトではそういう扱いではないみたい。なお運営会社であるイートアンド大阪王将から社名変更した)についてのWikipediaの記述(「イートアンド - Wikipedia」)ではよってこやについて「1998年より、営業開始」と書かれているが、1997/12/24発行のこの本に載っているし公式サイトの会社沿革には「1997年4月 よってこやラーメン事業部を設立、自社ブランド「よってこや」での展開開始」とあるので、やっぱり97年開店と考えるべきだろう。「元祖唐揚げ」とか「門外不出のスープ」なのにどうしてチェーン店なんだとか、いろいろツッコミどころがあった。(^O^) 大阪王将系なので餃子がおいしいよ。

もっこ 阿部野橋店は店名の上に「浪花の中華そば」というマクラコトバがついて、マークも○に「も」。知ってる人は知ってるけど、「神戸の中華そば もっこす」と瓜2ヶだった。フォントが違うだけ、みたいな。ラーメンそのものも似ていたし、店内にラムネが置かれているところまで同じ。単なるパチモノなのかのれん分けみたいな関係があったのかどうなのか、ググッてもよくわからんよ。ちゅうか、2つ並べてググったら、出てくるのは過去に同じようなことを書いた時のうちのサイトばかりだ。


もっこ阿倍野店


資料画像:もっこす石屋川店

3年以上も追い炊きを続けた、店の財産ともいえる豚骨スープ……」という記述があるのだけど、この店は(この本掲載時点で)3年もあったの? それすらよくわからないんだなあ。「改訂版」にも掲載されているから、少なくともその後さらに3年以上は存在していたということになる(何故か丼は例のラーメン横丁めん丼に変わってた。フラグだなあ……)。しかし結局この店は、向かいにふくちあんラーメン系の福福らーめんができて、その後閉店してしまった。
この店はこの『うまラーメン』を持っていけばチャーシューメンを半額にしてくれた。この本を持って食べに行ったのは懐かしい思い出だ(それがなかったら行くことはなかっただろうなあ)。最終ページに押された、サービスを受けたことを示すハンコがなかなか貴重品だ。(^O^)

これにつられてノコノコ行ったわけ。

住之江の「浜口」交差点にあった九州ラーメンは看板に「九州ラーメン」としか書いていなかったが、一応「王」という屋号があり、95年の『本当においしい店101』でもそう書かれている。しかしこの本では九州ラーメン。さすがにこんな大事なことを確認しないはずはないと思うので、このあたりが本によってまちまちなのはちょっとよくわからない。単に店側もどうでもよかったのかもしれない。

神座 千日前店世間のスープと明らかに違うのは、スタッフ全員コック帽をかぶった洋食の出身だからか」なんか変な根拠だ。
ちなみに「オリジナル版」から「改訂版」までの間に、神座は今のオリジナル丼に変更した。


1997年の神座


2000年の神座

大阪で初めてのつけ麺専門店つるめん本店ではこのとき、つけ麺を「ツケダレラーメン」という名前で出している。しかも480円! これと「人気を二分」しているのが油そば730円。なんだこの値段の差は……。(^^; しかしこの店は関西では早すぎた店だったなあほんと。

つる万両は門真にあった店。「全国的に有名なラーメン店『こむらさき』のレシピを、唯一譲り受けることが許された店」だと。正直、大したことなかったんだよなあこの店。(^^; チェーン店並の大店舗だった記憶がある。そしてこの本に広告を出している2店のうちの1つでもある。ちなみにもう1つは天下一品天下一品はこの本発行の時点(97年)時点で160店舗の大チェーンだった。もちろん当時すでにウェブサイトを完備。これと列んで表表紙裏というかなり高価だと思われる場所に広告を出している。こんな天下一品と違ってつる万両はこの門真の店1店だけだったと思うけど、どういう資本背景があったんだろうなあ。その広告によるとオーナーは吉野出身だそうだ。まさかダイワハウス関連とか……いや、これは妄想。広告を見ていくと、こんなことが書かれている。「つる万両の旨味を知らずしてラーメン通とは言えない」。うむ。そうか。つる万両亡き今、関西のラーメン好きは永遠に「ラーメン通」となる道は閉ざされた。麺は自家製(無かん水)。看板の文字は榊莫山先生の筆になるものだというこの無駄遣い気合いの入れよう。


ピンクレディーのB面のコーラスがビーチボーイズってくらいの無駄遣い。<伝わらんか。(^^;

しかしこむらさき云々という話は本当なんだろうか。こむらさきといえばこんな地域違いの場所に住んでいる私でも名前を聞いたことがある(京都に同名の店があったけど、それは別もの)くらいの有名店なんだけども。疑問なのは、「全国的に有名なラーメン店『こむらさき』のレシピを、唯一譲り受けることが許された店」のうちの、「譲り受けることが許された」と「唯一」というところ。「唯一」ってのも、これだけ有名なのにって思うし、そんな貴重な店なのに「門外不出の味とされた『こむらさき流』ラーメンを『つる万両』が大阪風にアレンジ」って。それはアレンジしちゃいかんだろう、きっと。(^^; まあなんというか、よくわからない店だった。

この本には大阪と京都の間の余りページで「うま冷麺」という1章を設けて5軒を紹介している。ラーメン界の「準主役」としてこの時代は冷麺が認識されていたのだ。おそらくこれが今ならつけ麺だろうか。あるいはつけ麺はすでに準主役を飛び越して主役級になったので、今この位置にいるのは油そば/まぜそばあたりかもしれない。これもまた時代の刻印。またここで紹介されている「冷麺」は5つともいわゆる「冷やし中華」であり、韓国冷麺は全くない。

四条大宮の京一は「好みにうるさいが、これ、と決めたらずっと通い続ける初老の男性の率が高いのもこの店の特徴」って、何か変な説明だよなあ。(^O^)

ラーメン横綱 吉祥院店は、この2年前の『本当においしい店101』では「本店」とされていた店。2年前に「支店数16店舗を誇る京都では大御所的存在の店」だったのが、この本では「現在では直営18店舗を持つ大御所」となっている。2年で2店舗。フランチャイズはやらず、直営店だけの横綱はほんとに地味ながら着実な増え方をしている。

ラーメン親爺スープの材料は極秘だが、他とは違う独特の食材の使い方をするなど、ラーメンにかける情熱は計りしれない」って、それじゃあ確かに計り知れないよなあ。(^^;

京都と神戸の間の余りページは「取り寄せラーメン」。興味がないのでこれはよくわからないよ。

三宮の四宮軒には「店内禁煙」の記述。つまりわざわざ特記する事項だったわけだ。確かに昔はラーメン店でタバコなんて当たり前だったよなあ。食べ終わったラーメンの、丼の底に少し残ったスープに「ジュッ」っとタバコを入れて丼を灰皿代わりにするような光景は、頻繁にはなかったけどもさして珍しい光景でもなかった。そう考えると時代は変わったねえ。

神戸らーめん第一旭醤油ベースの澄んだスープは濃い口だがさっぱり。古(いにしえ)の支那そばに近い味がする」この説明でどのくらいの読者が味が想像できたのだろう。これで通じると思ったライターも凄いと思うんだ。

杏花村の話は面白く興味深い。「日本にいると本場の味を忘れてしまうと心配していたが、本国の友人に「香港には香港の、上海には上海の、中国料理があるんだから、神戸には神戸の中国料理があっていい」と言われて以来、神戸の中国料理を追及している。「本場では砂糖は入れないが、日本人は甘いのが好きだからうちでは入れてる」……

 麺についての記述を集めた。
 この頃になると自家製麺の店が増えてくる。ただ、雑誌側にも知識がないのか自家製麺のことを「手打ち麺」と表現している。製麺機を使っている限り、基本的には自家製麺だろうが製麺所だろうが作業工程は同じなので、自家製麺を表す言葉として「手打ち麺」という言葉を使うのは間違いだと思う。もし手打ち麺という言葉を使うのだとすれば、製麺機を使わない麺という意味で使う方がまだ実態と合っているのではないかと思う。あるいは狭義には北方から伝わった、両手で麺を2本、4本、8本、16本……と伸ばしていくやり方を、南方から伝わった、竹桿を使って生地を伸ばし、包丁で細く切ってめんにする方法と区別するために使うこともあるかもしれない。いずれにせよ「自家製麺」を「手打ち麺」というのはどうにもこうにもおかしい(今から考えれば)。

 自家製麺の店が増えたとはいえやはり製麺所派が多数ではある。それが当たり前とした上で「特注麺」という言葉にプレミアム感を持たせているところが時代かなあ。
 また、この本での特徴は、玉子麺、かん水少なめ、そして極細麺をアピールする店が多いことが挙げられる。玉子麺は高級感があるようだ。またかん水は健康のことを考えてということらしいが、ラーメンの麺に含まれる微量の炭酸カリウムや炭酸ナトリウムを「ひかえめ」にしたところでどの程度の差があるかなあ。私には無意味な差別化にしか見えないけれど。

まんねん少し縮れた麺は特注で、シコシコとした食感がたまらない
赤坂ラーメン特別に仕入れる麺
一級ラーメン一級らーめん専用の麺を喜多方で特注生産している
九州ラーメン博多特注の細麺
薩摩ラーメン 四天王特注の麺
らーめん33わざわざ製麺所に作らせているという卵入りの太麺
信濃路特注の細麺
向日葵麺は、関西の沖縄こと大正の製麺所で作られた平麺
シンガポール特製細麺
京都一休軒一休軒用に作らせた麺を使い、本場の味を忠実に再現している
江洋軒特注の太麺

 自家製麺の店も増えるけど、雑誌側は「自家製」にさほどのアドバンテージは見つけられていないようだ。この本で「自家製」が最も売り文句的に使われているのは「自家製チャーシュー」だ。

ラーメン専科力雅店の2階で作る手打ち麺は、ご主人自慢のコシの強いもの
ちりだラーメン毎朝粉から練り上げる自家製麺は透明感とコシのある細麺
ラーメン旭屋自家製の細麺
楽天食堂平べったい全蛋麺はもちろん自家製
みよし麺も細めでもちろん自家製手打ちだ
豆市麺はご主人自ら作る卵麺」「ワカメを練り込んだ麺が自慢の五目ラーメン800円も試すべき。麺の色と味は感動的だ
杏花村卵をたっぷり使った自家製の全蛋麺で、口当たりが滑らかで、不思議と伸びない
神戸元町別館牡丹園30年来同じ職人が作る自家製麺は、うまみ、歯応え、喉ごしすべてが申し分ない
愛愛 東門店ほどよくコシがある麺も自家製で、台湾の縮れ麺と違い、少しストレート系
龍園もちろん麺も手作り」「中華麺500円は普通に麺をゆでるのでなく、玉ネギなどの野菜で取っただしで麺を煮込んで味付けする」「麺はモチッ、だしは野菜の甘みたっぷりで絶品
芦屋ラーメン庵ツルツルした少し細めの自家製手打ち麺

 「自家製手打ち麺」ねえ……。

 また、全国的なご当地ラーメンブームと、自前でご当地ラーメンを持たない大阪の特徴からか、「本場」から直送というのも1つの大きな売りになっている。

一休こだわりの麺は博多から取り寄せ
会津喜多方ラーメン 蔵喜多方の豊かな地下水、地酒を使って打った平打ち太麺を現地から毎日直送
横浜ラーメン名物屋麺屋もと誰をわざわざ中華食材の豊富な横浜から仕入れていたり
めんくい 心斎橋店尾道でも有名なラーメン専門店「朱華園」から直送された平麺
火乃國麺は地元熊本でも評価の高い富喜製麺所から取り寄せている。厳選された小麦と卵、沖縄産の黒糖を、阿蘇の伏流水で丁寧に練り込んだ生麺は、コシがあり、なおかつ添加物が一切入ってない。麺自体にうまみがありスープとの相性も抜群だ
熊本ラーメン 味千 京都1号店本場熊本の本店に注文次第、麺とだしが送られてくる

 「本場そのままの味」が最上とされた時代ですな。このあたりは本当に時代を感じる。

 かん水少なめはこの時代の特徴なのか単なる編集者の趣味か……?

北野八番亭使う素材にかなりこだわり、麺はかん水少なめ、卵のつなぎでシコシコ
もっこ 阿部野橋店かん水少なめの手打ち細麺
つる万両麺は、かん水を全く使わないため、消化が良くて胃もたれしない」普通のかん水を使った麺は消化が悪くて胃もたれしますかそうですか。
サカイ みその橋店健康を考えてかん水を抑えた麺を使用している

 で、玉子を使うともっとえらいみたい。(^O^)

揚子江卵を使った極細麺
ラーメン樹麺の製造元だけに麺には自信があり、あえて細麺を使用。伸びにくいように卵白を多めにし、丸一日寝かせて熟成させている
龍虎麺も卵の風味たっぷり
丸玉食堂 東店ここの麺は卵と塩で練ったもので、横幅はあるが薄平たいので軽い食感

 で、「特注」だの「自家製」だの「手打ち」だの「直送」だのの環境的な話ではなく麺そのものの特徴を記述することも多くなってくる。

よってこや寝屋川外環店水分量が多い多加水麺を使用しているのでツルッとしたのどごしが味わえる
味仙細めでコシのある麺
ラーメン海王 本店最高級の小麦粉を使っている白い麺

 麺の茹で方に言及するところも、少しではあるが出てきた。

新福菜館本店太めの麺は差し水を4~5回差してコシを出す
ラーメン親爺麺もゆで具合が均一になるように、大鍋で泳がしてゆでるという細やかな心配り
サロマ湖麺、スープの素ともに旭川の親類縁者からの直送」「大鍋を使用し泳がすようにゆであげる

 このあたり、量は少ないけれど麺に対する多面的な見方が出てきたと思う。

 魚介系など和風のスープついての記述はまだ少ない(がある)。

北野八番亭スープは地鶏と北海道の羅臼昆布をベースに取った醤油味、豚骨味の2種類
双龍ら~めんスープは豚骨、鶏ガラに昆布を加えたアッサリとした醤油味
会津喜多方ラーメン 蔵豚骨をベースにして、昆布、煮干しの風味を生かしたあっさり味のスープ
マンサクラーメン鶏ガラ、豚骨、昆布、野菜などが混ざり合っただし
四宮軒利尻昆布や醤油などで味付けされたスープ
満天日によって、だしのうまみとなる鶏は、丸鶏だったり、鶏ガラだったりするが、カツオ節と昆布を使うため、スープは和風味のあっさり仕立てに

 女性客関連の記述もあるにはあるが、『ランキン'グルメ』ほどのこだわりはないみたい。

麺屋 神連……豚骨味にもかかわらず、意外なほどあっさりしていて食べ終わった後も口がすっきりしている。だから、豚骨好きな人はもちろん、「こってりしたのはちょっと苦手」という女の子にもおすすめだ
北野八番亭女性が1人でも気軽に入れる明るく清潔感あふれる店内
本家2国ちょっと女性客が少ないのが悩み。「女の人大歓迎。チャーシューを少し多くするかも」という店長の狭間さんの言葉を確かめに行こう

 これらの他に、この本の記事で目立ったのは「自家製チャーシュー」「自家製キムチ」「自家製メンマ」「自家製ニラ唐辛子」のような「自家製」のフレーズ。
 特に「自家製チャーシュー」は多く見られる。

 いずれにせよこの本には「自家製麺」「自家製チャーシュー」「自家製キムチ」「自家製メンマ」「自家製ニラ唐辛子」というフレーズはあるが「自家製スープ」という言葉は見られない。

 これはこの時代のラーメンが、やはりスープ偏重であった証拠だろう。
 スープに「自家製」という言葉が使われないのはそれが当たり前だから。ラーメン屋は麺を含めて他のものを外注することはあってもスープを外注することは有り得ない、それこそがラーメン屋の仕事だ……と認識されていたということだ。まあ実際にはこの時代も業タレはいくらでもあっただろうけど、それでもよほどの店でない限りスープを取る真似事くらいはしたはず。

突然食いたくなったものリスト:

  • チーズバーガー

本日のBGM:
不条理なKissを忘れない /チャゲ&飛鳥






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 年末にらーめん工房RISEに行ったので少しだけ書く。

 この店は2010年夏に東成区から八尾市に移転改名(旧がんこ親父)してオープンした店で、2010/10/08にustreamで配信された『関西Walker』主催の「関西ラーメンサミット」(「第1回「関西ラーメンサミット」雑感」参照)の中で紹介されていた。この紹介の写真ととしむね氏の紹介が結構うまそうだったので行ってみたかったのだ。
がんこ親父に行ったことはない。

 で、先月、らーめんstyle Junk Story(「らーめんstyle Junk Story(谷町きんせい)@谷9」)の次に行ってみた(共に初訪問)。


らーめん工房RISE@八尾市

 メニューは中華そば焦がし黒醤油(ブラック)河内の塩貝つけ麺があり、私は貝つけ麺(¥750)を食べた。


貝つけ麺(¥750)@らーめん工房RISE

 具は水菜、穂先メンマ、チャーシュー、ネギ。
 麺はやや平やや太(16、17番くらい?)ストレート。
 つけ汁のダシは何だろう?「貝つけ麺」というくらいだから貝が多いのだろうけども。オーソドックスに豚骨&鶏ガラあたりなのかな。醤油が多く、浮いている脂も多い。

 ……複雑な気持ちにさせるつけ麺だった。

 このつけ汁、貝なのか煮干なのか、かなり魚介系の匂いが立っている。「立ちすぎている」とまで思う。
 さらにメンマも匂いにクセがあるように感じた。
 これは結構食べ手を選ぶ味ではないかな。私は全く選ばれてないんだろうなと思う。正直厳しい。その意味で残念だ。

 ただ、麺はとてもよかった。

 連続して行ったのでどうしてもJunk Storyと比べてしまったのだけども、つけ麺の麺はこちらの方がいい。それもかなりの差をつけて。

 Junk Storyは自家製麺、RISEは製麺所から仕入れてる(ミネヤ食品工業のようだ)。自家製麺と製麺所の麺、一般的なイメージだと自家製麺の店の麺の方がうまいと思いがちだが、両者の評価は全く逆となった。これはなかなか面白かった。

 それぞれ生麺の状態でのポテンシャルにどれだけの違いがあるのかはわからない。
 しかしこの圧倒的な差はそういう問題よりも茹で、締めなどの麺の処理の仕方から生まれているのだと思う。麺の性能の違いが戦力の決定的差ではないということですよ。

 店ごとのつけ麺の麺の処理の仕方の違いは、冬にこそはっきりと出る。
 水温が下がるこの時期、ゴワついた麺を出す店は多いし、それこそがいいと思っている店も多い。

 しかしそういう麺はあまり美味しくないんだよね。

 昔、九州の豚骨ラーメンが全国を席巻した時期に浸透した「麺固め」という食べ方は、あくまでも九州ラーメンで食べておいしい食べ方だったはず。なのにいつの間にかラーメン全体の価値観になってしまった。それだけ九州ラーメンがラーメンの代名詞になるほど勢いが凄かったということだけど、だからといって他のラーメンでも「『麺固め』がウマいはず」なんていう固定観念を持っても意味がない。ましてやつけ麺をや。生煮えの麺がウマいなんていうカテゴリは全体の中ではむしろ特殊なのだ。

 生煮え、あるいは「麺固め」は本当に麺をおいしく食べる方法だろうか。

 その部分をわかっているかどうか。
 (いや、麺によってはやっぱり「麺固め」がウマいという結論であってもいいのよ。ただそうでなくちゃいけないという先入観は必要なかろうという話であって)

 その店が麺の「完成形」をどういう形でイメージしているか。
 そのまんまやればゴワついた麺になってしまうこの季節に、それでよしとするのかそれではダメだと考えるのか。

 RISEはその点をわかっているなあと思った。

 いい。(1回だけなので偶然かもしれないけど)

 ただ、私にはこの麺のよさも、このつけ汁で食べるとすればちょっとつらい。残念だ。
 違うつけ汁があればいいんだけどなあ。

 とはいえ冒頭で「少しだけ書く」と書いたのは、この貝つけ麺の話は大きな問題ではないと思ってるから。

 実はこの時、友人が隣で食べていた焦がし黒醤油(ブラック)(¥650)を少し食べさせてもらったのだ。

 これがとてもうまかった。


焦がし黒醤油(ブラック)(¥650)@らーめん工房RISE
チャーシューは巻いた方がうまいと思うのだけれど、あえてこうしてるのかな。

 2~3口とスープをもらっただけだけど、この店はこれを食うべきなんだなと思うくらい。
 考えてみれば第1回「関西ラーメンサミット」で紹介されていたRISEの麺は、つけ麺ではなかった。(^^;

 次も是非訪れて、今度は焦がし黒醤油(ブラック)をちゃんと食べてみたいと思う。

 ……という話をしたかったのだ。今回は。

 しかしみんな「ブラック」って名前をつけたがるねえ。
 つまんない話だ。

食べログ

 あるブログで、この店の味には金久右衛門の店主大蔵氏からのアドバイスもあったという記述を見かけた。

 ほう。

 もしもそうなんだとしたら、私の金久右衛門への認識もアップデートすべきかもしれない。

 私は以前、金久右衛門のラーメンについて、

きっと、私の好みは大蔵氏(金久右衛門店主)の作るラーメンとは合わないのだ。だから私が正面切ってここのラーメンについて云々してはいけないのだと思う。私は彼のラーメンを評価できる軸を持っていない

 と書いたことがある(「金久右衛門@深江」)。
 「合わない」というのは嫌いとかマズいという意味ではなく……、何と言ったらいいのだろうなあ……「これをウマいと思う人が多いだろうことは想像がつく。ただ、私自身は好きではない」という感じの意味。つまり好みの問題。

 しかし今回(少しだけだけども)食べたRISE焦がし黒醤油(ブラック)はとてもよかった。
 その意味で、私の好みと金久右衛門にはまだ接点があるかもしれない。(^^;

 だから金久右衛門にもまた行ってみたいと思った。

 ……ただ、あの場所であの営業時間(11:00~15:00 [土]11:00~16:00)だから、いつ行けるかはわからないけどね。(^^;

 金久右衛門弥七彩彩、は、いずれも現在、昼営業しかしていない。定休日が日曜日だということや、食べログで好評価を得ているという点でも似ている。

食べログでは金久右衛門はTOP500、弥七彩彩はTOP5000に入っている。

 似ている点は他にもあって、いずれの店も以前は夜営業をやっていたのに現在は昼営業のみになっている。

 弥七彩彩は私も以前はよく行った。

 しかしもう、ほとんど行けることはない(チャンスがあれば行くけど)。

 昼営業だけに切り替えた理由は店それぞれにあるのだと思う。
 質を維持するためかもしれないし、家族の時間が大切だからかもしれない。
 その辺の事情は私は知らない。

 しかしいずれにせよ、そういう店は客をかなり選んでいることになる。
 どうしてもね。

 だから行けない人間が、営業時間の分、悪い印象を持つことがあるのは仕方がない。
 それは店の事情とは関係なく。

 「やたら臨休する店」よりは格段にマシだけど、それでもラーメンのような大衆食でそれは厳しい。

 少なくともかなりハードルが上がるよね。

#繰り返すが、それぞれ事情も理由もあるだろうし、いつ開けようと閉めようと店の自由であることはまったくそのとおりで尊重する。夜も店を開けろと言うつもりもない。もちろん開いたら嬉しいけど、そんなことをこちらが言う筋合いではないことも理解している。これはあくまでも私の中でのラーメン店のイメージの話。

突然食いたくなったものリスト:

  • 焼きめし

本日のBGM:
東京ガール /THE NO COMMENTS

古き良きニュー・ウェーブ。





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 こんなブログエントリを見つけた。

味の素の原料は石油からサトウキビに変わったけれど... - 食品添加物の危険性.com
http://tenka99.com/kiken/cat15/cat16/2_1.html

 書いてる人はその筋(^O^)ではそれなりに有名な人らしい。どういう評価かは別として。(^^;

 このエントリでウチからの画像が流用されてる。

 流用そのものは別に構わない。私もやるので。
 ただ、そこに書かれている話があんまりなので、それだけは指摘しておく。

 こういうことを書いているサイトは山ほどあって、ことさらにここを採り上げる理由はないんだけど、これは私のところの画像を使ったという「縁」みたいなもんでね。まあ使用料みたいなものとしてまな板に上ってもらおうと。

 
グルタミン酸ナトリウム(味の素の原料)は石油からサトウキビに変わったけれど、昆布でお出汁をとったようなあのコクのある味が出ることはありません。

グルタミン酸ナトリウム(MSG)は、

・だしの素、漬物、インスタントラーメン
・かまぼこ、ソーセージ、ポテトチップス、
・せんべい

などほとんどの加工食品・調味料に非常に広く使用されています。

 いきなり文脈として意味がわからんねえ。「グルタミン酸ナトリウム(味の素の原料)は石油からサトウキビに変わったけれど、昆布でお出汁をとったようなあのコクのある味が出ることはありません」ってなあ。サトウキビに変わったらコクが出るはずだとか思ってたってことかな。

 MSGでは昆布のダシは再現できないというのは「化学調味料関係のとりあえずのメモ(その1)」で書いたとおりだけども、再現できないのが「コク」なのか「風味」なのかそれ以外なのか、ちゃんと考えてるのかな。「同じ味にならない」というだけの意味で使っているなら、わかりきった当たり前のことをことさら言い募ってるだけってことになるが。

昆布や鰹節、しいたけに含まれる「うまみ成分」はMSGですが、

しかし天然のものとはいえ、グルタミン酸ナトリウム(MSG)を大量に摂取すると身体に異変が起こり、顔がしびれたりひどいときは呼吸困難になったり……

 おいおいおいおい。
 後段は後回しとして、いきなりひどいぞ。

昆布や鰹節、しいたけに含まれる「うまみ成分」はMSGですが、

 なんだこれ?

 これらに含まれるうま味成分はそれぞれ違う。

 昆布のうま味はグルタミン酸。
 シイタケのうま味はグアニル酸。
 鰹節はイノシン酸。
 これを一緒くたに「MSG」とは絶対に言えない。「MSG」はグルタミン酸ナトリウムのことだからね。

 うま味には大きく2系統があることがわかっている。アミノ酸系と核酸系。
 グルタミン酸はアミノ酸系、グアニル酸とイノシン酸は核酸系のうま味成分だ。どうやら筆者はこの2つの区別すら知らないらしい。

 昆布、シイタケ、鰹節のうま味成分はうま味について調べれば最初期に出てくる話で、こんな基礎的な知識もなくえらそうに語っているのかと思うとびっくりする。

※グアニル酸の呈味はイノシン酸と同質で、味の強さが異なるだけ。
※※アミノ酸系のうま味と核酸系のうま味は単独でもうま味が出るけれど、両者を合わせることで格段にうま味を増すことができる(「うま味の相乗効果」)。だから昆布だしと鰹節を足すことはうま味を引き出すのに非常に効果がある。市販の化学調味料=うま味調味料もほとんどはMSGなどの単独ではなくアミノ酸系と核酸系を混合した形で売られている。例えば「味の素」はアミノ酸系:核酸系が97.5:2.5で混合されているし、同じ味の素KKの「ハイミー」や武田薬品⇒キリン協和フーズの「いの一番」は92:8という混合率になっている。

 また「昆布……に含まれる「うまみ成分」はMSG」という部分も、実はおかしい。
 昆布に含まれるうま味はグルタミン酸ではあるが、グルタミン酸ナトリウム(MSG)ではない。

 グルタミン酸ナトリウム(MSG)はグルタミン酸を結晶として引っ張り出すための形であって、昆布だしを昆布だしとして味わうだけで分離しないのならば別にナトリウムにくっつける必要なんかない。(ちなみにこれまで昆布がMSG生産の材料になったことはない)
 だから「昆布のうまみ成分」はグルタミン酸だというのは正しいが、グルタミン酸ナトリウム(MSG)だというのは間違い。

 たったこれだけの短い文章の中に、これだけたくさんの事実誤認がある。
 特にアミノ酸系と核酸系もゴチャマゼにしてしかもうま味を全部「MSG」だと言っちゃうところには、あまりの知識不足とそれを平気で垂れ流せる傲慢さと思い込みの激しさが見て取れる。多分「MSG」って何なのか全く知らず(あるいは知らないふりをして)に書いてるね。

 で、続き。

昆布や鰹節、しいたけに含まれる「うまみ成分」はMSGですが、

しかし天然のものとはいえ、グルタミン酸ナトリウム(MSG)を大量に摂取すると身体に異変が起こり、顔がしびれたりひどいときは呼吸困難になったりします。

1,960年代に中華料理を食べた少数のアメリカ人が食後に炎症を覚え、

・眠気、顔面の紅潮、掻痒感
・頭痛、体の痺れそして軽度の背中の無感覚

などの症状が見られたことから、中華料理は特にMSGを大量に使うので中華料理を食べつづけるとなりやすいということで、中華料理店症候群(CRS)と名付けられたことがあります。

 この文章、正しいのは最後の1文の中の「ことがあります」という過去形の記述だけで、今どき中華料理店症候群(Chinese Restaurant Syndrome)なんてのを注釈なしで持ち出すのは知識のアップデートがないのか他人を騙す意図があるのかのどちらかだろう。
 「名付けられたことがあります」という記述で終わることで読者に何らかの印象を与えようという意図があからさまで、これもあざといやり方だ。

 化学調味料の話になると必ず引き合いに出される中華料理店症候群の話と、「生まれたばかりのマウスに大量のグルタミン酸を注射すると、脳の視床下部の一部の神経が細胞死する」という話のその後の展開は「化学調味料関係のとりあえずのメモ(その4)」に書いた。

 さらに別の資料も挙げておく。
 「天然のものとはいえ、……大量に摂取すると」などというのなら、この数字はどう見るのか。


中野茂『アミノ酸発酵技術の系統化調査』より

 これは各種アミノ酸と一般の食品ののLD50値を表にしたもの。「LD50値(Lethal Dose 50)」とは投与された実験動物の50%が致死する被検物の投与量。つまり急性毒性について調べたもの。これだけ食わせたら半分のマウスが死んじゃうよってことね。表の上にあるものほど、少ない量で死んでしまう。赤○で囲んだのがグルタミン酸。これは他の食品に比べてむしろ安全性が高いといえる結果になっている。

 またMSGについては亜急性毒性試験(ラットを使用、1~3ヶ月連続投与して、体重や内臓諸器官の変化や病理組織学的な検査などを行う試験)、さらにマウス、ラット、イヌを用いた2年間の慢性毒性試験、発ガン性試験が行われ、いずれもコントロールと比較して、全く変化が見られないことが証明されている(太田静行『うま味調味料の知識』)。

 結局、「こわいこわい」と思い続けたい人が、知識のアップデートは陰謀に引っかかるようなものだといって耳を塞いでいるわけだなあ。
 世の中、自分をだまして儲けようとしている悪人ばかりだと思ってるんだろうな。

※しかし初めて見たよ、「1,960年」なんて表記の仕方。(^O^)

天然のうまみは、グルタミン酸ナトリウム(MSG)単体だけではなくて、その他にも色々な成分が含まれていると考えられます。

カップラーメンなどを食べると判りますが、味の刺激が強過ぎて、どうにも私の口にはあわないようです。

 結局好みの問題かよ。┐(´~`)┌

 いやそれはそれとして、「味の刺激」というなら、それはきっとうま味よりも塩分の方だよ。

以下、食品のカラクリ(p198~) 別冊宝島編集部編"今や一大ジャンルに成長した「アミノ酸」をめぐるホントの話"より化学調味料のイメージ払拭に躍起となった逸話などをご紹介します。

化学調味料のことを「うまみ調味料」と言ってくれ、化学調味料業界では、一時、躍起になっていました。

そのため、テレビ、新聞社、雑誌社は無論こと、辞書や教科書をつくる出版社までに出向いて、頼み込んでいたことがあります。

言い分は、

「化学調味料は合成されたものではなく、菌の力で発酵させたものなので、化学という言葉は適切ではない。
 国際的にもうまみ調味料として通っているので、是非、化学調味料という表現はやめてもらいたい」

というようなものでした。

グルタミン酸ナトリウムは、かつては石油から合成法で製造されていました。

現在ではサトウキビを使った(廃糖蜜)を使った発酵法が主流となっています。

 さて、これも卑怯な言い方だろうと思う。

 結局、この文章では、

「元々石油から作っていた『化学』調味料だったくせに、そのイメージを払拭するために悪あがきしている」

 くらいの印象を抱かせようとしているんじゃないのか。

グルタミン酸ナトリウムは、かつては石油から合成法で製造されていました。

 というのは、確かに事実だ。その意味で間違ってはいない。
 しかしだからこそこの書き方には明らかな悪意(あるいは無知)が感じられる。

 まるでMSGは生産当初からずっと石油から作られていて、それゆえに「化学調味料」と言われてきたのだ、それを変えた今、その事実を隠そうと躍起になっている……という話をしているかのように見える。

 しかしそれは事実ではない。

 1909年に世界で最初に商品化されたグルタミン酸ナトリウム「味の素」発売から、一昨年(2009年)でちょうど100年を迎えた。
 その100年のMSGの産業生産の歴史の中で、「石油から合成法で製造」されていたという時期はいつ頃で、そしてそれはどのくらいの量だったか、この人は知っているのだろうか。

 この業界のガリバーである味の素KK(製品としての「味の素」と区別するために会社を指す時はこう書くことが多い。このエントリでは以前の社名の時代の話であってもこう書く)の歴史でいえば、グルタミン酸ナトリウムの生産には大きく3つの方法が用いられてきた。

 最初に用いられたのは池田菊苗博士が特許を取ったタンパク質分解法(加水分解法)。この方法ではタンパク質からグルタミン酸ナトリウムを得る。具体的な原料は小麦、脱脂大豆だった(石油じゃないよ)。
 タンパク質分解法では多くの副産物ができる。小麦デンプンやアミノ酸液。当時はこの副産物にも用途があった。小麦デンプンは紡績業で糊材として、アミノ酸液は醤油の原料として使われた(つまりもしこのやり方をもって「化学調味料」と言うなら、醤油ももちろん「化学調味料」だということになる)。この方法は日本特有の需要に支えられていたわけだ。だからこのやり方には海外では生産が難しいというデメリットがあった。海外にはそんな需要はないから。
 国内でもこの方法はデメリットが大きくなってくる。紡績業が合成繊維中心になり、糊も合成糊材が使われるようになった。しょうゆの消費も頭打ちになる。新たな方法が必要とされた。

 そこで出てきたのが2つの方法。

 1つは昭和31年(1956年)に協和発酵が始めた発酵法。協和発酵はそれまでMSGは製造していなかった。味の素KKをはじめ従来のMSGメーカーにとって微生物の働きを利用してMSGを生産することなど思いもよらなかったことで、これはまさに新参者ゆえの新しい発想だった。発酵法はこれまでの悩みであった大量の副産物から解放されたという意味で画期的な方法だった。発酵法は協和発酵に次いで味の素KKなど他のメーカーも相次いで採用し、現在でもMSG生産の主流になっている。発酵法の原料になっているのが、今でもよく宣伝されているサトウキビ(の絞りカス)。

 ただ、発酵法には1つの不安があった。それは原料調達。業界最大手の味の素KKは戦中には原料調達の困難さからMSG生産から撤退、社名を変更した経験を持つ。戦後は外貨稼ぎのために政府が小麦粉を割り当てたこともあった(アメリカに輸出された)。
 戦争がなくてもやはり原料が農産物である限り供給の不安定さは拭えない。そこでもう1つ採用されたのが合成法という方法。この主原料になるのが石油化学製品であるアクリロニトリル(やっと出てきたねえ)。

 味の素KKはこの2つの方法(発酵法・合成法)をほぼ同時期に採用している。発酵法は多くの企業で採用され現在も主流になっているが、合成法を実用化したのは味の素KKのみ。
 ……ということはつまり、石油化学製品を原料とする合成法を採用した味の素KKでさえ合成法1本ではなく農作物を原料とする発酵法と2本立てだったということ。世の中の全てのMSGの生産が合成法で行われていた時期などないのだ。

 そして味の素KKも、11年で合成法から撤退する。

 その理由はさまざまなものが挙げられている。曰く海外生産が進んでおり国内生産の需要は伸び悩むという見込み、生産から11年経過したため施設の更新コストの増大、四日市(合成法を行っていた工場がある)の公害問題のため新増設は現有設備の放棄と引き換えでなくては認可されない……そして合成法のイメージの悪さ(「コンシューマリズムの動向や、グルタミン酸に対する一部の消費者の理屈ぬきの感覚による好みに合致しないという事実」)による。もちろん合成法だろうと発酵法だろうとMSGとして同じものが出てくるのだから、原料がどうあれ安全性も味も同じなのだけれど。

 コスト面・原料調達面でのリスクヘッジのために合成法も実用化しておくべきだと考えて1つの工場でやってみた……けども石油から作るというイメージは想定以上に悪く、かなり評判を落としてしまった。合成法での生産開始から11年、工場設備を更新する時期に来てるけどそれをする価値があるだろうか? 海外生産も進んでこれから輸出も減るだろうし国内工場はそれほど増えないだろう。となると、このイメージの悪さを突っ切ってまでやる必要あるか? ……みたいなことなんだろうなあ。ちなみに発酵法が主流の現在、原材料の価格が製品価格にモロに反映するので国内にMSG工場はほとんどなくなった。

 ともあれ石油化学製品を原料とするMSGはわずか11年間で姿を消した。味の素KKがやめたということは、日本中で石油化学製品を原料とするMSGはなくなったことになる。
 ではその11年間、それぞれの方式での生産量はどのくらいだったのだろう。


合成法での生産が行われていた時代の生産方式別生産量
※味の素KKの社史にあるデータを私(hietaro)がグラフ化

 年度別でいうと、合成法による生産量は1972(昭和47)年度に全体の23%となったのが最大(13,000t)。11年間のトータルで見ると全体の18%(93,000t)が合成法で生産された。

 ……さて、話を戻そう。

グルタミン酸ナトリウムは、かつては石油から合成法で製造されていました。

 確かに、そうだ。
 しかしその「かつて」とは、1909年からの100年のうち1962~1972年の11年間であり、その生産量は味の素KKという一企業がその期間中に製造したMSGの18%に過ぎない(業界全体の生産量のだいたい15%くらい)。
※この1文、わかりやすいように少し表現を変えました。

※歴史上、合成法によって作られたMSGは11年間で9万3千トンということになる。ちなみに2005年に世界中で生産されたMSGは推定170万トン。

グルタミン酸ナトリウムは、かつては石油から合成法で製造されていました。

現在ではサトウキビを使った(廃糖蜜)を使った発酵法が主流となっています。

一見、化学的に合成されたものではないと錯覚しそうですが、サトウキビにはグルタミン酸が含まれていません。

だから、米を発酵させて作る清酒や麦から作るビールとは訳が違うのです。

糖分をとったあとの廃糖蜜を、グルタミン酸を生成するグルタミン酸菌という菌にえさ(炭素源)として与えます。

サトウキビをいくら発酵させても、昆布からとれるような本物の調味料は出来ないのです。

また、精製する過程で塩酸や界面活性剤といった化学薬品を使うので、化学調味料は化学調味料なのです。

 ん? ナニイッテンダ??

一見、化学的に合成されたものではないと錯覚しそうですが、

 「一見……錯覚」も何も、化学的に合成されてませんが。

サトウキビにはグルタミン酸が含まれていません。

だから、米を発酵させて作る清酒や麦から作るビールとは訳が違うのです。

 米にも清酒は含まれてないし、麦にもビールは含まれてないよ。
 もちろんアルコール発酵と比べて発酵の種類は違うが、そういう話をしているのではないのだな、どうやらこの人は。

 どうもこのあたりは日本語というか、文脈のつながりが無茶苦茶になってくる。

糖分をとったあとの廃糖蜜を、グルタミン酸を生成するグルタミン酸菌という菌にえさ(炭素源)として与えます。

サトウキビをいくら発酵させても、昆布からとれるような本物の調味料は出来ないのです。

 この2つの文のつながりのなさを、本人は本当にわかってるのか?
 まさか、昆布を原料にすれば「本物」のMSGが取れるなんて言ってるわけじゃないよね。

 このあたりになると論理性は全く放棄で、思考停止の読者にイメージだけをすり込もうとしているようだ。

 で、結論めいたものがこれだと。

また、精製する過程で塩酸や界面活性剤といった化学薬品を使うので、化学調味料は化学調味料なのです。

 あれれれれれれれれれれれれ。

 石油から作ってるから化学調味料だったはずだけども。
 なんか話がすり替わってますなあ。

 「途中で化学薬品を使うから化学調味料」って理屈はこれまでこのエントリの中でも全く出てきてないし、世の中にもこんな定義している人はいないだろう(いやしかし、世の中広いからなあ……)。
 この理屈でいっちゃうとたいていのものは化学調味料になっちゃうはずだけども。
 で、そうなるとMSGだけをことさらに「化学調味料」といって非難する特殊性すらなくなるんだけども。

 いいのですかい、それで?

 自分の話を無理矢理通すために、世の中のいろんなものを無理心中のように巻き込もうとしているねえこの人。

 以下、コメントつけないけどバカみたいなので晒す。

アミノ酸で食品添加物に指定されているのは、

・グルタミン酸ナトリウム
・フェニルアラニン、バリン、アルギニン
・ヒスチジン、アスパラギン酸、アラニン
・グリシン、システィン

があります。

アミノ酸飲料のルーツは、ある製薬会社が開発したスポーツ飲料でしたが、
その理由がちょっと面白いです。

「以前、アミノ酸入りのスポーツドリンクがブームとなりましたが、
 元々は医療用の点滴液だったのです。

 しかし、作り過ぎて在庫が溜まってしまい、それを製薬会社会長の
 『瓶詰めにしてドリンクにしろ』の一声で売り出し、
 大ヒットとなったのです。

 ですから、スポーツドリンクは点滴液を飲んでいるのと同じなんです。

 アミノ酸飲料についても同様のことが言えます」

病気でもないのに点滴用の液を飲んでいるとは...。

【参考】食品のカラクリ 別冊宝島編集部編
 

突然食いたくなったものリスト:

  • ボンタンアメ

本日のBGM:
銀の翼 /STARLESS






 今回は年末に書いたばかりの○丈

 私は一度行った店についてはなかなか書かないのだけれど、前回行った時(2010/12/21移転後初日)にはまだ用意されていなかったつけ麺をやっと食べることができたのと、しかもそれがとてもよかったので書いておこう。


つけ麺(¥1000)@○丈

 このつけ麺は1杯1000円する。
 高いという印象を持つのが自然だと思う。レギュラーメニューということでもあるし、できれば3ケタにおさまってほしいというのが正直なところかな。ただそれでも麺は500gまで自由に選べるので、たくさん食べたい人にとってはさほどコストパフォーマンスが悪いものでもない(例えば800円[200g]、増量200gにつき150円の店であれば400gで950円にはなっちゃうわけだから。しかも入ってる肉がかなり多いし)。

 つけ麺は2年前に天保山麺哲から○丈に変わった後にできたメニューだったと記憶している。しかし天保山時代の○丈では私はつけ麺を食べたことがない。以前行った時は○丈になったばかりで、今回と同じようにつけ麺はまだ準備中だったのだ。ただその後、好評だけはいろんな人からやたら耳に入ってきていた。なのでこりゃ行かないとなあと思いつつなかなか行けないでいた。するとどうだ、今度は向こうからこっちに近づいてきたじゃないか。(^O^)

 そこまでやられちゃ食べないわけにはいかないでしょ。(^O^)

 というわけで今年はもう2回足を運んだ。年末に2回行ってるので開店してから既に4回行ったことになる。
 最近の2回はつけ麺を食べている(つけ麺は年明けから始まったのだ)。

 これが、なかなか。


 麺哲系の店の特徴はやはり麺なんだけど、それに違わずここの麺はいいねえ。
 特にこのつけ麺の麺はとてもいい。

 中力粉を多めに使ったムチムチモチモチの食感は、ありがちな「麺固め」では味わえない「麺!」感がある。(^O^)
 粉の配合などは○丈独自のもののようだが切刃は麺野郎と同じ、麺の断面が菱形になるものを使っている。この断面にすることで正方形断面の麺とそんなに変わるのかと思っていたのだけど、この店で麺を食べてすぐに「あ、麺野郎の……」と思ったくらいだからやっぱり少なからず食感に影響を与えているんだろう。麺野郎でだけ食べてるとあんまり気づかないんだけどね。

 前にも書いたとおり、これは麺のポテンシャルだけではなく職人の直前までの処理がいいからこそ実現できる食感なのだ。特にツルツル感は茹で⇒締めの一連の処理が大きく影響するように思う。
 2日連続で行って両方ともよかったから、これはやっぱりたまたまではなく店主丈六氏の腕なのだろう。

 つけ汁は……これは何なのかな。(^^;


つけ汁

 豚骨、鶏肉あたりと魚の節や昆布とかなのだろうか。ごめんあんまりよくわからない。きれいな半透明スープに脂が浮き、塩分少し多め。薫製の鶏肉や老鶏なのか地鶏なのか私には区別のつかない鶏肉(^^;やチャーシューが入っていて飽きさせない。そして浮いている青ネギのアクセントがよく、なかなかの存在感を出している。いいねえほんとに。このつけ汁と麺の食感は、あえて言えばうどんにも似ている。
 つけ汁にはメンマも入っている。ラーメンに使われているのと同じもの。私は中華そばを食べた時、メンマだけは合ってないような気がしたのだけども、このメンマはつけ麺には合ってると思う。ただ肉が結構ある分、メンマ自体の独自性はあまりないかな。

 とはいえこのつけ汁はとてもよくできている。
 この麺を食べさせるのにとてもいいつけ汁だという意味で。


持ち上げ(^O^)

 麺がよく、それを食べるのをサポートするつけ汁という組み合わせ。これがいいじゃないの。つけ汁は変な自己主張はせず、

「ああ麺を喰った、うまかったぞ。……そういえばつけ汁もよかったよね」

という感じ。しかしもちろんいい麺をサポートできるだけの地力のしっかりしたつけ汁ではあって、でもそれが目立たないという。

 いやはや。
 ほんとによくできたつけ麺だ。

 今年に入って私が行った2回は両方とも、関西でも屈指の有名ラーメン店(やうどん店)の店主が客として来ていた。いずれも○丈より先輩で開店祝いの花を贈っていた店だ。だから激励の意味もあるのだろう。しかしそれでも彼ら自身、この店のつけ麺を食べて武者震いしなけりゃウソだと思う。

 こういう(同じ種類という意味ではなく)つけ麺や、それに武者震いする店が増えていけば、関西のつけ麺もまだまだ捨てたもんじゃないと思うんだけどね。

 そして去年書いた、今年の展望が外れてほしいと思う。(「【来年の展望】つけ麺ブームは終わる」)

 店主丈六氏は2日に1回、麺哲グループの製麺拠点である麺野郎に製麺をしに行っているそうだ。ということはつまり、店では製麺初日の麺が出る日と2日目の麺が出る日があるということ。日によって「熟成」期間が少し違うわけね。
 さて、一口で「熟成」と言っても、その期間は長い方がいいとか短い方がいいとかは一概にいえるものではない。
 北海道の味噌ラーメン用のちぢれ麺は2週間熟成させるのだとか聞いたことがあるし、純情屋の極太麺は打ってすぐ食べるのが最高にうまかったりする。
 使う粉、加水率、太さetc.……そしてどんな食感の麺が必要なのかによって適切な熟成期間は変わる。だいたい真空ミキサーは昔「エイジング(熟成)ミキサー」なんて呼ばれてたくらいで、熟成期間をコントロールしようというミキサーでもあるのだ。
 いやまあそれはそれとして。

 1日目と2日目の麺の違いというのは少し興味あるよね。
 今年に入って食べたのがたまたま2日連続だったので聞いてみると、1日目に行った日に食べたのが打って初日の麺、次の日が2日の麺とのこと。
 まあこんなのはいろんな誤差もあるし言ってもあまり意味のないことではあるのだけども、どちらかと聞かれれば2日目の麺の方がうまかった。

 麺はほんとに生き物だ。楽しいねえ。

 ところで、食べログの○丈のクチコミでこんな記述を見かけた。

「高井田ラーメンの代表と言えば、金久右衛門の大阪ブラックが有名です」
「高井田系って始めて食べましたが、徳島のラーメンにちょっと似てますね」

 なんちゅうかね、前も書いたけど、○丈中華そばにつけてる「高井田風」という看板はやっぱり下ろした方がいいと思う。いろんな誤解の再生産をしてしまっている。店の意図とは無関係にね。
 「高井田系」「布施系」は大阪でほぼ唯一の「ご当地ラーメン」なのだし、これはやっぱり守るべきだと思うんだ。しかしこれらの食べログの記述を見る限り、すでにその輪郭はぼやけてきてしまっている。
 「高井田系」「布施系」の意味がなし崩しに希釈されていくのを見るのは辛い。

 店の意図がそんなところにないのはもちろんわかってるんだけどね。

 天保山にあった時はその立地上、「高井田」の名前を出すことに意味があった(「○丈@千日前」の後半参照)。そして同様に、大阪の人(しかし高井田系を食べたことのない人)が気軽にアクセスできるようになった今の立地では「高井田」の名前を下ろす意味もあるのではないかと思う。

 まあもちろん、これは例によって私の単なるパラノイアなわけだが。

突然食いたくなったものリスト:

  • 味噌カツ

本日のBGM:
My Sharona /THE KNACK






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 暮れも押し詰まって、慌ただしくなってきた。
 いつもならこの1年に食べたラーメンについてどれがよかった、こういうことがあったと書くところだけども、今年は趣向を変えて、来年の展望を書いてみたい。
 これが当たるかどうかはわからないけど。

 今年、宮田麺児(「宮田麺児@東心斎橋」)でも痛烈に感じたこと。
 てつじが麺屋棣鄂の麺を自慢して「麺が命なんや」とアピールするように、麺というのはもちろん製麺段階(どんな粉/方法で麺を作るかなど)での麺のポテンシャルは非常に大切だ。しかしそれだけではダメで、その生麺を店で茹でて客に出すまでの行程が、同じくらい重要な要素になっている。そしてもちろんここにも店主や店員の考え方や力量が大きく反映される。

 宮田麺児でのてつじのように、いい生麺を仕入れさえすればそのまま客にいい麺が出せるなんて勘違い(勘違いですよ)している店主もいるわけだし、そして実はそういう店はさほど少数派でもないように感じている。

 特に極太麺(別に定義はないけれど、14番以上くらいをイメージしている)について、製麺、茹で/締めそれぞれの段階で「ほんまにそれでうまいの?」と思うことが多い。

 「つけ麺ブーム」といわれて久しい昨今、これだけ極太麺がうまくないというのは本当にどうなってるんだろうと思う。ブームだからこそ参入もしやすいわけだけども、「つけ麺は極太麺」とか「豚骨魚介」とか勝手に固定観念に縛られて、逆にそういうのさえ押さえていればそれなりのものができるなんて安直なことを考えているとしか思えない店が多すぎる。

 極太の結構ゴワついた麺で、むしろそれを売りにしておいしく食べさせられるのは六厘舎のような、一部のちゃんとしたバランスを保った店だけで、多くの店は形だけを真似て魂は受け継いでいない。
 「関東で連日、行列を成した繁盛店の味を受け継ぐ……まさに絶品!」なんて触れ込みで登場した例のあからさまな劣化コピーの店も、麺をどうすれば一番おいしい状態に仕上げることが出来るかなんてことには一切興味はなく、ただヒットした道具立てを真似ただけだった(開店からわずか1年。既に閉店しましたぜ)。
 これは店だけじゃなく売らんがために安易に店に企画を持ち込む製麺業者、問屋、コンサルにも責任があるだろう。

 この店はもちろん極端な例ではあるが、じゃあこの店が他の店に比べて極端に違っていたのかといえば、私にはそう断言するほどの自信はない。程度の差はあれつけ麺野郎的な心構えでつけ麺を扱っている店は少なくないと思う。
 麺のうまさを味わうための極太麺ではなく、つけ麺という「売れる」メニューの「道具立て」としての極太麺を出しているのだ。

 道具立てに過ぎないからおいしさではなくスペックに走る。
 例えば「○○という小麦粉を使っている」「国産小麦粉100%」(←これの何が売りになるのかよくわからんが)なんて感じで、「銘柄」「産地」というわかりやすい要素を出してくる。
 あるいは太さ。
 昔は番手が16番くらいで極太と言われていたのが14番、12番……とだんだん太くなっていって、8番くらいの番手のものまで登場してくる(切刃の番手の話はこちら)。で、「超極太麺!」みたいなことをいうわけだ。しかしほんとに8番手の切刃なんかで正方形断面の超極太麺を作ったら無茶苦茶扱いにくい麺ができてしまう。ゆで時間は10分では全然足りないだろう。そこで麺帯を薄くして、横から見たら「これってむしろ細麺やん」というくらいのペラペラの平麺を作ったりする。これでも確かに切刃の番手は8番だから、「超極太麺!」と言えちゃう(言えないと思うけど、店はそう言い切っちゃう)。
 いや、これがほんとに麺のおいしさを追求してそうなったのなら別にそれはそれでいいのよ。きっとそういうところもあるだろう。
 でもね、どうもアンタ、その「超極太麺!」ってフレーズを言いたいだけでしょ? でもその超極太と真正面から向かい合っておいしく食べさせてみせるなんて気概もないんでしょ?としか思えない茹で方/締め方をしている店もあるんだ。

 というわけで、正直言って現在、関西でつけ麺の麺がおいしい店は非常に少ない。
 意外なことではあるけれど。
 しかし事実。
 特に極太麺を謳っている店で麺がおいしい店は稀少。製麺所から買っている極太麺でうまい麺は更に少ない。おそらく製麺所が置かれている状況/環境/立場は極太麺を作るのには適していないのだと思う。とはいえその質だってさまざまだ。与えられた条件の中でいい仕事をする製麺所もあるはず。そういう麺を今度は店側が茹で/締めに細心の注意を払えば最終的にうまい麺として客に提供できるはずだが、そんなことまで考えている店はこれまた少ない。
 ということで、理屈上ではなく実際問題として、製麺所の極太麺でつけ麺を作っている店でうまい麺を出している店はほぼない。(極太麺の話ね)

 これは由々しき問題だと思う。
 いやほんと。

 しかし事実。

 店の経営を支える(ラヲタではないという意味で→)一般の人たちはもう「つけ麺って流行ってるから食べてみたけど、マズいねあれ」と思い始めている。
 そりゃそうだ。だってうまくないんだもん。

 で、彼らはどうしてうまくないのか考えて、その原因をつけ汁に求める。だから「つけ汁との絡みが悪い」なんて言い出す(あるいは「ぬるいから」とか)。アンタ蕎麦でもそういうことを言うのか?とも思うが、しかしそれはその人なりに「どうしてつけ麺はマズいのか?」を考えた結果ではあるのだ。本当は単純に麺がマズいだけだったりするんだけども、まさかそんなこととは思いもよらない。だってさんざん「つけ麺は麺を味わうもの!」なんて宣伝/演出しているわけだしねえ。(^^;

 そういう誤解を客がして、それを店に求めるから店はまた「濃厚」とか何とか、つけ汁に凝る。

 負のスパイラル、のように思える。

 だから来年あたり、関西のつけ麺ブームは終わる。

 もうね、そういう店はつけ麺をやめて、みんな油そばをやればいいのだ。
 そして「つけ汁がぬるくなるからダメ」なんて客はラーメンに戻ればいい。「麺がつけ汁をはじく」とか言う客は油そばを喰え。絶対にはじかないぞ。

 自家製でしっかり手間をかけて極太麺を作れる店や、ちゃんと「極太麺を一番おいしい状態はどんな状態か?」を考えて茹で/締めに気を配れる店だけが残ればいい。

 ……いや、その考えは間違ってるなあ。やっぱりタマ数(市場)があってこそのクォリティだとも思う。

 だから、その、あれだ。

 つけ麺の麺はラーメンの麺とは違うし、それが極太麺ともなれば普通のラーメンの麺とは全く違うんだということをせめて認識して、それをおいしく食べるにはどう処理すればいいのかに心を砕いて研究してほしい。

 それをするだけで、風前の灯火となった今の「つけ麺ブーム」も少しは延命できるかもしれない。

突然食いたくなったものリスト:

  • インドマグロの鉄火巻

本日のBGM:
Perfume /Perfume






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 今年6月にオープンした店。
 「まだ行ってないなら一度行ってみて」と言われていたので、初訪問。


らーめんstyle Junk Story(谷町きんせい)@谷9

 4人で行ったが運のいいことに続きの4席が空いていた。片付けるので少しお待ち下さいと言われ店外でしばし待つ。
 店外にしつらえられた待ち用の椅子があるスペースは透明樹脂製のカーテンで囲われている。これがなかなか頑丈でストーブの熱を逃がさず、凍えることなく待つことが出来た。

#店を出る頃はいくらか行列ができていて、このスペースにも入り切らなくなっていた。寒いと思う。こうなるとつけ麺じゃなくラーメン食べたくなるよね。(^O^)

 ほんの数分で中に通された。

 メニューを見てみると、各メニューの麺量が一覧表になっている。


メニュー

 これはいいね。

 ほほう、ラーメンのデフォは150gか。結構多いね。濃口醤油の200gは、通常のラーメンなら普通に大盛だよ。
 つけ麺のデフォ250gも、平均よりは多い。
 ここにはないが「中盛」というものもあり、それぞれの並と大との中間(つけ麺なら並250gと大350gの間の300g)になっていて、これは追加料金なしで頼める。
 このあたりの融通はいかにも自家製麺ならではというところね。

 同行の友人はラーメンや魚介白湯つけ麺(12月限定)、私はつけ麺(醤油味)(¥850)を頼んだ。もちろん中盛で。(^O^)


つけ麺(醤油味)(¥850)@Junk Story

 具はチャーシュー、ネギ、メンマ。
 麺はストレート太麺。14~15番くらいの印象。正方形断面。
 つけ汁は鶏ガラ豚骨なんだろうか、その清湯スープに醤油、酢、柑橘果汁などが入ってるように思った。脂多め。

 具は全てあらかじめつけ汁の中に入っている。
 麺を入れると全然沈まないのでおかしいなと思ったら、つけ汁の中にやたらたくさんのチャーシューが隠れていた。


多いだけじゃない

 このチャーシューがおいしい。軟らかく少し甘みもあり、肉の味がする。これが結構多くて、麺を一口すするのにチャーシュー1切れ食べてもそこそこ後半までもつくらい。そりゃ最初麺が沈まないわけだ。うん、いいねえこのチャーシュー。
 醤油のエグみが少し出ているような気もするのだけども、これはこれで程よいアクセントになっているようにも思う。若干の魚介節っぽさもある。
 この酸味は酢が入っていると思うけど、しかし前面に出てくるのはゆず(とかスダチとか、それっぽい柑橘類)。皮のカケラではなく果汁が入っているんじゃないかな。香りが結構立っていて、皮に当たった時にだけじゃなく、ずっと香っている。これがさっぱり感を出している。

 ここはきんせいらしく、自家製麺なのだが、さて……。


少しピントがアレだけども……

 正直、この麺はちょっと(ほんのちょっと)残念だったなあ。

 いや、自家製麺の質そのものはまだわからない。きっといいんだと思うけど、そのあたりを評価する以前の問題として。

 この麺の仕上げ方はどうなんだろうなあ。

 写真で伝わるかどうかわからないんだけど、そこそこ芯を残したゆで加減になっていて、それを冷水で締めている。

 麺を味わうには少し固いんだよなあ。

 いや、こういうのを喜ぶ人がいるのはわかるし、店側もおそらくそれが「正解」だと思っているんだろうとは想像できるんだけどね。

 でも麺を味わうには、これはちょっと固いと思うのよねえ。

 このつけ麺は他のドロドロしたつけ汁ではなく、清湯・醤油でしかも麺はツルツルのストレート麺だ。しかし十分味わえる。つけ麺につけ汁が絡まないから云々という人がいる(一般論)が、そういう批判はつけ麺に対してはおかしいような気もするし、もしそう思うのならレンゲ片手に食べればいいのだ。

 だからこのさっぱりとしたつけ汁は何の問題もない。むしろそれだからこそ、麺をしっかりと味わいたい。

 はっきり言っちゃうと、中心部の生の食感なんて要らんのですよ。スパゲッティや九州豚骨じゃないんだから。
#ほんの少しならあっても面白いかもしれないけど。
 ちゃんと作っている麺なら、芯がなくなるまで茹でてもちゃんと締めてすぐに客に出せばブヨブヨにはならん。そしてそのもちもち感、つるつる感を味わいたい。

 麺はもう少しゆで時間を延ばして、締める水は……まあこの時期は仕方ないといえばそうなんだけど、もう少しばかり温度の高いので締めてもらえればなあと思う。ちゃんと茹でて、その上でわかる麺のコシや味を楽しませてもらいたい。せっかくの自家製麺なんだから、隅から隅まで楽しませてよ。(^O^)

 ……なんてことを書いたけど、このつけ麺は結構いい出来だと思う。特に前述通りチャーシューがおいしく量が多いので、何というか、チャーシューで食べさせるつけ麺だ。これはこれで大いにアリ。つけ汁も悪くない。
 で、麺の仕上げがもっとよければもっとおいしかっただろうな、という感じ。レベルは高い。
 ただ、現状ではおそらくつけ麺よりラーメンの方がおいしいと思う。

 これからが楽しみな店だ。
 また行く。

 店名とは全然違う、むしろかなり優等生的な印象を受けるメニューだった。典型的なのは柑橘果汁(だと思う)で、うまいのはうまいんだけど、なんといったらいいのか、豪快さに欠けていて。
 この麺の仕上げ方も、真面目さゆえではないかと推測する。

 もうひとつ突破できれば凄い店になると思う。

突然食いたくなったものリスト:

  • かっぱえびせんフレンチサラダ

本日のBGM:
Kingdom Come /MANOWAR






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 天保山くいしんぼ横丁にあった○丈が移転した。

 確か天保山麺哲が同じ場所で○丈と店名変更し独立したのが2年前の年末だった。(その頃に書いたエントリ⇒「○丈@天保山」)

 おそらく天保山くいしんぼ横丁の契約更新が2年ごとなんだろう。
 そこで出る決意をしたのだと想像する。
 確かに大阪の外れといえば外れだもんねえ。

 そこで○丈店主が移転先に選んだのは大阪・千日前だった。

 このあたりは最近はなかなかの激戦区になっている。
 この近くには先日ドカ盛りマッチョが出店したし、宗家一条流がんこ十八代大阪大勝軒日本橋店、少し足を伸ばせば二代目玉五郎などの人気店もある。まあ大阪の千日前といえばいくらでも食べ物はあるのでラーメン・つけ麺という括りを外して人気店を挙げればキリがないけれど、麺類でいえば釜たけうどん千とせがある。
 こういう人気店がひしめく「激戦区」だが、立地からして胃袋の数もかなり多いので客の奪い合いになることはなく、むしろ活性化の方向に向かうのだろう。
 その意味では○丈店主のこの判断はなかなかよかったんだろうと思う。

 で。

 都合がついたので移転オープンの当日(2010/12/21)に行ってみた。
 当日はあいにくの雨。

 雨降って地固まると申しまして。


いろんなところから花が来てた。のれんはもちろん「贈 豊中麺哲」

 雨の影響があるのかないのか行列はできていなかったが、それでも10分ほど店外で待って入ることが出来た。
#カウンター席のみ10席くらいだったと思うが、行列ができているのに(私が出る頃には5~6人が列んでいた)天保山の時の常連と思われる客がずっと長居していた。わかるけどこういう日はちょっとは慎め。(^^;

 メニューは移転後すぐということで麺メニューは中華そば(東大阪高井田風)とそのバリエーション(大とか肉増しとか)のみ。
 私はまだ食べてないつけ麺を目当てに行ったので、これは残念だった。


準備中

 となれば注文は中華そば(¥650)しかない。
 あと、「○丈に来れば頼まないと」と何度か言われたことのあるおつまみ盛り合わせ(¥500)……そうなるとビールも。(^^;

 この混み具合なので少し待ち、登場したのがこれ。


中華そば(東大阪高井田風)(¥650)@○丈

 具はメンマ、チャーシュー、煮玉子(これは雨の日のサービス)。
 麺は太めストレート。
 スープは鶏ガラ豚骨?醤油。

 一見で2年前に食べたのと変わっていると感じたのはメンマ。
 前回はメンマがダメだと書いた記憶があり、しかしあれはあれでよかったかなあと後で思ったりもしていたが、今回のはまたひとつ印象が違っていた。
 かなり煮込んでいるといえばいいのかな。軟らかくて味がかなり濃くついていた。
 仕込んで時間が経つとこうなるけど、さすがにオープン初日なのでこれは意図的だと考えるべきなんだろうな。
 でもこれはこのラーメンにはあんまり合わないように思うな。

 とはいえ全体的には非常に出来のいいラーメンだった。


麺も太め

 友人はコショウが利きすぎだと言っていたが私はそうは感じなかったし、麺もチャーシューも非常にクォリティの高いものだった。
 チャーシューの柔らかさと切る厚さ、そこから出る脂とそれと混じる醤油、スープのうまみと甘み。このスープを麺と一緒にツルツルツルッと口に流し込む。薄切りのチャーシューと太めで歯ごたえをちゃんと残す麺の歯ごたえがこれまたイイ。喉ごし、後味も心地よい。

 このまとまりはなかなか。
 前回食べた時とは結構印象が変わった。
 あっちゅーまに食べ終えた。

 うむ。

 これはいいよ。
 立地のせいでこれまでいけなかった人も、一度は行ってみるべし。

 ハシゴがしたいのならここと宗家一条流がんこ十八代釜たけうどんで決まりだ。

 この後出てきたおつまみ盛り合わせもたまらんかった。うまいねえ。ビールが進む進む。


おつまみ盛り合わせ(¥500)
いろんな種類のチャーシュー(だけじゃない)があり楽しめる

 移転オープンの記念品としてこんな缶バッジを配っていた。
 さてどこにつけようかね。(^^;


○丈バッヂ

 ……そういえば前述の通り、ラーメンに載っている煮玉子(丸1個)は雨天時のサービスだそうだ。

 店主は「玉子が凄い勢いで減っていく。このサービスやめようかな(^^;」とボヤいていた。まあ冗談だろうけど。
 それは「サービスしますが入れますか?」と聞かずに初めから入れるからってのもあるんじゃないかなあ。現に玉子が苦手な友人の丼にも問答無用で(^O^)入ってたから。
 その友人のように玉子はダメという人やお腹いっぱいになっちゃうから要らないという人もいるだろうし、一応尋ねてみたらいいのに。
 ただ、店は店主と女の子の2人でまわしているのでそのやり取りをして可否を分けるという手間が結構な負担になるだろうというのはわかる。
 このへん微妙だねえ。

 ただ、せっかくのサービスがみんなを幸せにしないならもったいないじゃない。

 いいラーメンだ。うん。

 ただ、1つだけ、まあ気にならない人には全然どうでもいいこだわりなので聞き流してくれればいいんだけど……くらいの話が。

 このラーメンは前よりずいぶん印象がよく、うまいと思った……だから余計にこの名前が気になる。すまんねえ。

 前回も書いた話だけど、このラーメンに「高井田」という名前が必要だろうか。
 以前○丈氏の師匠である庄司氏にその意図を聞いたことがあって、それはそれでなるほどと思った(誤解しているかもしれないけど)。

  ── つまり、天保山というのは大阪の観光地としてはかなりメジャーな場所で、つまり府外の人が多く来る場所だ。だったらその場所でやる「意味」というのがあるだろうと。
 大阪というのは「ご当地ラーメン」不毛の地と言われていてそれは間違っていないのだけれど、それでも布施・高井田というかなり狭い範囲の中で「高井田ラーメン」というご当地ラーメンが存在する。これは本当に局地的なので大阪の中でも全然メジャーじゃない。しかしあるにはある。
 また○丈の店主丈六氏の出身である和歌山には「和歌山ラーメン」と呼ばれるご当地ラーメンがある。こちらは井手商店のおかげで全国区の名前になった……と思う。
 これらの「ご当地ラーメン」を、府外、あるいは関西以外から来る観光客に、「大阪(関西)にもうまいご当地ラーメンがあるよ」と正面からぶつける ── というのは、その気概やよしというところだろう。
 だからああなるほど、ならそれはそれでそういう名乗りを上げる理由も価値もあるよなあと納得した。

 ただ、やはりそれらはそのまんまの高井田ラーメンでも和歌山ラーメンでもなく、麺哲流の解釈が入ったものだ。
 いやそれはもちろんいいことなんだけど。
 でもやはり違うもの。

 だからこそメニューにも「高井田」と書かれている。
 これは自信のなさではなく、おそらくむしろその逆だ。

 だからこそ、そういった土地の呪縛?から解き放たれたこの移転を機に、メニューから「高井田」の文字は外すべきだと思う。あの場所でなければこのうまい中華そばに「高井田」という名を冠す理由はなくなるんだから。

 ……ま、ほんと、別に外さなくても店主には何の非もない、私の単なるパラノイアなんだけどね。

突然食いたくなったものリスト:

  • 白ご飯に生卵かけて純情屋の出し醤油かけて、少しだけ細かく刻んだわけぎ載っけて、ほんの少しだけ食べるラー油かけたやつ

本日のBGM:
Do They Know its Christmas? /BAND AID






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 いやあ、久しぶりにミクロコスモスなラーメン屋を体験しましたよ。

 とはいえ伝説の戸張ラーメンには及ばないが。それでも久しぶり。

 今回は、一緒に行った友人と、味の評価まで真っ2つに別れた。

 友人はダメだったそうだが、私はこのラーメンはウマくはないがマズいとも思わなくて、なんというか、非常に無難な味。積極的に行こうとは思わないけれど、連れて行かれれば普通においしくいただくという感じ。

 しかしここでラーメンの味はさほど問題じゃない。
 そう、私がミクロコスモスというからには、着眼点は店全体にある。

 この日は夜中にどこに行こうかと友人と夜の街を徘徊していたのだった。
 店が決まらないままダラダラと走っていた時に、

「おいっ! あれっっっ!!」

 と叫んだのは私だった。

 これだけ「引き」のある外見の店に出会ったのは久しぶりだ。
 この時代、こんなに素敵な外見のラーメン屋は随分少なくなったよねえ。


おいてけ~♪

 いいじゃないかこののれん。しかもボロボロすぎてどころどころ点いてないところがこれまたよし。このボロ具合が、少し妖怪じみている。

 手書きの営業時間告知や大昔に採り上げられた雑誌の変色切り抜きも素敵。


5時まで営業します。

 そしてこういう店にたまにあるのだが、詳細不明のこんな看板も。


「どの特集で?」と聞いてしまいたくなるのが人情。
そしてそれを実際に尋ねないのがこれまた人情。

 うむ。

 もうね、まさに「呼んでる」。(^O^)
 私は大声で呼ばれてしまったわけよ。
 これは入ってみないと。

 扉を開けるといきなりなんか不思議な匂いがする。(^^;
 豚骨臭でもないし(豚骨の店ではあるが)……、何の匂いだろう? クサいわけじゃないんだけども、正体が不明。まああまりいい匂いでもない。

 入って正面はカウンター席だが、こちらが2人なのを見て店主は左前方奥にあるテーブル席を勧めてくれた。
 帰りに気づいたが入って右手の奥に座敷席があった。なんとも不思議なレイアウトだなあ。

 テーブルに座るとこんなコップが出迎えてくれる。どどん。


ワンカップのみ

 完璧だ。

 こうでないとね。<何が?
 そしてその上には……。


ウスターソース

 チャーハン用にウスターソースも置かれている。素晴らしいじゃないか。
(『秘密のケンミンSHOW』で知ったが、チャーハンにウスターソースをかけるのは関西圏のローカルな習慣だそうな。びっくりだ)
 まあ大阪なんだからイカリにしてもらいたかったところではあるが、まあそれはいいじゃないの。

 店内の貼紙を見ると、「半焼きセット」なるものがある。その下に「ヤキメシ半分とラーメン」との説明書き。うむ。どうして普通に「半チャンセット」じゃないのだろう。なんか色んなところに引っかかってしまう。いいなあ、この店。


ラーメンに100円足すだけで半ヤキメシ、さらに100円足すだけで普通のヤキメシとのセットになるのも良心的。

 ウスターソースも発見したことだし、これ幸いと頼んでみる。

 ちなみに↑のウスターソースが写ってる写真の右にある正体不明のボトルは自家製?ギョーザのタレ。といっても酢と醤油を混ぜただけのようだけど。

 どうやらこの餃子が、この店の売りらしい。

 貼ってある雑誌の切り抜きの中には、『Meets Regional』誌にギョーザで採り上げられた時の記事がある。通巻で116号というから1999年1月前後の記事か。

 よく見ると、貼られている記事はどれも1990年代後半~2000年頃のものだ。
 そういえば日本霊異記だったか小泉八雲だったかにそういう怪談があったような気がするが(^^;、いやさすがにそういう話ではない。

 それらの記事に載っている店はみんな、鴫野(城東区)の店ということになっている(この店があるのは北巽(生野区))。
 確かに店主の顔も丼(金色の鳳凰)も同じだ。鴫野にあった店が21世紀になって北巽に移転したってことなんだろう。
 そして雑誌で採り上げられたという栄光は(あるいは看板にある「雑誌で大阪2位に選ばれた」も?)みんな鴫野時代のものであったと。
 店の写真を見る限り、鴫野時代は店名を書いたのれんを使っていたようだ。つまりあの光る(^O^)のれんは移転してから使いだしたことになる。そうか、10年経ってないのかあれ。その割にはえらい年季が入ってるなあ。

 しかし移転してからの記事がさっぱり見あたらないのは少し気になる(食べてそれなりに納得したけど)。

 そういうのが気になると、こういう貼り紙も気になってしまう。


ギョーザの貼り紙

 うーむ。
 これ見て気づく人も少ないとは思うけども。
 この左側にあるイラスト、何かわかるかな?

 そう、ノボリですな。
 ではどういう本に載ってるイラストかはわかるかな。

 これは業務用宣材カタログに載ってる見本イラストですよ。
 それ切り抜いて貼ってるのねえ。
 多分普通の店なら気にならないと思うけど、気になる。別に悪いわけじゃないんだけど。

 まあそういう一抹の不安を抱えながら、ギョーザも頼んでみた。

 で、出てきたギョーザ(¥300/7個)がこれ。


ギョーザ7個¥300

 焼き方はそこそこよかったものの、タレなしではあまりウマいもんではなかった。
 ただこれまた不思議なことに(ってことはないかな)、タレをつけるとそこそこの味になった。

 次に来たのがラーメン。


ラーメン

 これは単品だと¥600なんだけど、実はこの値段は古い記事の時代から変わっていない。10年以上値上げなしというのは素直に賞賛すべきと思う。

 ただ、味もまたあの時代の味だなあ。
 雑誌によると、このスープは全くの素人だった主人が独学で編み出したものだそうだ。
 90年代の大阪は豚骨の時代だったわけで、カテゴリ的にはこの時代に多く現れた「関西ライト豚骨」に入ると思う。店も豚骨でしかも「あっさり」であることをセールスポイントにしており、九州ラーメンの麺に比べれば太めの、加水も高めの麺になっている。このあたりはこの時代の九州豚骨の関西での1つの展開をうかがい知ることができる。
 具はもやし、ネギ、チャーシューでメンマは入っていない。スープはあっさりしているが背脂を浮かせており少しのこってりさと豚特有の味を加えている(ごま油の香りもあったなあ)。

 麺はツルミ製麺所製(麺箱が客席の横に普通に置かれている)の少し多加水のストレート麺。この麺は悪くないね。

 チャーシューはこれまたかなりオールドファッションのものだけども、モノはなかなかよかった。ただ1スライスを2つに切って2枚にしているのでちょっと少ないと感じたなあ。メンマも入ってないのでチャーシューが少ないとちょっと口寂しいよ。

 友人はチャーシューメン(¥900/これまた10年以上前から値段変更なし)を食べたが、こちらは雑誌の切り抜きにあった「丼の表面を覆い尽くすチャーシュー…」みたいな記述(私は見てないが、あったらしい)とは全く違う現実を前に怒り心頭であった。(^^;

 このラーメンはトータルとしては普通かな。麺がそれなりなのでその分大丈夫。ただ10年前ならともかく、今このラーメンを食べにわざわざ来ることはない。近くで仕事があって、「ちょっと昼ごはんでも」みたいに行く分には問題ないという感じの味。

 で、ラーメンを食べている途中で運ばれてきたのが半焼きセットのヤキメシ。

 結論から言えば、私にとってこのヤキメシがこの店一番のミラクルだった。

 まあ見て欲しい。


半分ヤキメシ。

 わかるかな。是非クリックして大きな画像で見てほしい。

 正直ね、これ見て笑っちゃったのよ。
 よく、チャーハンを褒める言葉に「パラパラ」というのがある。
 それの極北にある出来。
 ベトベトで、この形からスプーンを入れても形が崩れないほど。

「これなら私にも作れる」

 と、正直思った。申しわけない。

 どうも今日のご飯は水分が多いなあ、でもチャーハン食べたいし……ええい、ままよ! と無理矢理その米で作ってみたけどやっぱりダメで、なんか鍋を振るとどうしても、パラパラどころかおにぎりのようにひとカタマリになってしまう……そんな日のチャーハンといった風情。

 味は玉子が普通より目立っているように感じた。油も。

 参ったねえ。
 食べながら友人と苦笑いだ。
 頼まなきゃよかった。

 ところが。

 ちょっと味を変えてみようと例のウスターソースをかけてみたんだ。そしてパクっと一口。

 うん、うまい。

 って……。

 えええええええええええ?? (゚Д゚)

 ウソだろ。
 ウマいよ。
 「マズくなくなった」「食えるようになった」じゃなんだよ、ウマいんだよ。

 なにこれこわい。

「おい、食ってみろよ」

 と友人に促してみた。

「どや? ウマないかこれ?」
「……。僕的には、『なし』ですわ」

 あらららら。

 (^^;

 このよさがわからんか。
 まあ彼はもともと食べ物にあまりソースや醤油をつけて食べる習慣がなく、もちろんチャーハンにウスターソースというのもダメなタイプなので仕方がないといえば仕方がない。

 もちろんウスターソースをかけたところでベトベトがパラパラになるわけではなく、、単に「ウスターソースがかけられたベトベトのチャーハン」になるだけの話なのだけども。
 しかし私はウマいと思うのよ。

 もうね、正直、わけがわからん。
 こんなミラクルな体験は初めてだ。

 この店にはミラクルばかりが存在する。

 まさに異次元空間。ミクロコスモス。

 次に行く時はヒシウメ、タテ、ワンダフルあたりのウスターソースやツバメビフテキソースなんかを持ち込んで食べ比べでもしてみたい気分だ。

 ……と次に期待したいところだが、他の人が書いたブログをみるとどうやら通常は普通にパラパラのヤキメシが出てくるらしい。つまりこのとき私に出されたのは単なる失敗作だったと。(゚Д゚)

 残念にもほどがある。

 だってあれがもし「失敗作」なのだとしたら、「あの、ベットベトのヤキメシをもう一度作ってくれ」と頼んでも難しいわけだろう。
 つまり、私が体験したミラクルは一瞬の煌めきだったのだと。

 まさに一期一会。
 もう会えないかもしれない♪ by 菊池桃子

 ああ残念。

 ただ、そのくらい凄い失敗作を平気で客に出してしまえる感覚があるのだから、また出会える可能性はないわけではない。こういうアタリハズレもやっぱりこの店のミラクルのうちなんだよきっと。

 ……普通のヤキメシ食ったらウマく感じるのかなあ。

 最後に、昔の本にあった店主の言葉。


店主の一言

 ミラクルッ!

突然食いたくなったものリスト:

  • カツカレー

本日のBGM:
I Wanna Know /AI






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 これも古い話で、2年前の記事ではあるんだけどね。ググってる途中で見つけたので。

「小汚いラーメン屋」は本当に美味しいのですか(Excite コネタ)
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091203007711.html

 「コネタ」と銘打っているからには単なるスペース埋めの記事に過ぎないという意識が提供する側にあるのだと思うが、それにしてもあまりにひどくてワロタ。\(^O^)/

 ラーメンの話だから読んだけど、このくだらなさはラーメンがどうという話以前の問題だわ。

 大ざっぱな展開としては、「小汚いラーメン屋は美味しい」というのは大して当たっていないと。ならばとおいしいラーメン屋を見分けるコツを何人かに聞きました……というもの。

 「「小汚いラーメン屋」は本当に美味しいのですか」とか、「では、「小汚いラーメン屋は美味しい」というのは、やっぱり単なる思い込み?」なんて書いてるけど、そもそもその前提条件としての「小汚いラーメン屋は美味しい」って話はどこから来てるのよ? と思ってちゃんと読んでみると、

初めて行った土地でも、外れなく「美味しい店」を探し出せる人って、いる。
自分などは全く鼻がきかないので、「木造の小汚い店に、黒か紺のTシャツ&頭にタオルかバンダナを巻いた店員のラーメン屋さん」とか、つい雰囲気だけで「美味そう」と思ってしまうことがあるのだけど、こうしたラーメン屋さんにありがちな服装や店がまえって、そもそもなぜなんでしょう? ……

 と、ここしか記述はない。この記述で「本当?」と疑問が持てるほどの「小汚いラーメン屋は美味しい」というテーゼは確立されてる??

 この人、はっきりと「……とか、つい雰囲気だけで「美味そう」と思ってしまうことがある」と書いてる。しかも「初めて行った土地でも、外れなく「美味しい店」を探し出せる人」とは違って自分などは全く鼻がきかない」と言ってて、そういう自分が小汚いラーメン屋は美味しい」と勝手に思ってるってだけな話なわけだ。そう考えてるから全く鼻がきかないんだって普通は気づくと思うけども。

 で、この人は人気ラーメン屋に直接、内装や服装について聞いてみる。

…… 直接ラーメン屋さんに聞いてみた。

「やっぱり店の雰囲気は、木造っぽい感じで、あったかみを出してます。また、バンダナはみんな自分で好きでかぶってるだけですよ」(中央線沿線の人気店)
「服装や内装には、特に意味はありません」(中央線沿線の人気店)
「服は、単純に動きやすいことと、汗をかくからタオルを巻くだけですよ」(京王線の人気店)
あれ? 意外と意味がなかったりするのでしょうか……。
では、「小汚いラーメン屋は美味しい」というのは、やっぱり単なる思い込み?

 もし仮に「小汚いラーメン屋は美味しい」というテーゼがちゃんと確立されてるとしよう。世の中にはそういう通説がある、と。もしそうだとして、これ↑ってそのテーゼに疑念を持てるような質問/答えか?

 もしこれで「いやあ、この内装にも服装にちゃんと意味がありまして」って答えが返ってきたら、「やっぱり」となるわけ?
 でもさ、その時はきっとマズい店に同じ質問しても「意味がある」って返ってくるよ。
#だいたい、内装はともかく、この話だと服装にはちゃんと「意味」があったじゃないか。どうしてこれを意味がないと捉えるかもよくわからない。

 そもそも「小汚いラーメン屋は美味しい」というテーゼの真偽を確かめるためにラーメン屋に直接聞いてみたってところがダメ。

 どのラーメン屋だって(主観的には)ウマいラーメンを出してるって思ってるよ。
 ウマいウマくないという区別はあくまでも客側の視点に過ぎない。そんなもの(ウマい店とウマくない店の区別)を当のラーメン屋に聞いて何が得られるというのだ。

 で、今度は「料理関係の編集者・ライター・カメラマン」に聞く。これがまだ賢明なやり方だろうな。

「小汚い店というだけで、美味しそうだと思うのはNG。床が油でヌルヌルしてたり、食卓の上の調味料などをマメに交換していない店は期待できません。お店は古くとも、厨房はキレイじゃないと」(編集・女性)
「古くても掃除が行き届いていることは必須。キッチンがキレイな店は料理づくりの姿勢もしっかりしています」(編集・男性)
なるほど、「古い」と「汚い」は、あくまで別だという指摘だった。
 実際、彼らが語ったことは、経験則としてはそれなりに確率の高いことではあると思う。

 しかしこれらの見解に対する、

なるほど、「古い」と「汚い」は、あくまで別だという指摘だった

 というライター氏のコメントがこれまたステキで、「おい、それ区別してなかったのかよ」と思わず突っ込んでしまう。ちょっとした小さな記述だけど、もしこれを本当に区別していなかったのだとすれば、何というか、このライター氏の世界観というか人生観というか、生い立ちまで透けて見えるような気がする。
#改めてちゃんと区別すべきとの指摘があったからあえて載せただけだと思うけど。

 で、ちょっとここで立ち止まってみる。
 もしこのライター氏が「小汚い=古い」と考えていたとすれば、最初に出てきた「小汚いラーメン屋は美味しい」というテーゼは「古いラーメン屋は美味しい」という意味で使っていた可能性があって、とすればそれはそれなりに「通説」的な、問題提起としては随分マトモなものになる。
 ……と思いたいのだが、↑でラーメン屋に直接聞いた話のまとめ方からして、やっぱりその可能性はないようだ。残念。

 ただまあ、ここで話を聞いた「料理関係の編集者・ライター・カメラマン」のコメントはそれなりに当たっていると思うので、こういう基準で探してみてもいいだろうなと思う。あくまでも「それなりに」だけど。例えば、

駅前の繁盛店よりも、住宅街や交通の便の悪いところの有名店、行列ができている店は期待できます

 というのは大いに有り得る。ただ気をつけなくちゃいけないのは交通の便の悪いところは店の絶対数が少ないことが多く状況的に繁盛しているだけの可能性や、あるいはラーメン本などの企画的な問題から、紹介店の地域的な偏りを散らすために「この地方ならこの店くらいか」的に掲載され続け定番化するパターンも少なくなかったりするってこと。そういう地方でもそれなりに競争はあるはずだが、情報を収集するディレクターなり編集者なりアドバイザーなりだって「交通の便の悪い」地方にはなかなか足が向かない(情報量が少ない)のだから仕方ない。

 で、ライター氏はこの人たちに「素人が美味しいラーメン屋さんを見分けるコツ」を聞いている。この記事のメインはこれのはずだけど、前振りがあまりにバカで、せっかく話を聞かせてくれた「料理関係の編集者・ライター・カメラマン」さんたちがかわいそうだよ。(^O^)

 ……で、その「コツ」というのがこれ↓。

「厨房の奥の勝手口近辺に置いてあるトロ箱をチェックしましょう。食材の内容、納入先がわかります。チェーン店でなくとも、大手食品卸の名前が入っていれば、あまり期待できません。食材が画一化しているから。産地からの宅急便を使って直送されているようでしたら、食にこだわっているひとつのバロメーターになりますよ」(編集・男性)
「タクシーの運転手が食いに行く店が美味しいと思う人も多いけど、実はけっこう怪しい。『すぐ食える』『タクシーがとめられる』という理由だけという店も多いから。それより、食材の箱をチェックしましょう。また、出される水が水道水のところはダメ」(ライター・男性)

 さすがに「トロ箱」(って魚の輸送に使う木箱だけど、まあきっとここでは食材が入ってた箱くらいの意味で使ってるんだろう)を見て判断しろってのが、「素人」へのアドバイスになるかどうかは疑問ではある。(^O^)

 とはいえとりたてて反論する必要のあるような変な意見ではない。
 多分、「美味しいラーメン屋さんを見分けるコツ」というよりは「美味くなさそうなラーメン屋さんを見分けるコツ」という側面が強いとは思うけどね。
 なかなか興味深いことがわかったりするものなのよこれは。……あくまで、マニア的には。(^O^)

 「出される水が水道水のところはダメ」ってのはわかりやすいよね。
 その水をスープに使っているからダメとかそういう話ではなく、ひと手間かけたら(ポットにレモンスライス1枚入れるだけでもいい)それなりに悪くない物を出せるはずなのにそれをしないということはおそらく他も……というお話ね。

 記事の締めになってる最後の1行もアレなんだけど、それはまあいいや。

突然食いたくなったものリスト:

  • ボンカレー

本日のBGM:
Lost In The City /DOMAIN






 「90年代のラーメン本3」に続いて、私が持ってる90年代のラーメン本を読んでいくシリーズの2回目。

 今回はこれ。

『ぴあランキン'グルメ シリーズ2』(ぴあ)
 

『ぴあランキン'グルメ シリーズ2』(ぴあ)

data
発行:1997/01(記述がないが、1~3月の間のはず)
情報:1997/01/15現在
掲載範囲:大阪・兵庫・京都・滋賀奈良和歌山
内訳:大阪70、兵庫39、京都21、滋奈和8
掲載店数:136……とあるが、どう数えても138

 表紙には「読者投票だけ! これが本当の人気店!」との文字。
 「日本初!! 読者採点グルメランキングマガジン シリーズ2」となっている。ラーメンだけではなく、この1冊に「(1)ラーメンベスト100位 (2)ベスト20位京都 (3)夜景のきれいなみせ店ベストテン」が収録されている。もちろん私がこのエントリで言及するのは(1)ラーメンベスト100位ね。

 前書きの「ランキン'グルメとは」の説明には、こうある。

この本は読者のみなさまから投票してただいた『読者採点シート』をもとに、今、本当に人気のあるお店、求められているお店をランキングして紹介する日本で初めての読者採点型グルメマガジンです。ランキングの基準は簡単明解、みなさまからの投票数のみです。ですから、一票でも多くの票を獲得したお店が上位にランキングされることになります。なお、得票数が同じ場合は、採点された星の数を合計して順位に反映させています。つまり、この本を見れば、マスコミや料理評論家が喧伝する「うまい店」ではなく、実際にお金を払った人がさまざまな意味で「いい」と思った店がたちどころにわかるようになっているのです。
赤文字も原文ママ。

 ここで念が押されているとおり、このランキングは「うまい店」ではなく、「実際にお金を払った人がさまざまな意味で「いい」と思った店」なのだ。ここは間違ってはいけない。とはいえどうしても間違ってしまうのだけれども。(^O^)

 とにかくこれはあくまでも人気投票。
 他のラーメン本とはコンセプトが全然違う。

 こういう本なので投票数を集めることに非常に熱心だ。
 巻末には「こんなにある『ランキン'グルメ』への投票方法!」という説明があるのだが、これが何とも時代を感じさせる。応募シートをハガキでとかFAXでとか書いている一番最後に「なんと、インターネットでも投票できるぞ!」とあり、「パソコンをお持ちのアナタ。インターネットを使ったことのあるアナタ…」と。97年初旬といえばまだWindows98も発売されておらず、高速ネット環境の普及の原動力になったYahoo! BBのサービスが開始される2001年にもまだまだ遠い。単に「パソコン」と読んだ時はそれはまだネットとは無関係のスタンドアロンパソコンを指していた。そういう意味で「インターネットを使ったことのあるアナタ」とは時代を感じさせるとても素敵なフレーズだ。

 で、そういう応募方法でかき集めたデータを集計したラーメンランキン'ですよ。
 「応募総数3284票! 候補528店の中から選ばれた」「ベスト100位&読者クチコミ36店」だそうな。こういうコンセプトの本だから投票数は生命線だと思うが、さて、応募総数3284票という数が多いか少ないか。

 これはなかなか難しい話だと思うよ。

 1位の天下一品総本店が174票、100位の上海が4票。なお1ケタ得票は60~64位が9票、65~72位が8票、73~76位が7票、77~81位が6票、82~92位が5票、93~100位が4票。
 うーん。
 これ、やっぱり少ないよねえ。そう言い切っていいと思うんだよ。
 つまり、人気投票であるにもかかわらずデータが少ない……これ、致命的だよねえ。(^O^)

 ちなみに同じシリーズで昔ちらりと見たことのある居酒屋ランキングでは村さ来が1位だった。……そういうことだ。

 とまあ、そういう前置きがありながら、1997/01時点でのベスト100はどんな店か。

順位店名
1天下一品 総本店
2神座 千日前店
3薩摩っ子ラーメン 空心町本店
4新福菜館
5麺蔵 加納町店
6夜鳴きや
7彩華ラーメン 上本町店
8第一旭 たかばし本店
9金龍ラーメン 道頓堀店
10芦屋ラーメン庵
11めん馬鹿一代
12ラーメン横綱 吉祥院店
13もっこす
14青葉らあめん
15三馬力
16四宮軒
17揚子江ラーメン
18龍虎
19二両半 都島店
20古潭 なんばCITY店
21天天有
22火無夷 天満店
23神戸ラーメン第一旭 三宮本店
24ますたに
25新進亭
26信濃路
27元町ラーメン
28一番星
29元祖安さん
30金ちゃん 本店
31九州ラーメン 福将軍
32タンポポ
33博多長浜ラーメン みよし
34らんたん
35味千
36味仙
37十六番
38双龍らーめん
39大阪の味ラーメン喜らく 新梅田シティ店
40力雅
41鳳ラーメン
42尾道ラーメン めんくい
43天竺園
44ラーメン屋敷 藤平
45天佑
46ちりめん亭 長居店
47こむらさき
48玄屋
49らいよはうす
50ラーメン日本一
51洞魔麗
52ラーメン芳珉
53皇蘭 JRなんば駅前店
54剛力ラーメン
55今日しかない
56喜多方ラーメン 蔵
57ほそかわ
58らーめん朱 梅田店
59ラーメン宝来
60ラーメン新心亭
61本家ラーメン2国本店
62白らーめん南蛮亭 二切店
63淡水軒
64ちりだラーメン
65アベノ日本一
66マキノ家
67鳳林
68大来軒 本店
69珍遊
70友屋
71九州ラーメン博多
72ラーメン日本 池田本店
73博多ラーメンげんこつ 豊中店
74紅鶴ラーメン 本店
75白龍
76ラーメンあかつき
77天龍
78ニンニクラーメン天洋 九条店
79拉州
80親爺
81かっさんラーメン
82くりやん
83じゅんちゃんらーめん 緑橋店
84まるしげ 中華そば店
85レノンののれん
86宮っ子ラーメン
87小洞天
88天宝
89マンサクラーメン
90一級らーめん
91屋台
92華楽園
93真琴 本店
94九州ラーメン 王
95都飯店
96浜ちゃん
97藤っ子ラーメン
98まるやま
99京都一休軒
100上海

 93~100位の店の得票数は4票だから、(もしやろうと思えば)ランキングに食い込むことはちょっとした組織票だけであっさり可能だろう。ネット未発達の時代のほほえましさとも言える……かな? いやいや、ネットが発達していようが何だろうが、サンプルサイズの小さいアンケートってのはどれも悲しいのだ(「本当の悪趣味を教えてやろうっっ!」みたいな)。
 ぴあという一流情報誌にしてこれなんだから、まあ関西のラーメン市場は当時からこうだったということね。他は知らないけど。

 このランキングについて編集部の総評は、

栄光の第1位は京都に総本店を置く“こってり”の「天下一品」、3位には“ニンニク”で有名な「薩摩っ子」と、関西圏で幅広く展開している超有名人気店がランクイン。そして「神座」が堂々その間に食い込み、長蛇の列はダテではない証明となった。総体的に、「新福菜館」「夜鳴きや」をはじめ京都のラーメン店への評価が非常に高く、“京都恐るべし”の印象が強い。

 という。確かにこの時代、関西のラーメン界は京都が頭ひとつ抜けて強かった。
 ランキングに入る店が大阪の方が多いのは単に大阪の人口(つまりは市場規模)ゆえだろう。

 一般投票によるランキングがどうしても知名度勝負になることは仕方ないのだろうなあ。1日1杯とか食べる人の票も、年間1杯しか食べない人の票も同じ1票なわけで。こういうランキングも1つの姿であることは間違いないのだけれど、かといってこれを誰が求めているのかというのが難しいよなあ。世の中にラーメンマニアとそうでない人がいるとして、マニアはさすがに求めてない。かといって圧倒的多数(と思われる)のマニアでない人たち(年間1杯しか食べない人みたいな)にとってこのランキングは有用なのかという話。おそらくだけども、そういう人はあまり情報を持ってないから、自分たちよりもラーメンを知っている人たちに人気がある店が知りたいんじゃないかなあ。とすればこのランキングはやっぱり参考にならないのではないかと。
 とにかく複雑だ。

 さてさて、こういう形式で掲載店を決めるタイプの雑誌だから、取材対象の店は編集部の意図とは関係なく決定される(はず)。通常のラーメン本であれば取材を断られれば何も語らなければいいだけのことなんだけど、ランキングとして結果が出てしまったからにはランクインしてるのに載ってない店があればそれなりの理由を書かなくちゃならない。

 というわけで、この特集の最後には取材拒否された店とその「理由」のリストが載っている。

順位店名理由
13もっこす 石屋川店お店の都合により辞退させていただきます
15三馬力投稿はとてもありがたいが、ランキングということについて、納得のいかないことも。今回は辞退させていただきます
24
(23位と表記)
ますたにお店の都合により辞退させていただきます
37
(35位と表記)
十六番投稿はとてもありがたいが、今回は辞退させていただきます
53
(51位と表記)
皇蘭 JRなんば駅前店閉店しました
65
(60位と表記)
アベノ日本一調査によると閉店している模様です
80
(77位と表記)
親爺お店の都合により辞退させていただきます
92
(82位と表記)
華楽園お店の都合により辞退させていただきます

 順位表記がいい加減なのは、前述通りサンプルサイズが小さいため同じ得票数の店がたくさんあるから。例えば華楽園は5票獲得していて、82~92位は全て5票なのだ。前書きによれば「得票数が同じ場合は、採点された星の数を合計して順位に反映させています」とあるけども、おそらく最初は同順位にしていたんじゃないかな。その時点でこの表を作ったんだろう。しかし最終的に取材拒否した店が軒並み同数得票店の中で一番順位が低くなってるのは興味深い。(^O^)

 なおこの本ではランキングに入った100店だけではなく、他の店も紹介されている。
 「得票数は少なかったものの、採点シートに5つ星がつけられていたり他店にない際立った特徴を持っていたりするお店や、読者の方の特に熱い思い入れがあふれるお店については「読者クチコミの店」としてテーマ別に紹介」するということだ。
 というわけで「ベスト100位&読者クチコミ36店」だと。
 ただ、実際に掲載されている「クチコミ」店はどう数えても38店なんですけど。(^^;
 これについてはどうも「後で2店ねじ込んだ」臭さが漂う。ランクインしている和歌山の2店が中途半端な形で最終ページに追いやられているところが何とも不自然だ。(^O^)

 紹介文の文字数は基本は10文字×11行=110文字で、レイアウトによって125文字くらいまである。1ページに2、3、4店のパターンがあるが、全て文字数は同じ。

 この本のようにさほど文字数が多くない記事だと、文章が改行されることはほとんどない。にもかかわらず文頭の字下げって必要なんだろうか。これはこの本だけじゃなく、結構多くの本で見られる。


見開き
結構詰め込んでるようにも見えるけど見開きでA3サイズになるので結構余裕がある

 いかにもぴあだなあと思ったのは、ショップデータの中に「CARD」欄があるところ。クレジットカードが使えるかどうかね。律儀にラーメンの回にも当てはめなくてよさそうなもんだ。一応見てみたら、掲載138軒中、カードが使用可能な店(もちろん当時)は2店。いずれも北京料理の王府 ひらのまち(大阪市)と大廣(奈良市)。要るかこの欄。(^^;

 京都の味千の写真キャプションに「味付きのゆで卵がご愛敬」とある。「何がどうご愛敬なの??」と同誌の写真を確認してみたら、なんと、今ではかなりポピュラーになった「半熟煮玉子」トッピングは皆無で、それどころか半熟玉子がまずトッピングにない。玉子をトッピングしている店のほとんどが固ゆで玉子をそのまま何の加工もせずに(切るだけで)トッピングしている。つまり当時は味をつけたゆで玉子そのものがかなり珍しいもので、ライター氏にはこれがかなり珍奇なものに思えたようだ。
 同誌掲載の店でゆで玉子を味付けしているのは心斎橋の味仙と下鴨の味千のみ(いずれも固ゆで卵)。偶然にも似た名前の店だけど、味仙は台湾ラーメン、味千は熊本ラーメンだから出しているラーメンの種類という共通性ではない。味仙は材料の多くを台湾から送ってもらってもらい「現地の味を再現」しているそうで、これを日本の「ラーメン」と別源流と考えるなら、この時点で今につながる味付けのゆで玉子を出していたのは(少なくともここに掲載されている関西の138軒中)たった1軒ということになる。
 そりゃ珍しがられて「ご愛敬」とも言われるわ。
 単に「味付きのゆで卵」としか呼ばれていないのも、このトッピングがまだ全然普及しておらず「味付け煮玉子」「味付けゆで玉子」みたいな呼称もなかったことを物語っている。
 しかしこのようにライター氏が「なんじゃこれ?」と奇妙に思った味つけゆで玉子トッピングは、「半熟煮玉子」に進化して2000年代に爆発的に普及するのであった!! (^O^) おそらく現在ではゆで玉子をトッピングとして出す店のうち半数以上が半熟で出しているはずだ。
 上記の「味付けのゆで玉子を出していたのは138軒中たった1軒」というのはこの本に掲載された写真で確認したもので、必ずしも各店のメインメニューではないとは思う。しかしとありあず数えたところによると掲載全138軒中、玉子をトッピングしているのは11軒。そのうち東京ラーメンだけが生玉子で他の10軒がゆで玉子。そのすべてが固ゆで玉子で、10軒のうち1軒がうずら玉子(大来軒の山賊ラーメン)で、残り9軒のうち7軒までが、味付けしていない普通の固ゆで玉子だった。

 これをきっかけに90年代の玉子トッピングに興味を持ったので、他の本についても玉子トッピングはどういうものだったのかを調べてみた。しかしこれ載せるとまたエントリが長くなるのでそれは次回以降に持ち越すことにしよう。

 ここからは個別記事への感想。

1位の天下一品 総本店はこの時点(1997/01)で「全国に130店以上」のチェーン展開だそうだ。圧倒的な知名度ですな。公式サイトによると、2010/11/19現在で220店舗になっている。

金龍ラーメン 道頓堀本店の「本支店」欄には相合橋店が書かれていない。前回紹介した『本当においしい店101』(1995/07)にもなかったし、この後できたんだなあ。そのあたりの前後関係がわかってないや。

ラーメン屋敷 藤平は『本当においしい店101』にはヤング藤平として登場した店。「純和風の一軒家を店舗にした、「ヤング藤平」に変わるお店がココ」とある。推薦者からの口コミが「お店は新しいけど味は本店と全く同じだ!」というのは推薦者も編集部もホメコトバだと認識しているようだが、さて……。(^^; 「本支店」の欄には中津の藤平本店しかなく、この後10年ちょっとで起きる膨張⇒破綻という目まぐるしい展開はまだ予想できなかったよなあ、誰にも。

神戸の麺蔵は、ここでも「すっかり定着したキムチラーメンの考案者がココ」とある。ふううむ。

らいよはうすの名前からは『本当においしい店101』ではあった「2号店」の文字が消えている。「中津のビルのガレージで屋台を開いて大人気になったあのお店が、すぐ近くに店舗を構えて4年」だと。なるほど、だからはじめは「2号店」と呼んでたのね。納得。この記事にも「食前酒」の文字がある。雑誌としてはこういう他の店とは違う点は積極的に紹介したいものだから、おそらくメディアに出るたびに紹介されているはず。だから実際に行ってありつけないとガッカリするね。(^^;

じゅんちゃんらーめん 緑橋店は行ったことがない。しかも残念ながらもうなくなっている。だから想像するしかないのだが、「ラーメン以外の中華メニューも豊富に揃ってます」とあり、『本当においしい店』でも「中華の一品料理を麺に載せた」となっているわけで、これはどちらかといえば「店名に『らーめん』とつけた中華料理屋さん」と考えるべきじゃないかなあ。だから「エビチリもフカヒレもある。ただモノじゃない!」という推薦者(一般投票企画だからして)の言葉は、それが中華料理屋だと考えたら何ら驚くことはないんだよねえ。

小洞天合成保存料など一切使わない手作りの餃子も人気」とある。店で手作りする餃子に保存料を入れる店の方が珍しいと思うんだが。自分のところで作って自分のところで消費するということは、どのくらいで在庫がなくなるかの予想が立つし保管環境も把握できてるわけで、そんなのに保存料を入れなくちゃいけないとしたら、どれだけ仕込みするのがイヤなんだよと。(^O^) しかも餃子は冷凍が効くわけで。だからそんなのをウリにしなくていいじゃないの。さらにわざわざ「合成」と限定しているのはどうしてなんだろう。

剛力ラーメンはいろんな創作メニューがある。中でも見た目にもインパクトのあるマヨネーズラーメンが、どうしても絵づらとして雑誌社の受けがいいので使われてしまう。で、これ目当てに行った人が「なんだ、見かけ倒しだなあ」とガッカリしてもう来なくなる……という悪循環があるような気がしている。正直、大したことないんだマヨネーズラーメン。(^O^) このメニューがこの店の知名度を上げたことは間違いないとは思うが、このメニューでこの店を評価されるのは気の毒だと思う。なんとも複雑な話だ。(^O^)

名前は書かないが、「料理の本を500冊ほど所持して研究したというこの味、1度試してみる価値あり」という店があった。この店はランキングには入っていない「読者クチコミ」枠の店で現在はすでに閉店している。ラーメンって難しいよね。

鳳ラーメンは「人気の豚骨スープのラーメンには防腐剤や添加物、化学調味料などを一切使っていない」と。バブルを過ぎて『美味しんぼ』も通過した日本は、ラーメンでさえこのあたりを「使っていない」ことがすでに売りになっていたってことね。

博多ラーメン げんこつ 豊中店この時点で支店は川西店、和歌山店、宝塚店の3店(計4店)みたい。第1号店の伊丹店は1993年オープンだから、まあそんなところかな。ここから広がっていく。ちなみに現在は21店舗あるみたい。

紅鶴ラーメン 本店は『本当においしい店101』で「現在、麺は特注しているが、今後は水にこだわって製麺の方にも力を入れていくそうだ」とあったとおり、自家製麺になっていた。

二両半 都島店を見ててふと気づいたけども、ここには「半ちゃん焼めし定食」があるんだねえ(今もある)。この名前、引っかかるよなあ。(^^; ⇒これね。まあリズムなんだろうけど。

こむらさき「抹茶ラーメン」とかある……。

ラーメンあかつきの店長は「彩華」で修行したのか。へえ。

京都一休軒の「アトピーの人でも安心して食べられる天然素材100%の「純豚骨ラーメン」」ってコピーはかなり危険な言い切りじゃない? 原因も特定されていない疾患だぞ。「天然素材100%」が何だというのだ。

天天有1玉120gとボリュームもあり」というところには時代かなあ。それとも今でもラーメン1玉90gみたいなところもあるかな。

東京ラーメンの定番トッピングである生玉子は当時では珍しかったようで、写真キャプションには「卵をプチッとつぶして混ぜたスープの味わいが……」とある。しかし「プチッ」ってあんた。どんな擬音なんだよ。(^^;

 麺についての記述はどうかな。

金龍ラーメン 道頓堀本店コシのある自家製の麺
芦屋らーめん庵麺はこだわりの自家製麺
大阪の味 ラーメン喜らく 新梅田シティ店麺は喉ごしのよい自家製ストレート細麺を使っていて、スープとの絡み具合もマル

ラーメン宝来シコシコとした食感がたまらない自家製麺は卵の入った中細麺
尾道ラーメン めんくい地元直送の独特のコシと歯ごたえのある麺
喜多方ラーメン蔵喜多方の自社工場直送の平打ち・ちぢれ麺

古潭 なんばCITY店麺は太めで、食べるのが遅い女性も、コシのあるまま最後までおいしくいただける」『本当においしい店101』の阿月本店と同じく、目的のはっきりした麺。

龍虎麺、チャーシュー、メンマなどの食材もすべて自家製で基本的に無添加」何だよこの場合の「無添加」ってのは??

一級らーめん麺は、スープにぴったりのものをと、社長自ら全国を廻って探し当てた喜多方産だ
九州ラーメン博多チャーシューほか、すべて自家製でがんばってます

上海添加物を一切使わない無農薬の小麦粉を打った細麺」『本当においしい店101』では国内産小麦粉を使っていると書いていたので、無農薬の内麦なんでしょうな。このあたりも『美味しんぼ』現象的なものを見るけど、実際はどんなもんか。

ちりめん亭 長居店(長居店はもうない。新大阪店はまだある。現在大阪府下には4店舗ある)「極細と平打ちの2種類のちぢれ麺でおなじみの店。機械打ちとはいえ、独自の多加水製法によって30時間も熟成させた完熟麺のため、非常にコシのあるシコシコした食感が味わえる」と、全記述の9割近くが麺の説明で費やされている。これは異例。しかし「機械打ちとはいえ」という記述や、他の店の紹介で出てくる「手打ち」という記述からして、このライターにおそらく一般的な製麺がどういうものなのかの知識はないと思われる。このあたりも2000年代にラーメン界が麺重視に変わってきた状況とのギャップが感じられる。ちなみにちりめん亭モスバーガー系のチェーン店

浜ちゃん長浜直送の極細麺
麺屋 神連48時間ねかして作っているという自家製麺
力雅スープや麺から、チャーシュー、キムチまで、すべて自家製というこだわり派」「コシが自慢の手打ち麺

鳳ラーメン自家製麺には卵の殻が入っていてカルシウムたっぷり」別にラーメンの麺でカルシウム補給しようと思ってる人もいないと思うけどねえ。……それにしてもどうして卵の殻を入れるんだろう? 雑菌のことを考えるとさすがに製麺に使った生卵の殻を入れてるわけじゃないと思うけど……。

かっさんラーメンコシのある玉子麺
九州ラーメン福将軍添加物が一切入っていない細麺
紅鶴ラーメン本店天然水で作る自家製麺は極細ながらもしっかりとしたコシがあり、歯ごたえも抜群です
マンサクラーメン横浜直送のちぢれ麺
ラーメン専科四季特注の玉子麺
ラーメン食堂とん太オリジナル生麺

レノンののれん麺は特殊な浄水器の水でゆでるので、麺そのものの味が引き立ってる」「引き立ってる」ってなんだよ(^^;と思うけど、しかし茹でに使う水にまで言及しているのはこの店しかない(既に閉店してる)。その意味ではなかなか珍しいけども、 しかし「特殊な浄水器の水」なんて表現で納得できるのか。(^O^)

翁介自家製麺」「1度来られたお客さんの好みや麺の堅さや味は忘れないように心がけています」という主人の言葉。「お客さんの好みや麺の堅さ」ってところはいかにも昔ながらっぽくてよい。ちなみにこの店は1948年創業の老舗。

楓林ラーメンオリジナルのレシピで作らせる麺はコシが強く、ツルッとした喉ごしがいい

寅さん麺は25軒もの中から生の状態で噛み比べて選んだもの」正直、あまり意味がわからん。できれば茹で上がりの状態で比べて欲しいなあ。客は生を食うわけじゃないんだから…ってまあ、客にはわからない微妙な違いがあるのかもしれないねえ。

らんたんかんすいや化学調味料を一切使わない粘りのある麺」かん水まで使わないとはなかなか凄い。

味千麺は熊本から取り寄せるなど、本場熊本仕込みのご主人のこだわりが味に生きている
天龍やや太めのむっちりした麺

藤っ子大釜で泳がすようにゆがく麺もグー!」グー!

麺の茹で方については神座 千日前店の「麺はやや堅めにゆでて、食べる間にベストの状態にと細かく気を配っています」という店員のコメントがあった。なるほど、神座のラーメンは白菜を鍋で茹でて熱々の状態で出てくるからそういう気遣いも有効かもしれないな。

大阪の味 ラーメン喜らくまで自家製麺をアピール。

 95年の『本当においしい店101』に続いて「自家製麺」をアピールする店は多いとは言わないがやはりある。しかし麺そのものをアピール点にしている店はこの時点(1997/01)でもまだごく少数だ。この時点でもまだラーメンは「スープ」であり、それにトッピングで店の個性を出す、というのがだいたいの定番紹介になっている。

 しかも自家製麺であっても、これが「こだわり」という文脈で語られることも少ないように思う。あるいはコストダウン的な印象が強かったのかもしれない。麺のこだわりはむしろ、「麺は、スープにぴったりなものをと、社長自ら全国を廻って探し当てた喜多方産」(一級らーめん)や、「長浜直送の極細麺」(浜ちゃん)のような記述になっている。

 前回に続いて、魚介系のスープについての記述。

剛力ラーメン鶏ガラやホタテ、かつお節、大根、レモンなど、常時数十種類の素材をコトコトと煮込こむ、奥の深いスープが自慢だ」(「煮込こむ」はきっと「煮込む」の誤植)
支那そば 大正豚骨と鶏ガラに、昆布や野菜を加え、3時間煮られる
東京ラーメン豚骨と鶏ガラを煮込んだベースに、昆布やしいたけを細かく刻んで炊いただしなどを加えた

 この他に『本当においしい店101』(1995)にはなく、この本で登場する特徴が2つある。
 それは「タクシー運転手信仰」と「女性に人気/1人でも入れる」。
 特に80年代くらいをピークに90年代までは食べ物に関して「タクシー運転手信仰」とも呼べる認識が世の中には存在した。タクシー運転手はおいしい店を知っているというお話。当時はそれなりに根拠があったはずだが、現在では雇用情勢の変化で業界そのものが変質したしうかうか路上駐車もできなくなったりで、こんなことはほとんど言われなくなった。

 この本ではほんの少し登場するだけだが、後に紹介する本ではこの信仰が爆発しているので(^O^)、一応、この本に出てくる記述も紹介しておこう。

第一旭たかばし本店には「何より店の前に列ぶタクシーの列がおいしさの証だ
支那そば 大正タクシーの運転手や近所の主婦などで連日大賑わいだ

 で、女性について。

 当時は牛丼屋と同じくラーメン屋は女性客があまり行かないということになっていたわけだが、ということは人口の半分を占める女性客は大いなる未開拓市場ってことで、古今、多くの店が女性客を取り込もうと工夫を重ねてきた。
 しかもこの本はぴあが作っているわけで、そのあたりの視点があって当然。

 ただ実際には女性客に関する記述はそんなに多くない。

 これもまた、次回以降に紹介する本で爆発する。(^O^)
 だいたいのパターンとしては「女性客が多い」とか書くことで「女性客も来ている(ので気軽に来てね)」と間接的にアピールするという感じ。

支那そば 大正ウチは女性の1人客も多いことが嬉しいですネ
新福菜館見た目よりあっさり味。女性の方にどんどん食べていただきたいですね
彩華ラーメン上本町店女性ひとりでもふらっと気軽に来ていただける店です
芦屋らーめん庵こってり風に見えますが、食べると意外にあっさり味。女性ファンも多いんですよ
大来軒本店あっさりした塩味の海賊ラーメンは、パスタより栄養満点、女性におすすめです
らいよはうす「これくらいなら女性でも十分食べられるサイズなので、ぜひお試しを
上海女性には野菜満載の『五目あんかけそば』も人気
古潭 なんばCITY店麺は太めで、食べるのが遅い女性も、コシのあるまま最後までおいしくいただける
ラーメンあかつき見た目よりあっさりしているので女性客にも好評だ

 ちなみに「女性1人の客が多い」みたいな店でも、店内写真に女性が写ってることはまずない。(^O^)

 あと、少し気になったのは「無添加」「合成保存料不使用」みたいな言葉があまりにいい加減に使われていること。
 「無添加」ってのは何を添加してないのか。「添加物」? じゃあ添加物って何? 例えば麺に卵を入れるのは添加物なのかどうか。かん水は添加物かそうでないのか。そのあたりの線引きが全くできてないようだし、もしそれができていたとしてもじゃあ添加物が入ってたらどうなのかまでの共通認識がないと「無添加」という言葉に意味はないよね。店が商品コピー的にいい加減なことを書くのは好ましくないものの仕方ない部分はあるとして、伝える側がそのまんま真に受けてどうするんだと思ったりもする。

 あと、重なるけど、

アトピーの人でも安心して食べられる天然素材100%の「純豚骨ラーメン」

 というのは非常に危ないコピーだと思う。
 アトピーは命にはかかわらないかもしれないけれど、やはりこういう↓話と同じ問題を感じた。

(有)池田養鶏場の美味もみじ卵 美味さくら卵のサイトすごいひどい
http://d.hatena.ne.jp/ohira-y/20101030

 このあたり、90年代はまだまだイノセントだったのかなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 月餅

本日のBGM:
I Shot the Sheriff /Eric Clapton






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 「90年代のラーメン2」で少し紹介したラーメン本を1冊ずつ読んでいこうというエントリシリーズ(になるといいが)。

 大阪(関西)のラーメンは2000年代になって大きく花開いたと思う。
 今振り返ってみれば、90年代以前の大阪は、ことラーメンについては「暗黒時代」だったとすら思っている。

 とはいえリアルタイムでそんなことを考えていたわけではなく、その時代なりにウマいと思うラーメンはあったし、作る側も食べる側も伝える側も、その時代なりに誠実に行動していたのだと思う。

 そういう雰囲気(のほんの一部)を伝えているのがラーメンガイド本だと思う。
 まあ今のガイド本を見てもわかるとおり、ラーメンガイド本などというものはさほど信頼を置いていいものでもないし、その程度のものだという認識はあるけれど、それでもいくらかの時代の空気は伝えているはずだ。それに広告記事についても、当時まだビジネスモデル的に確立しておらず今ほど非道くはないように思えるし。

 あと、たくさん見ていけばその分信頼性も少しは上がるんじゃないだろうかとも思うんだ。
 というわけでこのシリーズでは一応、私が持っている90年代のラーメンガイド本全部についてやるつもり……ではある。

 今回は、これ。

『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』(ぴあ)
 

『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』(ぴあ)

data
発行:1995/07/10
情報:1995/04/30現在
掲載範囲:大阪・兵庫・京都・滋奈和
内訳:大阪59、兵庫11、京都25、滋奈和6
掲載店数:101

 世の中にはこれより古い本が存在するとは思うんだけど、今現在私が持っているラーメンガイド本の中では一番古いものなので、これからご紹介する。

 「前書き」に編著者にあたる「ぴあまんぷく研究会」についての説明がある。
 それによると、「小社ぴあのグルメ誌編集者をはじめ、グルメ記者や食べ歩きを趣味とする人たちで構成された、おいしいものには目がないという集団です」と。解ったような解らないような。(^^; とりあえず表紙には「編集協力:ぴあまんぷく図鑑 ぴあNIGHT ぴあMAP」とあり、情報誌専門会社ならではの情報濃度を謳っている。

#今の『関西Walker』『KANSAI一週間』(もうない)と違って、当時の関西の花形情報誌は『ぴあ』『エルマガジン』だった。

 律儀な本で、全ての店に1ページを割いている。店によって2ページ取ったり半ページになったりすることがない。紹介文は14文字×21行=294文字内外で、1ページ1店だけあって現在のラーメン本に比べて多くの文字数が当てられている。


見開き

 大地図はなく、個別記事に最寄り駅からの地図が入る。データ蘭には住所、電話番号などの基本情報以外に、「ボリューム」「麺の太さ」「麺の堅さ」「スープの濃淡」「ラーメンメニューの種類数」が表で示されている。

 巻頭には「ぴあまんぷく研究会特別座談会 関西ラーメンマニア会談」という特集が組まれており、「ラーメンマニア」だという4人の対談が掲載されている。
 メンバーは古谷文乃(大阪パフォーマンスドール)、いのうえひでのり(演出家、劇団☆新感線主宰)、宮下健二(前ぴあ関西版編集長)、山村光春(フリーライター、構成作家)。
 こういう対談って正直さほど面白いと思わないんだけど、それはリアルタイムでの話で、15年という時を経た今読むとむしろこういう形式の方が当時の空気が伝わってくる気がする。

 話題がやはり古いというか、今であればとりたてて言挙げするほどのこともないようなことがあったり。例えば「行列のできる店ってけっこうありますけど……」みたいに始まる話題は、やっぱり行列のできる店がようやく出てきたこの時期だからこその話題だろうし、高菜やニンニク入れ放題の店がどうとか。

「“道頓堀ラーメン戦争”って最近よく言われてますが、道頓堀のあの3店(金龍ラーメン、神座、薩摩ッ子ラーメン)も、それぞれ行列になったりしますよね……」

 とか、ああああほんと時代だよねえ。
 この3店は今でも健在でそれぞれ順調に営業を続けているし、それに加えて今では他にも数多くのラーメン屋が開店し、「戦争」は激化しているが、それでも今、これを“道頓堀ラーメン戦争”と呼ぶ人はいない。
 あまりにメジャーになりすぎて、しかも観光地ということもあり、ラーメンマニア(^O^)が相手にするようなものではなくなってしまったのだ。
 このあたりがラーメンそのもの進化や市場の広がりの結果なんだろう。

 しかしこの「会談」がなかなか凄いのは、終わりのこんな会話。

いのうえ:昔、博多で、ある店のウワサが流れて、「どうもあの店のダシの中には猫の頭が入ってるらしい」って…。
古谷:ウワァー! いやあ!
いのうえ:でもその店のラーメンはその時すっごくうまくて。
古谷:いやあ、いやですよー。
いのうえ:で、ある日、どうも衛生局の取り調べが入ったらしくって。何ヶ月か営業停止になってね、その後味が落ちたっていう話がある(笑)。
古谷:イヤダー。うそでしょう。
一同:(爆笑)。
いのうえ:うまけりゃ猫の頭が入ってようといいじゃないか!っていうお話です。
古谷:でも猫ちゃんは……。
いのうえ:うまいラーメンにはいろんなモンが入ってるんです!

 こう言いっ放したまま、「会談」は終わっちゃう。(^^;;;;
 いのうえひでのりらしいっちゃらしいけど、さすがに今ならこんな話題は(実際に「会談」で出たとしても)カットだろうし、もし企画上載せたとしても何らかのフォローが入るよねえ。

 あとこの対談で、ある豚骨ラーメンの店への評価を「ちょっと味にムラはあるけど、本物に近い味を出してます」なんて言い方をしてるのも興味深い。これは時代……どころか今もまだそういうことをいう人が沢山いるみたいだけども、まずどこか(九州だとか北海道だとか)に「本物」があって、それにどれだけ近づけるかっていう勝負という認識が、かなりあったと思う。しかしこれって天井が決まったつまらない勝負だよねえ。最大限での賞賛でも「本場そのまま」あたりなわけで。

 なお、この時点(1995/04/30現在)で京橋の剛力ラーメンつけ麺(¥750)を出している(メニュー名も「つけ麺」)。これは知らなかった。つけ麺を看板に掲げてはいないものの、大阪でつけ麺を出した店の嚆矢かもしれない(少なくともこの本に掲載されている店でつけ麺を出しているのはここだけ)。どういうものを出していたのかはよくわからないけど。

 以下、個別記事への感想。

揚子江は「今では毎日400~500食も出る」って。凄いな。

らいよはうすは「2号店」となっている。他にも店があったのか……(この疑問は次に紹介する本で解決する)。全てのメニューに食前酒の白ワインがつくとあり、これは違う雑誌でも何度か読んだが、実際に行った時にはそんなの見たことない。もうやってないのか頼んだらくれるのかはわからないけど。出してくれるなら光龍益みたいにセルフで入れるようにしてくれたらわかりやすいのになあ。

ヤング藤平今や、大阪のラーメンもトンコツ味が主流。九州ラーメンとは一線を画す大阪のトンコツラーメンがあちこちで生まれている」とある。これがいわゆる「関西ライト豚骨」ってやつだねえ。ヤング藤平はしかしすぐにラーメン屋敷 藤平にリニューアルされる。

大来軒札幌ラーメンの店が急増した70年代初めに…」なるほど。

薩摩ッ子ラーメンは95年の時点で「大阪に29軒、奈良に1軒」の店舗とある。これも凄いねえ。この時代、大阪では“トンコツ、ニンニク”というのはラーメンの圧倒的なトレンドだったんだよなあ。
公式サイトがないらしいので現在何店舗あるのかわからないが、これより増えてはいないように思う。それに公式サイトがないということは、現在はそれほど積極的にフランチャイズ展開をする気もないということなのだろう。

昭和40年代、全国で最初に吹き荒れた「ご当地ラーメンブーム」は札幌ラーメン。90年代はまだその名残が残っていて、この時代に既に「老舗」となった北海道ラーメンの店がいくつか顔を出している。赤れんがもその1つ(今でもやってる)。この時代から今でも変わらず営業時間は11:00~14:00のランチタイムのみ。西山製麺の麺を使っていることを誇っている。味噌ラーメンの浪花天神ラーメンは94年11月オープンながら(既に閉店)、これも西山製麺の麺をアピール。

会津喜多方ラーメン蔵 三津寺通店には、「おいしいラーメンとして全国的に有名な喜多方ラーメンの店が新大阪に続きミナミにも登場」とある。ということはこれが大阪2店舗目ということなんだろう。札幌、九州と続いたご当地ラーメンブームは80年代後半に喜多方ラーメンという“第3の波”が起こったってわけ。「地ラーメンの真打ち、喜多方ラーメン ついにミナミに登場!」というキャッチフレーズには、目新しいラーメンへの期待がうかがえないでもない。一時期このは関西にもたくさん店舗があったように思うが(記憶では八尾や泉北、スーパーのフードコートなどで見かけた)、公式サイトを見る限り、現在、大阪では2店舗を残すのみのようだ。札幌、九州とは違い、喜多方ラーメンの個人店はこちらで見かけたことがない。見るのは坂内小法師大安食堂といったチェーンばかりだ。
ちなみにこの三津寺通店は現在心斎橋つけめん 一燈行となっている。

ニラの薬味を最初に考案したのはアベノ日本一 宗右衛門町店だそうだ。へええええ。「以前は阿倍野の都ホテルの前で屋台を出していたが、関空の開港に向けての区画整理でやむなく屋台をたたみ、ミナミに店舗を構えることになった」。現在はこの宗右衛門町店もたたみ、阿倍野の外れに店を出している。

神座 千日前店の写真を見ると、この頃はまだ汎用の丼を使っている(現在はカラフルに「神座」の文字がちりばめられたオリジナルの丼)。この丼が奈良の天理スタミナラーメン(通称天スタ)のものと全く同じで笑ってしまった。どっちが早いかといえば、天スタだろう。天スタでは今でも屋台店などではこの丼を使ってるようだ。


さて、どちらがどちらの丼でしょう?


正解:上が天理スタミナラーメン、下が神座(当時)

この時代に無茶苦茶パワーがあったのが、金龍ラーメン。今でも、一時の勢いはないが堅実に商売している。ちょうどこの頃は近くの神座薩摩ッ子ラーメンとともに「道頓堀ラーメン戦争」と呼ばれたという話は、この本の巻頭特集にも出てくる。


大きな地図で見る
A神座 I金龍 E薩摩ッ子

金龍はその中でも最も古く、創業は82年くらいだっただろうか(うろ覚え/神座は86年)。金龍の勢いを伝える話として、この本には凄いことが書いてある。「屋根に横たわる巨大な龍が目を引く道頓堀本店では、昼夜を問わず客足が絶えることなく、1日に5000杯を売り上げたこともあるほど」と。(゚Д゚) ごごごごせんばいッ!? ろろろろしあんるーれっと!? いくら24時間営業とはいえ、本店支店合わせてではなく、道頓堀本店1店舗だけでですよアナタ。
ほんまかいな。(^^;
当時はチャーシューメンもなくてメニューは1杯600円のラーメンのみ、しかも立ち食いなので回転はいいとしても、それでも単純に割り算しても10分で35人て計算っすよ。(^^;

今とほとんど変わらない当時の店構え。これで10分35人が1日中……?

凄すぎる。……まあこれの真偽はさておき、大阪に住んでて、ミナミで飲んで金龍でシメを食べたことが1度もない人なんていなかったんじゃないかというくらいの勢いがあったことは確かだ。だからトンコツでキムチ、ニラ唐辛子、ニンニクをトッピングし放題という金龍のスタイルは、良くも悪くも大阪人の「ラーメン」のイメージを定着させたんだよね。

自家製ラーメン 樹バン麺の値段は400円だ。15年経った現在は450円。この良心に泣きたくなるね。

彩華ラーメン 上六店は「天理「彩華」の直営店として大阪に登場、今やすっかりおなじみの店」と紹介されている。奈良の彩華ラーメンそのものは68年創業、上六店は92年にオープンしている。もともと屋台から始まった店で、大阪の人間はわざわざ天理までラーメンを食いに車を走らせるという行為そのものを楽しんでいた。ラーメンも大阪にはない白菜の入った(後に「天理系」とか呼ばれるスタイル)ものでそれも新鮮だった。そういう知名度があっての上六店のヒットだったんだろう。

ラーメン日本に本店があったとは知らなかった(新地/この時点で既に閉店している)。

鳳ラーメンは1983年創業の高槻での豚骨ラーメンの先駆け。それも「関西の味覚に合った」薄めの「関西ライト豚骨」。ここも自家製麺。ググッてみたら、結構ファンはついていたはずなのに去年閉店してしまったようだ。閉店前はかつてのファンを嘆かせる変わり方だったらしい(⇒食べログ)。

三宮の三馬力の評判は非常にいい(「兵庫」カテゴリの一番最初に紹介されている)のだが、残念ながらかなり早くに閉店してしまっている。私は食べたことがない。非常に残念だ。「ここでは「中華そば」と「ラーメン」をあくまで異質のものと考え、それぞれ別々のスープと太さの違う特注麺を使って別メニューにしている」という。その解釈を味わってみたかった。

麺蔵は「キムチラーメンを始めたのはここが最初だそうで」と書かれている。「だそうで」というところが編集側の疑念を表してるが(^^;、いやマジで、「ほんとなの?」とは思うよね。(^^;

神戸らーめん 第一旭 本店は現在の神戸本店。ちなみに元町にあるのが元町本店、三宮にあるのが三宮本店。……三田屋本店かよ。(^O^)

もっこす 石屋川店はいくつかあるもっこすの支店の中でも一番有名だけども、大倉山本店に比べても圧倒的にメディア露出が多い。どうしてなんだろうなあ。

芦屋らーめん庵ひと際長い行列のできる店としても有名だ」とあるのが時代を感じさせる。“2号線ラーメン戦争”と呼ばれたのもこの頃だっただろうか。

本家2国はこの時すでに西明石店、伊川谷店、須磨店、長田店、玉津店があったんだけど、この後ここがたどった道を思うとやっぱりなんか、切なくなるねえ。

阿月本店は、関西では珍しい“甘味処のラーメン”。おそらく現在京阿月と言っている店なのだと思う。残念ながらこの本に掲載されている店舗(大丸京都店の北側)は既にないようだが、ラーメンを食べさせる店舗はまだあるようだ。甘味処にラーメンというのは関東では珍しくないよね。どうしてなのかなあ。何か起源があるのだろうけど。紹介文にはこんな記述がある。「一時代前に全国的ブームとなった、あっさりスープと細めの麺が特徴の、いわゆる京ラーメン。その元祖が、実は京都の和菓子店、「阿月」だったと知る人はほとんどいないのではないだろうか」。確かに知らなかったが、それ以前に“京ラーメン”という存在も、ましてや全国的ブームになったという事実を、私は知らない。(^^; ……そうなの?

こむらさきは熊本ラーメンでも鹿児島ラーメンでも天下一品でもない。「オーナーのおじいさんがラーメン屋さん、お父さんがフランス料理のシェフだったことから、ここのラーメンはその2つを足した“フランス風ラーメン”とでもいった趣がある。スープはコンソメベースのあっさりタイプで、豆板醤がピリッと効いた超個性派」だと。ややこしい名前ではある。(^O^) 食べたことはないんだけど(今はもうない)、白菜、豚バラ肉が入ったルックス、コンソメ、豆板醤というデータからは神座の味が簡単に浮かんでしまうが、違ったのだろうか。

鳳林熱いものは熱く出すのが料理の基本」いい言葉だ。

第一旭たかばし本店には「全国にチェーン展開しているが、この「たかばし本店」の味だけは……」といった記述がある。正直、“第一旭”の名称やチェーン店のややこしさはワケわからん。「Wikipedia - 京都ラーメン」には以下のような記述があるが、これ読んだところでワケがわからんことは少しも解消されない。

……現在、直営店は、南インター店、亀岡店の2店のみで、本店、城陽寺田店は直営ブランドの独立採算店、それ以外はFC店である(その他、「第一旭」とは別に、「たかばし」というブランドも有しており、直営で別展開している)。そのため、本店、城陽寺田店は、厳密にはチェーン店には含まれない(よって、厳密に言えば、本店は旧本店になるのだが、「第一旭」では、1号店であるとの意味も含めて、そのまま本店の呼称を使っている。現在チェーン店の体制として、いわゆる本店機能を有しているのは、南インター店である)。FC店は質にかなりバラツキがある。また、過去の様々な経緯により、本店の許可を得ずに「第一旭」を名乗っている店も少なからず存在する(味や見た目はほぼ同じ系統である)。

なお上述の神戸らーめん 第一旭の公式サイトの会社沿革にはこうある。


昭和22年 京都高橋に旭食堂を初代創業
昭和29年 第一旭に商号変更
昭和42年 現社長が京都高橋にて伝授
昭和46年 第一旭 神戸本店設立
昭和50年 麺工場設立
昭和57年 第一旭 三宮本店設立
昭和59年 有限会社 アサヒフーズ設立
      FC開発事業を展開
      FC展開店名として「神戸ラーメン第一旭」を呼称
      神戸本店を「神戸ラーメン第一旭」神戸本店
      三宮本店を「神戸ラーメン第一旭」三宮本店
昭和60年 新工場完成
平成 8年 工場移転
平成11年 神戸本店を移店
平成12年 「神戸ラーメン第一旭」元町本店設立
平成15年 「神戸ラーメン第一旭」を第一旭に統一

横綱本店は、この時点で「今や支店数16店舗を誇る京都では大御所的存在の店…」とある。公式サイトによると現在は全国で30店舗。ほう、横綱のチェーンは全店直営なのか。この本には吉祥院にある店が「横綱本店」として紹介されているが、「Wikipedia - 京都ラーメン」によると、「現在は、特定の店舗を本店とは位置づけていない」そうな。
ところでこの本(1995)では「21年前の創業」と書かれている。しかし公式には創業は1972年、店舗営業開始が1977年なので計算はどうやっても合わない。(^O^) いずれにせよ店舗営業開始からこの本発行の1995年までの18年で16店舗に広がり、そこから15年間で14店舗増えて30店舗というのは、何とも堅実な増え方じゃないか。しかも直営店のみで。

 次に、麺についての記述をピックアップしてみた。
 2000年以前のラーメンは極度にスープ偏重だったという印象がある。とはいえ麺にこだわる店や「自家製麺」の店が皆無だったなんてことは思っていない。
 このあたり、実際はどうだったのか。

 というのも以前、「『最新ラーメンの本 関西版』の話」で書いた、

石:自家製麺を関西で注目させたのは『麺哲』あたり?
P:そうですね。
と:正確には『麺哲』の庄司さんが店長を勤めていた『秀次郎』です。
石:そうすると大阪に自家製麺の概念を持ち込んだのは、庄司さんなんですね。

 みたいな乱暴な記述が気になってて。何というか、確かに90年代まで大阪のラーメンは暗黒時代だったけど、かといって決して未開の地ではなかったんだよという気分。
 まあこれにはとしむね氏によるこんな↓フォローがちゃんと入っているし。

と:古くから自家製麺を扱うお店は色々あったんですけど、もっと麺に注目しろって言ったのは『秀次郎』だったんですよね。

 いずれにしても1990年代までの関西の麺事情というのは気になる。
 というわけで、麺についての記述を集めてみた。

くりやんコシのある歯ごたえ抜群のオリジナル麺

古潭麺はやや太め。ゆで上がりにサッと打ち水をしているから麺がしまり、スープも食べやすい温度に下がるというワケ」写真を見ると大鍋に平ザルで茹でている。いいねえ。今もそうなのかな。


古潭の麺あげ

らーめん朱 梅田店麺はやや堅めの極細麺で、もちろん注文に応じてヤワ、カタ、バリカタといかようにもOK
大阪の味ラーメン 喜らく喉ごしのいい特製の細めの麺
らいよはうす 2号店堅めの細麺
ヤング藤平麺は心もち細めのストレート麺。博多の麺とは歯ごたえも喉ごしも異なる

火無夷麺は、3つの生地を製麺機のロールに通しサンドイッチ状に重ねることによって、独特の歯ごたえを作り出したオリジナル」これはなかなか凝ってるねえ。他の本には麺に使う水も大神大社の御神水だという記述もあるし、この店の麺はかなり気合いが入っていたようだ。

赤れんが札幌の「西山製麺」から取り寄せている太めでコシの強いちぢれ麺の歯ごたえも抜群
浪花天神らーめんこだわっている麺は、この店のマネージャーがとことんほれ込んだ札幌の「西山製麺」直送の太麺を堅めにゆでて出している
味仙麺は特注の玉子麺

会津喜多方ラーメン蔵 三津寺通店会津の美しい水と、最高級の小麦粉、さらに地酒を加えて練りあげた麺は、平打ちのちぢれ麺」「最高級」(おそらくは灰分を基準としたグレードとして)の小麦粉を使ったところでおいしい中華麺ができるとも限らないとは思うけどなあ。

ちりだラーメン麺は店の奥にある製麺機で毎日作られるコシのあるストレート麺」これは当時としてはなかなか先進的だったと思うんだけど、記述はこれだけであっさりしたもの。
尾道ラーメン めんくい 心斎橋店麺は尾道から送られる特製平麺で、スープとうまくなじませるのがポイントだとか
神座 千日前店中華風の細麺は少し堅めにゆでられており食べる間にスープを含んでベストの状態となる」「中華の細麺」って何じゃろ?

金龍ラーメン 道頓堀本店麺は製麺が追いつかなくなりやめていた自家製麺を、全店舗で復活
小洞天麺はスープと調和する細めのストレート麺」現在は麺屋棣鄂の麺なのかな。
自家製ラーメン 樹生麺類の製造卸を営んでいる製麺所が2年前にオープンしたラーメン店。毎日店の奥で作られる麺は卵白がたっぷり入った、かなり歯ごたえのある細麺

龍虎麺は手作りで、温度や湿度を計算して、一番おいしく食べられる状態になるまで丸一昼夜寝かせたスグレモノ」「手作り」という表現(今なら自家製麺だよねきっと)、「スグレモノ」というフレーズ、時代だなあ。メインコピーが「温度や湿度にまで気づかう手作り麺はトンコツスープとの相性がバツグン」。自家製麺だろうが製麺所だろうが、製麺をやるのに温度や湿度に気を遣うのは当たり前のことなのにわざわざこう書けちゃうということは、ライターにも読者にもそんな知識はなかったということだろうか。

信濃路麺は特注のコシのある細麺

尾道ラーメン十六番きしめんを細くしたような独特の麺も、もちろん尾道から取り寄せたもの」そういえばこの時代は平麺がほとんどないんだよね。ほとんどが九州ラーメンの細ストレートか札幌のちぢれ麺か。だからまだ「平麺」という表現そのものがメジャーではなかったのかもしれない。

青葉らあめんコシのある細めの麺は歯ごたえたっぷり」「歯ごたえたっぷり」って何だよ??

九州ラーメン 博多コシのある細麺
一級らーめん麺は玉子麺で特注のもの。コシが強く細い麺なので、スープによくなじんでおいしい
剛力ラーメン麺は東京の青梅で作られている天然水使用の玉子麺
マキノ家麺はコシがあり、喉ごしがいい特注品

ラーメン専科 力雅店の2階で作っている手打ち麺はタンパク質をたっぷり含むようにと、卵がふんだんに入っている。シコシコとコシがあって、スープにぴったり」とある。そしてこの時代としては極めて珍しいことに、製麺風景が写真で紹介されている。写真は麺が裁断されて出てくるところで、使っているのは普通の製麺機だと思う。しかしコピーには「手打ち麺」とある。この時代の雑誌は自家製麺を「手打ち」と表現することが多い。こういう写真があるということは目の前で製麺風景を見ているはずなのに、製麺所ものとどういう違いを考えて「手打ち」としているのだろうか。


かなり年季の入った製麺機

二両半麺は細めでコシが強く、スープの絡みもよい
彩華ラーメン 上六店麺はこのスープに合う自家製の細麺を使用
れんげラーメン麺は、濃い味になじむように細めの麺を使用

光洋軒今も当時の製法のままに製麺業者に作らせているという麺は、しっかりとしたコシのある太麺で、食べる人の好みによって好ききらいが極端に分かれそうな独特の食感を持っている。ちょうど沖縄そばをイメージすると近いかもしれない」当時は“高井田系”“布施系”なんて呼び方もなかったし、こんな太麺は他になかったから麺について表現するボキャブラリーもなかったってわけだ。今、この麺を沖縄そばに例えるような人はまずいないだろう。

長浜ラーメン 浜ちゃん博多直送のコシのある細麺

中国小吃 上海麺は国内産小麦粉を使った手作りもので、木箱に入れて冷蔵保管するといった気の使いよう」いやまあ、保管はそうでしょう。国内産小麦粉を使ってるそうだが、上海料理ならひょっとしたらかん水を使ってないかもしれないなあ。どうなんだろう。

博多ラーメン 一休麺は、福岡から仕入れている細めでコシのあるストレート麺。それを堅めにゆでて使っている
天下善麺は特製の玉子麺
中国料理 天馬卵たっぷりのしこしこ細麺
白ラーメン 南蛮亭 2号店麺はコシの強い細麺を特注。2年ほど前までは太い麺を使っていたが「好みの変化に合わせて細めになった」という」」
ラーメン日本特注の細い麺
鳳ラーメントンコツのとろりと白っぽいスープに自家製の細麺がなじみ…

紅鶴ラーメン(現在は閉店)は「現在、麺は特注しているが、今後は水にこだわって製麺の方にも力を入れていくそうだ」とある。(コストではなく)こだわりを実現するために自家製麺に移行するという志向は、この時代の関西にもちゃんとあったということ。

四川ラーメン 都特製の細麺は堅めでシコシコとした歯ざわり
中華のポパイ風味を引き立てるため一晩寝かせて使う特製手打ち麺
真琴 本店特注の中華風細麺」だから、「中華風細麺」って何じゃい?
長浜ラーメン ごん太博多直送の手打ち細麺
かっさんラーメンコシのある玉子麺
長浜ラーメン とん吉「ヤワで使える麺はままあるが、ハリガネならやはり本場もの」と、福岡から毎日取り寄せる

芦屋らーめん庵自家製手打ち麺の“ツルみ”を生かすことを第一に考え、試行を重ねた末にたどりついた味だという。麺は打ってから30分ほど寝かしたものを使う。“コシ”と“ツルみ”の両者がもっとも活きる頃合いだからとか」麺についての記述がかなり多い。しかし自家製麺を「手打ち麺」と表現するのはどんなもんだろう。また、「麺は打ってから30分ほど寝かしたものを使う」というのはよくわからない。次から次へと打ちながら営業しているわけでもないと思うし。あるいは30分ほど麺帯の状態で寝かせてから打った麺ということだろうか……?

天佑製麺業者に製麺用の歯をわざわざこの店専用に作らせており…」「麺は少し細め。製麺業者に製麺用の歯をわざわざこの店専用に作らせており、トンコツスープとうまく絡まるように工夫されている」今なら番手や形状を書くよね。あと「歯」も今なら「刃」と書くかなあ。

神戸らーめん 第一旭 本店自社工場で作る細麺
天津無添加の生麺

阿月本店場所柄、買い物がてらに立ち寄り、おしゃべりしながらのんびりと食す客が多いということから、麺には時間が経ってものびにくい工夫がされている」なるほど、これは目的がはっきりしていて特徴的だ。

らんたん仕上がりがほどよい堅さの麺は業者に特別に注文しているもの
味千コシのある麺は熊本より仕入れたもの
天下一品総本店自家製の麺
天宝麺はコシのある極細麺

玄屋麺は細めで和風」え?「和風」?? 和風の麺ってのは結局、何じゃい????? 何度か出てきた「中華風」という言葉といい、当時は和風の麺、中華風の麺というのが存在したのだろうか? あるいは無かん水だったりするのかなあ。かん水が入ってないのを「和風」と表現した、みたいなことはありそうではあるけれど(それが「和風」かどうかは別として、「中華麺ではない」という意味で)。でも現在の写真を見る限りかん水は入ってそうだしなあ……。

 麺については自家製麺が案外多くて驚いたが、それでもたいていの場合はスープや具(特にチャーシュー)に多くの紙幅が割かれている。自家製麺にさほどアドバンテージを与えておらず、北海道ラーメンなら西山製麺、九州ラーメンなら地元から直送される麺にプレミアム感を感じているというイメージがある。
 太さについても今なら雑誌でも普通に顔を出す「切刃」「番手」などという表現はもちろん出て来ず、「細麺」程度の表現にとどまっている。
 そんな中、好みに応じて麺のかたさが注文できるかどうかには比較的注意が払われている。この時代は関西でもラーメンの主流は九州のとんこつラーメンだったから、ラーメンといえば何でもかんでも「かため」の麺を注文するのが「通」といった認識があったようだ。
 麺そのものへの評価はせいぜい「特注」「特製」という程度。つまりこの言葉は「(製麺所に)手間をかけさせている」という記号で、これは「おいしさ」に直通しているという発想だ。
 そしてもう1つ、興味深いのは「卵麺」がヨイという認識。
 この2つを合わせて「製麺所に特注した極細の卵麺」あたりが最上級の賛辞になっているように読める。
 卵麺か。
 確かに使わないよりもコストはかかるように思うが……。卵を何のために使うのか、使えばどうなるかについての記述はないなあ。ただ1つ、ラーメン専科 力雅の記事だけは「タンパク質をたっぷり含むように」と書いているが、ではタンパク質がたくさん含まれればどう製麺に影響するのかは、やっぱりこの記述ではわからない。だいたい「卵麺」ってどういう卵を使った麺のことをいってるんだろう? これは純粋に、「用語」としてよく知らないんだ。全卵なのか卵黄、卵白どちらかなのか、粉なのか。このあたりの区別はされているんだろうか。どうもされていないような気がする。って、それは今もそうか。(^^; いずれにせよこの当時は一言「卵麺」といえば高級っぽく感じるでしょ、という以上の意味でに使われていた言葉ではないように思える。

 さてもう1つ、魚介系のスープについても記述を探してみた。

 これも前掲「『最新ラーメンの本 関西版』の話」にも紹介した、

中華料理に長年勤しんだ店主が、魚介系ラーメンのパイオニア・新宿『麺屋武蔵』の影響を受けて開業したのが2000年。関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃だ。

 あたりの記述が気になっているので。もちろんこの記述は嘘っぱちではあるけれど、「実際どうなのよ?」というのをあぶり出してみたいので。

 というわけで、昆布、かつお節、煮干し……などの魚介系について言及されている部分を集めた。この本ではあまりなかった。

好房スープを一口すすると、なんとなく懐かしい味がするのは、スープのベースに、トンコツ、鶏ガラに加えて、かつお節を使っているからだ」あえて書くと言うことはさして多くはなかったということではあんだろうな。
会津喜多方ラーメン蔵 三津寺通店スープは鶏ガラとトンコツをベースに、煮干や野菜などもたっぷりと使い、天然の甘みが生きたあっさりとした上品な味を出している
自家製ラーメン 樹昆布、かつお節に、にんじん、たまねぎなどの野菜、チャーシューの煮汁、土ショウガ、鶏ガラなどからとっただしにしょうゆを加えたスープは、やや辛めの味付けのあっさりタイプ
中国料理 天馬鶏ガラ、トンコツ、中国ハムを5~6時間煮込んだだしで、昆布、野菜、香辛料としょうゆを煮詰めた味ベースをのばしたコクのあるスープ

 次は1997/01頃(^O^)発行、ぴあの『ランキン'グルメ』の予定。

突然食いたくなったものリスト:

  • 包み餃子

本日のBGM:
Tears By The Firelight /STORMWITCH






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 というわけで、前回の「懐かしいラーメンの話」で紹介した、よくわからない(^O^)ラーメンランキング表に続いて、1990年代の関西ラーメンの話。

 90年代に出版された関西のラーメン本やラーメン雑誌を5冊引っ張り出してきた。

#私が持ってるのはこれだけだけど、もちろんこれはたくさんあった中の一部に過ぎない。たとえば「福島本3部作 ─ 「関西ラーメンサミット」に寄せて」で触れた福島氏の『ラーメンポッポッ200杯』(1998)も私は持っていない。……そんな調子だからここでの話もかなり偏った話になっているはずで、それは読者の方で割り引いて見てほしい。

 で、90年代の関西ラーメン界を俯瞰して見るために、この5冊に掲載されている店を一覧表にしてみた。
 数えてみると、5冊全部に紹介されている店も結構ある。
 5冊全部でなくても重複はかなり多い。

 正直、「決まった店しか出てこない」という印象だ。

 これは名店が圧倒的に名店であったということよりも(まあそれもあるだろうけども)、当時の関西のラーメン店の圧倒的なタマ数の少なさによるものだと思う。おそらく90年代以前の関西では、めぼしい店は本を1冊埋めるのにさほど選んでいられないほどの数しかなかったのだ。
 だから当時の「ラーメン通」も、新店云々よりも、老舗をどれだけたくさん回っているかが問われたりしたのだろう。

 さて、その5冊を発行年順に並べてみる。
 本の写真は縮尺を合わせてみた。

1995/07/10
『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』(ぴあ)



『ぴあBOOK ~大阪・兵庫・京都・滋奈和~ 本当においしい店(1) ラーメン101店』(ぴあ)

 今でもあるような普通のラーメン本。
 巻頭にはライター、タレントなどの「関西ラーメンマニア会談」が掲載されている。「“道頓堀ラーメン戦争”って最近よく言われてますが、道頓堀のあの3店(金龍ラーメン、神座、薩摩ッ子ラーメン)も、それぞれ行列になったりしますよね…」というコメントや、高菜、にんにくなどの「入れ放題」が話題になっていたりという部分には時代を感じる。
 
1997/01(記述がないが、1~3月の間のはず)
『ぴあランキングルメ シリーズ2 ラーメン』(ぴあ)



『ぴあランキングルメ シリーズ2 ラーメン』(ぴあ)

 読者投票によるトップ100と口コミ紹介店舗。読者投票であれば公平性や情報の信頼性が確保できるという考え方に基づく企画だが、結果としてランキングは……

1.天下一品 総本店
2.神座 千日前店
3.薩摩っ子ラーメン 空心町本店
4.新福菜館
5.麺蔵 加納町店
6.夜鳴きや
7.彩華ラーメン 上本町店
8.第一旭 たかばし本店
9.金龍ラーメン 道頓堀店
10.芦屋ラーメン庵


 となった。当時でも「うまい店っちゅーより、知ってる店ってことちゃうんか」と思ったものだ。ちなみにランキングルメシリーズの居酒屋での1位は村さ来。(^^;;
 巻末にある「こんなにある『ランキングルメ』への投票方法!」ってのが時代を感じさせる。応募シートをハガキでとかFAXでとか書いている一番最後に「なんと、インターネットでも投票できるぞ!」とあり、「パソコンをお持ちのアナタ。インターネットを使ったことのあるアナタ…」と。97年初旬といえばまだWindows98も発売されておらず、高速ネット環境の普及の原動力になったYahoo! BBのサービスが開始される2001年にもまだまだ遠い。「インターネットを使ったことのあるアナタ」とは素敵なフレーズだ。
 ランキングに入ったものの取材拒否された店もあり、その理由も含めて一覧表にしているのは面白かった。
 
1997/12/24
『うまラーメン』(京阪神エルマガジン社)



『うまラーメン』京阪神エルマガジン社

 これも非常にオーソドックスなラーメン本。
 巻頭特集的なものはなく、いきなり本編に突入する硬派な1冊。ただ巻末の50音順索引に加えて、「深夜ラーメン」として、営業終了時間別の索引を置いているのがなかなか秀逸。そしてそれは当時の「飲んだ後のシメの1杯」としてのラーメンの位置付けがどれだけ強固だったかを示している。
 
1999/01/01
『関西ラーメンのうまい店200軒』成美堂出版



『関西ラーメンのうまい店200軒』(成美堂出版)

 どうやら成美堂出版は最近はラーメン本を出していないようだ。地味だけど良質な本だった。ただ、掲載写真のライティングの悪さはちょっと気になる。(^^;
 巻頭に「これだけは必食! 三都激戦区」、巻末には「オリジナルラーメン&エスニック麺14連発」という特集がある。しかしこれらは普通の店紹介の記事の配置を換えているだけで、これといった特別な紹介の仕方をしているわけではない。ストイックだ。(^O^) 沖縄そばからベトナムうどん、汁ビーフンまで幅広く紹介しているのは楽しいが、おそらくはさほどタマ数が多くもない関西版で、東京版と同じ「200軒」という大風呂敷を広げちゃったからだろう。(^^;
 大判なので持ち歩いてラーメン食べ歩きをするような使い方は想定されていない。
 
1999/10/30
『ラーメン大好き MINI』(日本出版社)


『ラーメン大好き MINI』日本出版社

 今でも毎年『噂のラーメン』を出版している日本出版社のもの。とはいえ編集そのものは全然別物。
 題名の「MINI」からは、何か「本誌」があってそれのダイジェスト版なのだろうと想像させるが、そういうものがあるのかどうかはよくわからない。(^^; 表紙に「ラーメンプロのひとことアドバイス付き」とあるのは、別にプロのラーメン評論家みたいな人のコメントではなく、「店員からの一言」を指している。
 巻中には「こだわりご当地ラーメンの店」、巻末には「大学対抗愛しのラーメン屋さん自慢」という特集がある。
 掲載店舗数が今より随分少ないせいか、大地図はそこそこわかりやすい。全128ページ中、なぜか最後の16ページだけ白黒なのは謎。
「ラーメンプロのひとことアドバイス」には店主やスタッフの顔写真が掲載されているが、この写真がなかなかいい。いい笑顔が多い。山長の主人も(10年分)若い。(^O^)
 しかし、この時点で天下一品は既に全国180店舗を展開していたんだなあ。凄いなぁ。
 あと、掲載を依頼して断られた店とその理由(店からの返答)を紹介している。上記『ランキングルメ』のような企画なら「どうしてこの店は(ランキングに入ってるのに)載ってないの?」と思われるから、読者への説明として載せるのも理解できるけども、こっちは必ずしも載せる必要はないよね。だから逆に非常にリアル。(^O^) 『ランキングルメ』での拒否理由が「お店の都合により……」なんて当たり障りのないものであるのに対してこちらは「ウチはいいです」「忙しいからいいです」「今のお客さんだけでいいです」「相談してみます(以降回答なし)」などにべもない。これって電話営業の断られ方だよねえ。(^^;

 「○○店」と書いてる時は「○」印の後にそれを入れた。とはいえ、同じ店でも呼び名が変わってるだけ(というか単にいい加減なだけだったり)で結局同じ店だったりすることもあるが、そこまで確認してあげない。

大阪
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
青葉らあめん
○なんば店
5
赤坂ラーメン
2
元祖 赤玉ラーメン
1
赤れんが
2
旭屋/ラーメン
2
味仙
5
アベノ日本一
○宗右衛門町店
2
一級ラーメン 京橋本店
4
一休/博多ラーメン
3
いってつラーメン
1
一品香
3
恵比寿/らーめん
2
王/九州ラーメン
4
鳳ラーメン
3
かっさんラーメン
2
神虎
1
火無夷
○天満店
4
神座 千日前店
5
可門
2
亀王/九州ラーメン
3
北野八番亭
3
今日しかない
2
喜らく/大阪の味ラーメン
○新梅田シティ店
4
金龍ラーメン
○道頓堀本店
○道頓堀本店
○2号店
○相合橋店
○道頓堀本店
5
球磨ラーメン
2
蔵/会津喜多方ラーメン
○三津寺通店
○OAP店
○OAP店
○OAP店
5
くりやん
4
黒豚
2
博多ラーメンげんこつ豊中店
3
玄屋
1
好房
3
光洋軒
1
香蘭JRなんば駅店
1
剛力ラーメン
4
古潭/らーめん
○なんばシティ店
○なんばシティ店
4
湖陽樹
3
ごん太/長浜ラーメン
2
彩華ラーメン
○上六店
○上本町店
○上本町本店
○「採華」と誤字
○上本町店
5
薩摩ッ子ラーメン
○空心町本店
4
サロマ湖/北海ラーメン
2
33/らーめん
2
四季/ラーメン専科
2
四天王/薩摩ラーメン
○南船場店
3
信濃路
4
醤/ラーメン
2
上海/中国小吃
3
上海亭
1
朱 梅田店
5
焼賣太樓
3
十六番/尾道ラーメン
3
じゅんちゃんらーめん本店
3
小洞天
4
シンガポール/レストランバー
2
神連/麺屋
4
双龍らーめん
3
大正/支那そば
1
大来軒
○本店
○天五店
○天五店
○国分寺店
5
樹/自家製ラーメン
4
TAMACHAN
1
茶茶/薬膳麺房
2
ちりだラーメン
5
ちりめん亭
○長居店
○長居店
3
つる万両
2
つるめん
3
天下喜
1
天馬/中国料理
1
ニンニクラーメン天洋九条本店
3
堂島TSUBOYA
3
道頓堀ラーメン
3
藤平/ヤング/ラーメン屋敷
○ヤング藤平
○屋敷
○屋敷
○屋敷
4
洞魔麗
3
豚吉本店
3
とん吉/長浜ラーメン
1
元祖七二八老麺
2
浪花天神らーめん
1
なにわのたんたん麺
3
南蛮亭/白ラーメン
○2号店
○二切店
3
日本/ラーメン
○池田本店
4
二両半
○都島店
5
1
博多/九州ラーメン
5
白龍
4
はなみち/ニンニクラーメン
2
浜ちゃん/長浜ラーメン
3
ハマムラ
1
春一番/中国料理
3
彦ェ門/九州ラーメン
1
火乃國
1
向日葵
1
福将軍/九州ラーメン
5
福龍園/中国酒家
1
豚子
1
紅鶴ラーメン
5
宝来
2
中華のポパイ
3
ポパイ/らーめんはうす
○喜志店
3
マキノ家
3
真琴/鹿児島ラーメン焼肉
○本店
○本店
5
マンサクラーメン
○2号店
5
まんねん
4
都/四川ラーメン
1
名物屋/横浜ラーメン
3
名門
1
めんくい/尾道ラーメン
○心斎橋店
5
もっこ/浪花の中華そば
3
桃太朗/日本一のラーメン
1
山長/尾道ラーメン
1
友翔
1
雄来
1
揚子江ラーメン
5
よってこや 寝屋川外環店
3
らいよはうす
○2号店
5
らくだや
1
楽天食堂
1
力雅/ラーメン專科
5
龍虎
3
れんげラーメン
1
王府 ひらのまち
1
王王ラーメン
3
 
京都
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
あかつき
3
味千
○下鴨店
○京都1号店
5
阿月 本店
1
一番星/中華そば專門店
5
エビス軒
1
親爺
5
海王/ラーメン
2
花月 竹田店/ニンニクげんこつラーメン
1
活力屋本店
1
キャプテン
1
京一
3
京都一休軒
4
銀閣/ラーメン
1
金ちゃん
○本店
○北山本店
4
玄屋
4
虎角
1
悟空
3
小昼/ラーメン
1
こむらさき
2
中華サカイ
○みその橋店
3
上上
3
笑麺
3
新進亭
5
新心亭
1
新福菜館 本館
5
第一旭 たかばし本店
5
大栄本店/らーめん
1
大黒ラーメン
2
大中
3
大福ラーメン
2
大豊ラーメン
3
太陽軒バンボッシェ
1
しるそばたか
3
但馬 春日森店/ラーメン
1
太七/ラーメン
3
タンポポ
5
ちいふ/中華そばの店
1
珍遊/中華そば專門店
5
鉄人/ラーメン
1
天/ラーメン
1
天下一品総本店
5
天天有
5
天宝
3
天龍
4
東京ラーメン
5
寅さん
3
日本一/ラーメン
5
八光軒
1
藤/ラーメン
3
博多っ子/本格九州ラーメン
1
芳珉/ラーメン
5
鳳林
5
ほそかわ/中華そば
5
ますたに/中華そばの店
2
萬来軒
1
都飯店
○(ちゃんぽん)
2
みよし/博多長浜ラーメン
5
めん馬鹿一代
4
屋台/中華そば
4
元祖安さん
5
山さんラーメン
3
横綱/ラーメン
○本店
○吉祥院店
○桂五条店
○桂五条店
4
夜鳴きや
5
洛東軒
1
らんたん
4
龍鳳
1
 
兵庫
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
あ/ラーメン工房
○宝塚店
2
愛愛
2
芦屋らーめん庵
5
燕京
3
翁介
2
華楽園
3
唐子/中華家郷料理
1
杏花村
3
群楽園
1
恵愛/中国料理ネギラーメンの
1
鴻華園
○(海鮮汁ビーフン)
1
神戸っ子/中華そば
4
江洋軒
3
皇蘭
1
さつま/九州ラーメン
1
三馬力
2
四宮軒
5
順徳
3
新生
1
信誠飯店
1
第一旭/神戸らーめん
○本店
○三宮本店
○神戸店
○三宮本店
5
高雄
1
竹家ラーメン
1
たろう/ラーメン
3
淡水軒
4
天一軒
1
天竺園
4
天津
2
天佑
5
ドッコ
2
友屋/中華料理
4
とん太/ラーメン食堂
3
長崎ちゃんめん宝塚店
1
2国/本家ラーメン
○本店
2
博多駅/博多ラーメン
1
楓林ラーメン
3
牡丹園/神戸元町別館
3
本家2国
2
香港茶楼
1
豆市
3
丸玉食堂
2
丸山飯店
1
満天
1
宮っ子ラーメン
4
武蔵/らぁめん
2
麺蔵
○加納町本店
○加納町本店
○加納町本店
5
もっこす 石屋川店
2
元町ラーメン
4
山笠ラーメン/博多長浜
1
楽園
○海岸店
2
拉州
1
ラムハノイ
○(ベトナムうどん)
1
龍園
1
龍虎
3
琉宝飲食店
○(沖縄そば)
1
良友酒家
1
レノンののれん
2
六甲苑
1
 
和歌山
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
井出商店
1
楓屋
1
まるしげ中華そば
3
○宮 元車庫前
1
まるやま
3
 
奈良
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
あおによし/らーめん茶屋
1
くねくねラーメン
1
大廣
2
天理スタミナラーメン本店
1
豚菜館
2
藤っ子ラーメン
3
555
1
 
滋賀
【本当においしい店】
1995/07/10
【ランキングルメ】
1997/01
【うまラーメン】
1997/12/24
【関西うまい店】
1999/01/01
【大好きMINI】
1999/10/30
掲載誌数/5誌
味っこ
1
大統領/ラーメン
2
名門 瀬田店/ラーメン
1
をかべ駅前店
1

 懐かしい店、もうなくなった店、まだまだ現役の店……いろいろ思いをはせて目を細めていただきたい。(^O^)

 というわけで、改めて5冊全てに掲載された(つまり、当時関西で「圧倒的な支持」を得ていた店を挙げておこう。

【大阪】
・青葉らあめん
・味仙
・神座 千日前店
・金龍ラーメン
・蔵/会津喜多方ラーメン
・彩華ラーメン
・朱 梅田店
・大来軒
・ちりだラーメン
・二両半
・博多/九州ラーメン
・福将軍/九州ラーメン
・真琴/鹿児島ラーメン焼肉
・マンサクラーメン
・めんくい/尾道ラーメン
・揚子江ラーメン
・らいよはうす
・力雅/ラーメン專科

【京都】
・味千
・一番星/中華そば專門店
・親爺
・新進亭
・新福菜館 本館
・第一旭 たかばし本店
・タンポポ
・珍遊/中華そば專門店
・天下一品総本店
・天天有
・東京ラーメン
・日本一/ラーメン
・芳珉/ラーメン
・鳳林
・ほそかわ/中華そば
・みよし/博多長浜ラーメン
・元祖安さん
・夜鳴きや

【兵庫】
・芦屋らーめん庵
・四宮軒
・第一旭/神戸らーめん
・天佑
・麺蔵

 「これを載せたい」というよりは、「これを載せないわけにはいかんだろうな」という感覚だったんだろうなあ。

 しみじみ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 天丼

本日のBGM:
The Gods Made Heavy Metal /MANOWAR

MANOWARらしいメタメタしさ(^O^)とポップなメロディが融合した名曲。Death To False Metal!! 入入入入入入入





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 先日の「幻のカニラーメン」に載せたN氏のレビューを引っ張り出すために昔の資料を探っていると、一緒になんか変な(^O^)表が出てきた。

 こういうのは芋づる式ですな。(^^;

 というわけで、これもご紹介しておく。

 これはかつて心斎橋にあった尾道ラーメン めんくい店内に貼ってあった、おそらくはどこかの週刊誌のコピー。1995~1997年あたりのものだと思う。てことは関西ラーメン暗黒時代の頃の話だねえ。オリジナルには日本全国の店が書かれていたのだけども、当時はデジカメなどなく書き写すしかなかったため西日本だけで断念したのだった。

 表にある○、△はそれぞれ、

……麺がスープより1ランク上
……麺がスープより1ランク下

という意味だそうだ。

大阪
(あっさり)
大阪
(こってり・とんこつ)
神戸・京都など
九州
(5)超一流ラーメン
(調味料を化けさせる)
神通力を感じる。虜にする。しかし、このランクでも時々(4)や(3)に落ちることも多い。
朱華園(尾道)一風堂本店(福岡)
一蘭那の川店(福岡)
(4)一流のラーメン
(調味料をうまくこなす)
感動湧く美味さ! 力・技・魅力で本物! 文句なし。
神座
尾道ラーメン十六番(心斎橋)
こむらさき(鹿児島)
桂花本店(熊本)
珉子ラーメン(北九州)
(3)上級のラーメン
(調味料をうまく処理)
十分美味いが感動で弱い。こじんまりしている。インパクト、深さ、洗練を少し欠く。
喜らく(新梅田)
ラーメン若水(心斎橋)
青冥(心斎橋)
揚子江(梅田)
味仙(心斎橋)
喜六(日本橋)
藤平ラーメン(中津店)
福将軍(桃山台)
悟空(難波)
第一旭(たかばし本店)
長田ラーメン(長田)
黒亭(熊本)
八峰(福岡)
元祖長浜屋(福岡)
赤のれん&とん吉(福岡)
山水亭(熊本)
呑熊(熊本)
大砲ラーメン(久留米)
風林亭(熊本)
万龍(小倉)
さぼんラーメン(鹿児島)
(2)中級のラーメン
(調味料を匂わせる)
舌と脳天にズバッとこない。何か物足りない。もどかしい。煮えきらない。
赤れんが(南森町)
好房(扇町)
皇蘭(難波)
小洞天(難波)
アベノ日本一(宗右衛門町)
萬吉(難波)
れんげラーメン(上本町)
らーめん朱(梅田)
天下一品(布施店)
ラーメン華(難波)
ラーメン横綱(枚方)
古潭(東梅田)
味奉行(布施店)
熊五郎(千里中央)
ラーメン物語(梅田)
博多(四つ橋)
力雅(京橋)
金龍ラーメン(難波)
薩摩っ子(難波)
四天王(心斎橋)
芦屋ラーメン庵(芦屋)
ほそかわ(西京極)
もっこす(石屋川)
元町ラーメン(元町)
(1)その他のラーメン
(調味料臭い)
ありきたりで、並の味の調味料、香辛料、ラードなどの乱用と技倆未熟な処理。
喜多方ラーメン蔵(心斎橋)
ちりだラーメン(心斎橋)
彩華(上本町)
上海(新大阪)
楽天食堂(心斎橋)
白龍(東梅田)
(難波)
今日しかない(難波)
一級らあめん(京橋)
天天有(一乗寺)
夜鳴きや(山科)
珍遊(一乗寺)
三馬力(神戸・三宮)

 まず店のラインナップが感慨深い。いかにも1990年代。今でも残っている店が多いことも意外といえば意外だし、納得といえば納得。

 しかしそれ以上に感慨深いというか興味深いのは左の(1)~(5)のランク分けの基準だ。

(5)超一流ラーメン
(調味料を化けさせる)
神通力を感じる。虜にする。しかし、このランクでも時々(4)や(3)に落ちることも多い。
(4)一流のラーメン
(調味料をうまくこなす)
感動湧く美味さ! 力・技・魅力で本物! 文句なし。
(3)上級のラーメン
(調味料をうまく処理)
十分美味いが感動で弱い。こじんまりしている。インパクト、深さ、洗練を少し欠く。
(2)中級のラーメン
(調味料を匂わせる)
舌と脳天にズバッとこない。何か物足りない。もどかしい。煮えきらない。
(1)その他のラーメン
(調味料臭い)
ありきたりで、並の味の調味料、香辛料、ラードなどの乱用と技倆未熟な処理。

 なんと、麺の善し悪しでもスープの取り方でもなく、調味料の生かし方が基準になっているのだ。あとは「神通力を感じる」だの「感動湧く美味さ」だの「舌と脳天にズバッとこない」だの、かなり主観的な……というか、これは単なる感想か。

 あるいはこの「調味料」という言葉の中には、今の私たちがイメージする砂糖、塩、醤油、酢、油、スパイス、旨味調味料……等々といった調味料にとどまらず、ダシ(ということは豚骨だの頸骨だの昆布だの鰹節だのといった素材や、それの取り方)なども含められていたのかもしれない。
 強弁に思うかもしれないが、もしそうだとすればこれはそのままこの時代のラーメン評論のボキャブラリーの貧困さを示すものだろう。そしてそれが貧困だったということは、少なくとも当時のラーメンに求められていたのはそういう部分ではなかったということだ。

 まあこの基準の書き方からして、なんというか、この表を作った人が結構アレげな人っぽいなあという想像はつくのだけども。(^^;

 いずれにせよ当時のラーメン観、あるいはラーメン評論の一端がうかがえる記述だ。

 次回は「90年代のラーメン2」をやる予定。

突然食いたくなったものリスト:

  • 駿台の食堂のカレーライス

本日のBGM:
Daddy, Brother, Lover, Little Boy /MR.BIG






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 昔、蛍池駅と伊丹空港の間にある「空港前」交差点に、カニラーメンというラーメン屋があった。
 営業期間は非常に短く、ネット上を探してもほとんど情報は残っていない。

 そんな幻のカニラーメンだが、私の友人N氏はこれに行ったことがあり、かなり強い印象を受けたらしい。(^O^)

 このたびそのN氏から、書類を整理している時にひょっこりそこのチラシが出てきたと連絡があった。N氏曰く、

「たぶん、あまりに衝撃的だったので、ついとっておいたのだろうなあ」

 と。(^O^)

 送ってもらったら果たしてチラシそのものがなかなか印象深く、これは記録のためにも(何の?(^O^))是非掲載しておかねばなるまいと。

 というわけで、1998/05の『ひえたろう』でのラーメンレビューに掲載したN氏本人によるレビュー(^O^)も一緒に掲載だ! なおこの時、N氏はここのラーメンを10点満点で1点という評価を与えている。prz


おいしー ヘルシー カニラーメン
何とも昭和な雰囲気を伝えるが、
れっきとした平成のラーメン店だ
クーポン部分がなくなっているのは、もちろん切り取って使ったからね
 
カニラーメン

 97年の夏ごろに出来た店。
 カニラーメンとは発想はいいなぁと思い食べに行ったのだが、これが凄まじい味。麺はややゴムに近い。しかし、それはまだマシ。スープが、「変な味のついたお湯」でしかない。ダシをとるということを知らないんじゃないか、としか思えなかった。具もほとんど入ってない。申しわけ程度にカニ肉がぼそぼそと入っている程度。店内の雰囲気も最悪。店員(2名)は、人のよさそうなオニイチャンだけに、なんとも言えない侘しさが漂っていた。お金を払うときに、レジわきのメモ帳にボールペンで店員が書いたと思われるカニの絵が、妙に悲しかった。
 当然の如く、3ヶ月ももたずに「暫くの間休業します」の貼り紙。しかし、1ヶ月後ぐらいに奇跡の復活。と思うのも束の間、シャッターは再び閉じられ、今に至るまで開かないのであった…。

 なお今現在、カニラーメンがあったところはビデオ屋になっているもよう(⇒Googleストリートビュー)。

 その後、N氏がこのチラシを送ってくれた時に一緒に書いてくれた感想。

ネットで探しても情報まるでなし。存在を記憶している人もほとんどいないんじゃないか。(^^;;

あの、お湯(文字通りのお湯、ダシとかまったくなし)に麺を入れて、申し訳程度にカニの身が乗っかっているという、あの衝撃。そして、その衝撃の体験をした人が見当たらないという衝撃。店員の一人がメモ用紙にボールペンでカニのリアルなイラストを描いていた場面と合わせて、僕は一生忘れられへんでしょう。いい人たちそうだったのになあ。いまなにやってんだろう…。

 人間ね、記憶に残るのは、やっぱりウマい店じゃなくて(ry

突然食いたくなったものリスト:

  • エースコイン

本日のBGM:
Guyana /MANOWAR






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 堺東銀座商店街にできた新店。


らららのらーめん 一豚力@堺市堺区
店構えだけでは一瞬、何の店かわからない

 食券機が表にあり、閉店時はこれを店内に仕舞うようになっている。

 つけ麺を食べたが、それ以外の部分で書くことが多い店ではある。

 まずつまらない話。
 この店は「らららのらーめん 一豚力」という名前なんだけども。
 私はね、最初、「四豚力」だと思ってたのよ。私だけじゃない。友人もそう思い込んでた。
 どうしてかというと……。


これが「四豚力」に見えた
ほんとは豚の鼻なんだけど

 そう見えるじゃないか。見えないかな。(^^;
 見えたんだよ。

 まあいいんだけどね。

 閑話休題。

 麺メニューはとんこつ正油ラーメンとんこつ塩ラーメンつけ麺とそのチャーシュー大盛のみ。ちょっと高いね。私はつけ麺 チャーシュー大盛(¥1000)を選んだ。


割り箸と割スープのポット

 他のラーメン店ではなかなかお目にかかれない9寸竹天削割り箸。竹天削はまだしも、わざわざ9寸を選んだことに深い意味があるのだろうか。少し謎だ。


つけ麺 チャーシュー大盛り(¥1000)@一豚力
写真には半熟ゆで玉子半個×2入っているが、実際は1つだけなので注意

 具はチャーシュー、ネギ、メンマ、半熟ゆで玉子。
 麺は全粒粉入り太平ストレート麺。
 つけ汁は豚骨魚介……だそうだが、魚介はさほど感じなかった。というのも(パルメザン?)チーズの香りがかなりキツかったから。正直、魚介の存在感はなかった。ゆずの皮がひとかけら。

 麺の上に派手に具がトッピングされているが、最初に目につくのはカラカラに乾いたネギだ。一瞬あほいちを思い出した(「あほいち@浪速区」)。


近影

 チャーシューはそこそこ分厚いが、さほどうまいものではない。メンマは缶詰風。そして玉子は単なる半熟の茹で玉子。

 麺は全粒粉入りで、ルックス的には綿麺のそれによく似ている。ただし茹でが短めなのか少し固く、もうちょっと茹で時間を取ってもいいんじゃないかと思った。


綿麺の麺に似てる

 しかしこのつけ麺で一番特徴的なのはやはりこのつけ汁。

 開店当初に書かれたいくつかのブログを見るとつけ汁は「またお前か」系の「濃厚豚骨魚介」だったようだが、2010年10月中旬に食った限りではチーズがかなり目立つ、特徴的なつけ汁になっている。香りもそうだし、ねっとりと麺に絡む感じが結構重厚。店内のウンチクには全粒粉入り麺について、「全粒粉はパンや焼き菓子によく用いられほのかに香ばしい香りが特徴です」とある。しかしこのチーズのインパクトの前には「ほのかに香ばしい香り」なんて何の存在感もない。(^O^) 全粒粉を入れるメリットが食感ではなく「香り」なのだとしたら、このつけ汁に合わせる麺に全粒粉なんて本当に必要だろうか?

 さて。

 ネット上ではこの店は人気店俺のラーメン あっぱれ屋で「修行した」店主がオープンした店だという情報が出回ってて、その前提でエントリを上げているブロガーさんも多い。

 しかし実際のところはラーメン店を始めるにあたり、ラーメン屋のオペレーションが知りたいからと製麺機を購入した業者に相談したら、そこの顧客であるあっぱれ屋を紹介してくれて、そこで4日ほど皿洗いしたということらしい。
#ということは、その製麺機業者は大和製作所ということだろう。

 こういうのを「修行」と捉えていいものかどうか。
 もしそう思うとして、それで何をこの店に求めるのか。
 この店にあっぱれ屋の味を求めて行く(そして勝手に失望する)のはちょっと気の毒……というか、お門違いじゃなかろうか。誰が言い出した話なのかは知らないけど。

 もっとも店だってそういう噂を利用しようとはしているようだ。少なくとも否定しようとはしていない。まぁこれも商売なわけだし、「嘘ではないが、誇張していない事実はない」みたいな姿勢は商売人として普通のものだろう。ウラを取るラヲタだってそんなにいないだろうから。

 当初は普通の豚骨魚介だったらしいつけ汁を、チーズを入れてそれっぽくしたところ(あと、当初からネギが白ネギから青ネギに変わっている)などは、あるいはそんなラヲタの勝手な期待?に沿おうとしたのかもしれない。

 しかしびっくりするのはスープ割り。

 ↑の割り箸と一緒に写っているポットから客が勝手にスープ割りをするようになっているのだが、この割スープ、うどんスープなのよ。みりんが入ってる。(>_<)

 こんなの初めて。

 スープ割りといえばたいてい節系のだしが中心で、かなり変わったところでもそれに塩が入ってて「あれ?味があるぞ?」と思わせる程度だ(つぼやとか、つけ麺野郎とか)。こんな、「麺を残しておいてこの割スープにつけて食ってみればよかった」とか思わせるくらいはっきりした麺つゆが出てくるなんて、思いもよらなかった。もちろん初体験。

 この割スープがこのチーズつけ汁に合ってるのならきっと感動しちゃったんじゃないかと思うけど、そんな奇跡は起こらず、かなり厳しいスープ割りになってしまった。
 つけ汁の濃厚さをさっぱりと〆めるなんてことはなく、甘ったるさと重厚さがゴニョゴニョと口の中で混じり合って、かなり悪い後味となった。

 このスープ割りだけで、ここの店主は(ラーメンはともかく)つけ麺には何の思い入れもないんだろうと想像がつく。そのくらい無茶苦茶なスープ割りだった。つまりつけ麺をちゃんと食べたこともないし、うまいものを出そうという気もないと。あればいいんだろう、と。
 そう考えれば、具のやる気のなさも理解できる気がする。

 ただびっくりするのは、このチーズのつけ汁がそれなりにちゃんとまとまっているということ。

 実はこの店、右奥の細い路地に入って2~30mほど進んだところにある路地裏ビストロ&鉄板焼 羊の家という店の人がやっているそうだ。


手前の立て看板の店

 結局は料理人の地力、センスということだろうか。
 その意味では凄い。

 なかなかない味ではあるし、このセンスに合う人にとってはクセになる味かもしれない(この味がいつまで続くかはわからないけど)。

 ただ、そうだとしてもこの金額を取るのであれば、もうちょっとまじめに取り組んでほしいと思う。特に具については。

食べログ「らららのらーめん 一豚力」

突然食いたくなったものリスト:

  • 寿司

本日のBGM:
Cards /PLASTICS






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『関西Walker』の企画に当選し、京都にある老舗製麺所麺屋棣鄂(めんやていがく)の工場を見学させてもらった。

  • この企画は麺屋棣鄂の製麺工場を見学した後、近所にある千丸しゃかりきで棣鄂による特製麺を使った限定つけ麺を食べるというもの。

    当選しました
  • 麺屋棣鄂は1931(昭和6)年創業の老舗。京都初の中華麺製麺所だそうだ。工場はマンションなどの下にポツリとあって(^O^)、想像していたよりは随分小さい。

    麺屋棣鄂
  • キャパシティの関係から、参加者は2組に分かれて見学した。集合時間直前に行った私は最後の到着で、当然ながら2組目。1組目は既に中に入っていた。
  • 麺屋棣鄂の工場はもうすぐ移転するそうだ。
    製麺には室内温度はもちろん、湿度管理も重要。気温はエアコンである程度一定に保てるが、湿度が難しい。新工場ではその部分をできる範囲だが、やる。
  • 50kgミキサーはデカかった。小さいのは12kg(だったかな)ミキサーまであり、120玉という小ロットからオーダーメイド麺を受注している。確か昔、(今は亡き)なかむら屋で店主と話をした時に、麺屋棣鄂との取引を決めた理由は、引き取りの最低ロットが小さいからだと言っていた。
  • 客からのクレームが一番多いのは日々の品質のばらつきによる茹で時間の変化。例えば一度に5玉茹でられていたのが4玉しか茹でられなかったり。そんな時はすぐに電話がかかってくる。お昼時に、「このピーク時にどないしてくれるねん」と。クレームはほぼ全てこれ。味が落ちた云々でのクレームはほとんどない。自家製麺の店などではそういうバラつきは「シェフの気まぐれ」的な話になりがちだが、自分たちの場合はその部分にこそ非常に神経を使う。
  • ↑この話は、製麺業と自家製麺との違いを如実に表していて興味深かった。製麺業と自家製麺の店とでは、同じ「麺」を扱ってはいるものの、必ずしも同じ方向を向いているわけではない。茹でにしろ保存にしろ、「扱いやすい麺」がまず第一条件として求められるのは製麺業者の麺の特徴だろう。気づけば当たり前の話だけども、気づいてなかった。ある自家製麺の店の店主としゃべってたりすると、製麺業者を結構バカにしたりしてたりする(^^;。しかしそれは自身が麺に何を求めているかという視点で見るからこそだ。
    一言に「麺」といってもそこにはいろんなニーズがあるわけで、どこを重視するかは店によってそれぞれ違う。そして製麺所の麺の得意な分野もそうでない分野もあり、製麺所が得意でない分野を重視する店は自家製麺の道を選ぶことになる。だから自家製麺の店が製麺業者を軽視するのもある意味で仕方のないことではある。求めるものが違うのだから。しかしそのどちらでもないラヲタとしては一方の見解にそのまんま乗っかっても仕方ないわけで、「ニーズが違う」ということを意識して両方を見ていればいいのかなと思ったりする。
    自家製麺は自分の店だけが消費するだけだから、失敗も成功も全て自分に返ってくる、逆に言えば失敗も成功も自分の店の範囲内に止められるという言い方もできる。製麺業者は数多くの店(とその客)に影響を与え得る ── つまり顧客店の「信用」をも担っている ── わけで、製麺業者ならではの独特の緊張感があるはずだ。それはやはり非常に高いプロフェッショナリズムに基づいているのだろう。それはそれでやっぱり凄い。そのあたりの想像が私にはあまりついていなかった。
  • 5台のローラーを直列(^O^)につないで圧延している。自家製麺の小さな製麺機だとこの作業は何回も分けてやらなければ行けないので結構な手間なのだが、この行程を一度にやってしまえるこの機械は非常に便利だ。しかしもちろん相当高価で、場所も取る。しかもここの圧延機はセンサーのついた高性能なもので、麺帯がスムーズに流れるように、もし1ヶ所で麺帯がゆるんでも麺帯送りの速度を自動調整できるようになっているという(多くの機械は1ヶ所で麺帯がゆるむとローラーを[速度で調整するのではなく]停止するようになっている。しかしそうすると麺に波ができて品質が落ちる)。

    会社案内より。右に立っているのは工場長(知見社長の弟)。
  • 圧延ローラーには「ブラックロール」を使っている(↑写真で確認できる)。これは使い込んだローラーと同じメリットを出せるのだという。使い始めのローラーは温度変化に弱く、冬と夏とでかなり大きさが変わってしまうらしい。となると麺の品質も変わるわね。そのデメリットを最初から解決したのがこのローラーだそうだが、値段は3倍。
  • 麺の長さはたいていの場合、麺の(1玉あたりの)重さによって決まる。麺の重さ、麺の太さというパラメータから長さは自ずと決まってくる。昔『あるある大辞典』で麺の長さは22cmが黄金律!みたいな放送があったらしいが、プロとしては「ハァ?」みたいな感じだそうだ。そんな簡単な話ではないらしい。多くの場合、麺の長さを指定した注文はないが、つけ麺用の麺の場合は、麺をつけ汁の器に移しやすいような長さにという指定はある(「うどん1尺そば8寸」なんていう昔からの麺の長さの話も、そのあたりと関係あるのかな)。とはいえそんなにぴったりと切れるわけではない。
  • これ↓は昔書いた製麺機の最後の行程(麺帯を切って麺線にする部分)にちょっとだけ加筆?した図。
    麺の太さは麺帯の厚さと切刃で調整することになる。麺帯の厚さと切刃の刃幅が同じなら断面が正方形の麺ができるし、違えば断面が長方形のものができて、それが極端なら「平麺」になる。平麺の作り方も2種類あって、麺帯が薄く刃幅の広い(番手の小さい)切刃を使えば(上図で見ると)ヨコに長い平麺ができるし、逆に麺帯が厚く刃幅の狭い切刃を使えばタテに長い平麺が出来上がることになる。この2つの平麺は同じように感じるかもしれないが、できあがりは随分違う。切刃で切る部分はどうしても断面がささくれ立つことになるので、「タテ」に長い平麺(刃が当たる面が大きい)は表面積が大きくなる。それを利用して茹で時間の短い麺を作ったり、スープが絡みやすい麺を作ったり、といったやり方もある。
  • で、再び麺の長さ。
    上図を見ればわかるように、麺帯が切刃を通り麺線になって、それをカットしたのをまとめたのが「1玉」になる(図ではカットの行程を省略してるけど)。麺帯の幅はどんな麺を作る時も変わらないので、1玉の重量は麺帯の厚さとカットする長さで決まることになる。とすれば、同じ重量の1玉であれば厚い麺帯で作った麺は短く、薄い麺帯で作った麺は長くなることになる。しかしこれだとつけ麺の極太麺の時には極端に短かったり、あるいは九州豚骨の極細麺は極端に長いということにもなりかねない。なのでそういう場合はいろいろ解決策を考える。例えば極太麺で、そのままだと極端に短くなる場合は、麺が出てくるところの真ん中に仕切り板をつけ、左右に半分ずつ麺線が出てくるようにする。つまり麺線の長さを2倍にして、そのかわり1玉あたりの本数を半分にする。あるいは極細麺でそのままだと極端に長くなる場合は、長さを半分にして2玉分を1玉にまとめるなど。
  • 様々な注文に応えられるように、かなり珍しい粉も常備してあるようだ。さすが。
  • 見学の時間は10~15分だったが、楽しくて勉強になった。『関西Walker』さん、麺屋棣鄂さん、ありがとう。m(_ _)m
  • 知見社長にはまだまだ聞きたいことがあったのに、ちょっとあの場で聞くにはマニアックすぎたりその時忘れてしまってたりと、聞けなかったことがたくさんあった。またいつか教えてもらえることがあるかな。
  • 店の入口にある冷蔵庫の入口には宮田麺児のポスターが貼られていた。へえ。

    宮田麺児のポスターがどかんと
    と思ったら、見学者には宮田麺児で夏限定で提供された(らしい)「T2Gサマー」という麺など6玉もお土産としてくれた。他の見学者は喜びながらも「どないやって食べたらいいもんか......」と悩んでいたよ。(^O^)
  • 後でこの麺を自前で茹でて食べてみたら、これがなかなかよかった(茹で時間は7~8分くらいだったか)。これで以前宮田麺児で食べた時(「宮田麺児@東心斎橋」)に感じた麺のダメさはやっぱり店側が悪かったのだと確信に至る。
  • 見学の後、しゃかりきに移動して特製つけ麺を食べる。ほんとに近いんだよなあ。徒歩で5分くらいか。しゃかりきの店の外装は前に来た時から変わっていた。改装した......というのかな。内部はあんまり変わってなかったけど(客と厨房との間にガラス戸があるのは前から?わからん)。今も入店したら、ガラ空きの時でも一番奥の席から詰めて座れと言われるのだろうか。

  • この日提供された特製つけ麺は800円。もちろんカネはかかる。(^O^) 麺、つけ汁共にこの日だけの特製らしい。こういう限定ものの話を書くのはあまり好きじゃないのだけども、他ならぬ麺屋棣鄂しゃかりきということでもあるし(詳しくは「MTG巡りの顛末(長いよ)【訂正あり】」)、まったくスルーというのもどうかと思うので、少し。



    限定KWつけ麺(¥800)@千丸しゃかりき
  • 今回の麺はなかなかよかった。茹で具合は硬さが残らないギリギリのところ。カタ麺好きなマニアさんたちは「軟らかい」というかもしれない。その時は説明がなかったが、後で『関西Walker』を読み返してみるとこの麺は「オール北海道産の高級小麦粉7種をブレンドした」とあった。知見社長にこの組み合わせにした理由を聞けばよかったとは思うけども、その時は知らなかったので仕方がない。それはそれとして、この茹で具合は国産小麦使用の麺には合ってるかもしれないと思った。つまりうどん風というか。先日の「第1回関西ラーメンサミット」での麺屋棣鄂の知見社長の話(「第1回「関西ラーメンサミット」雑感」)の大阪的な展開ともつながるのかなとも思ったり。「小麦胚芽」とやらが入ってるそうで、(これそのものの存在意義は別として)これがある分、表面にザラツキができていたのもよかったのかも。いずれにせよMTGに時に感じたダルダル感はなく、悪くないと思った。つけ汁も、酸味は強いが。ただまあ、地元の人が通うのはともかく、大阪からわざわざこれを食べに来ることはないだろうなあとは思う。
  • とはいえあのエントリ以来、「あの店はラーメンを食べてみて」と何度か言われているのでそれは食べようと思ってる。私は同じ店で同じ回に2杯食べるタイプのラヲタではないので(^O^)、またいずれ。
  • 今回の企画は10組20名の募集だったが、「そんな物好き、20人もおらんやろ」とタカをくくっていた(だから自分が当選しても驚かなかった)のだが、意外にも定員オーバーで抽選になったとのこと。へええ。凄いなあ。
    いや実際の話、10年前ならこんなこと絶対になかったよね。本当に隔世の感だ。関西ラーメンの進化を感じる。この10年で店も変わったし客も変わった。こういうのを扱う情報誌も変わったし、製麺所も変わったと。......つまり産業として進化したってこと。
    前の「関西ラーメンサミット」のエントリを書くにあたってググッてると、この号の『関西Walker』(この見学ツアーの募集や「関西ラーメンサミット」の告知があったラーメン特集の号)について、「本来裏方であるべき製麺所が一番目立ってた」みたいな記述を見かけたんだけども、まあこれこそがラーメンという産業が進化した1つの結果じゃないかと思うんだよね。だって「裏方」に目を向けてみるなんてことは、成熟した他の産業ではよくあることでしょ。つまりラーメンという産業が、表面的部分をなぞる段階から1歩前に進んだってことなんだよ、きっと。いつまでも「名物店主の創業物語」みたいな段階ではないってわけ。たとえ麺屋棣鄂が、マーケティング的にそういう情報誌などを利用するのが他より上手いってことがあったとしてもね。だってそうだとしても読者が相手にしないなら成り立つわけがないもの。だから私はこういうのはとてもいいことだと思うよ。
 

突然食いたくなったものリスト:

  • トンカツ

本日のBGM:
Things We Said Today /THE BEATLES
マドモアゼルブルース /ザ・ジャガーズ

「参考に作った」って、ねえ。(^^;





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 2010/10/08にustreamで配信された『関西Walker』主催?の「関西ラーメンサミット」のアーカイブができたようだ。
 まあそこそこ書いちゃった(「福島本3部作 ─ 「関西ラーメンサミット」に寄せて」)こともあるし、貼っておく。

関西ラーメンサミット
http://www.ustream.tv/recorded/10067254

 視聴していて結構驚いたんだけども、リアルタイムの視聴者はわずか100名弱だった。
 公称ン万の雑誌でそれなりに宣伝して、それなりのメンツも集めたのに。
 えええええ。

 まあさすがに今回は初回でもあるし云々だけども、それにしても関西のラーメン界?のキャパの狭さを感じたなあ。

 しかし不幸中の幸いというか、結果的にはこれでよかったのかもしれない。

 『KANSAI一週間』が休刊となった今、こういう雑誌はほとんど『関西Walker』の独壇場となったわけだが、そういうメジャーな情報雑誌の、しかもそれなりの良コンテンツであるはずの「ラーメン」を扱う番組にしてはかなりお粗末な作りだったと言わざるを得ない。

 正直、「初回だから」と笑って済ませられるレベルではないgdgd感ではあった。
 だから視聴者がこれだけ少なかったことは、まあ何というか、不幸中の幸いというか、「本開店の前のプレオープン」みたいな扱いにして、「今の素振りね!」という態度で押し切ってもいいかもしれない。

 これだけ視聴者が少なかったのは、番組の内容がgdgdだったからストンと減ったのではなく、どうやら最初から最後まであんまり数は変わってなかったようだ。

 いきなり放送開始時間が15分も遅れたり、当初やる予定だった視聴者によるネット投票も集計システムの不具合のためtwitterのつぶやきで代用したり(てことはtwitterやってる人だけになるわけで、結果、4票で1位になってた)、途中でまぜ麺の実物を出してみんなで食べるなんていう、段取り的にかなりシビアなことをあまり考えなしにやってみたりといった、絶対にリハーサルしていないのがわかる不具合が満載だった。
#カメラと出演者の間にモロにマイクがかぶるなんていう初歩的なミスとか、本当に1度でもリハーサルをしていれば避けられたことはたくさんあった。しかもそのミスがずっと修正されずにいたというのが凄い。つまりチェックする人がいなかった(システムがなかった)ということだから。

 「こういうメンツがラーメンの話をしてたらとりあえず満足してるだろう」みたいな甘えが制作側になかったとも言えない(ように見えた)。視聴者としては結構バカにされた気分だ。もちろんまぜ麺を出張調理したどぎゃんは悪くないが。

 このあたりのアマチュア感がUSTREAM(というかネット放送)ならではのダメなところだという見方もできる。

 しかしネット放送はテレビ放送にはない、いい点もたくさんあるはず。1回で終わらせるのはもったいない。
 少なくとも私は続けてもらいたい。

 もし制作側に情熱があるなら、もっともっといいものができる余地はあるはず。
 第2回があるのかわからないが、もし続くのなら今回の不具合(不具合全般とはいわない。ナメてたが故に起こってしまった不具合)を猛省し、もっともっと本気で取り組んでもらいたい。

 先ほど「「初回だから」と笑って済ませられるレベルではない」と書いたが、とはいえやっぱり「初回だから」という部分がたくさんあるわけで、それはそれで終わったことは仕方がないのであって、人は前を向いて生きていかねばならぬ。

 次はできればちゃんとしたディレクターと構成作家を1人でもスタッフに迎え入れてやってもらえればいいなあ。ただ、カネがないのはよくわかるし難しいとは思うけれど(番組には広告がなかった。こういう制作費的な部分もダメだった理由だと思う)。カネがないなら何とか今のスタッフが勉強するしかない。

 司会者がカミカミだったことは許す。そんなことは大したことではない。誰にどういう話題を振るか、何を聞くのか、どう仕切るか。そんなことをちゃんと磨いてくれればいい。だから司会は第1回と同じ人がリベンジしてもらいたい。

 で、そうやってちゃんとしたものになっていけば自ずと視聴者数も上がるだろうし、それでも上がらないなら関西のラーメン人口なんてそんなもんってことなので、何というか、そういう視聴者に見合った放送内容ってことで仕方ないんじゃないかな。

 視聴者も、もしもこういう番組を望むなら、支えないとね。

 以下は番組の内容の感想。

 PAPUAさんはさすがいろいろ知ってるね。

 麺屋棣鄂の知見社長は最初にしゃべっただけであとはほとんど発言なしで残念だった。そのあたりの偏りが司会の力不足(次頑張れ)とリハなしを感じさせた。
 もう少しPAPUA氏のQと知見氏のAのリレーが聞きたかったなあ。

 福島氏は来来亭を推しすぎだ。(^O^) ラーメン開眼のきっかけになったという思い出については非常によく理解できるけども、それでもねえ。

 来来亭は福島「三部作」の1作目『伝説のラーメン』には既に広告を出していて、その頃はまだ3店舗しかなかった。黎明期からのサポーターという見方もできるけど、広告を出しているということは厳然と「お金が動いている」という事実でもあるわけで、やっぱりちょっと、そこまで推されると邪推も生まれてしまう。

 ただ、良くも悪くも福島氏は目立っていて、目立ちたがり屋の変わり者というイメージはある。しかしそれは裏を返せば「サービス精神」だともいえて、このgdgdな放送のある部分はこの人が助けたように思う。
 特に最後の、みんなでまぜ麺を食べるあたりの、視聴者を完全に放置したカオス状態以降は、この人がいたからあの程度で収まったという気もする。

 再び見てみたら、先日書いた(「坊也哲@高槻市」)駅前のラーメン云々の話と似たような話をとしむね氏もしてるね。別にパクッたわけじゃないけれど、まあ似たような話はみんな考えているということで。あまり知らない人なんだけど、少し好感を持ったよ。

 印象に残った話。

【PAPUA氏の話】

 関西のチャーシューが甘いのは、保ちがいいので屋台で使われたことの名残。チャーシューのタレを返しに使うのは大阪が発祥で(大正時代からすでにあった)、これも屋台の発想。
 人口あたりのラーメン店の数は大阪は全国で47位。NTTの電話帳を調べたのだろう。
 ただこの調査はラーメン専門店のみの話。特に大阪は専門店ではなくてもラーメンを出している店は多い。例えばうどん・そば店、喫茶店など。

 おそらく関東でも専門店ではない「甘味処のラーメン」とかは随分多いんだろうなあ。

【麺屋棣鄂・知見芳典氏の話】

 関西の中でも麺の好みは様々で、ひとくちに「関西」とくくるのも難しい。
 京都から大阪に行って感じたのは、うどんの文化が強いということ。通常、ラーメンは強力粉、準強力粉といった力の強い粉を使うが、大阪では中力粉(うどん粉)を使う方が喜ばれる。麺への加水も、京都は低加水の麺が主流だが、大阪ではうどん寄りの多加水が多い。京都内でも違う。
 関西の人は縮れ麺のラーメンは嫌い(PAPUA氏:最近は結構ちぢれ麺を探している店も多い)。
PAPUA氏:同じ麺を湯がくのに、東京と大阪では茹で時間のタイムラグがある。下手をすれば1分半くらい東京の方が早く上がるというのをよく聞く。強力粉を使った麺だからということではなく、食感的にまだ茹で上がってないんじゃないかという麺が出てくる。

知見氏:湯がき方も土地柄。名古屋でも自分たちの感覚では「生」の麺が出てきたことがあった。京都も早く上げる傾向がある。初めて行く店でも「硬いめで」と注文したりする。

【福島氏の話】

 和歌山ラーメンといえば「井出系」と「車庫前系」があり、車庫の前で食べたから、レンゲもなく、丼も持ちやすくて食べ切りサイズなんですね。

 ラーメンはたいてい食べ切りサイズじゃないのかな。(^^;

突然食いたくなったものリスト:

  • 鯖の味噌煮

本日のBGM:
Queen Of The Reich /QUEENSRYCHE






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 坊也哲は高槻にある麺哲の支店。


この日はデジカメを忘れ、ケータイで撮った写真しかない

 カウンター8席のみの小さな店だ。

 高槻といえば大阪の北端にあり、いくら駅近くにあるとはいえ南大阪の人間からすればほとんど京都府と変わらない遠隔地だ。

 なのでなかなか足が向かず、2008/02開店の店ではあるけれどこれが初めての訪問となった。

 本当は噂で聞いていた「豚パワー」だったか「肉パワー」だったか、そんな感じの裏メニュー的なラーメンを目的に行ったのだが(「おしながき」にはないが、ちゃんと店内に貼紙はある)、それを注文しようとしたところ「まずはデフォのラーメンを食べてみてください......」という返事が返ってきた。

 なるほどそれももっともだと、私には珍しくつけ麺ではなく普通のラーメン並(¥700)を頼んだ。


ラーメン並(¥700)@坊也哲

 具はチャーシュー、メンマ、ネギ、味海苔。
 麺はストレート平麺。
 スープは醤油。いろんなだしが入ってるだろうけど、あんまりわからん。(^^; 鶏ガラと和風が目立つだろうか。

 九条ネギを白髪ネギふうに切っておりルックスに少し特徴があるが、基本的にはごくごく普通の醤油ラーメンだ。

 いや、ちょっと違うか。

 非常によくできた、ごくごく普通の醤油ラーメンだ。

 あるいは「ラーメンらしいラーメン」。

 何となく(例えば競馬新聞でも読みながら)食べると本当に何にも感じないような、何の変哲もないラーメンなんだけども、(ラヲタのように(^O^))気合いを入れて食べると、それはそれでそれ相応のしっかりとした骨太の姿を見せてくれる、一本スジの通った1杯だ。

 麺は太さが違う3種類(切刃12、14、16番)の麺が混ざっているという芸の細かさだが、何も気にしないでいるとあっさり見過ごしてしまう。(これは別々に作った麺を混ぜているのではなく、こういう変則的な切刃を特注したんだったと思う)


この写真じゃ麺の太さの違いはわからんねぇ

 スープも非常に地味ながらも奥の深い、味わいのあるものに仕上がっている。
 飽きが来ない味だ。

 チャーシューは量が多く、その分スープに脂が溶け出してラーメン特有の旨味を与えている。これがまたいい。量が多いとはいえ薄切りなので必要以上に主張はしない。別々に食うのではなく、麺と一緒に口に入れることができてこれがまたうまい。これがつけ麺なら話は別だが、このラーメンにはこの薄さはむしろちょうどいい。もちろんこんなのは計算済みの話だろう。

 麺哲系の店のメニューには必ず何か、プレミアムというか「過剰さ」が与えられている。これはたとえ大衆食であっても(いやむしろ大衆食であるからこそか)食べる人に「へえ、この値段でこれ?」というサプライズと幸福感を感じてもらおうという麺哲のポリシーであるようだ。それは職人としてのプライドでもあるだろうし、商人としての計算でもあるだろう。まあ簡単にいえば「客が喜べば店も儲かる」という当たり前のことだよね。
 その「過剰さ」が、このラーメンの場合はこの量のチャーシューだと思う。(だからきっと「肉増し」(¥900)はとんでもないのだろう(^O^) )

 これらが非常にバランスよくまとまっている。

 正直、味海苔が必要かどうかはよくわからないが、おそらくこれは味というよりは「美意識」みたいなもんじゃないかな。醤油ラーメンへの敬意みたいなね。まあそこはよくわからない。

 麺、スープ、チャーシューと、全てかなりのものであるにもかかわらずそうは見えない、いやむしろ地味すぎる。
 しかしそこが私は気に入った。
 駅近くの、電車の到着時刻によって客の入りに波があるようなカウンター8席のみの店舗で出すラーメンは、どういうラーメンであるべきか。
 これらがちゃんと計算に入っている。

 このメニューを考えたのは庄司氏の弟ヤス氏だそうだが、彼の腕のよさと、王道を避けて通らない、自信に満ちた内心が伝わってくるようだ。

 うん。

 私はこのラーメンにはヤス氏のメッセージを(勝手に)感じたねえ。

 実にうまいラーメンだった。

 ただ、私はこのラーメンを食いに、下道2時間半かけて堺から来ようとは思わない。......しかしこれもまた、このラーメンには褒め言葉であると信じる。

【追記】つまり、地元の人のためのラーメンだということね。

 次はつけ麺かなんちゃらパワーを食う。

 阪急十三駅前にらーめん担担という店がある。
 駅を出てすぐの場所にあり、ラーメン1品しかメニューがない。カウンター9席のみ。店に入るとライスをつけるかどうかだけ聞かれる。そしてうまい。
 この店を薦めてくれたのが庄司兄弟だった。ラーメン屋として1つの理想型だと言っていた。

 坊也哲のラーメンを考えるにあたり、ヤス氏はこの店のことも念頭にあったんじゃないかなと、ふと思った(あくまで想像)。いや、ラーメンそのものはまったく違うものだ。担担はそのまんまの豚骨ラーメン。ただ、実にオーソドックスなラーメンである点では共通している。要は、この立地で誰を相手にどういう商売をするのかということ。
 店は「不動産」なのであり、立地を無視したメニュー作りなんて自己満足の机上の空論なのだ。

食べログ「麺哲支店 坊也哲」

突然食いたくなったものリスト:

  • ポッキー&牛乳

本日のBGM:
SEXY BOY~そよ風に寄り添って~ /モーニング娘。






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 本日(2010/10/08)19:00より、USTREAMで「関西ラーメンサミット」という番組が配信される。

10/8(金)に「関西ラーメンサミット」をUSTREAMで生中継!!
http://news.walkerplus.com/2010/1005/17/

 この↑サイトによると、番組は2部構成で、出演者、内容はこう↓いうことだそうだ。

第一部(19:00~20:00)の「サミット版ラーメングランプリ」では、過去に某企業でスープの開発にも関わっていた鉄道アーティストの小倉沙耶氏、関西のラーメン食べ歩きブログ「としむねの部屋」が好評の細井俊宗氏、ラーメン本も出版するラーメンコーディネーター福島康和氏と、豪華パネリストが関西エリアの選りすぐりのラーメン店を紹介。そして、ノミネートした店の中から番組視聴者の投票でグランプリを決定する。

そして第二部(20:00~21:00)は「関西のスープ&麺座談会」では、スープに合うオーダーメイド麺を提案する製麺所「麺屋棣鄂(テイガク)」の知見社長、関西のうどん&ラーメンに精通した、日本コナモン協会・関西麺類研究所所長の沖山欣也氏らをゲストに迎え、関西らしい一杯について、熱いトークが行われる。
(略)
関西ラーメンサミット
配信日時:10月8日(金)19:00~21:00
配信URL:http://ustre.am/m0oG(関西ウォーカーTVにて配信)

 先日(既にバックナンバー)の『関西Walker』2010年19号に掲載された「炎の総力特集! 関西ラーメングランプリ」との連動企画らしい。メンツかほとんど重なっている。

 小倉沙耶って女性は「鉄道アーティスト」だそうだ。
 ごめん、鉄っちゃんじゃないので知らなかった。m(_ _)m
 あとの人は1部、2部ともとりあえず知ってる。

 中でも今回、私が注目というか、興味を持っているのが福島康和という人。

 皆さんは彼のことを知っているだろうか。
 私も知らない。(^^;

 しかし、彼の書いた本なら知っている。

 この人は随分昔から関西のラーメン関係の雑誌やテレビの企画に顔を出している。
 『関西Walker』2010年19号では、彼のことを

無添加命のラーメンコメンテーター
福島康和氏
50歳。自らラーメン本を出版するほどのラーメンマニア。酒もたばこものまず、ひたすらラーメンのおいしさを見極めるストイックな姿勢は、「ラーメンソムリエ」と称されることも。

 と紹介している。
 ググってトップに出てくるテレビ大阪「ハイヒールの関西グルメアワード2008」での紹介文はこうだ。

年間1200食のラーメンを食べたラーメン博士。またの名をラーメンソムリエ。人気ラーメン本を続々出版中。うまいラーメンを出す店を3秒で見抜く、その○秘テクを披露!

 年間1200食!? すげえなあ。
 1日3~4杯か。それが毎日。
 ほんまか。関西にそんなにラーメン屋あるんか......。
 凄い。

 いやまあ、それはいい。

 これに限らず福島氏を紹介する時に必ず登場する「ラーメン本を出版」という話。

 テレビ大阪の方の紹介では「続々出版中」とまで書いている。
 ここで引っかかる人も多いかもしれない。
 ラーメン本自体さほど多く出版されていない関西の現状を考えれば、これを「全米が泣いた」的な大げさの装飾語とあっさりスルーすべきかもしれない。

 しかし、その(2008年の)数年前、彼は本当に「ラーメン本を続々出版」していた。「人気ラーメン本」だったかどうかは別として。
 彼は2000~2002年の3年間にわたり年に1度ラーメン本を出版していた(『伝説のラーメン』『感激のラーメン』『最強のラーメン』。これ以前にも『ラーメンポッポッ200杯』というのを1998年に単著で出している)。

 ラーメン業界は移り変わりが激しい。当然、ラーメン本の賞味期限も非常に短い。だから現在、彼の本を読んだことがある人はもう随分少なくなっているんじゃないだろうか。

 いいきっかけ(?)だから、そういう人のためにこの3冊の本について書いておきたい。

 前述のとおり、その3冊とは『伝説のラーメン』『感激のラーメン』『最強のラーメン』という。それぞれ2000/11/20、2001/10/01、2003/01/11の発行となっていてそれ以降は出ていないと思う。


右奥から『伝説のラーメン』(2000/11/20)
『感激のラーメン』(2001/10/01)
『最強のラーメン』(2003/01/11)

 これらの本は非常にいい要素とかなりガッカリな要素が混在しており、なかなか評価に困る、個性的な出来になっている。

 まあ、今とは違ってネットもさほど発達しておらず、まだまだ「足」での情報収集・取材がものをいったこの時代に、しかも個人でこれらの本を出してしまうというのは大変なことだったと思う。それも3冊も。4冊目以降が出ていないということはさほど儲からなかったのだろうし、とすればこの本の出版は個人的情熱に負うところが大きかったのだろう。その意味では素直に凄いと思う。


最初の2冊は「直販商品」となっている。事情は解らないが、あるいはほとんどスポンサーなどの買い取りだったりしたのだろうか

 また、かなり早い時期に純情屋一信を紹介していたことも、私自身は評価している。

 また、店紹介の記事とは別の、特集記事にもいいものがあった。
 それぞれどういう特集が組まれたかというと、

 最初の『伝説のラーメン』は初号らしく地味。

・いろんな人に聞くうまい店アンケート。
・横浜ラーメン博物館の紹介。
・お取り寄せラーメン。
・付録:ラーメン採点ページ
 2号目の『感激のラーメン』は、
・アンケート。
・「ラーメン店を開業したいと考えている人に!」独立開業シミュレーション。
・巻末付録:ラーメンカード。ミシン目で切り取れる、ショップカードみたいなもの。「重たい本を持って行かなくても、もう大丈夫!」ということで、本の分厚さの40%ほどを割いている。
 3号目の『最強のラーメン』は、
・「小宇宙それが器」ラーメンの丼あれこれ。
・「有名店の舞台裏」
 ●とっかり(製麺を中心に麺工場の写真多数、茹で行程も)
 ●本黒門ら~めん(製麺、スープ作り、チャーシューの仕込みなどを密着)
 ●来来亭(社員教育)
・「つけ麺の魅力はやっぱり麺」(各店のつけ麺の紹介)
・付録:ラーメン採点ページ
 正直、最初の2冊(『伝説のラーメン』『感激のラーメン』)の特集はまったく面白くない。しかし3冊目の『最強のラーメン』(2002年発行)誌上で行われた特集はどれも充実したいいものだった。ラーメンの丼に注目したのも面白い。  

7ページにわたる丼特集


アップにしてみた。双喜文・竜・雷文


同 鳳凰・こうもり・唐子


同 京都 夜泣きやの丼の、珍しい前向き竜

 また、1970年創業の老舗とっかりの店主、鷲見氏の製麺作業を公開したのも凄い。2000年代以降に登場した「自家製麺」派の若手ラーメン店主たちから今でも尊敬を集める鷲見氏だが、その製麺行程をこれだけ詳細に紹介したのは凄い。だいたい、そんな需要ないからね。(^O^) 業界人は別として。これは2002年のことだもの。今ならまだわからないでもない。ちょっとしたラーメン好きですら加水率がどうとかいう話くらいは聞きかじっている。しかしこの時代は大阪にはまだ「麺」ムーブメントは来ていない。(とはいえすでに麺ブームの兆しはあった。火付け役となった秀次郎は2001/08に創業している)


頑固オヤジがおれた ── 。「とっかり本店」鷲見秀法店主

 こんなにたくさんの製麺機の写真を見て喜ぶ読者が当時どれだけいたのだろうか。(^O^) (この見開きの手前にさらにもう2ページある)
 さらに麺茹で行程(下段赤枠内)も追っているということは、福島氏が麺は茹でまで含めて非常に大切な行程であるということをちゃんとわかっている証拠だろう。
 この特集を2002年の段階でやったのが凄い。

 そしてこの時点ですでにつけ麺を特集している。
 紹介されていたのはあじゅち屋本黒門ら~めん純情屋大勝軒ほんまの老麺屋。今となっては「どうしてこの店が、つけ麺で?」という店もあるが、それだけまだタマ数がなかったということで、その先進の気質が伺える。

 ......と、ここまでは非常にいい要素。しかし前述のように、これらの本にはかなりガッカリな要素もある。

 3冊も出したのは凄いと書いたが、こういう本を作るのに一番大切なのはもちろんお金。つまりスポンサー。こういう本だからほとんどのスポンサーは必然的にラーメン関連業種となるわけで(だって、ラーメンに興味がある人が読むんだもんね)、当然、そのスポンサーへの配慮というのは必要になってくる。
 これはどの本でも当然抱える問題で、そのあたりの解決の仕方が、その本の質を決める大きな要因になる。
 今時の本なら広告枠ももう少しうまく滑り込ませるのだろうけれど(「PR」とつけたり)、これら3冊は普通の編集記事の中にそのまんま入れ込んでしまっていて、その客観性を疑わせてくれる。

 また『伝説のラーメン』『感激のラーメン』の巻頭で特集されたアンケートも、あまりに集計数が少ないため数票で上位に食い込めてしまい、スポンサーの組織票がそのまんま反映されてしまっている。(例えば熊取にある一代元南大阪店[現麺虎]が大阪5位とか、どんたく摂津店が1位とか、京都は来来亭長岡京店が1位とか、いくらなんでもそれはないでしょ。(この3店はこの本に広告を出している) いや、嘘をついているとは思ってなくて、むしろ正直すぎるだろうと。その程度の組織票に影響される程度のアンケートなら載せない方がましだ。

 こういうことをすると、普通の記事でも福島氏が本当に薦めたいと思って書いているのかどうかが全くわからなくなる。福島氏の本はどれもこの部分が非常に曖昧になっていて、正直かなり苛立たしい。(例えばさっきのアンケートの大阪3位は純情屋だが、客観的に見てそれは絶対ありえない。(^O^) 1度純情屋の大将に聞いたことがあるが、これに対してカネを出したことはないそうだ。......でも疑っちゃうよね(^O^) )

 発売していた当時も、結構うさんくさい選店だなあと思ってた記憶がある。「厳選」なんていわれても信用できるかよ、と。(^O^)

 ただ3冊目の『最強のラーメン』は広告がほとんどなく(来来亭のみ)そのせいか選店もなかなか面白くなっており(一応、選店基準は『伝説のラーメン』『感激のラーメン』のアンケートの票を1pt、ラーメン店主がウチ以外にもう1店と推薦した票を3ptとして上位100軒を選んだという。前例から考えてどこまで信頼できるかはよくわからないが)、また上述のように特集も面白い、「名作」と呼べるものに仕上がっていたと思う。

 4冊目以降もこういう感じで出ていれば面白いことになったかもしれないと思うけれど、本を面白くしたのが「広告が少ない」からだとしても、おそらくそれがまた短命の理由にもなったのだろう。世の中って難しい。

 使ってる写真は結構いい方かな。結構ばらつきがあるけど。
 毎年、適度に使い回しもしている。

 ......という感じ。

 まあ全体としてはいいも悪いもあって、この3部作は情熱と打算と妥協が交錯する、なんとも「人間的」な作品だったというべきかもしれない。

 なお、紹介している店舗数は『伝説のラーメン』102店、『感激のラーメン』150店、『最強のラーメン』100店。
 このあたりは時代を感じさせるね。

#ちなみに最近出た同判型の『噂のラーメン 2011 関西版』に掲載されている店舗数は296店。

 この3部作以外の福島氏のことは正直よく知らない。

 ただ、PAPUA氏などに比べればかなり胡散臭い匂いがプンプンしてくることは確かだ。(あのルックスだしねえ。(^^; )
 とはいえしかし、今のところ関西でラーメン情報で食べている人はこの人しかいないと思う。一番有名なPAPUA氏だって本業は別にある。

 なので今回、福島氏がどのようなことをしゃべってどのような店を紹介するのか興味深い。
 たまにテレビで見ることもあるけど、時間も短いしそういう時はラーメンそのものが主役だから、なかなかわからないんだ。
 この番組は第1部だけで1時間もあるのだし、どちらかといえばテレビよりはラジオ的なゆったりしっかりしたノリなんだろうと思う。
 ただ、この番組も『関西Walker』がカネを出している番組なわけだし、『関西Walker』が毎年年末に出している『ラーメンWalker』はネット広告「グルメWalker」のユーザー企業ばかり掲載してたりするような結構あからさまな雑誌だし......というわけで、まあ雑誌が広告で成り立っている以上は当然の制約があるとはいえ、その中で、現在の福島氏はどういうポジションを取っている人なのか、非常に楽しみに聞こうと思っている。

 3冊目の『伝説のラーメン』(2003/01/11発行だから実質は2002年)には老舗に混じってその後大阪のラーメン界を盛り上げるたくさんの店が登場している。

 洛二神龍旗信金久右衛門麺や輝五大力天神旗秀一らあめん一信......。

 ラインナップ含めても、節目になる号だったような気がするんだが、節目で折れるとは。
 _/ ̄|○⌒

 これが3部作最後となった『伝説のラーメン』のちょっと切ないラストページ。これ以降出ていない。


「左のURL」は既に消滅している

※私は『伝説のラーメン』以降、このシリーズの続編が出たことを確認していない(一応ネットでは調べてみたが)。なのでこれを「3部作」と呼んできたのだけれど、それは私が把握していないだけかもしれない。ひょっとしたら本当に「続々出版中」なのかもしれず、ひょっとしたら今頃「10部作」が完成しているのかもしれない。もしもそうならかなり失礼なことなので、情報があれば教えてください。そうならその旨を書き加えて必要なところは修正します。m(_ _)m
で、もしも『伝説のラーメン』以降の本を持っている人で、もし不要だったらくれると嬉しい。(^^;

突然食いたくなったものリスト:

  • ミルメーク・ココア

本日のBGM:
かえせ!太陽を /麻里圭子

えっと、映像の方は何のこっちゃよくわかりません。(^^;





| , | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0) | はてなブックマーク - 福島本3部作 ─ 「関西ラーメンサミット」に寄せて

 一介のラーメン好きとして、私はこれまでラーメンやつけ麺そのものや店以外にも、

・丼の話(「ラ丼を売らん」)
・プラスチック割り箸の話(「この箸、割るべからず」)
・看板の話(「コンサル趣味」)
・のれんの話(「のれんの野望」)
・コンサルの話(「Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)」「つけ麺維新でつけ麺バブル」)
・ラーメン職人の話(「Show Me The Way(大幅加筆)」)
・関西のつけ麺の歴史の話(「南大阪のつけ麺、夢のコラボっっっ!」「大阪のつけ麺店の魁」)

 などを書いてきた。
 今回はそれの延長ということで、割り箸の話。

 以前にも書いたことがあるが、私は「マイ箸」を持ち歩いている(「だったら真ん中を渡ればいいんですよ」)。

 「マイ箸」という文言が出てきた時点で既に短絡しちゃう人がいるのは判っている。「環境問題に気を配っている人」もあるだろうし、あるいは正反対に「環境問題に気を配っているつもりで勘違いした自己満足の行動をしている人」とか。この2つの反応はおそらく脊髄反射的な速度で出てくるだろう。

 しかし上記エントリに書いたように、私がマイ箸を持ち歩くのは、「エコ」というよりは「もらったから」「この箸の方が割り箸より使いやすい」「この箸で食う方が割り箸で食うよりうまく感じる」以上の意味はない。

 だから店では「マイ箸」を必ず使うわけではなく、店によっては(あるいは面倒くさい時は)普通に備え付けの割り箸を使うし、あるいは洗い箸を置いている店であっても気に入らなければ「マイ箸」を使うこともある。スーパーで惣菜を買った時に「お箸は何膳おつけしますか?」なんて聞かれたら人数分以上の数を言うことも辞さない。

 とはいえリアルの世界でも短絡する人はたくさんいて、私がマイ箸を使っているのを見て、こちらが戸惑うほどに(?)「いい人」と思ってもらえる率が高いのには正直驚いている。

 さて。

 割り箸とマイ箸の関係はなかなか微妙だ。

 もっとはっきり言えば、「エコ」と結びついた「マイ箸運動」みたいなものが微妙なのだ。

 このあたりの議論は、だいたいこんな↓感じに落ち着く。

「だって、いいことじゃない」
「アホか。割り箸なんて全体から見て微々たるもので、『マイ箸』なんて使っても役に立たんわ」
「『エコ』って姿勢が大事なのであって、これのみの有効性だけを見ても仕方ないじゃない」
「だいたい割り箸は間伐材を使ってるんだから、森林破壊どころか森林維持に役立つんだ。『マイ箸運動』は自己満足に過ぎんわ」

 あたりで議論が終わっているような気がする。
 そしてお互いがお互いを「そう思ってるはずだ」と決めつけ合う。

 あれれ、この構図ってどこかで見たような......。

 そう、これは「化学調味料論争」と構図が同じなのだ。(^O^)

 でもね、この問題どうもそんなに単純じゃないようだ。

 で、そもそもマイ箸は「エコ」で割り箸はそうじゃないのか、という話。

 この論争はかなり昔からあって。

 ここで一気に紹介するには長いので、それはまた別の機会に。

 今のところはとりあえず、以下のような情報を示すことにする。

  • 割り箸はもともと奈良県吉野郡下市地方で誕生した。南北朝時代に、後醍醐天皇に杉の割箸を献上したところ気に入られて、それ以来毎日作って献上していたという伝説が残っている。吉野と後醍醐、そして杉。話がよくできている。ただしこのときの「割り箸」は、杉の柾目に沿って「割って作る箸」で「割り箸」。実際は普通の箸だ。
  • 今のような、使用者が使う前に割る箸は「割りかけの箸」「引裂箸」などと呼ばれた。
  • 「割りかけの箸」「引裂箸」は吉野には文政頃(1827年頃)に成立したとする伝承があるが、文献的には天明初期(1783年頃)と推察されている。
  • 吉野では当時、酒樽が多く生産されており、割り箸も樽の端材から作られた。つまり国産割り箸は発祥当初から低利用材の有効活用として生産されてきた。
  • 幕末に喜田川守貞が書いた『守貞謾稿』という風俗記録がある。天保8年(1837年)から約30年にわたって見聞した三都(京、大坂、江戸)の記録で、うどんやそばの話をする時もよく登場する。これの「鰻飯」のところに、
    必ず引裂箸を添える。此の箸は文政以来ごろより、三都ともに始め、用いる。杉の角箸の半ばを割ってある。食べるときに裂分けて用いる。これは再用しないで清浄であることを証明している。そうではあるが、この箸はまた箸を作るところに返して丸箸に削るということである。鰻飯の時だけではない。三都とも諸食店でよくこれを用いる。名ある店では用いない。もとより清潔のためである。
    とある。
  • となると割り箸はさほど高級ではない店で使われていたということになる。つまり安かったのだと。それは例えば落語の「時そば」で登場する夜泣きのそば屋で割り箸が登場することからも伺える......と言いたいところだけども、「時そば」の原型になった上方落語の「時うどん」には割り箸は登場しない。「時そば」は明治年間に三代目柳家小さんが「時うどん」を東京に移植したということだから、そこで加えられたアレンジだろう。とすればこの割り箸観は明治年間のそれだとも考えられるので、どの程度江戸の習俗を伝えているかは疑問が残る。
  • しかし実際のところ、割り箸がそれほど安いものだったかどうかは私にはよくわからない。
    「明治時代に割箸を客に出すといえば、それだけでよほど高級な料亭ということになったそうである。それは、昭和の初期頃まで一般の飲食店の箸は塗の丸箸で、卓毎に箸立てに束ねて立ててあり、使用後は洗い直してくりかえし使われていたからである。大正以後、飲食店で割箸を出す習慣が広まり始め、昭和の初めに割箸製造機が考案されて大量生産が可能になった」(『箸』向井由紀子・橋本慶子)
    という記述もある。記録上は明治20年頃に多量に東京方面に出荷された記録が吉野に残っており、明治30年頃には現在用いられているようないろいろな形の割箸が出回ったと考えられている。そして昭和初期には割り箸製造機の発明によって箸にスジが入れられるようになり、それまで杉のように柾目の通った材料でないと作れなかった割り箸が、松やシナのような柾目の通らない木を材料にできるようになった。もしも割り箸が安くなったとすれば圧倒的にこの時点だったはず。

    割り箸製造機の発明によりスジを入れることができるようになり、柾目が通らない材料でも割り箸を作ることができるようになった
  • 現在日本で使われている割り箸は、その97%が輸入で、そのうちの99%が中国からの輸入である(少し前まで98%だったのが、国産が少しだけ盛り返した)。
  • 以下は平成20年度『環境・循環型社会白書』(リンク先は9.8MBのpdfファイル)に掲載されているグラフ。

    割り箸の生産量と輸入量の推移
  • 日本で消費される箸に使われる木材は30万m^3。それは年間の木材消費量の0.4%に相当するという。これは1989年、つまり20年以上前のデータ(通産省生活産業局日用品課 神宮勉氏による)ではあるが、当時でも年間需要が240億膳あったのだから数字は現在とあまり変わらないと思う。
  • 国内産割り箸がこの30年間でシェアを80%から2%にまで落とした理由は、なんといっても価格。輸入材との価格競争に敗れた。
  • パプアニューギニア、韓国、南ア、メキシコ、カナダ、チェコ......その他数多くあった割り箸輸出国の中で価格競争に勝ち残ったのが中国ということになる。現在では中国以外はベトナム、ロシア、チリなどからの輸入があるが、いずれもゼロ点数%ずつというところ。ベトナムは竹製割り箸が多く、竹製だけでいえば既に中国製を逆転している。
  • とはいえ割り箸輸入を巡る情勢はいつもかなり流動的で、今年の統計はまだ出ていないものの中国産の激減が予想されている。それはプラスチック樹脂製の洗い箸の普及による国内の割り箸需要の縮小と、さらに中国の輸出政策の変化などが背景にあるようだ。総輸入量は150億膳にまで落ちるとの予測もある(これは数年前の250億膳から見て激減だし、輸入量で見れば20年前の水準。そして国内産が劇的に伸びていない限り、総需要量も上記グラフの左端 ── 約30年前より少なくなることになる)。
  • 国内産割り箸は現在、高級品に特化した形で生き残っている。主な生産地は奈良県吉野。
  • 輸入割り箸の大半は白樺、アスペン(ホワイトポプラ)製。つまり熱帯林ではなく北方材。「割り箸悪者論」ではよく割り箸によって熱帯林が破壊されているという言い方がされたが、実は熱帯林は柔らかくて箸には使えない。
  • 竹製の割り箸はかつて鹿児島がかなり大きなシェアを持っていたが、既に輸入品に駆逐され、全ての業者が廃業した。
  • 竹製割り箸で注意が必要なのはカビ。乾燥させるのが主な対策だが、中国では防カビ剤を用い、その残留が問題になったことがある。燻竹などは手間とコストがかかる分、割り箸に使われるようなことはあまりない。
  • 国内産割り箸の場合、杉、檜などが使われることになるが、酒樽の生産がほぼなくなった現在、割り箸は建築材を樹木から切り出した際に余った背板、端材を使って作られている。つまり木を全部使って作る中国産とは木材の使い方が違う。

    建築材を切り出した残りを使う。
  • たまに「割り箸は間伐材を使っているから使えない資源の有効利用であり、また間伐の推進にも役に立つのでむしろ森林保護につながる」という表現がなされることがあるが、これはなかなか微妙な表現。というのも、まず割り箸のほとんどを占める輸入割り箸にはこれは当てはまらないし、国産割り箸に限ったとしてもその表現は微妙。上記の通り、国産割り箸はいわゆる「間伐材」ではなく、建築材の背板、端材から作られているのだから。では間伐材という表現は間違いなのかといえば正確に言えば間違いではない。というのも、吉野杉の場合は本伐するのに100年以上かかるので、それまでに切り出される樹木はたとえ樹齢80年であっても「間伐材」と呼ばれる。それを材木に使った時に出る背板を使った箸は確かに「間伐材使用」ではある。でも、「間伐材使用」という表現に対して世間一般が持つ、かなり若い、材木に使えない木を使って割り箸を作るというイメージとはかけ離れていることも確か。そういう木は柔らかすぎて箸には使えないのだ。だから「マイ箸なんて自己満足。割り箸は間伐材を使ってて......」とか、あるいは国産割り箸のパッケージにたまに書かれている「間伐材の有効利用」といった表現は、間違いかと言われれば確かに間違いではないが、限りなく黒に近いグレー。
  • とはいえ、国内産割り箸が使い道のない木材資源の有効利用であることは間違いない。この背板を割り箸として商品化することで間伐の費用がいくらかでも捻出できるのなら、割り箸は日本の森林の維持にいくらかでも役に立つことになる。だからこそつまらないイメージ混乱の元になる「間伐材」という表現はやめた方がいい。
  • しかしどうやら最近、その(一般のイメージ通りの)間伐材を使って割り箸を作る技術が開発されたらしい。もしもこれがちゃんとした技術であり、それが普及すれば非常に心強い。期待したい。
  • 以上のことを考えると、現在の割り箸を環境問題と絡めて考える場合は、輸入割り箸と国内産割り箸とに分けて考える必要がある。最初に紹介したような短絡的な(といっては申し訳ないが)2つの意見というのは、その一方しか見ていない(知らない)ことから出てくるのではないかと思う。
  • 地球環境、いやそれ以前に日本の国内林業が瀕死の状況にある現在、割り箸から見えてくる環境問題とは国内林業をどう振興するかという問題に行き着くはず。その視点で見れば、外食で使用する箸の優先順位は 国内産割り箸>マイ箸>輸入割り箸 になると思われる。国内産割り箸の使用は日本の国内林業の振興に確実に役に立つ。ただ、国内産割り箸は高くて高級店でないとなかなかお目にかかれない(杉や檜製の天削、利久、卵中箸など 単価で中国製アスペン箸の数倍~数十倍)。もちろん私が行くようなラーメン店で見たことはない。なのでもしも「環境」という視点から箸を持ち歩こうというのなら、一番いいのはマイ国内産割り箸を使うこと。(^O^) これを持ち歩いて、店に国内産割り箸があればそれを使い、なければ持参したマイ国内産割り箸を使う。そして手持ちのマイ国内産割り箸がなくなればまた買う、というのが一番目的にかなう方法だと思われる。
  • 輸入割り箸の多く、あるいはごく一部(北海道)の国内産割り箸には白樺製の箸がある。白樺は「先駆樹種」といって森林ができる時に一番最初に生えてくる樹種なのだそうだ。最初に白樺が生え、これが数十年で寿命となり次の樹種に譲ることになる。そこで造林地の場合は、最初に生えた白樺が目的樹種の生育を妨げることのないよう伐採することになる。......これを「間伐」と定義し、これを使った割り箸を「間伐材使用」としている国内業者もある。しかし中国製割り箸に使われる白樺はそういう目的ではないようで、もしも「環境破壊」というなら中国産の作り方はそれに当てはまるだろう。
  • 実際に数年前、中国は国内の森林保護を理由に輸出制限の動きを見せたことがある。ただ結局それは口実に過ぎなかったらしく、現在もほとんど輸入量、価格に影響はないようだ。
  • なので、もし「環境」という視点で見るならば輸入割り箸はあまり使わないというスタンスが正しいかもしれない。
  • なお白樺やアスペンは建築材などには使えないので1本まるごと使われる。木を橋の長さに切って6~7時間煮込んで柔らかくした後、大根の桂剥きのように剥いて板を作り加工する(このやり方を「ロータリー法」という。ちなみに↑の背板から作る時はスライス法という方法を使う)。
  • では最近増えてきたプラスチック樹脂製の洗い箸はどうなのか。同じものを何度も使うので「環境に優しい」的な視点から普及してきているが、プラスチック樹脂の製造時とそれを毎回洗浄する時、そして廃棄焼却時の環境負荷とを考えれば、割り箸に対してそれほどのアドバンテージがあるわけではない。また白木の箸とプラスチックよりは白木の割り箸の方に日本人としての情緒的な優位性はどうしても残るだろう。とはいえプラスチック樹脂製の洗い箸は「ゴミ減量」には役に立っていると思う。木製割り箸がその点を解決できればいいのだけれど、やり方によってはコストや環境負荷の面で本末転倒になりかねない。ここは何か妙案が期待されるところ。いずれにせよプラスチック樹脂製の洗い箸を使うかどうかは、同じ「環境」という視点で見るとしても、何を重視するかで変わると思う。決して、単純に「割り箸が環境破壊で洗い箸が環境保護」などと考えることはできない。
  • プラスチック樹脂製の箸には変わったものができていて、「リサイクル」を謳うプラスチック樹脂製の割り箸というのが今はある。店に1000膳だったかの箸がまとめて送られてきて、その箱に使用済みの箸を入れて送り返すというもの。送り返された箸は工場で「リサイクル」されまた店に送られるのだが、これは洗うのではなく、再び樹脂を溶かしてまた割り箸の形に再成形するのだという。使用済みを送り返す時は店である程度汚れを落として発送、さらに工場でも洗浄されるため、「リサイクル」には洗浄、輸送、再成形と多くの行程を踏むことになる。まあ確かに「リサイクル」ではあるけれど、目的は何かを考えればちょっと首をひねってしまう。
  • で、「マイ箸」。(しつこいようだが)もしも「環境」という視点で見るなら、上記の通り国内産割り箸を使うのが一番いいだろう。ただしこれにはお金がかかる。もしそれを抑えたいのであれば次善の策としてマイ箸を使うことはそんなに無効ではない。国内産割り箸を置いている店ではそれを使い、輸入割り箸やプラスチック樹脂製の洗い箸を置いている店ではマイ箸を使うというやり方なら、国内産割り箸を消費し、かつ輸入割り箸による環境破壊を防ぐことができる......ほどの効果があるのかどうかはよくわからないが、少なくとも方向は間違っていないだろう。つまりマイ箸を国内産割り箸使用/輸入割り箸不使用の調整弁に使うという考え方。あるいはそういう使い方をすることで店に国内産割り箸を使用させるインセンティブになるかもしれない。
  • ただしそれは「資源の無駄遣い」を抑制することによる環境保護ではなく、むしろ瀕死の国内林業に少しでもお金を回し活性化することにより国内林をうまく回していこう、そうすることで森林は健全に維持される、という形での環境保護になる。もし今年の割り箸需要の大きな落ち込みが国内産割り箸にまで波及し、その穴をプラスチック樹脂製塗り箸が埋めているなら、それはむしろ国内林業に悪影響を及ぼしかねない。もしもそうなら「環境保護」を謳う人たちはマイ箸を封印し、そしてもちろんプラスチック樹脂製洗い箸も拒否し、率先して国内産割り箸を使いまくるべきだろう。もちろん「環境保護」をアピールするためにプラスチック樹脂製洗い箸を導入した外食産業も、思い切って国内産割り箸を採用するべき。
  • 例えばこの前行ったデニーズでは、国内産杉を使用した割り箸が提供されていた。





    デニーズで提供されている割り箸。
    「間伐材使用」と書いていないところもわかってるねえ、という感じ。
    こういうチェーン店が導入するということは、価格と同時に安定した供給を実現できたということだろう。頑張ったなあと思う(デニーズでは1997年から年間約4000膳使う割り箸は全て吉野杉の建築端材を使ったものを使用しているそうだ)。このように、コスト高と考えられている国内産割り箸を大手チェーン店で導入することも可能なのだ。聞くところによるとナチュラルローソンでも国内産割り箸が使われているそうだ。
  • ナチュラルローソンのサイトでは「国内産間伐材原料」という表現が使われていてちょっと考えてしまうが、それでも、「「割り箸」のパッケージに広告を掲載し、広告費の一部で間伐の費用を賄うことで、森林の手入れを促進し森林保護につなげていく」という文言は、割り箸による国内森林保護のための取り組みのちゃんとした説明になっている。
  • ちなみに写真をよく見ればわかるように、デニーズの箸は「割り箸」といいつつ最初から2本が分離している。割り箸にもいろんな種類があって、卵中箸やあすか箸(片口卵中)といわれる箸は最初から分離している。高級品になるとこれを紙で止めたりする。
  • 何度も言うが、これらの話はあくまでも「環境保護」という視点に立ったら、という話であって、無数にある中のたった1つの視点に過ぎない。箸という、日本人の食に重要な役割を持つ道具には様々な側面がある。ヨーロッパでは住のプライバシーが発達したが、日本では食のプライバシー(僕の箸、私の茶碗......)が確立していたという分析もあるし、使用後に箸を折ったり信仰的な側面もある。その他様々な側面がある道具だからこそ、たった1つの視点から見てどうしなくてはいけないという普遍的な答えが出るわけはない。「お気に入りの箸を外でも使いたい」という動機でマイ箸を使ってもいいはずだし、やっぱり誰が使ったかわからない箸を使うのがイヤだから割り箸を使う、輸入とか国内産とかは関係ないという人がいてもいいと思う。ただ、もしも「環境保護」という明確な目的を持って「マイ箸運動」をするのであれば、その行動が本当に目的に叶っている行動なのかをちゃんと考えるべきかもとは思う。例えばこういう人は、やっぱり「エコ」が主眼だと思うのだ。確かにこの人は一歩引いて「本来の目的は?」というのを考えているけど、それでももう少し調べればきっともっとその目的に合った、今とは違った行動が見えてくると思うんだよね。
  • また、マイ箸を「エコ」の精神性を重視するために持つというのであれば、いっそのことマイ箸に使う箸も既製品を買うのではなく国産木材の端材を使って自分で作ってみるというのもいいかもしれない。楽しいし、必ずや「意識」も高まることだろう。
  • とはいえ、その辺の木でやっちゃダメよ。杉や檜には殺菌効果があるので、自分で作るならそれでやるのが正解。
  • 「マイ箸」などでググると、「環境」などを謳いつつ、箸や箸袋を結構な値段で売っているサイトを見かけて戸惑う。個人個人のそういった想いが、結局は業者が儲けるための一手段として利用されいる面が、まあ多くはないのだろうけれども確実にあるのじゃないかと思う。
  • 使い終わったあと、国内産割り箸を捨てるのはやっぱり忍びない気もしてしまう。鉛筆削りみたいに手でゴリゴリと回すと1本の割り箸から何本もの「マイ爪楊枝」が作れるような機械があればいいのに。(^O^)
  • 割り箸の市場が流動的だと書いたが、それは国内産のシェアが高かった時代もそうで、奈良県吉野が国内シェアの80%を占めた時代もあるし、その後アカマツを使った岡山・広島がトップに立ち、白樺、シナを使った北海道がシェア40%でトップとなった頃もある。
 

 ちなみに私がマイ箸を持ち歩くのはこの箸が気に入ってるから。麺類に合ってるし手になじんでるからね。
 ただししたり顔で上記のようなツッコミをされるとウザイので、一応、国内産杉製のマイ割り箸も持ち歩いている。(^O^)

 ところでマイ箸を使っていて一番困るのは食べた後だよなあ。
 使い捨ておしぼりで拭くか、それがなければコップに入れた水でゆすいでティッシュで拭くかしていたが、この夏以降は経口摂取OKの(^O^)消毒用アルコールを小さいスプレー瓶に入れて持ち歩いている。
#「Ora²マウススプレー」の空き容器が小さくていいよ。

 もちろんこれまでもそんなことしなくたって大丈夫だったのだけど、まあ、念のためにね。なんか楽しいし。(^O^)

 ということで本題。<え?

 割り箸の種類を見ていこうと。
 のれんなどと同じく、区別がつくと楽しいでしょ? (^O^)

 割り箸の種類は昔は80余りあり、現在では約50種類だという。

 割り箸の形状で代表的なものを以下に示す。名前とその由来については文献によって意外なほど意見が分かれている。
 ところで、箸の寸法はややこしい。「8寸元禄」や「9寸利久」などと呼ぶが、実際の長さはそれぞれ1寸短かい(つまり「8寸元禄」なら実際は7寸=約21cm、「9寸利久」なら実際は8寸=約24cm)という習慣(おそらくは業界の悪習)が残っている。


いろいろな割り箸
 
【丁六】

割れ目に溝はなく、面取りもしていない一番素朴な形。寸法も短かく、一番短いもので5寸=約15cmのものが存在する。弁当や自動販売機のインスタントラーメンなどで見ることがある。正直、15cmくらいだとかなり使いにくいし柾目の通らない材料で作るのでちゃんと割れないことが多い。名前の由来は「江戸時代の銀貨が「丁銀」「丁六」と呼ばれ、庶民の貨幣であったことから大衆に親しみやすい箸という意味で、1877年代奈良県大和下市町でつけられた」とか「「丁度六寸」であるという長さからきた呼称」としている文献もある。


【小判】

側面の角になった部分を面取りしたもの。その形状から「小判」という。割れ目のスジは入っていない。元禄箸と並んで大衆箸の代表。丁六と同様、1877年に奈良県大和下市町で考案されたものという。長さは7寸=21cm以下。7寸=21cmという形状は実用上必要十分の長さであり、大衆箸はこの長さを超えることはない。


【元禄】

側面の角になった部分を面取りし、割れ目にスジを入れて割れやすく加工したもの。正式名は「元禄小判」であり、1887年頃にやはり大和下市町で名づけられた。この名前は「元禄時代、幕府の財政の窮余の一策として、金の含有量を減らし、貨幣を改悪した小判を「元禄小判」と呼んだことから」とする記述(つまり溝を削る分、小判から木の含有量を減らしたことに引っかけた)、あるいは沢山束ねた時に、上から見ると「元禄時代に流行した市松模様にみえるので」この名があるという記述もある。


【利久(利休)】

両端が細く、真ん中が太くなっている箸。詳しい形状は上図参照。千利休が考案したとされる利休箸から名付けられた。千利休は客を招く時は必ず、赤杉から客の人数分の箸を自ら削り出したという。両口になっているのは精進ものと肉ものの料理で使い分けるためだそうだ。ちなみに正月に使う両口の祝い箸は、片方を神様が使うという考え。なお「利休」ではなく「利久」となったのは、「利休の号を遠慮したため」とするものや、利が休むのは縁起が悪いとして利を久しくするに変えたという説がある。京都の市原箸店(市原広中氏)の考案による。高級品であり、6寸(18cm)、7寸(21cm)、8寸(24cm)のものがあるが、懐石での箸の長さに準じて7寸、8寸のものがほとんど。


【卵中(らんちゅう)】

千利休が考案した箸はこちらの方が近い。詳しい形状は上図参照。真ん中がふくらんでおり、腹中に卵を抱いていることに見立てて名付けられた。これは「割り箸」といいつつも2本の箸が初めから離れている。高級箸だが、さらに高級になると2本を紙で巻いて出てくる。7寸(21cm)、8寸(24cm)のものがある。


【あすか箸】

これはどうも近年に考案されたものらしい。よく知らない。形状は片口の卵中であり、ごく普通の塗り箸に近い。これも卵中箸と同じく2本の箸が初めから離れている。


【天削(天扮/てんそげ)】

頭部(天)が斜めにカットしてあり、これが削がれているようにみえることからこの名がある。面取りは食べ物を挟むところのみに施されている。高級箸の代名詞とも言えるもので、高級料理や会席料理など改まった場所で使われる。柾目が正面に向いたものが最高級品。長さは7寸(21cm)、8寸(24cm)のものが多い。現在の大和下市町の主要生産品。最近は「天削元禄」と称し中国産の竹やアスペン製の7寸で天削のものがあるが、いくら何でもそれはちょっとなあ、と思う。先日セブンイレブンでもらった割り箸は竹製の8寸天削箸(ということは実際は7寸=21cm)だった。


【竹双生】

竹割り箸独特の形状で、頭部が四角になっており、それ以下の部分は面取りされ、先端は細くなっている。竹は油をはじくので魚料理などに用いられ、鰻屋などでも好まれる。7寸(21cm)から8寸(24cm)まであるが、これ自体は高級品としては認識されていない。竹で作った利久箸なども作られており、用途、素材、形状によっては高級品となる。


 おまけ。


あれれ? 何かが違う。

 この2本は同じアスペン製元禄箸なのだけども、何かが違う。

 そう、右の箸には割れ目が入っていないのだ。
 なので絶対に割れない。(^^;;

 おそらく検品で漏れたのだろう。
 道頓堀の橋の下にある、デビット伊東のラーメン屋でびっとにて捕獲した。

参考:

・『』(向井由紀子・橋本慶子)
・『箸の文化史』(一色八郎)
・『割り箸はもったいない? ── 食卓からみた森林問題』(田中淳夫)
・「安楽椅子探検家のヴァーチャル書斎」上記田中淳夫氏のサイト。特に氏のブログ「森林ジャーナリストの「思いつき」ブログ」は必見。
・「国産材割り箸(わりばし)とその現状(データ)/森林林業学習館
・「割り箸から見た環境問題2006 環境三四郎」(pdf 737KB)
・「平成20年度『環境・循環型社会白書』」(pdf 9.8MB 割り箸の話はp.233からのコラム内)
・「[コラム]一膳の割り箸から考える国内山林問題 | IBTimes」(大島裕司)
・「口に入れるのは食べ物だけじゃない 危ない中国製「割り箸」」(北村豊)
・「割り箸・箸袋・業務資材格安通販「e-割り箸.COM」このページの真ん中にある「割り箸マップ」というやつはかなり大ざっぱではあるけれど、それぞれの箸のだいたいの位置づけがわかる。

突然食いたくなったものリスト:

  • さんまの味噌煮

本日のBGM:
ラブ・ゼネレーション /早川義夫






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 純情屋にはラーメン屋らしく、餃子が置かれている。


純情屋の餃子

 6個で450円と、王将の餃子に慣れている身からすれば正直高いが、その分手間がかかっており、ボリューム、味もなかなかなので、まあたまには自腹で頼むこともある。(^O^) あるいは常連のワガママとして、変則的な頼み方に応じてもらったりもするけれど、それはまあ、ね。

#ちなみに餃子の皮は以前は井上製麺、現在は太陽製麺謹製のを使っている。

 さてこの餃子、公式メニューとしては

・エビ入りギョーザ
・エビとシソ葉入りギョーザ
・チーズ入りギョーザ
・明太子入りギョーザ
・キムチ入りギョーザ
・カレー入りギョーザ

 の6種類がある。


エビとシソ葉入りギョーザ

 そして注文は、合計が6個になるならどれを何個頼んでも構わない。


純情屋の餃子にはタレがつかない。

 では、この餃子の注文の仕方は何種類あるのだろうか? というのが今回、考えてみた問題。

 もうね、確率とか統計とか場合分けとか何だとか、ほとんど忘れてるのよ。

 だから凄いサル仕事でやってみた。

 サル仕事(要するに虱潰し)でやったから合ってるだろうけど、でもサル仕事ほど信用できんもんはないわけで、結局、友人に教えてもらった。(^^;;

 というわけで、これ↓に当てはめるとよいらしい。昔はわかってたはずなのに、見ても意味はさっぱりわからんよ。┐(´~`)┌


「n 種のものから、重複 (repetition) を許して r 個のものを取り出す組合せ」

 意味がわからんまま数字をあてはめてみる。
 6種類の餃子を、重複を許して6つ取り出すので、n = 6, r = 6。





 おおお、サル仕事と一致する。\(^O^)/

 というわけで純情屋の餃子、選び方は全部で462通り!

 さあ君も、462回足を運んで全組み合わせ制覇を狙おう!

 懲りずにまた動画をやってみた。

 純情屋の餃子の仕込み。

 基本のタネを作ってるのと、餃子の皮を巻くところ。
 このタネに明太子なりエビなりチーズなりを加えて皮を巻く(動画で巻いているのは「エビとシソ葉入りギョーザ」)。

 編集の拙さはまだ勘弁してくだされ。

食べログ

 今週の『関西 Walker』(22年10/5号)に純情屋が餃子で載ってるそうだ。

 追記:これ↓。


もちろん一部ですよ

 ↑の動画の01:14あたりで投入されているのがこの「香り油」。実際、これはいい匂いだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • さすがに純情屋の餃子(^O^) 海老シソ4、カレー2

本日のBGM:
Shot In The Dark /VOW WOW

ききき、君は知っていたかッッ!? VOW WOW再結成!
しかし2日間のみ、東京のみ......。
詳しくはこちらへ。もしも経済的状況、時間的状況が許すなら絶対に行くべき。





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 という希望を持ってるのだけれどね。

 大阪狭山市の亀の甲交差点近く310号線沿いの焼肉店牛角の跡地に10月中旬、龍旗信狭山店がオープンするらしい。⇒fromAオープニングスタッフ募集

 龍旗信はほんの数ヶ月前、津久野に「総本店」をオープンさせたばかり(石津のそれまでの本店は「堺本店」になった)。上記求人広告によると狭山店とほぼ同時に難波に自家製つけ麺の店TATSUもオープンさせる予定だそうで、ここにきて一気に攻勢をかけてきた。

 310号線沿いには純情屋竹麺亭という名店があり、あと一応、天下一品七福じん来来亭とか、あるいは北に少し行くと大安食堂、南に少し行くと味の天下一も、とりあえずあるにはある。あとこれも一応だが、喰亭(うどん)、香の川製麺(うどん)もある。さほどおすすめはしないけれど。

#ちなみに竹麺亭の竹本氏は龍旗信での修行経験がある。

 このあたりは駅から歩くには少し遠くクルマで行く立地だが、場所としては悪くないと思う。できればもう1つくらい来てもらって南大阪有数の激戦区になってほしいところだ。これで綿麺でも来れば南大阪の名店はこの道沿いで制覇できちゃう。......あ、南州軒を忘れてるぞ。<自分 まあいいか。(^O^)(^O^)

 実は亀の甲交差点近くには摂河泉というそば屋もあったのだが、これは既に閉店している。行ったことがなかったがそこそこ評判はよく、未訪のまま終わったのはちょっと残念。


大阪狭山市付近。お好み焼の大門も入れといた。
 

突然食いたくなったものリスト:

  • おにぎり(昆布)

本日のBGM:
Future Tense /SANCTUARY






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 2009/11開店という某店に初めて行き、つけ麺を食べた。

 ただし後で調べてみるとこの店はラーメンや油そばが評判で、つけ麺はあまり評価されていないようだ。

 確かにラーメンや油そばはまだ期待が持てそうで、後日機会があればそちらの看板メニューを食べに行こうと思っている。なので今回は名前を出さずに単なる感想というかなんというか。

(結局後日再訪した。それはこのエントリ後半で。店名はやはり伏せたままにする)

 私は当初、この店のことを誤解していた。

 この店の立地している場所には以前別のラーメン店が入っていて、ダメな店だった。(当ブログでも匿名でエントリを書いたことがある⇒「またつまらぬものを......」)

 それがいつの間にか看板が変わっていた。そしてある情報によると、前の店のオーナーがどこかのチェーン店の傘下に入りリニューアルオープンしたのだと。

 確かに看板はどこかのチェーン店っぽく見える。

 店の前の道をたまに通るのでそのたびに覗いていたのだが、前の店に比べて格段に多くの客が入っている。そんなに変わるものかと感心しつつもオーナー店長の性根が変わらない限り味に期待は持てないとも思い、なかなか入ろうという気にはならなかった。

 しかし一大決心をして(^O^)入ってみると実情は全く違っていた。接客をしてくれた女性(店主の奥さん?)によると、前のオーナーとは関係がなくチェーン店でもないという。つまり私は全くデタラメな情報に踊らされていたわけだ。ダメだねえ。

 若い店主が自分の名前を冠して頑張っているらしい(これも勝手な推測)。

 店内にはチェーン店にありがちなウンチクがたくさん並べられている。

 いろんなことが書かれていたが、ほとんど目を通さずに迷わずつけ麺。
 つけ麺好きだから仕方がない。

 ほんとならここで徳島ラーメンを食べるところだが。
 つけ麺好きだから仕方がない。

 うむ。

 つけ麺好きだから仕方がない。

 この店は徳島ラーメンの店だけども、そんな店が作るつけ麺はどんなものかと結構期待したのだ。

 実際に出てきたつけ麺は、麺の上にたくさんの具をドッカと盛りつけた迫力のあるルックスになっている。しかもチャーシューの代わりに鶏ムネ肉?と徳島ラーメンらしい甘辛い豚バラ肉が使われており、個性を放っている。
 カウンターの貼紙によると、食後には「豆乳のスープ割り」があるという。

 なかなか楽しそうじゃないか。

 しかしそう思ったのも食べるまで。
 食べてみてガッカリだ。
 いやまあ、マズくはないのだけども。
 つけ汁はどこにでもある、あまりに普通の豚骨魚介。
 これじゃ徳島ラーメンの店だからとか全く関係ない。
 あまりに凡庸すぎて、一瞬何があったのかと戸惑ったくらい。
 麺もイマイチ。

 なんといったらいいのか。浮かんだ言葉は......、

 志が低すぎる。

 こういうものを出されると、鶏ムネ肉だとか豆乳のスープ割りなんてのも、おいしく食べさせるための工夫ではなく単なる小手先の目くらましにしか見えなくなってくる。

 ここで初めて壁の貼紙を眺めてみた。

 つけ麺のウンチクにはこんなことが書かれていた。

何か縛られている。
何か押し付けられている。
色んな店で、つけ麺を食べるたびにそう感じてきた。
ようやく関西にも馴染みかけてきた「つけ麺」
もっと自由でいいじゃないか

よし、具材は麺と一緒に盛り付けよう。
そうすれば味が単調にならないし、素材の食感も楽しんでもらえる。

そのスタイルが、俺流。

 えーっと、あの......。
 「ようやく関西にも馴染みかけてきた「つけ麺」」ですか......。
 いやもう、とっくになじんでると思うけど。
 しかも何? 「何か縛られている」と、つけ麺を食べるたびに感じてたの?
 「もっと自由でいいじゃないか」って、いやいやまったくその通りだけど、既存の「またお前か豚骨魚介」の枠から1ミリも外に出てないつけ麺を出しといてそんなこと言われても。
 まあそれは置いとくとしても、結局その「何か縛られている。何か押し付けられている」と2行に渡って感じてた抑圧とは何だ? その抑圧から解放された「自由」とはっっ!? 「よし、具材は麺と一緒に盛り付けよう」 え? ええええええ????

 うーむ......。

 いやこれはちょっと説明が必要かもしれないな。
 つけ麺の源流が中野⇒東池袋大勝軒もりそばにあることは有名だけども、大勝軒もりそばは、具がつけ汁の中に入っている。

 それ以降そのフォーマットに沿ってつけ麺は進化してきたのだけども、10年余り前に関西にもつけ麺が入ってきてから広まっていく過程で、関東にはなかった特徴ある進化を遂げた部分があった。
 それが全粒粉入り麺と(つけ汁の中ではなく)麺の上に具を乗せるというスタイルだ(全粒粉入り麺がどの程度関西独自なのかよく分からないけど、近くにもしたくさん大勝軒がある環境ならちょっと考えつかない麺だとは思う。(^O^))。

 関西で初めて看板を掲げてつけ麺を出したつる麺(閉店)はどうだったか忘れたけど、1999年創業の純情屋(現存)は開店当初から既に具を麺の上に載せてた。
 そして現在、関西では麺の上に具を乗せるというスタイルが(まあ主流とはいわないけれど)かなり多く見られている。
 去年のラーメン産業展で開かれた「関西の麺類市場最前線」と題されたセミナーでも、麺の上に具を乗せるスタイルは関西独自のつけ麺の展開として紹介されていた。

 さて。それを踏まえた上で。
 「もっと自由でいいじゃないか よし、具材は麺と一緒に盛り付けよう」だと?
 「そのスタイルが、俺流」だと?
 アンタこれまでどこで何食ってきたんだよ?

 それっぽい決め台詞に仕上げるためだけにしちゃあまりに中身が適当すぎないか? それはやっぱり、客がこれ読んで「なるほど、そうか!」と納得すると思って書いてるんだろう。ちょっと客をバカにし過ぎちゃいないか?

 ......え、何? たかだかウンチクの貼紙にそんなに噛みつかなくてもって? いやまあ、それもそうなんだけどさ。
 私は何度も書いてるとおり、食は「体験」だと思っていて。ラーメンやつけ麺に限らず、食べ物は「味」だけで評価できるものではなく、その店の雰囲気や店主・店員の接客なり人間性なりその他諸々も含めて評価するしかない......少なくとも私はそうだと表明している。
 とすれば、ダメな貼紙はやぱりダメな貼紙として評価に入ってしまうのですよ......って、まあうまけりゃそんなの全然気にならないんだよねやっぱり。それはそうなんだ。

 とにかく、威勢のいいウンチクとはかけ離れたあまりに志の低いどこにでもあるつけ麺(の悪い方)を食べて、とてもガッカリしたのだ。

 で、後日、油そばと徳島ラーメン(メニュー名は「ガチ徳島ラーメン」)を食べに再訪した。ノーマルのラーメンの方は関西流にアレンジしているそうだが、今回はそちらは食べていない。

 いきなり結論から言えば、「酷すぎる」。

 なんといっても麺が酷かった。油そばガチ徳島ラーメンも。
 味にも救いがなかった。

 例えば徳島ラーメン。
 麺が酷いのがまず第一。そして味が薄い。生玉子(無料サービス)なんか入れたら薄まりすぎて食えない(そうなることを予想して黄身だけを入れてみたがそれでもダメだった)。
 「これをおかずにご飯が何杯でも食える」というフレーズは、こと徳島ラーメンに関して言えば褒め言葉だ。逆にそれができない徳島ラーメンの存在価値って何?
 この薄さではご飯なんて1杯も無理。ご飯に直接玉子をかけて玉子かけご飯にした方がよっぽどいい(この店で一番うまいのは玉子かけご飯だ)。

 油そばは最初に入れる大量の擦り黒ゴマ(レンゲにてんこ盛りにされてくる)が香ばしいというよりは焦げ臭くて閉口。
 しかしそれも麺がうまければ気にはならなかったはずだ。
 出来の悪い麺を、さらに「やっぱり麺は『固め』でしょ」「ゆで時間が増えたら客回転も悪くなるしね」と言わんばかりの生煮え状態で出してくる。
 このあたりに全く気遣いを感じられないので、レンゲに盛った黒ゴマという趣向も、あるいは温野菜が別皿で出てきて、「途中で入れてみてください」という演出も、これまた小手先の目くらましに見えてしまう。どれもこれも、うまければ全部プラスに作用するだろうに。

 冗談か本気かわからない貼紙のウンチクをとりあえず本気にすると、店主は味を求めて旅に出たこともあるという。そういうからにはいろいろ食べ歩いてラーメン事情も解ってるんじゃないかという印象を持つのだが、しかし。
 つけ麺のウンチク貼紙を見る限りここ10年くらいの関西のラーメン(つけ麺)事情を理解しているようにも思えない。麺への認識も、10年前の世間から何ら進歩していないように見える。
 で、思った。
 結局、不勉強な人なんだろうなあと。
 いやそれはちょっと失礼な言い方だ。ごめん。
 味とは別のところで勝負する店なんだな、と。

 まあそれはそれでいい。
 いやほんとに。

 実際、繁盛しているのだ。
 前のラーメン店の惨状を知っているだけに、これはほんと凄いことだと思う。

 大学前の飯屋には味以外にも受け入れられる要素がたくさんある。
 そこそこジャンキー、昼間はライス1杯無料。玉子は常時何個でも無料。テーブルには玉子かけご飯用のふりかけまで置かれている。ある程度「演出」もある。接客も悪くない。店内はそれなりにオシャレ(これはあくまでそれなり)。
 で、客は入っている。

 だから、それはそれでいい。店はその土地で生きていくのだ。

 ただラヲタが好んで行く店ではないというだけのこと。

 かえすがえすも、神戸市西区にあった徳島ラーメンの店こくいちの閉店が悔やまれる。

突然食いたくなったものリスト:

  • 麺野郎の鉄火巻

本日のBGM:
In A Gadda Da Vida /IRON BUTTERFLY
Satori part2 /FLOWER TRAVELLIN'BAND

キッツい酒飲みながら聴きたいね。





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 堺では老舗の部類に入るラーメン店で(1985年創業)、おそらく私もこの店に来たのは10年ぶりくらいだと思う。

 彩華神座のような天理系の、白菜とニンニクをいっぱい使った醤油ベースのラーメンを出す店。


店の前には観葉植物がたくさん

 夜中に友人と通りがかり、誘われて入ったが正直乗り気ではなかった。
 10年前の味を覚えているわけではないが(さっぱり忘れてた)、少し前に彩華に行ってやっぱりダメだとがっくり来ていたところだったので、印象はあまりよくなかった。
 だいたい、その前に1杯食べてたし。(^^;

 というわけでその友人がスタミナラーメンの大盛を頼み、私が普通のスタミナラーメン(¥630)を頼んだ。


スタミナラーメン(¥630)@力横綱

 具は白菜、ニラ唐辛子、ニンジン、豚バラ肉(チャーシューではなく、生のバラ肉をその場で炒める)。
 スープは豚骨、鶏ガラ、醤油。
 麺は半透明の細ストレート。


湯気が...。

 とにかく熱々。
 白菜など野菜と肉を野菜炒めのように豆板醤で炒めて、そこにスープを投入し一煮立ちさせたのをあらかじめ麺を入れておいた丼にドバッと注ぎ込む(一応、バラ肉が入ってるがのだが、私のに入ってたのは「1粒」みたいな量だった)。

 普通のラーメンのスープはぐらぐらとは煮えていないし、「かえし」は冷えてるものだし、ここまで熱々じゃないと思う。この熱帯夜に湯気を見るだけでつらい。(^^;

 ニンニクは大量に入っているはずだが、炒めている時にニンニクの匂いがさほど立っていないように思うのでこちらはスープ投入後に入れている(炒めてない)のかもしれない。

 熱い。

 暑い。

 しかも豆板醤とニラ唐辛子がデフォルトで入ってるので辛い。
 汗だくだ。

 食べ始めの印象は、熱くて辛くて塩辛いというもの。
 熱い辛いはいいけれど、塩辛いってのはダメだろうと思った。こりゃやっぱり外れだろうなと。

 ところが。

 食べ始めはかなり侮っていたのだが、食べ進むうちに驚きだ。
 やっぱりベーシックなというか、長く愛されてるなりの理由がある......と思うほどによくなっていった。
 こんなバランスのいいラーメンはそうない。

 麺は半透明の細めストレート。
 昔っぽい、保存が利きそうな安っぽい麺だ。

 この麺は単独でというか、他のスープで食べると全然うまくないと思う。
 しかしこのスープの中にあると、抜群にうまい。
 この前に1杯食べていてさほどおなかが空いていないのに、「麺が足りないっ」と思ったくらい。まあ実際1玉100gだから少ないと感じても不思議じゃないけど、そういうのは関係なく「うまいのでまだ食いたい」という気持ちになった。
 辛さだけではなく、スープのほんのりした甘さ、塩加減、うまみといった懐かしい味と醤油&脂が、チープながらこの麺にはベストマッチング。
 私はこの麺を好んで食べようとは思わないけれど、このスープで食べるなら是非この麺で食べたいと思う。
 おそらくこれ以上高級な麺や高級なスープを使えば、全然ダメなラーメンになってしまうはずだ(バランスについてわかる素晴らしいエントリ⇒「美味しんぼを検証してみるその2 パンか肉かそれとも調和か」)。

 おそらく作り方は彩華と大して違わないと思う。
 しかし麺とスープのバランス、つまり「ラーメン」というメニューの完成度を考えると、圧倒的に力横綱に軍配が上がる。

 できればもう少し肉が入っていてほしいけど。(^O^)

 白菜の量は結構多く、白菜を麺と一緒に毎回運んでも足りる。これは素晴らしい。

 いやはや。

 参った。

 全く期待していなかったのが、食べ進んでいくうちに

「......え、え? うーん......いやその、へえええ、そうか。......うーん。......あらら、いやいや、これ、いいじゃない......」

 と自分の先入観が覆っていく感覚はなかなか快感だった。

 これを目指して遠路はるばる来る必要はないが、通り道にあるならたまには顔を出したい店。

 ニンニクは食べている時にあまり気にならないくせに、匂いはかなり残る。これが天理系スタミナラーメンの醍醐味だ。\(^O^)/

 この店には武蔵がよく訪れるようだ。他にも正道会館や堺ブレイザーズのポスターなどが貼られていて、店の歴史と常連との信頼関係が伺える。

 こういうのもラーメン屋の理想の形の1つなんだろうなあ。

・食べログ

・公式サイト

突然食いたくなったものリスト:

  • シシカバブ

本日のBGM:
スーダラ節 /植木等






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 2009年7月、9月にやしきたかじんプロデュースでオープンした心斎橋ラーメン(北海道のチェーン店味の時計台による経営)は既に別の店に変わっていた。新しい店も味の時計台が手がけるブランドで、二金堂という。

 ググってみると二金堂は既にいろんな場所で開店しているようで、大阪の心斎橋ラーメン2店舗も業績との天秤で結局改装ということになったんだろう(ヒマそうだったからなあ)。

 で、これは道頓堀店の話。

 道頓堀といえば、全国的に「大阪」といえばこの界隈の映像が一番コテコテで、この辺のかに道楽ずぼらやのふぐ、食いだおれ人形。あるいはひっかけ橋から川に飛び込むバカというのが定番になっている。

 定番になるということは観光地になるということで、現在の道頓堀は観光客だらけ。
#特にその交わされる言葉の半分以上が中国語かというくらい、中国人観光客で賑わっている。
 当然、観光客相手の商売が蔓延ることになる。


二金堂道頓堀店

 道頓堀のラーメン激戦地(*)で、ここの売りはおそらく値段。
 普通のラーメンが450円で提供されている。(金龍・四天王・麺屋7.5Hz+は600円、神座580-680円、黒潮ラーメン寶650円、亀王680円、薩摩っ子850円)

*道頓堀付近のラーメン屋はこんな感じ。⇒GoogleMap


道頓堀周辺のラーメン屋

 はー、いきなり価格勝負ですか。
 別に博多出身の老舗というわけでもなく、チェーン店ならではの片手間感を感じさせる状況ではある。

 で、こういう土地に伝統のないラーメン屋が店を出すとどうなるのか。


大阪名物!! たこ焼き入り!!

 あーーーーーーーあ。

 味の時計台さん......。
 あんたら北海道のみそラーメンの店なんだからさ......わざわざ博多ラーメンなんかに手を出して......で、何? 大阪名物たこ焼き?......それをどうしようってんだよ。

 もうね、こう言っちゃナンだけどね。

 文化の破壊者だよアンタ。

 これでまた大阪が全国の笑い者になるのか。prz

 いいですかみなさん、これやってるの、北海道の人ですから。

 食ってるのは観光客ですから。

 大阪人はこれ作ってないし、食べてないし。

 お願いだから誤解しないで。

「大阪だから、たこ焼き入れときましょうよ。観光客喜びますよ!」
「大阪に来たんだから大阪っぽいもの食べないとね。あ、凄いね大阪ではラーメンにまでたこ焼が入ってるのかーバカだねー。話のタネに食べていこうよ」

 なんていってやがるんだ。ここに「大阪」なんてこれっぽっちもありゃしない。あるのは作る側と食べる側が勝手に作り上げた「架空のオーサカ」だけ。それをキャッチボールして遊んでるだけだ。

 追記。

 ちょっと気がついたんだけど......。


二金堂


一風堂

 何となくさぁ......。
 いや、気のせいだよね? (^^;

突然食いたくなったものリスト:

  • 鰻の握り

本日のBGM:
拝啓、ジョン・レノン /真心ブラザーズ





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 数ヶ月前、某店で少し変わったラーメンを食べた。


メニューにないものなのでとりあえず店名は伏せる

 ごくごくシンプルな塩ラーメン。

 しかしこれがウマく、そして考えさせる、非常に面白いラーメンだった。

 スープは昆布を丁寧にひいたものに粉末のカツオ。
 具はネギ、チャーシュー、メンマ。
 麺は、どうだったかな......。(^^; 多加水のストレート麺だったと思う。

 スープは昆布とカツオだけで、豚骨や鶏ガラなどの動物系は一切使っていない。だから本当に純粋に「和」。その代わりに、浮かべられている油(牛脂・ニンニク・唐辛子くらいだったか)が動物感を出している。この油のおかげで香り、風味が動物系になり、このスープを何の問題も違和感もなくラーメンのスープに仕上げている。

 このスープに中華麺が合わされば、ほんと、これは何の異論もなくやっぱりラーメンなんだよなあ。変わり種のスレスレではなく、余裕のストライクでラーメン。なぜ振らなかった?みたいな、まさにラーメン。

 かねてからラーメンのアイデンティティはカンスイ(を使った中華麺)と油だとは思っていたけれど、それをそのまんま体現したラーメンを食べたわけで、これはほんとに「なるほど」だった。

 具もいたってシンプルで、「最小限」と言ってもいいかもしれない。
 「メンマは麺の間に食べるからメンマや」という某店店主の話は話半分だが(^O^)、メンマはほぼラーメンの具にしか使われていない、ラーメンと一蓮托生の食べ物なのだ。

 チャーシューが薄切りなのも塩ラーメンには合っててよかった。特に食感がよろし。

 いやー、しかし今回はほんと、動物系のスープが一切入ってないことの潔さが衝撃だった。
 いや、頭ではわからないでもないのですよ。風味(フレーバー)というのが味覚にかなり決定的な影響を与えているというのは。

 風味(フレーバー)は「口腔を通して感じられる味と香りの複合感覚」のことで、つまりは食べ物が口に入ってから口から鼻に抜けるときに感じられる香り。食べる前に外から鼻に入って感じる香りはアロマという。一度ご飯を食べるときに、食べ物を口に含んだ状態で口を閉じて鼻で呼吸して、その時に味をどう感じるか試してみるといい。息を吐いているときしか味を感じていないことに気づくはず。

 『めちゃ×2イケてるッ』で、鼻をつまんで(風味がわからないようにして)食べ物を食べ、それが何か当てるというゲーム(シンクロ団体戦)があったけど、鼻をつまむと本当に味がわからなくなる。

 それだけ風味は味覚に決定的な影響を与えている。

 だからうまみはうまみとして昆布・カツオで確保して動物系の風味は別に(油で)出せば、それで動物系の味として認識されるというのはよくわかるのだ。

 わかるけど、それを目の前に出されると、迫力ある。(^O^)

 ラーメンのアイデンティティを強く再認識。いい勉強をさせてもらった。

突然食いたくなったものリスト:

  • マリービスケット

本日のBGM:
花・太陽・雨 /PYG





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 某老舗ラーメン屋で、つけ麺を食べた。

 そこそこ歴史のある、かつての典型的な店。

 どれだけ典型的かと言えば......、ロードサイドで、チェーン店で、ライト豚骨で、無料のキムチバーがあって、サイドメニューがたくさんあって......というくらい典型的な、昔ながらの大阪のラーメン店だ。

 こういう店で、いかにも出入りの問屋が配ってる「御社の一層の売上アップのために」「今、つけ麺が熱い!」なんてチラシからそのまんま抜き出してきたようなつけ麺を食べた。

 「流行ってるそうだしひとつここらでつけ麺とやらを作ってみるべぇか」なんて感じて始めたつけ麺を、そうと知りつつ食べたのは私なわけで、これは食べた私が悪い。
 その店が何十年も気合い入れて頑張ってきた豚骨ラーメンを食べずにこういうメニューを食べたのだから、匿名にするくらいの気遣いを今回はさせてほしい。
 とはいえわかる人にはわかるだろう。それは仕方ない。

 というわけで、某ラーメン店。

 その店はパイカというサイドメニューがある。
 パイカ(豚バラ軟骨)をトロトロに煮込んだもので、これは非常にうまくて、しかも安い。
 なのでこの店に来ればこれを頼むのが吉。


パイカ(¥200)
ぷるんぷるんなのだ

 確か池田のラーメン日本のラーメンの上にこれが乗ってた気がする。あるいはだんじょう軒でも。両方随分前に行ったっきりだから全く同じものかどうか記憶は定かじゃないけど。

 正直、この店で食べるのはこれとライス大だけでもいい。(^O^) (メニューにパイカ丼(¥300)があるのでそれ頼んでもいい) キムチバーはキムチだけじゃなくタクアンなどもあるのでこれだけで十分うまくて安いメシが食える。

 駄菓子菓子、つけ麺(¥800)を頼んでしまうダメ人間な私。

 なんと麺が選べる。「国産小麦太麺」と「全粒粉平うち麺」。


麺が選べる

 へええ。

 さすが太陽製麺、いろんなニーズに応えてるなあ。(^O^)
 ちゅーか、「応えている」というよりは「作り出してる」が正解なんだろうな。

 しかしどんだけ流行に敏感な麺のセレクションですか。あんたは宮田麺児ですかと。(^O^)

 内麦が全てラーメンに合わないとは言わないけれど、その特性よりも単なる「国産」イメージに乗っかろうとしている例があまりに多すぎるんだよなあ。さてこの店はどうか......。
 で、もう1つが全粒粉ですかそうですか。これも流行ってますなあ。食感を犠牲にしてまで全粒粉を使うほどのつけ汁との相性上のメリットあるんでしょうかどうなんでしょう。さてこの店は......。

 ま、いずれも答えは見えてるわけですよ。「わからない」というとウソになる。
 もうこの組み合わせを見ただけで答えはだいたいわかる。だが食う。

 私はつけ麺(国産小麦太麺)(¥800)を頼んだ。


つけ麺(国産小麦太麺)(¥800)

 具はつけ汁の中にネギ、細切れチャーシュー、ナルト、麺の上にチャーシュー、メンマ、ほうれん草、味付け煮玉子、味のり(↑の写真ではこれがめくれ上がっている。みっともない盛り付けだね)。
 麺は中太縮れ麺。
 つけ汁は豚骨。脂多め。魚粉も入っている。

 つけ汁は六厘舎のような「濃厚豚骨魚介」ではなく、大勝軒系のつけ汁を標榜しながらなぜか甘酢を入れず、そこに魚粉入れてみました......という味のように思える。ナルト(笑うくらい薄い)、煮玉子、味のり、メンマ、チャーシューという具の構成からも大勝軒志向がうかがえる。ただしほうれん草は大勝軒にはない。

 これまで私は豚骨で魚介も使っていれば「豚骨魚介」という言葉を使ってきたが、ひょっとしたらこういうのを「豚骨魚介」と呼んでは混乱を招くのかもしれない。確かに豚骨だし魚介も入っているけれど、それでも元々この言葉が指し示していたものは単に「豚骨で魚介」というものではなく、ある一定の味の範囲を指す言葉だったように思うのだ。このつけ汁はそれとは随分違う。

 素直に六厘舎的「濃厚豚骨魚介」にすればまだそれなりのまとまりもあったかもしれないが、大勝軒からいろいろ引き算しましたという感じのつけ汁で、なんかいろんな意味で物足りない。(^^;

 しかしこれだけチャーシューがダメなのはどんなもんかなあ。いや、理由はわかる。レギュラーの豚骨ラーメンと同じチャーシューを使ってるからだ。こういうロードサイドの大型店の場合、ラーメンのチャーシューは仕込みの段階でスライスして(たいてい薄い)冷蔵庫に保存していることが多い。で、盛り付けの時にそれを取り出して載せると。その時点で脂身は真っ白だわね。でもラーメンの場合は熱いスープの上に載せるんだからすぐ温まって溶けるし、少々脂身の量が多くてもスープに溶け出て味や香りになるからあまり気にならない。むしろ薄いスライスの方が全体のバランスとしてはいい。......しかしそれと同じチャーシューをつけ麺の麺の上に載っけられると、薄っぺらいし真っ白の脂身ばかりだし、ウマいはずがない(麺は熱くないので脂は溶けない)。どうせ大勝軒をお手本にするのなら素直に具は大勝軒風につけ汁の中に入れて出せばいいのに。そしたらチャーシューの問題は起きないし、煮玉子の下に味のりを敷いちゃったおかげで麺がのりにくっつきまくって食べにくいのも解決できる。

 味付け煮玉子はえらい乾いていたけれど味付けそのものは悪くなかった。

 しかし残念(^O^)なのは麺だ。

 扱いは悪いし何食わせたいのかわからんし、という感じ。

 国産小麦ってことは中力粉ってことだから、グルテンを補うために強力粉と一緒に使ったり小麦グルテンを足したりしないといけない。その上でモチモチ感が強めの麺ができるはずなのに......、なんで「固め」で茹であげる? 国産小麦を使ってる意味は?

 結局、ラーメンと同じように「麺固めで出しときゃいいでしょ」くらいの感覚しかないんじゃないか。
 「国内産」という名前が欲しいだけで粉の特性なんて考えちゃいないのだ。

 で、麺そのものが悪いのか保存が悪いのか茹でが悪いのか全部が悪いのかわからないが......、こういうこと↓になるわけだ。


切れまくり

 180gくらい(推定)の麺でこんなに麺切れさせてどないすんねんな。┐(´~`)┌

 原因はどうあれこの状態で出てくるという事実だけで、もうこのつけ麺の一切を認めてはいかんのですよ。

 麺だとかつけ汁だとかそんなもの以前に、「ま、いっか」とばかりに切れ麺をこれだけ入れて平気な姿からは、客にうまいものを食わせようという姿勢なんて微塵も感じられない。

 つけ麺のことだってわかっちゃいない。つけ麺は麺が命だってことも、「すすり上げる楽しみ」が身上だってことも、なぁんもわかっちゃいないのだ。

 「本格麺のこだわり」って言葉はあれか、「絶賛発売中」とか「○○の最高傑作、遂に完成」とかの類か。って......え? あ、そう? そうか。そりゃすまん。


「本格麺のこだわり」
(一瞬、下の「全粒粉平うち麺」が「全粒粉手うち麺」に見えてびっくりした)

 なんか、こう......うーん。

 ダメだこりゃ、と。

 冒頭書いたように、これは食べる前からわかっていたことで、食べた私の方が悪いのだ。「悪趣味」な話だ。

 ......にしても、つけ麺以前の話として、麺を食べさせる店としてこういうものを平気で出す神経というのは問われるべきだと思う。

 この店がつけ麺を始めたのは1年前だそうだが、1年間これでやってきたのだろうか。
 少なくともこの1年で、こんな切れ麺は取り除いて出すという対処法は考えられなかったというわけだ。(ま、現実問題としては、テボで茹でて、テボに入れたまんま冷水に入れて水切りして盛り付け......ということをしてるんだろうから、切れ麺が排除される行程がないんだろう)

 酷いなあ。

 ......あ、でもね。

 実は、こういう姿ってある意味ラーメン屋さんが手懸けるつけ麺の1つの典型じゃないのかな。この店はコテコテすぎて極端ではあるけれど、似たような店はいくらでもあると思う。

 2007年1月発行のラーメンガイドブック『関西 激うまラーメン』には432軒(おそらく)の店が掲載されており、1軒につき1メニュー以上、写真付きで紹介されている。
 この中でつけ麺がメインで紹介されている店は5軒。すなわち全体の5/432=1.2%しかなかった。他に2メニュー以上載っている店の二番手扱いでつけ麺が紹介されている店が4軒あり、それを合わせてもつけ麺が紹介されている店は全体の2.1%にすぎない。

 同じ年の『噂のラーメン―関西版 (2007)』(発行は2006/10/30)は掲載194軒中つけ麺で紹介されているのは8軒。つまり8/194=4.1%。『噂のラーメン』は新店や変わったメニューを載せたがる傾向があるので、『激うまラーメン』より多いのも理解できる。
 それにしても4.1%。

 わずか3年前でこうだ。

 コンサルが言うには(「つけ麺維新でつけ麺バブル」)、2005年に「つけ麺維新」(うぷぷ)が起こったそうだ。コンサルは毎年こういうことを言うのだけども、ま、東京にはあったのかもしれない。それが地方に伝搬してくることを見越してこのコンサルが件のエントリで紹介しているDMを全国のラーメン店に送ったのが2008年末。このコンサル単体の動きは単なる一企業の動きとしても、2008年頃に「つけ麺は売れる」「つけ麺導入」が業界的な流れとなっていたことは間違いないだろう。

 ではこの「つけ麺(導入)ブーム」を経てどうなったか。
 『関西激うまラーメン』は↑以降発売されていないので、『噂のラーメン』を見てみる。
 2009/09/30に発行された現行『噂のラーメン 関西版〈2010〉』には234軒の店が紹介されている中、つけ麺が写真入りで紹介されているのは20軒。20/234=8.5%という数字は多いというべきか少ないというべきか。2007年の倍以上になったともいえるけれど、「ブーム」という割にはつけ麺をメインにしている店は今でもさほど多くないということでもあるだろう。それは食べ歩いている人間として実感している。確かに増えてはきたけど、さほど多いわけじゃない。

 ただし、既存のラーメン店がメニュー強化のためにつけ麺を追加導入する例はかなり多い。上記『噂のラーメン 関西版〈2010〉』の234軒中、つけ麺メインではなかった214軒の中にも、メインではないがつけ麺を導入しているラーメン店はおそらくたくさんあるだろう。


ありがちイメージ

 で、最近(2010/04/05)出たばかりの『噂のつけ麺 関西版〈2010〉』を見てみる。

 これは『噂のラーメン』と同じシリーズで、今年初めて刊行された。タイトル通りつけ麺専門の本で、170軒が紹介されている(実は「汁なし麺」「油そば」も入っている)。

 いくら「ブーム」とはいえ、東京じゃあるまいし本を1冊作れるほどの数の専門店は関西にはない。となればこういう本を成り立たせようと思えば「片手間でもいいからとにかくつけ麺を出している店」までを選考範囲にせざるを得ない。結果、掲載170軒中、新店20軒を含めて合計83軒が「本誌初掲載」の店で埋まることとなった。ありていに言えば「ラーメンを載せるほど大した店ではないけれど、つけ麺をやってるんだったら載せよう」となった店が、この中にないとは言えまい。何せ、店頭では出していない、通販のみのつけ麺にまで1ページを割くほどのタマ数の少なさだ。

 例年出ている、ラーメンもつけ麺も関係なしで店舗が紹介されている『噂のラーメン』でつけ麺をメインにしている店は20軒。それが「片手間でもいいから」と集めたら170軒になったということは、どれだけつけ麺がラーメン屋の片手間に導入されているかの参考にはなる数字だろう。

 結局、よくも悪くも「つけ麺ブーム」とやらを支えているのはこういう、「ラーメン屋のつけ麺」なのだ。それが「ブーム」の中身。

 こういう「もともとラーメンをやってたけど、メニュー強化のためにつけ麺を導入しました」という店は本当につけ麺のことを理解しているのだろうか。
 もちろん店それぞれであるから、たった1つの答えなんかあり得ない。
 ただ、ラーメンがメインの店でラーメンとつけ麺のどちらに力を入れるのかを考えれば、ある程度の予想はできる。あとはその度合いだ。

 せめて、ラーメンはつけ麺とは違うということだけでも認識してくれたら、今回のような不幸はもう少し減るんじゃないだろうかと思うんだ。

 世の中のラーメン屋さん。製麺所やコンサルや問屋に乗せられて「メニュー強化」の一貫としてつけ麺を導入するのはいいけれど、こんなもんばかり出してたら自分で自分の首を絞めるだけですよ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 天丼

本日のBGM:
BlackMoon /EZO





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 去年(「ラ産」)に引き続き、ラーメン産業展。

  • 今年は別館で居酒屋展も開催されてた。去年までラーメンの方に出展していたが居酒屋展に移った企業もいくつかあり、前よりも居心地はよさそうだった。(^O^) 居酒屋展もなかなか面白かった。というか、ラーメンの方は目新しいものもなかったし(そりゃそうだわな)、あまり印象ない。
  • 味の素エバラ食品も今年は居酒屋展の方に移っていた(協和発酵は出展なし)ため、ラーメン部門での濃縮スープの今年の主役(^O^)は、創味。試食で配っていたラーメンは笑うくらい典型的でチープなフードコートラーメンだったけど、創味の凄さはそのバリエーションと手軽さだ。夜店の味は創味が作ってると言ってもいい。今年の夏、いろんな夜店でチェックしてみるといいよ。
  • 今年は麺屋棣鄂は出展しておらず。
  • 今年は例のコンサルも出展なし。
  • ホッコクは今年もどさん子より藤平を前面に出してフランチャイズ加盟店を募集していた。ラーメンの試食も提供しており、行列ができていたがかなり早い段階で品切れ。

  • 去年、試食に行列ができていたやしきたかじんの大阪心斎橋ラーメン(by 味の時計台)は、今年は会社ごと出展なし。
  • 日清製粉六厘舎開化楼と共同開発した「傾奇者(かぶきもの)」という粉を出品しており、ブースではこの粉で作った麺をつけ麺にして試食させていた。今年出してたブースの中で一番旨かった。実は去年もここの試食麺が一番旨かった。さすが日清製粉

  • 「傾奇者」は灰分0.47%、粗蛋白10.6%というかなりワイルドな2等粉だ(スペックからだけ想像すれば、味、香りが強く、ごつごつして歯切れはいいという感じか)。当日試食に出された麺は、
    原材料配合比(%)
    小麦粉「傾奇者」100
    全卵粉1
    食塩1
    かん粉(炭酸ナトリウム主体)1
    アルコール2
    29
    という配合だった。アルコールが入っているところを見ると製麺所仕様の配合か。あるいは熟成を見越して? 番手は#16角なので六厘舎で出しているものよりは随分細いし、茹で時間も短めではなかった。だから六厘舎の麺とは全然違うはずだが、これはこれで旨かった。
  • ちなみに日清製粉が去年出していたのは「スーパーファイン」という全粒粉入り小麦粉。製粉技術の差からか、他社の全粒粉入りとは全くクオリティが違っていた。(゚Д゚)
  • しかしこの粉(スーパーファイン)を採用したところはあまりないのか、この1年で食べた全粒粉入り麺でこの粉を使ったと思われる麺はなかった。もっと採用されてもいいのになあ。まあプロの判断というのは素人とは全然違うのだとは思うけど。でも高倉二条ろぉじみたいな麺が食べたいのなら、いっそ蕎麦を食えばいいのにと思うんだ。
  • 今年も鰹節のマルサヤはやってくれた。キャンペーンガールがみんなメイドさん。(^O^)

    去年は顔出しが不安だったからぼかしたけど、どうやらOKみたい

    帰り際にちょうど集合写真を撮ってたので、思わず撮ってしまった。今は反省している。
    他にも女の子にチャイナドレスを着せていたところもあったけども、マルサヤがダントツのクォリティだった。女の子の容姿の問題ではなく、接客のプロとして。
  • あ、別にチャイナドレスさんに変な扱いを受けたわけではないよ。(^^;
  • 当日、『外食レストラン』という業界新聞が無料で配布されていた。業界新聞にありがちな広告的な記事が多いけど、それでも飲食店のヒントになりそうな記事もあってなかなか楽しめた。ただ、かなりイタかったのがこういう↓記事。
    帰ってきた 飲食店のための血液型講座(13)A型上司のA型部下育成法

    いろいろややこしいだろうから、読めない解像度にしておいた
    「エービー海老尾」なる人物による、血液型コラムらしい。この回はA型の課長のA型らしい新人教育だそうで......。
    なんじゃこりゃ。(^^;;;
    ググってみると同連載のバックナンバーのこんな↓記述が引っかかった。
    帰ってきた飲食店のための血液型講座(1)A型客は"有名店""有名料理"に弱い
    外食 2009/05/04 日付 357 号 05 面外食レストラン/外食レストラン

     読者の皆さんは覚えているだろうか? 今から10年前、当紙に「飲食店のための血液型講座」という連載がなされていたことを。何を隠そう小生、エービー海老尾が執筆していた人気連載だった。早いもので、あれから10年が過ぎた。世は再び血液型の大ブーム。ということで、編集部からカムバックの声がかかった。「1年続ければ、かつての連載と合わせ総集編を新刊する」という、編集長の居酒屋談議を信じ、健筆をふるう次第となった。
     さて、カムバックの第1回目は、日本人の代表「A型」を取り上げる。日本人の・・・
    なるほど、一度連載が終了したにもかかわらずまた復活したのか......。
    まあね、経営はある種オカルトではあるけれど。......にしてもねえ。この連載だけで、私的にはこの新聞の信頼度ほとんどなくなったよ。(^^;
    この復活連載ももう1年が経過したわけで、さて、この調子の血液型話がまた書籍化されてしまうのか......。prz
  • 福島鰹という会社のマークがカッコいい。(^O^)

    ほんとは「鰹」という文字じゃなく、「福島」という文字を鰹の形にした方がよかったんだろうと思うけど。
  • つけ麺はもう完全に「定着」段階。製麺所のブースでは、10番とか12番とかの極太麺のサンプルが普通に配られている。 概して製麺所の方はつけ麺に真摯に向き合っていて、業務用つけ汁の会社はまだつけ麺と真っ向から向き合っていないような印象を受けた。「このタレを濃い目に溶けばつけ麺に、薄めに溶けばラーメンに」みたいな安直さ。
  • GABANも今年はなかったなあ。マコーミックはあった。
  • 今年は去年驚かせてくれたトルネード箸を初めとして、店に置く樹脂箸や塗り箸があまりなかった。そんな中、プラスチック割り箸は今年も出展していた。しかもこことは別に、試食にこのプラスチック割り箸を使っているブースが複数あって、露出はかなり多かった。ひょっとしたらこの産業展に合わせてまず出展社に営業をかけて採用してもらったのかもしれない。もし無料で提供していたとしてもかなりいい宣伝になったと思う。
    この割り箸を使うシステムは、まず店に新品の割り箸が1ケース1000膳送られてきて、その送られてきた箱に使用済みの箸を入れて送り返すというもの。会社は回収した箸を工場で(洗うのではなく)粉砕して再生品化するのだそうだ。
    「エコ」なんだそうだけど、さて、これがほんとにエコなのかどうか、私にゃよくわからないよ。
    1つ言えるのは、この割り箸はちょっとプラスチックっぽ過ぎるかな。最近店でもちょくちょく見るようになった洗い箸はもう少しプラスチックを感じさせない工夫があるんだけどなあ。
    ラーメンはやっぱり木の箸で食べた方がおいしく感じるのよ気分だけどさ。
  • 鳥居式らーめん塾のブースがあった。正確には鳥居式らーめん塾やってる大成食品のブース。そういえば泉佐野の某ラーメン店はここの卒業生だ(卒業証書が飾ってあった)。その店は元々関東の某フランチャイズチェーンの店だったのが最近、店を改装し自家製麺を始め屋号も独自のものに変えた。独立してまったく別の店になったというわけ。絶賛する味になったわけではないけども、フランチャイズ店の頃(お話にならない味だった)に比べれば格段の進歩を遂げたと思う。フランチャイズから独立するにあたってこの店主は鳥居式の門をくぐったようだ。鳥居式のカリキュラムを見る限り、ここではラーメン店経営に必要な最低限のことは教えてくれるはず。......ということは、この店が元々加入していたフランチャイズチェーンはその程度のことも店主に教えてくれていなかったということだ。酷いなあ。
  • 店舗デザインの会社の話はなかなか面白い。「ビフォー/アフター」的な楽しさがある。やってることはミニミニコンサルみたいな感じなんだけども、ガチのコンサルと違うのは「教えてやってる」感がないところ。コンサルみたいに「仕掛ける」とかつまらん言葉も使わないし。(^O^) 何というか、なんとか工夫しようという謙虚さが残ってるんだよなあ、こっちには。この違いはきっと、実際の「モノ」があるかどうかの違いなんだろう。店舗デザインは実際にハードがくっついてくるけども、コンサルはソフトしかないから、その分自分たちのアイデアに「付加価値」をつけないと商売にならない。その価値創造のテクニックが「仕掛ける」とか「○○の法則」とか「なぜ◆◇なのか? その答えは▲△にあった!」とかいうフレーズ。それが私には非常に鼻につくのだ。(^O^)
  • 今年もまた、炒飯まっしーん(「炒飯における科学の勝利(化学ではなく)」)が出ていた。あれはほんとに凄い発明品だ。ただ、店舗で導入するには厳しいと思う。(^O^) ⇒総販売元MIKのサイトにあるビデオ
  • 讃岐うどんは機械でもそこそこいい生地が打てると思ってるのだけども、試食したうどんはどれもイマイチだった。しかしそれ以上にダシが残念だった。
  • マルコメの味噌汁サーバー(みそ汁マシン)が面白かった。

    ホシザキ製。中身が見えるところがイイ(本来の目的は残量確認)

    使い方は簡単で、カップにフリーズドライの具を入れて、サービスエリアのお茶のサーバーみたいな機械から味噌汁が出てくるというもの。営業の人は「お店の奧でこれを使ってても(お客さんに)わからない(くらいちゃんとした味噌汁ができます)ですよ」と言ってたけど、こんな楽しいものは表に出した方がいいと思うけどなあ。いろんな味の味噌汁が出る機械がずらっと並んでて、具も横にいろいろあって自分で好きに選べるような店があっても楽しいと思う。卵かけご飯がブームになったように、味噌汁メインで、あとはご飯と漬物だけ(^O^)しかないような店があったら、それなりに儲かりそうな気がする。ほとんどセルフでいけそうだし。
  • ミツカンが早くも「お客さまをひきつける今年のお鍋」を出してた。これから夏になろうというのに。(^O^) 「宴会鍋」「男鍋」「女子鍋」だって。「男鍋」と「女子鍋」の名前の不統一が気になる(^^;が、しかし私はその違和感をわざわざ口に出すような子供ではない。\(^O^)/ ブースで試食を配ってた女の子が、「女子鍋はコラーゲン入りで、お肌プルプルになります」みたいなことを言ってた。
    「食べさせてもらったの?」
    「私も食させてもらったんですけど、私はなんか、ダメみたいです......(苦笑)」
    というのがなかなかかわいらしかった。(^O^) ここで「コラーゲンの経口摂取は......」などと言い出すこともしない私は、やっぱり大人だね。\(^O^)/



    右手をどこにやっていいかわからなかったそうだ。(^O^)
  • とはいえミツカンもちゃんと考えていて、他にも夏に向けて「激辛炎上鍋」と「かき氷鍋」を用意していた。「激辛炎上鍋」はチゲ鍋ベースでだいたい想像がつくものだけど、「かき氷鍋」って......?
    ミツカンの地鶏ちゃんこ鍋スープ、すき焼き割り下をベースにして、トマトジュース、プチトマトを使って豆腐や牛しゃぶを入れて食べる。なるほど、それはそれで面白いかもしれない。
  • オーディオテクニカ製シャリ玉自動整列機。

    他にもいろいろあった。

  • ルーちゃんギョーザのフジフーヅが餃子を配ってた。フジフーヅの餃子は普通のスーパーで売ってる生餃子もチルド餃子もおいしい。しかし話を聞くとスーパーでは八洋食品に売り負けするそうだ。考えられん。フジフーヅ八洋食品みたいにパッケージをやたら変えればいいのに。(^O^)
  • 白鶴酒造のブースで、機械での熱燗と湯煎での熱燗を、同じ酒、同じ温度で飲み比べさせてもらった。湯煎の方が格段にやわらかかった。なんでだろうなあ。面白い。
  • 居酒屋展の方は食材の問屋が多く出店しており、ノリがラーメン産業展の方と少し違っていた(居酒屋展だけ3号館で、その他[ラーメン産業展・うどん・そば産業展・店舗環境改善展・省エネ・省CO2コスト削減対策展]は2号館)。居酒屋展の方は体育会系のノリ。
  • そういえば今年はのらやも出してなかったなあ。あのぬいぐるみはさすがに暑すぎたか。(^O^)
  • 大黒ソースも出展していた。こんなところでソースと出会おうとは。(^O^) こんなにたくさんの大黒ソースを見たのは初めてだ。

    左からたこ焼きソース、徳用とんかつソース、お好みソース、フルーツソース、焼きそばソース

    左から激辛スパイスソース、おりソース、ウスターソース
  • 今年も西山製麺は一番いい位置に大きなスペースを確保していた。とても頑張っている。これでもう少し麺がうまけりゃなあ。(^^; いやきっと味噌ラーメンの麺はうまいのだろうと思う。しかしつけ麺の麺はやっぱり守備範囲外という感じ。
  • いくつかの製麺業者、製粉業者に聞いたが、国内産小麦を使用する一番の理由は、やはり「国産」の安心イメージだそうだ。「食感」や「味」を一番に挙げたところはなかった。

突然食いたくなったものリスト:

  • 肉じゃが

本日のBGM:
Taste Revenge /SANCTUARY
来日というウワサを聞いたが、再結成したの?? 昔来た時は東京のみのショウケースだったから、もしウワサが本当なら今度は大阪にも来てもらいたいなあ。叫びたいよ、「Revenge!」って。(^O^)





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麺野郎のインドマグロ鉄火巻(¥500)
 

 「脂が乗ってますんで、醤油をたっぷりつけても大丈夫です」

 といわれ、どっぷりつけて食う。

 ......。

 うひゃひゃひゃひゃ。
 旨いと笑けてくるね。

 いやーこれは凄い。うまい。たまらん。
 マグロの脂の乗り具合ももちろん素晴らしいが、特に冬~春頃だと、海苔が素晴らしい。

 パクリといくとまず海苔の香りが口に広がる。噛むと海苔が「パツン」と千切れる感覚の後にシャリとネタが程よい弾力で歯を受ける。このシャリがこれまたうまい。何かね、昔の海苔ってこういう香りがしたよなあっていう心地よさがまずあって、その次に「メシうまっ」と思ってたらマグロの脂がどか~~んと出てきて、全部呑み込んだ後もマグロの脂と海苔の風味がかなり尾を引いて残る。この余韻が、楽しい。

 これで500円かっ!?(ザワッ)

 私は寿司は食べ慣れていないのであまり評価のボキャブラリーはもっていないのだが、ネタももちろんいいのだけども、海苔とシャリが旨い寿司ってのはいいなあ。

 ちなみに鉄火巻のネタ(マグロ)はその時々によって変わるし、値段もそれによって変動するのでこの値段で同じようなのが食べられるかどうかは時の運だ。

・食べログ - 麺野郎


大前田の限定 赤ワイン煮ぶっかけ(¥900)

 

店構え@大前田
前に行った時に撮れなかったので。(^O^)

 4月下旬にオープンしたての大前田で出されている限定のまぜ麺が、限定 赤ワイン煮ぶっかけ


限定 赤ワイン煮ぶっかけ@大前田
チーズがかかってる

 かなり大ざっぱな言い方をすれば、「トマトソースのぶっかけ麺」ということになる。

 これは正直、「反則」気味かなぁと思ったりもする。

 「スパゲッティじゃんこれ」みたいな。

 何度か書いたことがあるが、ラーメン屋さんがその麺を使って創作のメニューを作る場合、一番つまらないのが、何か別の麺の代替品として中華麺を使うというやり方だと思っている。

 それはたいていの場合、中華麺を使うことで結果的にそのメニューがニセモノとなり、「だったら本物を食べた方が旨いよ」ということになるからだ。

夏麺について
http://taizo3.net/hietaro/2009/07/post-4.php

 この赤ワイン煮ぶっかけもそれかも、とか思ったりしたわけだ。特に麺哲の麺の中にはスパゲッティっぽいイメージの麺も記憶にあるので。

 「確かにいいけど、だったらデュラムセモリナの本物のスパゲッティの麺を使えばもっと旨いよ」

 てなことになるのではないかと。

 ところがねえ。

 この中華麺はこの中華麺で、イケるのよ。
 この弾力ある食感はスパゲッティでは代用できない、中華麺にしか出せない食感だわ。
 この麺はつけ麺に使っているのと同じなのかな?
 いずれにせよ他の麺野郎のつけ麺の麺でも麺哲のラーメンでもない麺で、大前田のオリジナルなんだろう。このキョーレツなぶっかけダレ(何て呼ぶのか知らない(^^; )に負けていない。
 麺哲系の高加水麺はぶっかけ麺に合ってるのかもしれない。高加水だからぶっかけダレがずっと絡みついてても水分をなかなか吸わずに気持ちよく食べ続けられる。


「限定」ではあるが、たいていは大丈夫そう

 このソース、ほんといろんなものが入ってる。トマト、人参、しめじ、シイタケ、温泉玉子、ネギ、鶏肉、牛肉、玉ネギ(?)、唐辛子......。
 「赤ワイン煮」とあるからには、これを赤ワインで煮込んでるんだろう。よくわからないけど。(^O^)

 これはいいよ。
 ↑みたいな「何かの代替品かどうか」みたいな理屈を有無を言わさず押し込める力がある。

 かなりの量なのにガツガツと食べ進んでしまう。この量で最後まで飽きずに食べられるのはそれだけで大したものだ。腹減っていたこともあるけれど、このボリューム(麺300gでこの重厚ぶっかけダレがかかっている)でこの味わいってのは、いいね。うん。かなりジャンクでキッチュではあるけど、一本芯の通ったジャンクだ。

 うむ。
 決してメインにしちゃいけない味。(^O^) 「限定」としてメニューの端っこに書いてあるのは非常に賢明なやり方だと思う。
 しかし一度は食べてみれ。

※麺は150~350gくらいまで選べる(値段は同じ)。ただ、グラム数以上のボリュームがあるので(具が凄いので)、普通につけ麺で食う量の50~100g少なめに頼むのがいいかもしれない。

 茹でる前に手でキュっとやるくらいの、ほんのちょっとの縮れがあってもいいかもなあ。

・食べログ - 大前田


麺哲の盛り(¥1000)

 

盛り@麺哲
500gまで1000円。100g増える毎に+100円。
写真は600g。

 大勝軒の盛りそばではなく、そば屋の盛りそばのイメージの方が近い。

 麺哲の盛りは以前、近鉄の物産展で食べたことがあるが、麺哲の店舗で食べたことはなかった。

麺野郎 by 麺哲@あべの近鉄
http://taizo3.net/hietaro/2009/06/_by.php

 物産展では出張店舗ということもあり、また値段も800円だったわけで、店で出すよりもどうしてもクオリティは落ちてしまうという話だった。
 特に肉が違うのだとか。

 この麺は庄司氏が「あれは最高です」という自信の麺だ。
 その言葉通り、ざるそばのように麺をつゆに浸して食べる麺の1つの完成形のように思える。写真からも分かる通り、この麺はとても細い。しかし歯ごたえはいい。とはいえ九州豚骨のような、茹で時間を少なくする(茹でが足りないようにする)ことで実現する固さではなく、ちゃんと茹でてもそうなるように作ってあるのだ。これはなかなか。(茹でが足りなくて固いのと、コシがあるというのは違うだろう)


ネギが違う。芸が細かい。
途中でつけ汁がなくなったら足してくれた。

 近鉄で食べた時は「少し固い」と書いたが、それもそのはず、店で出すより20秒早く茹であげていたそうだ。より一般的な客層を意識して、計算してのことだという。

 だから今回食べたこの麺こそが、本来想定されている固さ/柔らかさということだ。
 抜群の麺だ。

 つけ汁とのバランスも大したものですよ。

 盛りは「ひやひや」で提供されるが、この麺を「ひやあつ」(つけ汁が温かい、つけ麺の標準的なフォーメーション)で食べるとこの麺はどうなるだろうと考えると、美味しく食べるのはこれまた難しくなりそうな気がする。

 つまり、この麺は「ひやひや」で食べるべき麺なのだ。

 で、チャーシュー。
 近鉄の時に「「ラーメン」類のアイデンィティが中華麺と脂であるなら、このチャーシューこそがこのつけ麺を「ざるそばの代用品」という立場から解放している」と書いたけども、チャーシューは近鉄の時よりもいい肉を使っているそうだ。
 確かにうまかった。

 ただ、私はもうちょっと脂分があるものが欲しかったな。
 このチャーシューも柔らかくて美味しい(見かけはちょっとパサついてみえるけど)のだけど、できればもう少し薄くて麺と一緒に口に入りやすい大きさのものがよかった。つまり肉の食感と脂の旨味が感じられるものがね。麺の食感がいいので、肉はそんなに強い食感でなくてもいい。
 ま、このへんは好みの問題。

 うまい麺だよ。
 何せ600gをペロリだ。(^O^)

・食べログ - 麺哲

突然食いたくなったものリスト:

  • ういろう

本日のBGM:
Fly,Fly Away /MAD MAX
なかなかいいバンドだったんだよね。Michael Vossはいいソングライターだ。





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 古いHDDからは懐かしい写真がたくさん出てくる。
 今回はラーメン屋編。

 単に古い写真は沢山あるのだけども、他の店は「ラーメン屋」としてフォルダにまとめていて、これはバックアップしている。しかしこれらは何故か「未整理」となっていて古いHDDの片隅に埋もれて忘れ去られていた。

 いずれも2001年前後の写真。

 開店2年目くらいの純情屋の写真が出てきた。

 昔は日除けのれんではなく、提灯だったんだよなあ。


昔の純情屋の店構え

 そして昔は、製麺を店の中でしていたのだ。
 この↓のれんの奧で。


製麺スペース

 これはちょっとレアな写真かもしれない。(^O^)
 そういやこののれんは今どこにあるんだろう。

 幻のらーめん市場の写真。


ラーメン市場


かなり大きい

 カッパクリエイトがやってた店舗らしく、半年くらいであっさりと撤退した後は、とくの屋(得得うどんの低価格店舗)やかっぱ厨房(キッチン)(量り売りのバイキング店舗)など、この場所はカッパクリエイトの新規事業の実験場みたいになった。今は自然食品を使った店になってるけど、経営がどうなってるのかは知らない。

 同時期に八尾にも同規模の店舗があり、そこは山頭火の関西1号店⇒かっぱ厨房(キッチン)になった記憶がある。

 こちらは幻、かつ伝説(^O^)の戸張ラーメン 泉北店。\(^O^)/


戸張ラーメン 泉北店

 なかなか素敵な味だった(^O^)けども、それでも結構長い間(5~6年)頑張ってた。
 現在は花屋さんになってる。

 六甲アイランドの本店は現在、息子さんが継いでラーメン真として存続している。

 現在竹麺亭があるこの場所はこれまでラーメン店ばかりが参入しては消えていった場所で、東麺房は3つか4つくらい前に入っていたフランチャイズの店舗。


東麺房

 この店には2回行った記憶がある。
 ラーメンそのものの味は大したことなかったけど、カクテキ(大根キムチ)が食べ放題で、これが非常にうまかった。
 ところが2年後くらいに行ったらカクテキの食べ放題がなくなっており、だったら行く意味がなくなって(^^;行かなくなったらいつの間にかなくなってた。
 東麺房は大阪には他にももう1店舗、羽曳野の外環状線沿いにあって、これは数年前まで営業していた。入ったことはないけど。

 2010年5月現在、大阪府内に東麺房の店舗はない。

 この場所に竹麺亭が定着してくれたのは嬉しい限りだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 富士宮焼そば

本日のBGM:
ロックンロールの真っ最中 /サンハウス





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 宮田麺児は漫才コンビ「シャンプーハット」のてつじがプロデュースする店で4月にオープンした新しい店。

のれんは関西風で、「麺屋棣鄂 贈」
店構え@宮田麺児

 てつじはつけ麺が大好きで、自ら「つけ麺王子」を名のり、テレビでもつけ麺を多く紹介している。
 例えばこんな↓感じで。

(「つけ麺の伝道師てつじ 伝説の麺MTGを求めて」2008/10/18放送『モモコのOH!ソレ!みーよ』より)

 彼の「つけ麺は麺が主役」という主張は、同じつけ麺好きとしては大いに頷けるところでもあり、彼のことも別に悪しからず思ってはいた。

 そのてつじがとうとう自分のつけ麺の店をオープンさせたというわけだ(彼が店とどういう関わり方をしているのかはよく知らないけど、店名は彼の本名から取っているそうだ)。
 さすがに自家製麺ではないようだが、↑の番組にも出てくる製麺所・麺屋棣鄂(めんやていがく)の麺を使うということで、このコラボ(^O^)で最終的にどんな麺が出てくるのか、私は結構期待していたのだ。

 中には「しょせんはタレントさんだから......」という意見ももちろんあるのだけども、同じつけ麺好きとしては、それでもやり方によってはいいものは出せるんじゃないかという願望があったのも事実だ。プレイヤーでなくても監督はできる......かも、みたいな。

 てつじのこの店は、彼が出演するローカル情報番組やバラエティでも採り上げられ関西圏ではそれなりに話題になった。

カップル率高し。つけ麺を初めて食べる人も多いのではなかろうか
行列@宮田麺児

 さすが話題の店だ。開店からまだ半月(2010/04/16オープン)でもあるしね。
 しかも行列に列んでいる人の種類が普通のラーメン/つけ麺屋とは全然違う。
 群青の行列と比べてみればよい。(^O^)

 東京の人気店をテレビで見るとこれとは比べものにならないくらい恐ろしく長いのに驚くが、関西ではこのくらいの行列でも珍しい。

 待っている間にガラス越しに厨房内を覗くと......。


ガラスの奧に見える麺屋棣鄂のネーム入り麺箱

 麺箱がここに置かれているのもアピールの内でしょうな。

 行列が進んで券売機のところまで来たら食券を買う。


券売機

 選択肢は3種類の麺の並(全て180g/¥850)と大盛り(全て270g/¥1000)。あとは別麺(180g/¥350)とトッピング。つけ汁は1種類固定。

 「麺」重視のてつじらしいメニュー構成といえそう。
 でもちょっと高い。
 現在、標準的なつけ麺の麺の量はコンサルに指摘されるまでもなく、だいたい200~250gだ。180gだと、まず「少なっ」と思われる。さらに別麺が凄い。180gで¥350。麺は3種類あるので2人で来たときなどこれを1種類頼んで全種類制覇してみて!というのが売りらしい。それはそれで楽しいし、この値付け自体にはそういうこともあるかなとは思うが、それでも割高感を感じるなという方が無理。

 麺は3種類あった。
 てつじ考案というT2Gは説明によると「真っ白な麺に全粒粉がふんわり混ざっている、リングイネタイプのだ円形の切り口」「切番手は12番」でASW、プライムハードを使ってるのだそうだ。(リングイネって何じゃろ?
 麺屋棣鄂の作になるというJF100は国産小麦100%だそうだ。これの説明文はどうにも日本語になってないというか、ヘンだよ。

シルクの様な上質感をのどごしで感じるための麺。
真っ白な平打ち麺はちょっと太めの切番手は8番。
キメの細かさがのどで感じる、とにかく優しくて繊細。
国産小麦100%の特長「もちもちちゅるん!」としたのどごしをお楽しみください。
北海道産小麦5種を季節に合わせてブレンドした、江別製粉所の特上小麦粉で作った麺。
5種類の国産小麦をラーメン専用にブレンドした粉。
切り番手を太くしたのは繊細さの中に小麦の心強さを残したいから。

 国産小麦・5種類ってのを何回言えば気がすむのかと。(^^;
 「小麦の強さ」ってのもわけわからん。......と思ったら、サイトにあるこの部分は誤植のようだ。紙のパンフレットには「強さ」とある。そりゃそうだろうな。(^O^)

 もう1つのNB50は「外皮を20%だけ取り除いた内麦粉を50%ブレンド」したそうだ。16番。「さらにローストした麦芽を振り掛けて食べます」と。この麺は誰による考案かは書いてない。意図もよく解らない。

 この店も内麦使用を強調してるな(「国産小麦」と「内麦」という言葉が出てくるが、両方同じ意味ね)。ようわかんなあ。まるで内麦が高級品であるかのような印象を与える書き方だけど、これは意図的なものか......。

 まあしかし、麺にこだわってるらしいことはわかった。
 いいものを食べさせてくれそうな気がする。

 やっと順番が回ってきて食券を渡すと、そのまま2階に通された。
 なるほど、2階があったとは。

 しばらく待つと麺とつけ汁が運ばれてきた。


T2G(ネーミングはおそらく「てつじ」から)
全ての麺にメンマ、煮玉子、もやし、ネギが載せられている



JF100(おそらく「Japanese Flour 日本の小麦 100%」から)
幅は8番だけど、厚さはそれほどないので思いっきり平麺



NB50(おそらく「内麦50%」から)
かかってるのはすりゴマではなく、ローストした麦芽だそうな



つけ汁(ベジポタ)
トマトは最後に入れているだけなの、トマトスープではないそうな

 つけ汁は東京で流行の兆しを見せている(と石山勇人北島秀一が書いてた)「ベジポタ」だそうだ。関西にはなかった味。

 器はステンレス製?の真空二重構造になっててつけ汁が冷めにくいように工夫されている。
 さらにこの器は縦に細長くなっている。これもおそらく空気に触れる面積を小さくして冷めにくくするためだと思う。

#ただ、レンゲが標準で用意されていないのはちょっと意外だった。スープ割りの時に店員さんに頼んだら「レンゲ......ですか」とかなり戸惑いながら引っ込んでいき、かなり待ってやっと出してくれた。レンゲを頼まれて戸惑っていたのにもびっくりだし、それでいて時間がかかりはしたものの、レンゲが実はあった(^O^)ということにもびっくりだ。

 まあ器の話はいいよ。ベジポタの話も、別にいい。とりあえずはあまりおいしく感じられなかったけど、今のところはそういう問題ではないので。

 とにかく、麺が酷かった。

 3人で行ってそれぞれ1種類、つまりこの店の3種類全部を頼んだのだが、その全てがダメだった。

 普通に出してもらえたのなら、好みの問題として3種類の中で順位もつくだろうと思うが、全部ダメって。(^^;

 つまり、麺そのもののポテンシャル(麺屋棣鄂の仕事)以前というか以後というか、つまり(製麺所ではなく)店の問題だと思うんだ。
 結局、麺の扱い方が酷かったんだと思う。

 ↑の写真の通り、この日も宮田麺児は凄い行列だった。
 厨房は天手古舞いだったのだろうと思う。
 忙しい上に麺が3種類もあり、おそらくそれぞれ茹で時間が違う(はず)。
 太麺が売りだから、茹で時間そのものもかなりかかるはず。

 ......にもかかわらず、注文して5分ほどで全ての麺が同時に出てきた。

 ほんまかいな。

 まあしかし食券制でもあるし(ということは行列している人がどの麺を食べようとしているか、券売機から事前に厨房に通知されるようなシステムを導入している可能性も......ないだろうけど、あるかもしれない(^O^))、私たちが席に着く時間まで計算して茹で始められていたのかもしれないじゃないか。だから関について5分後に全部一緒に出てきた......とすれば、これは完璧なオペレーションなわけで。

 駄菓子菓子、そういう好意的な解釈はこの麺そのものによって打ち砕かれたのだった。

 おそらく......おそらくの話。これだけ太い麺は、大きな茹で釜の中で煮立った茹の中を泳がせながら茹でなきゃいけないのだと思う。麺をテボに入れてそれを湯に浸けて茹でるのなら、なるべく大きなテポにして麺が泳げるようにしたり、小さいテボしかなければこまめに箸でほぐしてやらないといけない。どういう原理なのかはわからないが、特に太麺は、泳がせて茹でないと粘土のような不快な歯ごたえになって非常にマズくなる(粘土は幼稚園以来食ったことないけど)。

#テボは湯切りしやすいし時間差で茹でることもできるので(大釜に麺を泳がせるやり方だと、一度麺を入れてしまうと、それが茹で上がるまで釜がふさがったままになる=新たに麺を投入できない。テボを使うと麺が個別に茹でられるので時間差での投入が可能になる)、多くの客をさばくには(店側には)都合がいいのだ。

 そして当然、茹でたらすぐに客に出す。

 このあたりがちゃんとできてなかったんじゃないかなあと思う。

 これだけ混雑してたらそういうことにもなっちゃうんだろう。
 オープン以来の行列で、厨房はかなり一杯一杯だったはず。

 「客をさばく」ことの方が「いい麺を出す」よりも一瞬でも上位に来ちゃうことは、こういう状況ならある意味仕方がないのだろう。

 となれば、この結果でこの店のことを決めつけちゃ気の毒という気もする。
 半年もすればこういう混雑も収まっているだろうから、その時に改めて本当にてつじが出そうと思っているものを食べさせていただこう。

 ......ただ、1つ、「懸念」はある。

 この問題は最初に書いた、「プレイヤーでなくても監督はできる」のか、という話に関わってくる。
 従業員みんながてつじであるわけではない、という当たり前の話。

 てつじがこの店にどう関わっているのであれ、彼が芸能人である以上、この店は彼の「副業」の域を超えるものではないだろう。となれば、この店に彼がかける時間は制限されざるを得ない。つまり、この店で1日の大半の時間を過ごしている従業員に対して、てつじの実質的な発言力もまた制限されるはずだ。一緒に現場で働いていないのだから、現場に対して「経営者」や「プロデューサー」という肩書きでは埋めきらないギャップがあるのは当然のことだ。

 で、実はその部分がつけ麺には非常に重要な部分なんだ。


確かにそうだが、君が手にしているその麺はまだ「半完成品」なんだぞ

 いやほんとに、つけ麺の命は麺だ。そして麺を一番美味しく提供するには麺そのものの質が高くないといけないのは当然として、しかしそれだけでは全く不十分なんだ。てつじが「絶対の信用」を置いているという麺屋棣鄂の麺が本当に彼の言うような高品質な麺であったとしても、それをちゃんと保存してなかったりちゃんと茹でてなかったりちゃんと締めてなかったりちゃんと湯切りしてなかったり......であれば、旨いつけ麺を提供するのはとうてい無理だ。

 とすれば、彼の言う「麺が命なんや」の「麺」って一体何?

 私はこれを、奇しくも同じ麺屋棣鄂の麺(MTG)で痛烈に理解した(「MTG巡りの顛末(長いよ)【訂正あり】」)。
 その時と全く同じことを感じるとは。

 調理現場の役割というのはまさに麺を最終的に処理する、非常に重要な役割だ。普通の店ならば店主が自分でやるだろうし、規模が大きいのであれば自分の情熱(という言葉が大袈裟であれば「その人が描く完成形」と言い換えてもいい)を理解して動いてくれる人を育成するだろう。これは「麺を選ぶ」であるとか「組み合わせを考える」みたいな部分とは程遠い、「ショカツ」の管轄なのだ。

 もしも「ショカツ」がてつじの情熱、いやそれ以前につけ麺がどういうものであるかを理解してなかった場合、どうなんだろう。開店当初の忙しさを乗り切って固まった現場のやり方に、「ホンチョー」のてつじが介入できるのか。恐らく無理なんじゃないか。

 とすればその部分は一番最初に念入りに両者がすり合わせをしておかなくてはならないことであって、私のいう「懸念」とは、本当にそれができていたのかという過去形の懸念だ。もちろんそれがちゃんとできていて、私が食べた麺は「たまたま」であったのならそれに越したことはない。半年後に行った時にはちゃんと評価できる麺を出してくれるだろう。

 そうであればいいと思う。

 てつじがこだわる「麺」とは何ぞ?

食べログ

 スタッフはあくまでもアルバイトで、他の店のように将来の独立開業を目指して修業をするというスタンスでもないわけで......。

つけ麺王子こと【てつじ】のつけ麺専門店がNEW OPEN!

関西一週間つけ麺コーナーで連載され、テレビでもつけ麺のスペシャリストとして紹介されている『つけ麺王子』こと浪速の芸人の【てつじ】のつけ麺専門店が東心斎橋に堂々OPEN☆オープニングスタッフを大募集!

タレントの来店も多数あり、この春注目度UP!! テレビや雑誌の取材も期待大です☆
新しいピカピカのお店で一緒に頑張ってくれる方大歓迎で~す!

4月16日OPENです☆

 ちゅう感じ。

 麺は金属のザルに盛りつけられ、それが丼に載せられて出てくる。水切りをよくするための工夫だろう。真空二重構造の器といい、ハードはほんといろいろ工夫してるんだ。

 ソフトなんだよなあ。


ザルを持ち上げてみた
 

 てつじ、期待してるんやで。

 一番イヤな解釈は、

「つけ麺で売ってるタレントさんの名前を利用して、いっちょ儲けてやろうという業者が出てきた」

 というもの。
 正直あり得る話だし、この値付けにはかなり疑問を感じる部分はある。

 ......ただまあ、そういう解釈は一番最後でいいんじゃないかと思ってるんだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • チンジャオロースー&白飯

本日のBGM:
Agents of Steel /AGENT STEEL





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 以前、つけ麺野郎という店を御紹介したことがある。

つけ麺野郎@川西市
http://taizo3.net/hietaro/2009/10/post-136.php

 奇遇なことに偶然にも、近くにある麺野郎をたまたま連想しちゃって戸惑っちゃったことがあった。

 ダメだよねえ、全然違う店なのに、連想しちゃうこっちが悪いのだ。
 深く反省せねば。


 と、全く関係のない雑談はさておき。
 気を取り直して今回はあるラーメンのフランチャイズチェーン(FC)を御紹介。

 このラーメンチェーン店はこの数年、関東、東海地方で日の出の勢いで店舗数を増やしている。まさにフランチャイズ・チェーン・オブ・ライジング・サンですよ。

 御紹介しよう。その名も、

哲麺
哲麺

 だーーーーっっ!!!
 はいはいそこそこ、静かにー!
 もちろん現代日本語の横読みは左から右に読むんですよ。「てつめん」ですよ。
 右から読んじゃうオッサンは放っていきますよー。

 この哲麺、1号店は2006年、東京都八王子市で開業した。

 このチェーン店を手懸けるのは、あの巨大お好み焼チェーン道とん堀

 何? 知らない? こっちはあの!とまで言って盛り上がってるのに何言ってんだよ。
 大阪に住んでて、全国で300店舗近く展開するこんなに大きいお好み焼チェーンを知らないの??

 ......って、無理もないわな。

 名前は道とん堀だけど、実はこの会社、大阪の会社ではないのだ。本社は東京都福生市にある。どうしてこんな名前をつけたのかって? 知らないよそんなこと。
 このチェーン店が本当に道頓堀に「大阪本店」を構えたのは3年前のこと。(記事1記事2

 現在、大阪府下に道とん堀は4店舗ある。そして大阪市内ということになると「大阪本店」1店舗しかない。(↑の「記事1」では「3年後[=2010年]には関西圏で150店舗まで増やす計画」とあるけど、大丈夫かな?)

 まあね。
 旨いんだったら確かにそれはそれでいいんだよ。......ただ、しかし、

 ややこしい名前をつけるよなあ

 やっちゃいかんのかといえばそんなことは確かにないからいいんだけどね。もちろん。単にややこしいというだけで。

 おっとっとっと。今回はお好み焼チェーンの話じゃないよ。

 哲麺の話ですよ。

 豚骨だそうですよ。
 こだわりの極細低加水麺は「こなおとし」から「やわらかめ」まで、2~90秒と茹で上がり時間が早くてスープになじみやすいんだそうですよ。

 メインメニューの醤油豚骨ラーメン塩豚骨ラーメンが500円、替玉50円という嬉しい価格設定。夏季限定でつけ麺もあるぞ!!

#替玉50円ってのはほんとに凄いなあ。この哲麺は麺を製麺業者から仕入れているそうだ。これから自家製麺に移行する予定だとはいえ、それにしても2006年の開店当初からずっと替玉は50円で変わってないんだから、ほんとに大丈夫なのか?と思う。

関西風ののれんですね
初代哲麺

 この店名の由来は、どうやら店主・中西哲之氏の名前かららしい。なーるほどなるほど、そりゃ哲麺になるよね。店長の名前なんだもん。開店当初から経営は道とん堀がやってたはずだけどね。
 しかしあなた、この店長がどんな人なのか知ろうとしてはいけないよ。名前をググッても、哲麺のFC募集のサイトか宣伝サイトしかヒットしないからね。あまり表に出ない、とてもシャイな人なのだ、きっと。

#この人の店の話は結構いい加減なのか、情報が錯綜している。最初の哲麺がオープンしたのは八王子市らしいが、この時期が2006/01とか2006/03とか情報はバラバラ。それに現在、初代哲麺は昭島市にあって、八王子市の店は二代目哲麺ということになっている。では最初の店が「二代目」を名乗ったのかと思えば、このサイトを見る限り、中西哲之氏は初代哲麺(昭島市)にいる。どないなっとんのかと。二代目以降は暖簾分けの店だというから、初代と二代目は資本的にもつながっていないはずで、「両方ともに顔を出している」ということもあり得ない。わけわからん。

 そんな哲麺だが、これがもの凄い勢いで増殖している。暖簾分けを始めた2008年からわずか2年の2010/04/08現在、早くも東京・神奈川・岐阜に17店舗に達した。さらに現在6件以上の物件待ちがあるというから、この勢いはまだまだ止まらない。
#どうしてこの3都県に集中してるかというと、おそらくフランチャイジーが個人ではなく法人だから。地元の会社がやってるんだろう。

 さすが道とん堀
 ラーメンをお好み焼きに次ぐ第2の柱にとの意気込みが感じられる。
 この勢いに乗って哲麺もそろそろ大阪にも進出だろうか。

 とすれば3年前に道とん堀大阪本店を道頓堀のド真ん中、千房わらいの間、鶴橋風月の斜め向かいというチャレンジングな立地に華々しく登場させたように、△代目哲麺(大阪本店)は蛍池あたりに出店することになるんじゃないかと、大胆に予想してみたっ。

 みんな、楽しみに待とうではないか。


隠し画像(見ちゃダメ!)



食べログ


 しかしこのニュースリリースはワロタ。

<スープのこだわり>
新鮮な豚骨と鶏ガラをじっくりと常圧で10時間以上炊きパイタンに仕上げています。
鶏がらスープを加え、まろやかさを追及。
濃縮豚骨ベースに、4種類の削り節を加え、仕上げに鶏油(チー油)を加え後味をすっきりさせました。
黒マー油でコクと香りを一層引き出した「哲麺」秘伝のスープです。
化学調味料無添加は一切不使用です。

 はいココ笑うところですよ。

化学調味料無添加一切不使用です」となっ!?


突然食いたくなったものリスト:
  • ハイカラうどん

本日のBGM:
36℃の記憶 /早瀬優香子

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 最近はあまり新店に行くことがなかったのだけれど、GWにいくつか行ってみた。
 その中で系統の似ている(豚骨魚介)2店について。

 紋次郎@福島は2010/04/03、二代目みさわ@心斎橋は2010/03/19オープンという、両方とも非常に新しい店。

 まずはつけ麺 紋次郎@福島。

関東の店とのコラボだからかな? のれんも関東風
紋次郎@福島

 紋次郎玉五郎のセカンド・ブランドだそうだ。
 
 豚骨魚介・極太麺で「西の六厘舎、東のつけめんTETSU」とも並び称される東京の超人気店TETSUとのコラボのようで、言われてみれば店の内外に貼られている「つけ麺の食べ方」というイラストは、TETSUの京都拉麺小路店で見たイラストとよく似ている(同じではない)。


紋次郎のイラスト

TETSUのイラスト

 そして麺は六厘舎TETSUで採用されている(TETSUは現在は自家製麺だそうだ。京都店もそうだった)製麺所浅草開化楼からのもの。

 凄いねえ。このフォーメーション。

 ......つまりは東京では大成功し、最近ではいくつか関西にも登場してきた、「またお前か」の、いわば総元締めというところだろうか。
 なお紋次郎の近くにはみさわの本店もあり、こちらも六厘舎とよく似ているという評判を開店当初から聞いている(行ったことはない)。

 とはいえしかし、こういうスペック的なウリ文句は話半分に聞いておき過度な期待は持たないというのが、経験を重ねてきたラヲタの健全な姿である。(^O^)

 玉五郎の仕事はそれなりに認めているし食べに行くけれど、絶賛してこりゃ凄い!と思っているわけでもないし。

 それに、このあたりの「東京で大成功」のフォーメーションは、こういう↓お話がついて回っているのだし。

つけ麺維新でつけ麺バブル
http://taizo3.net/hietaro/2008/11/post_450.php

Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)
http://taizo3.net/hietaro/2009/08/lets.php

 さて紋次郎、いざ行ってみると、ちょっと陰になった路地にあるのでなかなか見つけられず少し迷った。
 もしもクルマで行ってパーキングから歩こうというのなら、地図サイトの一番詳細なやつをプリントアウトして持っていくことをオススメする。

 ランチタイムだったこともあるだろうが、前に5人ほどの行列ができていた。GW中であるにもかかわらずビジネスマン風の男性ばかり。

 ここでは食券を買ってから列ぶというシステムになっている。1人で行ってそれ気づかずにいたらどうするんだろう......ってまあ、そのくらいは融通きくだろうけど。
 並んでる間に店外に掲げられたメニューを見る。
 メニューのトップには何故かつけ麺ではなく辛つけ麺(¥850)が来ている。これが一番の売りなんだろうか? それぞれに¥250増しで「特製」があるが、これは「チャーシュー3枚分、味付け玉子、メンマが2倍」が別皿でついてくる。
 一番最後には「昼夜各限定10食」として煮干そばも載っていて、このあたりがかろうじて玉五郎の面影を感じるところだ。
 麺大盛り(+100g)が+¥100、麺特盛り(+200g)が+¥150という値段は普通か少し安い感じ。
 なお、この店外に掲げられているメニューの台に使われていたのが浅草開化楼のネーム入りの麺箱だった。もちろんここのを使っているというアピールなわけで、製麺所がブランド化してるわけですな。


店の前に置かれている

 辛つけ麺の位置付けがイマイチよくわからないが、私はつけ麺(200g/¥750)を選んだ。

 客の回転は意外と早く、10分くらい待って席に着くことができた。
 テーブルの上にはステンレスのざるに入れられた刻み玉ネギがフリーで置かれている。
 食券を出して待つ。


つけ麺(750)@紋次郎

 具はメンマ、ネギ、チャーシュー、味のりの上に削り粉を乗せる。麺の上にカイワレ大根。
 麺は極太やや縮れ麺。
 つけ汁は豚骨魚介。

 京都店とはいえTETSUでは一度食べており、それとさほど変わらないのだろうと高を括っていたのだが......。

 いやあ、これはいいね。

 まずこのつけ汁、大したもんだなあ。
 豚骨魚介で、確かに「またお前か」ではあるが、これまで食べたのに比べて完成度が全然違う。

 TETSU京都拉麺小路店のつけ汁よりも乳化が強くてとてもクリーミーで舌触りがいい。魚粉の香りも少し抑え気味になってるように思えた。このクリーミーな舌触りに少し甘めの味付けってのが、かなりいい感じ。油の旨味には弱いのよ私ゃ。


浅草開化楼謹製

 ワシワシとした独特なこの麺は、TETSU京都拉麺小路店で食べたのとは随分違った(前述の通り、TETSUは現在自家製麺だそうだ)。昔関東で食べた角ふじゼットンの麺とも違う。そこまでパキパキしてない。(^O^)
 麺単体で言えばいい麺とは思えないんだけども、しかしこのつけ汁とは抜群に合ってる。

 つまり、全体としてのバランスが素晴らしいんだよなあ。

 こりゃいいや。


麺上げ図

 TETSU京都拉麺小路店でもそれなりにうまいと思ったが、完成度はこちらの方が断然上だと思う。

 正直、驚きだった。
 だって、「コラボ」云々ってのは、さすがにそのオリジナル以上のものができるとは思わないもの、普通。

 これはいい。玉ネギもとてもよく合うよ。

 ......で、二代目みさわ

こちらは関西資本?らしく、関西風のれん
二代目みさわ@東心斎橋

 これの本店は福島区の、上述紋次郎の近くにある。

 私は行ったことがなかったのだが、雑誌やネット、クチコミなどで名前は聞いていて、こちらもバリバリの(^O^)豚骨魚介だと。この店について書いたブログ上ではいくつか六厘舎の名前が挙がっていたので、「インスパイア」系といえるのかもしれない。あるいは修業関係のつながりがあるのか。

 で、先日、宮田麺児に行ってみるとその50mくらい南にあった二代目みさわを見つけたのだ。どうやらいつの間にか2店舗目を出店していたらしい。
 宮田麺児の行列が凄くて同行者がくじけてしまい、ではとこちらに入ってみた。

 店内は広かったが、先客が1組しかおらずガラガラ。宮田麺児の盛況ぶりとのギャップにびっくりだ。この二代目みさわも3/19に開店したかなり新しい店だが、4/16に宮田麺児が開店した直後とあって、こういう状況になっているようだ。まあ開店の時期が重なったのが悪かった?のであって、数カ月経って落ち着けばこの客足の差は埋まる......のだろう、きっと。


堂々オープン

 いろんな情報から、漠然と紋次郎と同じような味を想像していた。

 ここも食券制で、店に入ると「まず食券を......」と声をかけられる。

 店内にはいろんなウンチクが書かれており、いろんな産地の名前が躍ってる。
 しかも黒七味だとか梅干の説明まで。
 あああああ。
 産地の名前が躍るのはダメ店フラグなのに。(^^;;;
 うーむ。

 つけ麺(200g/¥750)を頼んだ。


つけ麺(¥750)@二代目みさわ

 具はナルト、メンマ、チャーシュー、味のりの上に魚粉が盛られる。麺の器に刻み玉ネギ、カットスダチが添えられ、麺の上に水菜が載っている。
 麺は中太ストレート。
 つけ汁は豚骨&魚介のWスープ。

 予想に反して、結構多加水のツルツル麺が出てきた。事前に聞いていた六厘舎云々の評判から、勝手に紋次郎と同じような浅草開化楼系ワシワシ麺が出てくるものだと思っていたのだ。
 ウンチクを見ると「極太麺」らしいが、うーん、せいぜい中太麺とか太麺とかいう感覚かなあ。別に定義があるわけじゃないだろうけど。感覚としてね。
 あと、ウンチクには国内産小麦100%とあった。ウンチクにはいろんなものにこだわりをもっていいものを使用していることがこれでもかというくらいちりばめられているが、だったらその上でなぜわざわざ内麦を使うのかを書いてほしいところ。

 国産小麦粉ということであればほぼ中力粉ということになるだろうし、となれば強力粉100%の浅草開化楼ワシワシ麺にはなりようがない。
 だからこの麺と「内麦100%」というのはつながりがある。

 で、これが内麦100%にしたからこういう麺になったのか、逆にこういう麺が欲しくて内麦100%にしたかが知りたいんだよなあ。

 チャーシューは注文してからバーナーで炙ってくれる。ただそれなのにさほど香ばしく感じなかったのは残念だ。
 メンマの味は普通だったが歯ごたえはよかった。つけ麺にこういう歯ごたえがあるとうれしい。
 麺の上に載せられている水菜も、歯ごたえと風味がつけ汁の脂っこさをリフレッシュして存在感があった。
 つけ汁は結構酸味が強く、乳化もそれほどでちょっと粗い印象を受ける。

 店内のウンチクには食べ方がいろいろ書いていて、最初の1/3はまず刻み玉ネギを入れて食えと。次の1/3は麺にスダチをかけて、残りの1/3は黒七味をかけて食えとある。

 たまにこういう店があるけど、どうなんだろうなあ。並で頼むと麺は200gなんだよね。そのへん全部やってるほどの麺の量はないと思うんだわ。
 やってみたけど。(^^;

 やっぱり豚骨魚介に玉ネギは合う。いや、豚骨魚介に限らず、動物系の脂には合うんだろうな。弥七の玉ネギも合ってるし。

 しかしスダチはあんまりだった。これはつけ汁が元々酸味が強いからだと思う。紋次郎のつけ汁になら合ったんじゃないかな。

 黒七味は、そこそこおいしかったように思うがほとんど麺が残ってなかったのであまりわからず。(^^;

 ......。

 この麺は(麺そのものは出来がいいと思うのだけども)このつけ汁には合わない思うよ。
 麺の出来のよさにつけ汁が追いついてないように思うし、そもそもそういう麺で豚骨魚介はどうなんだろう......。わからんけど。大阪大勝軒に通じるモヤモヤ感だ。
 このつけ麺で改めて紋次郎のバランスの良さを感じた。

 あと、このつけ麺には、麺元素に感じたのと同じような過剰感を感じる。

 つけ麺がウルサイのだ。
 情報も要素も。
 「これもいいよ。あ、これも。それもね」みたいな麺なんだな。

 もっとシンプルにやらないと、数時間後にはもう何食ったか覚えてないなんてことになりかねない。

 というわけで、紋次郎二代目みさわのつけ麺は、似て非なる、全く完成度の違うつけ麺だった。
 そしてパーツそれぞれの好みよりも全体のバランスこそが大切であること、そしてごちゃごちゃと「これとか、これとか、こういうのも」みたいな食べ方を客は求めていないってことを教えてくれた。ありがとう。二代目みさわ、君のことは忘れない。(T-T)/~~

食べログ

つけ麺 紋次郎
http://r.tabelog.com/osaka/A2701/A270108/27049461/
つけ麺 二代目みさわ
http://r.tabelog.com/osaka/A2702/A270201/27049142/

 いくつかのブログを見ていると、紋次郎の焼き石に対して、「みさわのパクリでしょ」って書いてたところがあったが、つけ麺に焼き石を始めた元祖はTETSUらしい。とだとすれば、むしろ紋次郎の方が直系筋ともいえるのかもしれない。


焼き石@紋次郎


焼き石@二代目みさわ

 ところでTETSUは現在、焼き石を鉄製のものに換えたという話をこれまたネットで見た。確かに紋次郎の焼き石は鉄製で、みさわは昔ながらの(^O^)石だった。

 焼き石をつけ汁に投入するとジョバジョバジョバ~!と水分が沸騰するのだが、鉄製焼き石は保温力はさほどないらしく、ある程度で沸騰が収まってしまう。それに対して石の保温力は凄くて、なかなか収まらない。

 石製の方がいいような気もするが、どちらがいいかと言えば鉄製の方が適当なところで収まってくれる分ありがたい。石製の方は熱くなりすぎて、焼き石を外に出さないとやってられない。(^O^)

 TETSUが鉄製焼き石に変えたのはそういうことなのかな。さすが元祖、考えてるね。

突然食いたくなったものリスト:

  • ざるそば

本日のBGM:
Conquistadores /RUNNING WILD

ああああああああああああこのクサさがたまらん。





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 麺野郎にいた前田さんが開店した店。

 開店は2010/04/28日だから、ほんとに開店したばかりだ。

#閉店間際に行ったので店の外観写真は撮り忘れた。

 店内は居抜きではなく、調度は新しい。

 友人はここのウリである脚赤海老塩つけ麺(¥1200)、私は通常のつけ麺(小/200g/¥800)を頼んだ。また牛ハツトッピング(¥300)も。


つけ麺(小/200g/¥800)@大前田

 具はチャーシュー、ネギ、あと忘れた。
 麺は太めストレート。
 つけ汁は昆布、カツオ節、サバ(やったかな?)、牛肉でダシ取ってるんだって。牛脂も浮かせている。

 かなり塩が強いが、これはもちろんつけ麺だから。そのまんま飲もうとすると一条安雪かよっっ!てなくらいしょっぱいので注意。
 太め甘めの麺にはこれもまた大丈夫。

 たまり醤油を使ってるそうで、そのうま味も出て、私は好きな味ですよ。(^O^)
 牛肉で取ったスープも浮いている牛脂も全然臭みがなくてよかった。トッピングに入れた牛ハツも味は豪快で、デフォで入っているチャーシューはこれまたうまい。このあたり芸が細かいと思うのだけれども、チャーシューの切り方も、麺野郎のデフォルトのつけ麺に入っているチャーシューとは切り方もモノも変えている。ちゃんと「合う」んだよなあ、こっちにはこれが。考えてるなあと。

 麺は麺野郎のものを使用しているという。
 切り歯が斜めになってる(?)、例の断面菱形の麺。関西のつけ麺の麺として、完成形の1つではあると思う。

 この麺を食べるためのバリエーションが1つ増えたという考え方もできるわけだ。
 もしも麺野郎にこれがあれば、普通によく頼んだだろうなと思う。

 しかし凄いのは友人が頼んだ脚赤海老塩つけ麺だ。


脚赤海老塩つけ麺(¥1200)@大前田のつけ汁のつけ汁

 このつけ汁には一体何が入ってるの!?ちゅうくらい複雑な味がして、そしてうまい。これはすごいわ。しかもこの海老のインパクトね。

 このデカいのが3尾入っている。
 値段は¥1200と張ってしまうが、それを圧倒する迫力だと思う。

 しかもこれを出す演出が面白い。焼鳥屋のように、グリルが客の目の前にあり、そこで焼いてくれるのだ。(手前にあるのは私の牛ハツ)


海老が「シャチホコっっ!」と焼かれる

 この演出もまたいいじゃない。見ててどんなものが食えるのか、ワクワクする。

 こういうウリがあると人を誘うときも説明しやすいよね。これって実はとても大切。これが明確だと、味も店の輪郭もはっきりする。わかってるなあというか、プロの仕事だなという感じ。

 で、これを焼いてるのは前田さんの娘さん。17歳だそうだが、この店の店長だ(前田父は「店主」)。小娘と思ってバカにしてはいけない。仕込みも彼女がしっかりこなしているのだ。

 娘と2人で店を回していく姿もまたドラマであって、この店のかけがえのない味の1つだ。私は「丼の中の味」だけではなく、こういう「ドラマ」もまた、ラーメン(というか食い物)の重要な要素だと思っている。

 聞くところによるとダシに動物の骨は使用していないという。使用するのは魚介や牛の肉などだと。私の聞き間違いや勘違いなのかもしれないが、もしデフォのつけ麺を含めて全部がそうだとすると、これまた「なるほど」だ。
 そんな店は他に滅多にないので個性的な味にもなるし、何よりも17歳の女の子の筋力でも毎日こなせる(豚骨を折るのは重労働なのだ)。とすればこれは、調理指導にあたった"師匠"である麺野郎庄司氏の優しさとプロ仕事の賜でもあるのだろう(これ推測)。

 なおこの海老は、「大阪にいてここに行ったことがないというのは、ニューヨークにいて自由の女神を見たことがないのと同じ」とまで言われる(^O^)新世界の串カツ屋八重勝の海老を意識したという。いわれてこれまたなるほどだ。

 北摂地域の人はよろしいなあ。現在、関西圏で一番充実したラーメン・つけ麺地帯だと思う。


麺哲式おしながき

 スープ割10円なので注意。(^O^)

食べログ

突然食いたくなったものリスト:

  • 登龍軒の酢豚

本日のBGM:
ボ・ク・ラ パノラマ /ハルメンズ





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 南大阪のラーメン屋のGWの予定ですよ。


※綿麺の土曜日はスープ売り切れまで営業。



純情屋本店  >>食べログ

※GWも通常通り。(月曜休み)

072-368-0856
大阪狭山市茱萸木(くみのき)6-781-4
[火~土]
12:00~14:40(LO) 18:00~25:10(LO)
[日・祝]
12:00~14:40(LO) 18:00~23:40(LO)
定休日 月曜(祝日も休み)

竹麺亭  >>食べログ

※GWは定休日(火曜日)返上。(休みなし)

072-367-4900
大阪狭山市東茱萸木(くみのき)4-2115-1
11:30~14:00 18:00~24:00
定休日 火曜日

綿麺  >>食べログ

※GWも通常通り。(日曜休み)

072-331-1777
松原市松ヶ丘3-6-15
[月・火・木~金]
11:30~14:00 18:00~22:30
[水]
11:30~14:00
[土]
11:30~スープ売り切れまで営業
定休日 日曜、水曜の夜

龍旗信堺石津店  >>食べログ

※GWも通常通り。(休みなし)

072-245-2040
堺市西区浜寺石津町西4-1-19
11:30~15:00 18:00~26:00
定休日 年末年始

純情屋堺新家店  >>食べログ

※GWは定休日(火曜日)返上。(休みなし)

072-235-7377
堺市中区新家町546-7
12:00~14:30 18:00~25:30
定休日 火曜日

純情屋堺東店  >>食べログ

※GWも通常通り。(4連休)

072-228-0856
堺市堺区北瓦町2-2-25
[月~土]
11:00~14:30 17:30~23:15(OL)
定休日 日曜日&祝日

麺座ぎん  >>食べログ

※GWは臨休あり。(3連休)

072-232-0044
堺市堺区北瓦町2-3-23
11:00~15:00 18:00~23:30
[祝]
11:00~14:30
定休日 日曜日

突然食いたくなったものリスト:

  • とりめし

本日のBGM:
ロックンロール・ウィドウ /山口百恵

亀さんの真似。(^O^) この曲、昔バンドでカバーしましたよ。同じくカバーした(そしてすぐ却下になった(^^;)FLOWER TRAVELLIN'BANDも復活したし、サンハウスも来月復活ライブでございます。百恵ちゃんも、ひとつここらで。(^O^)
ついでに一時「ポスト百恵」とも言われた三原順子のロックンロールチューン「だって・フォーリンラブ・突然」も比較のために。(^O^) 比べると百恵ちゃんの迫力がわかる。そして三原順子の素質も。




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 うま味や、化学調味料についてのメモ。
 まだ続く。

 これらは主に『うま味の文化・UMAMIの科学』(山口静子監修)、『グルタミン酸の科学―うま味から神経伝達まで』(栗原堅三,渡辺明治,小野武年,林裕造)、あるいはネット上の情報による。

  • うま味と後味
    試料を口に含み、飲み込むか吐き出したときの味の強さの変化を測定すると、図のようになる。

    酒石酸(酸味)や塩化ナトリウム(塩味)は口に含んだ時がピークで、その後急速に減少し消失する。塩化ナトリウムは酒石酸よりも少し持続が長い。それに対してグルタミン酸ナトリウムとイノシン酸ナトリウムは、口に含んだときただちにピークが現れるが、そのピークは吐き出した後に復活し、持続性も大きい。 MSGやIMPのピークが後味にも現れる理由の1つは、飲み込んだり吐き出したりすることで試料が口腔の奥まで拡散したときにうま味の感受性部位が一気に刺激されるためで、長く持続する理由としては刺激部位からの試料の脱着しにくさが考えられる。
    (味の素を直接舐めたときにぼわわ~んとした感覚がなかなか舌から取れないのも、この「試料の脱着しにくさ」のためということだろうな)
  • 味の持続性は大きな意味を持っている。レモンや酢の物が口中をスッキリさせる理由の1つは、酸味のピークが急速に消失するから。それに対してポタージュやビーフステーキの味はしばし口中にとどまり余韻を残す。うま味は食物の味わいを持続させ、しかも続いて味わう食物のうま味を相乗作用によって強める働きもする。

    (つまり食事の順番もまた、意識的にであれ無意識的にであれ、味体験に大きく影響するということだろう)
  • 自然界にはいろいろな種類のアミノ酸が存在するが、アミノ酸の味は下図のようにさまざま。しかしいろいろなアミノ酸の味がすべて甘味、苦味、うま味のどれかにきちんと分類されるのではなく、複雑な味をもつものもある。たとえば、アルギニンやメチオニンは、苦味アミノ酸と分類されているが、ただ苦いというだけではなく独特な嫌みのある味をもっている。
    各種アミノ酸の味
    甘味グリシン、アラニン
    微甘味セリン、トレオニン
    苦味メチオニン、ヒスチジン、バリン、
    ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、リシン
    微苦味チロシン、フェニルアラニン、アルギニン
    うま味グルタミン酸ナトリウム
    微うま味アスパラギン酸ナトリウム
    [金子武夫,日化,60,531(1939)]
  • 昆布
    乾燥昆布に含まれている全遊離アミノ酸の60%以上がグルタミン酸、約30%がアスパラギン酸で昆布の強いうま味は、これらのアミノ酸による。
  • ↑乾燥マコンブ中の遊離アミノ酸
    アミノ酸 mg/100g アミノ酸の味
    アスパラギン酸 823 微うま味
    トレオニン 3 微甘味
    セリン 11 微甘味
    グルタミン酸 1608 うま味
    プロリン 49  
    グリシン 4 甘味
    アラニン 52 甘味
    バリン 7 苦味
    シスチン 0  
    メチオニン 2 苦味
    イソロイシン 4 苦味
    ロイシン 4 苦味
    チロンン 5 微苦味
    フェニルアラニン 3 微苦味
    トリプトファン 0 苦味
    リジン 4 苦味
    ヒスチジン 0 苦味
    アルギニン 5 微苦味
    総遊離アミノ酸 2585  
  • ↑昆布に含まれるアミノ酸だけでもこれだけある(それぞれ呈味力が違うので含有量が必ずしも指標にはならないが)。グルタミン酸のうま味が大半であるとはいえ、グルタミン酸=昆布の味ではない。
  • 生の昆布自体はそれほど味がないのに乾燥昆布に強いうま味を感じるのは、乾燥中にアミノ酸の組成や量が変化するからではない。天日で乾燥することで海藻独特のあまり好ましくない味や香りがなくなることにより、グルタミン酸やアスパラギン酸によるうま味が生きるから。
  • 昆布を普通の方法で煮出して作ったダシには、うま味を示すほどグルタミン酸が入っていない。カツオプシで作ったダシの中にも、高濃度のIMPは入っていないので、ほとんどうま味がしない。ところが、コンプとカツオプシの両方を使って作ったダシは、うま味の相乗作用のため強いうま味がする
    (なんかこれで謎が解けた気がする。自分でダシを取ってみても、ほんとに薄いと感じてた。プロは凄く濃いダシを取ることができるのかなあと思ってた)
  • 油脂による「疑似うま味」
    揚げ物や炒め物にすると、塩味がマイルドになるが、これがだしの作用とよく似ている。油がこのような「疑似うま味」作用を持つのは、油が舌の表面に広がって、塩の直接の味覚刺激を和らげるため、という意見と、油脂が微少な粒になって水の中に浮遊(乳化)して、鋭い塩味を感じさせないため、という2つの説がある。おそらくその両方が相まって、一種のうま味を感じさせるのだと思われる。
  • 肉そのものや、そこに含まれる脂肪分の臭みをいかに消しておいしく食べるかという工夫を重ねてきた欧米の食文化とは対象的に、日本では昆布やかつお節からうま味成分であるグルタミン酸や核酸をいかに効率よく取り出すかに人びとは工夫を重ねてきた。
  • グルタミン酸を摂取するとそのまま使われるか
    グルタミン酸は必須アミノ酸であり、食物から摂取されたグルタミン酸がそのままの形で各組織で利用されることはほとんどない。
    人は毎日の食事で1日約20gのグルタミン酸を摂取しているが、その大部分は腸管で代謝されて腸管に必要なエネルギー源として利用されたり、生体防御物質であるグルタチオンの合成に使われている。各組織で必要なグルタミン酸は、それぞれの組織で新たに合成されている
    (つまり「その2」で書いたように、グルタミン酸を摂取しても吸収されて分解される。使用されるグルタミン酸はそれとは別に新たに合成されるのだと)
  • グルタミン酸の安全性
    グルタミン酸はタンパク質中に最も多く存在するアミノ酸であるから、われわれは毎日の食事でかなりの量(1日約20g)のグルタミン酸を摂取している。したがって、グルタミン酸は本来安全性の高い物質であるとみなされてきた。ところが、1960年の後半から1970年代にかけて、グルタミン酸の安全性に疑いを投げかける報告が相次いでなされた。
    第1の報告は、生まれたばかりのマウスに大量のグルタミン酸を注射すると、脳の視床下部の一部の神経が細胞死するというもの。
    第2の報告は、中華料理を食べたあとに、その中に含まれているグルタミン酸により、顔がほてったり、頭痛がしたり、動悸がするといった症状(中華料理店症候群 Chinese Restaurant Symdrome, CRS)がみられたという報告。

    JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)はMSGを中心にグルタミン酸について安全性評価を実施し、1973年の会合においてL-グルタミン酸を含む5物質について「0~120mg kg体重^-1 day^-1」のADIを設定した。
    許容1日摂取量(Acceptble Daily Intake,ADI):認められるような健康上のリスクを伴うことなく生涯にわたり毎日摂取することができる、単位体重あたり(標準的な人=60kg)で表現された食品添加物量についてのJECFAによる見積もり。
    またこの会合において上記「第1の報告」について議論され、このADIは生後12週前の乳児には適用しないとされた。
  • ↑その後、グルタミン酸の安全性について多くの研究が行われた。
    第1の報告(生まれたばかりのマウスに大量のグルタミン酸を注射すると、脳の視床下部の一部の神経が細胞死する)については......
    食物の成分を注射して安全性を議論することはいささか的外れの議論で、その後の研究では、大量のグルタミン酸を口から摂取しても大部分のグルタミン酸は消化管で代謝され、全身を回る血液中には移行しないことが明らかにされた。したがって口から大量にグルタミン酸を摂取してもグルタミン酸が脳に移行することはありえないと結論されている。
    第2の報告(中華料理を食べたあとに、その中に含まれているグルタミン酸により、顔がほてったり、頭痛がしたり、動悸がするといった症状(中華料理店症候群 Chinese Restaurant Symdrome, CRS)がみられた)については......
    その後の二重盲検法による検査により、グルタミン酸摂取と中華料理店症候群の間には有意な関係はないと結論されている。
  • ↑中華料理店症候群についての色々な実験の中で興味深かったのは、グルタミン酸ナトリウムに敏感(6症例)であると主張している人を対象に、プラシーボを用いた二重盲検比較試験。この試験で6gのMSGの摂取に対する反応を検討したところ、2例はMSGとプラシーボの両方に陽性の反応を示し、ほかの4例は両者に対しまったく反応を示さなかったという。
  • ↑中華料理店症候群とMSGの関係は否定されつつあるが、いわゆる中華料理店症候群あるいは食後にみられる非特異的な症状の発現に関して、次のようなメカニズムが考えられている。
     1)アセチルコリン中毒:アセチルコリン投与により発現する症状に似ている
     2)ヒスタミン中毒:中華料理およびその食材にヒスタミン含有量の高いものが多い
     3)血漿中ナトリウム濃度の増加:中華料理のナトリウム含有量は一般に高い
     4)ビタミンB6欠乏:ビタミンB6を補足すると,いわゆるCRSの症状の発現抑制に効果がある
     5)食道上部の刺激:いわゆるCRSの症状が上部食道の刺激に由来する症状に似ている
  • その他多くの試験結果に基づき、1987年、JECFAはグルタミン酸のADIを、"0~120mgkg体重^-1day^-1"から"ADIを特定しない(ADI not specified)"に変更した。なおその際に、「グルタミン酸の使用に関して妊婦および乳児を特別に扱わなくてはならない科学的根拠はないが、食品添加物の一般的見解としてグルタミン酸についても生後12週以前の乳児には使用すべきでない」という文章が追加されている。その後EU委員会および米国FDAもこの結論を支持している。

突然食いたくなったものリスト:

  • ほっけ

本日のBGM:
Turbo Lover /JUDAS PRIEST






 ライブを見に行った帰り、23時過ぎにこのあたりで店を探していた。
 最初は未訪のでびっとを目指したが既に閉店、次に向かった宗家一条流がんこ十八代目ももう閉まってた。

 で、終電関係の焦りもあり、約6年ぶりに月光仮面に行ってみた。実は前回訪問の時から店舗が裏通りから表通り(千日前通り)に移転している。といっても距離でいえば10mほどだけども。何度か前は通ってたからそれは知ってた。ただ、店主が替わったらしいということは知らなかった。オーナーが替わったってこと? それとも代替わり?

 しかしメニューまで変わってるとは。
 以前は支那そば(¥650)やチャーシューそば(¥850)だけだったように思う。今はしお(¥700)とかしょうゆ(¥700)とかになってる。チャーシューメンはないようだ。

 恐らく昔食べた支那そばは今のしょうゆに相当するのだろう。しかしここはメニュートップのしお(¥700)を頼んだ。


しお(¥700)@月光仮面

 具は春菊、なると、チャーシュー、温泉たまご、味海苔、ネギ、メンマ。
 麺は普通の太さのやや縮れのある半透明ストレート麺。
 スープは豚骨や鶏ガラも入ってるらしいけど、かつお節っぽさ?が少し。ショウガが効いている。

 ブランクが大きいので、どの程度変わってて、変わってないのかあまりよくわからない。ただ、しおを頼んだということもあるのかもしれないが、6年前(「月光仮面の正体は、女でした。」)とははっきり印象が違う部分がある。

 昔のような「あらら、うどんダシにラーメン玉を入れただけか」(ほんとはちゃうけど)というほどのうどん寄りの印象は薄れた。とはいえテーブルの上には紅しょうがではなく天かすが置かれてるんだけどね。こんな店あんまりないでしょ? (^O^) しかしそれでもうどん色は薄れたように思う。それは恐らくスープの香りが変わったからだ。以前はかつお節の香りが一番前に出てきていたように思うが、今回はかつお節よりはショウガの香りが出てきている。これがこのラーメンを前回よりはラーメン寄りに引き寄せている大きな要因のように思える。もともと豚骨・鶏ガラでスープを取っているのだから、かつお節の香りが後退すればラーメン寄りになるのは当然のことか。


天かす入れ放題(^O^)

 ラーメン寄りへのシフトはどうやら意識的らしく、カマボコだった具がナルトに変わっているし、前回入っていなかった(と思う)メンマも入っている。ただこのメンマはいかにも缶詰から出しましたという感じのヒドイものだったけども。

 チャーシューの香りはとてもいい。しかし歯ごたえは切って2~3日冷蔵庫に入れっぱなしにしてたハムみたい。これはけなしていると受け取られると心外。まあほめてもいないけど。まあいずれにせよチャーシューとしての質は高くない。

 こういう場所(コスト高)でもあるし、全体的な質はそんなもんだと思って食べればいいわけで(無茶苦茶ウマいラーメンを食べようと思えば梅田・難波はムリでしょ)、むしろ全体的なバランスとしては悪くない。こんなうどんのようなラーメンでバランスが悪くないというのは素晴らしいことでございますよ。
 麺も単体で見ればダメだと思うけど、このラーメンの中ではさほど気にはならない。それがバランスというものだ。ある世代が抱くラーメンの麺のイメージはこれかもしれない。そして恐らくこの店は、そういう世代を相手にしてきた。彼らの〆の1杯。改良を加えながら完成度は高いのだと思う。きっと。

 この中で気になるのは具。ごちゃごちゃといろんなもの入れすぎのように思える。刻みネギはともかく、このラーメンにメンマなんてわざわざ足す必要あるんだろうか? 確かにメンマはラーメンの記号ではあるけども、もし入れるならもうちょっとマシなものを入れないと。


持ち上げ画像

 私ら世代の者が足しげく通うような店では全くないけれど、この周りにやたらある「トンコツでキムチや高菜入れ放題で安く早く腹一杯になれればいいだろう」的な店の中にあって、こういう店は貴重かも......というか、こういう場所でしか成り立たないかなあ。
 是非これからも存続していただきたい。また行く。数年後に。

食べログ
http://r.tabelog.com/osaka/A2702/A270202/27001627/

 この店の近くに「尾道ラーメン 月光仮面」てのがあるんだけども、この店と関係あるの? 食べログの写真を見る限り、似ても似つかないように思えるけども。

 ちなみに関係ないけど(^^;、本物の月光仮面の原作は川内康範。例の、森進一と「おふくろさん」の歌詞を巡ってトラブルになってた人。このおっちゃんカッコいいんだよ。(「川内康範 - Wikipedia」)

「月光仮面の発想は薬師如来の脇に侍する月光菩薩から得られたもので、「正義の味方」という言葉自体も、「正義」そのものである神仏に対する脇役的位置づけを示すものとして川内が作ったものである。」(「月光仮面 - Wikipedia」)

 ほほう。

突然食いたくなったものリスト:

  • おにぎりせんべい

本日のBGM:
あり、か /田中一郎 with 甲斐よしひろ
あり、か /中島みゆき





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 うま味や、化学調味料についてのメモ。
 まだ続く。

 今回はたまたま、以前「ニセ科学フォーラム2009」で講演された藤田一郎先生の『脳ブームの迷信』を読んでいて、味の素に関するデマについて出てきたので、ちょうどいいと(^O^)、これを含めて前倒しでこちらを。

 まず(その1)の記述への補足を。

うま味の閾値(いきち)
閾値とは特定の味を感じさせるための最少の濃度のこと。鹹味・酸味・甘味・苦味・うま味の5基本味の代表的な物質の閾値は、鹹味(食塩)0.2%、酸味(酢酸)0.0012%、甘味(ショ糖0.5%)、苦味(キニーネ0.00005%)、うま味(L-グルタミン酸ナトリウム0.03%)となっており、5基本味ではうま味は3番目に閾値が低い(高い)ということになる。
・グルタミン酸ナトリウム(MSG)の閾値は0.03%、イノシン酸ナトリウム(IMP)の閾値は0.025%で、ほぼ等しい。ところがMSGが濃度を増すことによる味の強さ(呈味力)の増し方が大きいのに比べ、IMPの増加は小さい。 しかしIMPは、MSGとの共存下では強い呈味力を発揮する。

 と書いたが、『うま味の文化・UMAMIの科学』(山口静子監修)に収録されている実験では鹹味(食塩)0.0086%、酸味(酒石酸)0.00092%、甘味(ショ糖)0.16%、苦味(硫酸キニーネ)0.0001%、うま味(L-グルタミン酸ナトリウム)0.015%と、かなり数字が違うものの(サンプル物質が違うものもある)、基本味の閾値の順位は変わらない。いずれにせようま味は3番目。ところがこれがうま味の相乗効果、つまりグルタミン酸ナトリウムがイノシン酸ナトリウムと一緒になると、グルタミン酸ナトリウムの閾値は0.015%から0.00014%へと一気に1/100にまで引き下げられ、人間が一番敏感な苦味と匹敵するか、あるいはそれ以上に敏感に感じることができるようになる(IMPの濃度を上げれば更に下がる)という。

  • 味の素の原料はヘビ
    大正の中頃、こんなデマが流れた。マクドナルドの食用ミミズやネコ肉のようなもんか。
    この頃は既に味の素の味はよく知られるようになっていた。さらにグルタミン酸ナトリウムの製造法の特許はまだ切れておらず、鈴木商店(味の素KKの当時の社名)のみが製造していた。だからこそそういうデマも流れたのだろう。
    このデマの大元は、伊勢のたくあん漬けがおいしいのは、樽の底にヘビを清け込むためという言い伝えがあり、味の素の良い味はヘビでも使っているのだろう、と憶測されたのだとか。実際のところはこの時代はグルタミン酸ナトリウムの製造方法は加水分解法の時代で、原料は小麦だった。
    このデマがマクドナルドのそれと違うのは、これを広めたのが新聞だったこと。京都の新聞が、
    「近江の伊吹山へ行くとヘビを捕らえて売ることを生業とするヘビ捕りが大勢いるが,それはみな味の素の原料にするため,同工場へ送るものだ」
    という内容の記事を書いたそうだ。さらに宮武外骨が著書『一癖随筆』(1922[大正11]年4月)の中で、
    「味の素の原料は,豆や麦ばかりでなく,青大将をも使っている.......味の素本舗では全国からヘビを集めています」
    と書いたのだそうだ。このせいで鈴木商店にはヘビの買い取り価格の問い合わせが来たりしたという。(^O^)
    これを受けて鈴木商店は1922[大正11]年8月、
    「誓って天下に声明す。味の素は断じてヘビを原料とせず」
    という社長声明書を広告したという。またこの頃から鈴木商店は新聞広告面に「原料は小麦」または「原料は小麦タンパク質」と書き添えるようになったのだとか。
  • 味の素を食べると頭がよくなる
    これまで何度か引用したが、以下が味の素KKのWebサイトでの公式見解。(^O^)
    Q 「味の素®」を食べると頭がよくなると聞きましたが、本当ですか?

    A そのようなことはありません。

    素敵な即答だ。(^O^)  最近では『美味しんぼ』の啓蒙(^O^)(^O^)のお陰か、こういう話はとんと聞くことはないが、ある時期、本当にこういうデマが出回っていたのだ。これは世代間ギャップが大きいようだが、知らない人はパパゴン、ママゴンに聞いてみるといいよ。
    ところでこのデマについては面白い話があった。このデマの原因?について、2つの話が見つかった。どちらかがウソなのかもしれないが、おそらくはそのどちらも本当なんじゃないかな。片方から言われるようになって、もう片方がしの信憑性?を上げるように持ち出されたという......。
    まず1つ。
    これが『脳ブームの迷信』(藤田一郎著)に載っていた話。「脳とサプリメント」という章に出てくる。ここではこのデマについて、「今から40年以上前に流行した迷信」としている。藤田氏の見立てでは、このデマの出所は林髞(はやしたかし)であるという。この人物はミステリファンには探偵小説作家・木々高太郎として知られている大脳生理学者。「木々高太郎」のペンネームは本名の「林髞」を分解したものだと聞いたことがある。彼は1954年の研究論文でイヌ、サル、ヒトの大脳皮質にグルタミン酸を注入するとけいれんが起きることを報告した。「データは極めて不十分でしたが、彼はグルタミン酸が神経細胞に直接的な興奮性作用を持つことを提唱した」のだという。 何のこっちゃと思うが、一応藤田氏による説明を引用しておくと、
     神経細胞がその細胞体から軸索突起の端へ信号を送る際に、電気パルスを利用していることはすでに述べました。ところが、神経細胞から別の神経細胞へ信号の伝達が行われるシナプスでは、電気パルスではなく、軸索突起の末端から放出される神経伝達物質と呼ばれるものが信号の伝達を担っています。信号を受ける側の神経細胞は、タンパク質でできた受容体で放出された神経伝達物質を受け止めて、電気反応を起こすのです。このとき前の細胞が活動すると次の細胞も活動が強まるような情報伝達のあり方を興奮性と言います。その伝達物質として一番代表的なものがグルタミン酸なのです。

    神経細胞の構造
    だそうだ。この物質がグルタミン酸であることはまだわかっていなかった。
    林髞による報告は、1980年代に竹内昭によってグルタミン酸が興奮性伝達物質だと確定されるきっかけの1つとなったという。ところが林髞はこれ以後、暴走を始める。林は『頭のよくなる本 大脳生理学的管理法』(1960年/光文社)を含め、多くの脳関連の啓蒙本を書いている。確かに「Wikipedia - 木々高太郎」にある林髞名義の著作をざっと見ても、『頭のよくなる本』以降、『頭をつかう人の食事』、『勉強が好きになる本 大脳生理学の教える学習倍増法』、『頭の良い子に育てる本』、『四時間眠ればよい あなたも 朝型・夜型・不眠型』あたりの題名は、ちょっと興味を惹かれる題名ではある。(^O^) 藤田氏は林を「脳本ブームの祖と言ってもいい人」だといっている。
    で、林は本で、グルタミン酸を摂りましょうと主張した。『頭のよくなる本』で林は、
    「プラス物質とマイナス物質の量が多いということは頭がよいという条件です」
    「(プラス物質とマイナス物質の)総母体ともいうべき酸が、グルタミン酸であることは、すでに述べた通りです。ではグルタミン酸を食べることはよいことでしょうか。もちろんのことで、脳髄はそれをあるやり方で取り入れて、機能代謝の材料にします」
    と述べている。ここで言うプラス物質、マイナス物質とは興奮性伝達物質と抑制性伝達物質のこと。「それらは多ければ多いほど頭が良くなり、それらの材料となるグルタミン酸を食べることは脳にとって良いことであると結論」しているという。
    ただ、藤田氏に言わせるとこれは、
     ネットワーク構造を無視して、脳を高いグルタミン酸濃度に浸すことで働きが良くなるという理屈は成り立ちません。たとえるなら、車がガソリンで走るからといって、運転席やボンネットの中をガソリンで満たしても、車は走らないというような話です。
     しかし、林髞はグルタミン酸を神経伝達物質としてではなく、まさに燃料のようなものとして考えていたようです。......
    という。そしてさらに藤田氏は、「私の知る限り、「『味の素』を食べると頭が良くなる」という宣伝を発売元が行ったことはなく、この迷信の発信源は林髞だろう」と結論づけている。
    このデマについて、もう1つ。
    このデマに信憑性を与えた?のが、鈴木商店の2代目社長、鈴木忠治(1875‐1950/初代社長鈴木三郎助の弟/1931[昭和6]年三郎助の死去に伴い鈴木商店社長に就任)の子供たちの出来の良さだったらしい。
    鈴木忠治の子供たち(8男1女)は、長男の三千代が東京商大(現・一橋大)だった以外はみんな東大に行ったという。この事実もこのデマの中で大きな役割を果たしたのだと思う。
    なお、ググったところ、2ちゃんねるに鈴木忠治の子供たちについてこんな書き込みがあった。
    長男三千代東京商大卒(現一橋大学)元三楽オーシャン会長
    次男松雄東大工学部卒、元東工大教授、多摩電気社長、相談役
    三男竹雄東大法学部卒、元東大教授、元法学部長、商法の権威
    四男義雄東大法学部卒、商工省鉱山局課長、軍需省軽金属課長
               貿易庁輸出局課長、通産省重工業局長
               日本輸出入銀行理事、元日揮社長
    五男治雄東大法学部卒、野村証券、元昭和電工社長、会長
    六男正雄東大卒学部不明、元三菱重工副社長、元三菱自販社長
    七男秀雄東大法学部卒、大蔵省、在NY領事、財務調査官、
               国際金融局長、世界銀行IMF理事、
               大蔵省顧問、野村證券顧問を歴任
    八男泰男東大経済学部卒、次男と多摩電気工業を設立、社長を歴任
    長女千栄子は竹内徳治と結婚、竹内は内務省管理局長、香川県知事を歴任
    壮観だなあ。
    #あるいは『頭のよくなる本』にこのことが書かれているのかもしれない。現物を持っていないので何とも言えない。私はこれらの話を別々に知ったので、勝手に別々のソースだと思っているだけかも。
    ##ちなみにそもそもグルタミン酸を経口摂取しても、「血液脳関門」というチェック機構に阻まれて神経細胞までほとんど届かないのだそうだ。このあたり、ヒアルロン酸だとかコラーゲンと似てるね。

突然食いたくなったものリスト:

  • 焼肉

本日のBGM:
Soldier /ANTHEM






 うま味や、化学調味料についてのメモ。

 その2で終わろうと思ってたんだけど、まだまだ終われない。(^^;
 少なくともその3はあります。

  • 塩の共存によるうま味の増強
    うま味の物質は、海産物、肉、野菜などに含まれているが、これらの食品を食べるときにはしばしば食塩が添加される。少量の食塩が存在するとうま味が増強される。
    グルタミン酸ナトリウムは食塩の塩から味を緩和して、いわゆる"塩かど"をとり、同時にその食品をおいしいものにするといわれている。
    うま味と塩味の間では、かなり濃い塩味のところでも、うま味によるマスキングは起こらず、塩味の強さはグルタミン酸ナトリウムによってむしろ強められている
  • 味の相互作用
    食物を味わうときは、単一の味を味わうことは滅多になく、混合された味を味わう。この際、味の相互作用が問題になる。たとえば、糖に少量の食塩を添加すると、甘味が増大することが知られている。同様に、アミノ酸に食塩を添加するとアミノ酸の味が増強される。食塩にはこのような増強効果があるが、リン酸ナトリウムには弱い効果しかない。福家と鴻巣らによれば、カニ味はグリシン、アラニン、アルギニンとうま味物質が不可欠であるが、これらの混合物は非常に弱い味しか呈さない。これに食塩を添加すると、はじめてカニ味が再現される。このように、食塩はアミノ酸の味を引き出すのに不可欠である。
    ......
    塩によるアミノ酸応答の増強作用の詳しい機構はまだ不明である。おそらく、塩が味受容膜に吸着すると、受容膜のコンフォーメーションが変化し、アミノ酸と受容たんぱく質の相互作用が変化するものと思われる。
  • グルタミン酸ナトリウムと食塩の味にはself limitingness(一定の濃度を超えると、味覚の好ましさが著しく低下し、過剰な摂取を自ずから抑制すること)という性質があるので、どちらも過剰に使用すると食品の嗜好性の低下を招く。
  • うま味の飽和状態
    ↑について、これとは対立するかのような記述が、「グルタミン酸ナトリウム - Wikipedia」にある。
    > グルタミン酸ナトリウムの性質として、味覚から過剰摂取を感知できないという問題がある。通常、塩などの調味料は投入過剰状態になると「辛すぎる」状態となり食べることができないが、グルタミン酸ナトリウムはある程度の分量を超えると味覚の感受性が飽和状態になり、同じような味に感じるため、食べすぎに気づきにくく、また飲食店も過剰投入してしまいがちである。その結果、調味料としての通常の使用では考えられない分量のグルタミン酸ナトリウムを摂取してしまう場合があり、注意が必要である。
  • ↑グルタミン酸ナトリウムについて、前者は一定の濃度を超えるとマズくなるため、過剰摂取が抑えられるとし、後者は一定の濃度を超えてもマズく感じられないため、過剰摂取してしまう可能性があるとしている。
  • ↑そこでこの件についてうま味調味料メーカー等に問い合わせてみると、これまた回答がバラバラだった。
    味の素KKは ── 「弊社と見解が異なる」ため回答できない、つまりそんな事実は把握していないと。調査してみるのでちょっと待って、という回答。
    テーブルマーク(旭味、ミタスを製造)は ── 具体的な知見はもっていない、と。
    日本うま味調味料協会は ── 「うま味調味料」を料理にどのくらい加えると、最も好ましい味になるか、すまし汁で実験した例を紹介してくれた。この実験ではうま味の濃度による「好ましさ」にはピークがある(つまり「適量」が存在する)ということがわかる。ただ、「感受性が飽和」についてはデータを持っていない、との回答。
    ヤマサ醤油は ── 飽和状態はある、と。食塩等の場合は過剰添加の場合には「刺激」として知覚されるがうま味の場合は「刺激」として知覚されないようだ、としている。また上記の直線グラフについては、適正濃度域では直線を描くが、過剰領域になると傾きが小さくなっていくと。ただこれはWikipediaの文章を言いかえているだけで、「その濃度とは?」といった質問には返答がなかった。裏付けとなる研究を紹介してくれたわけでもない。
  • ↑というわけで、はっきり「飽和状態」があると答えたのはヤマサ醤油だけで、他はそのようなデータは持っていない、という。味の素KKに至っては「見解が異なる」としているのだからこれはかなりはっきりとした相違のように思える。
  • ↑引き続き調査するという味の素KKの答えを待ちたい気分。情報あればください。まずはこの出典として挙げられている『スタンダード口腔生理学』(学建書院 1994年)にあたりたいところだが......。
  • うま味が一番感じられる温度
    ラーメンやつけ麺のスープやつけ汁との関係で、「うま味が一番感じられる温度」を知りたいと思った。ググってみると、ネット上では↓以上の答えは見つけられなかった。
    温度と味覚(うま味)の関係について
    ここでは、
    甘味:人間の体温付近でもっとも強く感じる
    塩味:低い温度で強く感じる
    酸味:温度により一定
    苦味:低い温度で強く感じる
    と言われているということを挙げながら、では「うま味」ではどうかという質問が投げかけられ、しかし明確な回答は得られていない。
  • ↑意外なことに、うま味と温度に関して目立った研究結果はないようだ。
  • ↑研究としては、イヌを対象とした実験が行われてはいる。イヌの場合は食塩に対しては10℃付近で最大値、塩酸やショ糖に対する応答は30℃付近で最大値となる。うま味応答(CMP単独、またはGMPとMSGの相乗作用によって発現する応答)も30℃付近に最大値を示す......とされている。ただしこれはあくまでイヌであるため、どの程度人間に置き換えて考えることができるかは不明。
  • ↑これについても味の素KKテーブルマークヤマサ醤油のいずれも、具体的な知見は持っていなかった(テーブルマークは上記イヌの研究を紹介してくれた)。
  • 日本うま味調味料協会は少し具体的で、うま味を受容する舌の味蕾の受容体はたんぱく質であり、たんぱく質型の受容体は体温付近で受容性が高いという性質がある、と教えてくれた。そして、温度が下がるにつれて弱くなっていくのだとも。これは「なるほど」とも思うのだが、その例として挙げてくれたみそ汁は「60~70℃が快い」とされているのだと。うま味は温度が下がるにつれて感じられなくなるのに対し、塩味はあまり変わらないからだという。
    これはそれなりに納得ができる。ただ、「体温付近で受容性が高い」のであれば、「60~70℃」から冷めていく過程でもっとうま味を感じられるようになる、ということにはならないのか、という疑問が出てきてしまう。
  • ↑なお、「うま味」といった具体的な味要素ではなく、「みそ汁」のような具体的な話であればもう少し知見も出てくる。キッコーマンのサイトには、こういうページがある。
    おいしい温度
    ●温度が味を左右する?!
    人間の味覚は、食べものを口に入れたとき、その食べものの温度で味の感じ方に大きな変化が起こります。しかもその感じ方は味の種類によりさまざまです。そのため、ある温度ではおいしいものでも、冷めるなどして温度が変わると、味の感じ方は非常に複雑に動きます。そこで味のバランスが崩れ、まずいということになるのです。ということは、料理は、おいしく感じる適温で食べることがもっともよいということになります。
    ●小さな温度差が生む、大きな違い。
    温度の高低がおいしさに響きやすいのは、スープ類や飲み物などです。この場合、おいしく感じるためには、ある程度温度の刺激が必要になります。その温度は体温との差が25度以上あることが条件で、冷たいほうは12度以下、熱いほうは62度以上です。ただ5度以下になると冷たすぎるので、あまり味を感じなくなります。また熱いほうでは、75度以上になるとやけどをするといったことになりますので、これもよくありません。なお濁りスープのようにどろりとしたものは、62度ではやけどをしますし、おしるこのように甘味の強いものがおいしく感じるものでは、50度台の温度のほうがおいしく感じます。また清酒のかんも熱すぎるとアルコールがツンときてよくありませんから、少しぬるめにします。
  • ↑これはなかなか解りやすい。温度の刺激と具体的な味要素、液体の粘度や香りなども大きく影響をすることになるはずだ。
    そこで、これはうま味単体での話では収まらなくなるが、もう少し話を絞って、ラーメンを一番おいしいと感じられる温度帯は何度くらいなのかが気になる。とはいえ普通のラーメンについてそういう研究をしているところがあるとも思えないので、いっそのことインスタントラーメンについて聞いてみようと。というわけで業界1位と2位の日清食品東洋水産(マルちゃん)にメールで質問してみた。この2社の回答は、両社とも私の予想を超えていて、とても興味深いものだった。(なおキッコーマンはこのページ以上の情報は持ち合わせていないとのこと)
  • 日清食品からの回答は......
    日清食品の調べによると、「ラーメンを一番おいしいと感じられる温度帯」は、日本は90℃程度であると。
    ええええ何それ、「日本は」って? なんと外国ではそれぞれ違うらしい。
     中国:90℃~95℃程度
     タイ:85℃~90℃程度
     ブラジル:80℃~85℃程度
     ドイツ:75℃~80℃程度
     アメリカ:75℃程度
    だそうだ。熱いものを食べる習慣とかの問題だろうか。しかし中国の95℃なんてのは慣れの問題以上に、口の中ビラビラになっちゃうんじゃなかろうか。
  • 東洋水産からの回答は......
    まず、私のケータイ(番号は質問する際に記載した)に電話があった。電話によると、実はそのデータは持っておりませんと。あららそれは仕方がない、わざわざ丁寧にお詫びの電話をくれたのかと思っていたら、
    「これから社員を集めて実験をしますので、時間を下さい」
    という意外な展開だった。(^O^)
    数時間後、また電話をもらい、結果を教えてくれた。実験してみたところ、90℃以上だと熱すぎて食べられない。80℃以下になると「ぬるい」と感じる。......すなわち、85℃±5℃が適温と思われます......と。
  • ↑両社の社風?の違いまで感じられて、なかなか楽しかった。皆さんありがとう。ただ、やはりいずれもインスタントラーメンということもあり、まず熱湯を使うのが前提となっているわけで、「熱い」方がおいしいというのがア・プリオリとなっているように思える。その意味では今回調べたかったこととは少し違って、参考にはなったけれど、決定打にはならないかもしれない。
  • ↑みそ汁にせよ、インスタントラーメンにせよ、「体温付近」というのはちょっとあり得ないようで、単体の味要素とテクスチャー(食感)との関係は、かなり複雑だと想像される。

突然食いたくなったものリスト:


本日のBGM:
かえせ!太陽を






 ここしばらくの(*)大テーマ(^O^)である化学調味料(うま味調味料)の話を進めたくて、いろいろ調べている。

(*)この↓あたり、主にラーメンとの関係で話をしている。
アイドルのエッチと、ラーメンのうま味(当ブログ)
ラーメンだって作っちゃう(笑)(黒猫亭日乗)
Do you know MSG?(黒猫亭日乗)
短絡的なのはどっち?(当ブログ)
自重しない化調(当ブログ)
(おまけ)
ラーメンの秘密(当ブログ)

 まだ考えをまとめるところまでは来ていないが、とりあえず材料となるべき知識の断片を箇条書きにメモしておこうと思う。

 これらは主に『うま味調味料の知識』(太田静行)、『うま味―味覚と食行動』(栗原堅三、大村裕、山本隆、木村修一、福家真也、河村洋二郎)、あるいはネット上の情報による。

間違いや問題の指摘、大歓迎。

  • うま味調味料として現在、広く使われているものはグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムと、後2者をだいたい等量に含むリボヌクレオチドナトリウム。グルタミン酸ナトリウムがアミノ酸系であり、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムは核酸系。
  • 日本では食品添加物の使用は、厚生労働大臣が指定したものに限られる。この制度が始まった当初(昭和23年7月)からグルタミン酸ナトリウムは食品添加物として指定されている。以下、その名称・簡略名・指定時期。
    L-グルタミン酸ナトリウム
    (簡略名:グルタミン酸ナトリウム):昭和23年7月
    L-グルタミン酸(簡略名:グルタミン酸):昭和39年7月
    L-アルギニンL-グルタミン酸塩:昭和39年7月
    (簡略名:アルギニングルタミン酸塩)
    L-グルタミン酸カリウム:平成3年1月
    (簡略名:グルタミン酸カリウム)
    L-グルタミン酸カルシウム:平成3年1月
    (簡略名:グルタミン酸カルシウム)
    L-グルタミン酸マグネシウム:平成3年1月
    (簡略名:グルタミン酸マグネシウム)
    5'-イノシン酸二ナトリウム:昭和35年9月
    (簡略名:イノシン酸ナトリウム)
    5'-グアニル酸二ナトリウム:昭和35年9月
    (簡略名:グアニル酸ナトリウム)
    5'-リボヌクレオチド二ナトリウム:昭和35年9月
    (簡略名:リボヌクレオチドナトリウム)
    5'-リボヌクレオチドカルシウム:昭和43年3月
    (簡略名:リボヌクレオチドカルシウム)
  • グルタミン酸は昆布や野菜、イノシン酸は魚や肉類、グアニル酸はきのこ類に多く含まれている。
  • うま味を持つ物質はかなりの数のものがある。しかし、これらの中で食品にうま味を与える調味料として、適当な値段で、安全性が確認されており、使用法も難しくないもの、簡単にいえば、気安く使えるものはかなり限定されてくる。
    (......つまり、現在使用されている化学調味料の成分は、たくさんあるうま味物質の一部にすぎない。そして昆布にしろかつお節にしろ何にしろ、それらのうま味物質が複雑な割合で混在し、さらに他の呈味物質(甘いとか辛いとかいろいろ)も含んでその味ができているわけで、「グルタミン酸ナトリウム? 昆布入れてるのと一緒でしょ」とわかったような顔をするのは間違っている。
    うま味調味料はうま味のある食品の一部のうま味なのであり、全てではない。当然、グルタミン酸ナトリウムで昆布の味は再現できないし、昆布でグルタミン酸ナトリウムの味を再現することもできない
  • グルタミン酸ナトリウム以外にうま味を呈するアミノ酸には、例えばこんなものがある。
    日本産のキノコであるハエトリシメジやイボテングダケは、イエバエを殺す作用がある。これらのキノコから単離した殺虫作用を有する2種類のアミノ酸(L-トリコロミン酸およびL-イボテン酸)は、強いうま味を呈する。うま味の強さはグルタミン酸ナトリウムの4~25倍にも及ぶが、副作用があるため食品には使用できない
  • グルタミン酸ナトリウムについて、急性・亜急性・慢性毒性試験、多世代繁殖試験、催奇形性試験、変異原性試験など各種の安全性試験が種々の実験動物で行われ、発がん性や遺伝毒性のない安全な物質であることが確認されている。
  • グルタミン酸は食品や生体のタンパク質とを構成する20余種のアミノ酸の1つで、タンパク質中約20%と、最も豊富に含まれるアミノ酸である。また、タンパク質に結合しない遊離の形のグルタミン酸も、天然の食品や生体の各種の臓器・組織にたくさん含まれている。
  • タンパク質それ自身はごく少数の例外を除いて味がない。たんぱく質の存在するところには、その分解産物であるアミノ酸が存在するので、アミノ酸はタンパク質の存在を示すシグナルとして働いている。
  • グルタミン酸がほとんどすべての食品に広く分布する一方、イノシン酸はその分布が動物性食品に限られている。
    グアニル酸の呈味はイノシン酸と同質で、味の強さが異なるだけ
  • グルタミン酸のうま味はコンプだしの研究から発見されたが、コンプがグルタミン酸製造の原料とされたことはない。
  • うま味の閾値(いきち)
    閾値とは特定の味を感じさせるための最少の濃度のこと。鹹味・酸味・甘味・苦味・うま味の5基本味の代表的な物質の閾値は、鹹味(食塩)0.2%、酸味(酢酸)0.0012%、甘味(ショ糖0.5%)、苦味(キニーネ0.00005%)、うま味(L-グルタミン酸ナトリウム0.03%)となっており、5基本味ではうま味は3番目に閾値が低い(高い)ということになる。
  • グルタミン酸ナトリウム(MSG)の閾値は0.03%、イノシン酸ナトリウム(IMP)の閾値は0.025%で、ほぼ等しい。ところがMSGが濃度を増すことによる味の強さ(呈味力)の増し方が大きいのに比べ、IMPの増加は小さい。

    グルタミン酸ナトリウムなどの濃度と味の強さ
    しかしIMPは、MSGとの共存下では強い呈味力を発揮する。
  • アミノ酸系(MSG)と核酸系(IMP/GMP)は、それぞれ単体で存在するよりも両者が混在することでうま味が相乗的に増すことがわかっている。これを「うま味の相乗効果」という。
  • うま味の相乗効果は、山口により詳細に研究されている。

    MSG/IMPの量比と呈味力の関係(山口)
    図を見るとだいたい左右対称になっているので、同じ比率であればどちらが多い比率であってもほぼ同じような呈味力であるらしい。
    図によると、だいたい8:92あたりの比率までは急激に呈味力が伸び、そこから傾きが緩やかになるものの22:78あたり?くらいまでは呈味力の上昇はある。
  • うま味の相乗効果は顕著なので、うま味調味料は普通、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、イノシン酸ナトリウム(IMP)、グアニル酸ナトリウム(GMP)を単体では使用せず、アミノ酸系(MSG)と核酸系(IMP/GMP)を調合している(複合うま味調味料)。複合うま味調味料は含まれる核酸系の量によって、低核酸系と高核酸系に分けられる。低核酸系の代表が「味の素」(MSG:リボヌクレオチドナトリウム=97.5:2.5)があり、高核酸系の代表には「ハイミー」(MSG:リボヌクレオチドナトリウム=92:8)や「いの一番」(ハイミーと同じ)、あるいは「フレーブ」(MSG:IMP:GMP=91.5:4.25:4.25 つまり アミノ酸系:核酸系=91.5:8.5)などがある。
  • 味の素は【MSG:リボヌクレオチドナトリウム=97.5:2.5】となっているが、上記山口による図から見て、この比率を逆転させても同程度の呈味力が得られると思われる。しかしそんな調味料はない。味の素ハイミーは核酸系の比率が5.5%違うだけだが2倍の価格差がある。(核酸系は製造コストが高いらしい)
  • うま味の相乗効果は、イノシン酸やグアニル酸が存在すると、舌の味覚細胞に対するグルタミン酸の結合量が増加することによって起こるということで説明できる。
  • うま味の相乗効果の意味
    ・料理には動・植物両方の素材をバランスよく取るという合目的的に働く。
    ・だし自体の味はそれほど強くなくても素材のうま味成分との相乗効果を引き起こすため、出汁やうま味調味料を加えることで素材のうま味を引き立たせる。
  • 唾液中には微量(0.15mg%程度)のグルタミン酸が含まれていることから、核酸系うま味物質が単独で示すうま味は唾液中のグルタミン酸の効果によるもので、それ自身はうま味を持たない可能性がある。実際、イノシン酸単独の閾値や識別域は唾液レベルのグルタミン酸によって引き起こされていることが示されている。この観点からすれば、核酸系うま味物質はうま味物資というよりは、うま味強調物資と考えることもできる。
  • うま味の弁別閾
    呈味物質の濃度を変化させた時、その変化が感覚的にわかる最少の変化量を弁別閾という。グルタミン酸ナトリウムの弁別閾は10%。つまりMSGの0.1%溶液と0.11%溶液を比べても、うま味の強さの識別がつく。

突然食いたくなったものリスト:

  • コロッケパン

本日のBGM:
Like Hell /LOUDNESS






 気づかれないようにぼそりと言ってみる。(^O^)

 今週のわたふりゃあは、ピリ辛まぜ麺(スープ付)との噂アリ。
 温泉玉子の相も出ておる。

突然食いたくなったものリスト:

  • うまい棒コーンポタージュ味

本日のBGM:
I Surrender /RAINBOW

今気づいた。ジョー・リン・ターナーと森泉は似てる。




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 これはラヲタとしてではなく、純情屋(大阪狭山市本店)の常連客としてとりあえず言うとく。

 純情屋のオススメは、醤油つけめん
 初めてこの店に来たら、まずこれを食べるべき。

 純情屋が紹介されている雑誌には必ず坦々つけめん黒ゴマ坦々つけめんが出ていて、これがメインだと思う人が多いけども、メニュー見てもわかるように、基本は醤油なのだ。


純情屋の現メニュー

 じゃあどうして雑誌には坦々つけめん黒ゴマ坦々つけめんを載せているかというと、「他の店にはないメニュー」を載せる方が個性がつくから。
 最近は他にも坦々つけめん黒ゴマ坦々つけめんを出すところも出てきたが、昔の雑誌とかを紐解いてみるといい。まずつけ麺の写真をメインにしているところ自体があまりないし、さらに坦々つけめんを紹介写真に使ってる店なんて皆無だ。(雑誌側も平凡な店側のオススメより、写真映えのする個性的なメニューの方がありがたいしね)

 最初に「○○といえばここ」という印象をつけてしまうと、もしその後に他のが出てきても、それはしょせん「二番煎じ」となってしまうわけで、そういう目的で純情屋は、雑誌に載るときは坦々つけめん黒ゴマ坦々つけめんをわざと登場させている。


大阪で、2000年の時点でつけ麺メイン。しかも坦々つけめん。(^O^)
「21世紀に残したいラーメン」『アサヒ芸能』2000.12.21号

 しかし結局のところそれは店のポジションを確立するための戦略であって、坦々つけめん黒ゴマ坦々つけめんが店としての一番のオススメというわけじゃない。いやおいしいんだけどねもちろん。それしか食べないという常連客がたくさんいるくらい。

 とはいえやっぱり、初めて行った店ではその店の一番のオススメメニューを食べたいじゃない。(そんなことないかな?)

 となれば、この店の(店側の)オススメはメニューのトップに出てくる醤油つけめんと醤油ラーメンということになる。

 私自身が人に勧めるとしたら、とにかくまず、醤油つけめんだ。
#予算が許せばバラ肉つけめんにすべし。ここのチャーシューは大阪で一番うまい。(^O^)
 この店で味わうべきなのはとにかくこの太麺だ。
 他の店では味わえない太麺のこのちゅるるん感は、一番シンプルな醤油つけめんでこそ存分に堪能することができるはず。
 まずはこれで太麺を味わった後、坦々なり黒ごま坦々なり味噌なりカレーなり塩なり、「あー、この麺なら、あれで食べてもうまいだろうなあ」と思うメニューに手を出してみるのがよろし。

 何? 昔はともかく、最近はこのくらいの太麺は珍しくないだろうって?

 ほう、そう思いますかね。

 でもね、これだけの高い加水率(45~46%)でこの太さ(#14)の麺って、やっぱり他にないよ。

 例えば極太麺の高井田系はこれに比べれば随分加水率は低い。茹でる前と後とで麺の太さを比べてみればいい。いや、そこまでしなくても、高井田系のちょっと芯が残ったような食感はあれ、たまたまじゃなくてそういう麺なんだよ。極太というというルックスは共通しているが、これだけ加水率が違うと全然違う麺だ。

 確かに最近は「極太麺」を謳った店、特につけ麺ではかなり太い麺をウリにする店も増えてきたが、それでもここまで太くはない(番手の小さい=幅を広く切る切刃を使ってるだけの平麺が多い)し、仮にちゃんと太さのある麺だったとしても(例えば四神伝とか)、加水率はここまで高くはなく、どうしてもゴワゴワとしてしまう。
 こんな多加水の極太麺は扱いが大変なのだ。だから製麺所も製麺所品質(保存とかいろいろ)で作るのは難しい(から当然、製麺所から麺を取っている店には難しいということになる)し、自家製麺でやるとしたら、11年前から毎日この麺を作ってる店に叶うわけないじゃないか。(^O^)

 最近の豚骨魚介に慣れてたり、「やっぱり濃厚じゃないと」と思う人にはシンプルすぎて抵抗があるかもしれない。しかしそれでも、まあ1食目だけは醤油つけめんでいってもらいたいなあ。甘さが足りなければテーブルに置かれている壺漬け(黄色い漬け物)を入れて食べるのがオススメ。酸味が欲しければ、一応酢もテーブルに置いてある。もうちょっと濃い/薄い方がいいと思えば、言えばスープ/醤油ダレを入れて調整してくれる。そういう店だ。

 もし他の店で「極太麺」のつけ麺を食べてるのなら、きっと「極太麺はゴワゴワしてる」なんてイメージを持っているはず。

 んなこたぁないんだよ。

 「ちゅるるんっ」とした極太麺を、是非食べてみれ。

 運がよければプリン麺、もっと運がよければパイオツ麺に出会えるはずだ。(^O^)

 あと、メニューにはないから頼む人もそういないけど、生玉子とライスを頼めば玉子かけご飯になるわいな。
 するとこの主人のこと、「おっ、玉子かけご飯にしてもうまいで~」と、だし醤油をかけてくれる。恐らくネギもパラパラっと入れてくれるし、場合によってはメンマか海苔くらい放り込んでくれるだろう。

 このだし醤油と生玉子の相性が、これまたたまらんのよ。

 これははっきりと「玉子かけご飯」というメニューがない分あまり知られていないが、空前の玉子かけご飯ブーム(^^)の今、是非一度やってみて他の店と比べてみるといい。純情屋の実力が判ろうというものだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 安倍川餅

本日のBGM:
Symbol Of Salvation /ARMORED SAINT






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 「出身」という言葉は、業界によってその意味するところが変わる。

 例えば相撲で「出身」といえばそれはとりもなおさず「出身地」を指す。
 それがプロ野球であれば、「出身」といえば出身学校(特に高校)のことだし、プロレスの場合、「出身」は「前にやっていた格闘技」ということになる。アマレスとか柔道とか。

 ......てな話を昔、ナンシー関が書いていた。ただし文脈は忘れた。(^^;

 文脈は忘れたが、こういう違いというのはその業界の1つの側面を確実に映し出しているように思う。

 日本でプロ野球に入ってくる道は、名門校に入って甲子園を経て...というのがほとんどなわけで、だからこの属性が意味を持つ。
 相撲の場合は甲子園のようなものはなく、入門までの「決まったルート」というのも確立しているわけではない。また出身地を示すことのメリットもありそうだ。
 しかしプロ野球にしろ力士にしろ、多くの場合は学生からストレートにその世界に入ることが多い。つまりかなり若い頃からその人が「初めに」足を突っ込む業界なのだと。
 ところがプロレスは違う。一度別の、多くの場合は別のアマチュアスポーツを経てたどり着く業界だ(ストレートな人もいるだろうが)。だからこそその人の基礎になったスポーツは何なのかを示すことは、その人のポテンシャルを知る大きな要素になるはずだ。

 で。

 我が(?)ラーメン業界で「出身」といえば何を指すか。

 「前職」を指す。

 中には「フレンチ出身」「中華出身」といった人もいるが、飲食業界の出身はむしろ少ない方で、多くの場合は他業界からの参入組だ。「脱サラ」という言葉が今どのくらい現実性のあるものかどうかはわからないけれど、昔の一時期には「脱サラ」といえばラーメン屋、といったイメージがあったことも事実で、今でもサラリーマン出身というのはこの業界ではかなり大きな一角を占める。その他ありとあらゆる業界から多くの人がラーメン界に身を投じている。

 これまで何度か言及した、2005年の年末に放送された『らーめん裁判』に登場した12人の店主だけでも、郵便局員、官僚、アパレル、タレントマネージャー、アダルトビデオ販売......とその「出身」は非常にバラエティに富んでいる。

 この番組にゲスト出演していた料理人の平野寿将はこれらラーメン職人たちを敬意を込めて「大いなるド素人」と呼んだが、これはまさしく言い得て妙だった。

 本来、料理人がするべき基礎的な教育すら受けずともラーメン屋の開店は可能だし、それどころか「大成功」すら夢ではない。そういう業界なのだ。

 ある店主は、ラーメン業界を「セカンドチャンスの業界」と言った。その店主は店に食べに来た大学生が、現在ラーメン屋でバイトをしていて、このまま修業してラーメン屋を開業したいという話をした時、

「やめとけ。もっと別の、いろんなことをしろ。それがもし全部失敗したらラーメン屋をやったらええ。それでも間に合う業界なんやから。最初からラーメン屋やろうなんて言うな」

 と諭していた。もちろん仕事への思いは十人十色なわけで、これは1つの考え方にすぎないが、状況的に(つまり物理的に必要とされる「修業」の期間など)、ラーメン業界がそれでも間に合う業界であることも事実だろうし、この業界での「出身」が前職(や元職)を指すのは、やはりそういうことだ。

 これはやっぱりラーメン屋特有の話のように思える。

 例えばそば屋ならどうか。

 趣味が高じて脱サラで店を開業とか、リタイヤ後の夢がそば屋という話はよく聞くが、出てくるのはその程度までの情報だろう。

 これは作られるもののバリエーションの違いにも影響するのかもしれない。
 日本そばのそばとつゆはやはりその範囲が狭いというか、その狭い中でより高品質のものを作るという求道の面が強いが、ラーメンはかなり縛りが緩く ── 「中華麺を使う」くらいか。それですら「無かん水麺」というものも存在するくらい ── 良くも悪くも無法地帯であり、だからこそ「アイデア勝負」といった側面も大きく、必ずしも技術至上とはならないのだろう。

 そしてその「バリエーション」の中で、店主の人生物語、あたりもまた味の中に取り込まれているのだと。

 とはいえ、ちゃんと修業をして店を構える人も昔から少なくないわけで、そういう人の場合、「出身」といえば修業した店を指す。

 つまり、ラーメン業界で「出身」といえばたいていの場合前職、元職を指すものの、たまに元のジャンルや修業店も混在している、と。

 これはラーメン業界の特殊な点であり、あるいは弱点でもあるのだろう。もちろん楽しい点でもある。

 さっきも書いたとおり、ラーメンは無法地帯である分、主人の味もまたラーメンの味の1つに数えられやすい。

 とすればそれを積極的に楽しむのもまた、1つのラーメンの食べ方かもしれない。

突然食いたくなったものリスト:

  • 喜多方ラーメン

本日のBGM:
Understand /CARMEN MAKI & BLUES CREATION






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 「リスク心理学」という分野を研究されている中谷内一也氏のインタビューを読んだ。

「安全」と「安心」の溝はどこから生まれる?
"安全。でも安心できない"時代のリスク心理学--中谷内一也氏 (前編)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090121/183375/
「あの人にまかせていいのか」の答は案外正しい
"安全。でも安心できない"時代のリスク心理学--中谷内一也氏(後編)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090121/183407/

 「安全」が必ずしも「安心」に直結するわけではないという話は、確かにそうだと思いながらもまとまった論考を目にすることがなかったので興味深い。

 この人の研究は先日見たBSで知ったのだが、安全、安心を客観的な「安全」という物差しだけではなく、発信する側と受け取る側のコミュニケーションの問題として理解しようとする姿勢はなかなか興味深かった。

 例えば、一時期問題になったBSEのリスクの問題。
 リスクを考えた合理的判断では全頭検査はかなり「やりすぎ」だったものの、そうでなくては「安心」は得られなかった。
 一方、日本では今でも肉を生食することによる食中毒が毎年相当な数にのぼっている。日本の精肉は基本的に生食をする前提では出荷されていない。にもかかわらず生食は減らないし、実際にそれで食中毒になった人ですら、その後生食をやめることはないという。つまり、単なる「安全」というモノサシと人々の「安心」は必ずしも重なってはいない。

 こういう部分に光をあてる研究をしているようだ。(これはテレビでいってたこと)

 このインタビューはなかなか興味深かったので、一度著書もチェックしてみよう。

 インタビュー記事で興味深かったところをいくつか。

 1978年、アメリカのスリーマイル島原子力発電所が炉心溶融の事故を起こしました。それ以降、日本の電気事業関係者も原発の安全性を高める努力をしてきました。彼らは「安全を確保しさえすれば、人々は安心してくれるはずだ」と考えていました。ところが、そうはいかなかった。
(略)
 長い間、「リスクに対する考えをちゃんと理解すれば、人々は安心してくれるはずだ」という考え方があったのです。けれど、最近、「どうもそれだけでは済まないな」と理解しはじめたのでしょう。......

 ......数字で表せるような「安全」はもちろん確保しないといけないにせよ、それだけでは人の暮らしの「安心」にはつながらないと、気付き始めているということです。

 じゃあどうすれば人は「安心」するのか。中谷内氏は、「人が安心するには、2つの認知に基礎づけられた信頼が必要」という。

 ......1つは他者の能力への認知。これは「あの人は能力があるから任せておけば安心だ」ということです。

 もう1つは意図や意志への認知。これはこれは「あの人は誠実そうだ」、あるいは「ヘンなことをするとあの人自身がひどい目に遭うようになっているから任せても安心だ」ということです。

 つまり、「あの人に任せたら大丈夫だ」と人が思うのは、「あの人は専門的な技術を持っているし、裏切ろうとか騙そうといった意図もないようだ」と判断するからです。

 一瞬、「?」と思うかもしれないが、これは「人はどういう時に安心するか」の話であって、「どういう時に安心していいのか」ではない。そこを間違ってはいけない。

重要なのは「価値を共有している」という認知です。私が弁当屋を経営しているとします。私の喜びは「お客さんにおいしいと言ってもらえる」ことで、お客さんにも「あの店はそういう考えで経営している」と思ってもらえている。こうした価値共有の認知がベースにある。それが安心の獲得にあたって必要なことです。

 「価値を共有している」を認識することは非常に重要だと思う。
 相手の行動が、自分の利益にも沿っていると感じることができれば、信頼感は増していくだろう。逆にその共有がなければ、相手の行動は全て敵対行為に映るはず。......で、これで思い出しちゃうのが先日の、「ラーメンの秘密」でも触れた、保存料のお話。

「ヤマザキパンのパンがカビにくいのは、保存料などの添加物がたっぷり入っているから」

 という、アレね。あのエントリで紹介した

「本来生めんの腐敗を防止するには生産から販売までの間で細菌が入り込まないよう衛生管理を徹底すべきで添加物に依存した腐敗防止のやり方には不安が残ります」

 という消費者団体の要望は、要望としてはもっともなことだと思うのだ。
 で、それをヤマザキパンは徹底した品質管理を実現して(そのために莫大な資金を投入して)カビの胞子が付着しない製造工程、包装を実現したわけだ。で、現在保存料は使っていない。

 だからもしヤマザキパンと(一部の)消費者が本当に価値を共有できていたら、こういう反応(「ヤマザキパンのパンがカビにくいのは、保存料などの添加物がたっぷり入っているから」)は起こらないはず。(一部の)消費者には大企業が何をやっても消費者を欺く行為にしか見えないというわけだろう。

少しでも疑いを持たれたら、公開を求められる前に開示する。本質的信頼は、自発性によって得られます。

 こういうところはほんと、企業のリスクマネージメントの基本なんだろうなあ。

 結局、「リスクマネージメント」というのは「安全」だけではなく、あくまでも「安全」と「安心」の両方をマネージメントとすることなんだろう。

 結局、この文脈では「安心」と「信頼」はほぼ同値と見ていいのかな。

 となれば、これは別にリスク云々の話だけではなく、もっと広く応用が可能な考え方なのだろう。

 例えば、

 ......1つは他者の能力への認知。これは「あの人は能力があるから任せておけば安心だ」ということです。

 もう1つは意図や意志への認知。これはこれは「あの人は誠実そうだ」、あるいは「ヘンなことをするとあの人自身がひどい目に遭うようになっているから任せても安心だ」ということです。

 つまり、「あの人に任せたら大丈夫だ」と人が思うのは、「あの人は専門的な技術を持っているし、裏切ろうとか騙そうといった意図もないようだ」と判断するからです。

 というコメントや、

重要なのは「価値を共有している」という認知です。私が弁当屋を経営しているとします。私の喜びは「お客さんにおいしいと言ってもらえる」ことで、お客さんにも「あの店はそういう考えで経営している」と思ってもらえている。こうした価値共有の認知がベースにある。それが安心の獲得にあたって必要なことです。

 というコメントで語られる内容は、ラヲタの私としてはまさにラーメン屋へのスタンスに当てはめることができる。

 つまり、ある店に対して、この店はうまいものを作る技術を持っているし、楽だ(安い)からって変な物を出そうとはしないだろう」という信頼や、「うまいものを出せば客も喜び、それが店の繁栄にもつながる」という価値の共有がある......そんな店が、「いい店」なのだろうと。

 これはある意味「当たり前」ではあるけども、残念ながらそれがなかなかないのが現状でもある。だからこそ、あるラーメン店主には、

「ひえたろうさんはラーメン屋に求めるものが高すぎるんです。ラーメン屋って、そんなに大したものじゃありませんよ」

 と言われたりするのだけども。(^^;
 確かに、飲食業界の中でもラーメン屋はかなり歪な業界だしね。

 そういう業界だからこそ、こんな信頼を客と築き上げられさえすれば(普通ならそれがスタート地点のはずなのに)それだけでそれなりにいい商売ができるわけで、だからこそ「楽させてもらっている」と。

 わかるなあ。(^^;;

 で、そういう「信頼」を寄せた店についてはたまに「あれ?」と思うものが出てきても、「ブレ」として吸収できちゃう。

 たまたま入った店がそうだったら酷評することもあるのにね。

 それがまさに「安心」「信頼」だわなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • ぶっかけうどん

本日のBGM:
梅田からナンバまで /上田正樹&サウス・トゥ・サウス

大阪の大きな町、キタ、ミナミのそれぞれの中心地が梅田と難波。御堂筋という大道路でつながっており、その下に通っている地下鉄御堂筋線で間3駅(心斎橋、本町、淀屋橋)。関東の人にはわからないとは思うけど、この距離感は非常に絶妙なんだよなあ。普通に歩くには長い。しかし歩けない距離ではない。好きな人と歩くのなら気にならない、そういう距離。だからほんと、実感としてわかる曲なんだよねえ。......実際の距離はだいたい4.1kmだそうだ。




  • 豚骨の匂いの許容範囲はどうやら無鉄砲までみたい。某店で一番オアシスだったのはトイレ。

  • あほいちの後にできたかんからは、スタッフ不足のためランチ営業できず。女の子(娘?)は日本語カタコト。頑張れ。

    かんから(工事中の写真)

  • かんから、麺の量「並・中盛・大盛」という分け方、ちょっと変じゃない? 「小盛・中盛・大盛」ならわかるのだけども。普通、「中盛」が「並」とちゃうかなあ。

    中盛は並と同一価格

  • 「二郎系」麺をああいう仕上げ方にすることに、麺屋棣鄂のプライドを読み取るべきか不器用さを読み取るべきか。私はプライドと読みたいけどな。

  • バン麺、変わらず400円~♪(酒井康ふうに(^O^))素晴らしい。サッポロ一番のような味も健在。

    バン麺のバンは、撹拌の拌

  • 麺野郎に置いてるワンカップ酒はかわいらしいのが多い。にゃんかっぷもパンダのやつも麺野郎だ。大阪が誇る秋鹿のワンカップは、やっぱりバンビ。

    秋鹿のワンカップ

  • 今年の節分は麺野郎で無理を言って恵方巻きを作ってもらった。うまかったが一気に食わなくちゃいいけないのでせっかくのネタがもったいなかったと思う。

    恵方巻@麺野郎


    おまけ:あるスーパーで見つけた恵方巻
    富士宮焼そば巻(^O^)

  • 麺野郎でうまいと思った麺に使われているというウェスタンホワイト(WW)って、ケーキ用薄力粉? (゚Д゚)

  • 麺野郎で遅くまでいると、麺哲を任されている平松氏が掃除をしている。麺哲が終わって店を閉めて後片付けが終わってからこちらに来るのだそうだ。その時点で26時を超えている。今日は一体何時に起きたのかと聞くと、朝の5時だと。庄司氏と市場に行ったのだという。「大丈夫なの?」「昼に2時間ほど仮眠とりますし」という顔は、とてもさわやかだった。

  • 麺哲はあまり行くことがないのだが、前に行った時、昼限定で「平松式......」という名前を冠して平松氏考案のメニューが提供されていた。その時は気にならなかったが、「平松式」というネーミングはひょっとして、「平松式人工雪発生装置」に引っかけたものだったんだろうか。

  • ひっかけ橋(戎橋/阪神優勝の時に多くの人が身を投げた橋)の下にある油そば専門店麺爺あぶらの間接照明は、やっぱり「オシャレ」「女性でも入りやすい」みたいなのを意識しているんだろうか。もしもそうならきっとその目的は達成できてないと思うし、できたとしても、油そば屋にそれは必要なのかいな?

    麺爺の店内

  • 麺爺あぶらの食券機は凄い高級品。全面液晶タッチパネルで、
    「現金を入れてください。......トッピングはいかがですか?」
    とかしゃべる。この食券機、「食券機がセールスもしてくれる」みたいな売り文句で売られてる。物理的なボタンがないから、自由度も格段にある。確かページ分けもできたはず。普通のボタン式の食券機でも10000円札を扱えるやつなら100万円以上するので、これは200万円くらいしちゃうんじゃないのかな。
    でも実際、買う方は食券機に薦められたくらいで買わんと思う。というか、「『現金を入れてください♪』だとぉ? なんや、近づいたくらいでカネ取んのか? とか、思わずツッコんじゃうよ。(^O^)

    券売機画面

  • 現在、道頓堀(戎橋の南側の通り/くいだおれ人形とか、かに道楽のカニ看板とかがある)にはラーメン店がやたら並んでいる。大阪といえば道頓堀の映像が流されるほど観光客へのアピール度が高い通りながら、こんなところさえシャッター化が進んでいることに大阪経済の深刻さが伺えるのだけども、なぜかラーメン屋だけは元気。家賃がバカ高いのでさすがにチェーン店ばかりだが。
    それにしてもここまで集まるかというくらい、一時に比べて増えている。
    どういうことなんだろう。

  • 道頓堀には昔、道頓堀ラーメン大食堂というラーメンコンプレックスがあったが、かなりあっけなく沈没した。宣伝不足と、2Fという立地があまりよくなかったのではないかと思う。1年ほど前には道頓堀極楽商店街という、大阪の名店を集めたグルメビルが数年の歴史に幕を閉じた(そして未だに放置されたまま)。これは1箇所で大阪の名店を巡れるので時間のない観光客には都合が良かったはずだが、入場料を取るという信じられない暴挙に出たために(だと思うのだが)客足は伸びなかったようだ。あれだけの一等地でそのクラスの商業施設を潰すなんて、どれだけ商売ヘタクソなんだよと。

  • 誉商店は日曜日はガチャガチャ大会をやっている。私は大盛(100円)券が当たった。春以降に使いたいが、それまで店があることを祈る。

  • 私には高倉二条ろぉじのよさが解らない。特に麺。いっぺんソバつゆで食わせろ。

  • 「雑炊というのなら、ご飯を洗え」は、結構酷だよ......。(^^;;;

  • あれだけ目立つのに、前回ジャンク屋哲が見つけられなかった自分に絶望した。

    ジャンク屋哲

  • 二郎系ってのはやっぱり、「ラーメン」「つけ麺」「油そば」「チャンポン」みたいなのと並べて「二郎系」という1ジャンルと認識すべきっぽいね。

  • 麺元素は一番奥に製麺部屋がある。覗いてみるといいよ。

  • 最近は店内の、客から見えるところに製麺機を置いた製麺スペースを設置する店が増えてきた。火から近い方がリスクを回避できるので、できれば近くに作りたいのだろうと思う。
    客から見えるようにしているのはもちろん「自家製麺だ」というアピールもできるし、あるいは純粋に他で場所が確保できないからやむを得ず店内の一角を潰してしまうところもある。
    きんせいの前の本店とか、大吾郎商店はそういう感じかな。東成きんせいなどは製麺の場所がないので自宅で製麺するから家が粉だらけだという。(^O^)
    製麺スペースが見える場合はそこで使われている粉の銘柄をチェックすると、結構いろんなことがわかるよ。

  • ほっかほっか亭唐揚弁当についてくるゆず醤油を綿麺の唐揚げにかけたら絶対ウマいはず。いつかやってやろうと思う。

    ほっかほっか亭の唐揚弁当(柚子醤油つき)


    綿麺の唐揚げ

  • 綿麺の奥さんは私が昔、「唐揚げは普通」と書いたのを根に持って(^^;、今でも唐揚げを注文する時と持ってくる時は必ず「ふっつーの唐揚げですね/です~」と言う。(^O^)

  • 綿麺だけではなく他の店でも体験したが、ブログ記事が上がると、それが初めて来た人であっても「ああ、あのテーブルに座ってた、あの人か」というのが判るそうだ。まずデジカメ出して撮ってる時点で少数派だし、写り込む物で座った位置もわかる、あとその人が注文したものだとかを組み合わせると、だいたい「あの人か」とわかるのだとか。
    こちらは、店側は1日かなりの数の接客をしているのだからこちらの顔なんて覚えてないだろうと勝手に思ってるんだけど、案外覚えているそうだ。なので、覚悟なく悪口を書くと後で困ることになるかもしれないよ。(^O^)

  • びっくりラーメン一番の製麺工場は一体どうなったんだろう? あの値段であの麺はとてもよかったのに。1杯180円で出していたということはそれでも元が取れるコストであの麺を作れてたはずで、だったらこれを使わない手はないと思う。びっくりラーメン一番を引き受けた吉野家は結局、ほとんど何も手を打たずにラーメンから撤退してしまった(07年8月買収、09年8月精算)。ああいう無駄なことをやってよく株主が怒らないなあ。

  • スガキヤのラーメンフォークは、ニューヨークの近代美術館で販売されるなど高い評価を受けている......が、実用としたらやっぱり使いにくいと思う。

    ラーメンフォーク

  • Yahoo!ランキング大阪ナンバーワン(^O^)の開陽軒は売り切れてるものはなるべく早く客がわかるようにしてほしい。悩みに悩んだ末に頼んだものが「あ、それ売り切れなんです~♪」なんて言われたら一気に萎える。

    セットメニュー@開陽軒

  • 竹麺亭の塩ラーメンと醤油ラーメンが変わった。前よりは断然好き。でもどうしてもここはトマトラーメンに手が伸びる。

    幻のトマトラーメン@竹麺亭

  • フレンドリーが経営する香の川製麺(讃岐うどん)は現在2店舗だが、これから順次切り替えていく予定らしい。でも、ここで立ち止まって、もうちょっといろいろ考えなおした方がいいんじゃないかな。これで何十店舗かを一気に変えてしまうと、取り返しのつかないことになるかもしれない。とりあえずまともにうどんを打てる人と、ほんとにうどんを食べるのが好きな人を指導スタッフに迎えるべき。

  • 横綱の餃子はえらいマズかった件。ピリカラギョーザにしなかったからか? まずもってチルドって。

  • 麺屋7.5Hz本店は、照明がいいのか、やたらきれいに写真が撮れる。(^O^)

    中華そば@麺屋7.5Hz

  • 光龍益のあの「客の前でラーメンを作る」というやり方は、パフォーマンスのためではなく、「誰も雇わずに1人でラーメン屋を回すには」という課題から出てきた合理的な方法なのだそうだ。

    光龍益

  • 低温熟成のチャーシューは、切り口がピンク色で火が通ってない(レア)ように見えるけど、熱は入ってるわけだから、これを「レアチャーシュー」と呼んではいかんのとちゃうの?

  • カレーラーメンはカレーつけ麺以上に難しいね。私は未だに、高校の学食以上にうまいカレーラーメンを食べたことがないような気がする。

  • とはいえ、その時の学食のおっちゃんが今やってる店(ラーメン屋というより餃子屋)のラーメンは酷いもんなんだけども。いっそのこと焼きそばを出せばいいのに。おっちゃんの焼きそばは最高だった。

  • 最近、3ヶ月で撤退するような店まで出てきた。見切りが早いよなあ。「ちょっとつついてダメなら次へ」みたいな感じなんだろうか。

  • 和え麺なり玉子かけご飯なり、量の見極めが大切。生玉子の大きさはそれぞれ調整できないのだから、麺やご飯側の量を調整しないと。

  • 某店ボヤのニュース。誰もケガなく大事に至らずよかったよかった。

突然食いたくなったものリスト:

  • コーンポタージュスープ

本日のBGM:
Warrior /本城美沙子
バイバイ・ボーイ /五十嵐夕紀

本城美沙子のバックはLOUDNESS。




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 あ、綿麺フライデーナイトね。わたふりゃあ。言うたもん勝ち。

 先週、先々週は醤油そばが続いたが、今週は鶏白湯つけ麺という情報を、内部の情報に詳しい人から得た。(^O^) 本当かどうかは知らない。

 また行かなあかんかなあ。
 また、

「最近、金曜日しか見ませんね♪」

 と言われてしまいそうだ。(^O^)

 

先々週の醤油そば


先週の醤油そば

 先週の器は、塩ラーメンの時のと同じ。

 先々週はメンマに見せかけたエリンギだったが、先週はメンマに見せかけたメンマになってた。
 麺も先々週がかなり太麺だったのに対し、先週は細めになってた。

 ダシはようわからん。鶏ガラ多めなの? 動物系ダシ汁で魚系のダシをとるそうだ。スープの底には小さなエビちゃんがいくつか沈んでいるが、わざとらしいと言えばわざとらしく、これはオトリかもしれん(何の?)。(^O^)

 なんでわからんのかと言えば、油かすが乗っけられてるから。

 これの個性が強くて、結構支配的な印象。
 だからかすうどんっぽい後味だったなあ。

 小松菜?は先々週の方がよかった。

 気づいてる人は気づいているが、実は毎回、店主がコスプレをしてる。(^O^)

 1回目は洋風シェフ、2回目がカフェ?(ユニクロで買ったシャツ)、3回目(先週)が神田川俊郎(シャツ&ネクタイに白衣)。

 何考えてるのかと。(^O^)

 そういうところも楽しむべし。

突然食いたくなったものリスト:

  • インデアンカレー

本日のBGM:
Pop Muzik /M






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 先日はあまりいいことを書かなかった(「ラーメンの秘密」)『ラーメンの秘密』だが、が、実は参考になる部分も多かった。

 特に「ご当地ラーメンの秘密」という章の、それぞれのご当地ラーメンのルーツに関する記述はよくまとまっていて楽しかった。

#いや別にこれは「秘密」じゃないだろうけどね。(^O^) なんか「秘密」という言葉をこういう使い方すると学習図書みたいだ。

 そのあたりをいくつか御紹介。

 1991年当時、ご当地ラーメンといえば東京ラーメン、札幌ラーメン、九州ラーメンであり、そこに新たに登場した当地ラーメンが喜多方ラーメンだというところにリアルな時代性を感じさせるね。
 ちなみにこの頃、大阪のラーメン界は暗黒時代。(^O^)

東京ラーメンのルーツは横浜南京町
 東京で最初にできた「ラーメン屋」は、明治43年、浅草に開店した「来々軒」であったといわれます(「にっぽんラーメン物語」小菅桂子・駸々堂)。
 当時、まだ「ラーメン屋」という呼称はなく、「シナ料理屋」と称して、ラーメンを中心にワンタン、シュウマイなどを出す店としてスタートしたものでした。経営者は日本人でしたが、コックはすべて横浜の南京町からやって来た中国人。物見高い浅草っ子がこれに飛びつき、当時きっての大歓楽街浅草のこと、またたく間に東京中に知れわたることとなったのです。
 ところで、この「来々軒」のラーメンは、日本人の手になるものではなく、横浜南京町の中国人が調理していたことに注目しなくてはなりません。すなわち東京ラーメンのルーツは横浜南京町にありということなのです。
 横浜には黒船の来港とともに広東系の清国人が江戸末期から居留し始め、明治以降も広東省出身者を中心にいわゆる「南京町」を形成するようになりました。
 その南京町で当初は中国人相手にできた中国料理屋に日本人も出入りするようになり、日清・日露戦争を経て大陸への関心が高かった明治末期の世相とも相まって、南京料理は少しずつ日本人に受け入れられていく状況にあったのです。
 しかし、当時南京町で食べられていたラーメンは、豚骨スープに塩味という、日本人にとっては獣臭くてやや受け入れ難いものでした。そこで豚骨にトリガラや野菜を加えてスープをとり、塩味ではなくしょうゆ味にするなど、獣臭さを除く工夫を加えてあっさりした味に変えた和風ラーメンが日本人向けに作られるようになっていったのです。
 浅草「来々軒}が繁盛したのはまさにこの日本人向けラーメンを出したことによるものでしょう。こうしてラーメン(かつてはシナソバ・中華ソバと呼ばれることが多かった)は、独特のチャルメラの音色とともに出没する屋台の出現などによって、庶民の食物として大正から昭和にかけて定着して行ったのでした。

 つまりそれ以前にもラーメンのルーツになるものはあった(豚骨スープに塩味)が、それを改良し醤油ラーメンを開発、それ用の店舗を構えたのが「来々軒」であると。

 ただ、いつも気になるんだけども、「来々軒」にしろ、「元祖」と言われる店が最初からかん水を使用した麺を使っていたかというのがあまりよくわからないんだ。

 言わずもがなのことだからなのかもしれないが、これについて明示した記述を見たことがない。日本人ではなく「横浜南京町の中国人」が調理していたのであれば、なおさらかん水を使用する動機があるとは思えないんだ。

 いやそんなことはないのかもしれないけどね。ただ、そのへんの事情がどこにも書かれていないのが困る。

 出典となっている『にっぽんラーメン物語』(小菅桂子著)を読むと書いてるかもしれない。この本はWikipedia「来々軒」も出典として挙げているし、一度読んでみないといけないなあ。......と思ったら在庫なしか。(^^;; 中古を探そう。

 しかしやはり地元、札幌ラーメンへの記述が一番熱がこもってるかな。愛情を感じる。

札幌ラーメン
 札幌ラーメンといえば、昭和40年代に全国的にブームを巻き起し、ご当地ラーメンのはしりとなったことはまだ記憶に新しいところです。
 ラードたっぷりの濃厚スープ、みそ味、太くて歯ごたえのあるメン、もやしや玉ネギの具など、それまであっさりした東京ラーメンしか知らなかった人々に衝撃を与えたのも無理からぬことでした。
......

元祖札幌ラーメンは?
 「さっぽろラーメンの本」(北海道新聞社刊)には、札幌ラーメン誕生のいきさつが詳細に語られています。それによると、現在の札幌ラーメンは戦後になってからできてきたもので、戦前のラーメンとはまったく異なるというのです。
 札幌で初めてラーメンを出す店ができたのは大正11年のこと、北大の中国人留学生相手の「竹家食堂」という店だったということです。コックはやはり中国人で、日本のシベリア出兵による戦乱を逃れて、シベリアから樺太経由で札幌に来た、王文彩という本格的な北京料理の調理人だったということです。
 めんはカンスイのかわりに炭酸ソーダを使用したもので、当初は手で引き延ばしながら1本を2本、2本を4本という具合に細いめんに仕上げていったので、これを指して「拉麺(ラーメン)」と名付けたとされています。
 「拉麺」は次第に札幌っ子に評判となり、昭和5年頃には屋台が出現したり、喫茶店でラーメンを出すところがあったり、普通の食堂やデパートの食堂でも出されるなど、庶民の食物として定着して行ったのです。
 当時のラーメンはトリガラなどがスープのベースで、しょう油で薄く色づけした澄んだものが一般的であったということです。また東京などではシナソバ・中華そばと呼ばれていたのに対して、札幌ではすでにラーメンという呼称が一般的だったということです。
......

戦後の食糧難が札幌ラーメンを産んだ
 戦後の食糧難の時代、札幌市の創成川沿いの一角には大陸からの引揚者などによる屋台が軒を並べており、そこから戦後の札幌ラーメンがスタートしました。
 一番最初にラーメンを始めた人は、中国、天津からの引揚者だったそうで、中国での記憶や戦前のラーメンの記憶をもとに、ラーメンづくりを始めましたが、そのスープは豚骨を長時間かけて煮出した白濁したもので、その後の札幌ラーメンの原型となった、濃厚で脂っぽいものだったのです。
 平常時であればなかなか受け入れ難いものであったかもしれませんが、寒い北海道のこと、いかにも栄養がつきそうなこのラーメンは人々の支持を得て行ったのです。
 こうして屋台を中心に戦後の札幌ラーメンが始まり、ラーメン屋の数も増えていきました。ラーメンそのものも次第に工夫され、後にみそラーメンを産み出す大宮守人さん(味の三平)は、フライパンで玉ネギやモヤシを炒めて具にすることをこの頃から始めており、香辛料としてニンニクを加えることなど、戦前のスタンダードとも言える東京ラーメンとは異なった、札幌という気候風土にかなった独自のラーメンが発展して行ったのです。
 昭和26、7年になると町の一角にはラーメン屋ばかりがずらりとならんだ「ラーメン横丁」が出現し、札幌はラーメンの町とかし、人々は安くて旨いラーメンを食べることが日常の一部となってきたのです。昭和30年頃になると、一般の大衆食堂でもラーメンを出すところが多くなり、ラーメンはなくてはならないメニューの1つとなりました。

みそラーメンの産みの親
 現在の札幌ラーメンは、みそ味・しょうゆ味・塩味の3つが基本になっています。
 このうち特にみそ味は札幌ラーメンに独特のもので、札幌ラーメンの名を高からしめたのもこのみそラーメンに負うところ大です。
 みそラーメンの産みの親は前述の大宮守人さん。昭和30年代中頃のことです。それまでのしょうゆ味一辺倒に疑問をもち、何か新しい工夫をという、ラーメンに対する一途な情熱が、誰も思いつかなかったみそとラーメンの画期的な出会いを導いたのです。
 当時はいわば札幌ラーメンの発展期ともいうべき時代で、熱心なラーメン屋さんが日々ラーメンの研究に余念がなかったのです。
 みそラーメンはその後まず札幌で市民権を得たのち、昭和40年代に入って全国に紹介されるようになると、全国的に札幌ラーメンブームを巻き起し、黄金期を迎えるに至ったのです。
 なぜみそラーメンが札幌で産まれたのか? これには必然的な理由があるように思われます。東京ラーメンが南京ラーメンを次第に純化・精錬して完成されてきた背景に江戸文化があるとするならば、北海道といういわば文化的伝統のない、言いかえると拘束のない自由さがみそラーメンというアイディアを産み、また札幌っ子もそれを容易に受け入れたのではないでしょうか。
 みそラーメンはまさに土地の気風の産物といわねばならないでしょう。
......
 以上のように、戦後の混乱期、屋台ラーメンから生じた札幌ラーメンは、北海道という日本にあっては特異な風土の中で、多くの人々の熱い情熱によって独自の地位を築き、日本のラーメン界に大きな影響を与えてきました。
 しかし、近年、札幌ラーメンにもかげりが生じてきたという声も耳にします。その原因として、「味が落ちた」、「サービスが良くない」、「値段が高い」ことなどが挙げられています。札幌ラーメンというブランドにあぐらをかいた商法が横行しているというわけです。御多分に漏れず化学調味料も横行しています。
 ご当地ラーメンの老舗、札幌ラーメンの名にかけて、日本のラーメンのためにも奮起してもらいたいものです。

 まだまだ札幌ラーメンがラーメンの代名詞だった時代ね。
#地元だからこそ最後にひとこと言いたくなるのかな。(^^;;;;;

 「どさんこ」やそれと類似の名前のチェーン店がどれだけ広がったか(今でも残っているか)を考えれば、全国に札幌ラーメンが与えた衝撃の大きさが今でも窺い知れるというものだ。

 こちらでは炭酸ソーダながら麺にアルカリを使ってることが明言されてる。そもそも引き延ばして作る手打ち麺はアルカリがなくても作れるのかな? そのあたりが問題かも......。

 で、札幌ラーメンの次の大波が、九州ラーメン。

九州ラーメン
 九州ラーメンの歴史をたどってみると、老舗といわれる店でもみな戦後に開店しており、多くは食糧難時代の屋台ラーメンに端を発しています。しかも、中国人からラーメンの手ほどきを受けた人や、中国からの引揚者が始めたケースがほとんどです。
 この辺の事情は現在の札幌ラーメンの発生時と非常によく似ています。しかし、同じようなルーツを持ちながら、札幌ラーメンと九州ラーメンは独自の道を歩み始め、それぞれ特徴ある姿へと発展して行ったのです。
......

 これ以外にもたくさん記述はあったんだけども、メモが少ないということは面白くなかったんだろう。>過去の自分 (^^;

 で、新登場の喜多方ラーメン。

喜多方ラーメン
 札幌・九州と続いたご当地ラーメンブームの第3弾は、思わぬところ、奥の細道・喜多方でした。人口3万7000人ほどの小さな町ですが、ラーメン店の数は110軒にも上るといわれており、ラーメン目当ての観光客や観光バスが押し寄せる盛況ぶりということです。
 ブームのきっかけになったのは、マスコミを利用した喜多方市の観光キャンペーン。蔵の町にラーメンというとり合わせが、若い女の子たちに受け、テレビ局の取材も相次ぐうちに、第3のご当地ラーメンの地位を確かなものにしました。
 では、なぜこの東北の小都市にラーメン店が軒を並べるようになったのでしょう。

喜多方のルーツも中国でした。
 喜多方ラーメンの元祖とされるのは、大正末期に浙江省からやって来た潘欽星さんです。屋台から始まったという源来軒はいまもなお現役の潘さんとともに健在です。
 源来軒から始まったラーメンは徐々に喜多方の人々にうけいれられるところとなり、また教えを求める人も現れてラーメンは喜多方に根付いていったのです。
 ある地元の人は、「ほかに珍しい食物のないこの地方の人間にとってラーメンはごちそうだった。周辺の人たちは喜多方に出るとラーメンを食べることを楽しみにし、祭りや招待の席でもすしの代りにラーメンを出してきた。ごちそうなんだからおいしくなければいけない。食べる者も作る人もそういう意識でやって来たことが、今の喜多方ラーメンの隆盛をつくったのでしょう」と語っています。

 このあたりの話はとても役に立ち、示唆に富むものだった。

突然食いたくなったものリスト:

  • アメリカンドッグ

本日のBGM:
よどみ萎え、枯れて舞え /SOUTHERN ALL STARS






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 『ラーメンの秘密 ほんものの味をもとめて』(コピー食品研究会編著/三一書房/1991/02/2/初版)という本を読んだ。

 タイトル、編著者名、そして出版社を見て、わかる人はだいたい中身まで想像できると思うけども(^O^)、まあそういう本。わからない人は『買ってはいけない』の元祖みたいなものだと理解すればいいだろう。

 こういう本の根底に流れている思想は、「大企業は消費者の健康なんて考えちゃいない。金儲けのためなら体に悪いものでも誤魔化して平気で売る」というものだ。もちろん疑うことは大切で、消費者としてその姿勢は非常に大切であるが、それが行きすぎて「疑うためだけに疑う」ということになってしまえば本末転倒だ。『買ってはいけない』だって、そういうことで批判を浴びていた。

 この本の根本思想というのは、かなり『美味しんぼ』と共通しているように思う。「本物」の姿を理想とし、それに比べて今がどれだけ堕落しているかを嘆き、原点への回帰を謳う、と。
 ちなみに『美味しんぼ』が単行本1冊にわたってラーメンに取り組んだ「ラーメン戦争」(第38巻)が執筆されたのが、この本が出版された翌年の92年のことだ。『美味しんぼ』は少なからぬ影響をこの本から受けているように思う。

 まえがきより。

 ラーメンは戦後の闇市の屋台の上で花を咲かせました。そして空腹で飢えた人々のお腹を満足させ、昔からあったソバやウドンなみに全国に広がりました。食糧事情が好転した後はその土地の気候や風土に合った味のラーメンが生まれ、ソバやウドンとともにめん料理の一翼をになうようになりました。
 ところが、インスタントラーメンに代表されるようなラーメンのコピーが登場したことにより、ラーメン専門店のめんやスープにもその影がいろ濃く反映されるようになってきました。とくに、一部のチェーン店に見られる粗悪な素材と化学調味料に依存したラーメンは、ほんらいのラーメンからほど遠く、むしろインスタントラーメンに近い感じがします。
(略)
 この本を通して1人でも多くの方に、ラーメンが食品添加物によって本来の姿から変化してきている事実を知っていただき、「ほんもののラーメンとはいかなるものであるか!」ということを考える機会をもっていただければ幸いです。

 『美味しんぼ』もそうだけども、この、ゆるぎない「どこかに『本物』が存在する」思想というのはどうなんだろうと思う。
 ラーメンが「戦後の闇市の屋台の上で花を咲かせ」たのだとしたら、その中身にさほどの期待はできないだろうってことは想像がつくだろうに。

#そもそも「ラーメン」という呼称は、1953年に日清の「チキンラーメン」が発売されてから全国に普及したのであって、それまでは「中華そば」「支那そば」と呼ばれていた。もちろん「ラーメン」という呼称はチキンラーメン以前にもあり決して日清の造語ではないが、全国の人はチキンラーメンによって「ラーメン」を認識したことは間違いない(札幌では戦前からラーメンという呼称が一般的だったと書かれている)。
 とすれば、全国的に「本物のラーメン」って何よ?という話にもなる......のだが、この本の編著者は他ならぬ北海道の消費者団体のようで、まあだったら「本物のラーメン」という表現をする権利もあるかなあ、とも思うので、これはいいや。(^O^)

 まあとにかく、こういう思想から、当時の「ラーメン」を取り巻くいろんな「ほんもの」じゃないものについて告発している。

 それがやっぱり、結構アレな部分が多いんだ。

 私もここで述べられている1つずつについて専門でもないので細かく検証はできないけれども、素人判断でも「それはないやろ」と思われることを挙げようと思う。
 原本はもう返してしまって手許にないので取ってあるメモを元にする。メモはツッコミどころというよりは面白いところを取っていたので、ツッコミにはちょっと足りない部分もあるんだけども、そのへんはご容赦を。

コシを強くするための増量剤
 先にも述べたようにグルテンの含有量の少ない小麦粉を用いるとめんのコシが弱く、弾力性に欠けるためラーメンにとって最も重要視される歯ザワリが悪くなり、食味に影響を与えてしまいます。
 そこでグルテンの含有量の少ない小麦粉を用いる場合や、より弾力性に富んだシコシコめんを作りたい時には食品添加物メーカーなどで作った「小麦グルテン」または「乾燥卵白」を小麦粉に添加しますが、経済性を重視する製めん業者の中には、値段の安い脱脂大豆を原料として作った「製めん用蛋白粉」を小麦に混ぜて使用する所があります。
 この粉を用いると麺のコシが強くなり弾力性に富んだめんになると同時に吸水性が良くなりめんの加水量を増すことができ、めんの歩留まりが良くなるという二重の効果が期待できるため最近では大手の製めん業者の中にもこの粉を用いるところが出てきています。
 表4でも明らかなように蛋白粉を混入すると小麦粉1袋から取れるラーメンの玉の量が増え、生産者が利益を得ることができます。しかし、この粉の入っためんをよくかんで食べると脱脂大豆特有の味が残り、あと味が悪いのも確かです。
 この他に水分の多いめんはベトツクためでき上がっためんにコーンスターチなどの粉を振り掛けて出荷しているところもあります。

 つまり、企業は自らの利益のために味を犠牲にして増量剤を入れていると。

 これは実際そういう側面もあるかもしれない。

 ただ、こういう消費者に限って(これはほんとに「限って」じゃないかなあ)「国産幻想」みたいなものがあって、「国産小麦100%」などをありがたがる傾向があるように思う。
 しかし国産小麦はまさにこの「グルテンの含有量の少ない小麦粉」だ。国産小麦を使っておいしい中華麺を作ろうと思えば、グルテンなりたんぱく質なりを補ってやらないといけない。今はまだ国産小麦の品質もよくなってきたようだが、1991年当時、ラーメンに使える国産小麦はほとんどなかったはずで、さて、おいしい方がいいのか、それでも国産小麦がいいのか。国産小麦はどうやったらおいしく食べられるのか。このあたりのスタンスがあまりに曖昧だと思う。

 ちなみにラストの

 この他に水分の多いめんはベトツクためでき上がっためんにコーンスターチなどの粉を振り掛けて出荷しているところもあります。

 って、何が悪いのかな??

かん水
かん水は一般に炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)の単品または混合物と考えられていますが、食品添加物メーカーで製めん工場に出荷しているかん水の多くは表5で示したように燐酸塩や重合燐酸塩をブレンドしたものです。なお、かん水の中に入っている重合燐酸塩は一般にピロリン酸塩・ポリリン酸塩・メタリン酸塩の混合物と考えてよいでしょう。
また、燐酸塩としてはリン酸2ナトリウムか、リン酸2カリウムもしくはリン酸水素2ナトリウムなどが使用されています。
(略)
 このようにかん水の中には種々の燐酸が入っていますが、リン酸を入れる目的について食品添加物メーカーでは製めん業者に次のように説明してます(メーカーのカタログよりその主なものを要約してみました)。
(1)めんの保水性を向上させる働きがあるためめんの歩留まりが良くなる。
(2)色素を分散させるさようがあるためめんに仕上がった時色斑(ムラ)ができないで済む。
(3)めんを茹でたとき茹汁のにごりを少くする働きがありラーメン屋さんに喜ばれる。
 つまり経済性と外観の良さのためにリン酸塩が用いられるということです。
(略)
 カルシウム対リンの比が1対2を越えると栄養学上問題があるとされていますが、先の調査ではカルシウムとリンの比は平均で3.5、最も高い数字は3.7にも達しています。つまり市販されている生ラーメンの多くはリン酸過剰と言えます。
 リンの過剰摂取は......
[以下、リンの過剰摂取による弊害について。]

 このあたりもひどい誘導だと思うんだよなあ。

 「カルシウム対リンの比が1対2を越えると栄養学上問題があるとされています」って、それは単体の食材の話じゃないだろうに。
 確かに栄養学ではカルシウムが骨をつくるためには食事の中のカルシウム対リンの比が1対1の時が一番効率がいいとされているそうだが、これは「1対1」の食材ばかり食べましょうという話ではなく、トータルの換算でカルシウムが相対的に不足しているならカルシウム分の多い食品で補いましょうと考えるのが妥当じゃないのかな。
 例えば精白米飯のリン:カルシウム比は13.0、ジャガイモで11.8、豚ロース肉なら56.7ですよ。3.7どころじゃない。この辺りは全部毒だと?

 ちなみにリン酸塩に関する見解はこの本と『美味しんぼ』では随分違う。この本ではリン酸塩が用いられるのは「経済性と外観の良さのため」とされているが、『美味しんぼ』では重合リン酸塩は「よく伸びる生地、コシのある麺」を作る本体(⇒炭酸カリウムや炭酸ナトリウムは実は必要なかった!)だと主張されている。

 保存料あたりはもう、かなり攻撃の対象になるね。(^O^)

 P・Gに代って登場してきた酒精にも次に述べるような問題があります。
(1)変性アルコールに含まれる添加物を加えると酒精の中に含まれている添加物は6~8種類にもなりたとえその量が少ないとしても相乗作用等を考えると心配になります。
(2)本来生めんの腐敗を防止するには生産から販売までの間で細菌が入り込まないよう衛生管理を徹底すべきで添加物に依存した腐敗防止のやり方には不安が残ります。

 P・Gは「ポリプロピレングリコール」のこと。これにもいろんなこと書いてたと思うけど、メモしてないってことはあんまり面白い話じゃなかったんだろう。我ながら意外。(^^;
 しかしこの酒精の「問題」も、ちょっとどうなのかと思う。

 (1)は確度の低い「心配」以上のものではない。
 (2)は特に酒精に限ったことではないが、保存料とはそういった日々の様々な輸送、保存、使用環境の中でも安心して食べられるようにするための衛生管理のリスクヘッジなので、むしろこれこそが保存料の存在意義では?

 保存料の安全性をいう時には、やはりそれを使わない時のリスクと比較するべきであって、まるで保存料を使わなくても同様の安全性が確保されているかのような書き方はフェアじゃないと思う。こういうものは、目的もなく、ただ入れたいから入れてるわけじゃない。

 ちなみに(2)の

本来生めんの腐敗を防止するには生産から販売までの間で細菌が入り込まないよう衛生管理を徹底すべきで添加物に依存した腐敗防止のやり方には不安が残ります。

 というのはもしそれが実現できるならそれなりに理屈は通っている。
 これを実現するのにどれだけの資本力が必要かという部分をおけば。

 で、それが実際に実現すると、こういうことになる。⇒「パンがカビないのは添加物が入っているから?」

 パンにカビが生えにくいのは、実は添加物によってではなく、(こういう人たちが嫌う)大資本だからこそ実現できた徹底した衛生管理の下での生産を実現しているからだったという話。

 だからほんと、自分たちが求めたとおり「生産から販売までの間で細菌が入り込まないよう衛生管理を徹底」したヤマザキパンに対しては、賞讃こそすれ、「いや実はあれは添加物を入れてて......」みたいな反応はとんだお門違いで、どんだけツンデレなんですかと。

 結局、不安を覚えたい人はとても貪欲に不安要素を探し出してくるのだなあ。

 次は「品質改良材」について。
 「品質改良材」は麺のベトツキ防止や弾力補強、コシの強化などに使われる添加剤だそうだ。その1つ、「グリセリン脂肪酸エステル」について。

......グリセリン脂肪酸エステルは乳化剤の一種で洗剤の中に入っている界面活性剤と同じ働きをするものと考えてよいでしょう。
 この添加物についてはラットの飼料の中に25%混ぜて2年間飼育したところ肝臓の重量が増加し腎臓の石灰化が観察されたとの報告があります。
 また表中の天然糊料のローカストビーンガムやグァーガムについては、最近使用量が多くなってきた添加物であるため安全性を証明するデータが少なく、現状では安全性について評価することはできない添加物の1つです。以上のようなことから考えると品質改良剤にも不安を感じてしまいます。

 「洗剤の中に入っている界面活性剤と同じ働きをする」あたり、どういう印象を持たせたいかというのが透けて見えて、苦笑だよなあ。

 で、「ラットの飼料の中に25%混ぜて2年間飼育したところ肝臓の重量が増加し腎臓の石灰化が観察された」って。(^^;

 これで人間の健康に対して何が言えるのよ。

 「不安を感じてしまいます」というのは勝手だけれど......。

 ここまでが製麺所で作ってる生麺の話。

 安全性云々は別として、例えば酒精なんかは匂いが結構するので、食べる時に邪魔になる可能性は高い。あるいは昔麺哲庄司氏が言っていたように、「小麦以外のものを入れると当然小麦の味はしなくなる⇒つまり味が悪くなる」という意味で、味に関係のない添加物は入れない方がいいのだろう。しかし添加物は目的があって入れられているわけで、それが全部「企業エゴの金儲け」であるとは限らない(あり得るけれど)。このあたりはちゃんと現場を見ないとね。

 というわけで、長期保存の必要がなく保存・使用環境が把握できる自家製麺は、その意味ではそれだけでアドバンテージを持っているともいえると。

 この本は実は「ラーメン」と括ることで、ラーメン屋のラーメンとインスタントラーメンと、スーパーで売ってる日配品の生麺のすべてに言及している。

 当然、インスタントラーメンに対する風当たりが一番強い。

 就中、化学調味料への批判はかなり強いのだけれど、かなりありがちで面白くもないので割愛。(^O^)

 興味深いのは、インスタントラーメンの章の冒頭の、「国民食」と呼ばれる状況に対してのコメント。

"まがいもの"のシンボル
 表1は年齢、職業、収入別にみた世帯毎のインスタントラーメンの利用率を示しています。これによると、全体では65.8%の世帯でインスタントラーメンを利用していることになります。この数値を高いとみるか低いとみるかは評価の分かれるところですが、約35%もの世帯で利用されていないという事実は注目に値します。つまり、「国民食」と業界が豪語する一方で、その「国民」の35%は、インスタントラーメンを食品としては認めていないということを意味しているからです。これらの人たちにとっては、食品として必要な最低限の資質、栄養性、安全性、美味性といったものを欠いた、「まがいもの」として、インスタントラーメンは見られているのです。

 こういう論理、アリですか。(^^;;

 どうしてこの35%の人たちの気持ちをそんなふうに決めつけられちゃうのか。

 これをもって「"まがいもの"のシンボル」と言い切れちゃうところが、この本の論理性を象徴してるね。

 あと、どうなんだろうと思うのは、例の「ほんもの」志向。

 ご家庭での調理の参考になるように?手打ちラーメンの作り方を紹介してくれる。
 そして、作り方の紹介の後、こう結ばれる。

 めんの打ち方には大きく分けて2つの方法があるようです。1つは中国の主に北の方から伝わってきた方法です。小麦の粉をこねた塊の両端を手で持って引っ張り、次第に細いめんにしていく方法、もう1つは中国の南の方から伝わってきたやり方で、小麦をこねて平らにした後、めん台の一方の端に太い竹桿を固定させ、その竹桿に足をかけて体重をかけ、めん生地を伸ばし、あとは包丁で細く切ってめんにする方法です。
 機械めんは、後者の方にヒントを得て小麦粉をこねる作業から伸ばす作業までも機械化して作っためんです。
 つまり前者の方が手打ラーメンと呼ぶにふさわしいと考え、前者の方法によるめんの打ち方を紹介しました。

 「つまり前者の方が手打ラーメンと呼ぶにふさわしい」の理由が全然わからんよ。┐(´~`)┌

 機械めんの参考にされた作り方だから手打ラーメンとは呼べないってわけ? 意味がわからん。
 はっきりと書いていないが、こちらを「ほんもの」と認定しているのは明らかなわけで、逆に言えばこの人たちのいう「『ほんもののラーメンとはいかなるものであるか!』ということを考える」というのはこの程度のものなのかと。

 そして「ほんもの」志向は、結局のところこういうところに落ち着くというのが、具についての章。

 具は、ラーメンという料理の中で前菜と副菜の役を果たす重要な素材の1つです。
 ところが最近ラーメンの上にのっている具の中に安全性に疑問を感じるものが多数見受けられます。そこで、色や型にばかりとらわれずに食品にとって最も大切な安全性と栄養価を中心に、ラーメンの上にのせる具として最もふさわしい条件は何かを考えてみました。

 なんとなくわかってきたよ。
 この人たちのいう「ほんもののラーメンとはいかなるものであるか!」というのは。「ラーメンは戦後の闇市の屋台の上で花を咲かせました」という、そういう時代のものなんだな。つまり、空腹を満たし、栄養を補給するものだ。

 例えばチキンラーメンが発売された1958(昭和33)年は厚生省が『栄養白書』の中で日本人の4人に1人が栄養不足であると発表した年で、実際、チキンラーメンのパッケージには「体力を作る 最高の栄養と美味を誇る完全食」と謳われている。

 チキンラーメンがそのキャッチコピーどおりのものを提供していたかどうかは別として、こういうものこそが「ほんもののラーメン」だと言いたいわけだな、この著者は。なるほど。

 確かにそれでは現代人と認識は共有できないだろうなあと思う。

 で、モヤシ、ニンニク、ホウレンソウ、タマネギ、ネギ(長ネギ)、なると(蒲鉾)、めんま、チャーシュウ・ゆで豚、タマゴと、それぞれの具について検討をしていく。

 例えば、

茹でたホウレン草をラーメンの上にのせているのをよくみかけますが、めんの上にのせるよりは、小皿に盛りつけてカツオブシをふりかけて出す方が、ホウレン草に含まれているシュウ酸を消す効果があり、美味しく食べることができます。
 ホウレン草には造血作用があるばかりでなく、ビタミンAやビタミンB1も豊富で、ビタミンCにいたってはレモン果汁と同程度含まれています。  つまり、ラーメンに欠けているビタミンAやCを補う上で是非ともラーメンに、一本加えて欲しい野菜の1つです。

 「めんの上にのせるよりは、小皿に盛りつけてカツオブシをふりかけて出す方が」ってアナタ。(^^;;;

 ラーメンの具の話をしてたんちゃうんかと。(^O^)

 しかし、最近の「なると」は北洋で捕れたスケソウダラに重合リン酸塩を入れて作った冷凍擂り身を原料として、増量とつなぎ目的でデンプンをたっぷり入れ、ソルビン酸などの保存料を加え、甘味料のサッカリンや、グルタミン酸ソーダなどの化学調味料で味付けされたものがほとんどです。つまり、蒲鉾本来の味は失われ、食品添加物によって味付けされた「なると」がラーメンの上にのっていると考えた方がよいでしょう。
 白身の魚を用いて、塩以外のものはいっさい用いず「なると」を作っている良心的な蒲鉾屋を左記に紹介します。本物の味をめざすラーメン屋さんはぜひ一度試していただきたい。
 
......本当に美味しいチャーシュウやゆで豚を作るには系統のはっきりした品種で、抗生物質等の薬剤を一切使用せず、コーン、大豆粕、大麦などの穀物を主原料とした自家配合飼料を用い、清潔な豚舎で、180日以上飼育された100キログラム以上の豚から取った肉を用いて作ることが最も大切な条件です。

 とまあ、万事こういう調子。
 これが「ほんもの」だと。

 こういうのを見ると当然、どれだけの高級食を作ろうとしてるのかと思ってしまい、「バブル」という時代性にも思いを馳せてしまうが、著者はラーメンの価格について、こういうことを書いている。

ラーメンは高いか安いか
 ここ1、2年、ラーメンの価格が高すぎるという声が新聞紙上に登場し、議論を呼んでいます。たしかに札幌ラーメンの中には1杯2000円もするラーメンを出しているところや札幌のススキノでは観光客相手の一部の店で「高級ラーメン」と称して前日に予約しておかなければ食べることのできない1杯5000円もするラーメンをメニューにのせているところもありますが、札幌ラーメン1杯の平均価格は、総務庁などの調査で明らかなように、月によって多少変化があるものの500円前後です。
 この価格を他の外食と比較してみますと次に述べるようにけっしてラーメンの価格が高すぎるということはありません。
(略)
しかし、ラーメンの価格が高いと感じることも事実です。その1つの要因は、毎年の値上げ幅が他の外食に比較して大きいことがあげられます。......つまりラーメンは他の外食に比較して価格の上げ幅が大きいため単価そのものは特に高くはなくても、高いように感じられるのではないでしょうか。
 このような傾向がさらに続けば価格そのものも他の外食と比較して高くなってしまい、消費者からラーメンは高いというイメージで受け取られソッポを向かれることにもなりかねません。庶民の味として末永く消費者から支持されるためにも今一度、ラーメン店の経営者は価格についてもいくらが妥当なのか考えて見る時ではないでしょうか。

 「庶民の味として末永く消費者から支持されるためにも今一度、ラーメン店の経営者は価格についてもいくらが妥当なのか考えて見る時ではないでしょうか」と。

 えええええ。

 昔、化学調味料のついてのエントリに黒猫亭さんがコメントを入れてくれた時の動機も結局こういう姿勢への憤りが大きかったのだと認識している ── しかしやり取りしているうちに、化調ではなく天然だしを使ってもさほどコストが上がるわけではないことがわかった ── が、ここまで来るとそりゃいくらなんでも酷だろうと思う。

 今よりずーーーーっとええもんを使え、でもコストは自分のところで被れと言ってるわけだもんなあ。

 なんかこう、ほんと、「好き勝手だなあ」と思う。

 戦後間もなくの物がなかった時代に花開いたラーメン文化、これをどの程度理想化しているのかはわからないが、その後各企業が培ってきたのは消費者を騙す方法だけですかと。

 20年前の本ではあるが、正直、こういう人は今でもたくさんいるように思う。

 「あいつにダマされるな!」と叫ぶ人が、必ずしも正しいとは限らない。

 ラーメン屋のラーメンを模倣したはずのインスタントラーメンが普及してから、今度はラーメン屋のラーメンがインスタントラーメンに近づいていったという見解は、なるほどと思った。

 もひとつ追記。一人歩きする「化学物質」というフレーズがあまりにアレだったので。(^O^)

《問題3》
カップめんのカップから化学物質が......

 カップめんの草分けである日清食品のカップヌードルが発売されたのは昭和46年のことですが、開発に4年もの歳月がかかったとされています。前出の『安藤百福の1日1得』(KKロングセラーズ)という本によると、容器の開発にはかなり苦労した様子が記されています。

 素材としては「断熱性が高いので湯が冷めにくいし、手に持ったとき熱くない。しかも軽く、厚みがあって、質感がある。新製品の容器としては申し分がないように思われた」(安藤)ということでお馴染みのあの発砲スチロールが選ばれました。

 しかし、国産メーカーではなかなか良いものができず、結局アメリカのメーカーから輸入して急場をしのいだのですが、後に技術導入して自社でカップを生産すると、輸入品にはない「かすかなにおい」がカップについたと記されています。その部分を引用すると

"かすかなにおい"を研究室で調べてみると、発砲スチロールの原料であるスチレンモノマーが発する臭気だということがわかった。スチレンモノマーを重合するとスチロールになる。それに発泡剤を加えて発砲スチロールにし、それをカップの形に成型するわけだが、その工程でどうしても微量のスチレンモノマーがカップに残留してしまうのである。

(中略)

 それから数カ月後、解決のカギは加熱のしかたにあった。菓子が入っていたブリキの空箱に入れて熱を加え、ひと晩、放置しておき、翌朝、取り出してにおいを嗅いでみると、スチレンモノマーの臭気は消えているではないか。安藤は早速、それを研究所に持ち込み、計測してみると、スチレンモノマーは1ppmも検出されなかった。

 という具合に安藤氏のアイデアで危機を乗り切ったという主旨のことが書かれていますが、問題は、カップから化学物質が出てくるということ。安藤氏は単に味の問題としてしか考えていませんが、どうして安全や毒性問題として考えなかったのでしょう。いやしくも人の口に入る食物を作る人間として、安藤氏には化学物質に対する危険性認識が極めて稀薄です。だからこそインタントめんやカップめんなどというジャンクフード(クズ食品)を産み出すことができたのかもしれませんが。

 ともあれ、加熱したらにおいが消えたので使えることになったというのはあまりにも乱暴な話。熱湯を注いでカップから化学物質が溶出する可能性については全く触れられていません。本当に大丈夫なのでしょうか。

 大阪市立環境科学研究所の調査によると、容器の材質中に残留するスチレンなどの揮発成分は308=899ppmにものぼっており、さらにスチレンを発砲させるときに使われる「ブタン」「ペンタン」「フレオン」などの化学物質が検出され、中には13100ppmのフレオンが残留している容器もあったということです。

 また熱湯を注いだ場合、最高1.1ppmのフレオンがめんやスープから検出され、その量は時間とともに上昇し、お湯をかけて5分後に食べる場合と、30分後に食べる場合では、発泡剤の溶出量は10倍近くまで上っていることが確認されたということです(読売新聞・昭和61.11.30)。

 これらの揮発成分や発泡剤は、急性毒性はあまりないにせよ、長期間吸収したときの影響についてはよくわかっていません。食べ方次第ではかなりの量が溶出することも考えられます。便利と引き換えの危険性と言えるでしょう。

 失礼だなあ。
 1991年現在で「急性毒性はあまりないにせよ、長期間吸収したときの影響についてはよくわかっていません」というくらいのものを、社会的にもそんな問題意識は薄かったと思われる1970年前後当時の安藤氏に対してどうしてそんなに自信満々に気づけと言えるんだろう。

「いやしくも人の口に入る食物を作る人間として、安藤氏には化学物質に対する危険性認識が極めて稀薄です。だからこそインタントめんやカップめんなどというジャンクフード(クズ食品)を産み出すことができたのかもしれませんが」

 なんて、最大限の侮蔑の言葉じゃないのか。

 ったく。

 か、化学物質ーーーーーーーーーーーっっっ!

突然食いたくなったものリスト:

  • カップヌードル

本日のBGM:
出町柳から /中之島ゆき

中之島ゆきは初代おけいはん水野麗奈ではなく三浦理恵子だそうだ。




 先週から始まった綿麺フライデーナイト。名古屋っぽく略して「わたふりゃあ」(ウソ)。

#詳しくは「【綿麺情報】営業時間の変更と取扱いメニュー限定追加」を見てね。

 先週は塩ラーメンで、1ヶ月くらいはこれで行くのかと思ったら、今週はまた違うのをやるのだそうだ。

 今週(2/26金曜日夜)は「醤油そば」。

 ほぅお。

 醤油そばとな。
 一部の方には懐かしいこの響き。

 そう、「醤油そば」といえば、1年前、惜しまれながら閉店した一信ですな。

 ここの醤油そばは大阪で一番うまかった。

 それと同じ名前だと。

 偶然ではあるまい。

 一信トリビュートとみた。
 ちゃうかもしれんけども。(^O^)

 どうかなー?

 楽しみだ。

 で、先週(2/19)のわたふりゃあ。(^O^)


店外の看板


店内メニュー


店内メニュー下部(さめちゃうもん)

 で、塩ラーメン(¥850)はこれ。


塩ラーメン(¥850)@綿麺


太麺

 限定ものに関してはみんな食べられるものでもないしあまり詳しく書いても仕方ないかなあと思ってるので少しだけ。

 しかしかなり気合いの入った一品ではあった。

 チャーシューはいつもとは違う作り方の低温熟成のといつものチャーシューを炭火焼き。
 半熟煮玉子も燻製にしてるという手間のかけようだ。
 塩ラーメンなら細麺か平麺を合わせたくなるところをあえて太麺というのもなかなか楽しかった。このために切歯を買うこともないだろうから、きっと麺帯を厚くしてつけ麺用の切歯で切ったんだろう。

 フライ玉ネギの香りが塩ラーメンとしてなかなかよかった。
 ただ、この香りが主張しすぎてせっかくの炭火チャーシューや燻玉の香りが前に出て来られなかったのが少し残念なところ。もったいない。

 ......というくらいで終わっておこう。
 うまかった。

 先日の「綿麺6周年」のエントリで、「できたら今年は新作が食べたいなあ」と書いてすぐに実現しちゃったわけで、私としては願ったり叶ったりで嬉しい限り。

 独学での開業でどのくらいのバリエーション出るのか、非常に楽しみにしてるし、塩ラーメンのできのよさはその意味でもなかなか嬉しいものだった。

 というわけで、先週から営業時間も変わっているので念のためもう一度。


綿麺新営業時間

自己流ラーメン 綿麺
大阪府松原市松ヶ丘3-6-15
TEL072-331-1777
月火木金11:30~14:00 18:00~21:30(スープ切れ繰り上げ終了あり)
水11:30~14:00 
土11:30~売り切れ終了まで
定休日 日曜日・水曜日夜 

突然食いたくなったものリスト:

  • みたらし団子

本日のBGM:
フライデー・チャイナタウン /泰葉






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 あほいち(「あほいち@浪速区」)の跡地に新たにオープンした店。12日にオープンしたようだ。


かんから@浪速区

 看板などは資本系・コンサル入りを想像させるが、店自体は夫婦を中心にしてやってそうな感じ。
 居抜きではないのであほいちの狭すぎる厨房を踏襲しておらず、それは安心した。(^O^)

 店内は明るい。

 店名の「かんから」は「韓辛」という意味らしく、メニューも韓国風?。メインがカルビらーめん(中太麺/680円)、テールらーめん(博多細麺/880円)、韓流つけめん(極太麺/780円)となっている。
#ただしこれは「オープニング特別奉仕価格」らしいので本来はもうちょっと高いみたい。

 韓流つけめんの麺は1玉(200g)、1.5玉(300g)が同一価格、2玉(400g)だと+100円。
 面白いのはこの店は茹で前の重さと茹で後の重さを表示しているところ。

茹で前茹で後
1玉200g360g
1.5玉300g540g
2玉400g720g

 珍しいね。

 店内は喫煙可能。空調の問題か、店内で1人だけ吸ってるだけでもかなり煙が漂ってくる。旧店ならまだしも、新店でこれはちょっと残念かな。とはいえ難波という場所柄致し方なしか。

 とまあ、前置きが長くなったが、韓流つけめん(¥780)を頼んだ。例によって両方ある時はつけ麺。注文時に[つめたい|あたたかい]が選べると言われるが、「つめたい」で。


韓流つけめん(¥780)@かんから

 具はカルビ焼肉、半熟玉子(半分)、ネギ、もやし(ナムル?)、ニラ、ゴマ、ナルト、メンマ(かなりデカいのが1本)。
 麺は極太ストレート麺。
 つけ汁は牛スープがベースみたい。コチジャン、唐辛子、ニンニクなどが入った韓国鍋風。ラー油が浮いている。甘くて辛い。


問題の麺


ナルトも2枚も入ってるのに沈んでしまっている。あれは彩りなんだから上に置かないと。

 つけ汁の味は面白い。
 韓国鍋風の、甘辛い味付けはちょっとクセになる。
 新顔が出てくるたびに工夫のない豚骨魚介ばかりでウンザリしている身からすれば、こういう毛色の変わったものはそれだけでも期待をかけたくなる。
 甘くて辛いというのも、違うアプローチながらつけ麺には相性がいいかもしれない。

 しかし最近京都で流行ってる?かなりデカいメンマが1本だけ入ってるのは、全然面白くないな。韓国風ならトックあたりの方がよっぽど楽しいのに。

 おそらくはウリの1つと思われるカルビ焼肉が香ばしくてかなり秀逸だった。
 これ食べちゃうとつけ汁そのものが焼肉のタレのようにも思えてちょっとアレなんだけども(^O^)、それでもこのつけ汁は面白いと思う。こういう味のつけ麺があってもいいと思うし、たまに食べたくなるとも思う。

 そういう意味で、私は概ねこの味のつけ汁には賛成だ。

 ただ。

 この麺じゃなあ。

 何だろうなあ、この麺。ゴワついてる......こともあるにはあるんだけど、そいういう問題ではなくダメだ。食感がどうにもちゃんとした麺を食べてるような気がしない。でもこれがなぜかはよくわからない。麺そのもののポテンシャルもさほどよくないように思うが、それ以上に茹で方をあまり研究していないのじゃないかとも思う。

 勝手な予想だが、他の麺と同じ茹で方をしてるんじゃなかろうか(茹で時間だけを変えて)。
 太麺は特に、湯の中で泳がせてあげてほしいなあ。

 なんか、ゴムを食ってるような気分だ。

 ただ、これはオープン当初だけの、不安定な品質のブレである可能性も非常に高い。これをもってこの店を結論づけるのはあまりに早計で、気の毒だ。

 やりたいことは結構面白いと思う。私はこの志は買う。この路線なら近所の無鉄砲とかぶることもないだろう。



皿も店名入り注文品

 ただし、今回食った麺はダメ過ぎて、全体像を掴むまでにはいってない。ひょっとしたら麺がよくなってもやっぱりつけ麺としてダメかもしれない。それは現時点ではわからない。今は「面白そうだ」という期待だけを示してくれている状態。

 なるべく早く麺について考えてほしい。
 いい方向に向くと、とてもうれしい。

 横で友人が食ってたテールらーめんをちょっといただいた。牛骨スープはなかなか面白かったがデフォでコショーが入りすぎ。これを初めから入れちゃう理由がわからんし、しかもこの量を入れる理由も理解不能。博多風極細麺で食べさせる意図もあまりわからない。
 ただ牛骨スープそのものはそういう味がしたので組み立て直せば面白いのになあ、と思った。

 スープ割りはないそうだ。

 そのかわり、「うちではこれをやってます」と、「石焼おじやセット」なるものを勧められた。
 ライスと玉子で、つけ汁をおじやにするのだと。これが150円。
 この後別の店にも行くつもりだったので食べなかったが、「石焼」という文言が気になる。どんなのだろう?

 なぜかつけ汁が出てきてから麺が出てくるまで結構待たされた。これはダメだ。
 接客もまだ小慣れているとは言えない。

 しかしこれらもオープンしたてなんだから云々してはかわいそうだ。

 ただ、1ヶ月~2ヶ月後に変わってなければちょっと態度は変わるよ。(^O^)

 店内には

「スタッフ不足のため18:00~26:00営業、スタッフ揃い次第ランチも営業させて頂きます」

 との貼紙が。

 なんかネガティブに見えるような書き方になったようにも思うが、そうじゃなく、ダメなところもたくさんあるが希望が持てる、と言いたいわけですな。このアプローチは面白いと思うもの。

 オープン特需が終わってからもう一度確かめたい。

 同じ開店当初行った店でも、某店とは随分態度が違うと思われるだろうか? こちらはどうかまだ判断がつかないが、あちらはダメなところばかりで希望を抱かせる要素がなかったからね。

突然食いたくなったものリスト:

  • ラムネ

本日のBGM:
Into My Hypercube /VOIVOD

VOIVODはクールすぎ。カッコええなあ。




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 綿麺が少し変わる。

【変更点1】金曜夜は限定メニューのみ

 まず、金曜日夜だけ通常メニューがなくなり、限定メニューのみとなる。

「自慢の自家製の色んな麺を用いて、鶏スープにしょうゆや塩にラーメンやつけ麺や合え麺とさまざまなメニューを月替わりくらいのペースで色々ご用意させて頂きます」

 とのこと。
 くどいようだが金曜日夜だけ通常メニュー(和風とんこつ・とんこつ・つけ麺)がなくなり限定メニューのみとなる。

【変更点2】土曜日の昼営業延長、夜なし

 いつもは夜営業のためにスープを残すのだけども、土曜日だけは昼営業を延長し、売り切れるまでやるとのこと。

 ......てことは売り切れなかったら店が閉められないってことかい?(^O^)

 くどいようだが土曜日夜営業がなくなり昼営業(売り切れまで)のみとなる。

というわけで

 こうなる。


綿麺新営業時間

自己流ラーメン 綿麺
大阪府松原市松ヶ丘3-6-15
TEL072-331-1777
月火木金11:30~14:00 18:00~21:30(スープ切れ繰り上げ終了あり)
水11:30~14:00 
土11:30~売り切れ終了まで
定休日 日曜日・水曜日夜 

突然食いたくなったものリスト:

  • ちくわの竜田揚げ(私ゃウスターソースで食べます)

本日のBGM:
パープルミステリー /石川ひとみ

当時高校生だった作者がサイン会で彼女に送ったのだそうだ(作詞・作曲)。曲もいいが、松任谷正隆のアレンジがこなれててさすが。いい曲だなあ。




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 どうもMovableTypeの過去ログアーカイブ機能は貧弱で、しかも何度かバージョンが上がるたびに移行に失敗していて、昔のエントリをまとめて参照できないようだ。

 なので一番エントリの多い「ラーメン」カテゴリだけだけども、一覧を作ってみた。
 範囲は旧旧ブログと旧ブログと現ブログのこれまで。

 クリックすると最初だけ別窓が開き、それ以降クリックするとその窓の内容が変わるという感じでやってみた。

 昔と今とでは随分見解が変わってることもあるけど、まあそれは仕方ない。

 一応「ラーメン」タグをつけた全てのエントリをリストアップしたつもりだけど、もしも漏れてるのがあったらそれは別に意図したものではないので教えてください。m(_ _)m

 これからの分を含めて定期的に時々更新すると思う。

 旧ブログ、旧旧ブログへのコメントはきっとうまくいかないので、コメントがある場合はこのエントリにぶら下げていただけるとありがたし。

 
2010年2月
綿麺6周年(2010年2月 2日)
麺屋しっぽ@西成区(2010年2月 2日)

2010年1月
つけめんTETSU@京都拉麺小路(2010年1月30日)
なにわ製麺 誉商店 @十三(2010年1月28日)
謎の失踪×3(2010年1月25日)
夏と冬、小麦粉の「湿気」具合(2010年1月21日)
らーめん麺元素@天六(2010年1月17日)
らぁめん たむら(3)@布施(2010年1月 3日)

2009年12月
バスラーメン○栄@和歌山市(追記あり)(2009年12月24日)
無心@奈良市(2009年12月23日)
今年のトピックとNo.1ラーメン(2009年12月19日)
開陽軒@東大阪(2009年12月 5日)
インスタントラーメンの世界需要(2009年12月 4日)
またの日のあほいち(2009年12月 3日)

2009年11月
『最新ラーメンの本 関西版』の話(2009年11月28日)
麺屋彩々@東住吉区(2009年11月24日)
つけ麺処つぼや@天七(2009年11月22日)
2009年ラーメン大賞を見たよ(2009年11月18日)
ラーメン大賞の予想(2009年11月17日)
ラーメンのアンケートから来年の展望とかまで(2009年11月16日)
弥七@中津(2009年11月13日)
麺や 紡(つむぐ)@東大阪(2009年11月 4日)

2009年10月
いけだラーメンフェスタ'09(2009年10月31日)
つけ麺野郎@川西市(2009年10月29日)
大和つけめん 春日@生駒市(2009年10月27日)
本当の悪趣味を教えてやろうっっ!(2009年10月22日)
看板娘から索引の話(ラーメン本3冊)(2009年10月20日)
金久右衛門@深江(2009年10月19日)
野郎どもっ!(2009年10月17日)
あじさい@阿倍野近鉄(2009年10月16日)
【純情屋情報】本日早じまい(2009年10月 8日)
越後屋@天満(2009年10月 7日)
コンサル趣味(2009年10月 6日)
天翔らーめん@堺市中区(2)(2009年10月 5日)
天翔らーめん@堺市中区(2009年10月 3日)
大吾郎商店@北区(2009年10月 2日)

2009年9月
光龍益@桜ノ宮(2009年9月30日)
麺処 凛や@都島区(2009年9月26日)
闘竜ラーメン@加東市(2009年9月24日)
【純情屋・綿麺情報】秋の連休スケジュール他(2009年9月19日)
麺の太さを決めるもの(2009年9月17日)
カドヤ食堂@今福鶴見(2009年9月12日)
麺本が2冊出るらしい(2009年9月11日)
大阪のつけ麺店の魁(2009年9月 8日)
ウチのラーメンには「無化調」が入っています(2009年9月 5日)
永田屋@扇町(2009年9月 3日 )

2009年8月
ちょっと計算してみた(2009年8月28日)
あほいち@浪速区(2009年8月21日)
自重しない化調(2009年8月18日)
【つるめん情報】ちょっとワロタ(^O^)(2009年8月14日)
【純情屋情報】盆休み(2009年8月13日)
龍旗信@堺市(2009年8月11日)
質問2つ。(2009年8月 6日)
Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)(2009年8月 4日 )

2009年7月
Screams From The Grave(2009年7月28日)
【純情屋情報】サラダ麺はじめました(2009年7月24日)
学生街のラーメン店(2009年7月21日)
またつまらぬものを......(2009年7月19日)
綿麺情報(夏の休み)(2009年7月18日)
らぁめん たむら(2)@布施(加筆アリ)(2009年7月13日)
Show Me The Way(大幅加筆)(2009年7月 7日)
ラーメンカテゴリアーカイブ(2009年7月 6日)
夏麺について(2009年7月 5日)
セクシィな麺(2009年7月 4日)
悩む~(2009年7月 1日)

2009年6月
屋号の謎(2009年6月30日)
してもらったことをする(2009年6月27日)
ラ産(2009年6月18日)
綿麺の受難(2009年6月17日)
麺野郎 by 麺哲@あべの近鉄(2009年6月13日)
胃腸が元々弱いと知っている人(2009年6月 8日)
カレーつけめん@純情屋(2009年6月 6日)

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綿麺の営業時間が変更(2009年5月26日)
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鶴麺@鶴見区(2009年5月22日)
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群青@天六(2009年5月21日)
麺乃家@上本町(2009年5月18日)
らぁめんたむら@布施(2009年5月12日)

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南大阪の名店のGW(2009年4月30日)
私は応えるよ。あなたはどうする?(2009年4月29日)
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梅光軒が来る(2009年4月 7日)
麺野郎(2)@池田(2009年4月 5日)
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熱いスープは汁麺類の必須条件か?(2008年5月25日)

2008年4月
【純情屋】バラ肉つけ麺(2008年4月19日)
ダメなラーメン屋フラグ(2008年4月14日)

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ラーメン元気印@平野区(2008年3月19日)

2008年2月
自己流ラーメン綿麺(2)@松原市(2008年2月21日)
【純情屋情報】値上げ実施(2008年2月11日)

2008年1月
【純情屋情報】焙煎胚芽入り麺(失敗→もらった)(2008年1月17日)
【純情屋情報】値上げのおねがい(2008年1月12日)

2007年12月
細々(こまごま)とラーメンの話(2007年12月28日)
純情屋@大阪狭山市(2007年12月25日)
千代@衆議院第二議員会館(2007年12月19日)
一信@此花区(2007年12月18日)
煮干しらーめん 二代目玉五郎@日本橋(2007年12月17日)
笑平@住之江区(2007年12月16日)
自己流ラーメン 綿麺@松原市(2007年12月15日)
2007年に食べたラーメン/つけめん(2007年12月15日)
功留館@寝屋川市(2007年12月14日)
尾道ラーメン山長@守口市(2007年12月13日)
名物王子ラーメン@奈良県王子町(2007年12月11日)
味の時計台→本家平野家→北の国から(2007年12月10日)
深阪@堺市南区(2007年12月 9日)
麺道しゅはり@灘区(2007年12月 9日)
彩色ラーメン きんせい@高槻市(2007年12月 8日)
カドヤ食堂@今福鶴見(2007年12月 6日)
2007年に食べたラーメン/つけめん(2007年12月 6日)

2007年11月
ラーメン真(旧:戸張ラーメン)@六甲アイランド(2007年11月30日)
純情屋情報(値上げは来月から)(2007年11月 9日)
純情屋情報(痛恨の値上げ)(2007年11月 4日)

2007年10月
純情屋情報(2007年10月24日)
純情屋情報(2007年10月19日)
純情屋情報(か? (^^;)(2007年10月12日)
純情屋情報(2007年10月 4日)

2007年9月
本家平野家@岸和田(2007年9月24日)
純情屋情報(2007年9月 8日)
松原市のラーメンと、その他いろいろ(2007年9月 7日)
麺屋7.5Hz@小路(2007年9月 6日)
純情屋情報(2007年9月 6日)
純情屋情報(^O^)(2007年9月 5日)

2007年8月
びっくりラーメン民事再生で吉野家に(2007年8月31日)
ラーメンまとめて(2007年8月31日)

2007年5月
純情屋いろいろ(2007年5月24日)
悲しいお知らせ(2007年5月 6日)
香輪茶貴@堺市西区(2007年5月 5日)

2007年4月
らーめん 愛きょう屋@梅田(2007年4月26日)
現在、42軒。(2007年4月26日)
生冷し中華@オオタメン(2007年4月24日)
大勝軒@西宮市(2007年4月23日)
麺屋花星@尼崎市(2007年4月22日)
現在、39軒。(2007年4月22日)
麺処つる@此花区(2007年4月21日)
さつまラーメン 吉四六@宝塚市(2007年4月11日)
現在、35軒。(2007年4月 8日)

2007年3月
一信@此花区(2007年3月26日)
現在、26軒。(2007年3月26日)
純情屋、早じまい。(^O^)(2007年3月25日)
純情屋、休業(2007年3月24日)
秀一らあめん 穂波店@吹田市(2007年3月23日)
現在、24軒。(2007年3月23日)
三松飯店@八尾市(2007年3月11日)
告! 3月11日をもって終了(2007年3月 6日)

2007年2月
現在、9軒。(2007年2月 2日)

2007年1月
弥七@中津(2007年1月28日)
現在、7軒。(2007年1月28日)
驚異のハイペース(2007年1月24日)
現在、5軒。(2007年1月23日)
「ま、ラーメンでも一杯。」を更新(2007年1月13日)
東京ラーメン@京都市左京区(2007年1月 6日)
剛力ラーメン@京橋(2007年1月 4日)

2006年12月
どうやってもうまいのよ(2006年12月27日)
ラーメンまとめ(2006年12月26日)

2006年11月
ラーメン本比較(2006年11月15日)
台湾らーめん徹@箕面市(2006年11月12日)
示南@阿倍野(2006年11月12日)
黒門屋®ら~めん@日本橋(2006年11月12日)
福龍門@東灘区(2006年11月 2日)

2006年10月
純情屋、本日モ順調ナリ(2006年10月31日)
臨時ニュース 重要度5(純情屋@大阪狭山市)(2006年10月17日)
戸張ラーメン@東灘区(2006年10月 7日)
戸張ラーメンよ永遠に......。 ウソ(2006年10月 2日)

2006年7月
さつまラーメン 吉四六@宝塚市(2006年7月26日)

2006年3月
2006年のラーメン(24杯)(2006年3月27日)
九苑酒家(りゅうえんしゅけ)@天下茶屋(2006年3月19日)
2006年のラーメン(22杯)(2006年3月19日)
五大力@豊中市(2006年3月13日)
2006年のラーメン(21杯)(2006年3月13日)
味の時計台 泉北2号線店@堺市(2006年3月 7日)
2006年のラーメン(20店)(2006年3月 7日)
さつまラーメン 吉四六@宝塚市(2006年3月 6日)
台湾ラーメン 龍馬@池田市(2006年3月 6日)
2006年のラーメン(19杯)(2006年3月 6日)
らーめん 麺乃家@上本町(2006年3月 3日)
北京料理 南海飯店@上本町(2006年3月 3日)
2006年のラーメン(17店)(2006年3月 3日)
南蛮亭@豊中(2006年3月 1日)
2006年のラーメン(15杯)(2006年3月 1日)

2006年2月
大阪大勝軒@扇町(2006年2月27日)
大栄食堂@梅田(2006年2月27日)
2006年のラーメン(2006年2月27日)
2006年のラーメン(2006年2月22日)
2006年のラーメン(2006年2月21日)
手打ちらーめん本伝@扇町(2006年2月12日)
2006年のラーメン(2006年2月12日)
2006年のラーメン(2006年2月 7日)
無鉄砲@大国町(2006年2月 7日)
焼きラーメン(塩・細麺)@純情屋(2006年2月 3日)

2006年1月
2006年のラーメン(2006年1月30日)

2005年12月
『らーめん裁判』見たよ(2005年12月30日)
らーめん裁判(2005年12月24日)

2005年10月
(2005年10月 2日)

2005年9月
洛二神@今年39杯目(2005年9月22日)
恐れていたことが......。(2005年9月20日)

突然食いたくなったものリスト:

  • マロンマロン

本日のBGM:
My Final Day /OUTRAGE






 というわけで綿麺が本日(2010/02/02)、開店6周年を迎える。

 「国民食」とか言われながら新陳代謝も激しいラーメン界にあって、6年店が続いているというのは、それだけで凄いことだ。
 しかも「うまい」という評価を得ることはさらに困難。

 インテリヤクザな風貌ながら(^O^)ほんとはオモロイ主人と、いつも朗らかアニメ声のかわいい奥さんと、役者の揃った店内はそれだけで「劇場」なんだよね。

 何度も書くけれども、ラーメンは(たいていの場合)家に持って帰れないし、外で食べることもない。食べる時は必ず店内であって、そんな中で「丼の中の味だけ」の評価なんかできるはずがないのだ。これはラーメンに限ったことじゃないけど、食というのは物ではなく体験。

 とすれば、店の雰囲気だってもちろん体験の大きな要素だ。
 その意味でこの店の人々のキャラは店の大きな財産の1つになっている。

 さらにうまいものを出しているのだから、うれしいじゃないの。

 これからもずっと頑張っていただきたい。

 あと、できたら今年は新作が食べたいなあ。


とてもおいしい普通の唐揚げ
 

突然食いたくなったものリスト:

  • 玉子かけご飯

本日のBGM:
Call Of The Wicked /STORMWITCH





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 昔、作ノ作岸里店が閉店した後ずいぶん長い間空店舗のままだったが、いつの間にか看板が掲げられていた。
 しかし一度も開いているのを見たことがなく、不思議に思っていたのだ。(^O^)

 ところが先日たまたま前を通ると灯りがついていたので喜んで入ってみた。


麺屋しっぽ@西成区

 店内の貼紙を見ると営業時間が20:00~24:00(4時間!)で、ああそりゃ開いてるところを見る機会はめったにないわなと納得。(^O^) (土曜日は27:00まで/日祝休み)

 あとでいくつかのブログを見ると、開店は2008/02/11だった模様。もう2年前だ。一時店内撮影禁止だったらしいが、現在はそのような貼紙などなかった(ので撮った)。
 開店当初は営業時間も「11:30~14:00 17:00~21:00」と、普通だったらしい。(^O^) 随分変わったもんだなあ。
 また、いくつかのブログにある店舗写真では店の黄色いテントにPOPフォント赤文字で大きく「ラーメン」と書かれていて、これがなんとも「ダメ店オーラ」を放っていたのだが(^^;、今はなくなっている。確かこの「ラーメン」という文字は作ノ作時代からのものだったような気がするが、あまり自信はない。現在テントは無地でのれんにも文字は一切書かれていないから、この店が何の店なのかは店の前に出ている電飾スタンド看板からでしか窺い知れない。


麺屋しっぽ

 入ってみると店内はカウンターのみ8席の狭い空間。
 これまた何故か店内の壁にメニューの表示はない。そのかわりメニュー表が2つだけカウンターに置かれていて、それを見て選ぶことになる。


メニュー

 ラーメンがメインの店のようだが、私はつけ麺がある場合はどうしてもつけ麺を頼んでしまう(これでだいたい失敗するんだけどね(^^; )。

 デフォらしきとんこつしょう油ラーメンが630円なのにつけ麺はS(150gらしい)で750円、W(300gらしい)で900円してしまう。まあ今さら驚くほどでもないが、やっぱり随分な価格差だ。


つけ麺W(¥900)@麺屋しっぽ

 具はチャーシュー、メンマ。麺の上に太いきざみのり。
 麺は太平ストレート。断面は長方形ではなく、丸みがある。麺野郎の菱形麺を思い出した。
 つけ汁は豚骨だと思う。魚介は存在感を感じなかった。きっと入ってない。乳化した油が多めで、かなり甘い。おろし玉ネギが入っていて、一味唐辛子も入っている。


つけ汁


麺近影

 なかなかどうだろうな。

 意外なことに、麺は悪くなかった。特に食感はなかなか。味はなかったけど。
 ただ、どうして「意外なことに」というマクラコトバをつけたかというと、この店はどうも麺の扱い方がいいように思えなかったので。

 ここの麺茹で器はお湯の槽の上に4つの丸い穴を開けたステンレスのフタがつけられている。この4つの穴にテボをはめ込んで茹でるわけだ。


少し麺が湯の外まで出てしまってたり

 ところがカウンター越しに覗く限り、ゆで麺器の中の湯はさほどたぎっておらず店主による麺ほぐしも1回か2回行われるだけで、麺はほとんどテボの中でじっとしている状態。
 丼に湯を入れてあらかじめ温めてくれる姿勢はいいとしても、その丼の湯をもう一度茹で器に戻すのはどうだろう? 上の説明の通り、茹で器のフタにはテポ用の4つの穴が開いてるのみなので、テポで穴が全てふさがっている時は麺の上から湯を戻していた。冷めたお湯を茹でてる最中の麺にかけてどうするんだと思う。びっくり水かと。(^O^)

 で、隣でラーメン食ってた友人にちょっと麺を食べさせてもらうと少しだけアンモニア臭が感じられたから、つけ麺の麺がさほど悪くなかったことはほんとに「意外なこと」だったというわけ。
 そういう扱いに対してデリケートな麺を選ばなかったという点で、いい選択をしたんだと思う。


 最近よく見るのだけども、この店のようにつけ麺の麺にきざみノリを載せたがる店が多いのはどうしてなんだろう? きっとざるそばからの連想だとは思うんだけども、これってどういうメリットがあるの?
 ノリが水分を吸っちゃって麺が乾くし、乾いたらノリに絡んで麺同士がくっついちゃうし、何より味がノリだらけになっちゃう。
 最初の見た目の賑やかしにはなるとしても、それ以外はデメリットばかりのような気がするんだ。
 東京風に味のりを1枚載せるだけならそれだけ外すこともできるし香りというメリットもあるわけで、まだ許せるんだけど。

 ......しかしこの店の個性は麺ではなくつけ汁にこそ出ている。どこもかしこも豚骨魚介の中、このつけ汁はなかなか他にはない、ここでしか味わえない味だ。
 この個性の一番の立役者?はおろし玉ネギだと思う。また1杯につき大さじ1杯の三温糖と小さじ1杯の化調も入れていた。それに一味唐辛子も加わって、何と言ったらいいのか、このつけ汁は焼肉のタレみたいだと思った。(^O^) あるいは少し業務用タレっぽい感じもしたから、業タレを少し使って、個性を出すためにこれらの調味料(やおろし玉ネギ)を加えているのかなとか。
 これはほんとこの店にしかない個性的な味ではあるが、個性的だからといってうまいとは限らない。
 後に残っている印象は、油っぽさと甘ったるさときざみノリの風味ばかりだ。

 バラ肉チャーシューを提供直前にわざわざバーナーで炙ったり、チャーシューそのものもそこそこ手間をかけているように見える分、どうも残念感が漂う。

 うーん。
 これって、どうなんだろう。

 センスの問題......ということになってしまうのだろうか。
 私はあまりこういう結論には持っていきたくはないんだけどなあ。

 つけ麺の「個性」は、いろんなつけ麺を研究した上で独自の個性を出したのだとは思うんだよね。何も勉強しないで適当にやってこれになりましたというのではなく。
 でも、それで出てくるのがこれかよという気もして。

 このへんのツメの甘さというか「このあたりでどうでしょ」感というか......うーん。

 あ、店内にある水はレモン水で、脂っこい口の中をさっぱりさせてくれて、ほんとによかった。

 ラーメンがメインの店でのつけ麺を食うってのは、ほんと難しいなあ。(普通そうだけど)

 しかしこの、平日の営業時間がたったの4時間というのはどういうことなんだろう。
 いや単純に、この客足とこの値段では1日4時間ではなかなかやっていけないように思うんだわ。
 さすがに賃貸だろうし、だったら家賃もかかるだろうし光熱費だってかかるだろうし。
 まあもうすぐ2周年を迎えるわけで、そんな心配は大きなお世話だろうけどね。

 最近データを調べるのが面倒で、よく食べログの該当ページへのリンクで済ませてるんだけども、この店、食べログに登録されてないのか、見つからないよ。
 それってひょっとしたら凄いことじゃないのか? (^^;

麺屋しっぽ

大阪市西成区千本南1-22-6
20:00~24:00
土 20:00~27:00
日祝休

突然食いたくなったものリスト:

  • チキン南蛮

本日のBGM:
Tom's Diner /Suzanne Vega






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 一時のブームが去って今や関西ではほとんど見かけなくなってしまったラーメンコンプレックス(「Screams From The Grave」)だが、そんな中、孤軍奮闘している京都駅ビル10階の京都拉麺小路。今回初めて行ってみたのだがこれがそれなりに盛況でなかなか感慨深かった。

 つけめんTETSUは2009/11/17に京都拉麺小路に登場したばかりの東京のつけ麺専門店。パンフレットにも「東京のつけめん界を牽引する」と謳われている通り、濃厚豚骨魚介&自家製太麺という現在の「つけ麺ブーム」の典型的なフォーメーションとなっている。確かに私も名前くらいは聞いたことがあるし、ネットだと「西の六厘舎、東のつけめんTESTU」など並び称す表現すら見かけたから、このキャッチフレーズも格闘技の煽り文句よりは真実に近いのだろう。(まぁ「西のVAN HALEN、東のRIOT」「東のキャロル、西のファニカン」の例もあるけどね。(^^;)


店構え@つけめんTETSU 京都拉麺小路店

 ラーメンコンプレックスらしく、食べ歩きができるように「ミニ」というメニューがあったのでそれを頼んだ。

 ミニで600円とはなかなかアレではあるけれども(徳島ラーメン東大のミニは350円)、まあこんなもんだといわれれば「う、うん......」と納得してしまうくらいの絶妙&微妙な値段設定。

 写真を見ると、800円の普通のやつと違うのは麺の量と、つけ汁にナルトが入ってないところくらいかな。

 通常のつけ麺店と違って、この店では「あつもり」をそれなりに推している。釜揚げうどんのような形でお湯に麺を浸した形で出している。ただ釜揚げうどんと違い、茹で湯ではなく出汁に浸している。加水率高めの麺を固めに茹でてあるのでこれで伸びてしまうような懸念はさほどないように思うけども、私自身は温い麺をつけ麺で食うのは馴染めないので普通のひやもりにする。
#つけ麺を食べ慣れていない人3人と一緒に行ったが、私以外の3人はみんな「あつもり」を選んだ。意外ではあったが、世間とはそういうものなのかもしれない。


ミニつけ麺(ひやもり)(¥600)+味玉@つけめんTETSU

 具はネギ、メンマ、チャーシュー、煮玉子丸1個(オプション\100)。麺の上にカイワレ大根。
 麺は極太ちぢれ麺。
 つけ汁は濃厚豚骨魚介。魚粉を浮かせてあって、それを混ぜる。六厘舎のように海苔の上に載っけてるのではなく、つけ汁の上に直接盛ってある。





つけ汁

 なるほど、典型だ。
 少しケモノ臭の残る豚骨、あからさまに香りを主張する魚粉、この濃厚さと甘さ......。
 チャーシューは脂身の多い、トロトロしたもの。
 そして麺は太めでややゴワつきまで残した固めの茹であげ。
 いやぁ、ジャンキィ。

 何というのだろうか。

 非常に東京らしいつけ麺だなあと思う。
 いやまあつけ麺そのものが東京起源だけども。

 にしても、東京らしい。
 特に、このゴワつき太麺。


 こういうジャンキィさに走ってもかえってそれがウケるというのは、市場の大きさがあってこそだ。
 もう、「端正さ」とか「全体のバランス」とか「カッコよさ」なんてのを通り越して、「エグさ」こそを追求しているイタリア車のデザインみたいだ。(^O^)

 二郎系もそうだけど、中途半端なものではなく「開き直り」というか「先鋭化」というか、行くところまで行ってしまうことで少数ではあっても熱烈な支持を受けることができるわけで、その支持の高さがまた多数に広がっていく要素にもなる。

 このゴワついた麺は、おそらくこれからも関西では大きくは受け入れられないと思う。ここ数年の関西のつけ麺ブームの中でも、つけ汁や具はかなり関東から流入してきたし、「絶対量」だけでいえば濃厚豚骨魚介は関西でもつけ麺の多数派になっていると思う。
 が、このゴワつき太麺だけはなかなか入ってこない。
 あまりに文化が違うのだ。

 大阪大勝軒の麺なんかは象徴的だ。
 名前の通りここは東池袋の山岸氏の下で修業して暖簾分けされた店だけども、現在大阪大勝軒東池袋大勝軒とは随分違う味になってしまっている。
 メニューの名称が「もりそば」ではなく「つけめん」になっているというような細かい話は別として、一番違うのは麺。
 庄司氏の麺野郎的な麺を標榜していると思わせる、ツルツルとしてしなやかなうどん的な麺になっている。
 正直、私はこの麺はこのつけ汁に全然合わないと思うけども、それはそれとして、自分が修業した東池袋大勝軒の麺からこの麺に変えたところが、大阪(あるいは関西)の独自の麺文化を象徴しているように思える。
⇒「大阪大勝軒 神山@北区

 麺だけでいえば、おそらくこういう方向性が関西人の好みなのだ。
 こういう文化の中で、このゴワつき麺はきっと受け入れられないだろうというのが私の予想(一時的にブームになっても)。

#最近関西にも増えてきた「二郎系」にはゴワつき太平麺が使われており、それなりに支持もされている。だから絶対に無理というわけではないとは思うが、「二郎系」は今のところ関西では座敷牢状態(^^;で、やはり「これは別物」という意識がある。(^O^) ......これもバランスの勝利だよね。

 例えば『最新ラーメンの本 関西版』(2010年版)で石山勇人氏が、

「いま関東の人気煮干ラーメン店は、煮干特有のえぐみと苦みを出して、それを売りにしてます。和食のセオリーは関係ないんです。よくもわるくもラーメンですから」

 と書いているが、まさにそれがラーメン的でもあり、関東的な点でもある。何でも「個性」「ウリ」にしていけるのがラーメン的な点であり、その個性がハマるなら少数(ほんとは多数)の熱烈な支持者を獲得できるのが関東的な点。
 「少数(ほんとは多数)」と書いたのは、全体から見て「少数」の割合ではあるけれど関東は市場がデカいので絶対量としてはそれなりの量になるということ。だから店はその熱烈な支持者を相手にしてるだけでも食べていける。つまり関東のラーメン市場にはそういう店の存在を許す余裕があるわけだ。(そこから支持が多数に広がるかは店次第としても)

 しかしこの余裕は現在、関西以下、日本の他のどの地域にもないのよ。

 だから難しいだろうなあと。このタイプのつけ麺はきっと関西では数店舗レベルのかなり局地的な普及にしかならないだろう。

 ......ただ、ではより(関西人にとって)「うまい麺」を使った関西のつけ麺の方がこういうつけ麺に比べて(関西人にとって)うまいのかというと、さて、と考えてしまう。

 この麺はこのジャンキィなつけ汁には非常によく合う。(^O^)
 バランスという意味でつけめんTETSUのつけ麺は非常によく、とてもおいしかった。このゴワつき麺はこのつけ汁があることで存在意義をちゃんと確保している。
 その意味では「完成されている」という言い方もできるし、バランスも個性も確立している。

 それに比べて「関西人の好みの麺」と書いたツルツルのうどん的な麺、これを上手に使った「バランスが非常にいいつけ麺」を、残念ながら私は未だに食べたことがない。
 この種の麺の魅力を十分に引き出すようなつけ汁が、まだ登場していないと思うのだ。

 と考えると、このゴワつき麺を「関西ではダメ」と言ってしまうのは単なる傲慢なのかもしれない、とか思ったり。
 だって、「このよりずっといいが関西にはゴマンとあるし、それが関西人の好みだ」と言ったところで、このつけ麺に対する対抗には全くならないもの。そうするためには「このつけ麺よりずっといいつけ麺が関西にはゴマンとある」と言わなくちゃいけないんだけども......これは実はまだなかなか難しいんではないかと。

 なんというかなぁ。
 私はここのつけ麺を食べて、「関東、大したことないなあ」というのと「やっぱり大したもんだ」というのを一緒に味わった。六厘舎でも同じことを感じるだろう。とても複雑な気分だ。

 この店には焼き石を投入することでつけ汁を再加熱するサービスがある。これはなかなか面白く、しかも思いの外熱々になって驚いた。なかなか楽しい。(^O^)


焼き石


熱膨張ねっ♪

 楽しいってことはとてもいいことだ。旨さにも関わる。ただこれは新鮮さであって、関西にもこれを取り入れる店がちょこちょこ出てきた今では目新しさがなくなる日も近そう。

突然食いたくなったものリスト:

  • チョコパイ

本日のBGM:
ネグレスコホテル /BORO






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 十三の名店坦坦の2軒隣にできた新しい店舗。
 坦坦よりも改札口に近く、改札を出たら右方向に客をそのまんま吸い込むような好立地だ。2009/07/21オープンだそうだから、ほぼ半年しか経ってない新規店。

 はじめばっこ志に行こうとしていたのだけども、駅の向こう側に回り込む時間がなくて(^^;、初訪問のこちらに入ってみた。

 つけそば大盛(¥850)を頼んだ。店内の表示によるとこの店ではつけそばが人気ナンバーワンだそうだ(1位つけそば、2位赤つけそば[特製辛味噌が入ってるそうだ]、3位中華そば)。そうですか。

 しばらく待って、つけそば大盛(¥850)が登場。


つけそば大盛(¥850)@誉商店

 具はメンマ、チャーシュー、水菜。麺の上にネギと味海苔。
 麺は普通のやや太めのストレート。
 スープは豚骨魚介。油多め。魚粉強め、酸味強め。





つけ汁

 他の豚骨魚介と違った個性を出そうとしているのはわかる。
 例えばスープは他のと違って酸味がかなり前に出ている。正直、あまり旨いと感じなかったが、あるいは雑炊にする分にはいいのかもしれない。
#このあと頼めば残ったつけ汁にご飯を入れて雑炊にするサービスがある。その時に焼き石で温め直すのが面白そうなのだが、急いでいたので私はやらなかった。

 あるいは麺も、他とは少し違うようだ。
 店内のウンチク貼紙には、こんなことが書かれている。

誉商店 おすすめ 旨い!つけそばの食べ方~

その壱、まずはつけ汁を一口すすり、濃厚な魚介スープを味わうべし。
その弐、国産上級小麦粉とタピオカを配合したもちもちの特注麺をスープにからませ食感と旨味を楽しむべし。
その参、最後に知る人ぞ知る「スープ割り」残ったつけ汁にあつあつのスープ割りを入れ〆るべし。
※麺もつけ汁もあたたかい「あつもり」も出来ます。スタッフにお申し付け下さい。

 なるほど、「国産上級小麦粉とタピオカを配合したもちもちの特注麺」とな。


国産上級小麦粉とタピオカを配合したもちもちの特注麺

 そもそも店名で「なにわ製麺」を名乗っているのに「特注麺」とはこれいかに。雑誌によるとこの店は埼玉にある店の姉妹店なのだそうだが、そこは自家製麺をしていてそこから仕入れている......あたりが最大限に好意的な解釈かな。としても「なにわ製麺」はないわな。
 ......それはまあおいといて。

 最近、中華麺に国内産小麦(内麦)を使う店が増えてきたけど、これがよくわからない。

 国内産小麦は外国産に比べてかなり品質は落ちると聞く。「確かめたのか?」と言われれば辛いが(^^;、内麦は外麦に比べて低タンパクというからにはつまりはグルテンも少ないわけで、麺への適性は劣ると考えるべきだろう。それに昔から国内産小麦の方が安いにも関わらずずーーーーーっと圧倒的に外国産小麦のシェアが高いことからもその評価は容易に推測できる。

 いや内麦にも、品質以外の部分での優位性はあるとは思うんだよ。

 例えば「安全性」。これは現実はどうなのかちょっと私にはわからないが、ポストハーベストなんちゃらとかが使われていないのは確かだと思うし、ほんとのところは別として、食い物というのは疑えば疑うほどマズくなるのは確かだから(^^;、その意味で「国産の安全性」のプレミアム感はあるだろう。

 あるいは価格上のメリット。小麦は国策上、内麦の方が安くなるようになっている(そのために外国産小麦は一度すべて政府が買い取って、価格を調整して国内製粉会社に売る)。内麦は入札制になっていて、現在は讃岐うどん用のブランド小麦が輸入小麦よりも高くなることもあるようだが、それはごく一部の現象だ。

 あとは食糧自給率アップ、か。

 このあたりを目指しているのなら、内麦を使うメリットもありそうだ。

 ただ、いずれにせよ、味とは関係のない部分の「メリット」ではある。
 とすれば、別に誇らしげに内麦を使っていることを前面に出す必要があるのかなと思ったり。

#現在の麺野郎のつけ麺の麺は内麦を使っているそうだ。プライムハードとブレンドして使っているのだと思う。頑張れば内麦を使ってもこのくらいの麺は作れるという例ではあるが、それでも私にはまだ、あえて外国産ではなく内麦を使う目的がよくわからない。実際、私は一時麺野郎で出していた、アメリカのウェスタン・ホワイトという小麦で作った麺の方がおいしいと思った。

 で、品質の劣る(タンパク分が少ない)内麦の食感になんとかもちもち感を出すためにタピオカが使われてると思うのだけども、どうなんだろう。(とはいえタピオカはでんぷん=炭水化物なのでタンパク分の代用にはならない。もしブレンドではなく内麦100%なんだとしたら、おそらく他にも卵白粉とか活性グルテン?とかいうやつみたいなタンパク分を補うものも使ってるだろうなあ)
 以前、東京板橋区の大栄食品が作っているタピオカ麺を食べたことがある。食感が面白く、製麺会社の麺の中ではかなりよくできたおいしい麺だった。「もちもち」のカテゴリーに入る食感なのだが、これが普通の麺とは少し違う。言葉ではちょっと表現できない不思議な感触で、これはつけ麺の麺としても合格だと思った。
 しかしその大栄食品のタピオカ麺は恐らく輸入小麦を使っていると思う(推測)。国内産小麦と一緒に使ってそのメリットは引き出せるんだろうか。

 ......とまあ、頭で考えたことはこういうことだけども、実際に食べてみてどう思ったかというと......、うーん。

 正直、内麦だろうと外麦だろうとタピオカを使う意味なんて全然なさそう。(^^;

 というのも、食感を味わうにはちょっとこのやり方はないと思うのよ。

 まず、麺がちょっと細い。そしてそれをかなり冷たい水で締めている。

 冷たい水で締めてるから随分固めの仕上がりになっていて、しかも細いから食感を味わうような麺にはなっていない。
 この麺は最近のつけ麺の流れからいえば少し細い方で、おそらくはあえてこの太さを選んだのだと思うのだけども、それでもこれがもしもうちょっと太ければどうだったのだろうと思ってしまう。私自身はタピオカ麺が生きるのは太麺だと思っている。

 水温はきっと季節柄もあってこうなんだと思うから、ひょっとしたら開店当初の夏にはこの「もちもちの特注麺」の食感を楽しめたのかもしれない。

 こういう麺と、かなり酸っぱさが突出したつけ汁......少し足を伸ばしてよかにせに行くかどうか迷う時はあるかもしれないが、2軒隣の坦坦と迷う暇はなさそうな気がする(坦坦を選ぶ)。

 というわけでこの店は(再訪するとしたら)春以降にもう一度かな、という感じ。

突然食いたくなったものリスト:

  • モンブラン
  • カプチーノ

本日のBGM:
Ragdoll /AEROSMITH

それはエアロスミスやないか。




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八仙らーめん

 東梅田の八仙らーめんの跡地につぼや2号店ができていた。PAPUAさんのところの情報によるとつぼや2号店は2009/10/20オープンとのこと。

 前にあった八仙らーめんは2008/04/07オープンだから、1年半はやったということかな。
 八仙らーめん花京のセカンドブランドだったらしいけど、正直、あれじゃあなあ。


八仙らーめん(閉店)
 
廣島つけ麺本舗 ばくだん屋 心斎橋店

 広島つけ麺のチェーン店廣島つけ麺本舗 ばくだん屋の大阪唯一の店舗である心斎橋店が2009/01/11で閉店していた。


ばくだん屋心斎橋店(閉店)


貼紙
 
 ばくだん屋心斎橋店は1月10日をもちまして閉店の運びとなりました
 短い間でしたがご愛顧頂きました皆様には深く御礼申し上げます

ばくだん屋 心斎橋店 店主

 2009/07/11オープンだからほぼ丸半年。確かに「短い間」だわな。
 しかし本部はちょっと意識が違うようで。

心斎橋店

移転のため1月10日を持ちまして大阪・心斎橋店を閉店させていただきました。
長い間ご愛顧いただきまして誠に有難うございました。
移転先の詳細はComing soon!

 (^^;

旨いラーメン 健新

 光明池駅にあった旨いラーメン 健新が閉店していた。
 10月頃の深夜に、「検討した結果、メルマガをやめることにしました」(文面うろ覚え)という、ちょっと何かが壊れたようなメールが突然届いて以来、「当分の間、休業します」という貼紙がされていたこの店だが、結局復活しないまま1月に閉店となった。

 実は「ウチのラーメンには「無化調」が入っています」というエントリで匿名で書いた店はこの店のことだった。


店構え


こ、こくさいぐらふ......。





休業中


お知らせ

 もうちょっと頑張ってもらいたかったけどな。

突然食いたくなったものリスト:


本日のBGM:
それはスポットライトではない /浅川マキ


死去を知らなかった。合掌。




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 まったく意外な話だった。

 ↓赤字、太字、下線は引用者(私)。

(4)水分
小麦粉に含まれている水分は、14.0%~14.5%のものがほとんどです。また夏よりも、冬の方が0.3%~0.5%ほど高くなります。小麦粉の種類についていえば、強力粉の方が、薄力粉より0.5%くらい水分が高くなります。そして業務用の紙袋に入った小麦粉は、たとえ開封しなくても長期間保管しておくと乾燥して、水分が減ります。このあたりは頭で考えてもよくわかりません。小麦粉の水分は空気中の湿度よりも低いので、放置しておくと湿気るような気もしますが、実際は逆なのです。考え方としては、容器からだされた海苔がふやけるというよりも、雨降りの日にでも洗濯物が乾くというように理解すればいいのかもしれません。

 その通りそのまんま私は理解していた。
 つまり夏の方が湿度が高いから、(少なくとも恒湿保存してない限り、そしてそんなことしてるところはないので)小麦粉に含まれる水分量は夏の方が多いものだと思っていた。

 違うの!? (゚Д゚)

 だって、だってさぁ......。

 ある自家製麺の店で、夏と冬で小麦粉に同じだけ水を加えたとしたら夏はダルダルになってミキサーが回らない、なんて話を聞いたことがある。
 この話なんか、まさに「夏の方が小麦粉に含まれる水分量が多い」から、そこにさらに冬と同じだけの水分を加えれば、そりゃ結果的に水分は冬よりも随分多くなってしまうよねえ、だったら水分過多でダルダルになっちゃっても不思議じゃないわな......と理解していたのだ。

 あるいは別の自家製麺の店の店主は、製麺をする時、夏の方が加水率を上げるなんて話はないという。そしてある旭川ラーメンの店で夏には加水率が27%の麺を冬には29%にする例があると教えてくれた。43%を45%にするのと27%を29%にするのとではわけが違う。27%と29%の違いは非常に大きい。そのくらい夏よりも冬の方が水を加えてやらなくちゃならないわけで、これも「夏の方が小麦粉は湿気っている」という従来の(私が持っていた)感覚と合う。

 もしこれがこのサイト筆者の勘違いではなく本当に冬の方が小麦粉の水分含有量が多いとすれば、この話はどう解釈すればいいんだろう。
 全く別の要素(例えば気圧とか気温とか)が原因か、(ほんとはそんな事実がなくて)単なる気のせいか......。

 うーん。

 でも、正直、

「考え方としては、容器からだされた海苔がふやけるというよりも、雨降りの日にでも洗濯物が乾くというように理解すればいいのかもしれません。」

 これでは私にはよくわからないよ。。。・゚・(ノД`)・゚・。

 うーん。

 ちょっと考えてみる。

 ......。

 つまり、こういうことか?

 基本的に、水分というのは湿気ている方から湿気ていない方に移ると。
 で、《湿気の多い(湿度の高い)空気》よりも、《濡れた洗濯物》の方がよっぽど湿気ているんだから、洗濯物が空気から吸い込む水の量など考えずにいいと。逆に、室内の空気が飽和水蒸気量に達していない限り(空気に更に水を吸い込む余裕がある限り)、洗濯物の方から空気の方に湿気が移る(=洗濯物が乾く)......ということかな。

 ああ、そうか。うん。この洗濯物の例は何となく理解できたような気もする。

 小麦粉は既に、周りの湿気とか問題にならないくらいにたくさんの水を含んでおり(14.0%~14.5%だから、25kgの紙袋あたり3.5kg~3.6kg、1kgの家庭用なら140~145g)、湿度が高いくらいでは空気から水を吸う量は微々たるもので、むしろ気化していく水分量の方が圧倒的に多い、と。

 となれば、空気がこれ以上水を含むことのできる余力(飽和水蒸気量×[100%-湿度%])が小麦粉の含む水分に影響するだろう。

 つまり、「より水を含むことのできる空気にさらされている小麦粉の方が、乾く」と。

 もしもこれが正しいとして、具体的にはどんな感じだろうとちょっとググッてみた。

あまもりのなんやかんや」さんというサイトには、毎月の各都道府県の気候データが紹介されている。

 これを見ると、大阪市では

08年08月08年12月
平均気温28.4度9.1度
湿度65%64.2%

 あれれれ、そもそも、夏と冬で湿度はあんまり変わらないぞ。(゚Д゚)
 これはとても意外。(゚Д゚)(゚Д゚)
 とはいえこれは少したまたまで、年間でみれば数パーセントの幅はあるみたい。(9月は67%、11月は61%)

 つまり、こういう↓ことになる。


 確かに夏の空気の方が、(湿度は高いけれど)水分を吸い込む余力は大きい。

 あららららー。

 あーでも、ほんと、日常的な感覚と全然合わん。(^^;;

 どないしたらいいのか、何か間違ってるのか日常的な感覚は間違っているのか、あるいはそれは正しいものの、その「正しい」原因は他にあるのか......。

 まあこれがどちらであるにせよ、上記のような、実際に製麺をしている現場の「冬の方が加水を多くしなくちゃいけない傾向がある」という実態は揺るぎないわけで、とすればやっぱりこの考え方は間違ってるか、あるいは合ってるとしてもここには実際の湿度以外のパラメータが介在していると考えるのがいいんだろうなあ。

「まああんまりそういうことは気にせずに、うまいまずいで考えたらいいと思いますよ」(前述のある店主)

 というのは、その通りだと思うのだが。

※今回の話は気圧は無視しました。

 しかしこう考えると、小麦粉は保存が長くなればなるほど乾燥していくことになる。

 それに、日清製粉のQ&Aでは、こんなことも書かれている。

Q.小麦粉の保存方法を教えてください。

小麦粉の保存には開封前、開封後にかかわらず次の点に注意してください。
小麦粉は湿気に敏感です。保存するとき風通しの良い涼しい乾燥した場所を選んでください。
※湿気はカビや虫の原因になるだけでなく、品質も変えてしまうので注意しましょう。

 やっぱりようわからんのよ。

突然食いたくなったものリスト:

  • くるみ餅

本日のBGM:
Together /鈴木康博






 ちょうど昼間に天六に行く用事があったのでどの店に行くべきか友人に尋ねてみた。そこで「微妙だけど、可能性を感じるかな?」「感想を聞いてみたい」というコメント付きで勧めてもらったのが麺元素。実はこれまで2度ほど行こうとしたことがあるのだけども、どうにもタイミングが合わず、今回が初めての訪問。


店構え@麺元素

 ランチタイムは+40円でライス、+140円で半チャーハンをつけることができる。しかし私はつけ麺(魚系つけダレ)単品を大盛で頼んだ。(^O^)

#このつけ麺に関してはどうも名前が統一されていない。(^^; 店頭でも「つけ麺(魚系つけダレ)」「つけ麺(魚貝系しょう油つけダレ)」となっているし、雑誌では「魚元素つけ麺」(石山本)「魚つけ麺」(Walker)と書かれている。一応ここではメニューにある「つけ麺(魚系つけダレ)」でいく。

 つけ麺(魚系つけダレ)の麺は標準で200g。大盛は+100円で+100g。

 店内表示を見ると、麺類の値段が手書きで直してある。つけ麺(魚系つけダレ)はopen当初(2009年8月)から20円値上がりしている(並盛740円⇒760円)。


つけ麺

 これについては店内に貼紙で説明がある。


お知らせ

 この店は国内産小麦を100%使用しているが、それがこの11月(2009年openの店だから、当然2009年のことだろう)に約20%値上がりしたので、ラーメンは10円、つけ麺は20円値上げすると。

 確かに去年末に国産小麦は値上がりしたんだよね。輸入小麦は値下がりしてるのに。これほんと。

参考:小麦粉価格改定のお知らせ|ニュースリリース|日清製粉グループ(2009年10月22日)
http://www.nisshin.com/company/release/details/091022_370537.html

改定額
(1)強力系小麦粉 ▲460円/25kg当り
(2)中力系・薄力系小麦粉 ▲145円/25kg当り
(3)国内産小麦100%小麦粉 +395円/25kg当り
尚、上記改定額には消費税は含まれておりません。

 ただ、このあたりを値上げの「理由」として説明するのも善し悪しかなあとは思うんだよ。

#この店が日清製粉の粉を使ってるかわからないんだけども、日清製粉の卸価格の変動は実質的に国内の製粉業者全体の価格変動を決めていると考えていい。

 このニュースリリースのとおり、国内産小麦100%小麦粉は25kgあたり395円の値上げなんだ。
 つまり1kgあたり15.8円。
 このつけ麺の加水率はわからんけど、仮に40%としたら、

 となり、200gの麺には小麦粉が143g使われていることになる。
 1kgあたり15.8円の値上げは、つまりつけ麺1人前(200g)の麺では15.8円×0.143kg=2.3円の原価上昇になるというわけ。

 だからこいつを理由に20円値上げするという話は、少しばかり「?」となってしまう。特にラーメンの値上げが10円なのにつけ麺が20円という差のつけ方がわからん。
 ......いやまあ、いいんだけどもね。
 ただ、こういうのはすぐにわかるんだからわざわざ書かなくていいのにと思う。

 ......いやしかしまぁそれはそれとして、今はつけ麺(魚系つけダレ)の話だよ。

 オープンしたての店らしく、店内はとてもきれい。

 注文してから店内を観察していると、途中で現れた人1人を加えて、比較的若めの男性ばかり4人で店を回している。儲かってるんだなあ。

 店内にはさっきの値上げの話の他にも、米は長野県産コシヒカリを使っているとかいろいろ書かれている。
 店名「麺元素」に引っかけて「自家製気になるスープ・天然材100%」なんてことも。「化学調味料」「添加物」不使用だってさ。
 これを「店名の由来」と書いてある雑誌(『ラーメンWalker』)もあったけども、これは聖飢魔IIの「なるものにえている悪IIび甦る」と同じく単なる後付けだろうに。由来と見るにはあまりに無理がありすぎるよ。(^O^)

 まあしかし、そういう店(素材にこだわる?)らしいということはわかった。

 しばし待つと、出てきましたよつけ麺(魚系つけダレ)大盛(¥860)。


つけ麺(魚系つけダレ)大盛(¥860)@麺元素

 具はつけ汁の中にチャーシュー、メンマが入っており、ノリ、フライ玉ネギが浮いている。あと煮干と干エビ(←具かこれ?)。麺の上にネギ、半熟煮玉子、おろした柚子の皮が振られており、横には薬味として西洋からし(レホールというらしい)が添えられている。
 麺は全粒粉入りストレート平麺。
 つけ汁は豚骨魚介。油が結構たくさん浮いている。魚介系も何かいろいろいいものを使ってるらしい。

 全体的においしい。

 麺は結構冷たい水で締めたようだ(寒かったしね)。固めに仕上がっていたが、平麺が結構薄いので固すぎてダメというほどでもなく程よく歯応えが残っている(もうちょっとだけ茹でてもいいと思うけどな)。ただ冷たすぎて香りはあんまり感じない。


麺近影@つけ麺(魚系つけダレ)
残った芯が見えるかな? もうちょっとだけ芯の残りが少ない方が好みだなあ。

 「太平麺」と店側の説明にはあるが、こういうのを「太」と表現するのはつけ麺がブームになってからの悪習じゃないかな。そりゃ切り歯の番手でいえば「太麺」になるのかもしれないけど、ここまで薄い(断面のタテヨコ幅が大きい)と、どっちを「幅」と言っていいものかどうか。薄い方を「幅」として考えれば、これはむしろ細麺だ。


つけ汁@つけ麺(魚系つけダレ)

 つけ汁はかなりたくさん油が浮いていて、待ってる間に受けた「健康志向」のイメージがちょっと狂う。(^O^)
 食べてみると豚骨魚介の味。とはいえ「またおまえか」というほどには典型的ではない。厳選された素材で、それなりに個性的な味に仕上がっている。......とはいえやっぱり豚骨魚介のワクの中ではある。

......と書きつつ、ここは鶏をメインに押していて、豚骨そのものはどのくらい使っているのか/あるいは使っていないのか、私は知らない。しかし出てきてるものはあくまでも巷の「豚骨魚介」の延長線上なのでこう扱うだけのこと。もしこれが豚なしで鶏100%であっても、出てくる味がこれなら鶏に大した意味はない。

##そういえばちょっと前にこんなことがあった。ある店で......「何やと思います?」「豚骨魚介......ちゃうの?」「違うんですよ~、よく言われるんですけどね、動物は鶏しか使ってません」「へええええええええ」「そうなんですよ~」なんて。いや、でも、だったら豚骨でええやん。(^^; せっかく鶏を使うんなら豚骨魚介と全然違うものを作らんと。鶏で豚骨の代用品作っても意味ないよ。

 チャーシュー、メンマは丁寧に作ってると思った。チャーシューはちょっと醤油が強かったけど、それでもうまかった。

 麺にはネギ(白ネギと青ネギ)がトッピングされており、さらにその上から柚子の皮をすり下ろしたのが振られている。
 つけ汁を啜ってみると一口目にフライ玉ネギの香ばしい香りがして、次にノリの香りが広がる。そのあと豚骨とかが入ってきて、麺を口に運ぶとつけ汁と一緒にネギ、柚子の香りも登場する。香り的には正直ちょっとウルサイ。

 変わってるのはつけ汁の中に煮干や干エビが入っていること。これはどうやらダシの存在感をアピールするために(つまりルックス上のインパクトのために)入れられているようで、食ってもウマくはない。(^O^)
#これはやっぱりやめてほしいと思う。だって食べちゃうよどうしても。(^O^)

 半熟煮玉子の味はあまり印象はないな。ただえらい冷たかったことだけ覚えている。これはあんまりよろしくない。

 西洋ワサビが添えられているのも珍しいけど、私は最後まで持て余してしまったよ。

 あ、いや、繰り返すが、全体的においしい。

 それはそう。

 おいしいんだよ。
 そりゃ間違いない。

 ただ......。

 冒頭に書いた友人の「微妙だけど、可能性を感じるかな?」というコメントの意味が、とてもよくわかった。

 私も、この店の(つけ麺の)「可能性」はすごく感じた。

 このつけ麺はほんと、「テンコ盛り」なのよ。よさそうな要素が。

 自家製麺、内麦100%、全粒粉使用、「太」「平麺」、冷水で固めに茹で上げる。
 麺の上のネギは凝って白・青の2種類。半熟煮玉子もマスト。柚子の皮も使ってさっぱり感を演出。さらに珍しい西洋ワサビで目新しさも。
 つけ汁はやっぱり主流の豚骨魚介(ただし使ってるのは鶏かも)。油多め、魚粉も入ってて、チャーシュー、メンマはいい仕事。
 ノリ、フライ玉ネギで香ばしい香りを出す。
 ダシの煮干や干エビをあえて少しつけ麺の中に入れて「見せる」演出。
 天然素材、化学調味料・添加剤不使用。

 ......。

 何と言ったらいいのかな。

 受けがよさそうな手を思いつく限り全部並べてみたという感じ。
 ノリなんかは雑誌に紹介されている写真にはなかったので、いいと思ったらどんどん足していってるのだろう。でも......、

 詰め込みすぎだよ。

 このつけ麺について、(現在は)微妙だけど(これからどうなるかについて)可能性を感じるという友人のコメントは、ほんとによくわかる。

 私もこの店の「可能性」は感じる。ここまでは一緒。しかしひょっとしたらこの「可能性」はずっと開花しないまま終わるんじゃないかという危惧を、強く感じた。

 このつけ麺には、申し訳ないけどもセンスというか全体を貫く1つの柱というか......が全く感じられない。よさそうなものを突っ込んでいったらこんなのできちゃいました、という、ツギハギだらけのつけ麺に見える。

 いいものを集めたから、確かにおいしい。
 おいしいけど、うまくない。
 そういう残念感は麺乃家で受けた印象と似てるかも。

 それぞれの要素だけを見ると、それを活かしたらとてもいいものができそうで、その意味で「可能性」は非常に感じられるのだ、ほんとに。でもきっと、それらの要素をコントロールする術を、この店は持ってない。個別のものはとてもキレイでオシャレでカワイイものを持ってるのに、それがあふれかえって部屋が整理できない女みたいな。(^O^)

 そういう意味。

 もしもこの店のポテンシャルがこれからつけ麺という商品として花開くとしたら、それはこの店が豚骨魚介を捨てる時じゃないかなと思う。そのくらい抜本的に変えることになれば、この可能性は結果として結実するかもしれない。
 これだけいろんな引き出しを持ってる(ように見える)のに、その土台となるのが(たとえ「勝ちモデル」[by 石山勇人]であるとはいえ)使い古された豚骨魚介だなんて、志が低すぎる。

 大昔に「手打ちらーめん本伝@扇町」で書いたことと同じ話なんだけども......。

 手打ちらーめん本伝(閉店)は麺を客の前で手延べしてくれるとても面白い店だった。しかしその麺を使って作るラーメンは何故か博多豚骨ラーメン。中国出身の店主が「博多で感銘を受けた」そうだが、ほんと、何考えてるのかと思ったよ。

 そんなことしたら店主がどれだけ努力してうまいものを作っても、受ける評価はせいぜい「本場博多の味に迫る本格派博多ラーメン」止まりだ。どれだけ頑張っても。そして博多ラーメンの歴史の中で完成された「細麺を固めで食う」というスタイルと比べられて「ああ、やっぱり本場の方がいいわ」と思われる。そりゃ思うよ。博多ラーメンはそういう食べ物なんだから。

 あの麺は、そういうフィールドで勝負するべき麺じゃなかった。

 せっかく他では滅多に食べられない面白い麺なのに、その個性が全く活きない扱い方をしてるのはほんとに残念だった。

 今回の麺元素つけ麺(魚系つけダレ)にも同じようなことを感じた。

 これだけいろんなことをやって「可能性」を感じさせるのに、作っているのは既につけ麺の1ジャンル(というか主流?)として確立した「豚骨魚介」。
 あまたある「可能性」を伸ばしてこれから麺元素がたとえ旨さを極めても、それは所詮はすでにできあがってる「豚骨魚介」というジャンルの中での優等生に過ぎない。せいぜい既に豚骨魚介でトップの座を射止めている「東京のあの名店の味に迫る」なんて言われるくらい。似たようなものは他でも食べられるけど、その中ではちょっとこっちの方がいいかな、みたいな扱いだ。それはそれでそれなりの評価は受けられるだろう。その努力はもちろん大変だし、私もその店に足を伸ばすだろう。

 でも、この店はほんとにそんなの目指してるの?

 と思う。

 なんかそういう疑問を強く感じるのだ。

 目指す方向がちゃんと見定まってないから、無難な土台の上によさそうな要素を継ぎ足してるだけになっている。

 だから今のままだと私はこの「可能性」に期待はかけられない。

 これだけ意欲があるんだから、「今ある土台の上でそれなりにうまいものを作る」ではなく、ここでしか食べられないオンリーワンのつけ麺を作ってほしい。

 あ、もちろんこれはこの店に「可能性」があるから思うことであって、その意味では見捨ててるんじゃなくてむしろ「もったいない」という話ね。これを悪口と捉えられると書いてる自分としても辛い。(^O^)

※なお、これはつけ麺を食べた感想であって、ラーメンは未食のため知らない。この店はらーめん麺元素を名乗っているくらいで、その本領はラーメンにこそ発揮されていると考えるべきだろう。この店もまた、つけ麺はあくまでも余技なのだろう。ラーメンを食べるべき店なのだ。そのあたりは読む方もひとつ、よろしく。

食べログ

突然食いたくなったものリスト:

  • 旅館の朝食

本日のBGM:
Fast to Madness /BLIND GUARDIAN






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 ちょっと忙しくてエントリを書いてる暇がないので、半月くらい前に書いて爆睡させていたらぁめんたむらの記事を挙げておく。もうちょっと練れると思ったけど、いいや。
 写真は撮ってるけど、まぁいつもと変わらないし昔のを見てね。

 らぁめんたむらの豚骨魚介つけ麺を食った。

 よく行ってる店についてはさほど書くこともないのでいちいちエントリを上げることはあまりないんだけども、まあ何というか、ちょっと書く気になったのでまた書いてみる。

 えーーーーっと。

 バイトに入ってる女子高生がとてもかわいらしい。

 誰かに似てると思いながら誰だったか思い出せなかったけど、あれだ、豊田エリーだ。「ぱなしはナシって話です」。

 いやー、何なんだこの傾向は? ○○といい××という△△といい(^O^)、最近かわいらしいバイトor嫁が明らかに増えてきたじゃないか。

 ラーメン屋、始まったな。( ´_ゝ`)

 いじょ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 これで終わったらまた某所から「おたんこなす」「アンポンタン」「すっとこどっこい」とあらん限りの罵倒が飛んでくるので、これでは終われない。(こんな罵倒語、リアルで聞いたことありますか? (^O^))

 たむらのつけ麺は、若干「具高麺低」の印象を持っている。
 今回はそのバランスがもうちょっと傾いてしまったような印象だ。

 恐らくそれは季節のせいなんだと思う。

 普通の店はつけ麺の麺を水道水で締める。だから冬になると締める水も冷たくなり、他の季節より固い麺になってしまう。
 それに対してたむらは冬には水に湯を入れて温度を調整した上で締めていたはず。

 これはきっと麺を楽しむためには大切なことで、そりゃ何でも「麺固め」で満足しちゃう人なら氷締めでもいいだろうけども、氷で締めてゴワゴワになってしまった麺は、味わいという意味ではあつもりにすら劣るかもしれない。

 ゴワゴワにならず、しかし締まった状態にするためには氷水では温度が低すぎると。

 ただ、それだけ気を使っている店であっても、毎日大量な水が要るのだから平均的な水温はやはり季節に引きずられてしまう。そりゃ仕方のないことだ。

 で、たむらの使っている麺は、店主田村氏の気遣いにもかかわらず、そういう温度変化に結構敏感に影響を受けてしまう麺なんだと思う。どういう要素によってそうなるのかはよくわからないけども。
 今回は少しゴワついていた。

 だから麺に関してはこの季節はちょっと残念だ。ただこれは「好きな人はこっちも好きかも」と思うくらいの範囲であって、致命的な問題というわけじゃないとは思う。
 これはつけ汁が豚骨魚介であることも幸いしているのだろう。
 豚骨魚介はこういう麺とさほど相性は悪くない。

 で、私はここで何を強調したいかというと、麺の弱さではなくこの店の具の強さだ。

 今書いたように、春や夏に食べるたむらのつけ麺より、この麺は好みじゃない。しかしそれでもガツガツと食べてしまった。そうさせるパワーを、この具が持ってることに改めて気がついた。

 文章をほめる時の表現に、「読ませる」という言い方がある。文章そのものに力強さがあり、読者が「読んでやる」ではなく、思わず引き込まれて読み進めていってしまう、そんな文章。「読ませるね~~」などと使う。

 そういう表現を借りるなら、さしずめ「食わせる具」ということになるだろうか。

 チャーシュー、メンマ、煮玉子。この3つが際立ってうまい。
 そしてこれらと一緒に麺を口に運べば、おかずと御飯みたいなもんで、いくらでもガツガツと食えてしまう。

 前々からこの店は具がうまい、丁寧な仕事をしていると思っていたのだけども、ここまで「食わせる」とは、正直思ってなかったよ。

 麺が好みでなかったがゆえに再認識できたことだけども、これはこれでよかった。そして岩間さんがとてもかわいらしいのも、もちろん素晴らしい。(^O^)(^O^) 是非長続きしてほしいところだ。

らぁめんたむら@布施
らぁめん たむら(2)@布施(加筆アリ)
食べログ

突然食いたくなったものリスト:

  • カレーうどん
  • 赤福
  • とんかつパフェ
  • 長田うどんの釜揚げうどん

本日のBGM:
Game World /パパイヤ・パラノイア

とてもかわいくていいのですよ。




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 今年いっぱい(12/30まで)で店をたたむという話を聞いて、和歌山市駅近くにある自走式バスラーメン店、○栄に行った。

 閉店の話を聞くまでこの店の存在自体を知らなかったんだけど(^^;、バスラーメン店自体は大昔の記憶の中に小さく残る、懐かしい思い出だ。その店はどこの店だったかなんてもちろん覚えてないけれど、数枚の画像でしか記憶に残っていないシーンはみんな冬だったような気がする。当時、バスで店をやってるなんて、それだけでミラクルに感じたものだ。

 バスラーメンはまだいくつか残っているらしいが少なくなっているのは事実だろうし、もうすぐ閉店ならレア感だってあるし(^^;、もし時間ができたら行ってみようと思っていた。

 で、逃避も兼ねて、うまい具合に時間ができましたよと。(^O^)
 まあむしろ、どこでもいいからクルマでぶっ飛ばしたいという衝動がまずあって、目的地を作った方がやりやすいというだけの話だったりするのだけどね。

 一般道のみで行ったら案外遠くて(^^;、1時間半弱かかった。
 外気温は0℃(たまに凍結警告のために道沿いに設置されている温度計にて)。晴れなのでもちろんビート氏はフルオープンだっ!\(^O^)/

 国道24号線に出て紀ノ川に沿って西に向かう。知らないうちに国道から外れて県道14号線になってたが、まあいいや。(^^;
 さっきまで川の北側を走っていたのにいつの間にか南側に渡らされ、また川沿いの道を西へ西へ。......しかしこの道がとても気持ちいい! 適度なカーブ、信号少なし景色よし。(^O^) こういうクルマに乗っててたまらん瞬間だなぁ。

 いやそれはいいとして、○栄ですよ。

 南海和歌山市駅の真正面の道を駅から100mほど進むと赤い提灯が見えてきて......をををを、これだーーーッ! バスラーメンはやっぱりインパクトがあるなあ。







バスラーメン○栄@和歌山市

 おーさぶさぶさぶと、バス独特の折りたたみドアを開けてタンタンタンと3段ほどの階段を上る。中はとても暖かい。これだけでたまらん。(^O^)
 店内に入ると「そりゃバスだから」と納得の細長い空間が広がる。手前と奧とで半分に仕切られており、奥が厨房、手前が客席。もちろんバスのシートは撤去されている。2つ向こうのテーブルでは1組の先客がいい感じで盛り上がっている。近所でスナックでもやってそうな奥さんとその常連らしきおっちゃん2人。これまたなんともたまらんシチュエーションだわ。


店内@バスラーメン○栄

 奥さんが出てきて注文を聞いてくれる。中華そば(¥650)にしようと思ったが、こういう店ではやっぱりラーメンライス(¥850)かなと。
 普通は「中華そば」なのに、ライスがつくだけで「ラーメン」に名前が変わっちゃうアバウトさがたまらんね。\(^O^)/ そもそも店名が「バスラーメン○栄」だし。

 そこそこ待って出てきたラーメン(^O^)が、これだ。



ラーメンライス(¥850)@○栄

 具はメンマ、もやし、ネギ、チャーシュー、カマボコ。
 麺は普通の太さのストレート。
 スープは豚骨醤油の醤油メイン。いわゆるところの車庫前系。

 たまらんなあ。(^O^)

 いやもう、これはもうね、シチュエーション込みでたまらんのよ。
 バスで食うこともそうだし、1時間半もオープンで走ってきた体の冷え具合もそうだし、腹の減り具合もそうだし。
 そういうの全部ひっくるめて最高のご馳走がこの1杯。
 こりゃほんまたまらん。

 ふりかけ、たくあん2切れが付いてくるライスを片手に、ガッツガツと麺をかき込む。豚骨醤油の匂いの上からラードの香りが追いかけてきて、「ああ、ラーメンだよこれ。うひょひょひょ♪」と笑いが込み上げてくる。レンゲがないのでズズズーーーっと丼から直接スープを啜る。熱~~~い。(^O^)



単独では中華そば。(^O^)
麺近影


 いや、シチュエーションを差し引いた「味」そのものもいいんだよ(そういう切り分け方をする意味があるかどうかは別として)。店主が「他の店はスープを継ぎ足すからクサイ。うちは残ったスープは全部捨てて毎日新しく作るからおいしい」というスープは、地元ラーメンらしい地に足が付いた落ち着いた味を出している。
 派手さは一切ないけど。
 どう表現したらいいのかなぁ。5年前にまさに同じ和歌山の「車庫前系」の店、まるやまで食べて感じたことと同じことを感じた。
 つまり、「この味を求めて遠いところまで行くほどの味では全然ないけども、地元では愛されるべき味」というもの。近所にあって、生活の一部になるような味。非日常ではなく日常。ハレではなくケ。(^O^) そういう味のよさがわからんと、ラヲタとしてどうかは別として、人としてダメです。(^O^)

 閉店までにもう1回は来てみたいなぁ。
 できればまたビート氏オープンで。(^O^) そうやって行くことは、しょせんヨソモノに過ぎない私のような県外ラヲタが、地元の人たちや店に示せる礼儀のようなものですよ。(^O^)

 逆浸透膜方式の水を使用していることをやたらアピールしている。

 こういう店舗で逆浸透膜を使ってくれてると、とても安心できるね。

 バスそのものはまだまだ走れる。

 もう70歳なので運転中の事故を心配して「何もないうちに」辞めることにしたのだとか。

 おっちゃんはとてもクルマ好きだそうで、据え置きにしての営業は「ない」と。(^O^)(^O^)

「あのクルマ、寒ないか? ホンダの古いやつやなぁ」

 と話が始まった。クルマ好きなのですよ。

 バスは南海バスの10年落ちを120万円で購入して800万円で改装したそうだ。現在のバスは3代目で、10年目だとか。
 この10年で4万キロの走行。購入の時点でどのくらい走ってたかまでは聞いてない。

 まだまだ自走可能。

「人を雇ったらダメだけど、夫婦でやるんだったらいいよ。そらサラリーマンよりずっと実入りはいい」

 ということで、バスの買い手募集中とのこと。

 冷暖房完備。クーラー3台、ボイラー設置済み。

 どうかね? (^O^)

追記:

 走行距離は約80万キロ。
 南海バスの時代に約76万キロ、バスラーメンになって約4万キロ。

 全長約12メートル。路線バスではなく観光バスをベースにしている。

 売価は100万円くらいだそうだ。

 いくつかから声がかかっているそうだから、急げ急げ。(^O^)

 最終日の30日はオールナイトでやるとか。

 顔くらい出せと。(^O^)

 営業許可証を見るところ、どうやら正式名称は「バスラーメン」みたい。

食べログ

 ただ、営業時間は↑とは少し違うようだ。


19:00~26:00

突然食いたくなったものリスト:

  • ウェンディーズのJr.BBQバーガー(販売終了。。・゚・(ノД`)・゚・。)

本日のBGM:
E.G.G. /Cymbals






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 無鉄砲グループのつけ麺専門店。メニューにはラーメンも存在するが、現在はまだ出していない模様(ぞうすいも)。つまりやっぱりつけ麺専門店。(^O^)

 噂にはよく聞いていながらなかなか機会がなくて行けなかったが、やっと訪問することができた。


無心@奈良市

 本店と同様に食券制。
 麺はデフォルトで300gだ。

 他の無鉄砲の店と同様、店員がやたら声をかけてくる。(^^;
 客とのコミュニケーションというのは、増えれば増えるだけトラブルや客の不快感のリスクも高まるわけで、それを避けずに客の気持ちよさや品質の向上へとつなげようとする姿勢は(好き嫌いはあるだろうけど)評価されるべきだと思う。

 つけ汁は豚骨100%と魚介系スープとのWスープがある。これは食券では区別がなくて、注文の時に言う。
 何がおすすめかわからなかったので、今回はWスープにした。
 麺はデフォルトの300g(¥850)に加えて100g(¥100)増量。
 麺は「冷たいのがおすすめですが、あつもりもできます」と説明してくれた。
 これはいいね。
 あつもりのつけ麺ってのはどうなんだろうと私は思ってるけど、まあそっちの方がいい人もいるのは仕方がないし、だったらまあ対応はしてあげて、でも「おすすめは冷たい方」と店としての見解もはっきり示す。とても親切だと思う。
 あと、この店には電子レンジが置いてあって、いつでもつけ汁を再加熱できるようにしてある。

 ......と、非常に心配りがある店。
 私が他の無鉄砲の店に行った時というのは実はさほど多くないんだけど(京終、本町、木津川で合計5回くらい)、いずれもかなり混んでいて、ここまでの心遣いには気づかなかったなあ。

 待ってる間に少しだけ高菜を食べてしまったが、もちろん追い出されはしなかった。(^O^)(^O^)

 で、つけ麺。


Wスープつけ麺大盛(¥950)@無心

 具はチャーシュー、ネギ、メンマ。
 麺は14番極太ストレート。小麦は国内産。朝打った麺をその日のうちに出すそうだ。
 つけ汁は豚骨と魚介のWスープ。柚子と、Wスープにはプラス山椒が入ってる。

 まさに「豚骨ぅ!」という感じ。豚骨100%を頼んだ友人のに比べればさすがに私のWスープは度合いは薄まっているが、それでも何だよこの豚骨の存在感は。(^O^)
 しかも豚骨独特のニオイを感じさせないのも私にはありがたい。
 しかしその分、クサイのに比べれば「うまみ」は弱いのかもしれない。

 麺がみずみずしくて、ツルツルしている。そして極太である分、若干、つけ汁との絡みというかバランスが弱いかも。もう少しつけ汁が多めに口に入ればいいんだけど。
 これは魚スープが入ったためにスープの粘度が下がったから......と考えるよりは、麺が太すぎることが原因じゃないかと思う。
 ドロドロでもっと麺に絡むと思われる豚骨100%の方は別として、Wスープのつけ汁に関しては16番丸麺あたりでバシッと決まりそうな気がするなあ(長さや加水率はこのままで)。
 つけ麺の麺も別に、太けりゃいいってものでもないと思うんだ。

 麺そのものの味や食感は、さほど私の好みではなかった。しかしそれはここのつけ麺の中で大した問題じゃない(と思う)。
 ここのつけ麺はとにかく、豚の存在感を食う(^O^)のだと思う。
 つけ汁もそうだし、若干肉臭さを残しているチャーシューもそう。
 このつけ麺がたまらん、という人も多くいるだろうと想像できる味だった。

 途中で店員が「温めましょうか?」と声をかけてくれたのでつけ汁をレンジで温めてもらった。
 実は提供された時点でつけ汁がぬるかったので(何度も言うが、私はぬるくても構わない)、これはこれで新鮮な味わいを楽しむことができた。
 またつけ汁に細かく入っている柚子も、ありがちな「気持ちはわかるんだけど......」といった残尿感もなく(^^;、とてもいい感じでさわやかなアクセントとなっていた。

 今年食べたつけ麺の上位を脅かすものではなかったものの、再訪してみようと思わせるに充分な力を持ったつけ麺だと思う。

 次は豚骨100%だな。

 麺はほんとに400gあるのだろうか?と思うくらい少なく感じたが、それは麺の太さや盛り方の問題だったのかもしれない。

 ひょっとしたら400gは茹で後の重さかもしれないとも思ったのだが、どうやらそうではないらしい。
 それも確かめに行かないとね。(^O^)

 スープ割りは豚スープ、鶏スープ、魚スープのどれで割るかを選べる。
 割ってくれた後、「このままでは薄いのでタレで味を調整して......」と説明してくれる。確かにテーブルには醤油ダレが置かれていた。気付かんかった。(^^;

 しかしこの醤油ダレを使うとキョーレツに天下一品の味に似てしまうのはどういうことだろう。(^O^)

 いやこれはこの店だけの話じゃないんだけども。

 この醤油ダレ、テーブルに要るかなぁ......?

食べログ

無鉄砲公式サイト

突然食いたくなったものリスト:

  • 綿麺のつけ麺

本日のBGM:
指先のロンリネス /仙道敦子
恋はパッション /EVE

仙道敦子の名曲。(^O^) 仙道敦子といえば『セーラー服反逆同盟』......ではなく、浅田飴パッションとSaSuKeのCMだ。浅田飴パッションのCMは結構ヒットして、仙道敦子の存在感とその挿入歌が印象的だった。ただCMに曲情報が一切なかったため、一部で(^O^)話題になった。仙道敦子のこの曲が入ってるアルバム(『La Fillette』)にはこれまた「PASSION」という曲も入っていてややこしいが、これは全然違う曲。この曲はEVEというコーラスグループの曲で、確か近田春夫の曲だったような。......で、彼女はゲボバ系飲料の元祖(^O^)であるところのSaSuKeのCMにも出ていて(忍者の役)、こんなものまでYouTubeにはあるのでこれも貼り付けておきます。




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 そんな季節がやってきた。

 今年のナンバーワン。

 今年一番うまかったラーメンは......。

 ああわからん。今年はそんなメモり方してない。(^^;

 行った回数の多い店だと、純情屋麺野郎綿麺らぁめんたむら一信竹麺亭......かなあ。

 これらの店は除くとして、今年はそれほど「お!」と思う新出会い店は少なかったかも。

 秀楽、坦坦、彩々、とっかり本店、闘竜ラーメン、はまんど......あたりは今年初めて行った。どれも新店ではないけども、みんなとてもよかった。
 一番は......坦坦、だろうか。いや、闘竜ラーメンだな。インパクトはないし麺は柔らかいし(^O^)、他の人に別にオススメはしないけれど、しみじみうまかったなぁ。京都の東京ラーメンに通じるしみじみ感。

 つけ麺はえぐち、塩元帥もそれなりによかったけど、こちらは圧倒的に光龍益光龍益はラーメンよりも夏季限定のつけ麺の方が好きだな。店主は不本意だろうけど。

 今年のニュースというか、トピック。

一信の閉店

 一番のニュースは一信閉店。これは本当に残念だった。
 いつか復活してくれることを祈っている。

・「一信@此花区
・「一信閉店ブログ

※追記:

このエントリについては、こちら↓からトラックバックをいただいていたのだが、

求職中の大阪のSEが日々を楽しむブログ   (No XXXX No Life)  一番好きなラーメン店 一信が閉店してました...
http://ouchicafespecio.blog40.fc2.com/blog-entry-77.html

 前のブログだったため、ちゃんと反映できていなかった。ごめんね。

資本系なんちゃってつけ麺専門店の出没

 「つけ麺は儲かる」ってのは今やギョーカイ的には常識だそうだ。「つけ麺バブル」とまで言われている。少なくともコンサルはそうやって店を煽っている。この↓あたりを見ていただければその「煽りよう」がわかるだろう。

・「つけ麺維新でつけ麺バブル
・「Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)

 そんな店だって客をバカだと思わなければちゃんとした商売はできるはず。なのに一部の店は......ちゃんとした商売をしたら損をするとでも思ってるんだろうか? そういう店を褒めるのはちゃんとした店に失礼で、ギョーカイ全体のためにもよくはないと思うんだ。いや別に私はギョーカイの人間じゃないけども、ギョーカイがちゃんとすれば明らかに恩恵を受ける人間ではある(うまいものが食える)わけで、結局は自分のためだ。


: ......そりゃああそこに比べりや質は落ちるかもしれんが、それとこれとは話が......。
: いーえ! 一緒です。ああいうまずい、単なる蕎麦粉の塊を平気で食べる人間がいるからこそ、いつまで経ってもうちの食堂はまずいものを出すんです。まずいものは食べてはいけないんです。まずいものを平気で食べることは罪悪です。まずいものを食べる人間がいなくなれば、やがて世の中からはまずいものがなくなります。そうでしょう?
── 麻耶雄嵩『翼ある闇』より。

 とはいえ、食ってしまったものは仕方がない。(^O^)

 私自身は、知ってて無コメントって態度も同じことだと思ってる。何というか、大阪のラーメンが10年前の暗黒時代に戻ってもいいの?と思うんだわ。いやまあ、そんなデカい影響力がないのは百も承知ながら、いろんな人が正直な意見を言うことが将来的には巡り巡って自分のためになると思うんだよね。

松原の309号線沿いの店って

 店の回転が凄すぎる。(^O^)


大きな地図で見る

 この場所は去年から数ヶ月ペースで、

げん家ラーメン ⇒ 藤崎奈々子は豚骨ラーメン ⇒ 神戸みなとや三宅丸 ⇒ こくうまっ

 と店が変わり、現在「テナント募集」となっている。
 あまりに生き急ぎすぎ。

☆ ぼくは誰よりも速くなりたい。寒さよりも、1人よりも、地球、アンドロメダよりも。
── 阿部薫。

☆ 一年は早い、百米十秒切るくらい早い。
── 立川談志。

 ここまで極端ではないにしても、藤崎奈々子小倉優子になったところは、だいたいアレな運命を辿っているようだ。

 で、そのほんの数百メートル南の場所も、これまで

黒兵衛 ⇒ べらしお ⇒ 京鴨らーめん 陣 松原店 ⇒ かんりん丸 ⇒ 創作麺屋 よふく堂

 と移り変わってきた。ググってみるとどうやらべらしおかんりん丸はべらしおフーズの経営で、アンテナショップ的な位置付けだったようだ。

 にしても、ここも移り変わりが激しい。

 この周辺には以前、ピノキオ四天王もあったが、現在はもうない。(ピノキオは店舗自体は残ってるけど)

 そういう意味ではここのまた数百メートル南にあるらーめん屋 薩摩には、是非頑張ってもらいたいところだ。行ったことないけど。(^^;

カドヤ食堂の評価の乱高下

 今年の1月に行って相変わらずウマいなあと思い、しかもマイ箸を使っているのに気づいて「洗いましょうか?」と声をかけてくれる気遣いに更にさわやかさを感じ、さすが大阪で最高レベルの評価を受ける店だととても喜んだ(ブログには上げてない)。

 7月には「Show Me The Way(大幅加筆)」というエントリで、『開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック―有名店主が答える』(旭屋出版MOOK)というギョーカイ向けの本について紹介した時、この本にあるカドヤ食堂店主の話がとてもよく、感じ入るものがあった。

 今年2月頃に自家製麺に切り替えたと聞いていて、切り替え後初めて行ったのが9月。「カドヤ食堂@今福鶴見」に書いたとおり、少し残念に思う味だったものの、それは過渡期的な問題としてさほどネガティブには捉えていなかった。というか、むしろその「志」を評価していた。

 ......というのが、今年のこの店との接点だった。

 この2度の訪問で、私はいずれも店主橘氏の姿を見ていない。店の奥にいたのか実際に店にいなかったのかは知らない。

 で先日、初めて店主橘氏と会う機会があった。

 ......あーあ。┐(´~`)┌

かわいい娘・嫁がっっ

 以上。

突然食いたくなったものリスト:

  • らぁめんたむらの煮玉子

本日のBGM:
ふざけるんじゃねえよ /頭脳警察


http://www.youtube.com/watch?v=DTTn-foIkDM

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開陽軒@東大阪

 悪趣味宣言(「本当の悪趣味を教えてやろうっっ!」)までしておいて、やっぱり行ってしまった開陽軒。(^O^)

 どう悪趣味かは↑のリンク先を見ていただくことにして、この店についてYahoo!で書かれている評価を冷静に分析すれば、

・「工作員」による評価偽装(最初の★3つの評価者はほとんどすべて、他の店の評価してないんだよなあ)
 ↓
・大阪で1位を獲得。
 ↓
・真に受けた人が実際に足を運んで、「それほどではないわいな」と感じる。
 ↓
・期待外れの上店員の態度に問題を感じた?
 ↓
・ネガティブ評価
 ↓
・Yahoo!の評価システムは最低でも★1つ(最高3つ)を必ず与えるシステムのため、酷評であっても「評価」がありさえすれば★がプラスされていくため、現在大阪地域で独走状態。

 あたりの展開が伺える。
 ポイントは、「それほどではないわいな」と「店員の態度によるネガティブ評価」なんじゃないかな。

 Yahoo!後半でのかなりキツめのネガティブ評価は、ほとんどが店の雰囲気や店員の態度について語っていて、味の評価はそれに引きずられる形になっているものが多い。

 だからどれだけ店員の態度が悪いのかと(^O^)期待して行ったみた部分は確かにある。うむ。ある。

 しかし私たちが行った時には店員の態度はいたって普通だった。この日は夫婦らしい2人で回していたが、この態度で接客していてあれだけヒドい評価をされるとは思えない。あるいは主人1人で回しているときは態度が一変するとか(^^;ならわからないけれど。どうもほめる方もけなす方も極端だ。
#そういえば、Yahoo!評価の中には店の入口に「Yahoo!で1位になりました」といった貼紙があるということだったが、見あたらなかった。

 期待していた(^O^)分だけ、普通の接客を少し残念に思った自分がいるのも事実でございますと告白しておこう。(^^;;;

 しかしまあ、不快にさせられなかったことはいいことだ。

 つけ麺(¥750)を頼んだ。聞くと麺は200gだという。悩みに悩んで、豚カツ&ライスセット(¥350)をつけることを決意するに至ったが、「売り切れました」の一言で玉砕。くぅぅ。(T-T)



つけ麺(¥750)@開陽軒

 具はネギ、半熟煮玉子(半分)、チャーシュー。つけ汁の中にサイコロ脂身と細かく刻んだメンマ。
 麺は中太でややウェーブがかかった麺。店頭に「特製手もみ麺」とあったが、これが何を意味するのか私にはよくわからない。
#「手もみ麺 (BIGLOBEラーメン帝国):BIGLOBEグルメ」によると、
手もみ麺 (テモミメン)

切り出した麺に不規則な縮れを加えるために、一玉一玉手でもんだもの。スープをよく絡み上げ独特の食感を堪能できる。東日本に多く見られる。

だとか。製麺時かゆでる直前かにもめばいいのかな。なんか普通に見えるけど、特別なことなんだろうか?
 スープは豚骨+和ダシだって。最初香りは感じたけど、魚介系なの?


麺近影


つけ汁近影

 スープはちゃんと取ってるように思える。
 むしろちゃんと取っているように見える分、味付けとか他のところでのダメさが足を引っ張っていて、「スープがかわいそうだ」と思った。

 つけ麺の説明はこういうの↓。



禁則処理くらいしろ

オーナーが独自
に創作した力作
これがつけ麺だ

 「This is The つけ麺」だと。ほぅ、なかなかの大風呂敷だ。

スープは豚骨で臭くないコラーゲンたっぷりのオリジナルスープで、和ダシとのダブルスープですっきりと飲み干せる。温度が下がるととろみも強くなる。

麺近影
 麺はどこの製麺所かわからないが、麺そのものも茹で加減もダメで、つけ麺でこれだとつけ汁がどうであってもダメだよ。(これきっと、普通の、ラーメン用の中太麺だね)  半熟煮玉子(半分)には味がない。メンマが入ってないと思っていたのに、スープ割りの時につけ汁の底の方からメンマの「カケラ」に見えるような小さく刻んだものが大量に発見される(てことは「具」としてわざと入れているんだろう)という無意味さ......。こんなもんつけ麺の具になりませんよ。チャーシューは少しパサついていて嫌いな人は嫌いかもしれない。私はさほど悪い味付けとは思わなかった。ただ冷たいまま出しちゃいかんと思う。  つけ汁には確かにトロミがある。「コラーゲン」と言われればそうなのかな。これ自体の味と食感は心地いい。  大勝軒のつけ汁から酢と砂糖を抜いて塩を大量に入れたような感じ。  とにかく、異常なくらいしょっぱい。  ごま油の香りがするのは気のせいかなあ?

 ......とはいえ、それでも「まずい」ほどではなく、「うまくない」程度だと思う。そのくらいの味。

 スープは普通に取ってるのに、なんでこんな仕上がりになるんだろう。
 もったいないなあ。

 うーん。

 で、接客が普通として、そういう評価を抜きにしてちゃんと見てみたら......なんだ、普通の、ほんとに普通の、ただのおいしくない店というだけじゃないか。やっぱりほめるのもけなすのも極端だと思う。

 ......にしても。

 そうですか、

「これがつけ麺だ」

 ですか。

 このへんは根本的なセンスの問題なのかもしれん。

 ちなみに例のつけ麺野郎さんも、似たようなコピーを使ってらっしゃった。(「つけ麺野郎@川西市」)



「これぞ、究極!」
by つけ麺野郎



「これがつけ麺だ」
by 開陽軒


 うむ。

 この方々はどの辺をもって、「これが」だとか「これぞ」だとか、「我こそはつけ麺なりぃ~」と断言されるんでしょうか。それが別に私の意見に合わなくても全然いいので、その根拠を示してほしいなあ。
 その店が考えている「つけ麺はこうあるべき」という形と、それにどのくらい自店のつけ麺が近づけているのかを語っていただきたい。

 で、これは単なる偶然ではあるけれど、もう1つ、つけ麺野郎との共通点が。

 この店もまたラーメン用に例の丼(「ラ丼を売らん」)を使っていましたとさ。



塩豚骨ラーメンの丼@開陽軒


つけ麺の丼@つけ麺野郎

 ちなみにこの柄の丼には2種類ある。


ラーメン横丁(黒)反6.0丼


ラーメン横丁(黒)6.5丼

 開陽軒で使われているのは「反6.0丼」、つけ麺野郎は「6.5丼」。

 うーむ、この丼、何かあるのか......?

 あと、これはつけ麺には関係ないのだけども......、ラーメンの具のもやしを、テボに入れて麺の茹で湯でゆでてる。
 この店だけじゃなく、たまにこれやってる店あるよね。
 あれ、やめた方がいいと思う。

 麺から溶けだしたアルカリの味なり匂いなりが味にいい影響を及ぼすはずがないもの。

「そんなん、ほとんどわからんよ」

 という姿勢も経営的にはアリかもしれないし、実際にそれは正しいかもしれないが、だったらそれを客に見せないようにするのもまた経営的な努力だよ。

「ああ、ここはコスト安になるのなら味が少々落ちてもいいって考えの店なのね」

 と思うもの。

突然食いたくなったものリスト:

  • 大阪王伊丹店の餃子&ビール

本日のBGM:
No Way Out(出口なし) /THE BEATNIKS






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 グラフついでに、クイズ。

 「即席麺家頁 インスタントラーメンポータルページ」という社団法人 日本即席食品工業協会がやっているサイトにあったデータから出題。



即席めん世界総需要推移
2009年4月27日現在
世界ラーメン協会(WINA)


 さて、世界でインスタントラーメンを消費する量の多い上位5位の国はどこでしょう?

順位データ国名
1中国・香港
2インドネシア
3日本
4アメリカ
5ベトナム

 答えは白にしてあるので、選択状態にすれば見られます。
 5連単的中させたら凄いよ。

 ......にしても1位がダントツ過ぎる~。(゚Д゚)

 2位もなかなか凄いけどなあ。
 「1位、2位、その他」みたいな感じだよね。

突然食いたくなったものリスト:

  • やきそばUFO

本日のBGM:
One Foot Back in Your Door /ROMAN HOLLIDAY






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※このエントリにはあまりいいことは書いていません。そういうのがイヤな方は読まない方がいいです。

 浪速区にあったあほいちが閉店しましたよ。



before


after

 うむ。

 2009/11/27現在、工事が行われている。
 工事をしている人に尋ねたところ、ほぼ1ヶ月前にあほいちは閉店。その後2週間ほどで次のテナントが決まったそうだ。次もまたラーメン店らしいが、その名前は知らないという(そりゃそうか)。あと1ヶ月も経てば新店がオープンするとのこと。もちろん前とは違う人の経営だそうだ。

 私の書いたとおりになった。(「あほいち@浪速区」)
 別にうれしかないけれど。

 しかし5月に開店して10月に閉店か。
 早い、早すぎるよ。
 こういう時、慌てた方が負けなのよね。

 ラーメンに比べて比較的客単価の高いつけ麺が「ブーム」と言われているうちは、これからもこういう店が出来てはすぐに消えていくんだろうな。

 ......と思ったら、こういうニュースが。

 「モラージュ佐賀」というのは佐賀県佐賀市にあるショッピングセンターだそうだ。
 そこのニュース

[ラーメン] 麺屋あほいち

所:北館1F-レストラン街 拉麺開花
TEL:0952-28-0019

10/3ニューオープン!!吉本芸人がこよなく愛す、大阪名物つけ麺。九州初出店です。

 にゅ、ニューオープン?!

 「拉麺開花」はそのレストラン街にあるラーメン屋がいくつか集まった一角のようだ。

 このコピー、いろんな意味で「......。」なのだが、それはそれでとりあえず置いといて......、ナニコレ?

 この↓ブログにこんな記述があった。

インパクトのある店名!大阪・難波のつけ麺ラーメン『あほいち』(はっしんの得する情報)
http://hasshin.livedoor.biz/archives/51589946.html

そして驚くことに、あと1ヶ月ほどで

"佐賀"に移転してしまう!らしいです。

(オーナーの地元が佐賀県とのこと)

 これは2009/10/11時点での記述だ。

 移転......か??

 しかし、佐賀で10月3日オープンなのに、10月11日時点で「あと1ヶ月ほど」とある。

 となると、この2つはほんとに同じあほいちか?という疑問も出てくる。たまたま辻褄が合うだけで、名前が同じ別店じゃないかと。

 しかし、この↓ブログの写真を見ると......。

麺屋あほいち@モラージュ佐賀「拉麺開花」
http://imagine.sagafan.jp/e159052.html

 この4枚目の写真。毛筆(に見えてほんとは毛筆フォント)で御託が書いてある布きれ。

 あらら......。

 これと大阪の店で撮影したこの写真↓とを見比べるよろし。



僕らの思いです

 うひゃあああああああ。(^^;

 ......ま、そういうことのようだ。
 しかしこの布きれ、「あほ壱」だったところが「あほいち」になってるので、一応別のものを使ってるようだ。
 リニューアルだからね。
 1ヶ月ほどは大阪と佐賀で開店期間がかぶってたのかもしれないね。

 ......にしても。

吉本芸人がこよなく愛す、大阪名物つけ麺。

 とは......。

 まあ吉本芸人がどうたらというのはよくわからない。NGKからさして近いわけでもないけれど、このへんなら芸人が住んでてもまったく不思議じゃない。ただ、いくら「こよなく愛す」と言っても、この店はここで半年も営業してないんだよ。orz
 ちなみに「こよなく」とは、

こよなく
(副)
〔形容詞「こよなし」の連用形から〕この上なく。比類なく。よい意味に用いる。文語的な言い方。
「私が―愛した女性」「―晴れた青空」

 という意味らしいがな。

 ......いや、それはいい。

 それよりも何だこの、「大阪名物」ってのは????????

 てめー、言い切りゃ勝ちか?
 いつ名物になった?
 誰がした?
 繰り返すがお前は5月開店10月閉店の、早すぎるよスレッガーさんだぞ。

 ッタク。

 この↓ブログでも、

麺屋あほいち(ラーメンうめぇ~☆)
http://blog.livedoor.jp/inachan_ramen/archives/1005035.html

私は九州人だからあまり好みではなかったが大阪では繁盛しているみたい。

 なんて書かれてる。。。・゚・(ノД`)・゚・。
 してないしてないしてないしてない。してないんだよ。中村屋ッ!

 いや、ブログ主さんが「あまり好みではなかった」のは、単にこの店がダメなだけなんです。大阪の人間がこれを喜んで貪り食ってるとは思わないでくださいお願いします。m(_ _)m

 おいあほいちさんよ~、言うにことかいて「大阪名物」はないやろぉ。
 大阪に何か恨みでもあるの?
 なんでアンタに無理心中を仕掛けられないといけないわけ?
 巻き添えにしようとするなよ。

 ......あ、ひょっとして「大阪名物」って、あれか、

 ひったくり、二重駐車、あほいちか。

 わかった。それならいいや。

・向こうでも値段は変わらず¥680。物価の違いを考えると......。

・写真を見る限り、具にキクラゲが加わっているようだ。

・以前は六厘舎ふうに魚粉を味のりに載せてつけ汁に浮かせていたが、今は魚粉を麺に直接(!)載せているようだ。えええええええええええええ??? それってどうなんだろう?

・写真を見る限り、店内は相変わらず仮設っぽい。(^^; まあこれは仕方ないか。

 でもまあ、佐賀で心機一転、1から頑張ろうというのならそれでいいと思う。
 「大阪名物」の看板も、勝手に使えばいいじゃない。

 でも今現在、ネットで上がる評判もほんの数件。
 どうも九州人の口にも合わないみたいだよ。

 どうするんだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • チーズバーガー!!

本日のBGM:
ぱなしのはなし /豊田エリー

婚約記念。




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 先日、ラーメン大賞掲載の『KANSAI一週間』を買うためにコンビニに行くと、『最新ラーメンの本 Vol.1 (2010) 関西版』という雑誌が目に入った。体裁としては去年の『最新!最強!究極のラーメン 2009 関西版』(ぴあ)や『ラーメンWalker関西 2009』(カドカワ)と同様の、A4のもの。



最新ラーメンの本 Vol.1 (2010) 関西版

 『噂のラーメン 2010 関西版』に続き、2009年の年末ラーメン本ラッシュ(^O^)の先陣を切る(『最新!最強!究極のラーメン』は今年も出るらしい、meetsの『めんライフ』も取材してるという噂)ということで、とりあえず購入した。

 パラパラとめくる限りなかなか新鮮な部分もあり、少なくとも選店に関しては面白いと思った。
 ただ、どうも本全体からウサン臭さというか、困った感というか、そういうのがにじみ出てくる。(^^;
 それぞれの店についての紹介文を全部は読んでいないけども、現段階での感想を箇条書きに。

 まず第一印象的な感想。

  • 掲載店、写真、見せ方を見ても、去年出た同体裁の本(『最新!最強!究極のラーメン 2009 関西版』『ラーメンWalker関西 2009』)に比べてクォリティが高い。(掲載店舗数は一番少ないけど)
  • 特にラーメンの写真がいい(といってもmeetsほどにはよくないが)。掲載店があまり多くない分、1店ごとに割かれているスペースは他の2冊に比べても大きく、しかもその半分以上をラーメンの写真が占めているので、非常に解像度の高い写真が使われている。これだけでもちゃんと取材に行っていることを伺わせる。(たまにかなり解像度の悪いデジタルデータを使ってる本があったりするんだよ)
    追記)後でよく見たらさほど写真はよくなかった。(^^; 特に麺、器、ネギの白が飛んでいるのとか。ピントがちゃんと合ってない(あるいは解像度が足りない)写真もある。ダメだなあ。小さい面積なら大丈夫なものも多いのに......。
  • しかしこの本はこの体裁にする必要があるんだろうか。この本は(恐らくポリシーとして)、店の紹介記事の範囲の6割のスペースをラーメン(つけ麺)の実物写真にあてている。そしてこの体裁にこの店数なので、どの店も1ページor1/2ページのスペースがある。確かに迫力はあってうまそうに見えるが、もっと別の見せ方も出来るだろう。かなり贅沢なスペースの使い方だ。言いたいのは、この大きさでは持ち運びが非常に不便だということ。この店数ならもっと小さくできるはず。「食べ歩き」を前提とするなら、(作る側の都合ではなく)使う側としては小さい方がいいに決まっている。そういう視点で作ってくれたらいいのに。(まあ実際はムックという形態でこういう本を、という話だと思うから、企画そのものがまずガワありきなんだとは思うけど)
  • 見せ方にいろいろ新鮮さがある。これはやっぱり「(関西)外の人」が関わっているからだろう。度合いはどうあれ。これはいいことだよ。
  • それぞれの店の紹介文自体はごくごくオーソドックスなもの。
  • 索引は「50音別INDEX」と「エリア別INDEX」。50音別は「ラーメン」とか「中華そば」「麺屋」みたいなマクラコトバは無視した使いやすいものになっていて好感が持てる。
  • 大地図がないのが残念。店舗紹介部の個別地図は完全に最寄り駅から行くことだけを念頭に置いて作られている。このあたりは『首都圏版』の流れを汲んでいるのだろう。東京以外では自動車や自転車での移動も普通だということを、誰か石山氏に教えてあげてください。
  • それぞれの地図には「地図ID」と呼ばれる番号をつけられていて、ケータイから『ラーメンの本 ケータイ地図サイト』にアクセスしてこの番号を入力すると地図を見ることができる。あと、このサイトではクーポンもあるそうだ。私はあまりいい印象を持たないけど、便利な人には便利だと思う。

    これはこれで便利だけども、本にも掲載してほしい。
  • クーポンにしろ地図にしろこの本に載せずにわざわざケータイにアクセスさせるところに、ちょっと商売の匂いが漂ってくるね。(^O^) どう考えても彼が監修しているというラーメンサイトへの導入だもの。

 ここから、ちょっと読んでからの感想。

  • このシリーズは『首都圏版』がここ3年で既に5冊も出ているそうで、これだけ出てるってことはそれなりの人気があるのだろう。その勢いに乗って? 今回初めて『関西版』が出たと。
  • 監修者の石山勇人氏は、
    TV・ネット・雑誌などさまざまなメディアでラーメンを発信し、その取材軒数は900軒を超える。カップ麺や、実店舗の商品開発など、ラーメン業界の盛り上げに尽力。NTT docomo・au・Softbank公式サイト「快食! ラーメン情報」監修。 株式会社タウン情報全国ネットワーク所属

    ブログ
    http://ramenman.at.webry.info/

    だそうだ。
  • 前書きによると、このシリーズの姿勢として、
    過去1年以内にオープンしたラーメン店を根幹に、毎回新規取材を約100軒に設定し、新鮮な情報をお届けしている。

    という。ただ関西版は第1弾ということもあり、
    新店枠は基本的に3年以内のオープン店。そして絶対的な人気店を掲載するために2000年までを下限とし、はずせない店も新店枠でカバーした。また、関西には人気の老舗も多くあるので、2000年以前オープンの名店枠も設けた。

    のだと。つまり関西版は初めてなのでかなり掲載・取材対象店の幅を広げたということ。
  • で、そこまでして掲載範囲を広げた『最新ラーメンの本 Vol.1』に掲載されているのは101店。一方、最新の『最新ラーメンの本 Vol.5 首都圏版』の掲載店は256店。東西の市場規模の歴然とした違いを感じるね。
  • 「101店」なんて微妙な数字、100店台に乗せるために何とか頑張った感があるもんねえ。(^^; それに比べて『首都圏版』の256店はキリのいい数字でいいなあ。(^O^)
  • おそらく101店ではこの体裁の雑誌のコンテンツとしてはスカスカなのだ。次も『首都圏版』と同じ基準でこの体裁のVol.2を作ることができるのか大いに疑問だ。......日本第2の商圏でもこうなんだもんなあ。胃袋の数の絶対的な違いは如何ともし難いですな。
  • この本を見ると ── これはきっと「市場規模の違い」ということも関係するのだろうけども ── 、東西の文化的なギャップを感じて、こちらではどうも馴染まないと思う点がある。この本は、石山勇人という「ラーメンプロデューサー」なる肩書きの人物を前に押し出しすぎだ。はっきり言うとこの本で一番目立っているのはラーメンではなく石山勇人。つまりこの本は「ラーメンを宣伝する本」ではなく「石山勇人を宣伝する本」なのだ。

    どの文字よりも大きい「石山勇人」の文字

  • おそらく首都圏くらいの規模であれば「ラーメンプロデューサー」だとか「ラーメン評論家」のような「プロ」が成り立つほどの余裕が市場にはあるのだろう。プロであれば、石神氏なり大崎氏なり石山氏なりのように自分の「名前」の価値を高めブランド化して売ろうとするのは当然のことで、商売として何ら非難されることはない。
  • しかしそれは実は日本でも首都圏くらい大きな規模でやっと成り立つ程度の、実にローカルな商売なのだ。関西で「第一人者」と呼ばれている人たちのほとんどがアマチュアなのは、彼らのポリシー云々以前に、関西程度の市場規模ではそんな商売は成り立たないからだ。
  • だから関西にはそんな(石山氏がやっているような)商売の文化はない。この本はこのあたりをわからずに首都圏版の手法をそのまんま関西に持ち込んだように思える。
  • 例えば明らかな広告ページである「エースコック×石山勇人 「ベジポタ」カップ麺開発プロジェクト」というページが、この本では目次の中に堂々と登場する。広告扱いではなく記事扱いなのだ。好き放題。実際の広告も、石山が監修するラーメンサイトなど、記事、広告と至る所に石山氏の写真が登場する。
  • 友人は「名前からして石神のパクリ」と言っていたが(^^;、それはいくらなんでも言い過ぎだ。(^O^) 辻調理師専門学校と辻学園TEC日調ほどには似てない。
  • 石山氏のブログのこの本の紹介記事(「ラーメンマン監修「最新ラーメンの本 関西版 Vol.1」発売開始!! 」)によると、

    〇掲載店内訳
      2000年以降(基本的に2007年以降)オープン85軒
      2000年以前オープン16軒
       最初、首都圏同様に1年以内オープンでリストアップしたところ、紹介したい名店を多く逃してしまっていることに気づいたので、老舗のセレクトの意味合いも含め、今回は上記のくくりになりました。

    今回は関西本ということで編集を関西の会社にまかせ、東京からコントロールするという特殊な方法だったので、ある意味首都圏版よりも苦労しました。

    とある。誰がリストアップし、誰がそこからセレクトしたのか、東京からのコントロールはどの程度までのものだったのかなど、この記述からでは石山氏のこの本への関わり具合がよく解らない。
  • だからこの本への批判がそのまんま石山氏にだけ注がれるべきかどうかはわからない。そのあたりは読んでる人、よろしく。
  • この本を見て関西で「石山本」がブランド化しないだろうと感じるのは、石山氏が関西のラーメン事情にさほど詳しくもなさそうだというのがにじみ出ているから。というか、逆にこれがブランド化されてしまうと関西のラーメン史がねじ曲げられ既成事実化されかねないぞという危惧まで抱いてしまう。以下、その話。
  • 例えば巻末附近に掲載されているPAPUA氏、としむね氏と石山氏との対談。PAPUA氏、としむね氏は両氏とも『KANSAI一週間』誌上でその年の「ラーメン大賞」の選考にあたる「四天王」のメンバーで、関西のラーメン界では結構な権威(?)だと思う。おそらくはこの本の編集にも何らかの形で関わっていると思うが、そのへんは明かされていない。
  • 「石山・PAPUA・としむね3者麺談。」と題された3ページのこの対談記事は、後半はともかく、前半がかなり雑。
  • 対談は石山氏が「関西のラーメン界といえばまずこの方々」という2人に関西のラーメン事情について聞く、という進み方をする。まず現在の関西の流行について、「2008年から翌年にかけてのつけ麺ブーム」(P)があると言う話が出る。その中では「自家製麺の存在も大きい」(と)という話になり、話はこう進む。

    石:自家製麺を関西で注目させたのは『麺哲』あたり?
    P:そうですね。
    と:正確には『麺哲』の庄司さんが店長を勤めていた『秀次郎』です。
    石:そうすると大阪に自家製麺の概念を持ち込んだのは、庄司さんなんですね。
    何だこの頭の悪い受け答えは? (^^; いやワトソンよろしく、話を引き出すためにインタビュー側がバカを演じるというのは手法としてあり得るけれど、これは関西のラーメン本の監修をした人間から出てくるべき質問じゃない。
    だいたい何だよその、「自家製麺の概念」って。「『自分の店で麺を打つ』という考え方」ってことか?
  • 「自家製麺を関西で注目させた」から「大阪に自家製麺の概念を持ち込んだ」にいっちゃうのは論理的思考能力に問題があるし、それ以前の問題として、関西には2000年代まで自家製麺をやってる店どころか「自家製麺」というやり方が存在することすら誰の頭にもなかったと思っている程度には関西をバカにしているってことだ。
  • 〇掲載店内訳
      2000年以降(基本的に2007年以降)オープン85軒
      2000年以前オープン16軒

    を石山氏自身がどの程度実際に取材したのかわからない(一応、「今回関西版を発刊するにあたり新店100軒以上を食べ歩いた」と言っているので全店取材したのだと思うけども)が、新店と老舗店ばかり取材していれば、確かにそういう歪んだ認識にもなるだろう。(首都圏の場合は彼は昔からずっと食べてきただろうから、そういう知識の偏りはないだろう)
  • としむね氏はこの話を、
    と:古くから自家製麺を扱うお店は色々あったんですけど、もっと麺に注目しろって言ったのは『秀次郎』だったんですよね。
    とフォローしている。ちなみに金龍(1982年創業)でさえ(といえば語弊があるが)自家製麺でやってたんだよ。一時(90年代前半)中断したし、今は知らないけど。
  • で、対談は次に進んで、関西では全粒粉を麺に入れる店が多くなっていていて、これは関東には見られない関西特有の流行だ、という話になる。

    石:関西はなぜそんなに全粒粉を使うんですかね? 関東ではそんなに見かけないのに。
    と:本格的な流れで言うと、やはり『高倉二条』ですね。
    石:やはり『高倉二条』ですかぁ!!
    これもちゃんと会話が成り立っていなくて、「なぜ関西で全粒粉?」という問いには誰にも答えず、
    石:中華麺は通常かん水が入るため小麦の風味が飛んでしまいますけど、全粒粉は香りが残りますよね。かなり強く(笑)。なので濃厚なスープに入っても決して負けませんから、そういう意味では魚介豚骨の潮流を迎合するのかもしれません。
    というまとめにならないまとめになってしまう。これじゃ「なぜ関西で?」の答えにはならんわな。こんなまとめでいいなら、むしろ関西よりも魚介豚骨が受け入れられている関東で「そんなに見かけない」のはおかしいじゃないか。
    #まあ一応、「迎合」という言葉の使い方が間違ってるという指摘もしておこうか。
  • で。この直後(直後、ですよ)、こういう話になる。
    石:関西におけるつけ麺の草分けが『麺哲』だとして、では大阪に魚介を持ってきたのはどのあたりだと思いますか?
    P:魚介は『洛二神』ちゃうかなぁ。
    石:やはり、『洛二神』でしたかぁ! 僕もそう思っていました。
    おいおいおいおい。「関西におけるつけ麺の草分けが『麺哲』だとして」って、さりげなく前提にするなよ。
    なんだこの雑な会話は? そんな話、これまでどこにも出てきてないぞ。出てきたのは、『麺哲』庄司氏の「もっと麺に注目しろ」という姿勢が関西での麺重視の気運を呼び起こして、それが今日のつけ麺ブームにつながっている、という話だ。どうしてそこから「関西におけるつけ麺の草分けが『麺哲』」という話になる? いくら編集が入って端折られている可能性があるとはいえ、PAPUA氏、としむね氏がそんな認識を持っているとも思えないので、この発言はやっぱり石山氏の妄想だろう。(両氏も指摘してやれよとも思うが、話には流れというものがあるし、「お客さん」である立場で聞かれてないことまで話すわけにもいかないだろうから彼らを責めるとかわいそう)
  • こういう、話になってない話(言ってもないことを前提としたり、問いかけたことに答えがないまま進んだり)をそのまんま記事にして出してしまうところに、読者をナメているというか、あるいは出す方の「これでよかろう」という姿勢を感じるんだよなあ。
  • このあたりと「やはり○○でしたかぁ!」という受け答えも含めて、何だろうなこの石山って人。○○っぽいなぁと思ったり。
  • それ以降の対談は取り立てて挙げるほどの変なことはない。ただ少し「ラーメン」と「つけ麺」の言葉の使い分けが乱暴だと思うところがあった。例えばとしむね氏のセリフとして、
    と:関西のラーメンってどういうイメージなんですか? ぼくらからしたら関東は「濃厚魚介豚骨」「極太麺」っていうイメージなんだけど。
    とあるが、これはおそらくつけ麺の話だろう。もし本当にとしむね氏がこう言ったとしても、(現場では話が通じているはずだが)これは編集がちゃんと変えるべきだ。
  • ところで、「魚介」って何だろう? 水産動物を指すという考えもあれば水産植物(昆布など)も含めるという考え方もある。分類上はどちらもアリのようだが(つまり広義か狭義かと)、この本で言われる「魚介」は恐らく昆布などは含めない。ラーメン業界に限って言えば、節類、煮干、魚粉あたりになるだろう。そういう使われ方を通常はすると思う。ところがどうも、これについてもかなりあやふやな使い方をしているように思える。つまり......。
  • 先の対談の一部を再掲する。
    石:関西におけるつけ麺の草分けが『麺哲』だとして、では大阪に魚介を持ってきたのはどのあたりだと思いますか?
    P:魚介は『洛二神』ちゃうかなぁ。
    石:やはり、『洛二神』でしたかぁ! 僕もそう思っていました。
    ここで言う「魚介」って何だろう? 洛二神が登場した時に衝撃だったのは、関西に「Wスープ」を持ち込んだことだった。「Wスープ」とは動物系のスープと魚介系のスープを別々にとり、それを提供する時に合わせるやり方。別々のスープを直前で合わせることで、丼の中でそれぞれのスープのエッジが立つ。
    この「Wスープ」の上陸はなかなか衝撃だった。実際、洛二神はかなりの間行列の絶えない人気店だったように思う。ただ、この時の衝撃は「(それまでになかった)魚介が来た」というものはなく、「別々に取って、合わせる」という手法が、魚介の存在感がそれまでになく味わえて新しい!というものだった。
    それまでにも関西では普通に魚介の材料は使われていたのだが、それはいずれも動物系と一緒に煮出すもので、できあがったスープの味わいは動物系、魚介系が融合した角の丸いものばかりだった。だからこそWスープの手法が衝撃だったのだ。
    例えば1993年オープンの(「バン麺」で有名な)ラーメン樹は当初から鶏ガラ、昆布と共にカツオ節を使っているし、自家製麺でもあった(というか、製麺所がラーメン屋をオープンした)。1999年創業の純情屋だって開店当初からふんだんのカツオ節を使っているが、別にそれが珍しい技法ではなかったはずだと言っている(但し純情屋のラーメン作りは東京がルーツ)。ちなみにここも自家製麺。
    ということで洛二神以前にも「魚介」を使うラーメンは普通に存在していた。そういう状況を踏まえた上で↑のやりとりを見ると、ここで「魚介」という言葉は「Wスープにおける魚介」というかなり限定された意味で使われていることになる。それならそれでいい。そういう意味で使い続けてくれれば。......しかし実際にはそういうわけではなく、この石山さん、本当に関西では洛二神以前にラーメンに魚介が使われていなかったと思っているようなのだ。
    虎一番紹介文(の一部)
    中華料理に長年勤しんだ店主が、魚介系ラーメンのパイオニア・新宿『麺屋武蔵』の影響を受けて開業したのが2000年。関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃だ。

    何を根拠に言うてるのかと。(゚Д゚) だいたい虎一番が2000年に初めて関西に魚介文化を持ち込んだのなら、さっき言うてた洛二神の立場はどうなんねん(洛二神は2001年創業)。
  • 老舗である竹家ラーメンですら「削り節」を使っているのだし、あるいは1990年代にカツオ節を使っていると公言していた店だけでも、北野八番亭めん馬鹿一代神戸っ子あおによし好房......月光仮面道頓堀ラーメンくらいなると言わずもがな(^^;で、まあとにかくもうちょっと言葉の使い方を何とかしてもらえませんかね、というところ。
  • なんでこんなにしつこく書くかというと、石山氏はどうも本当にそのまんま素の意味で「2000年。関西のラーメン事情に魚介文化がまったくなかった頃」という認識を持っていそうな気がするのだ。「関西のようなラーメン後進地にそんなものがあったはずがない」とね。まあ実際後進地だったんだけどさ、東京の、関西のこと全然知らない三十男にそういうこと言われると、気に障るわけよ。(^O^)
  • で、そういう「後進地」認識のもう1つとして、こういうのもある。
    ろおじ紹介文(一部)
    関西に魚介豚骨旋風を巻き起こした『高倉二条』が、まだ関西につけ麺の概念が浸透していなかった2006年、つけ麺を西に広めたいと開業した2号店。

    2006年に「つけ麺の概念が浸透していなかった」? どうなんだろうなあ。私自身は早くから純情屋に行っていたので1999年時点で食べていたけども、まあそれは特殊な片田舎の事情ではあるわいな。そこで手許にある2006年の『KANSAI一週間』第3回ラーメン大賞(これ以前のは持ってない)を見てみると、2006年には既に「つけ麺部門」が存在している(大賞:しゃかりき 優秀賞:大吾郎商店麺座ぎん いずれも2004年創業)。またこの年総合部門で大賞を取ったカドヤ食堂も、この時にはもう「つけそば」をメニューに入れている。さて、こんな状態なのに、「まだ関西につけ麺の概念が浸透していなかった2006年」と断言できるのか。
  • 勝手に関西のラーメン史を捏造するな」と言いたいわけですよ。
    いやほんと、もしこの本が売れてこの先もずっと関西版が刊行され続けたりすると、関西のラーメン史が石山氏の浅薄な知識で勝手に書き換えらないとも限らない。......あ、もちろん「浅薄な知識」というのは関西ラーメンに限った話ね。首都圏のラーメンに関しては凄いんだと思うよ。よく知らないけど、プロだし。
  • とまあ、そういう感想でした。

突然食いたくなったものリスト:

  • チキン南蛮

本日のBGM:
リンダリンダ /THE BLUE HEARTS

キャプテンレコードのシングルを借りて聴いたようなような記憶が。同じ時に有頂天の「心の旅」も借りたと思う。




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 3度目の訪問。食ったのは2度目。

 確か去年の年末に出た『究極のラーメン』に載ってる鶏塩ラーメンの写真にやたらソソられて向かったのだ。しかしどうやらその日は早じまいしたらしく、閉店していた。

 2回目に訪問した時も鶏塩ラーメンを目当てに行ったのに、行ってみると味噌つけ麺があって、しかも期間限定でもうすぐ終わるという問答無用の誘惑に負けて、やはり鶏塩ラーメンは食えず。(^^;

 その時隣で友人が食ってた鶏塩ラーメンをちょいと食わせてもらったらやたらうまかったので、次は絶対食おうと決心した。
 ちなみにその時食った味噌つけ麺は......あまり記憶にない。(^^; メモを見ると......

・太平麺
・脂そこそこある 塩強め
・平麺はよくからんでいる
・丼を温めるために湯を沸かしてる
・少しだけ口に残る薬っぽさは何?
・味噌はもっとうまくできる
・しめじがもう少し工夫があれば......
・鶏塩ラーメンはとてもうまい
・3.8/5

 などとあった。
 この時の話を私はエントリに起こしていないようだ。(「ようだ」ってねえ、自分のことなのに(^^;) てことはこの味噌つけ麺に関してはこれといって書くべきことがなかったんだろう。フツーだったと。(^^;

 で今回、とうとう念願の鶏塩ラーメン(¥750)をいただくことができたというわけだァ、ドンドン。\(^O^)/



鶏塩ラーメン(¥750)@麺屋彩々

 具は菊菜、鶏モモ肉、メンマ、ネギ、梅肉。
 麺は普通の太さのややちぢれ麺。
 スープは鶏ガラ清湯。香り油が浮かせてある。

 ああ、やっぱりいいねえ。
 塩ラーメンの一番のポイントである塩加減はちゃんとクリアしてる。この塩加減は少し陣護を思い出した。
 うま味が出てるいいスープだ。......まあ、店内説明文にある「鶏の旨みの塊」というほどの怒濤感とまで言うにはためらうものの。(^^;

 「香り」も塩ラーメンでは重要なポイント。私は塩ラーメンは香りで食べるラーメンだとまで思っている。(^O^)
 このラーメンでの香りはメンマと菊菜だった。特にメンマの香りは素晴らしく、気持ちよく麺と共に入ってきた。
#ただ、メンマの味の方はは香りほどいいとは思わなかった。なんかビターチョコレートみたいな味がした。(^^;

 浮いてる油 ── 鶏油かなあ? ようわからんがこれもいい香り。

 鶏モモ肉も、やわらかくてとてもよかった。
 ただ......。
 『究極のラーメン』には提供する直前にロースターで焼くと書いてあるのだけど、これ本当かなぁ?
 肉自体はとてもおいしかったものの、ロースターで焼いた香ばしさはまったく感じられなかったんだ。これがあると塩ラーメンはもっとおいしくなるはずだと期待してたんだけど。
 私はね、ひょっとしたら仕込みの段階で既に焦げ目がつけてあったんじゃないかと推測しちゃったよ。

 人に聞くとこの店は奥さんと2人で回しているらしいのだけども、私が行った2回はいずれも大将1人で回していた。あの厨房、店内で1人のオペレーションはかなりキツいと思う。チャーハン・餃子はやってないけど唐揚げ用にフライヤーも使ってるし。
 これでロースターもやるのはちょっとキツいと思う。
 で、ひょっとしたら1人用のオペレーションに対応するために事前に焼いておくようになったんじゃなかろうかと。そういう推測。合ってるかどうかは解らない。
 作ってるところをちゃんと観察していればよかったなあ。

 いずれにせよせっかくのローストは味にはあまり影響がなかった。これはちょっと残念。
 もし直前に本当にローストしてるなら、2人で回す時はローストの方法を変えてみてほしい。

 ......さて、実はこの鶏塩ラーメンで一番良かったのは麺だった。



麺近影

 塩ラーメンの麺にはどうも加水率の低い細ちぢれ麺を合わせたがる傾向があって、まあそれ自体はいいのだけども、中でもクッチャクッチャとした、かみ切った直後にほんの一瞬麺が歯にくっつくような食感の麺を出すところが多い。私はこれが苦手なんだよね。(上記陣護もそんな麺だった)
 かといって龍旗信のようなプリプリしたスパゲッティのような多加水麺は逆に歯切れがよすぎてラーメンを食べてる気がしない。

 ところがここの鶏塩ラーメンの麺(この店は自家製麺)はそのどちらでもない、ちょうどいい歯切れの麺ができあがっている。
 さりげないけどあまりないですよ塩ラーメンでこの麺。これはいい。

 というわけでとてもおいしい塩ラーメンだった。
 きっともっとおいしくなるんだから、できれば常に2人で回して、2人でやれる作り方をしてくれたらなあと思う。
#なんて書いたけど、私は何故か梅肉の味もほとんど感じてなかった。溶けちゃったのかもしれないけど、普通に口に入ってるのに気付いてなかったのかもしれない。その程度の舌の持ち主なので、ま、その程度にね。(^^;

突然食いたくなったものリスト:

  • タイガーのたこ焼き

本日のBGM:
Heaven Tonight /Yngwie Malmsteen's Rising Force






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 今日は麺屋彩々@東住吉区の記事を上げようと思ってたんだけど、急遽変更。

 私はこれまで何度か、話の中でつけ麺処つぼやについて触れてきた。さらりとだけども。それはこの店について書いたことについて、読者のみなさんと共通理解があることを前提としていた......つまり、私が書いたつけ麺処つぼやについてのエントリを読んでくれているのを前提に書いて他のですよ。
 ところが本当はそんなエントリ、上げてなかったんだ。(^^;;;

 いや、ちょっと勘違いしてたんですよ。<ま、ラーメンでも一杯。>を更新するつもりで(まだできてない)、そちら用に書いたのと記憶がごっちゃになってもうブログに上げたものだと思ってた。

 訪問したのは2009/01の初旬。松が取れてすぐくらい。

 群青にフラれてこちらに来た。

 関西ではまだ珍しいつけ麺専門店。
 2008/07オープンだそうで、店構えも新しい。



店構え@つぼや

 なんと食券の券売機が店外にある。(^^;
 東京ではいくつかあるらしいが、こちらではこんな店は滅多にない。

 入ってみるとまあ細長い店内だ。
 カウンターのみで、座席の後ろの空間は人がすれ違うのも厳しい感じ。
 入口の自動ドアの際まで客席があるから、こりゃ確かに店内には券売機置けないわ。
 まあこの立地だから空間に関しては贅沢は言えまい。

 この店は麺が並盛り(200g)・中盛り(300g)・大盛り(400g)・特盛り(600g)があり、並~大盛りは同一料金となっている。

 となれば、やっぱり大盛りでしょう。(^O^)

 つけ麺・大(¥680)。この値段設定は素直に嬉しい。

 先客が2人いる。途中で2人入ってきたから客は私を入れて合計5人。
 対して従業員は男2人、女1人の計3人。

 従業員は全員かなり若いのだけども、「いらっしゃい」の声にはあんまり元気がない。
 私が座った席に残されていた前の人の食器はなかなか片付けられない。この人数比ではさほど忙しくもないように思えるけどなぁ。

 出された水は水道水の味がした。(^O^)

 食券を出してしばし店内を観察。

 「いらっしゃい」の声に元気がなかったので、はじめは静かな店なのかなと思ったが、逆だった。店員の私語がうるさいうるさい。(^^;; 男1人と女1人がひたすらしゃべってる。明日バーゲン行くだとかどうだとか。
 自分が出て行く時にあまりにおざなりな「ありがとうございました」を背中で聞いて確信に至るのだが、声に元気がないのは単に彼らが自分たちの話に夢中だからだ。(^^;
 こういうのを「楽しそうに働いてる」と形容してはいけないと思う。

 「7~8分」という茹で時間を待って、登場したのがこのつけ麺。



つけ麺・大(¥680)@つぼや

 具はチャーシュー、メンマ、ネギ、海苔。
 自家製麺だという麺は太ストレート(16~17番くらい?)。
 つけ汁は豚骨・鶏ガラ&魚介系。脂多め、甘さ強め、酸味少ない。唐辛子も入ってる。削り粉はあんまり多くない......というか、入ってるかな?

 一口目からかっ飛ばしてくれるなあ。
 とにかく甘すぎ。
 びっくりするくらい甘い。
 声を倍角にして言いたいくらい。
 甘めの味つけが好きな私も呆れるくらい甘い。すき焼きですかこりは?
 普通はこれに酸味も立ててバランスを取るんだと思うんだけど、いやーひたすら甘いだけ。

 チャーシューは小さめのカケラが2つと少し大きめのが1つ入ってた。「カタマリ」と呼ぶにはちょっと抵抗がある大きさ。味はあんまり。メンマはそこそこ。



麺近影

 麺は茹で具合がよくて、結構好き。
 しかしこのつけ汁じゃなぁ。

 テーブルに「※味が濃くなります。入れすぎ注意!」と書かれた「自家製醤油」が置いてあり、舐めてみるとかなりうま味が強い例の味がする。

 試しにこの醤油を生醤油うどんのようにそのまんま麺にかけて食べてみたら、なんと(やっぱり?)こっちの方が旨かった。(^^;
 私はこっちの食べ方を推奨するね。\(^O^)/

 食べ終わってから一応スープ割りを頼んでみた。

 ぐい呑みみたいなのに入れてスープを出してくれる店は初めてだ。欠けた器で出されたことも。(^^;



右がつけ汁

 スープだけ飲んでみたら、これまた初めての経験。たいていこういう店のスープ割りはカツオが立っている和風の印象の強いスープを出すんだけども、ここはかなりケモノ系で、脂も多い。しかも塩味がする。(@o@)
 普通塩はスープには入ってないもんだが......。

 自分のところでダシとってたら、こんなことしますかどうですか料理人の皆さん?

 なんというか、いろんな意味で新鮮な体験のできた店だった。

 次に来るとしたら、勝手に生醤油麺にして食べます。
 スダチを持ち込むと更にいいかも。
 それに味玉トッピング(¥100)をつけて食べると、きっといい。

 この店、店内の内装の綺麗さや店内POPの充実、あるいはメディアへの露出の多さ(&Webサイトの充実)などから、おそらくはそこそこ資本力を持ったオーナーが別にいる店なんだと思う。店に対する愛情が感じられない従業員の態度からしてこの中にオーナーがいるとは思えない。「修業」ではなく「アルバイト」という感じ。
 きっとこのあたりのコンサルに「今、つけ麺がキてますよ」的なアドバイスを受けて、ひと儲けするつもりで店を出したんじゃないか。で、いかにもの関東風つけ麺という選択になったと。麺も自家製麺にしてコストを下げて、麺大盛りでも同一料金ってのもそういった路線なんだろう。

 長持ちしなくてもブームの間に1~2年ほど稼げればいいという割り切った考え方なら、ビジネスとしてはアリなんだろうね。

 ま、もちろんそういう店でも旨けりゃいいわけだけどさ。
 それで旨くなかった時は、しゃあないね。

 なんだろうなあ、豚骨魚介、自家製麺の極太麺で大盛りでも安い、ブロガーに気に入られてシャンプーハットてつじに紹介してもらう......あたりで関西のつけ麺のビジネスモデルは確立ですか?

※......ただ、オーナーにつけ麺に対する愛情がないにしても、それでも「商材」としてのつけ麺にはちゃんと向き合っていると思う。その意味ではこの後に出てきた○○みたいな店よりは随分いいと思う。え? そりゃ程度問題だって? それはそうだけど、程度問題ってのもけっこう大切なんだよ。

※※ここで書いたのは勝手な推測がかなり入ってます。私が行った時にオーナーはいたのかもしれないし、さほどの資本力もなしに他の個人経営の店と同じ条件で頑張っているのかもしれない。コンサル云々も全くの妄想。
 ただ、もしもそれらが全部誤解であっても、味と店員への評価は一切変わりません。

突然食いたくなったものリスト:

  • おにぎりせんべい

本日のBGM:
100 Love-Letters /原田知世



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 というわけで、本日発売の『Kansai一週間』を見た。

 さすがにまだ発売中なので詳しく書いては支障がありそうだから、とりあえず前回書いた店名限定で、あとは具体的な店名が出ない話だけ。

  •  「ラーメン大賞」の総合優勝は予想通り無鉄砲。まあ妥当なラインだよね。
     私は無鉄砲のラーメンはあんまり好きじゃないんだけど、無心のつけ麺がウマいという話はよく聞いてて、これは一度食べてみたいんだよなあ。
  •  麺野郎がつけ麺部門の大賞を取ったね。前回麺哲系は受賞しないのかなと書いたけど、麺哲以外で大賞以外はアリってことみたい。
  •  しかし、今回のラーメン大賞は全般的にちょっとアレかなと思った。
     受賞店が多すぎ。
     2008年が、

    部門大賞優秀賞
    総合1-
    新人賞16
    つけ麺12
    しょうゆ12
    しお12
    とんこつ12
    みそ12

     で、合計23店だったのだが、2009年は部門が増えてさらに優秀賞の数が増えて、

    部門大賞優秀賞
    総合1-
    つけ麺13
    しょうゆ13
    しお13
    とんこつ13
    豚骨魚介12
    鶏白湯12
    みそ12
    バラエティ03
    新人1未知

     となった。確かに従来の部門編成ではカバーしきれないようなバリエーションが出来てきていることは事実だが......。
     それにしてもこれだけで29店。今年の「ラーメン大賞」は前号と今号の2冊にわたっていて、新人賞は前号に掲載されていたそうだ。私はまだ入手してないのでカウントできないが、去年と同じとすればあと7店増えることになる。

     さらに今回は何故か「まだある!四天王プッシュの注目店8」という欄と「歴代大賞店の新メニューをチェック!」という欄が設けられ、それぞれ8店、2店で計10店ある......が、まあこれは大賞外として無視することにしよう。

     去年23店で今年が29(+7)店。正直、部門を増やした分、かなり水増し的な部分があるように思う。

     これだけ細分化するんなら、「つけ麺部門」が1つってのもどうなんだろうな。来年くらいまた細分化して大変なことになったりしてね。

     何というか、こういうのの数が増えることは、ジャンルとしての衰退の前兆ではないか、みたいな不安すら感じてしまうんだけど。取り越し苦労? ならいいが。
  •  ちなみに2008年にはあった、特集の中に入れ込まれた広告は今年はなかった。営業電話はあったらしいから、今年は数が足りずに成立しなかったんだろう。あるいは前号で展開されたのかな?

    『Lmagazine』休刊と「激ウマ拉麺」
    http://taizo3.net/hietaro/2008/10/lmagazine.php

    激ウマ拉麺、見参
    http://taizo3.net/hietaro/2008/11/post_458.php

突然食いたくなったものリスト:


本日のBGM:
アバンチュールはルックスしだい /SUGAR
ときめきトゥナイト /加茂晴美

いずれも作詞作曲を古田善昭が担当。まさに古田節炸裂。特にサビ前半の「I Love You~♪」はパクリか(違う)というくらいの共通さ。両方とも歌い手がいいなあ。SUGARはほんとに登場が早すぎたと思う。




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 「カンイチラーメン大賞」掲載の『Kansai一週間』が明日(本日)発売だそうだ。

 大賞の予想としては......

◎無鉄砲(系)
○総大醤(系)
▲高倉二条(系)
△麺や輝(系)
×金久右衛門

 確かに思い返してみれば、今年はこういう賞とかと全く関係なさそうなしょうもない店にたくさん行ってたので(^^;、あまり浮かばないや。

 予想はあくまでも予想で、必ずしもこれらの店を私がうまいと思ってるわけじゃないけどね。

 個人的には光龍益を推したい。
 今さら金久右衛門だったらイヤ。
 まりお流ならおもろいなぁ。(^O^)
 これまで麺哲系が取ってないってことには何らかの意図があるんだろうから、きっとこれからも取らないんだろう。
 純情屋なんかが取ったら面白すぎるけど、さすにそれはない。
 彩彩にも何か賞をあげてくれ。

 新人賞はあたりかな。群青は新人賞の対象にはならないかな。○丈は2008/12開店だけど、対象になるのならと一騎打ち?

 「今年の話題」みたいなのってなかったっけ? 今年の一番のニュースは「一信の閉店」。これ以上のニュースはない。

 あとは新店の嫁・娘がとても可愛い、みたいな......。(^O^)

 ちなみに歴代『Kansai一週間』ラーメン大賞受賞店は、これ。

2004年第1回きんせい
2005年第2回龍旗信
2006年第3回カドヤ食堂
2007年第4回弥七
2008年第5回麺乃家

追記:

 ......と書いたけれど、実は新人賞は既に先々週に出てたそうだ。

 うきゃああ。

 世事に疎くてねえ。

 で、どの店になったんだろう?
 今のところ、ググッても見つからない。

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 2009/11/12付の、こういう↓記事を見た。

ラーメン屋のラーメンにいくらまでオカネ出せる? 1000人アンケート実施
http://excite.co.jp/News/column/20091112/Getnews_37719.html

日本中に点在しているラーメン屋。そして、日本中の人たちが愛しているラーメン。最近は行列ができるラーメン屋も増えているようで、デートにラーメン屋! なんてことも恋人たちにはよくあるシーンらしい。でも、最近のラーメン屋のラーメンの価格が高騰しているのも確か。1杯500~600円が普通と思っていたら、800円や900円、なかには1500円なんてラーメンもあるようだ。

ということで、日本全国のインターネットユーザー1000人に「ラーメン屋のラーメンで「高い」と感じる価格ラインは?」というアンケートを実施! どんな種類のラーメンでもいいので、「ラーメンにはこれ以上払えない!」という価格ラインを調査したぞ! その結果は以下の通り。

<ラーメンに払える金額>
1位 800円までなら払う
2位 1000円までなら払う
3位 700円までなら払う
4位 850円までなら払う
5位 900円までなら払う
6位 600円までなら払う
7位 750円までなら払う
8位 650円までなら払う
9位 950円までなら払う
10位 1200円までなら払う

(略)

 なるほどとも思う。金銭感覚もさほど違わない。

 こういうふうに、「このメニューならこの値段まで」という基準というか相場観は、強弱はともかく誰にでもある。客単価を上げたい店にとってはそれが壁でもあるわけだ。

 ......と、それはいいとして。

 しかしこのアンケート、あまりに大ざっぱすぎ。(^^;

 だって、記事の冒頭でも言っているように、ラーメン屋は「日本中に点在している」のであって、しかもアンケートに回答した人だって「日本全国のインターネットユーザー1000人」ってことなんだから、これまた「日本中に点在している」わけだろう。

 こんなもん、地域による物価の違いを無視して語ってもしょうがないじゃないか。

 この記事書いた人(調査した人)って、きっと東京の人なんだろうね。

 とはいえまあ、この結果は結果としてなかなか興味深い。

 「デートにラーメン屋! なんてことも恋人たちにはよくあるシーン」ということだが、こういう悲劇(「胃腸が元々弱いと知っている人」)もあるのでご注意を。

 あ、あと、

最近のラーメン屋のラーメンの価格が高騰しているのも確か

 というのは、何か具体的な根拠があって言ってるのかなぁ?

 いや、確かに一時期(2007~2008年にかけて)小麦粉の価格が高騰したことがあり、この時期にラーメン店の値上げが相次いだ(そしてその後もずっとその価格が維持されている)ことは事実なんだけども、そのことを言ってるのだろうか。

 というわけで、ついでなので近年の小麦の政府売渡価格の変化について確認しておく。

 輸入小麦は国内産業保護のために政府が一括購入していて、それを製粉業者に売り渡すシステムになっている。
 この売渡価格は2006(平成18)年度までは1年ごとの固定制で、ずっと大きな変動はなかったようだ。これが食糧法の改正(2006/06改正、2007/04施行)によって2007年4月から相場連動制に移行した。4月期、9月期と年2回(最終的には3回になるらしいが)改訂される売渡価格は、過去の一定期間における買入価格の平均値にマークアップ(関税に相当/政府管理経費及び経営所得安定対策に充当)を上乗せして決められるという。

 で、この相場連動制への移行から1年後、エラいことが起こったと。

 いくつか要因があるようだが、2005~2006年にオーストラリアで2年連続大干ばつが起きたことが主な要因となって、小麦の相場が高騰した。「相場連動制」というくらいで、小麦の売渡価格は相場に連動して急激に上がっていった。

 小麦売渡価格は2007年4月期から急激に上昇を始める。それまでほぼ横ばい(5銘柄平均47,820円/t[2006年度])だったのが、ピークの2008年10月期には5銘柄平均76,030円/tとなった。これは2006年度比で159%に相当する。わずか1年半で約1.6倍にも値上がりしたことになる。

★原料小麦の売渡価格の変遷

月期DNS1CWHRWASWWW5銘柄
平均
2006(平成18)49,27051,14045,92046,35044,97047,820
2007(平成19)
04月期
49,27051,14047,44048,66042,73048,430
2007(平成19)
10月期
54,19056,25052,17053,53046,99053,270
2008(平成20)
04月期
70,45073,13067,83069,59061,09069,120
2008(平成20)
10月期
77,50080,44074,61076,55067,20076,030
2009(平成21)
04月期
67,01071,89059,26064,14057,88064,750
2009(平成21)
10月期
51,60054,64046,81046,82047,46049,820

 なお、表内の略称は以下の通り。

略称産地銘柄用途
DNSアメリカ産(ダーク)ノーザン・スプリング主にパン・中華麺用
1CWカナダ産ウェスタン・レッド・スプリング主にパン用
HRWアメリカ産ハード・レッド・ウインター主にパン・中華麺用
ASWオーストラリア産スタンダード・ホワイト主に日本めん用
WWアメリカ産ウェスタン・ホワイト主に菓子用

 「日本めん」て何じゃろな。(^^; 「うどん・そば・そうめん・きしめん......」か。
 この↑表の「5銘柄平均」の変遷をグラフにすると、こういう↓感じ。●政府売渡価格(緑色)の方(ピンクは■政府買付価格)。


輸入小麦の政府買付価格と政府売渡価格の推移(主要5銘柄平均)
農林水産省「平成21年4月期における輸入麦の政府売渡価格の改定について」(平成21年2月24日)より


 このグラフには2009(平成21年)10月期の売渡価格は載っていないが、2009年10月期(つまり今)は5銘柄平均49,820/t。2006年度比104%だから、ほぼ2006年以前の状態に戻ったといえるだろう。

 これは原料小麦の政府売渡価格であって、これが製粉業者に売られて小麦粉に加工され流通することになる。原料小麦の大きな価格の変動も、メーカーがある程度かぶり、流通価格にはここまでシビアに反映されることはなかった。

 じゃあ実際、こういう小麦価格の変動が、どの程度ラーメンの原価に影響するのだろう?

 ラーメンの麺が1人前で200g、加水率38%と仮定して計算すれば、

 で、1人前のラーメンの麺に使われている小麦粉は約145gということになる。

 次に、ラーメン用小麦粉の中では比較的高級品である日清製粉の「特ナンバーワン」という製品でググってみると、このくらい↓の卸売価格で売られていることがわかる。

日清製粉 特ナンバーワン
販売価格(税込): 25Kg/袋  4,800 円

 25kgで4800円ということはつまり192円/kgということで、さらに計算すれば、麺1玉に使われる量(145g)の特ナンバーワンは約28円という計算になる。

 ラーメン1玉200gでさらに全部特ナンバーワンを使うというのは結構ゼータクめに見積もった仮定だし、先ほども書いたとおり、政府売渡価格の変動は製粉会社がある程度かぶっている状態なので、本当はそれと同様の影響を末端(ラーメン屋)が受けることはないのだけども、まあそれでも同じだけの影響を受けたと仮定して、この価格から59%値上がりしたとしたら、値上がり金額は、

約28円×約60%=約16円

 となる。つまりこの数年の小麦価格の急騰は、ラーメン1杯の原価を(かなり多く見積もって)16円強押し上げることになったということ。

 ただし、この時期のラーメン店の値上げを小麦価格の高騰だけに求めては気の毒だ。

 この時期は原油価格の高騰から多くのものが値上がりした時期であり、東京都の統計だと2008(平成20)年8月にはガソリンの小売価格が最高値182円/リットルを記録している。
 燃料価格の高騰は様々な形で「原価」に跳ね返っていたのだ。



自動車ガソリンの東京都区部小売価格(一部)
総務省統計局「自動車ガソリン(銘柄符号:7301) の東京都区部の小売価格(昭和41年~最新月)」より


 だから実際、光熱費を含めて「原価」を構成する数多くの価格が上昇したと考えられる。

 経営上、この時期の値上げは多分にやむを得なかったと思わせる。

 しかしその後2008年9月にリーマンショックが起こり、それ以降の不況の中で消費者物価指数、企業物価指数は前年比マイナスが続き、今では再びデフレ懸念が囁かれるまでになった。
 また干ばつを乗り越えたオーストラリアの小麦の供給量も回復(「豪の小麦生産量、前年度比6%増に 予想を上方修正(日経ネット)」)し、小麦価格も落ち着いた。

 このように燃料その他、そして小麦価格といった「原価」はピークに比べて随分低くなったはずだが、少なくともこれまでのラーメン業界の常識として、一度値上がりした価格が下がったことはない。

 思えばバブル崩壊以降、ハンバーガー、牛丼と価格が下がっている中、ラーメンだけが(びっくりラーメンのような極端な「低価格路線」はあるにせよ)業界的な値下げという選択をしてこなかった。ということはラーメン業界はそれでやってこれたと言うことだ。

 実際、冒頭に紹介したアンケートでの、

1位800円までなら払う
2位1000円までなら払う
3位700円までなら払う
4位850円までなら払う
5位900円までなら払う
6位600円までなら払う
7位750円までなら払う
8位650円までなら払う
9位950円までなら払う
10位1200円までなら払う

 という結果は、これがどこの地方のものであれ、ハンバーガー、牛丼など他の「大衆食」に比べて「払ってもいい」単価はずいぶん高いように思う。ラーメンのお客さんは優しいのだ。この意味でラーメン業界は少し恵まれている。

 「100年に1度」という形容がなされたこの不景気の中、これからもラーメン業界だけがその(値下げ圧力の)影響受けずにいられるのかどうか、これはつまり需要と供給のバランスがどう推移するかということだけども、なかなか興味深い。

 このあたりに来年は注目しておきたい。

 いや、個人店とチェーン店をごっちゃにして話をしてはいけないか。
 ハンバーガーだってアメリカンダイナースタイルの店などはかなり単価の高いものを出しているわけだし。

 とはいえ、現実的にラーメン屋が勝負するのは同じラーメン屋ではなく、そのラーメン屋の近所の飲食店なのであって、例えばハンバーガーや牛丼は圧倒的にチェーン店が多いのだから、やっぱり直接的な競合相手はそちらになるはず。

 しかし値下げ圧力どころか、ラーメン業界ではラーメンよりもさらに客単価の高いつけ麺がブームになっている。

 だいたいどうしてつけ麺の方がラーメンより価格設定が上なのかがよくわからないが、この「ブーム」の中、そのあたりは有耶無耶なままなし崩し的に受け入れられている。

 どこそのコンサルが煽っていた(「つけ麺維新でつけ麺バブル」)とおり、つけ麺は店にとっても「おいしい」救世主なのだ。

 だからこそつけ麺にチャレンジする店はどんどん増えてくるし、チャレンジャーが多くなればダイヤモンドからクズまで、いろんなものが出てくる。もちろんクズの方が多いのは経験則からして事実だが、ダイヤモンドを待つにはクズにも目を瞑るべきなんだろう。

 というわけで来年もやっぱりつけ麺ブームは続くし、するとどうしてもこういう(「あほいち@浪速区」「つけ麺野郎@川西市」)店もたくさん出て来ちゃうんだろうというのが、私の予想。というか確信。

突然食いたくなったものリスト:

  • チキン南蛮

本日のBGM:
キャンディーラブになり過ぎて /チャゲ&飛鳥



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 1ヶ月ほど前のことだけども、約半年ぶりに訪問した。
 前ほどは並ばなかったが、それでも20分くらい列んだ。

 例によってつけ麺(¥850)の大盛(¥120)を頼む。



つけ麺大盛@弥七

 具などは前回(「弥七@中津」)と変わってない。

 しかし味が少し変わった。
 昔はもっとクリーミーさと甘みを感じたような気がする。それを生のみじん切り玉ネギの辛味が補っていて、そのバランスの絶妙さがよかった......のに、今回はトロミが薄く、つまりクリーミーさは奥に引っ込んで、その分?玉ネギの量も辛味も少ないように感じた。昔、あのクリーミーさに「鶏白湯ってすげぇ!」と感激したのになあ。

 あとこれは少し曖昧だけど、酸味が前より少し強くなったかもしれない。

 後で前回(半年前)までの写真と見比べてみたら、つけ汁の色が随分と違っていた。気のせいじゃなくてほんとに変わったんだろう。



今回のつけ汁(2009/10)@弥七


前回(2009/04)@弥七

 スープ割りをしてもらってからすすった時は「お、これだよ」と思ったので、ひょっとしたら元ダレとスープの割合が変わったのかもしれない。味が濃くなったわけではないけど。

 いつものように大盛りにしたのに、なんと途中で飽きてしまった。こんなこと初めてで、我ながらびっくりだ。弥七でこんなことになるなんて思ってもいなかった。テーブルに置かれているコショウや唐辛子を使って色々バリエーションを与えながら食ってると、同行者も同じことをやっていた。後で聞いたらやっぱり「途中で飽きた」と。うーん。

 麺は前回と比較できるほど記憶が鮮明なわけじゃないが、今回のはもうちょっと弾力があった方がいいかと思った。普通にいい麺だったけど。

 食べるたびにだんだん感激が薄くなっていくのは、こちらの舌が肥えたとか慣れたとかいう問題じゃないんだと思う。

 やっぱりつけ汁だろうなあ。

 まだうまいんだけど、ちょっと残念。

 正直、次行くのが怖い。

突然食いたくなったものリスト:

  • 大門のネギ焼き

本日のBGM:
冥土のみやげ /SO WHAT?



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 奥さんかわいい。
 それでいいじゃないか。

 ......と、これで終わるとまた一部から不評を買うので(^^;、ちゃんと続きを書く。



店構え@紡

 話題の店ではあり一度は行ってみたいと思っていたのだが、近くまで来るとどうしてもらぁめんたむらの方に足が向いてしまい、なかなかここまでたどり着けなかった。
 2008/10のオープンというから、もう1周年なんだなあ。


淡成と熟成

 事前の情報によるとメニューには「熟成」「淡成」の文字が並んでいる。とすればどうしてもまっち棒系列の店かと思ってしまうのだけれど、どうやらそうではないらしい(実際食べても全然違った)。

 平日昼に行き、15~20分ほど待ってから入店できた。

 店は若い夫婦が切り盛りしており、冒頭に書いたように奥さんが非常にかわいらしい。初々しいという感じ。某店の女将は彼女を見て、「私も昔はあんなんやったのに、いつの間にか図太~なんってしもて...」と来し方を遠い目で振り返っている。(^O^)

 淡成つけ麺大盛(340g/¥850)にチャーシュートッピング(+¥200)で頼んだ。昼からゼータクしたなあ。



淡成つけ麺大盛チャーシュートッピング@紡
ここも麺⇒左、つけ汁⇒右の配置で出してるなぁ......


 具はチャーシュー、ネギ、ノリ、メンマ、糸とうがらし。つけ汁の中にナルト、ネギ、サイコロチャーシュー。添え物で柚子の皮。
 麺はやや太めのストレート。普通の生地と焙煎大麦の練り込み生地との二層になっている。
 つけ汁は鶏ガラ+魚介。酸味が強い。甘味は少ない。

 まず出てきた時の印象。
 バラ肉チャーシューやメンマが麺の上に乗っかったルックスは純情屋たむらを思わせる。つけ汁は色やネギ、ナルトからしてカドヤ食堂。中に入ってる脂身のサイコロチャーシューは綿麺を想起した。......いや別に悪いことじゃない。いろいろ勉強している証拠だろうと。

 で、そんなルックスの中で、他では見られないこの店ならではのものが、異彩を放っている。
 それが、麺。

 2層になっている。



2層麺

 これは面白いね。
 色つきの方は、以前、「【純情屋情報】焙煎胚芽入り麺(失敗→もらった)」で書いた胚芽だと思う。あれよりは粒が細かいかな? その時の純情屋は失敗した(^O^)けど、こういう使い方があったんだねえ。

 この麺が、うまい。



麺近影

 2層麺を作るには、2種類の麺帯を作ってそれを重ねて圧延すればいい。リクツ(?)だけで考えればそれぞれの層は茹で時間が違うはずで、それを1つの麺にしちゃうとどうなるんだろうと思うけど、実際、食べてみるとイケる。香りよし食感よし。もちろん普通の麺に比べて含有する小麦の割合が減るし代わりに強い香りのものが入るのだから小麦由来の味わいや香りが奥に引っ込んでしまうのは事実だけど。

 麺処 凛や(「麺処 凛や@都島区」)で行われている2種類の麺を混ぜて出す手法と似ているように見えるかもしれないが、食感の楽しさなど、全く違う。

 楽しい麺だ♪



ナルトがあるだけでカドヤっぽく見える。(^O^)

 ただ、それに比べるとつけ汁の印象は薄い。甘味よりも酸味が勝っており、節系の香りが強い。鶏にこだわったダシはいわゆる豚骨魚介的なアプローチではないし、サイコロチャーシューの投入など工夫は感じる。本来ならばもうちょっと印象があってもいいつけ汁だと思う。

 ではどうしてつけ汁の印象が薄いかというと......。

 チャーシューが、ダメダメだったのだ。i||!_| ̄|○i||!



チャーシューを見ると純情屋にもみえる

 チャーシューがダメで、これが全体の印象を決定づけてしまっている。
 しかも私はチャーシュー大盛りのオプションをつけてしまったわけで、その思いは一層強い。。。・゚・(ノД`)・゚・。

 何がダメだったかというと、脂身。古い脂の匂いがする。「酸化臭」なんて呼んでいいのかな? いや腐るとかそういうのとは違う。ただただ、古い脂の匂いなんだ。
 このチャーシュー(の脂の匂い)が全てを台なしにしていると言っていい。
 これだけちゃんとやってるのに、残念だ。

 同行の友人が頼んだチャーシュー丼もやっぱりダメ。

 これがいつものことなのかたまたまなのかは判らない。きっとたまたまなんだと思う。
 チャーシューがなければどうなんだろうと想像したいんだけど、このキョーレツなインパクトがそのイメージをかき消す。(^^;;
 だから次もまた行ってみたい。ちゃんとした?チャーシューの時に食べてみたい。
 しかしそれはリベンジ戦であって、今のところはダメだ。

 メンマはつけ麺に合っていたし、柚子も楽しめたけど......次回を期待。奥さんの笑顔を見に行こう。(^O^)

 この店もつけ麺は初めからあったメニューではないそうだ。麺とつけ汁の配置から見ても(^^;、やっぱりラーメンとは力の入り方が違うと思う(もちろんラーメンの方が力が入ってる)。
 だからきっと、この店の真価はラーメンで量られるべきなのだ。

 そういう店は多いね。私はつけ麺好きだから、まあ仕方ないよ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 紅白饅頭の白い方

本日のBGM:
This Is A Song For Coca-Cola /矢沢永吉






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 現在(2009/10/31~2009/11/01)、いけだラーメンフェスタ2009開催中。

 去年は8店だったけど、今年は10店になっている。

・北摂池田美味処 嘉づ家(池田市)
★ラーメン道 天神(池田市)
★かすうどん かすまる(池田市)
・吉野商店(池田市)
★凡場(池田市)
・中国麺飯専家 丸一食堂(池田市)
・らーめん菜菜(箕面市)
★九州ラーメン 大名(箕面市)
・みのお こくぶらーめん(箕面市)
・台湾ラーメン 龍馬(大阪市)

 ★が去年出していなかった店。去年出していた金平むつみ家が今年は店を出していない。

 私は今年は行かないと思うけど、いい天気だし足を伸ばしてみては?

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 昔、こんな話を読んだ(『JAF MATE』だったようだ)。

 3車線ほどある大きな道路の端っこに蛇などの模型を置く。
 みんなよけるのかと思いきや、ほとんどのクルマはそのまま轢いていったらしい。それどころか、一番遠い車線から2車線も車線変更してわざわざ轢きにきたり、銃で撃つ者までいたそうだ。(2ちゃんねるの記述にて記憶補填)

 わざわざそんなことするのは人間の性なのかもしれない。
 あるいは、

☆ オレはむしろウンコを踏みにいってたよ
── リリー・フランキー。

 なんて言葉もある。はたまた

☆ 悪趣味というのは、怖い落とし穴だ。落ちたら最後、もがけばもがくほど深みにはまる底なしでもある。
── ナンシー関『何もそこまで』より。

☆ 自分ながら悪趣味だとは思うのだが、いかんせん悪趣味は本人の努力で克服できるものではない。
── 小田嶋隆。Web日記「偉愚庵亭日乗」より。

 とか。

 えーっと、何が言いたいかというと......。

 ここから書く悪趣味な話の事前の言い訳。(^^;

 これはどこからどう見ても、悪趣味な話なのですよ。
 私自身もこれは悪趣味だと思う。
 これについては私は何の申し開きをするつもりもない。
 正真正銘の悪趣味。

 ......とはいえ、店も悪趣味だからなあ。
 まあそれ相応のブログってことで。

 というわけで、先日言及した(「野郎どもっ! 」)つけ麺野郎がオープンしたので行ってきた。

 行く前からいろんなフラグが立っていたのだが、敢えて無視して行った。
 そのまま書くと我ながら結構刺激が強いことを書きそうで、今回は趣向を変えて箇条書きにしてみる。

★いくらか足した。

 ま、そういう店でしたと。
 悪趣味全開。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • カレーライス

本日のBGM:
颱風歌 /SADISTIC MIKA BAND






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 通常は支那そば 崋山という名で営業している店が、土曜の昼だけ大和つけめん 春日と屋号を変えてつけ麺専門の店として営業している。



春日@生駒市

 メニューはつけ麺(¥800)のみで、座ると注文も聞かれない。それしかないので。(^O^)

 春日での営業時間がかなりピンポイントで、しかも私の家からは遠い。当然なかなか行くことができないはずなのだが、面白いもので、そうなると逆にこの周辺で何か用事があれば何とかこれと絡ませられないかと思案することになり、結果的には行けている。(^O^)

 店内は落ち着いた雰囲気で、客層もいい......少なくとも行儀がいい。また昼の時間帯なので春日の時はかならず窓から自然光が入ってくる。座っていて気持ちのいい店だ。

 テーブルにはこんな注意書きがあった。



『つけ麺』おすすめの食べ方


『つけ麺』おすすめの食べ方

一、まず麺だけを食べます。
二、麺をつけ汁につけて食べます。
三、柑橘類を麺又は、つけ汁に絞ると、また違った楽しみ方ができます。
四、スープ割りにして飲みます。割スープはカウンター上のポットです。
五、スープを少し残しておき、雑炊を食べます。

スタッフまで声を、お掛け下さい。

 雑炊があるのね。昔、某店で塩つけ麺が導入される時に採用してほしいと言ったら「手間がかかる」と拒否された記憶がある。(^O^) それをここではやっていると。

 つけ麺(¥800)を頼んだ。



つけ麺(¥800)@春日

 具はメンマ、チャーシュー、ネギ、ノリ。麺の上にスダチが添えられている。
 麺はやや太めの全粒粉入り中太ストレート麺。自家製麺だそうだ。
 つけ汁は豚骨ベースに煮干しなど。魚粉も使っている。醤油、唐辛子、油。


麺@つけ麺


つけ汁@つけ麺

 麺は少し芯を残している。香りもよくて爽やかにうまい。ただ充分コシがあるのであともう少し茹でてもいいと思う。


麺@つけ麺

 つけ汁は豚骨をベースに煮干しも多く使っているということだが、流行りの豚骨魚介とは全然違う。甘さが控えめで酸味がかなり前に出ている。塩分も多め。どう言ったらいいのか、落ち着いた味だ。このつけ汁にこのチャーシューは合うなあ。

 文章で書くとあんまり特徴がなさそうだが実際はなかなか個性的な方向で、この系統の味に麺野郎庄司氏のような素養の人がチャレンジすれば、つけ麺の新しい方向が開かれるような気もする。

 酸味が強めなのでさらにスダチを使っても意味がないんじゃないかとも思ったが、麺に絞ってみると結構いい!

 スープ割りのスープは保温ポットに入れてテーブルに置かれている。店はこれにこまめにスープを補充しており、客はこれで好きにスープ割りすることができる。こういうやり方の店は珍しいなあ。



わかりやすい割スープポット(^O^)

 注意書きにあるように、この店はスープ割りの後にさらに雑炊のお楽しみがある。
 店員に声をかける。


雑炊

 スープの量を調整して(余分を捨てる)、ご飯と生玉子を入れて電子レンジで温める。手間がかかる作業だが、昼下がりのこの時間帯に、カウンターのみのこの店ではとても贅沢な気がしてしまう。(^O^) もともとベースになるつけ汁の酸味が強いので、雑炊にも合っている(雑炊とポン酢の関係を想起せよ。さっき絞ったスダチが混じって、ほんとにポン酢のようだ)。とてもおいしい。

 上品で楽しいつけ麺だと思う。
 しかしこういう遊び?が成立するのは麺がいいから。

 崋山塩そばも、もちろんおススメ。



テーブルの上には奈良らしく柿の葉寿司

突然食いたくなったものリスト:

  • ハーゲンダッツ・バニラ

本日のBGM:
On Your Knees /RIOT






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 こういう店に行くのを悪趣味というのですよ。(^O^)

 Yahoo!がやってる、「都道府県別うまいラーメン店 ザ・BEST10」という特集がある。
 内容はタイトル通り。読者に評価を投稿してもらってその評価の合計を都道府県別にランキングにするのだと。

 このランキング、Yahoo!のPR力の弱さというか動員力の弱さというか、ちょっと知ってる人が見たらすぐにわかる、あり得ないランキングになっている。
 「大阪」にのは純情屋も入っているのでこう言うのもアレなんだけど、うん、このランキングはないわ。(^^;

 で、その「大阪」で堂々1位にランクインしている(2009/10/22現在)のが、開陽軒。そりゃもう、ダントツ。

 この特集は読者が★~★★★の3段階の採点付きでコメントを投稿して、それが店のランキングにつながるシステムになっている。店そのものへの評価の欄はなく、メニューに対する評価の合計が店の得点になる。

 なので店にコメントを入れたい人はその店のメインメニューの欄に店自体の評価を書き込んでいるようだ。
 私のこの説明、ややこしい? 見れば判るよ。

開陽軒の「とんこつ醤油」への評価ページ

 ↑このリンク先は古い評価から並んでいる。
 是非上から時系列で読んでいってもらいたい。

 2009/08/10の1番最初の投稿から8月一杯、17投稿連続で「★★★」評価が並んでいる。どういう人が投稿したかは知らない。大阪にはこの店が大好きな人がたくさんいるんだろう。(^O^) このランキング企画自体にさほど参加者がいなかったのか、この人たちの投稿でこの店は大阪で1位になったようだ。

 ところが9月に入ってこのランキングを参考にして?店に実際に出向いた人からの評価が投稿されるようになると、かなり評価の風向きが変わってくる。(2ページ目の途中から)

 この変わりぶりが面白すぎる。(^O^)

 このYahoo!の特集のシステムはなかなか凄い。評価は★、★★、★★★の3段階を必ずつけなくてはいけないのだが、たとえ悪い評価をつけたくても最低でも★を選ばなくてはならず、それは「+1」としてカウントされることになる。つまり投稿してしまえばそれがネガティブな評価のための投稿であっても実質的にはプラス評価をしたことになるわけだ。今時よくこんなシステムを作るなあYahoo!さんも。

 というわけで、後半は「★」ばかりが並び、しかしそれでも評価はどんどん増えて(^O^)、この店の大阪地区1位独走状態が続いている。

 ほんとこの店、一度行ってみたい。
 ブログネタのために。
 こういう店を選んで。

 わははは、悪趣味~♪ (^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • ギョーテイ

本日のBGM:
シンガプーラ /加藤和彦






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 今年もまた数々のラーメン本の先陣を切って『噂のラーメン 2010 関西版』が発売された。9月30日発行で「2010」を謳うんだから、ほんと早いねえ。店舗情報が欲しいのでやっぱり買ってしまうわけだが、相変わらずのダメ本だ。(^O^)

#どうダメかは以前、「ラーメンガイドブック比較(加筆訂正版)」というエントリに書きました。

 今回の『噂のラーメン 2010 関西版』の巻頭特集は、「こんな日はあの店の看板娘に会いにイコカ」。タイトル通り、ラーメン店の看板娘?ばかりを集めている。

 ほんとこの本は「毎年出る」ということ以外取り柄のないコなんだけど(^^;、今回は輪をかけてダメだね。何だよこの特集。

 某店の「看板娘」なんか、「この本が出る前にもう辞めてましたよ」だって。そりゃそういうことも普通にあるだろう。誰だって予想できるよね。
 要はページさえ埋まれば情報の質や信頼性なんてどうでもいいと思ってるんだよ。(この本読んでその看板娘に会いに行ってもその子はいないわけで、客としてはまぁそんなもんだろうとも思うが、情報を提供する側までが「そんなもん」だと思って作ってどうするよ)
 しかもその「看板娘」たちのプロフィールも不必要に細かくて、こんなこと公表してやるなよとこっちが引いちゃう。



こんな感じ

 アンケート用紙みたいなのを渡して埋めてもらったのをそのまんま載せてるのだろう。「書いたのは本人だし、掲載の許可ももらってますから」なんてエクスキューズを用意してそうだが、プライベートな情報を素直に細かめに書いちゃった女の子の脇の甘さをそのまんま垂れ流してどうするよ。安易で無責任すぎる。

#ちなみに私が看板娘を選ぶとしたら、天翔らーめん綿麺東成きんせい......かなあ。(^O^)

 掲載されている多くの店は昔の記述を少しずつリライトするだけで、写真も使い回し。ずっと写真が変わってない店も多い。
 広域地図も相変わらず使えない。

 ただ、索引は前と少し変わって、「ラーメン」で始まる店名を「ら」行に置かないようになった。例えば「ラーメン天下喜」なら「ら」行ではなく「た」行にあると。これは以前に比べればかなりの進歩だ。その改善の意志はちゃんと評価しなくちゃいけない。ようがんばった。

 でも、やるんならもっと徹底的にやればいいのに。中途半端にやるから、今でも「中華そば」で始まる店名はそのまんま「た」行にあるし、「麺屋じゃんぷ亭」だって「ま」行にある。「堺ラーメン塩専門龍旗信堺本店」も、もちろん「ら」行にではなく「さ」行にある。



「ラーメン大和」は「や」行、しかし「ラーメン・餃子北斗」は「ら」行。
ほとんど無法地帯だ。(^^;


 だからさー、そんな索引じゃダメなんだって。

 簡単な話じゃないか。「麺屋楼蘭」なら「ま」行にも「ら」行にも、両方に書けばいいんだ。「堺ラーメン塩専門龍旗信堺本店」なら「さ」行だけじゃなく「ら」行にも書けばいい。そうすればどちらで探したって見つかるんだから。検索で一番大切なのは「見つけられる」ってことだよ。「1店1項」みたいなつまらん固定観念に引きずられるからこういう使い勝手の悪いものになるのだ。
 あるいは手間を惜しむから、こうなる。確かに「正式名称」(これだってあやしい)だと決めてしまえば後は楽だろうよ。でも楽なのは編集者であって読者じゃないんだよねー。(>_<)

 あと、索引を府県別にするのもやめたらいいのに。(大阪の店を50音順に並べて、次に兵庫の店を50音順に......というやり方)
 店名の右側におおよその住所が書かれているのだから、わざわざ場所で分ける必要なんてないよ。むしろ店名だけ判ってて場所を知らない場合はまず大阪のところで探して、なかったら次は兵庫で......と、二度手間、三度手間になる。その地域内限定で見つけたい人は、右側の住所を見て目的の府県以外は弾けばいいだけのことだ。そもそも分けなきゃいけないくらいたくさんの紹介店数があるわけじゃないでしょ。
 本文の府県別のトビラのところにその府県での掲載店の一覧(と掲載ページ)は載っているんだし。



兵庫のトビラ

 さらに、これは『関西激うまラーメン』(昭文社)でも同じようなのがあったけども、個別紹介記事にある「麺・スープ・量の完全データ」ってのはこれ、誰かの役に立ってるの?


麺・スープ・量のデータだが......

 いや、役に立ってればもちろんそれでいいのだけども、私はこれを参考にしたことが一度もないので。本文と写真を見ればだいたい判るし、「おー、極太麺だから行こうかー」とかになるのかなあ??と。まあ最近流行りの「大盛り」好きの人なら参考になりそうな気がすね。でも、だったらそういう観点でそういう項目を作ればいいんじゃないかなあ。

 さらにもう1つ。掲載店にはちゃんと献本しろと。(^^;
 特に新規取材をしない店(前年度版から情報の変更がないか電話で確認するだけ)に対してはかなりいい加減になってきている様子。3店くらいで「そういえば去年ももらってない」という話を聞いた。
 それって、ちょっとずつ効いてくるよ。チェックも甘くなるだろうしねえ。

 もう1つの特集「人気ラーメン店のサイド&ウラメニューガイド」はなかなか面白かった。本道でないことは確かだけど。

 で、索引の話をもう少し。

 先の「ラーメンガイドブック比較(加筆訂正版)」というエントリに書いたとおり、こういう情報誌の場合、索引は記事そのものに劣らないくらい重要なものだと思う。たくさんの店を載せることに夢中で索引がちゃんとしてない本はダメダメだ。

 例えば去年の年末に出た『ラーメンWalker 関西 2009』(カドカワ)なんて、信じられないことに索引そのものが存在しない。(^^; この本は掲載されてる店がここがやってるインターネットサイト「グルメWalker」(掲載有料)に登録している店ばかりで、カネの臭いがプンプンしてた。「掲載すること」そのものがカネを生むなら、読者の利便性なんて二の次でいいわけだ。本自体の小売価格が安いの(¥580)も、何となく納得できる。

#ただ、『ラーメンWalker 関西 2009』の「ラーメン温故知新」という巻末特集は関西ラーメン年表とともに面白かった。

 その『ラーメンWalker 関西 2009』とほぼ同時期に発行された『最新! 最強! 究極のラーメン 2009 関西版』(ぴあ/¥780)は、掲載店の質だけではなく、索引という1点をとっても『ラーメンWalker 関西 2009』とはかなり差をつけたものになっていた。

 この本の索引は「理想的」とまで言えないかもしれないが、かなり利便性の高いものになっていて、最近のラーメン本の中では特筆すべき手間のかけようだと思う。全部が全部役に立つわけではない(^O^)が、この志が嬉しいじゃないか。



最新! 最強! 究極のラーメン 2009 関西版』の50音Index

 五十音別は残念ながら地域別になっている。「ら」行(ラーメン)、「ま」行(麺)がやたら多いのもダメ。

 しかし、例えば沿線別に駅名で調べられたり......、



沿線別Index

 あるいは「目的別」として、ファミリーで行っても大丈夫な店や、深夜営業の店、無化調の店、駐車場完備の店などが調べられるようになっている。


ファミリーOK!! キッズメニューのあるお店


〆の一杯に使える! 深夜営業のお店


ヘルシーで体に優しい!! 無化調ラーメンのお店

#ん? ああ無化調ね。まぁいいじゃないか。いちいちそんなに目くじら立てなさんな。

 これだけ充実した索引のラーメン本はあんまりないよ。
 記憶にあるのはエルマガジン社の『うまラーメン』(1997)という本にあった、深夜営業店の索引くらいだ。



参考:『うまラーメン』の深夜営業店の索引

 まあ他にもあったとは思うけど。

 これで広域地図があれば(検索性では)ほとんど最強となりそうだが、残念ながらそれはなかった。それでも「4大エリア麺探MAP」ということで大阪キタ、大阪ミナミ、三ノ宮・元町、河原町の4エリアの地図が掲載されており、これもそこそこ便利だと思う。(ただ個人的にはこういうマップが作れるほど密集した繁華街にあるラーメン屋にはあまりうまい店がない気がするので、私にはあまり意味がない。(^^; なかなか難しいところ)

 あと前にも書いたけど、14:00頃から18:00頃までの時間帯でオープンしている店の索引もあればとても役に立つと思うんだよね。これも個人的な希望。

 ......ということで、ほぼ同時期に発行された体裁もそっくりのこの2冊だが、実は格段にクォリティが違うと思う。
 この話を去年の年末には書こうと思っていたのに、完全に忘れていた。(^O^) 『噂のラーメン 2010 関西版』をきっかけに思い出してしまったので、遅ればせながらではあるが書いてみた。

■以前に書いたこの2冊の話。

究極のラーメン2009関西版
http://taizo3.net/hietaro/2008/11/2009.php

『究極のラーメン』と『ラーメンWalker』
http://taizo3.net/hietaro/2009/01/walker.php

『究極のラーメン』と『ラーメンWalker』と『噂のラーメン』
http://taizo3.net/hietaro/2009/02/walker_1.php

突然食いたくなったものリスト:

  • きつねどん兵衛

本日のBGM:
Smoke on the Water /FRIED PRIDE
大江戸の火消し /






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 金久右衛門に来るのは実に5年ぶり。





金久右衛門@深江


 あれれ看板がなくなっている。
 昔はこう↓だったのに。


昔の店構え@金久右衛門

 何かあったの? 改装? 移転準備?と思ったら、『関西激うまラーメン』(昭文社)にこんな記述が......

看板をなくし、知る人ぞ知る隠れ家的なイメージに改装。

 ええええええ? わざと? 「知る人ぞ知る隠れ家的なイメージ」を作るために?

 本気マジか?
 真剣マジか?
 真面目マジか?

 いや、あるいは本当はこの文章以上の理由があるやもしれず、軽々しく判断してはいけないのだろうが......。なんだそりゃ。

 この本は2007年1月発行だから、少なくとも2006年末には看板がなくなっていたわけだ。
 へぇ。

 ......などという話は食べる時には知らなかったわけで、こういう先入観を持って食べたわけではない。

 5年前にこの店で食べた印象は、醤油の風味が少し焦げ臭いような(ほんとに焦げてるかどうかわからないけど)感じがあって、中の上、といったものだったと思う。(以前の私は「インパクトはないが誠実さを感じさせる味」とまとめている

 それ以来、この店に関しては「もちろんマズくはないが、特に『うまいッ!』といわせるものでもなく、少なくとも堺くんだりからこの店目指して来るほどの"引き"はない」という印象を持ってここまで来た。

 今回、食べる前にもし「先入観」というものがあったとすれば、こういった記憶くらいだろうか。

 大阪ブラック(¥700)を太麺で頼んだ。



大阪ブラック@金久右衛門
この日の写真はピントが合ってなくてかっちょ悪い。すまぬ


 具はメンマ、ネギ、チャーシュー。
 麺は太平ストレート。
 スープは濃口醤油ベース。それに結構多めの鶏油がのっている。


これもピントが合ってない。すまぬ。

 この大阪ブラックは、「人気の黒醤油をベースに、イカのワタ・エビ等の風味を効かせかなり味わい深く仕上げました」という。更にこれのベースになっているという黒醤油ラーメンは「魚貝を使わず仕上げた大阪オリジナルの味」「濃口醤油ベースのしっかり味」「チャーシューの煮汁で旨味を強調させた、バランスのいい味」という説明がついている。
 なるほど、この魚貝類の香りはイカやエビなのね。

 麺は平麺ながらほんとに太い。きしめんみたい。#6とか#8とかかも。なかなか特徴的な麺だ。
 しかし面白いなあ。前回、私は、

太麺(平麺)で食ったが、平麺ならもうちょっと固めの方がいいかも。その方が食ってる!って感じが出せると思う。

 と書いたのに、今回は正反対の印象を持った。「ちょっと固すぎる」と。(^O^) (前回も太麺で食べた)

 麺はあれから変わったのだろうか? それはわからないが、私自身は確実に変わっている。昔は固いこととコシがあることとの違いもわかってなかったし、ひょっとしたら当時は「固め」至上主義みたいなラヲタにありがちな固定観念をまだ持っていたかもしれない。
 勝手なもんだ。すまぬ。

 「全粒粉やうどん粉もブレンド」し、モチモチ感を出そうとしているのだろうから、だったらこんなに固めに茹であげるのはもったいない。この麺は「超多加水」で、食べ進んでいってもあまり伸びないのだから、もう少し柔らかめに仕上げてもいいんじゃないかなあ。あるいは「超多加水」だからこれ以上茹でてもあまり固さが変わらないのかもしれない。あるいはオペレーション的にこれ以上茹で時間を取るのは難しいのかもしれない。だとしたらもう少し加水率を下げてもいいかもなあ......とか思うけど、まあそこまで言うと勝手な話だよね。

(この店は太麺と細麺を選べる。説明書きによると、「太メン:平打ち、超多加水・卵メン」「細メン:極細、多加水・卵メン」とのことで、この説明は5年前に来た時から変わっていない。デフォルトは細麺で、太麺はあくまでも指定したらということなので、太麺を中心にこのラーメンを考えるのは気の毒なのかもしれないとも思う)

 チャーシューは脂身がかなり多めのごく標準的な味付けのもの。

 スープはそこそこウマかった。後味に少し苦みが残るような気がしたけども、食べている最中には気にならない。......とはいえ、もうほとんど忘れているはずの5年前の印象を凌駕するものではなかったことも事実。ハードルは低かったはずなんだけどもなあ。



油はそれなりに多め

 何と言ったらいいのか、前回と評価が全く変わらないような気がする。つまり、

「もちろんマズくはないが、特に『うまいッ!』といわせるものでもなく、少なくとも堺くんだりからこの店目指して来るほどの"引き"はない」

 と。おそらくおいしいのだと思うし、評価する人がたくさんいるだろうことも想像できる。そういう味。でも、私はこうだ。

 思い返せば一等星でも同じことを感じた。

 きっと、私の好みは大蔵氏(金久右衛門店主)の作るラーメンとは合わないのだ。だから私が正面切ってここのラーメンについて云々してはいけないのだと思う。私は彼のラーメンを評価できる軸を持っていない。

 もしも1つ、私が断言できることがあるとすれば......。

 この餃子はヒドい。prz



昼はギョーザが¥150。安いけど......。

 

 接客はよかった。

 いや実際、地元の人や(ラヲタではない)普通の人の日常食として食べてもらいたいというのであれば、「堺くんだりからこの店目指して来るほどの"引き"はない」という私の感想は、むしろしてやったりだと思うんだよね。そういう姿勢を感じないでもない味だった。

 でも、だったらどうして看板をなくしたんだろう?

 「知る人ぞ知る隠れ家的なイメージに」って、それ、一般人じゃなくラヲタを相手に商売するってことじゃないの? 少なくとも新規の通りがかりの客に来てほしいとは思ってない......ってことのように見える。

 あるいはもうこれ以上客が増えても手が回らないということか。

 さすがに単純な話ではないとは思うけど、真相はよくわからない。聞けば教えてくれるのかなあ。
 いつか聞いてみよう。次いつ行くかわからないけど。

 先日、らぁめんたむら金久右衛門大好きな方とお会いした。
 近所なのだという。応援してるそうだ。

 そう、地元のいい店は守らなくちゃならない。
 私も純情屋綿麺竹麺亭は贔屓する。

 それでいいのだと思うよ。

公式サイト
http://www.king-emon.jp/

食べログ
http://r.tabelog.com/osaka/A2703/A270306/27002999/

突然食いたくなったものリスト:

  • ざるそば

本日のBGM:
大きな玉ねぎの下で ~はるかなる想い~ /BAKUFU-SLUMP
初恋 ~はるかなる想い~ /YURIMARI






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 麺野郎のけっこう近くに、こんな店ができるようですよ。



麺処 つけ麺野郎


現在工事中

 ↓このへん。(正確じゃないけど、数軒の誤差)


大きな地図で見る

 麺野郎と一切関係はないが、すでに店名の商標登録も行なっているというウワサ。

 凄いなあ。

 どんなつけ麺を出すんだろう?

 はい、はぁ~い! 魚粉たっぷり濃厚豚骨魚介だと思いま~す。
 極太麺だと思いま~す。
 きっと大盛りも同じ値段だと思いま~す。

 さて、当たるかな~?

 よくこんな商売する気になるよなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • オムレツ

本日のBGM:
Free Wheel Burnin' /JUDAS PRIEST






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※まあ取り立てて書かなくてもいいんだけど、タイミングの話でもあるので。

 たまたま天王寺にいる時に、阿倍野近鉄で大北海道展が開かれていて、そこに麺厨房あじさいという塩ラーメンの店が来ていると知り、行ってみた。





 麺厨房あじさいは函館の塩ラーメンの名店らしい。
 「名店」とはいえいろいろ手がけているようで、店頭でもこの店のブランドの通販セットを販売していた。

 少し列んで食券を買い、味彩塩拉麺(¥850)を頼んだ。(現地では¥700)





 具はネギ、メンマ、チャーシュー、水菜。
 麺は普通の太さのストレート。
 スープは豚骨、鶏ガラ......なんでしょう。魚貝の香りがいい。




 スープはとてもおいしかった。
 特に魚貝系の香りが立っていて、塩ラーメンらしい心地よさがあった。塩ラーメンには香りもまた大きな味の要素だよね。
 チャーシューはひと昔前の、ちょっとホロッとした感じもあるもの。メンマも缶詰なのかわからないが、ありがちな味と食感。ただチャーシューにしろメンマにせよ、このスープの中だとちゃんと生きている。水菜も軸の部分のシャキシャキとした食感がいいアクセントになっている。

 しかしびっくりなのは、信じられないくらいダメな麺が出てきたってこと。この、人類が月に行こうという世の中に。

 通販の麺と同じ、日持ち重視の悪いのを使ってるのかもしれない......と思わせた。真偽はともかく。
 しかしこれは麺のポテンシャル以前に、多分茹で方がダメなんだと思う。写真では平ザルを使っているけども、それはきっと本拠地での話なんだろう。大きな鍋に麺を泳がせて平ザルで水切りしていれば、食べる時に麺がほぐれていないなんてことはないんじゃなかろうか。テボに入れて麺を泳がせもせず湯をグラグラと沸騰させもせず放置してるんじゃないか。そういう時特有の、粘土のような食感。粘土を食ったことはないけども。

「当店の麺は固めに茹で上げておりますが、お好みで固さを調整致しますので、お気軽にお申し付けください」

 と注意書きがあったが、そういう問題じゃない。もしもお申し付けするのなら、「ちゃんと茹でてくれ」だ。

 まぁ物産展という「アウェイ」の環境だから、調理環境にもいろいろ制約があるのだろうとは思う。しかし麺はラーメンの生命線だろう。ここがダメなら店を出さないというくらいの気概があってもいいじゃないか......って、我ながら無茶言ってるんだろうなと思うよ。(^^;

 この麺をセレクトしちゃうところから見てもこの店はスープ重視なんだろうし、実際、それは結構よかった。だからきっと店的にはこれでもいいんだろう。

 しかし客としては、完成品がこれじゃやっぱりダメだよなあ。

 いっそ「おいしいスープ屋さんです。具に麺も混じってます」といって売ればいいのだ。

 是非一度、函館でちゃんとした茹で方をした麺で食べてみたい。
 少なくとも大阪で食べるものじゃないと思う。高いし。

 何度も言うが、これはひえたろう的評価ね。物産展はこれでいいという人もいるだろうし、それはそれで理があると思う。ただこの麺がうまいという人はいないと思うけどなぁ......。

 物産展でわけがわからんのが値段。たいてい1円とか端数になっている。↑の味彩塩拉麺の、表示は¥851。でも実際に取られるのは¥850。これはどの店も同じ。

 何か特別な理由でもあるんだろうか。

 出店は21日(水)まで。阿倍野近鉄9F。

公式サイト
http://www.ajisai.tv/

突然食いたくなったものリスト:

  • バナナチップス

本日のBGM:
心の色 /中村雅俊






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 純情屋、2009/10/08は24:00にて閉店。

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越後屋さん おまえ様も悪だね こんな旨からーめん作って

 というコピーが掲げられる、天満駅北側すぐの店。昔、火無夷があった場所らしい。「激戦区」と言われる天5、天6の範囲内にある。2009年4月にオープンした、かなりの新店だ。



越後屋@天満

 立地、メニュー構成、店内(*)からもだいたい想像がついたが、時間帯的に他に店は開いておらず、かといって弥七まで足を伸ばすのは嫌だということで、それなら仕方ないとあまり期待せずに入った。

*駅の真ん前⇒家賃高い つけ麺に「濃厚」「魚介」の文字⇒流行だから出す テレビを設置。しかも店員にも見える場所。⇒ダメ店フラグ

 入るとまず食券を買うように指示される。
 食券制か......。
 食券制そのものは全く問題がないのだけども、この状況と合わせて考えると、これまた少しだけ味への期待が薄れる。

 店先には発行されたばかりの『噂のラーメン 関西版 2010』の掲載ページが張り出されていた。ほんと、この本は発行が早いね。(^^; 新店しか取材してないからなあ。

 特製つけ麺(¥680)を選んだ。



特製つけ麺(¥680)@越後屋

 具はメンマ、チャーシュー、ネギ。カットレモンが添えられている。
 麺は太平ストレート。
 つけ汁は豚骨魚介。魚粉が多い。背脂が浮いている。少し甘い。







 前述のとおりあまり期待せずに入ったわけで、その意味では裏切られなかったわけだけども。

 「越後屋さん おまえ様も悪だね」というよりはむしろ、

越後屋、お前もか

 という感じかな。
 もういい加減に飽き飽きですね。魚粉たっぷり豚骨魚介。太麺。
 いやちゃんと豚骨魚介と書いてあるんだけど(^^;、結局、「同じような」豚骨魚介なのよねえ。

 まあ先日のあほいち(「あほいち@浪速区」)の凄さに比べればまだまだかわいいものだと思う。こちらはまだ少しは工夫しているので。

 例えばカットレモンを添えているところ。テーブルの前の貼紙には、

麺の上の添えつけのレモンはお好みでどうぞ! 前半戦はそのままで、後半戦はつけ汁にレモンをギュッと絞りいれると二度楽しめます。

 と書かれている。これなどは新店らしいちょっとした工夫だろう(「添えつけ」なんて表現あるのかな?)。この工夫が役に立っているかどうかは別として。
 だって、「前半戦」「後半戦」も何も、このつけ麺の麺はデフォルトで150gしかないのよ。ギョーカイ的につけ麺の麺は並盛りでだいたい200~250gが標準だからこれはかなり少ない。だからこんな少ない量を前半・後半に分けるのはちょっと無理がある。KR氏なら恐らく一口で食べてしまう。(^O^)
 確かに「絵」的には映える「工夫」ではあるけれど、最終的に客がちゃんと楽しめるようにはできていないのだ。それにレモンを使っても本当に「爽やかでおいしい」かといえば、「そのはずだ」という思い込み以上のものはないように思う。まあこれはまさに好みだろうけどね。





 それにしてもどうしてこの麺の量(150g)なのかな。
 メニューには大盛りもあって、そちらは250gで830円。並盛りが150gで680円だから、つまり100gアップするのに150円もかかってしまうことになる。
 凄いね。
 どんだけ高級な麺を使っているのかと。(゚Д゚)

 ところがこの麺がまた......なぁ。
 味、香りもなくて、しかも困ったことに食感もさほどよくない。
 コシというか、弾力がないんだよなあ。
 これは麺そのもののポテンシャルなのか茹で方が問題なのか、そのあたりはよくわからない。茹で方を見ていると、テボに麺を入れそれを湯に入れてたまに菜箸でかき混ぜるというやり方で、「泳がせる」茹で方ではなかった。湯がたぎっていたかはちゃんと見てなかったけど、デポの中でも麺が泳いでいなかったとしたらそんな茹で方でウマい麺ができるわけがないわけで、確かにこういう麺ができるだろう。せめてこのくらいは気を使えばいいのに。

 メンマは缶詰なんだろうか。それでもちょっとした味をつけてるのかな。食感は缶詰っぽかったけど、変な臭いとかはなかった。
 チャーシューは写真を見ての通り、結構パサついている。味はそれなりについていたが、ウマいかと問われればもうちょっと食感がよければ......と答える。

 あ、あと、セルフで入れるようになっている水がレモン水だった。脂っぽさを中和する工夫ね。これは気遣いだ。ただちょっとレモンがキツいようにも感じたなぁ。

 結局、これだけの場所の家賃を払うためにはそれなりのお金や手間の節約が必要で、このつけ汁、麺、具の中で、1から店で仕込んでるのは何ですか?というか、あるんですか?ということになるわけですよ。少なくともつけ汁を自作しているようには思えず、自家製麺をやっているのだとしたら(やってないと思うけど)100g150円という価格設定はちょっとないし、腕も悪い。チャーシューももうちょっと何とかならんかと思う。

 ラヲタ的には、いい評価は無理。

 ......とはいえ、ですよ。

 こんなラヲタ的な評価なんて、まったく一面的なもんなのよね。

 店というのはいろんな側面を持っていて、たとえラーメン専門店であってもそのポジションは千差万別だ。例えば私はラーメンは普通シラフで食べるしそういう評価をするが、飲みながらとか飲んだ後のシメとして食べる人もいるだろうし、だったらそういう目的に合うかどうかで評価が変わるのは当然。もちろんそのどちらが正しいなんていう話でもない。あるいは家族でワイワイと食べるラーメンが最高!という人にはそれに対応できる店がいいはずだ。
 何度か書いたが、ラーメンが(多くの場合)持ち帰って食べるものではない(=別の場所で食べるものではない)のだとすれば、その「場」もまた、ラーメンと不可分の「味」のうちのはず。
 現実的な話として、こういう立地の店の場合、実際にラーメン屋が戦っているのは他のラーメン屋ではない。近隣の他の飲食店こそが本当の競争相手になる。となれば、ラーメン(つけ麺)としての出来のそのものがどれほど重要なのかは、ラヲタと非ラヲタでは全く違うだろう。

 これだけの駅前で、しかも天満、そして27:00まで開いているということであれば、求められているものがそれなりにあるわけだ。この店はこの場所、時間帯、客層なりのニーズを捉えているのだろう(きっと)し、それはこちらにはわからない。ラヲタ的な視点だけでこの店のちゃんとした評価なんてできるわけがない。
 ここに書いたのはあくまでもラヲタ的評価。いえいえ、ひえたろう的評価。評価できる視点を持っている人がその視点でちゃんと評価してあげるべきなのだろう。

突然食いたくなったものリスト:

  • メロン大福

本日のBGM:
すっとばす /ウルフルズ






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 というわけで、最近ラーメンとお好み焼のコンサルの書いた文章を読んだわけなのだけども......。(「Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)」「お好み焼きの本(1)」「お好み焼きの本(2)」)

 若干ジャンルが違うとはいえ同じ飲食業のコンサルということで、根本的な部分では共通する部分が多かろうということは想像がつく。

 しかしこういうところまで似てるというのはどうなんだろう......?







ラーメン屋






お好み焼屋

 お好み焼屋のことはよくわからないけども、ラーメン屋に関していえば確かに数年前からこういう体裁の看板の店がイヤに増えたと感じていた。私は勝手に「ネオ和風」と呼んでいた忌み嫌っていた。(^O^) だって、経験的においしくない店が多いんだもん。って、......そうか、そういうことかリリス。全部お前たちのシワザだったのか。

 こういう看板の店はチェーン店っぽい店が多く、豚骨、特に関西ライト豚骨というか、軽めの豚骨ラーメンの店が多かった。そしてこのスープが一番「ラーメン」っぽさが出て、原価が安くて安定した味にできて御飯と一緒に食べてもらえて......というロードサイド店に合っている。いやまあこれまでの経験からの漠然としたイメージだけどね。(最近は増えすぎていろいろある)

 それぞれ全然違うコンサルさんなのに、出来上がる看板や貼紙がほとんど同じというのは興味深い。

 つまりはこれが「売れる看板/貼紙」ということなんだろう。

 前述通り、私はこの手の看板や貼紙をむしろ「ダメ店」フラグと感じているのだけども、このコンサルは「繁盛店のPOP」として紹介している。そしてこれを導入する店も少なからず。この辺りがラヲタと非ラヲタとの違いなのだろうか。きっとそうなんだろうな。<ならいいじゃん。(^O^) <そうか

 なお、ラーメンコンサルのいう「繁盛店4つのPOP法則」は以下の通り。

  • 見やすい位置に貼る
    店頭では日本人男性の身長に合わせ床から153cmの場所に「目に訴える」ものを、カウンターやテーブルには「読ませるPOP」を。
  • おいしさを視覚的に伝える
    「目に訴えるPOP」は写真の場合は鮮明さと迫力、絵の場合は勢いと味がポイント。
  • 分かりやすい言葉で表現する
    「読ませるPOP」はおいしくて健康によいということを言葉でわかりやすく説明することが再来店率に大きな影響を与える。それはお客さま言葉でわかりやすいように。「多加水熟成」ではなく「当店の麺は、○○小麦に、通常の1.3倍もの○○水を加えて、○○時間じっくり熟成させた『多加水熟成』を使用しております」。
  • 自店の雰囲気を崩さない
    POPを貼ることで店の雰囲気を崩してしまえば逆効果。

 ......まあいろいろ突っ込みたいところはあるけどね。(^^;

 まあしかし、具体性こそが客に訴えるというのは真理だと思う。

突然食いたくなったものリスト:

  • マックフルーリーガトーマロン

本日のBGM:
別れ話は最後に /SOUTHERN ALL STARS






 先日のレビューが一部で非常に不評だった(^O^)ため、別視点からのレビューを。(^O^)

 2008/11にオープンしたという新店。
 この店の噂は耳に入っていて、一度は行っておこうかと思っていた店だった。

 この日は「足許を見つめ直す」とかいってラーメン仲間に無理矢理連れ出された。なんで「無理矢理」かというと、随分前に一度行ったことがある○○に行くと言うから。なんでそんな、ウマくないってわかってるものをカネ出して食わにゃならんのだ、ネタ性もないのに。prz
 何のトキメキもないこの選択に固執するメンバーを軽蔑しつつ、2店目を、1店目の近くにあってまだ行ったことのないこの店にしようよこの店ならいいよ、ということで何とか話がまとまり、○○と××をハシゴするという悲劇は回避することができた。

 案の定アレだった1店目を後にした我々は、一縷の希望を託しつつ天翔らーめんに向かったのだった......。



天翔らーめん@堺市中区

 テーブルに着くとまず、キムチとニンニクの入った小瓶が運ばれる。テーブルに置きっぱなしなのではなく、客がいない時は冷蔵庫に保管しているようだ。

 醤油つけ麺(200g)(¥700)を頼んだ。



醤油つけ麺@天翔らーめん

 具はチャーシュー、ネギ、きくらげ、メンマ。
 麺は太めのストレート......やや縮れている。
 つけ汁は醤油+魚介+鶏ガラ。

 盛り付けがきれい。ただ中秋の名月も間近だというこの時期にこの盛り付けは、ちょっと涼しすぎるかも。(^O^)

 つけ汁をすすってまず頭に浮かんだのが新福菜館。結構似ている味だと思う。醤油+魚介系独特のエゴ味も、何度も口にしている味だ。
 私は新福菜館は好きなんだけども、つけ麺にこれだとちょっと微妙かな。
 とにかく、かなり醤油が強い。
 麺の食感はそんなに悪くないが、どうもかん水臭さが強めに残ってしまう。これは天翔つけ麺(豚骨醤油)なら気にならないのかもしれないけども。
 薄切りのチャーシューはうまい。
 メンマはごま油の香りが心地よく、おいしい。ただつけ麺と一緒に食べると合わないなぁ。きくらげもつけ麺の具にする必要はないと思う。





 不味くはないのだけれど、ウマい!とも言い難い、なかなか難しいつけ麺だ。

 メンマやチャーシューの味や盛り付けや接客(食べ終わる頃を見計らってさっと割りスープを出してくれたり)を見ても、なかなか丁寧な仕事をしているのだと思う。

 何というのだろうか、力の入れどころなのかなあ。

 友人の食べていた鶏塩ラーメン(期間限定)なんかはその典型なんだと思う。
 柚子胡椒を使って、なかなか爽やかでいいのだけども、柚子胡椒がアクセントではなく味付けに使われているという感じ。しょっぱくてしょっぱくて。(^^;

 仕事の丁寧さが、全体のバランスに反映されてないんだよなあ。

 おそらく何かが足りないのではなく、何かが過剰なのだ。

 「なにかが足りないと思い、なにかを増やす。これが間違いのもとだった。足りないのではなく、よけいなものが多いのだ」

 と早川義夫も言っている。(^O^)

 絵画を描くように、一度数歩後ろに下がって全体を眺めてみたらどうだろう。
 きっともう一段上に行けると思うのだけどなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 笑い栗

本日のBGM:
Speed King /DEEP PURPLE






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 行ってきた。
 完璧だった。
 家族で経営しているらしい。
 父、母、娘。

 娘が、非常にかわいい。
 顔もかわいらしいが、立ち振る舞いがなおよろし。

 それ以上、何を望む?

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 1年半ほど前に一度行ったきり何度かフラれて足が遠ざかっていたが、久しぶりに行ってみた。



店構え@大吾郎商店

 ここは自家製麺の店で、店の一角(昔は座敷だったみたい)を潰して製麺スペースに充てている。そして真空ミキサーを導入している......といえばピンと来る人は来るだろうが、店主は熊五郎出身で、麺哲庄司氏の影響が大きい。大きい......というか、昔の庄司氏のレシピで作っているようだ。


「贈:麺哲」ののれん

 去年、麺屋棣鄂の新作麺として話題になったMTGも麺哲庄司氏の昔のレシピを元に作られていたが、こちらは製麺所なりの制限というかアレンジがある(名古屋コーチンは使っていないだろうし)ので、大吾郎商店の麺の方が少し「原MTG」というか、オリジナルに近い。
 前に来た時は数量限定というこってりつけ麺を食べた。確か結構おいしいと感じたはずだが、見事に忘れている。(^^;;
 1年半もたてば味も変わるだろうし私自身の感覚も変わる。初めて来る店のような気持ちでいいのだと思う。

 今回は食べたことのないレギュラーメニューのひやあつ(¥800)を頼んだ。



ひやあつ(¥800)@大吾郎商店

 具は玉子(1コ)、ネギ、メンマ、チャーシュー、鶏肉(地鶏?)。
 麺はやや太めのストレート。
 つけ汁は甘い。甘い。何がベースになっているかあまり判らなかった。醤油、酢、クレイジーソルトに感じてしまう香辛料の味も強い(単なる黒コショウかもしれない。あるいはドンパッチか(^O^))。


麺近影@@ひやあつ


つけ汁近影@@ひやあつ

 甘~~~~~~~~~い!

 というギャグはかなり古いけれど、あのギャグはもしかしたらこの店のためにあったんじゃないかというくらい、甘い。
 いや糖度計を持ってくれば他の店だってここより高いところはいくらでもあると思う。しかし体感糖度(^O^)ではここはトップクラスだろう。つまり他とのバランスが悪くて甘さが突出しているということ。
 前回の記憶にそこまで甘さの記憶がないのは、「こってり」だったからなのかなあ。きっと油とかがこれよりは多かったんだろう。

 私は甘めの味付けが嫌いではない、いやむしろ好きな方だし、それはどうも日本人一般に言える傾向でもあるようだ(中華料理の日本と中国での味の最大の違いは甘さらしい)。しかし別に日本人も、ご飯にデザートを食べているわけじゃない。
 それでもこういう料理がこれだけ甘いと、ちょっと困るよなあ。

 中野池袋大勝軒由来のつけ汁の味付けの基本要素は、酢、砂糖(水あめ)、油だと思う。スープの上にコクや旨味がほしくて油を入れる、油っぽさを中和するための酢、酢の酸っぱさを和らげるための砂糖。もちろんこれらがただ入っていればいいわけじゃなく、ちゃんとしたバランスを保ってこそ「ウマい」になるはず。
 大勝軒以降、同じような組み合わせの店はいくらでも出てきただろうけど、結局バランスがよかった店が残ったわけだ。組み合わせだけでは無理。



こうやって生き残ったのが大勝軒の味(^O^)
ウソですよ。精進あってこその繁盛


 なんというか、そういう長年の評価に堪えてきたバランスの妙というのを完全に軽視されちゃった気分。(^O^) 甘けりゃ喜ぶだろう、みたいな。
 いやきっとそんなことないんだろうとは思うよ。ほんとはいろいろ試行錯誤した結果だとは思うんだ。
 でもなあ。


ひやあつ(¥800)@大吾郎商店

 で、このプリプリしたスパゲッティのような麺は、このつけ汁で使うならもう少しモチモチ感がほしい(どちらかを変えるべきという話になればつけ汁の方を変えた方がいいと思うけど)。
 つけ汁と麺の一体感が感じられないというか、「つけ汁と麺」を同時に口に入れているだけ、という感じ。「つけ麺」ではなくね。
 真空ミキサーを使った麺がみんなこうなのかどうかは判らないけども、この特徴的なプリプリとした麺は、確かに麺としてはそれなりによくできているが、その分、合わせるつけ汁をかなり選ぶと思う。MTGの時も感じたが、正直、この麺に合うつけ汁はなかなかない。

 麺を評価する人はそれなりにウマいとは感じるのだと思う。
 あるいは他のメニューならいいのかもしれない。

 ただ、このひやあつのつけ汁はダメだと思う。
 こんな子供騙しのようなつけ汁は、麺もダメにする。

 あと、たまにこういう、玉子を1個丸ごと入れている店があるが、とても食べにくいので考えてもらいたいと思う。
 鶏肉はうまかった。

 この店でちょっと変わってるなと思ったのは、丼の出し方。
 複数人で行って同じつけ麺を注文した場合、たいていの店はつけ汁、麺のいずれか(たいていつけ汁)の丼をまず全員に出す。そしてそれが揃ったらもう片方を全員に出す。
 ところがこの店は、つけ汁と麺のセットで1人ずつ持ってきた。
 まあ別に構わないのだけども、この先がちょっと変わってる。
 その丼の置き方が、右につけ汁、左に麺(↑の写真と逆)なのだ。2人で行って2人ともこの置き方だったから、きっと決めてるんだと思う(サンプル数少なッ!(^O^))。しかし右利きの場合、つけ麺は↑の写真のように右に麺、左につけ汁という配置が食べやすい。もっと食べやすいのは、
 ○

 という配置だけどね。右手で右奥(そんな奥じゃなくていいけど)から麺をこちらに持ってきて、左手を添えたつけ汁につけて食べる。これが一番食べやすいと思う。もちろん左利きの人はこの逆。まさか店員は私たち2人ともが左利きだと思ったわけじゃなかろうし、もしそう思ったのだとしたらそれはそれで別の意味で考えなおさなくちゃいけないだろう。(^O^)
 まあこれも別に構わないんだけども、ただ変わってるなあ、と。

 以前「大阪のつけ麺店の魁」というエントリで紹介した北島秀一氏による「つけ麺の誕生とこれまで」では、大吾郎商店を「関西独自の工夫を加えたつけ麺」としてつけ麺史上に登場させているが、どこをどう「関西独自の工夫」としているのか、今となれば想像すべくもない。

 まぁこの年表は、少なくとも関西に関しては実体験というよりは伝聞で書いていると思われるので、ソースの信頼性の問題なのかもしれないけど。

大吾郎商店(食べログ)
http://r.tabelog.com/osaka/A2701/A270108/27007789/

突然食いたくなったものリスト:

  • キンキンに冷やしたカルピスウォーターに原液入れて飲む

本日のBGM:
栞のテーマ /SOUTHERN ALL STARS






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 3回フラれてやっと開いてるところを見た。(^O^)



光龍益@桜ノ宮

 雑誌とかの情報を信じて23:00まで開いてるなんて思っちゃいけないんだよこの店は。多くの場合、19時台には終了しちゃうようだ。仕込みの量は一定らしいから、雨だともうちょっと長く営業することはあるみたい。

「のんびりラーメンを作ろうと思ってこんな路地裏に作ったんですけどね」

 という店主貴志さんの希望に反して(?)繁盛店になってしまったため、こういうことになっている。



店構え@光龍益
この日も20:00前にはスープがなくなっていた。


 初めて行ったのに、メインのラーメンではなくつけ麺(¥800)を頼んだ。だって夏期限定で、今月いっぱいで終わりだっていうんだもん。

 ラーメンは目の前で作ってくれるらしいが、つけ麺は盛りつけたものを持ってきてくれた。



つけ麺(¥800)@光龍益

 具はチャーシュー、ネギ、メンマ、温泉玉子。
 麺は太平ストレート。
 スープは「とんぴととりの」というくらいで、鶏白湯。豚皮ってのは、コラーゲン云々とかなんだろうか。


麺近影@つけ麺


つけ汁近影@つけ麺

 ひゃああああ。
 久しぶりにたまらなくウマいつけ麺を食ったなあ。

 私は基本的には麺を中心に見るのだけども、こんなつけ汁を出されたらそれだけでノックアウトだ。
 これだけよく絡むのだし違う麺でももっといい選択肢があると思うが、そんなこたぁ小さな問題だ。......と思えるくらい。(^O^)





 同じ鶏白湯でも、弥七とも違うしみなとやとは比較にならない。食べた瞬間に頭に浮かんだのは大昔に食べたほうれんそうだけども、思い出しただけでこれも全然違う。
 魚粉とも無縁。(^O^)

 少し鶏独特の臭いが残りながらもそれが非常に心地いいというこの感覚には、たまらなく懐かしさを感じる。ただその記憶がラーメンやつけ麺のものなのかどうかすら思い出せない。(^^; 個性的ではあるけれど奇を衒った味ではないということだろう。いずれにせよこのトロミや風味や塩加減などがほぼ完璧に思え、ずびずびと(^O^)あっちゅーまに食べ進んでしまった。

 店名の如く、スープには丸鶏と豚の皮を使っているようだ。このトロミは豚の皮のゼラチン質ということなのかな。確かに脂っぽさは感じない。
 この店は肉を大きな塊を買ってそれを処理しているということなので、ひょっとしたら皮を剥ぐのも自分でやってるのかもしれない。(厨房にはたくさんの和包丁が置かれていた)

 麺は250gだそうで、「もう少しほしい」とも感じたが、でもつけ汁が結構重いしチャーシューがデカいので(^O^)麺のグラム数以上に腹はふくれる。300gくらいがちょうどいいかもしれない。大盛りにしたら結構お腹いっぱいという感じなんだろう。

 チャーシューは2種類ある。片方はつけ汁の中に初めから投入されていて、もう片方は麺と一緒に皿に盛りつけられている。つけ汁に初めから入ってる方のチャーシューがびっくりするくらい大きくてしかもウマい。あーたまらん。



ゴロンと入ってる。この大きさなのに全然パサついてない。うまい。

 メンマは地味だけどこのつけ汁にはこのクセのなさがいいのだと思う。
 やや大きめに刻ん青ネギがこれまたいいアクセントになっている。重めのつけ汁にいい感じで爽やかさを加える。これは弥七の玉ネギと同じような役割。ちょっと辛すぎるのもあったが、これも誤差の範囲だ。(^O^)
 温泉玉子はあんまり覚えてない。あってもなくてもよかったかもしれない。

 あと、すだちはどう使ったものか、なかなか迷う。
 1個分(半個×2)盛りつけられているけども、全部使うとかなり酸っぱいはず。
 一部の麺に直接(つけ汁にではなく)、半個分くらいをゆるめに絞るのがいいかなと思う。そのくらいだとかなりさっぱりとした、それまでとは全く違う面白い味になるはず。一般に、唐辛子にせよカレー粉(^O^)にせよ、つけ麺に使う調味料は麺に直接つけるというのが基本なんだよ。プロ推奨。(^O^)

 1つのつけ麺でいろんな楽しみ方ができるのはもとのつけ汁に力があるからだ。麺には全然印象がないが(^^;、気になっていないということはこのつけ汁を受け止める力はあったということだろう。

 この店はラーメンをサーブする時は空の丼を客の前に置き、丼を温めるところから盛り付けまでをそこでやってくれる。これはもともとの「1人で全て回せるように」と考えたシステムだが、パフォーマンスとしても面白い。

 残念ながらつけ麺ではそういうパフォーマンスはない。見たかったのだけども。
 で、私たち以外の最後の客がラーメンを頼んだので、それを見ようと思っていた。なのに......。
 私も一緒に行った友人もつけ麺をむさぼり食うのに夢中で、2/3くらい腹に入れるまで一切顔を上げなかった。
 ハッと気づいて視線をやった時には、その客はズルズルとラーメンをすすっていましたとさ。(^O^)

 で、これを食べるだけできっとラーメンもウマいんだろうと想像がつく。平麺というありがちな、それでいてベストと言えるほどでもない選択をしているところからも、つけ麺はこの店にとってはあくまでも余技なのだろう。

「うまいですねえ」

「ありがとうございます。でも、食べてらっしゃるのにこう言ってはナンですが、メインはこっち(ラーメン)ですから......」

 と、店主も言っている。

 先日の麺処凛やのつけ汁はメインであるラーメンの延長線上にあるようには思えなかったが、この店のつけ麺はあくまでもラーメンの延長線上にあることが想像できる。絶対にウマいはず。

 だから、絶対食うぞ。

光龍益(食べログ)
http://r.tabelog.com/osaka/A2703/A270304/27015801/

突然食いたくなったものリスト:

  • インデアンカレー

本日のBGM:
Tyrant /HEAVENS GATE

いかにもB級臭いジャケットで、こんなレコードからこんな素晴らしい音が出てくるなんて思いもよらなかったが。(^O^)




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 この日はさんざんで、かなり長距離を歩いて行った光龍益の殿様商売に撃沈され、泣きながらさらに京橋まで歩いた。
 たこてつのたこ焼きラーメンを振り切り、とりあえずまだ行ったことのない紀州和歌山ラーメンたかしを目指したが、近くに見慣れない新店を見つけてしまった。麺処 凛やという。

 で、悩んでしまった。
 どうしたもんか。
 どっちに入るべきか。

 両方行ったことがない。ただ、紀州和歌山ラーメンたかしはメニューの名前からしてあじゅち屋あたりと同じ「まっち棒」系統じゃないか思っている。そういう意味では(合ってるかどうかは別として)味の予測は立つ。一方麺処 凛やは全くデータなし。飛び込みは失敗するの原則はあるものの(^^;、歩き疲れて正常な判断力を失った私はこちらを選んでしまった。



店構え@凛や

 かなり新しい店で、外装、内装ともに仮営業っぽいというか、壁紙などほとんどいじらずに調度品だけ置いたという感じがする。何と言ったらいいのか、腰を据えて営業をする気がなさそうというか。まあしかし、これは単に店主の趣味や経済的問題ということかもしれない。
 ググってみると2009年4月開店というからかなり新しい。道理で知らないはずだ。

 この店のメインメニューは凛やラーメンという豚骨ラーメンのようだが、私はどうしてもつけ麺を頼んでしまう。メニュー表を見ると、つけ麺は「新メニュー」とある。ひょっとしたら「つけ麺もないとなあ」くらいの感覚で、後から開発したのかもしれない。少なくとも凛やラーメンよりは気合いが少ない(^O^)のは確実だと思うのだが、それでもつけ麺を頼んでしまう悲しい性だ。

 というわけで、つけ麺(¥750)の大盛(+¥100)を頼んだ。ちなみに標準で200g、大盛は300gとのこと。



つけ麺大盛り(¥850)@凛や

 麺は太平麺が2種類。片方がちぢれ麺、片方が全粒粉入りストレート。北海道産という説明がある。
 具はネギ、ナルト、チャーシュー、煮玉子(半分)、キノコ。
 つけ汁は豚骨魚介。魚粉と油大量。


麺近影@つけ麺大盛り(¥850)

 いやはや。
 飛び込みにウマい店なしというのは統計的にも妥当な話で、そりゃ世の中にそんなにウマい店はないのだから、適当に入ればその確率でこういう店に当たるというわけなんだわね。

 なんだこれ?



2種類の麺を使っている。
彩りだけのはずのナルトを切り損ないのまま出すところにプライドのなさがにじみ出る。


 麺はまあ、ヒドくはない。しかし味や香りは感じない。食感はそこそこいい。ただ、ほぼ同じ形状の麺(縮れ具合、全粒粉の有無、加水率が違うようだ)をあえて合わせる必要があるのかという疑問は大いに感じる。2種類を合わせることで出るメリットというのが、「2種類を合わせた」というアピールができること以外には感じられない。


つけ汁@つけ麺
油がかなり浮いている。


 この店のつけ麺を特徴づけるのは、つけ汁だ。
 流行の豚骨魚介。それの出来の悪いやつ。
 油がかなりたくさん浮かんでおり、そしてそれに負けないくらい大量の魚粉が投入されている。食ってる間ずっと口の中がザラついてるくらい。塩分も強い。

 説明書きによると、このつけ汁は

「自家製豚骨スープにカツオだしを合わせた濃厚なスープです」

 ということだ。

 何だよこの「自家製豚骨スープ」って。不自然な表現だ。たいていの店は麺はともかくスープは自家製だぞ。

 私が思うにこのつけ汁、既製品だ。

 麺が「北海道産」であることなどを合わせて考えると、これはおそらく某○山製麺あたりの業務用のつけ汁の素だろう。これは2パックセットで使うもので、片方にはスープを濃縮した「素」が入っており、もう片方には油が入っている。「素」をスープで延ばし、仕上げに油を浮かせて出来上がり。この延ばすスープを自分のところで作っているんだろう。だから無意識にこういう不自然な表現を使ってしまう。これさえ作っていれば「自家製豚骨スープにカツオだしを合わせた」と言っても嘘にはならないからね。
 おそらくはその業者からつけ汁と麺をセットで仕入れているのだと思う。
 それにラーメン用のスープを合わせて作っている。
 ちなみにこのつけ汁は魚粉があまりに大量に使われているため、カツオだしを合わせたかどうかなんて判らない仕上がりになっている。哀愁のtoo~to構文。

 どうやら最初の予測(この店はつけ麺にはあまり気合いを入れていない)は的中したようだ。
 ラーメンだけで開店したものだから、製麺所から「流行りのつけ麺もどうですか?」なんて提案でもされちゃったんだろうか。つけ麺からは「ついで」感が思いっきり伝わってくる。

 おそらくここの主力であるラーメンはつけ麺とは全く違うもののはずだ。麺もスープも。
 だからつけ麺でこの店を判断しては気の毒かもしれない。余技で量られても、と。
 確かにそれはそうなんだけど、こんなつけ麺を平気で出す人間が作っているラーメンに期待するだけ無駄という気はどうしてもしてしまう。

 この店、若い店主?の接客が非常によかったのよ。印象がとてもいい。
 そういう人がこんな客の舌をバカにしたようなシロモノを平気で出すんだから、正直、人間不信になってしまいそうだよ。

 あ、あと、チャーシュー焦げすぎじゃないかな。(^O^)

麺処 凛や(食べログ)
http://r.tabelog.com/osaka/A2701/A270107/27040170/

追記:

 つけ麺を始めた直後(2009/06)と思われるブログ記事(おおさか遊ブログさんの「麺処 凛や」)に掲載されている写真と比べると、具がちょっと変わっている。

 ヤングコーンがキノコ(何なんだろう?)に変わっているのは判りやすい。

 他にも、チャーシューが3枚から2枚になっている。ちゃんとしたものを使っていれば、チャーシューはかなりコストに影響するからなあ。

 しかしナルトの切り方があからさまに薄くなってるのには笑ってもうた。(^^;; どんだけ薄くなってるんだよ~。それでどれだけコストダウンできるんだよ~。



これとリンク先を比べていただければ。(^O^)

 なんか、イヤ~な想像ばかり浮かんでしまうよ。困ったもんだ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 鼓月の栗水甘

本日のBGM:
人間ポンプ /おかげ様ブラザーズ






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 播州には「播州ラーメン」と呼ばれるご当地ラーメンがある。
 彼の地では1950年代に播州織物が栄えたそうで、その工場に勤めていた女工さんを相手に豚骨、魚介、野菜スープで甘めの味付けをしたラーメンを出したのが発祥だそうだ。「女の子だから甘い物が好きだろう」と。(^O^)

 播州ラーメンで有名なのは西脇大橋ラーメンという店だそうで、ここが発祥の地という話も聞く。しかし私を案内してくれた地元の友人が「こっちの方がウマい」と案内してくれたのは、この闘竜ラーメンという店だった。



闘竜ラーメン@加東市

 店先には「遠藤コンス」という製麺所から贈られた暖簾がかけられている(「本場ラーメン」てぇのは謎だよなぁ(^O^))。遠藤コンスは播州ラーメンの必須要素の1つのようで、これを使ってないと播州ラーメンとしてはモグリみたいなもんだ、という話。で、「コンス」って何?と聞いてみたが、それはわからんとのこと。(^O^)

 店に入るとおばちゃん1人でやっている、カウンター8席ほどの何の変哲もないボロい店。(^O^) 明かりも暗い。

 大盛(¥700)を頼んだ。



ラーメン大盛り(¥700)@闘竜ラーメン

 具は青ネギ、もやし、チャーシュー。
 麺は普通の太さのややちぢれ麺。やわらかい。
 スープは豚骨、鶏ガラ、野菜の醤油。かなり甘い。




 いやー、うまいなあ。
 もともと甘い味付けが好きだというのもあるのだけども、これはバランス勝ち。かなり柔らかくて、ともすればそれだけで「アウト」と言われかねない麺なのにこの甘いスープとはピッタリ合っていて、これだからこそガツガツ行くぜ!という気分になる。これが普通の醤油ラーメンのスープだったり「ハリガネ」の麺だったらただマズいだけだ。浮いてる脂が香ばしくて、これがかなり食欲をそそる。
 普通なら邪魔にしかならないもやしも、このラーメンの中では必要な具としての存在感がある。チャーシューも何のヒネリもない(^O^)「昔ながらのラーメン屋のチャーシュー」なのに、なるほど、このラーメンの中ではちゃんと存在意義があり、そしてもちろんウマい。


麺近影@ラーメン大盛り

 大盛りはとても多いのに、ペロリといってしまった。

 ふと思い出したのは、京都・百万遍近くにある東京ラーメン
 たまにたまらなく食べたくなる、心休まる味だ。

 ただ、この味わいが播州ラーメン一般に言えることなのかこの店の特徴なのかは他を食べてない今の段階では区別のしようがない。

・食べログ
http://r.tabelog.com/hyogo/A2804/A280403/28021009/

突然食いたくなったものリスト:

  • くず餅

本日のBGM:
Melody /SOUTHERN ALL STARS






| | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0) | はてなブックマーク - 闘竜ラーメン@加東市
純情屋 綿麺
20日(日) どんたく 12:00~15:00
18:00~24:00
定休日
21日(月) 敬老の日 定休日 11:30~14:00
18:00~21:30
22日(火) 国民の祝日 12:00~15:00
18:00~26:00
11:30~14:00
18:00~21:30
23日(水) 秋分の日 12:00~15:00
18:00~24:00
休み
 
 青文字が通常と違うところ。他はいつもと同じ。  

 純情屋は2009/09/16にめでたく開店10周年を迎えた。

 いやー大したもんだ。

 味の天下一(現在は河内長野に移転)の後に出来てしばらく近づけなかったあの時から10年。

 「つけめん」なんて誰も知らなかった関西で、つけ麺をメインメニューに据え、「つけ麺の食べ方」の説明から入った店ですよ。(^O^)

 いやぁ、隔世の感ですな。

 忌野清志郎の『10年ゴム消し』という著書がある。このタイトルの由来は、「『10年ひと昔』と言うけれど、5昔くらいに感じるよね」ってところから、「10年ごむかし⇒「10年ゴム消し」なんだけども(^O^)、この業界はまさに「10年5昔」だ。どれだけの店が出てきては消えていっただろう。
 その中で10年。ようやった。







提灯から日除けのれんへ(^O^)

 この10年で暖簾分けの店が2軒(堺市中区新家町・淀屋橋)できて、淀屋橋の店はあっちゅーまに閉店したけど(^^;;、新家町は今でも順調に頑張ってる。

 痛恨の値上げも1度だけあった。
 かなり頑張ってたんだけど、やる時は凄いね。100円~200円という大胆な値上げ。(^O^)
 しかし面白いことに、値上げ以降、逆に客が増えたそうだ。タイミングの問題であってさすがに値上げの影響じゃないだろうけど、ツイてるよねえ。

 10年、おっちゃんは毎日麺を打ち続けている。
 そしてまだ全然解らないという。

 昔と全然変わってないけど、進化し続ける。
 さて、20周年に向かってごーーーー!!

 10周年記念Tシャツができた。今言えば売ってもらえるようだよ。(^O^)



プリントはバックのみでフロントなし
あんまりかっちょよくないかも(^O^)


 あるいは将来的にプレゼントの可能性もあるかも。かも。
 (判りにくいかもしれないけど、色はクリムゾン・レッド。楽天と同じ色)

 綿麺は「スープ割り」を廃止した。


スープ割りありません
手前の腕は奥さん(オーダー取り中)の細腕

 昨今のつけ麺ブームのおかげで「スープ割り」を頼むお客が急増し、それが原因で「スープがなくなったため閉店」という事態まで起こるようになってしまったという。まさに本末転倒。(^^;;;

 「つけ麺ブーム」でってことになると、きっと単に、

「つけ麺って、『スープ割り』ってのが出来るらしいねえ。一度やってみたかったんだよ」
「つけ麺食ったら『スープ割り』せな損やろ」

 なんて感じで、頼んではみるけど1口2口すするだけでほとんど残すような客も多いんだろう。となると、経済的な問題以前に精神的にクるだろうなあと思う。(^^;
 そしてそういうヤツがちょっとツウぶって、

「割り!」

 とか(うぷぷっ)一言だけ言って当然のように丼を差し出したりすると、かなり腹立つと思う。(^O^) この店だし。(^O^)(^O^)

綿麺だけではなく、多くの店では「スープ割り」は店内の貼紙でも告知しておらずあくまで「サービス」で行っている。だから「当然」のものじゃない。

 スープ割りがなくなるとなると、後でライス頼んで雑炊にするとか別の楽しみ方を考えなきゃなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • マルシンハンバーグをポン酢で

本日のBGM:
愛のフーガ /The Eccentric Opera

アニメ見たことない。でもいいなあ。




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 だいたい、純情屋の極太麺の最適の太さというのがわかってきたかなあ。

 確かにここは極太麺が売りではある。しかしあまり太すぎるとダメなんだよな。太けりゃいいってもんじゃない。

 切り歯14番で、その太さと同じか少し長いくらいの麺帯の厚さ。つまり断面が正方形か少し高さがある長方形になるくらいが一番うまいようだ。

 麺帯を厚くすればもっと「太い」麺はできるし、実際、よくそうなるんだけども(^O^)、麺のウマさで言えばこれよりも太いとどうしても欠点が出てしまう。

 太めだと8分茹でてもまだ芯が残ってしまう。じゃあ8分20秒とか9分にすればいいかといえば、そういうわけにもいかない。
 これだけ太い麺を芯がなくなるまで茹でると、今度は表面がのびてしまって食感が損なわれる。麺は口に入ってくる時、まず唇と舌でその表面を、奥歯で内部を味わうことになると思うが、芯が残ると内部を、残さないと表面の食感をそれぞれ犠牲にすることになる。
 つまり、芯がなくなるくらいの時にちゃんとした表面を保持できる最適の太さというのがあるはずなのだ。

 私は麺は味よりも食感を重視する方だ。しかし極太麺で芯が残っている麺はダメだ。昔はそんなに気にならなかったんだけども、これだけ食べてるとちょっと変わってきたというか。
 まず「麺は固くないとダメ」という姿勢がなくなった。(^O^)
 「麺は固めでないと」というのは、ラヲタさん共通の幻想(^O^)だけども、固いのとコシがあるのとは違う。
 氷水でゴワゴワに締めても噛みにくいだけで全然おいしくないのだ。この辺りがわかってきたというか。
 逆に言えばこういうゴワゴワを「コシ」だと思ってくれる人たちだと、店側は楽だろう。

 東京で極太のゴワゴワ麺を使ったつけ麺が流行っているけども、極太麺というインパクト、そして回転率を上げるためには極太麺といえども茹で時間は少ない方がいいわけで、この両立のために敢えて早めに茹であげたそのゴワゴワ麺を「新しい」と感じさせることが出来たからこその成功なのかな、と思ったりする。確かに今までになかった食感(極太麺では誰もやらなかったから)だし、しっかと「食べてる」感がある。中は「生」なわけだから香りはよくないと思うが、「濃厚豚骨魚介」であればそれは相殺されるだろう。むしろそうすることでより「ジャンク」色が強まる。......つけ麺・ラーメンというジャンルは、「ジャンク」という言葉がホメ言葉になり得るジャンルなのであって、極太麺のゴワゴワ麺は、これはこれで居場所を見つけたのかな、とは思う。
 ただ、私は好きになれない。麺は麺として味わいたい。

 ......と、麺についてなんかちょっと自分なりの見解ができたような気がしていた今日この頃。

 先日、正雀のとっかりへ行ってきた。1972年創業と言うからもう40年にもなろうという老舗だ。

 ここの麺を食ってみろと。
 そういうミッションを受けて(^O^)、初訪問してきた。

 で、この店の麺を食って、私はまた、全然わかってない自分に呆れ返ることになるわけですよ。加水率がどう、切り歯がどう、番手がどうってね。



とっかり@正雀の麺

 ここの麺、番手19番で加水率27%だって。

 に、にじゅうななぱーせんと?????

 九州ラーメン並だよ。

 番手19番と言えば、九州ラーメンのような細麺ではないけども、さほど太いわけでもない。

 しかし茹で上がりの姿を見れば、こりゃレッキとした太麺だ。
 ナニコレ? ふやけたの??
 いや、違う。

 食感はいい。決して伸びてない。ふやけてもない。九州ラーメンとは全然違う。
 こんな低加水麺でこんな食感が出るなんて。

 何すかこの麺???
 正直、わけわからん。

 こんな麺初めてだ。
 確かにこれは謎が深まるばかりだ。

 いや、加水率とかデータは知らないけど、食べた時の印象でちょっと思い出したのは東京荻窪の春木屋だろうか。少し似てるような気がしただけで、形状から味から全然違うけど。



春木屋@荻窪の麺

 結局、私ゃ何も知らんのだ。

 いやはやびっくり。

 で、これと「ちょっと計算してみた」や「【純情屋情報】サラダ麺はじめました」の後半で書いたり聞いたり考えたりしたことをまとめると、どうやら麺の太さを決定づけるのにはいろんな要素があると。

 まずはもちろん切刃。
 そして麺帯の厚さ。
 この2つが、製麺した時の生麺の断面のヨコとタテを決める。



切刃と麺帯の厚さの関係

 これに加えて、茹でる時に麺が水分を吸うことで太さが変わると。
 茹でるという行程は、(コメント欄でまんぼうさんが仰ったように)麺に水分を加える行程であるわけだ。
 一般的に、加水率の低い麺は水分を吸いやすく高い麺は水分を吸いにくい。低加水麺といえば九州の豚骨ラーメンの麺が代表的だが、九州ラーメンでは極細麺を使い茹で時間を短くして芯を残し、極細麺でその食感を楽しむ。この印象で語ると低加水麺の茹で時間は短いのではないかと思ってしまうが、これは九州ラーメンの楽しみ方が変則的なのであって(^O^)、もし同じ形状の麺を芯が残らないように茹で上げようとすると、低加水麺の方が多加水麺よりも時間がかかることになる。

(どうやらそうやって茹であげた麺は加水率の高低にかかわらず、出来上がり麺の[水分|小麦粉]比率はだいたい同じようなところに落ち着くようだ)

 ただこれも、小麦粉の質や圧延などの製麺行程で違いが出るようだ。
 また熟成も関係すると思う。

 だから切刃の番手が大きくても(細く切れる)、茹で上がりの麺が太くなることはある。
 水の吸い方というのは麺によって様々だ。

 そして茹で上がりの太さは食感にモロに影響する。

 麺は面白いねえ。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • 鶏の唐揚げ

本日のBGM:
Make-up Shadow /上原多香子
Make-up Shadow /井上陽水

陽水のオリジナルは1993年7月、上原多香子によるカバーは2003年3月というから、約10年後のカバーということになる。実はこの曲はもともと女性用に書いたもので、それがボツになったから自分でリリースしたという陽水のインタビューを読んだ記憶がある。ということは実は上原多香子による歌唱の方が、陽水が想定していた「完成形」には近いのかもしれない。......ただ、スタジオ盤はともかく実際の演奏では上原多香子の歌唱力はちょっとアレだねえ(↓のYouTube見たらわかる)。(^O^) ま、いずれにせよいい曲だ。




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 今年の1月以来。
 御無沙汰している間に自家製麺に切り替えており、これは是非行ってみないとと思っていたのに、それっきりになっていた。
 私の中ではかなりウマい店という認識で、先日、友人KR氏から「醤油ラーメンならどこがうまい?」と聞かれた時も、

一信はもうないしなぁ......。とっかりカドヤ食堂かなあ」

 などと答えた。(とっかりはつい先日初めて行ったばかりなんだけど、うまかったなあ)

 ところが後日、そのKR氏からメールが来て、「カドヤ食堂に行ったけど、全然ダメだった」と......。

 まさかそんなことはあるまいバカ舌め~(^O^)と言って笑ったが、確かに私自身しばらく行ってないし、その間に自家製麺への切り替えという大きな転換もあったのだから、そこで何らかの変化があっても不思議ではない。これはやっぱり自分で確かめておかないとね。

 というわけで、久しぶりに行ってみた。

 10分ほど行列して店に入れた。相変わらずの人気店だ。厨房に橘氏の姿はなく、若い2人の兄ちゃんとホールの女性が店を回していた。
 KR氏は中華そば、私はつけそば(¥850)を頼んだ。



つけそば(¥850)@カドヤ食堂

 具はチャーシュー、ネギ、ナルト、穂先メンマ。
 つけ汁は鶏ガラ豚骨(訂正:豚ウデ肉)醤油。結構魚介が前に出ている。酸味、甘味が強い。唐辛子で辛味もある。油多め。
 麺は太平ストレート。

 ここのチャーシューはほんとたまらんなあ。プラチナポーク万歳! \(^O^)/
 つけ汁は「つけ麺の元祖・大勝軒以来、つけ麺はこういうものでしょ」という声が聞こえてきそうだ。前回食べた時(自家製麺やる前)からさほど変わっているわけではなさそうだ。ただ、前回よりも魚介系由来っぽいエゴみがあるようにも思った。柑橘系の後味は、柚子のカケラとか入ってるのかな。

 しかし自家製麺になったという麺は確かに前に比べて随分と変わったように思う。
 製麺所(千葉製粉製?だったか)時代の麺は、全粒粉入りの、結構加水が高いツルツルした、しかし太さにバリエーションを持たせた変わった麺という印象だったが、現在は全粒粉を使わない、結構タテヨコ比の大きなエッジのはっきりしたオーソドックスな形状的の平麺になっている。
 茹で具合も抜群で食感もよく、麺そのものはそれなりによくできている。



以前の麺


現在の麺

 ただ、残念なことに、前に使っていた麺の方がこのつけ汁には合っていると思う。
 ここも塩元帥も、あるいは他の店でもそうなんだけども、最近、つけ麺に平麺を合わせたがるところが多い。
 塩元帥なんて、最初は丸麺だったのを途中から平麺に切り替えた。平麺は結構評判がいいらしい。私は丸麺の時の方が圧倒的にウマかったと思うんだけどなあ。
(訂正:塩元帥の前の麺は中太麺で、丸麺じゃないです。何を勘違いしていてこう書いたのか。(^^; 中太麺の時は16番。現在は10番で平麺)

 平麺って、食べ始めの印象はいいと思うんだ。ちょっと歯応えが目新しく感じられるから一瞬新鮮で、2口3口の勝負なら結構うまい。ただそれ以降は丸麺に比べて歯応えが単調で、ずっと麺の食感を楽しむのは難しい。その意味では私の中の平麺の印象は塩の濃い塩ラーメンに似ている。最初の数口がベストであって、食べ終わりまでその嬉しさが持続しないという。
 この手の平麺って案外、扱いが難しいんだよなあ。麺自体は面白いのにあまり活かせる使い方がない。塩ラーメンや和え麺には合うと思うんだけど、他はなかなか難しい(もっとコシが強ければ喜多方ラーメンみたいな方向もあるのだろうけども)。そういえばこの店は現在和え麺を出しているはずで、それはどの麺を使ってるのかなぁ? ......とにかく平麺はつけ麺にもあんまり合わない。合いそうに見えちゃうけど、そのへんが罠だ。よっぽどしっかりした麺とそれを受けるスープがないと、最初はよくてもすぐに飽きてしまう(前の麺の時はそれがちゃんとできていたと思う)。しかし多くの店がこの罠にあっさり引っかかっているんじゃないかな。最近のつけ麺ブームの中でつけ麺の麺として平麺を選ぶ店が増えているのは、ちょっと残念に思ってる。

 是非、平麺の呪縛から抜け出してほしい。
 いえ、極める方に行ってもいいんですけど。

 KR氏の食べていたラーメンを数口食べさせてもらった。
 横からもらっただけなのであまり大きく言えないが、こちらはつけそば以上に残念に思った。極細麺は面白い。ただこれも、まだこの麺を中心としたバランスは確立できていないと思う。
 勝手な想像ながら、ひょっとしたら橘氏はこの麺に惚れてしまったのじゃなかろうか。惚れると客観的に見られない。そういう意味での「惚れる」。
 つけそばよりもこちらの方がスープが変わったように感じた。麺に合わせる形で変えたのかなぁ? 真相はよく判らない。魚介系がずいぶん前に出ているという印象(カドヤ食堂の組み立ては、中華そばつけそばも随分東京風だよね。ナルトを使ってることからもかなり意識しているのだと思う)。
 でもこの麺を活かすのはこのスープじゃないと思う。
(数口食っただけなので大勘違いの可能性もあります)

 ......中華そばにせよつけそばにせよ、自家製麺になって、現在は試行錯誤の段階だと思う。

 まだ半年だもん。

 きっと橘氏はこれらを完成形だと思ってはいないだろう。麺そのものも、全体のバランスも。
 正直、中華そばつけそばも、今より製麺所から買ってた頃の方が旨いと思う。喩えば昔90点だとしたら、現在は60点。じゃあ製麺所から買い続けていればよかったのか?といえば、それが店主の志だろう。90点のままでずっと行くのか、90点よりも91点、91点よりも92点......を目指すのか。後者だからこそ、自家製麺に切り替えたのだと思う。となれば数年は試行錯誤が必要で、なら今60点でもそれはある意味当たり前のことだ。製麺は難しい。将来の100点のために現在の60点は必要なのだ。(100点、90点、60点などの点数は喩えなので真に受けないように)

 この日の前後はそれまでの夏の暑さが一変し、Tシャツでは肌寒く感じるくらい気温の変化があった。ひょっとしたら今回の麺はその影響があったのかもしれない。1~2月頃から自家製麺を始めたそうだから、この季節の変わり目の変化は初めての経験のはずで、「たまたま」今回のような麺だったという可能性もある。
 つい先日(2009/09/08)の毎日新聞に京都の製麺所・麺屋棣鄂の記事が載っており、そこに「『自家製麺だからすべておいしい』ということにはならない」との文言がある。何をしゃらくさいと思いつつ(^O^)、それは真実だとも思う。少なくとも経験に差があるなら。「経験」というのはたくさんの要素を含むけども、「(気候その他の)変化に対応する」という部分はプロとしてかなり大きなアドバンテージだろう。これはやっぱり数をこなさないと。

 というわけでカドヤ食堂は自家製麺という新たなステージで1から進化している最中であると、私はそう納得した。

 KR氏はバカ舌ではなかったというのは癪に障るが。(^O^)

 相変わらず行列もできているし、実際には多くのお客さんの支持を得ているのだと思う。だからこの私の感想も全く的外れなのかもしれないんだけどね。

突然食いたくなったものリスト:

  • くるみ餅

本日のBGM:
Technopolis /YELLOW MAGIC ORCHESTRA
東京ワッショイ /遠藤賢司
東京物語 /近田春夫&ハルヲフォン

『SOLID STATE SURVIVOR』が1979年、『東京ワッショイ』と『電撃的東京』が1978年の発売。高度成長期から安定成長期に入り、「世界の中の日本/日本の中の東京」に対する日本人による自意識に変化が起こってきた......ということか。......とか。(^O^)




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 ぴあ、エルマガジン(Meets)が近々ラーメン本(Meetsは『めんライフ』かな?)を出すらしい。

 現在、広告を出す店を集めている模様。

| , | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0) | はてなブックマーク - 麺本が2冊出るらしい

 『ラーメン店繁盛BOOK 第8集』(旭屋出版MOOK)という本に、北島秀一氏というフードライターが「全国のラーメン店に見る つけ麺の可能性」という記事を寄せている。

 つけ麺の歴史からその細分化について書かれていて、なかなか興味深い。
 その知識はほとんど東京のもので他の地域への言及はかなり弱いのだけども、まぁつけ麺というのは(北島氏の記事によると)東京(と広島)で発祥し、東京種が東京で2000年代に急速に発展⇒全国へ広がりつつあるという認識なので、東京中心になるのは当然といえば当然だろう。

 その記事の中に「つけ麺の誕生とこれまで」と題した年表が付されており、同じく同記事に付されているつけ麺チャート表と共に力作で楽しい。

〈つけ麺創生期〉
1955年頃 「中野大勝軒」にて山岸一雄氏がまかないでつけ麺の原型を発案。お客にも提供し始める。
1950年代中頃 広島「新華園」にて「冷麺」の名称で激辛つけ麺を提供。
1961年 山岸一雄氏が「東池袋大勝軒」を開店。「特製もりそば」を提供開始。
1973年 チェーン店「つけ麺大王」創業。「つけ麺」の名称はこれが初めてではないかと思われる。
1970年代後半 ハウス食品によりインスタント麺の「つけ麺」が発売。「つけ麺」の名称が全国に広がる。
「丸長グループ」(*1)の一部の店舗で大勝軒から伝授されたつけ麺を提供し始める。
1990年代頃まで 丸長グループ、および東池袋大勝軒出身者(サニー、北習大勝軒、麺屋ごとう等)にてつけ麺は名物メニューとして提供されるが、他の店にはほとんど広がらなかった。
〈つけ麺定着期〉
1995年 高田馬場「べんてん」創業。中華料理店としてオープンしたが、その後店主が大好きだった東池袋大勝軒風の「つけ麺」を中心としたラーメン専門店に。その大ボリュームと相まって一躍人気となる。
1996年 中野「青葉」創業。ダブルスープで一世を風靡した同店だが、同時につけ麺も人気メニューに。
丸長・大勝軒以外のラーメン専門店でつけ麺が人気になったもっとも最初の事例の一つ。
同時期、中野の人気店「香門」でもつけ麺を提供。「麺屋武蔵」も96年創業後早い時期につけ麺を開始。
ラーメン店主やファンの間ではつけ麺の認知度が上がっていき、メニューに採用する店も徐々に増え始める。
1990年代後半 「純情屋」「つる麺」など大阪でもつけ麺を出す店が登場し始める。
首都圏ではいわゆる「青葉インスパイア」各店が出現。つけ麺人気が徐々に高まってくる。
〈つけ麺発展期〉
2000年 川越「頑者」創業。魚粉を使ったインパクトの強いつけ麺で、その後の濃厚つけ麺の端緒を開く。
2001年 兵庫県「西宮大勝軒」出店。関西でのつけ麺普及のきっかけになる。
2005年 大崎「六厘舎」開店。更に推し進めた濃厚スープに魚粉のつけ汁と、極太麺の組み合わせ。インパクト重視つけ麺の集大成のような存在。
2005~2006年 「玉五郎」「大吾郎商店」(#1)など、関西独自の工夫を加えたつけ麺が登場し始める。
2008年 田町「丸」、川崎「玉」など、油の濃厚さに頼らないトロミを使った新しいタイプのつけ麺が現れ始める。

*1「丸長」グループ
戦後まもなく成立した長野県出身のラーメン店グループ。「東池袋大勝軒」店主・山岸氏もこの一人。
#1(引用者注)「玉五郎」「大吾郎商店」
原文では「玉五朗」「大吾朗商店」と誤記。

 なるほど、「つけ麺」の名称も全国発売のインスタント麺で広まったわけだ。やっぱりCMで一気に定着ってパターンは多いんだなあ。「ラーメン」⇒日清食品(チキンラーメン)、「つけ麺」⇒ハウス食品 ということなのね。

 しかし私の心を惹いたのは1990年代後半の大阪。

「純情屋」「つる麺」など大阪でもつけ麺を出す店が登場し始める

 とな。(^O^)

 うーむ。

 これ、まさかあのエントリ(「南大阪のつけ麺、夢のコラボっっっ!」)を見たのでは......?
 いやまあこれはその通りなんだけど、この2つを関西のつけ麺の嚆矢としてまとめて挙げているのはネット上ではうちだけなので。
 本文の方でもこのエントリの記述と同じようなことが書かれてたしなあ。

 ま、自意識過剰だろう。自意識過剰で何が悪い。ふーんだ。(^O^)
 いやいいんだけどね。どっちでも。

参考:



ラーメン つけめん 純情屋


つけめん 油そば専門店 つる麺
店頭写真を残してないので......。


 看板に「つけめん」の文字を掲げたのも、関西ではこの2店がかなり早かった。「油そば」となると、つる麺はさらに最先端に近いと思う。

※ここで出てくるつる麺というのは1995年に鶴橋で開店し、その後瓢箪山に移転して2004年に閉店した店のことで、鶴見にあるつるめんとは無関係。

純情屋は1999年開店。

突然食いたくなったものリスト:

  • メロンパン

本日のBGM:
Kiss Of Fire /EZO






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 最近、いい新店に巡り会ってない。

 うまい店を再訪することはよくあるけども、一度書いたら次からはその繰り返しになるだけだから、再訪以降の店はよほどのことがないと面白くないから新たに書く気にならない。(最近のいくつかの店の新メニューについては何か書くかもしれないけど......)

 で、今回もまたネガティブな評価の話になって申し訳ない。

 これは別に私がことさらに「辛口」とかいうわけじゃなく、たまたまあまりいい評価ではない新店が重なったと思っていただけたら。

 ......ただ、ほめる店はやっぱりほめとかなくちゃいけないとは思ってるんだ。ネガティブ評価だけなら誰でもできるわけで。
 よくあるよね。人の好みにケチだけつけて、「だったらアンタのオススメは?」って聞かれて何も答えないってパターン。自分の方がケチつけられるのが嫌だから。
 そういうのは嫌なので、ほめる店もちゃんと書こうとは思ってる。

 ただ、今回はネガティブ。勘弁して。m(_ _)m

 先日来、黒猫亭さんのところでも化調についての話をしているが、タイミングよくというとか何というか、化調とラーメン店についてなかなか考えさせる店に巡り会ってしまったので、その店について書こうと思う。

 ただ、今回の店は家族経営であとがないような雰囲気もあるし、できれば潰れずに方向転換して頑張ってもらいたいので、店名は出さないでおく。

 この店の一番目立つ特徴は、「健康」に気を使い、無化調を標榜しているということ。店先でも大きな貼紙で「無化調ラーメン」を謳っている。

 店内には

・国産品使用、輸入品の場合でも安心・安全なもののみ使用
・レトルト食品は排する
・全て店で仕込む
・合成調味料・合成保存料・着色料一切不使用

 といった「約束」が掲げられ、さらに自店のラーメンについてこんな解説をしている。

......当店のラーメンは和風の豚骨ラーメンでございます。化学調味料は使用せず料亭で使われる昆布、鰹、煮干しでだしを取りそこに豚骨と鶏がら、野菜を加えて20時間以上強火にて煮込んでおります。背脂による油分は白濁スープの中に含まれるものになるよう極力抑えております。のどごしがさっぱりして味わい深くなお且つ豚骨の味がきいて食べ応えのあるものに仕上げております。巷に溢れているような油ぎってこてこてで、化学調味料をいっぱい使った胸やけするような豚骨ラーメンとはわけが違います。まさに健康ラーメンといえるものでございます。1度目はさっぱりしていると感じられるかわかりませんが2度目になるとその良さが解って頂けると思います。......

 「巷に溢れているような油ぎってこてこてで、化学調味料をいっぱい使った胸やけするような豚骨ラーメンとはわけが違います」という長ったらしい文章に、店主の想いが乗っかっているのだろう。

 しかし、だ。

 しかし。

 申し訳ないが、言わせてもらう。この店主はラーメンをナメている。

 「無化調」ラーメンに分があるとしたら、それは「味」のみならず客の立場に立った選択が行われそうだという蓋然性にある(もちろん化調使用の店が客の立場になっていないという意味ではない)。私自身は化調の健康への影響については懐疑的ではあるけれど、店主がそう思っていることについて悪いとは思わない。店主がそう思っていて、あえて無化調ラーメンを標榜するということはきっとそれなりの努力をしているだろうと思わせるし、何か選択をする際に「客の体」を優先する選択がなされそうだという期待まで抱かせる。

 ところがこの店は「想い」だけが独走してしまい、「無化調」を標榜するからにはそれなりに要求されるはずの努力がどうにも足りないように思う。「ムカチョー」は魔法の呪文じゃないぞ。

 この店ではラーメンとつけ麺を食べた。煮玉子やチャーシューなど個々のパーツを見れば普通以上においしいと感じる部分もあるのに、いかんせんつけ麺、ラーメンとしてはダメなので困る。特にラーメンはヒドい。

 スープは「化学調味料は使用せず料亭で使われる昆布、鰹、煮干しでだしを取りそこに豚骨と鶏がら、野菜を加えて20時間以上強火にて煮込んで」いるそうだが、輪郭の見えないぼやっとした味になっている。これがいいか悪いかはわからないが、正直、あまりウマいとは思わない。
 黒猫亭さんのところで摂津国人さんが言っていた表現を借りると、化調には味を「キメル」効果がある。これは確かにそう。だから化調を使う店はこの部分はあっさりとキメルことができるが、無化調というのならそれとは別のきめ方で仕上げなくてはならないはずだ。しかしこの味は、単に「化調を使うはずのラーメンに化調を入れなかったラーメン」にしか感じられないのだ。おそらくは野菜なんかを入れるのが悪いんじゃないかと思うが、こればかりはプロじゃないしよくわからない。

 いずれにせよ、「無化調」だけで味がよくなると思ったら正反対の大間違いで、むしろかなりシビアな味の検討が必要なはずだ。それをスポイルしているように思える。
 それは化調使用のラーメンを「油ぎってこてこてで、化学調味料をいっぱい使った胸やけするような豚骨ラーメン」だと認識している点でもわかる。この認識なら、化調と油を入れなければウマくなると思っても不思議じゃない。

 このあたりが「無化調」を謳うラーメン+売れないラーメンの1つの典型じゃないかと思う。
 もちろん同じ「無化調」でも、それなりの戦略と自信の味で勝負している店はたくさんあるわけで、これはあくまでもたくさんある中の1つの悪い典型に過ぎないのだけども。

 で、こういう「無化調ならウマー」みたいな認識の店がどういうことに陥るか。

 今までスープのことを書いてきたが、このラーメンで一番インパクトがあり、そしてこの店の問題点を象徴するのは、実は麺だ。

 食べた瞬間から、キョーレツなアンモニア臭がする。

 きっと化調よりもこっちの方が体に悪い。(^O^)
 たまたまだろうと思ったが、以前この店に来たことがある友人は前もそうだったという。替玉もそうだった。

 うへえ。

 アンモニア臭の原因にはいろんなものがあるそうだ。麺の材料、保存状態、そして茹で湯の状態など。

 なんかね、渋研Xさんのところ(「オーガニックと栄養価と安全性:わかっていないのは誰か【追記あり】」)で見た、「無農薬を謳うために農薬に指定されていないストリキニーネを使う」みたいな話と同じものを感じる。本末転倒。ウマいものを食わせたいのか自己満足を食わせたいのか。

※ちょっと誤解を生む書き方だったかも。無化調とアンモニア臭には直接の因果関係はないです。

 アンモニア臭の麺というのは、品質管理の敗北だ。

 「無化調」を謳うのはいい。その合理性はともかくこういうものは結局は「想い」なのだから、どんな道を通ってでも「すべてはお客様の『うまい!』のために」というゴールに向かっていれば、客としてはいいのだ。
 しかし「無化調」にあぐらをかいて(本人はそんなつもりはないのだろうが)、それが自動的に『うまい』に結びつくと考えそれ以上の努力がないがしろにされるなら、それは「化調を入れまくって胸焼けするラーメンを作ってる手抜き店」とどう違うのか。
 たとえ化調を使ったラーメン屋だって、たいていの店は客の『うまい』に真剣に向き合っている。この店は「無化調」にすること以外、何をしたのだろう。真剣に味と客の健康を考えている店がアンモニア臭のする麺を平気で出せるだろうか。直前に味見さえしていない、あるいはしていても「これでいい」と思っているということだろう。

 これがこの店主がラーメンをナメている、と書いた理由だ。
 この店の主人はそれまで10年間うどん店をやっていたそうだ。うどん店から見ればラーメンはそんなにスキだらけの商売に見えるのだろうか。
 こういう姿勢は他の店の努力への侮辱でもある。

 なのに「営業努力」はしようとする。
 この店には店主とタレントとの対談が載ったという雑誌が紹介されている。『KANSAI Walker』に紹介されたとも。

 これもアレだ。

 『KANSAI Walker』が単なる有料ワクってのはまあどこでもやってると言えばそうだから、まぁこのくらいはするだろうと思う。

 しかし前者はなぁ。
 これ、突然店に「地元密着で頑張ってらっしゃるお店を紹介したいので、タレント連れて取材に伺いたいんですが~」なんて電話営業があって、喜んでよく聞いてみたら「取材協力費」なんて名目でカネを取られるというありがちな話だ。宣伝のためにはいくらか払ってでも......という新店の弱みを上手く突いた形を変えた広告営業(この雑誌はそういうやり方で結構有名)だけど、そうか、引っかかっちゃったかぁ。
 インタビューに来たタレントの名前を出して「○○さんもそのうまさにうなった『本当に旨い』」とか書いてるのが何ともうら寂しい。

 ここまで典型的なダメな店というのもそうはない。

 こういうところでカネを失うよりは、しっかりと自分が作ってるものに向き合うべきだと思う。
 この店も、きっと1つ解ってくれればまだ何とかなる可能性は残されていると思うんだ。全部自前の厨房で仕込みを行っているのなら、志さえあればそれをできるチャンスは毎日ある。チャーシューや煮玉子はそこそこウマい。立地だって悪くない。努力の方向が見当違いというだけ......と思いたい。楽観的すぎるだろうか。

 ちゃんとした「味」は、胡散臭い雑誌よりよっぽど集客効果があるんだよ。

「無化調だから味はそこそこでいい」なんて考えてたら、客なんてつくわけない。健康だろうがチャーシューがウマかろうが、ラーメンがマズいラーメン屋は潰れる。その前に気づいてほしい。奥さんも息子も頑張ってるんだから。

 頼むよ。

 問題の1つは、この店主の「ラーメン観」があまりに古いことだ。

 この店、おそらく麺は製麺所から買っている。自家製でやっているのなら普通アンモニア臭のする麺なんて出すはずがないので。

 ところが上記「約束」には「全て店で仕込む」と明記されている。きっと事実と違うことを書いているという認識はないのだろう。ラーメン屋は「麺以外」を作り、麺はスープに合ったものを製麺所から買う......これが10年前の大阪の常識だった。つまりこの店主の認識は10年前のものなのだ。10年間うどんをやってきて、それまでに培ったラーメン観をアップデートすることなくこの世界に入ってきたということだろう。

 この辺りにも「ナメている」所以がある。

 せひ一度、猛勉強をしてもらいたい。今の繁盛店を食べ歩いて、そして必要であれば誰かに教えを乞うてほしい。これは奥さんと息子さんのためにも。

 その上で「無化調」でやるならそれはそれでいい。ただ現状は、あなたがやっている「無化調」標榜は、8万円出して雑誌に載せてもらってハクがついたと思っている程度の「軽さ」しかない。

 自分で食って「ウマくてたまらん。しかも健康的!」と思うラーメンこそを、是非目指してほしい。

 
☆ この世の良いものは、法律で禁じられているか、不道徳であるか、食べると太る。

── バルドの公準。『マーフィーの法則』より。
 

突然食いたくなったものリスト:

  • 麺野郎の丼

本日のBGM:
Warp 7 /SCANNER






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 つけ麺の激戦区、天六附近のニューカマー。(^O^)





 この激戦区に敢えて出店というのだから、少し期待してしまう。

 新味つけめん200g(¥750)を食べた。





新味つけめん(¥750)@永田屋

 具はネギ、煮玉子、チャーシュー。全てつけ汁の中に入っている。
 麺は中太ストレート。
 つけ汁は......鶏ガラスープだそうだ。そこに真っ黒な「マー油」が結構多めに浮かべられている。


麺@新味つけめん

 丸断面のこの麺は、ちょっと懐かしさを感じる。びっくりラーメン一番が使ってた麺を太くした感じ。悪い意味じゃない。これはこれで、麺としてそれなりに存在価値があると思う。どういう部分がこの特徴を出してるんだろうなあ。かん水臭だろうか。でも悪くないと思うよ。

 煮玉子、チャーシューはそこそこいい。特にチャーシューのトロトロ具合と味はなかなか。ただ、できればこれは単体で食べたい。最初からつけ汁に入っているので煮玉子もチャーシューもマー油の味と香りに負けてしまって死んでる。

 しかしこのつけ麺の一番の特徴は、つけ汁だ。



つけ汁@新味つけめん

 ルックスはカレーうどんのようだが、味はもちろん全然違う。そして濃度もかなり高くドロドロしている。

 うーん。

 何だこれ?

 確かにマー油が多すぎてやりすぎだとか、そういう表面的な感想は浮かぶんだけども。

 こんなの初めてだ。

 説明書きに書かれているとおり、鶏ガラベースのスープであることは間違いないだろう。しかし、何だろな、これ。ほんと今までにない不思議な味。
 このドロドロはモミジだろうか。若干片栗粉でも使ってるんじゃないかと思うくらい。

 何なんだろうなあ。

 例えると......、チャーハンについてくるスープというか、袋物のラーメンを半分残して1時間置いたようなというか......。

 いや、違うなあ。
 とにかく初めてすぎて。

 ......唐突だが、「否定神学」って知ってるだろうか?
 神は人智を超えているが故に、言葉では表せない。言葉で「神は○○である」(例えば「善」であるとか)と言ってしまえば、神を人間が認識できる範囲の「善」に閉じこめることになる。つまり神は肯定の言葉では表せず、常に「神は○○ではない」という否定の形でしか示すことはできない、という神学なのだけども。

 なんかね、そういう感じよ。(^O^) <ナニイッテンダ(^^;

 ウマいのか? 否。
 マズいのか? 否。
 普通なのか? 否。

 あまりに食べたことのない味なので、ウマいマズいの価値判断が私にはできない。
 一緒に言った友人は「不愉快な味」と断言したが、私にはそんな断言をするだけの経験が、ない。

「お前の世界は狭い!」と張り倒された気分。

 よくわからんのだ。ほんと。

 ウマい人はたまらんかもしれん。
 マズい人はこの上なく罵倒するかもしれん。
 普通の人はこれを食ったことすら忘れるかもしれん。

 ただ、私は畏れ多くてもう行けない。

突然食いたくなったものリスト:

  • やきそば

本日のBGM:
Return to Myself /浜田麻里






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※訂正アリ。
加水率34%なら別に「低加水麺」なんていわない。初めは気にしてたのに、途中から「多加水麺」との対照としてつい「低加水麺」と言っちゃった。


 以前の「Let's 導入 つけ麺!(加筆アリ)」というエントリの中で、コンサルが「つけ麺は約400g(ボイル後)が標準になっている」としているって話を書いた。

 でも普通、ボイル後の麺の重さなんか量ることなどないよね。
 たいていは生麺を秤にかけて、それを茹で湯に投入し、茹で上がったら丼(つけ麺なら水洗いを行う場所)に直行するわけで、そこに秤を入れる余地もなければ理由もない。
 だから普通、「つけ麺(○○g)」と書いてある場合は生麺(つまり茹で)の重さだ。必ずとは限らないけど。

 で、ちょっと疑問になった。

 結局、麺はどのくらい水を吸収するもんなんだ?

「低加水麺は水をよく吸って、多加水麺は比較的水を吸わない」

 というのはよく言われる。だから低加水麺は茹で時間が短く、てことはもちろん伸びやすい。九州の豚骨ラーメンのあの細い麺なんかがそう。伸びちゃうから大盛りではなく替玉で食べる。多加水麺はその逆。

 ......みたいなことは知ってるけども、じゃあ具体的にどのくらい水を吸うのかってのは実は想像もついてなかったのよ。

 で、加水率の違う2種類の麺を出している店で頼んで量ってもらった。

茹で前
茹で上がり 重量比
細麺(加水率34%)
150g
263g 175%
太麺(加水率45%)
300g
480g 160%

 なるほど、つまり普通麺(加水率34%)の方は生麺の75%、多加水麺(加水率45%)は生麺の60%の水を「茹で」の過程で吸うのだと。
 元の重さの1.6倍~1.75倍なら、結構な増え方のような気がする。
 もちろんこの数字はどんな麺でも当てはまることじゃないだろうけど。

 ついでに、普通麺、多加水麺を生麺で同重量だったとして、その中に小麦粉がどのくらい含まれているかを計算してみた。

生麺
生麺
中の
生麺
中の
小麦
茹で
上が
り麺
茹でる
時に吸
った水
生麺中
の水

茹でる時に
吸った水
茹で上がり麺
に対する
小麦粉
の割合
細麺(加水率34%)
100g
25g 75g 175g 75g 100g 42.6%
太麺(加水率45%)
100g
31g 69g 160g 60g 91g 43.1%
※加水率は分母が[小麦粉+水]ではなく[小麦粉]。

 茹で上がり麺に対する小麦粉の割合はあまり変わらないんだよねえ。

 なるほど。

 で?

 いやその。

突然食いたくなったものリスト:

  • 赤いきつね

本日のBGM:
SATORI Part 2 /FLOWER TRAVELLIN'BAND

シターラで聴きましたよ。ジョージ和田もかっちょええええ。




| | 個別ページ | コメント(14) | トラックバック(0) | はてなブックマーク - ちょっと計算してみた

 この店について書こうかどうか非常に迷ったが......。
 ひょっとしたら来年にはなくなってるかもしれないので。



あほいち@浪速区

 幹線道路に面してそこそこ目立ち、しかもコインパーキングの真ん前という好立地?のつけ麺屋。
 ミナミから26号線を南下する時にはイヤでも目に入るだろう。

 店外に掲げられている、

魚介とんこつ極太つけ麺
つけ麺類の麺の量選べます。150g 200g 300g 全て同額

 との表示も目立つ。
 つけ麺メインの店なのね。
 5月にできた新店だそうだ。

 この貼紙を見てつけ麺好きの私はどうしても心ときめいてしまう......というわけでもなく、そこはかとなく感じてしまう漂うイヤ~な予感。

 いや、つけ麺専門店自体は何の問題もないんだけどもね。そうですか「豚骨魚介」「極太麺」「麺の量選べます」ですか。へえ。流行りですねえ。
 今さらこういうのが新店で現れると、どうしても headless ではないかという懸念を感じてしまう。いやもちろん入ってみなくては判らないが。

 ......と、少しの警戒心を持ちながら入ってみる。食券制。おお。

 つけ麺(¥680)の食券を購入し、店員に渡す際に「300g」と指定した。

 待っている間、店内を観察する。
 新店らしく店内はそれなりにきれい。内装は黒を基調にしておりどうも居抜きっぽい。ネットで少し見たところ、どうもここに以前あった店(玄武)と同じ人がやっているようだから、それは居抜きというのもちょっと違うのかな。玄武には入ったことがないからわからないけど。

 入口を抜けて突き当たりに見える壁には白い布が掲げてあり、筆で店の心意気みたいなことが書かれている。

 さて、突然だがここで問題。
 ↓の中の○○には何が入るでしょう?



あほ壱

あほ壱
「あほ」ほど○○スープ
「あほ」ほど○○麺
「あほ」ほど○○作る
これ僕らの思いです

 途中でヒントもあるので、考えてみて。

 で、店の話。

 この時は店員2人で店を回していた。1人が厨房にいて1人はレジのところにずっといる(厨房にいる人に説教してた)。カウンターの前には結構背の高い衝立があって、私は最初その衝立の向こう側は全部厨房だと思ったのだが、奥を覗いてみると、厨房だと思っていたスペースの2/3はテーブル席で、厨房はずいぶん狭くてびっくりした。
 この狭さでは忙しい時でも2人は入れないんじゃないかなあ。

 席の目の前にはメニュー表(最初に食券を買わされるのでこのメニューにはどういう意味があるのかよくわからないけど、ある)と貼紙がある。貼紙には「つけ麺は極太麺の為、ゆで時間が最低7~10分かかります」という断り書き。そうですか。了解。

 実際には6分30秒の茹で時間の後、水で締めた麺、つけ汁の順番で出てきた。



つけ麺大(¥680)@あほいち

 具はネギ、チャーシュー、海苔。
 麺は確かに太くはあるが、かなり薄い平麺。これを「極太麺」と言っていいのかなぁ。全粒粉が少し混ぜてあって、麺につぶつぶとした色が出ている。
 つけ汁は豚骨魚介だそうだ。魚粉が小さじ一杯ほどつけ汁に浮かべた海苔の上に盛られ、「削り粉を溶かしながら食べて下さい」と説明された。甘さ・酸味はあまりなく、塩味が強い。





 いやはや。
 参ったなあ。

 困るわ。これは。

 麺が先に運ばれたのだけど、真っ先に目に入ったのが、これ。



カラカラに乾いたネギ

 次に目に入ったのが、チャーシュー。


脂肪が真っ白のチャーシュー

 麺は少しくらいは期待できるかな?

 いや、ダメだった......。prz
 「粘土のよう」と表現したらいいだろうか。この歯応えの気持ち悪さはコシとは違うし、茹で不足からでもないと思う。
 恐らく製麺所からの麺を使っていると思うが、全粒粉を入れることで上がったコストを増量剤などで補っているのではなかろうか。いやこれは勝手な推測。恐らく購入ロットから考えてオリジナル麺じゃないと思うので、全粒粉入り麺の中で一番安い麺なんじゃないかな。そう思っちゃうくらい変な麺だった。

 しかしこの店の姿勢を余すところなく示していたのはやはりチャーシューだ。
 盛り付けを見た時点で予想はついたが、食べてみたらこれがまたヒドイ。
 スーパーで売ってる日配品のラーメンがあるでしょ。生麺と袋に入った生のスープと真空パックされたチャーシュー、メンマ、ネギがセットになったやつ。あのチャーシューの味だ。自分でああいうものが作れるとも(その必要性があるとも)思えないし、これも業者から買っているのだろう。
 で、チャーシューを(自分のところで作らず)業者から買っているのなら、あの乾いたのネギだってカットしたものを買ってるのかもしれない。

 ......と考えると、あ、そうか。厨房がこれだけ小さい理由がわかった。
 この店は全ての食材を出来合いのもので間に合わせてるのね。
 ひょっとしたら厨房には包丁すらないかもしれん。
 少なくともこの「つけ麺」というメニューの中で包丁が必要な場面はネギとチャーシューを切るところだが、両方カット済みの既製品なのだったら、厨房でやることは麺茹でと盛りつけだけだ。
 そうすると作業スペースも小さくてすむ。

 こうなるとつけ汁だけ丁寧に自作しているとも考えにくく、おそらく業者による冷凍か濃縮ものだろう。となれば実質的に必要な厨房スペースはゆで麺器と盛りつけ台のみということになる。
 これなら狭くても大丈夫なわけだ。
 きっと1つの食材商社がネギもチャーシューも麺もスープの素も餃子も、全部卸してるんだろうな。あるいは店舗プロデュースあたりまでやっちゃってるかもしれない。

 うむ。

 いや、たとえ既製品であってもまだその中で材料を厳選したりもできるだろうし、実際に盛りつける段階で「おいしく食べてもらおう」という心意気が店にあればもう少し何とかなるかとも思うのだ。

 しかし。

 カラッカラのネギと真っ白なチャーシューに、そういう心意気はまったく伺えない。
 食材が乾かないような保存の仕方はいくらでもあると思う。さすがに恒温高湿庫があるとは思えないが、普通の冷蔵庫しかなくても少し気を使えばそのくらい何とかなるはず。しかしそれをする気もない。パッケージを開封した状態でハダカで冷蔵庫に入れているんじゃないか。
 そしてもしネギがカラカラになったとしても、せめて最初からつけ汁に入れて出せば誤魔化せもするだろう。チャーシューも同じこと。しかしそれすらしない。
 つまり、カラカラのネギ、真っ白なチャーシュー(しかも出来合いの薄っぺらいマズいもの)を客に出して平気なのだ。「少しでもおいしく食べてもらおう」という気持ちがあるとは到底思えない。
 経営の中で「おいしくなるがコストは上がる」「コストは下がるが味も落ちる」の2つの選択肢があった場合、この店はどの場面でも後者を選ぶだろう。そういう店でウマいものが出てくるなんて思わない方がいい。

 店の奥の壁にある布をもう一度、掲げておこう。



あほ壱の心意気

 だそうだよ。

 いや、あほというより、店主が客をバカにしてるんだな。

 恐らくこの店の店主はつけ麺が好きじゃないのだろう。
 自分が好きじゃないからマズいかどうか判断ができないのだ。
「自分にはよくわからんが、こういうの出しとけば喜ぶ人は喜ぶんじゃない?」
 とか思ってるんだよ。
 つまりこの人にとってつけ麺はあくまでも「商材」に過ぎないのだ。
#それ自体は商売なんだから非難には値しないけどね。同じ「商材」と割り切ってる店でも、つぼやくらいのものを出せばそれなりにファンもつくのだろうけどな。(私は好きじゃないけど)

 で、「安い既製品を仕入れてきて、人を安く使って回させればいい」と思っているのだろう。そこまで既製品で賄えば光熱費も厨房機器費も人件費も低く抑えることができる。店が食券販売機を導入する理由はいくつかあるけども、「バイトにカネを扱わせない」というのもその1つだ。食券販売機にもピンキリがあって、この店に置かれていたのは1万円札まで対応できる高級品だ。つまり1万円しか持ってない客への両替の必要性すら残さない。カネ管理はあくまでもこの機械で完結するという強い意志が感じられる。(^O^) 安い原材料、安い人件費、カネをバイトに任せるリスク回避......。このあたり、「儲かるビジネスモデル」なんでしょうかね。

 今流行の「豚骨魚介+魚粉」「麺は大盛りでも同じ値段」「全粒粉入り極太麺」で680円、そしてこの立地なら客は喜んで食うと思ってるんだよ。この程度のつけ麺を。

 さて、ほんとにそうか。
 いくら「流行」とはいえ、ほんとに客はこの程度のつけ麺を喜んで食うのか。
 「コストパフォーマンス最高!」とか言って。

 この店がこのまんまで来年まで持つかどうかを見届けたい。
 その結果で店と客のどっちが「あほいち」なのかがわかるだろう。

 ......きっとだけど、店の方もこれをこのままやろうとは思ってないと思うんだ。
 最初に書いたとおり、店内にある



あほ壱の心意気

 こいつ↑は、白い布に筆で書かれて壁に貼られているだけ。
(訂正:これ、筆で書かれてるんじゃないね。毛筆フォントだ)
 この布さえ外せばここがあほいちという店であった痕跡は全くなくなってしまう。つまり、この布を外せばすぐに次の店が始められるってわけ。そう考えると布に書いて画鋲で壁に貼り付けるなんて、みっともないやり方だよね。腰を据えてやろうとしているとは思えない。
 空きテナントに突然入ってきて年寄り相手に催眠商法みたいま商売をしてあっという間に去っていく健康器具屋を思い出すよ。

 というわけで、どこをとってもウマいものが出てくる理由がないんだよ、ここは。

 立地はいいのだしちゃんとした店を出せばちゃんと評価してもらえると思うんだよ。それが結果的にはいい商売にもつながるんだろう。
 是非自らの商材とちゃんと向き合って、近江商人⇒浪速商人の美風である「三方よし」に立ち返ってほしい。

 で、冒頭の問題の答えだけども。

あほ壱
「あほ」ほど○○スープ
「あほ」ほど○○麺
「あほ」ほど○○作る
これ僕らの思いです

 何が入りますかね。ほんとは

 回答は是非、あなたがこの店で食べてから埋めていただきたい。

 あーあ。書いちゃった。

 この店で一番ウマかったのは、スープ割り。

 キツい書き方しちゃったけれど、もちろん私が大いなる誤解をしている可能性もあります。「それは違うよ」というところがあれば指摘して下さい。間違ってればすぐ訂正します。

突然食いたくなったものリスト:

  • ピザトースト&ドクターペッパー

本日のBGM:
Don't Ever Wanna Lose Ya /NEW ENGLAND

確かこのアルバムは昔、現在『BURRN!』誌にいる藤木昌生氏にダビングしてもらったのだった。(^O^) いいバンドだよなあ。




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 現在、化学調味料について黒猫亭さんのところでお話ししている。

ラーメンだって作っちゃう(笑)

Do you know MSG?

(参考)
アイドルのエッチと、ラーメンのうま味(当ブログ)
短絡的なのはどっち?

 黒猫亭さんのところの議論はなかなか面白い展開になってきたのだが、現時点で私はまだ考えがまとまらず、少し考えようかなという段階。

 長い話をしてきているので、興味があって、長文を読む根性のある人(^O^)は、覗いてみてください。
 これまでとは少し違う化学調味料論議になってると思う。

 ラーメンを語ろうとすれば化調の問題はどうしてもついて回るのだけども、これまであまり化調論議はされてなかったように思う。それはどうしても感情や「べき論」のような空中戦になりがちで、「肯定|否定」といった二分法的な陣営を形成してきた。この「議論」をあからさまに表現すれば、

「化学調味料づけの舌で味なんて語るなよ/そんな不健康なもの!」
「外食なんてどんなもんでも入ってるよバーカ/自然食だけ食ってろ」

 みたいな、お互い(そう、お互い)理性的な議論ができない状態だったからだ。
 だから化学調味料の議論は↑だけで終わってしまう。

 これは80年代後半に『美味しんぼ』が化学調味料のことを「ラーメンの恥部」と言って以来なのか、あるいはそれ以前からこういう問題意識があったのかは知らないが、このマンガが大きな影響を与えたのは間違いないだろう。


『美味しんぼ』38巻「ラーメン戦争」より

 少なくともラーメンと化学調味料についての議論は、それ以来まったく深化しなかったのではなかろうか。

 実際、「アイドルのエッチと、ラーメンのうま味」に貼られるリンク(今でもよく2chに貼られてる)のほぼすべてがその観点からのものだ。

 まぁあんまり大きなことを言うつもりはないのだけども、そういうのとは違う議論をしたいなと思って。

 これ読んでるラーメンブロガーさんやラーメン店さんとかも、御意見があれば書き込んでいただければ嬉しい。

 明日、帰ってくる友人とどこかに行きましょうということで、候補のラーメン店の開店状況を調べるべく電話してたら......。

 鶴見区のつるめんさん。(どてそばとカレーつけ麺がとてもおいしい)

 現在、エアコンが壊れてしまっているそうで、明日(15日)修理の業者さんが来ると。

 なので昼営業は完全に潰れてしまう。
 夕方からの営業も、修理の完了次第なので不確定とのこと。

 みなさんご注意を。(^O^)

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 純情屋の盆休みは、

8/17(月)~8/20(木)

 だって。
 金曜日以降にお会いしましょう。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • 豚しゃぶ

本日のBGM:
Love Space Ship / SHANADOO






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 龍旗信新つけ麺(\800)を食べた。

 以前の龍旗信つけ麺(旧つけ麺?)は正直言ってあまり評価はよくなかった。
 「ラーメンをスープと麺に分けて、スープを濃くしただけ」という印象が拭えなかったのだ。



龍旗信つけ麺(旧つけ麺?)

 だから今回は店に入るまでは龍旗信ラーメンにしようと思っていたのだが、貼紙の「つけ麺」の名前に惹かれて頼んでみた。


新つけ麺(¥800)@龍旗信

 麺は普通の太さ(貼紙には「中太麺」とあるけど、そんなに太くない)のストレート。並盛も大盛も値段は同じ。
 具はチャーシュー、青ネギ、とうみょう。
 つけ汁は貝の風味がかなり強い塩。

 旧つけ麺(¥800)は半熟煮玉子がデフォだったが、新つけ麺では+\100のオプションになっている。「旧」にあった白ネギ、きざみ海苔もなくなっている。また「旧」では青ネギ以外はすべて麺の上に盛りつけられていたのが、「新」ではすべてあらかじめつけ汁に入れられている。だから新旧で見た目の印象がかなり違う。








 まずつけ汁を少し口に含んでみると、塩分と旨味がかなり出ている。「塩ベースでさらに魚介系を効かせた新しい味」と書いてあるが、私はむしろ「懐かしい」に近い印象を持った。ここのラーメンは昔はけっこう貝の香り(ムール貝らしい)が立ってたんだよね。でも最近はあまり感じなくなってた。今回一緒に行ってラーメンを食べた友人も貝の香りは感じなかったそうだから、今のラーメンはやっぱりそうなんだろう。だからこの風味には一瞬、昔食べた龍旗信ラーメンの姿が浮かんだのだ。

 このつけ汁は、口の中にいきなり貝の香りが広がる。そして旨味(うまみ、脂)と塩分もかなり強い。まあそりゃつけ麺だからね。強くなるんでしょう。
 なかなか面白いと思う。

 これにストレート麺をつけて食べる。
 この麺、どうもラーメンと同じ麺を使っているように思う。本当のところはよくわからないけど、きっとそうだ。
 前回「ラーメンをスープと麺に分けて、スープを濃くしただけ」という印象を持ったのは、この麺を使っていることが大きかったように思う。
 とすれば、オオタメン謹製の真空ミキサーものということになるのかな。
 やや固め、表面がツルツルした、プリプリとした食感の麺だ。
 正直、これは(少なくともこういう処理では)ラーメンには合ってもつけ麺には合わないんじゃないかなあと思う。
 この食感が好きな人もいるだろうけど、うーん......。

 このつけ麺を食べてすぐに思い浮かんだのはボンゴレビアンコ。
 この麺の食感は、そのまんまアルデンテのスパゲッティだ。
 その意味ではそれなりに食べられる。
 ただ......お察しの通り、だったらボンゴレビアンコを食べた方がウマいわけですよ。

 うーん。

 結局、今回の印象は、

「昔の龍旗信ラーメンをスープと麺に分けて、スープを濃くしただけ」

 か、

「中華麺でボンゴレビヤンコっぽいものを作ってみました」

 あたり。それなりにおいしく食べられるけど......。

 違う麺なら随分印象が違うんだろうなあ、と思う。
 いや、ラーメンならそれなりにいい麺だと思うんだよ。

 どうも麺の固さとか麺のコシとかについて考えてしまう。

 先日もリンクを張ったラーメンの食べ方マナーってある?で、

「ラーメン屋ではメンカタ(麺を硬めで頼む)で食べるのが、一般的に通の食べ方です」

 と言われている。この記事自体は「通」ではない人の書いた記事だけども、この意見はこの人の「知人のラーメンオタク(通称ラヲタ)」から聞いた見解だろう。
 つまり、当の「ラヲタ」さんですら、これが「一般的に通の食べ方」だと考えているということだ。(この文脈では「ラヲタ」も「通」も同じ意味で使われてる)
#この一例を全体におっかぶせてはいけないのはわかっているが、まあこれは話の流れとして、こういう人も少なからずいるだろうってことで話を進めさせて。

 しかし当たり前のことながら、もし人よりたくさん食べてる人を「通」と呼ぶのだとすれば、通がたどり着くのは

「固めで食べるのがウマい麺は、固めで食べるのがいい」

 ってことだろうと思うよ。
 麺にはそれぞれ、千変万化の個性がある。
 どう食べると一番ウマいかということも、麺の個性、そして更にスープや具とのバランスまで考えればそれこそ千差万別だ。
 となれば、固めが合うラーメン/つけ麺もあるし、逆にやわ目が合うラーメン/つけ麺もあるはずだ。そしてたくさん食べてれば[固め|やわ目]が[コシがある|ない]とイコールではないこともわかるはず。

 それがわかってれば、

「ラーメン屋ではメンカタ(麺を硬めで頼む)で食べるのが、一般的に通の食べ方です」

 なんてことが言えるはずがないのだ。というか、どの店ででもそういう注文をする奴がいれば、それは「通」どころか、まさに「固めを頼むのが『通』なのだ」という情報を食ってるに過ぎない。麺の個性なんかには興味がない、更に言えば実は味なんてどうでもいい......ってことはそれ、むしろ「通」とは対極の人ってことにならないかい?

 ......とはいえ、これは客だけではなく店側も陥りやすいことのように思う。特に自家製麺ではなく製麺所から麺を買っている店に感じることが多い。
 彼らの経験上、「麺固め」で出していれば[喜ぶ|納得する]客が多いのだろう。そして残念ながら「ラヲタ」「通」と呼ばれる人たちにもそういう評価をする人がいる(実際、↑の記事の筆者の友人など)わけで、となれば麺の質にかかわらず「麺固め」をデフォにしちゃう店があっても不思議はないように思う。製麺所から麺を買っている店の多くは麺を自分で作ってないのでどうしても無頓着になる部分が出てしまうのだろう。

 で、龍旗信のつけ麺はどうも、この「固さ」のワナに陥っているように思う。
 この麺はラーメンに合う麺だと思うし、だからつけ麺にするならそれ用の別の麺を使う方がいいと思うが、この麺を使うとしても、扱い方によってはもうちょっとつけ麺として成立する麺に仕上げることはできるのではないかと思う。

 龍旗信の店主・松原氏は以前、『らーめん裁判』というテレビ番組に出た時、(自家製麺ではなく)製麺所の麺を使うことに関して、

「製麺所は麺で生きて来てるから、作るの上手いやろうと単純に思う」

 と「麺は麺のプロに任せる」という趣旨のことを語っていた。確かに製麺所は「麺を作る」ことのプロだから、その考え方もアリだろうと思う。
 ただ、「仕入れた麺を茹でて締めて盛りつけて客に出す」ことのプロは、製麺所ではなくその店だ。
 その意味では、この麺の処理の仕方はちょっと残念だなあと思う。

 ラーメンと同じ茹で時間にしているんじゃないかなあ。わからないけど。

 「この麺をつけ麺で出すには?」ということについて、ほんとにちゃんと向き合ったのだろうか。

 「麺は固め」とか「スープ/つけ汁は熱くないといけない」とか、根拠も曖昧に決めつけてる「通」さんは結構いるように思う。

突然食いたくなったものリスト:

  • かりんとう

本日のBGM:
Tygers Of The Sea /STORMWITCH

イントロはRUNNING WILD『Port Royal』ですな。(^O^) これもB級ジャーマンだけど、なかなか好きなバンドだった。




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やはり、アポロは月へ行っていなかったのでしょうか。
http://q.hatena.ne.jp/1249361694

 kikulogでTAKESANさんが紹介していたが、いやはやこれはヒドい。(^^;;

 思い込んでる人ってのは凄いなあ。
 子供がかわいそうで。(^^;

 ツッコミどころ満載ながら、私が一番面白かったのは、質問者の「日本人が日本人をだますことはありません」という断定。(^O^)

 そこに「大日本帝國「大本営」の例を引くまでもないと思いますがね」という皮肉混じりのレスが付くのだけども、それに対してこの質問者、何を思ったか、「ありがとうございます。読んでみます」と答えてる。

(゚Д゚)ポカーン

 え? 「読んでみます」??

 えっと、これって......。

 大日本帝國さんの、「大本営」という本だと思ってるんだよ......ね、きっと。

 (^^;;;;;;;;;;

 ぜひ読んだ感想が知りたい。(^O^)

ラーメンの食べ方マナーってある?
http://blog.goo.ne.jp/oshiete_watcher/e/85311547112ab67d4cde723e0294815b

「知人のラーメンオタク(通称ラヲタ)をによれば、スープを飲み干すのは通でないとか」

 だって。

 へえ。

 こういうのはね、「通」とは言わないのね。「半可通」と言う。

 いや、「飲み干す」だろうと「飲み干さない」だろうとどっちであろうと。

 そもそものところで「通」って何よ?うぷぷ......という疑問を持たずに「通」なんて存在を相対化できてないヤツは、通でも何でもないよ。逆説的だけどさ。

 そんなもん人それぞれに決まってんじゃん。それ以外に答えがあるはずない。
 だから、「通は......」なんてモノイイができる時点でダメダメなんだわ。

 そういうこと言う人が「ラヲタ」だなんて、思わないでくれよ。

突然食いたくなったものリスト:

  • らぁめんたむらのつけ麺

本日のBGM:
Surfin' U.S.A. /THE BEACH BOYS






 で、コンサルの話。

 いろいろあるのだけれど、今回は「つけ麺の導入法」について。

 先日、「関西ラーメン産業展2009」に行ったら、今年もコンサルがたくさんブースを出していた。

 その中に、以前「つけ麺維新でつけ麺バブル」というエントリで紹介したDMを制作したコンサルもブースを出していた。

 ラーメン・うどん・そば・スパゲッティなど、麺類に特化したコンサルだそうだ。

 で、ラーメン業界といえば今はつけ麺ってことらしく、やたらつけ麺を押している。「業界初のつけ麺コンサル」だと。

 そこで配っていたチラシが、これ。



ノウハウ集プレゼント中
「まだまだ売れるつけ麺の導入法」


 チラシには、こうある。

ノウハウ集プレゼント中
まだまだ売れる「つけ麺の導入法」

ココが必見!つけ麺ノウハウ集の見所

1.安心感ある店頭
つけ麺の認知度は地方に行くほどまだまだ低いのが現状です。従がってつけ麺をどのように認知させ売るのかが重要なのです。その方法を具体策で紹介!

 安心感ある店頭ってのは、まあつけ麺だろうが何だろうが、客商売をやっているからには必要なことだと思うけど、どうして「安心感ある店頭」と「つけ麺をどのように認知させ売るのか」がつながるのか、どうもこれではわからないね。

2.ウリを明確にする
つけ麺を導入するにあたって気をつけるべき一番のポイントは回転率になります。ラーメンよりつけ麺の方が回転率が遅いのは言うまでもありません。何を売るのかで位置付けが変わってくるのです。その工夫をお伝えします。

 これも、「回転率」との関わりはこれだけではよくわからない。「回転」ではなく「回転率」を「遅い」「速い」と表現するのは日本語としてどうかと思うが(^^;、それはそれとして、だったらラーメンを「ウリ」にすることで、回転率の悪いつけ麺を注文されないようにするとでもいうのかな?

3.彩りで味が変わる
人間は五感で情報を判別するのに視覚情報が83%と大部分を占めています。その視覚への訴求方法を詳しくお伝えします。

 これは確かにありそう。しかし「視覚情報が83%」云々という話はどういうことなのか、ちょっと聞いてみたい。

4.ボリュームこそ命
つけ麺といえば圧倒的な麺の量に特徴があります。全国の繁盛店を独自の調査法で調べ上げた結果!つけ麺の麺は何グラム必要なのかが見えました。ズバリ具体的な数字を持ってお答えします。

 あ、そうかいな。まあ確かにつけ麺はラーメンよりも麺の量が多い。これはほぼ常識。だからわざわざコンサルに教えてもらわなくてもみんな知ってることじゃないかなあ......。ただ、麺のグラム数まで見えましたか。ちょっと聞いてみたいな。......ま、だいたい想像できるけど。

5.魅せる調理演出
調理の演出にも様々な「おいしい」と感じさせるポイントがあります。そのポイントをわかりやすく具体的に説明いたします。

 つけ麺導入と関係あるのかな?

6.香りでインパクト
全国の繁盛店を見て回るとつけ麺に香り付けをしてインパクトを出しているお店がたくさん出てきています。その香り付けによるインパクト強化の方法をノウハウ集に入れ込みました。

 なるほど。これは面白そうだ。......といっても豚骨魚介に魚粉をふりかけて「香りづけ」なんて言うなよ。(^^; 言いそうだけどなぁ......。これもノウハウ集に入れ込んでくれてるのか。ほう。

7.とろみで差がつく
つけ麺の特徴といえば、とろみの強い濃厚なスープです。濃いめの味付けは時代のニーズですが、繁盛店のスープはさらに粘性が高いのです。その秘密をお伝えします。

 ......ん? なんだこりゃ? ああああ、最近(というか、もう古いと思うけど)流行の豚骨魚介の濃厚つけ汁のことを言ってるのね。前のチラシも「濃厚豚骨魚介」を押してたな。何だろう、安易だなあ。たくさん食べている身からすれば、「素人さんの騙し方」みたいに見えてしまうのだけどもね。まあしかし、それに「秘密」があるなら知りたいな。

 ......という感じで、それぞれ疑問が湧く。

 そしてこのチラシには、

「もっと詳しく読みたい方には無料でノウハウ集を送付いたします!」

 とある。

 で、入手した。

 A5のコピー用紙をホッチキスで留めた『つけ麺の導入法』という資料が、そのノウハウ集。

 ちょっと期待してたんだけど、こりゃヒドいなあ。いや、見栄えじゃなくて、中身が。
 さすがにこれまで全部引用すると気の毒なので、要点をかいつまんでいこう。

 この「資料」には「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」が書かれており、その前に序章のような位置付けとして、「●お客さまの五感に徹底的に訴えろ!」という話が出ている。

 こういう文章から始まる。

 近年はインターネットや専門雑誌等が普及して全国で美味しいラーメンやつけ麺を食べられるようになりました。しかし、全体のレベルアップによっておいしいだけでは差別化が難しくなってきました。

 うーむ。
 私にゃもう、最初の「近年はインターネットや専門雑誌等が普及して全国でおいしいラーメンやつけ麺を食べられるようになりました」という文からして意味がわからんのだが......。いやきっとちゃんとした理路はあるのだろうけど、この文章だけでは理解できない。
#おいしいラーメンやつけ麺の作り方を、ネットや専門雑誌を通じて全国の人が入手できるようになったということ......なのだと思うけど、どうなのかね。

 で、続いてつけ麺導入には「商品の総合力」を上げることが大事だといい、「人間の情報判断基準」の円グラフを示す。
 グラフによると、

  • 視覚 83%
  • 聴覚 11%
  • 嗅覚 3.5%
  • 触覚 1.5%
  • 味覚 1%

 となっている。で、

何よりも重要なのは美味しいという感覚は視覚と聴覚の情報に頼っている割合が高いという事実です。

 と言う。最初のチラシの3.彩りで味が変わるというところにあった、「人間は五感で情報を判別するのに視覚情報が83%と大部分を占めています」という数字はこの話だったのね。

 ......しかし、ナニコレ?

 どこのどういう研究か判らないけども、どういう状況での「人間の情報判断基準」なのかが特定されなければ、こんな資料なんて何の意味もないじゃないの。

 ほんとに「美味しいという感覚」の中での「情報判断基準」が「嗅覚 3.5%、味覚 1%」だと思ってるんだろうか。

 いや、まだね、「弊社が担当した店舗で独自に長期間調査した結果、こういうことが判りました......」といった話なら聞く価値があると思うのよ。事実は事実として圧倒的な説得力を持つし、実際に現場に立たないコンサルが店よりも優位に立てるのは「多くの店を知っている」という1点なんだからして。なのにこんな、実態に即したわけでもない(でしょ?)、出典も適用条件もわからんデータを持ち出して根拠にしてしまう。このくらいの資料なら現場に一度も出ずにネットサーフィンしてるだけで出来ちゃうぞ。もうちょっと言えば、学生のレポートじみている。
 で、この「序章」は、こう締めくくられる。

 このような状態を踏まえてつけ麺の導入に際して押えたいポイントをお伝えしていきます。

 あららら。
 これを前提として話が進むんだ。
 あーあ、もうこの時点でダメじゃん......。orz

 とはいえまあ、気を取り直して。

 この先、「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」が語られる。

1.安心感がある外観を伝える
2.ウリを明確にする
3.彩りで味が変わる
4.ボリュームこそ命
5.魅せる調理演出
6.回転率を上げる

 ん? あれれ?? ちょっと待てよ。
 チラシの「ココが必見!つけ麺ノウハウ集の見所」(以下、「見所チラシ」)では7つのポイントがあったはずなんだけども。

#見所チラシで「見所」とされたポイントは↓。
1.安心感ある店頭
2.ウリを明確にする
3.彩りで味が変わる
4.ボリュームこそ命
5.魅せる調理演出
6.香りでインパクト
7.とろみで差がつく

 見所チラシにあった6.香りでインパクト7.とろみで差がつくがなくなり、資料では代わりに6.回転率を上げるが加えられている。

 ......もうね、この時点で、「あれ? 『とろみ』や『香り』ってのは大したポイントじゃなかったの?」とか、「簡単に入れ替わる程度の"大事なポイント"なの?」とか感じてしまう。たった6つなのに、それでも厳選されたものではないんだなあ、と。

 読み進めよう。

 1.安心感がある外観を伝えるというのは、要は入りやすい店舗にするということ。新規客を掴むためには、まず入店してもらわないといけない。そのために「ツール情報+視覚情報」という情報を発信しないといけない、と。「ツール情報」とはネット、マスコミ、チラシ等の媒体、「視覚情報」とは看板、のれん、のぼり、照明などの店の外観を指しているそうだ。

 なるほど、これは大切なことだ。

 ......ただ、見所チラシには、

つけ麺の認知度は地方に行くほどまだまだ低いのが現状です。従がってつけ麺をどのように認知させ売るのかが重要なのです。その方法を具体策で紹介!

 とあったんだよなあ。(ちなみに「従がって」は原文ママ)
 この資料には入店しやすい店を作るという話はあったけど、「つけ麺をどのように認知させ売るのか」についての「具体策」は一切ないんですけど。

 2.ウリを明確にするは、商品(この場合はつけ麺)の売りを明確にすることで集客しようという話。これも大切なことだと思う。
 で、具体的には麺、スープ、具材などに特化して売りを定めようと。

 そこで、「麺で考えるならば、現在のつけ麺の主流は切り歯14番~12番くらいを使う極太麺」であるとしている。で、「この麺の太さを売りにするというのが1つ」だという。

 まず、「切り歯14番~12番くらい」の麺が現在のつけ麺の主流とはとても思えない。
 確かに東京で最近元気な店はそういう店も多い。しかしその東京ですら、このあたりの麺が「主流」ですかね? そしてそれがもし本当に「主流」だったとして、だったら「この麺の太さを売りにする」なんてことはできないだろう。だってみんなやってるんだったら、売りにしようがないじゃないの。
 もうね、言ってることが支離滅裂。

 さらに麺について、

 そしてさらに、麺で考えるならば、喉越しや噛みごたえがあります。最近のラーメン業界の傾向は「麺固め」ですが、つけ麺店ではどうなのでしょうか? ......やはりガシガシ系が人気です。当然モチモチ系の麺も人気です。どちらをとっても地域に合わせてさえいれば、まずは成功と考えられるでしょう。

 「人気」の「ガシガシ系」というのは恐らくゼットンとかで出しているゴワゴワめの極太麺のことだと思うのだけども、まだ東京にしかないんじゃないかな。このコンサルは東京の流行は時間差で地方に波及するから東京の情報は無敵というスタンスなので、これを読んでいる人のいる店の地域がどうなっていようとどうでもいいのだと思う。
 まあそれはそれとして、そうですか、地域に合わせてガシガシ系かモチモチ系を出してさえいれば、「まずは成功と考えられるでしょう」か。
 なんか、コンサルっていいよね。呑気で。

 見所チラシにはこの項について、

つけ麺を導入するにあたって気をつけるべき一番のポイントは回転率になります。ラーメンよりつけ麺の方が回転率が遅いのは言うまでもありません。何を売るのかで位置付けが変わってくるのです。その工夫をお伝えします。

 とあったのだが、ここでも「回転率」の話は一切出て来ない。

 3.彩りで味が変わるでは、おいしく見せるために、つけ麺の盛り付けの配色に気をつけようという話をする。
 ケチ付けてばかりのようで恐縮だが、これもアレなんだよなあ。

 では色の数はいくつあればいいのか?......具材の色、丼の色を合わせ全部で7種類以上あると最適です。
 なぜ7種類なのか?それは認知心理学的に7以上の数を人間は一目見ただけでは、何種類あるのか判断できないという結果が出ているからです。つまり色目が多いことにより、具沢山感が出るのです。

 なんかねえ、書いてるヤツの「どや?顔」が見えるようだ。

 でもね、認知心理学なんて持ち出したところでなぁんの説得力もないのよ。「序章」の「人間の情報判断基準」と同じで、現場のラーメン屋さんが欲しいのは現実的で役に立つ経験則なのであって、認知心理学なんてものから導き出された「こうなるはず」って話ではないのよ。もっと言えば、店に役に立つのは「認知心理学からすると、こうだからです」という話ではなく、例えば「私たちの調査では、色目が増えていくとともに"具沢山感"も出ました。ただ、7色以上になるとこの"具沢山感"も頭打ちになるようです。認知心理学の研究でも7以上の数を人間は一目見ただけでは何種類あるのか判断できないという結果が出ており、私たちの調査結果とも一致します」という類の「事実、こうです」という話なのだ(まあこれだって、認知心理学の話を持ち出す必要もあまりないだろうけど)。
 こんな話(なぜ7種類なのか?それは認知心理学的に......という結果が出ているからです)に説得力があると思ってる時点でこのコンサルのスタンスがわかって、「ああ、やっぱりね」と思っちゃうんだよなあ。

 で、この章は以下のような例を挙げて、こう結ばれる。

 黒い丼と赤いライン、麺の黄色にチャーシューの茶色、煮玉子のオレンジと黄色、ねぎの緑、とこれだけでも七種類の色合いです。色目はお店によって様々ですが、ちょっとした意識が売れるつけ麺のポイントです。

 あーあ。

 丼の2色まで入れちゃって、チャーシューと煮玉子とネギで7色。

 これで「具沢山感が出る」? 思いっきり普通の店の普通の盛り付けじゃないの。......というか、メンマがない分、普通より具が少ないんですが。

 もうね、自爆としか思えないんですけど。orz

 それでいて「色目はお店によって様々ですが、ちょっとした意識が売れるつけ麺のポイントです」というコンサル特有の「コツを教えてやってる」感が、これまた鼻につく。(^O^)

 4.ボリュームこそ命は、認知心理学云々のような話とは違って、自分たちの経験を元にしている。

 全国の繁盛つけ麺店を弊社独自の手法で分析するとつけ麺はその麺のボリュームに大きな特徴があります。

 そりゃ誰だって見たらわかるだろう。(^O^) でも「独自の手法」なのだ。
 で、「独自の手法」での調査の結果、全国の繁盛ラーメン店の麺の量は約300g(ボイル後)程度が標準だが、つけ麺は約400g(ボイル後)が標準になっているとして、つけ麺専門店なら400g、ラーメン店がつけ麺を導入する場合でも「それに近い数字は必要」としている。

 ん? ををを、これは確かに「独自の手法」だ。普通、麺の重さを量るのにボイル後の重さなんて量らないもの。
 ラーメン屋のオペレーションを想像してもらえばわかるけども、茹でる前に麺の重さを量ることはあっても、茹で上がった麺を量ってる店なんてないもんね。こりゃ独自の手法で調査しないとわからんよ。

 ふうむ。

 まあしかし、これまでの中でやっと具体的なものが出てきたということで、これはこれでいいかなあと思う。

 ちなみにボイル後400gだと、だいたいボイル前で200g~250gくらいだと思われる。
 さほど意外な数字ではないし、そんなもったいぶって出すほどの数字だとも思えないけど、まあ他のヒドさに比べれば格段にマシかな。

 5.魅せる調理演出というのが、これまた凄い。

 魅せるという事がどういうことなのか?これについて本気で考えないと繁盛店は見えてきません。

 という一文から始まる。これについて本気で考えないと繁盛店は見えて来ないのだと。ををを、そりゃちゃんと考えないと。
 魅せるという事がどういうことなのか? 魅せるという事がどういうことなのか? 魅せるという事がどういうことなのか? ......うーん、どういうことなんだろ?
 で、その答えが、

1つ1つの動作を大袈裟にやり、当たり前にやっていることでいかにお客さまを惹きつけることが出来るかという事

 なのだそうだ。

 ええええええええええ。

 「1つ1つの動作を大袈裟にやる」ですか......。

 で、

 ラーメンの場合はTVでも有名な某店主の「天空○○」という湯切りがあります。

 などを例に出し(中村屋の「天空落とし」のことだが、なぜ匿名伏せ字にしているのか意図不明)、こう結ぶ。

最後にもう一度、自信を持って出来るだけ大袈裟に派手にアクションをすることでお客さまに魅せつけるのです。

 これ、「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」の中に入ってるのよ。たった6つに厳選した中の1つよ。

 魅せるという事がどういうことなのか?これについて本気で考えないと繁盛店は見えてきません。

 という問いかけの答えがこれなのよ。

 ほんっとにコンサルってのは......。

 6.回転率を上げるは、チラシでは6.香りでインパクトとされていたところ。7.とろみで差がつくと共につけ麺そのものに関するポイントが省略され、オペレーションなどの話に置き換えられていることになる。

 で、せっかく付け加えられた項目であるにもかかわらず、これまた焦点がボケボケ。

 2.ウリを明確にするにあったように、このコンサルはつけ麺の麺について、切り歯12~14番の極太麺を「主流」と想定している。私はそれを主流とは思わないが、そこまでいかなくてもつけ麺はラーメンより太い麺を使うことにはなるわけで、太い分、当然ラーメンに比べて麺の茹で時間は長くなる。そうなると当然客の待ち時間も長くなり、回転率が下がる。回転率が下がれば売上にも直結するわけで、「多くのお客さまに出来るだけ満足していただき、食べてどんどん帰っていただく」ことが店にとって大きな課題だ。......ということを、この章の前半で説明する。

 この説明のあと、こう書く。

ではどうするか?お客さまが『待てない』ということを回避するためには・・・(略)
 置き換えると、どういうことなのか?『つけ麺は太麺なので多少時間がかかります』この一言でお客さまの気持ちがぐっと楽になるのです。

 あらら? 回転率を上げるという課題だったはずが、客が待てないのを回避するという課題にすり替わっている。
 それは遅すぎるぞというクレームを事前に防止する効果はあっても、「どんどん帰っていただく」(回転率を上げる)ことへの対策にはなっていないだろう。

 で、結語はこう。

 当然仕掛けていく中でオペレーション改善は必要となります。しかし、まずはお客さまをコントロールすることを考えるべきです。

 だそうだ......。
 せっかく客をコントロールするんなら、具体的に回転率を上げるようにコントロールすればいいのにね。

 ところでこの結語の中の「仕掛けていく」「お客さまをコントロール」あたりの言葉にどうしてもコンサル的イヤァな語感を感じるのは私だけだろうか。

 正直、このあたりの言葉は店に、能動的に何かやった気にさせる便利な言葉のように思う。(つまりはコンサルの「助言」に何らかの価値があるかのように思わせるためのキーワードなのだろう)

 この「仕掛け」という言葉とコンサルのお話については、また後日書きたいと思ってる。

 ......さて、改めて確認するに、この資料、あくまで『つけ麺の導入法』という資料ですよ。で、これらはそのための「6つのポイント」のはずなのよ。

 でも、この中でほんとに「つけ麺」だからこそ必要なポイントって、どのくらいあっただろう。さっと見るに、4.ボリュームこそ命6.回転率を上げるくらいだ。しかも6.は回転率を上げる話は出て来ない。(^^;; あとは別につけ麺だろうとラーメンだろうとギョーザだろうとチャーハンだろうと言える。まああえて括れば「新メニュー導入時に気をつけること」くらいか。

 まったくもってガッカリだ。

 少なくともこの資料と見所チラシには、説得力が決定的に欠けている。
 正直、役には立たないと思う。

 ただ、現実的に、こういう役割(コンサル)を求めている店は少なくないだろう。それをバカにするつもりも非難するつもりもない。

 むしろ、だからこそ、その人たちのためにもコンサルはもうちょっとちゃんとした(つまり日本語としてちゃんとしており、論理性があり、そして経験集積的な)話をしてほしい。

 ラーメン店はこれに失敗すれば家族で路頭に迷うのだ。コンサルは1店で失敗しても路頭には迷わない。
 こういう分野で仕事をしようとすれば、この立場の違いを痛烈に自覚し、店の数倍真剣に取り組まなければならないはずだ。
(いや、してるかもしれない。してるだろう。プロなんだから。そうなら申し訳ない。ただ、この資料からはそれが感じられないのだ)

 ちなみに見所チラシの下の方には「雑誌に取材されました!」という囲みがあり、この会社の「つけ麺ノウハウ」が取材されたと書かれている。

 「内容は今年2009年を大つけ麺時代と位置づけてつけ麺の時代の変遷から時流を読み解き(略)つけ麺強化法を掲載しております」

 とのこと。
 ふむ。2009年は「大つけ麺時代」とな。確か「つけ麺維新でつけ麺バブル」で紹介したチラシには、2005年を「つけ麺維新」と読んでいたが......。

 ん??

 ま、まさか......。
 毎年同じようなフレーズを作って、「今年こそ勝負の年ですよ」と煽ってるんじゃないだろうな? 
 いや、そんなことないよね?

 図書館で取り寄せてみようかな。

突然食いたくなったものリスト:

  • ICE BOX

本日のBGM:
嘘 /チャゲ&飛鳥


http://www.youtube.com/watch?v=H0XTx8pgwmQ

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 タイトルは知ってる人もなかなかいないアメリカのABATTOIRというバンドの曲タイトルなんだけども、そんなことは本題とあまり関係ない。(^O^)

 雨後のタケノコのようにポコポコと出来、あっという間に消えていったラーメンコンプレックス。

 例によって書類整理で出てきたので資料としてご紹介。(^O^)

■泉ヶ丘ラーメン劇場

 2002年10月8日オープン。2006年2月28日営業終了。





3ツ折チラシの表裏

 何度か店を入れ替えてリニューアルした記憶がある。これ↓がその1つ。


何年のものかはよく判らない

 近所だったのに、知らぬ間に終わってた。
 ダメだった理由はいくつもあるんだろうけども、知り合いたちの間で評判が悪かったのは駐車場。都心と違って駐車場があることが有利......というよりはこんなイナカだと駐車場がないとダメだろうってことで、駐車場があるのはいいのだけども、これが「同一店舗で1500円以上使うと1時間の駐車無料券を進呈」というものだった。となると1人でちょっと行こうということにはならないし、多くの店舗の価格設定が1杯700円くらいだったから、2人で行っても微妙に1500円に届かないという中途半端さ。(^^; それにラーメンコンプレックスなんだから食べ比べもしたいところなのに「同一店舗」って。(^^;; というわけで近所(といっても歩いて行くと40分くらいかかる)だったにも関わらずほとんど行くことはなかった。
 駐車場の問題がなかったらもっと行ったと思う。ここの話をすると、たいていの人が同意見だったから、マイナーな意見でもなかろう。
 ほんと、バカだなあ。
 
 ↓で一番人気があったのは風来軒だったかな。
 
オープン時の店舗
  • 新福彩館
  • 元祖月形ラーメンむつみ屋
  • 支那そば勝丸
  • 山神山人
  • 風来軒 本店
  • 山形ラーメン 天童

 
■大阪ヌードルシティ~浪花麺だらけ~

 2003年10月7日オープン。その後2005年10月1日に「大阪ヌードルシティ~浪花麺だらけ2~」となり、2007年2月25日に営業終了。現在は「ご当地フードパーク コバランチ」となっている(2007年4月19日より)。





3ツ折チラシの表裏

 ここは「麺」をコンセプトにしてるので、ラーメンに限らずうどんや焼きそばなどもあった。

 しかし初めはオープン3ヶ月で100万人、6ヶ月で200万人達成という好調さだったのに、それでも3年半で営業終了に追い込まれている。他のに比べれば長く持った方だけど、それでも短いなあ。

 山桜桃くじら軒に行ったけど、さほどおいしかったという記憶もない。

オープン時の店舗

  • らーめん山桜桃(ゆすら)
  • らーめんくじら軒
  • 博多ラーメン しばらく
  • Italian みかづき
  • 讃岐うどん大使 大阪麺通団
  • シャトレ
  • 富士宮焼そば ゆぐち
  • でら打ち
  • 稲庭養助
  • 元祖瓦そば たかせ

※上から3店がラーメン店

■千里ラーメン名作座

 2004年6月8日オープン。2006年4月25日営業終了。





3ツ折チラシの表裏

 比較的後発ながら、あまり広報してなかったように思う。知ったのはオープンしてから1年以上経ってからだった。2年弱だから、結構短命だったのね。まあスタートから5店舗だったし、さほど気合いが入ってたわけじゃないのだろう。

 仙台のらーめん屋本舗に行ったけど、あまりいい印象はなかったなあ。

オープン時の店舗

  • こだわりラーメン らーめん屋本舗
  • 徳島中華そば 徳福
  • 九州筑豊ラーメン ばさらか
  • らーめん 山頭火
  • 池袋麺将 福助

■道頓堀ラーメン大食堂

 2003年9月2日オープン。2004年5月1日のリニューアルを経て2005年初旬?営業終了。どうにも終了日時の情報が見つからないのは、ほんとにひっそりと消えていったからだろうなあ。





3ツ折チラシの表裏

 これ↑がオープン時(2003年9月2日)のもので、これ↓が同年12月3日現在のもの。




3ツ折チラシの表裏

 オープン当時だから、1年後にシャッター街と化すなんて思いもよらなかった。。。・゚・(ノД`)・゚・。
 オープン後3ヶ月で新チラシを作ったのはぶぅむつみ屋という変動があったからだけども、この2店は同資本だから崩壊の予兆とは違う。

 他のラーメンコンプレックスに比べて崩壊が早かった(2004年末には廃坑村のようになったと報告するブログが多数出てくる)のは、おそらく家賃の高さと営業母体(どこか知らないけど)のいい加減さだったのだろうなあ。webサイトの放置具合から見て、営業母体がちゃんとサポートしていたようには思えない。

 そう考えれば、一番最初の脱落店舗・武里音の判断は正しかったのかも。

 六角家は結構気に入ってたんだけどねえ。
 これがなくなってから今でもこちらで家系はあまり食えない。

オープン時の店舗

  • 純系名古屋コーチン 麺屋祐一郎
  • 九州創作ラーメン 火麟
  • 北海道とんこつラーメン らーめんぶぅ
  • 大坂こだわり拳骨らーめん 武里音
  • 徳島中華そば 徳福
  • 宮崎とんこつラーメン 風来軒
  • 函館らーめん 船見坂
  • 横浜家系 横浜ラーメン六角家

 
■名古屋麺屋横丁

 2005年2月25日オープン。2008年2月3日営業終了。





4ツ折チラシの表裏

 これは行ったことがない。
 どうしてチラシを持ってるのか、自分でも謎。(^^;
 きっと名古屋に行った時に手に入れたのだと思うのだが......。

 このチラシはリニューアル後のものらしく、オープン当初との店舗とは随分違う。
 しかし作ノ作ってこんなところに出店してたのね。

 せたが屋は一度行ってみたいな。

オープン時の店舗

  • らーめん家本舗ずん・どう
  • 中華そば つしま
  • 竈 新宿本店
  • せたが屋
  • 創作スープ麺 横浜 いまむら
  • 大阪とんこつ 作ノ作
  • 博多 秀ら~

 さて。

 ラーメンコンプレックスがどうして成功しないのかというのはいずれちゃんと考えないといけないと思ってるんだけども、ちょっと浮かんだことをつらつらと。

 とりあえずもういい加減、「昭和レトロの街を再現」ってのはやめた方がいいんじゃないかな。元祖であり唯一?の成功例である新横浜ラーメン博物館の影響下にあることは明らかだけど、別にこれだけがやり方じゃなかろうよ。ラ博がオープンした頃(1993年)に比べて、その「昭和レトロの街」をリアルに「懐かしい」と感じる世代は、今の時代のメインターゲットになるのか?

 「ラーメンコンプレックスがどうして成功しないのか」と書いたけど、実は成功しているのかもしれない。↑に書いた関西のラーメンコンプレックスは長くても4年続いたものはない。しかしそれでも儲かる人は儲かってるとか。
 ただし儲かるのは企画する会社であって、ラーメン屋ではないのだろう。
 そんな感じになってるように思う。店ばかりの負担になっているような気がする。(実際はどうか知らないけど)
 遠隔の見知らぬ土地に来て商売する人たちへのフォローや客を呼び込む話題づくりを積極的にやっているのだろうか?
 正直、最初のハコづくりだけそこそこ(劇場だとか名作座だとか、正直かなり安直だと思うが)力を入れて、あとはほとんど放置......って気がするんだよね。
 上記泉ヶ丘ラーメン劇場の駐車券の話なんて、客を呼ぼうという意志が感じられないし。
 だから客はすぐに飽きて来なくなるし、店は儲からないから退店する。すると結局比較的リスク耐性のあるチェーン店ばかりが店を出すようになり、ますます客は楽しくなくて行かなくなる......。

 その割合は店によるとは思うけど、店にとって常連客が経営を支えるんだと思うのよ。でも、ラーメンコンプレックスの店って、なんか、常連がいるようなイメージがないんだよなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 竹麺亭のトマトラーメン

本日のBGM:
Screams From The Grave /ABATTOIR

AGENT STEELを彷彿とさせる荒削りさだ。スラッシュ黎明期の「若さ」をかなりリアルに感じるよね。(^O^)




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 今年も純情屋のサラダ麺が始まった。
 火~土は22:00まで、日は24:00までの限定。要はおっちゃんのおる時間帯ってこと。¥900ナリ。

 バカみたいに野菜を入れるので(^O^)作るのに結構手間がかかる。おそらくまた去年のように面倒くさくなって8月下旬までもたずに終息するだろう。

 ただ、9月には10周年のイベントがあるから、今年の夏~秋の純情屋からは目が離せないぞ! (何? はじめから目が向いてない? うむ)


サラダ麺(¥900)@純情屋
※特別仕様キュウリ抜き



麺近影

 「サラダ」と銘打つからには、これくらい野菜を入れないとね。

 この麺だけは氷水で締めている。
 氷水でこの太さの麺を締めるとどうしてもゴワゴワ感が出てしまう(何度も言うが、固いのとコシがあるのは違う)。普通のつけ麺を食べる時にこれだとちょっと厳しいかなと思うのだけども、夏季のみの限定麺なら「これもたまにはアリな食感かな」と思わせる。冷たくて清涼感があり、この大量の野菜と濃い目のタレの中でも埋没しない。

 こういう存在感のある麺を持ってると強いなあ。何やってもそれなりにまとまるもの。

 先日、某有名製麺所の12番だったか14番だったかの極太麺(つけ麺用)を試食する機会があったが、もう、笑っちゃうくらいダメ。「粘土みたい」という表現が一番合う、麺としての旨さが全くないひどいシロモノ。もっと言えば、「麺の形をしたナニモノカ」だった。
 「製麺所は麺のプロ」という表現は確かに存在するし、それは一面の真理だとは思う。ただどの部分でも優れているわけじゃない。こんな極太麺を作ったこともそうないだろうし、こればかり作っているわけでもない。
 極太麺を10年前から毎日ああでもないこうでもないと真剣に試行錯誤を重ねながら作り続けてきた店に、「最近極太麺が流行りなんだよな。ウチも作らないと」なんて感じで作り始めた製麺所がそうやすやすと勝てるはずがないのだ。(*)

 というわけで、単に「麺」という側面だけ見ればサラダ麺の麺はゴワつく分普通のつけ麺に劣るけども、「夏麺」というメニューとして見れば、こりゃいっぺん食っとかないと後悔するよという楽しい麺だ。
 途中でラー油を入れてもらうと辛味と風味が増して、1丼で2度おいしいぞ。\(^O^)/
 
 さあ君も、南大阪の僻地へ急げっっ! (^O^)

 ......で、帰りに近くの竹麺亭へ寄り、その後松原の綿麺で締める。この南大阪ツアーで1日つぶせる。(^O^)

夏の南大阪ツアー おすすめプラン(土曜日)

  • 12:00 純情屋
    【サラダ麺】
    夏は一度はね。まあ食ってみなされ。だいたい食べ終わる頃に「どや? 野菜不足解消したやろ?」とおっちゃんは必ず聞いてくる。これ聞いてくるのはほぼ確実なので、誰か面白い返しを考えてぶつけてみて下さい。
    http://r.tabelog.com/osaka/A2708/A270802/27007782/
     
  • 13:00 竹麺亭
    【トマトラーメン】or【鶏塩トマトつけ麺】
    ここのトマトは素晴らしい。夏は「イカスミとマグロの冷製麺」も面白いが、今はやってるのかな? 「冷製梅塩ラーメン」なるものがあるとかないとか。まあしかし、この店で一番のオススメはこの2つ。(あれ? 日本語ヘンか......)
    http://r.tabelog.com/osaka/A2708/A270802/27017191/
     
  • 17:30 綿麺
    【つけ麺】+【唐揚げ】
    南大阪ツアーの締めはここで。海側に移動し龍旗信へ行くという選択肢もないでもないが、私はこちらをオススメする(健啖な人はこの後向かうのもいいかも)。唐揚げは普通の味(^O^)(^O^)だけども、このホッとする味と女将のアニメ声が、ツアーの締めくくりにふさわしいのだ。
    http://r.tabelog.com/osaka/A2708/A270801/27007813/

 
 ......というタイムスケジュールでいかがだろうか?

 1日潰すなら土日だけど、日曜日は綿麺の定休日なので土曜日にやっちゃいましょう。
 ちなみに月曜は純情屋、火曜が竹麺亭の定休日になっている。

 綿麺の夜の部の開店が18:00なのにオススメ時間の設定を17:30にしたのは、列ぶのを見越してのこと。つけ麺は早めになくなるのよ。どうせ竹麺亭を食べてから時間があるのだから、早めに列んでおこう。......ちなみに南大阪の人間は行列なんて文化的なものに慣れていないので、ちゃんと列んでおかないとトラブルの元になるぞ。気を抜くなッ!(^O^)


 ところで。
 純情屋の麺は切刃14番なんだけども、他の店の14番や12番の麺でさえ、これより細いように感じる。初めは単なる錯覚かと思ったのだがどうもそういうわけでもないようだ。

 製麺した時は同じ太さで、茹でた時に水を吸って太くなるのかとも思ったが、それも違いそうだ。茹でる時に水をよく吸うのは加水率の低い麺だが、純情屋の麺は45~6%という、他店の極太麺ではちょっとない多加水麺となっている。つまり水を吸う量は他店の麺よりむしろ少ないはずなのだ(この麺で茹で前から茹で上がりで、重さが約60%増える。普通の麺は約100%くらいかな?)。(⇒加水率

 あと、他店の麺と比べて違う点といえば切刃の種類(番手ではなく)なんだけど、切刃の種類が違えば番手が同じでも違う太さになる......なんてことがあるのだろうか? 普通の麺の切刃の多くが角刃か丸刃であるのに対し、純情屋の極太麺の切刃は包丁刃。加水率が高いと他の刃ではうまく切れないのだそうだ。(⇒切刃) この刃の違いが関係してるのかもしれない。


番手の数字は、麺帯の横幅3cmあたり何本に切るかで表される。

 
 あるいは麺帯の厚さもあるのかもしれない。
 麺の横幅は切刃の番手によって決まり、縦幅は麺帯の厚さで決まる。

いろいろ端折った図だけど

 つまり、番手の小さい(麺の幅が広い)刃を使って薄めの麺帯で麺を作れば平麺ができる。
 断面が正方形くらいの形にすればほんとの極太麺が作れるけども、茹で時間が長くなってしまうので、見かけのインパクトと茹で時間との両立として麺帯を薄くする店も多い。平麺の方が好きなお客さんもいるし、平麺というほどでもないとしても、やや平麺気味、みたいな感じ。(それでも切刃は同じなのだから「○番の麺使用!」とは言える)
 茹でて丼に盛って出てしまえばタテヨコなんて関係ないわけで、印象として正方形断面の麺よりは細く見えることは大いにあり得ることだと思う。

 以上、純情屋の14番の麺が他店の14番や12番の麺の方より太く見える原因としていくつか想像してみたのだけども、実際のところはどうなんだろうなあ。

 実際に製麺をやったことがないので想像にすぎないんだけどねえ。

突然食いたくなったものリスト:

  • 絶品バーガー

本日のBGM:
Black Shoes /CHAR






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 ある社会学者と話した時に聞いた話。
 その人は昔、「学生街にはおいしいラーメン屋が多いか?」という調査をしたことがあるそうな。

 結果は、「『おいしい』ではなく『安い』店が多い」だと。

 まあ意外性はないというか、やっぱりそうなのねというだけの結論だけども。

 あと、「圧倒的に東京の方がおいしい」とも。

 これもまあ、やっぱりそうなのね、だなあ。

 何年前にやった調査なのか聞かなかったが、今はもうちょっと差が縮まってるんじゃないかなあ。どうかな。

突然食いたくなったものリスト:

  • 純情屋のサラダ麺

本日のBGM:
Run For Your Life /RIOT






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 またダメダメな店に入ってしまった。
 先日も近所でそういう店を見つけたが、今回もなかなか考えさせる店だった。

 さすがに店名は出さない。

 というか、この中には不確定情報や私の推論も多分に含まれているので、むしろこれはフィクション上の店だと解釈していただいた方がいいと思う。

 出しているラーメンの味は極端に「マズい」というほどではない。
 その意味では他の要素がしっかりしてれば地元客もついて、欲張らなければ食べていける程度にはやっていける店のように思う。実際、ある時期まではそうだったそうだ。

 しかしどうもこの店主、あまり人柄というか、身持ちがよろしくない。
 ギャンブル好きで借金がたくさんできて、「生活できる」程度の儲けではどうしようもなくなった。
 そこで一発を狙って移転したのが某大学の門の真正面。駐車場もなく、100%学生狙い(というか学生頼りというか)の出店。しかしこの門は最寄り駅から遠い方の門で、学生の多くが別の門から出入りする。しかも学食がそこそこ充実していて、学生の多くが昼御飯を外まで食べに行くことはないようだ。出てきたとしてもこの店の近くにも安い食堂がいくつかあり、その中でここのラーメンを食べに来る学生はほとんどいない。
 というわけで売上は激減。店を閉めようかどうか迷っている状態だと。
 もちろんこれは店主に直接聞いたわけではなく、あくまで間接的な(しかし確かな)情報。

 で、このラーメン。




 炒めたモヤシを載せて出てくる。この炒め方はとてもいい。炒める時に中華鍋から炎が上がるところなんて、とてもいいデモンストレーションになると思う。食べてみても、シャキシャキ感のある非常にいい仕上がりになっている。

 しかし他が全然ダメ。
 チャーシューは今時フードコートやサービスエリアでも見かけることがなくなったハムみたいなシロモノ。21世紀になってこのチャーシューにお目にかかろうとは、この日まで思ってもみなかった。
 スープはなんとなく製作過程が透けて見えた。安物の豚骨と鶏ガラを使った薄いスープに、醤油と塩と大量の化学調味料で作った返しと合わせる。
 ところがこの返し(醤油ダレ)は「古い醤油を使ってるなぁ」と解ってしまう。
 醤油を温度管理の悪いところにしばらく放置すると、独特の香りが出る。これはきっと「腐る」とは違うのだろうけども、品質の劣化であることは間違いないと思う。
 そんなのが透けて見えちゃうスープってどんなんだよ?
 テーブルの上に餃子用の酢醤油があったのでナメてみたら、明らかに同じ醤油を使っている。もちろん劣化味。なんじゃこりゃ。
 さらに悪いのは麺。
 製麺所から仕入れる麺には、最低ロットというのがある。1玉単位で製麺なんてできないわけで、1回製麺機を回すと最低限これだけの量の麺が出来上がるのでそれは取ってくださいね、という量。(例えば......非常に単純化していえば、10kgの小麦粉で加水率35%の麺を1玉150gで作ったとすれば、(10kg+3.5kg)÷0.15kg/玉=90玉の麺が1回の製麺で出来上がることになる)
 ところがこの店は1日に出る数が少ないため、麺を最低ロットで仕入れてもどうしても余ってしまう。製麺所の麺は添加物を入れて日持ちするように出来ているが、それでも捌けないくらい客が入っていない。ではどうするか。なんと麺を冷凍して保存しているのだ。それを解凍して出すのだと。

 こんなの旨いはずがない。
 それでも「マズい」になんとか落ち込まずにすんでいるのは、私の優しさと((^O^)ウソ)、化学調味料ともやしのお陰かも。まあ別に「マズい」と言い切っちゃったとしてもさほど罪の意識は感じない。

 でね。

 このラーメンを食べた感想は、

「この店主、誠実にラーメンに向き合ったらそこそこのものが作れるだろうに」

 ということ。これは主にモヤシの炒め方を見てのことだけども。しかしそれはないのだろう。

 聞くところによるとこの店主、ラーメンが好きではないらしい。

 一般論で言えば、ラーメンが好きでない店主がいてもいいと思う。好きに越したことはないと思うが、そうでなければないで、その分見えるところもあるかもしれないし、商品に真剣に向き合いさえすれば旨いものは作れると思う。好きな人よりも何倍も真剣に向き合う必要があるだろうけども、不可能ではないと思う。

 ところがこの人は、好きでもないくせに真剣に向き合ってもいない。

 きっと自分が作るラーメンを旨いと思ってはいないのだろう。
 これが旨いと思ってるとすればそれはそれで問題だ。
 ところが恐らく、

「自分は好きではないが、こういうのを旨いと感じる人もいるだろう」

 と考えているのだ。世の中にはいろんな好みの人がいるから、と。

 アホか。

 自分自身で完成形が見えてないから「こんなもんで」の寄せ集めができる。
 最初から評価を客任せにしているから失敗作の判断も出来ない。

 もっといえば、客をナメているのだ。
 そしてラーメンをナメている。

「このくらいのもんをこの値段で出したら、客は喜んで食いよるやろう」

 なんてぇのは、よほど極端な商品で勝負すれば別かもしれないが、まあたいていは机上の空論でしかない。
 もう経営的に手遅れかもしれないが、この店主には是非心を入れ替えてもらいたいと思う。

 学生はたくさんいるから、この程度でも旨いと感じるヤツもいるだろう、そういうやつを引っかけて......みたいな発想で商売なんかできないよ。少なくとも周りでずっと商売している他の食べ物屋さんは、あなたよりずっと誠実に真剣に商品や学生(客)と向かい合っている。たった4年かそこらしかいない学生だって、そういう誠実さや真剣さを簡単に見抜くよ。......つまり客が感情と意志を持った人間であるという、あったり前のことをきれいさっぱり忘れてるのだ。

 このまま行くのだったら、ほんとに座して死を待つのみだぞ。

 テレビ、雑誌といったマスコミに紹介される店、ブログに紹介される店......それよりも実際にある店は圧倒的に多い。テレビ、雑誌で紹介される店は必然的に限定されるけれど、本来制限のないはずのブログですら、ほとんど全く紹介されていない店というのは実はゴマンとある。

 紹介しないには紹介しないなりの理由があり、そしてそれは案外?誰でも同じように感じているのだ。

 つまり、いくらネット上で酷評されていても、それですらあまたあるラーメン屋の上位数十%に入っているということ......かもしれない。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • 塩焼きそば

本日のBGM:
夕映えよ心の鳩を抱け /雅夢

あらまあこんな曲までYouTubeにはあるんだなあ。




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 綿麺の夏の休みは以下の通り。

7月
26日(日) 定休日
27日(月) 夏期休暇その1
28日(火) 夏期休暇その1
29日(水) 夏期休暇その1

......つまり4連休。

8月
1日(土) 夜の部  臨時休業
2日(日) 定休日

......つまり1.5連休。PLの花火じゃ商売になりませんな。

8日(土) 終日  臨時休業
9日(日) 定休日

......つまり2連休。

突然食いたくなったものリスト:

  • 小梅ちゃん

本日のBGM:
あー夏休み /TUBE






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 先日、またらぁめん たむらに行った。

 土曜日あたりだと近くの100円/60分のコインパーキングが満車になっててちょっと困る。えらい遠いところに駐めて店まで歩いていると、店の南真正面、線路をはさんで反対側に終日100円/60分のパーキングを見つけてちょっと悲し。(^^;

 豚骨魚介ベースつけ麺大盛(440g/1080円)と、限定塩らぁめん(730円)を食べた。我ながら食べすぎだよ。(^^;

 つけ麺がとてもよかった。麺の締め具合もよかった(抜群だった!)し、それをチャーシュー、メンマ、煮玉子といった出来のいい具と一緒に口に入れると、口の中で麺だけでは味わえないたまらん味が広がる。煮玉子はいつもより若干味が染みてなかったような気がするが、ブレの範囲だろう。
 魚粉がちょっと多すぎやしないかとか、大盛であればもうちょっとだけ麺の締めをゆるめにしてもいいかもとか、海苔がもう少し香り高いものなら客は完全にノックアウトだ(^O^)とか、そりゃ探せばいろいろあるけれど、何というかなぁ、ほんと、この具でそういうのは吹き飛んじゃうんだよなあ。



具がみんなうまい


つけ汁は少し平凡。魚粉はもっと少なくていいのでは?

 つけ麺を盛りつける時に、具を(つけ汁に入れずに)麺の上に盛りつけるスタイルは関東にはあまりなく、関西特有の進化の仕方であるらしい。関東のことはよく知らないが、関西では1999年にオープンした純情屋をはじめ、きんせい綿麺など、確かに麺の上に具を載せる店は多い。

 麺の上に盛りつけることのメリット、デメリットというのはそれぞれあって。

 最初からつけ汁に入ってない具を、食べる時につけ汁に入れることになるわけで、そうすると具もまたつけ汁を冷やす要素の1つとなってしまう。これはデメリットといえばデメリット。前に「つけめんは原理的に冷えるものだから、冷えてもうまいつけ汁を作るべき」とは書いたけども、現実問題としてはそんなつけ汁はあまりないし、それぞれのつけ汁に一番うまい温度というのがあるだろうから、それより冷める要素が増えるのはつけ汁にとってあまりいいことじゃない。
 他にも、大勝軒(つけ麺発祥の店)のつけ麺がつけ汁の中に具を入れるスタイルなのだから、つけ麺とはそういうもんだろう、という意見もある。私自身はそこまで「べき論」にこだわることもないだろうと思うのだけどもね。

#話の筋とは関係ないが、ここでもう1つつけ麺の「べき論」を言っておこうかな。テーブルに置かれている一味唐辛子などの香辛料は、つけ汁にではなく麺にかけるものですよ。
 ......ね? 「べき論」って、結局は「人それぞれ」でいいような気がするでしょ? (^^;

 逆に麺の上(=つけ汁の外)に具を盛ることのメリットは、まず彩りがいいということ。おいしそうに見えるということはとても大切。そして具と麺を一緒に箸ではさんで、そのまま一気につけ汁⇒口へと持っていくことが出来る点。つまり、麺と具を一緒に口に入れやすい。
 つけ汁の中に具が入っている場合は、麺を一度つけ汁の中で放して、つけ汁の中で具を探して、もう一度麺と具を箸でつかみ直して口に入れなくちゃいけない。まあ文字で書く以上に簡単な話だけども。

 あるいは麺だけつけ汁につけて食べて、モグモグしている間に具を口にもっていくこともできる。つけ汁を経由するかどうかも好みで選べる。

 つまり、具を麺に載せている方が食べ方を客が自分でコントロールしやすい。

#逆にいえば作り手の意図とは違う食べ方をされる可能性もあるわけだ。このあたり、どの程度つけ麺作りに食べ手が参加するのか......。もちろん答えはないのだろうが、考えてみると案外難しい問題かもしれない。

##これで思い出したオハナシ。

☆ ......それが、大正14年、山本拙郎と遠藤新との間で交わされた「拙新論争」で、ライトの愛弟子の遠藤新が、建築家たるもの中小住宅の設計に当っても、全体から家具調度まですみずみデザインし、その小宇宙を住み手に味わってもらうべきである、と主張したのに対し、山本は、

 「私は住宅に於てはそれが住む人によって次第に成長させられ、完成されてゆくものであるということを信ずる。友人から送られたテーブルランプが居間の飾りになったり、叔父の遺愛の安楽椅子が書斎の宝となったりして、住宅の生活は成長を見、豊富になってゆくのではないだろうか」T14-

と批判した。住宅はたいていの建築家が考えているように出来上がった時点がゴールなのか、それとも山本の言うように、そこからスタートするのか。住宅は、芸術の作品なのかそれとも生活の器なのか。

── 藤森照信『日本の近代建築(下)-大正・昭和篇-』より。

 ちょっと大ゲサだけどさ。(^^;

 で、らぁめん たむらのこのつけ麺は、麺の上に具を盛るメリットが非常によく出ているというか、これだけ具がうまいと、次はどの具と一緒に麺を食べよう......という楽しみがいっぱいあって、食べてて飽きない。(和風鶏がらベースのつけ麺は具がつけ汁に入ってるんだけどね(^^; )

 もちろんこれらの具を受け止めるにはそれなりの麺がないといけない。私はこの麺、味自体は際立っておいしいとは思わないけども、食感にはよく気が配られていると思う。特に今回の締め方はこれらの具を受け止めるに充分だった。このあたりは一期一会なのかもしれない。(まあそれ以前に、私は麺の味ってそれほどよくわからんのだなあ(^^; )

 麺に具を載せるつけ麺は関西のガラパゴス的独自進化かもしれないが、独自進化なりにこれならではの楽しみ方ができる。
 こういうつけ麺の楽しみ方もあるんだなあ、という感じ。

食べログ

らぁめんたむら@布施(当ブログ内エントリ)

突然食いたくなったものリスト:

  • 西村のエイセイボーロ

本日のBGM:
Crossing The Border /HEIR APPARENT

スリリングなイントロからシビレさせる。QUEENSRYCHEのフォロワーなんて言われたけど、このアルバムは亜流の域を超えていた。実際、QUEENSRYCHE自身がグランジに堕落してしまってからはこのバンドこそがその偉業を受け継いで......となってもらいたかったが、いつの間にかいなくなったね。彼らはこのアルバムでSIMON & GARFUNKELの「Sound of Silence」をカバーしていて、その後QUEENSRYCHEが同じくS&Gの「Scarborough Fair」をカバーした時には、「本家がフォロワーの後追いをせんでも......(^^;」とツッコまれてたもんだ。




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 『開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック―有名店主が答える』(旭屋出版MOOK)という本がある。


回答者/本丸亭、博多一風堂、九段斑鳩、支那そばや、69'N'ROLL ONE、竈、道頓堀、麺哲、多賀野、大喜、けいすけ、カドヤ食堂、ちばき屋、砦、中村屋、胡心房、青葉、なんつッ亭、せたが屋、龍旗信、六厘舎、東池袋大勝軒の各店店主。
『開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック―有名店主が答える』(旭屋出版MOOK)


 長ったらしいタイトルどおり、ラーメン店の開業法・味づくり・経営についての質問に有名店主が答えるという体裁の本。つまりラーメン店開業予定者・既開業者を読者に想定している。

 回答している店主はかなり豪華で、もちろんほとんどが関東の店だけども、それでも私ですら知っている名前が沢山ある。山岸一雄(東池袋大勝軒)をはじめ佐野実(支那そばや)、中村栄利(中村屋)、嶋﨑順一(69'N'ROLL ONE)、三田遼生(六厘舎)、河原成美(博多一風堂)......。
 関西の店は3店で、橘和良(カドヤ食堂)、庄司忠臣(麺哲)、松原龍司(龍旗信)。
※敬称略

 1つの質問に対してこれらの回答者の中から何人かが回答するという形式になっている。
 質問票を回答者に送るなり編集者がインタビューするなりして得た回答の中で、重要なのを数人分掲載しているんじゃないかなあ。あるいは回答者ごとにピンポイントで質問を絞っているかもしれない。

 というわけで質問によっては5人くらいが答えていたり、1人だけだったりまちまちになっている。これについては数合わせで回答を水増ししたり削ったりしてなさそうだと思わせる。またたいていの質問には「正解」があるわけでもないので、同じ質問に正反対の回答があったりして、これにも誠実さを感じた。

 この本が、結構面白いのだ。

 こういう特殊な本だから、この回答者たちは一般の客に向かってではなく、自分の後輩たちに向かって語りかけている。半分は「裏」の話だといえるだろう。その分、客に対してよりは飾りのない言葉で、より本音に近い言葉を発しているのだと思う。

 実はこの本を読んだちょうど同じ時期に、先日行ったラーメン産業展でラーメン店専門のコンサルが配っていたDVDを見ていた。こちらも言ってみれば「裏」の話だろう。

 同じ「裏」側で、同じ「ラーメン店の経営」について語っているにもかかわらず、その温度差というか、語る立場でここまで違いますかというくらい何もかもが違う。内容然り、ハート然り。実際に汗を流す人間の言葉とそうでない(いや存在意義は認めるけども)人間との違いがくっきりとして面白かった。

 コンサルの話についてはまた後日。

 この本の中で、いくつか印象に残った回答を御紹介しよう。
(正当な引用の範囲だと思うけど、もし気になったら買ってみてね。(^O^) いい値段しちゃうがね)

Q.原価の抑え方を教えてください。

A.むしろ抑え過ぎに気を付けて。
東京・成増 中辛めん処 道頓堀 庄司武志

 質の良い材料を使おうとすると、ある程度原価はかかってしまうものなので、私は普段あまり原価率のことは意識していません。

 反対に、原価を抑えることよりも、一定以上の原価を維持するように気を配っていた方が良いでしょう。これ以上は原価を下げない、という目安を作っておけば、安い材料の使い過ぎで知らないうちに味が落ちていた、などという事態を防げるため、味の安定につながると思います。

 未経験者の「原価の抑え方」という視点と、経験者の「味の保ち方」という視点が面白い。これってコインの裏表だよねえ。とても悩むところなんだろう。

Q.いい材料を使わなければ、いいスープやタレはできないでしょうか。

A.いい材料を大衆価格で売りたい。
大阪・今福鶴見 カドヤ食堂 橘和良

 私の店は裏通りにあるので、そこで集客するために、「いい材料」を使うことを魅力の一つに考えました。そもそも私は自分で言うのも変ですが、食材マニアです。いい食材を使いたいし、実際に触りたいんです。それで、たとえば、鶏ガラも滋賀の淡海鶏を選びましたが、結果的に脂がいい鶏なので水を張って血抜きするだけで使え、下茹でしなくていいので旨味は全て取り切れます。

 現在は天然素材のいい材料を使って無化調で作っていますが、いい材料を追求して使わないと、うま味調味料は必要になるのではないかと思っています。

 チャーシューには、白金豚のウデ肉を使っています。大衆食のラーメンに、スーパーでは手に入らない、フレンチやイタリアンで使われる白金豚のチャーシューがのっているなんて......夢があると思いませんか。しかも、そのラーメンが一杯680円なら、食べてみたいと思う人は多いと思います。

 だから、いい材料を使いながら、原価を下げることを常に考えています。チャーシューに使う白金豚も、形のいい部分はチャーシューに使い、3割~4割の部分はだしをとるのに使います。丸鶏の代用になるほどいいだしがとれます。そして、その肉は味付けしてつけそばのトッビングにしたり、炊いた背脂と合わせて「豚めし」(350円)というメニューにもします。スープをとるのに使う豚足も、頃合いを見計らって鍋から出して、骨をはずして「とろける豚足」(300円)というつけそばのトッピングメニューにします。どちらも大人気のメニューになっています。

 こうした工夫をするので、いい材料を使いながら700円以下に価格設定できるのです。いい材料は、単に使うならコストが上がるだけですから、そういう使い方はラーメンらしくないと思います

 下線は引用者(って、私)。
 これが客に向かって言った言葉ならさほど驚きもしないんだけど、後輩・同業者に向かって、「夢があると思いませんか」と言っちゃうのがステキだなあと。(^O^) 飾った言葉ではなく、ほんとにそう思ってるのだろう。

 私はカドヤ食堂は凄くウマいと思ってる。でも位置の問題で数回しか行ったことがない。実は店主の橘氏も見たことがない。でもこの本でのいくつかの回答を見て結構好感を持ったよ。

Q.○○の塩、○○の醤油...といった調味料の違いは、お客様にもわかるような味の違いはあるのでしょうか。

A.わかるわからないの問題じゃない。
東京・町田 ラァメン家 69'N'ROLL ONE 嶋﨑順一

 例えば塩。裏の表示を見てみて。ミネラル、鉄分...いろいろ成分が違う。だから味も違うに決まってる。ただね、俺が言いたいのは、個性的だから、いいものだからという理由で選べばいいってわけではないこと。調味料探しで大切なのは、素材の良し悪しじゃなくて、自分の作りたい味にぴったり合うかどうかで、意味のある使い方が大切。"素材にこだわってます"ってことじゃなくて、おいしさの追求だと思うんだよね。
......

 結局、何を目標に置くかというのが重要なんだよね。
 もちろん素材にこだわってその上で、というのが理想だろうけど、どちらを上に置くのかとか。

 目指す味によってはよりチープな選択肢を選んだ方がいい場合だってあるし、それは恥ずかしいことじゃない。

 かといって逆に、より理想の味に近い選択肢がよりコストがかかる選択肢だった場合、どちらを選ぶかは目指す味以外の部分......店の事情や、もっと言えば店主のそれまでの人生によって決まるんだろうな。

 「麺固め、油多め...などの要望には応えるべきでしょうか」という質問には、各店でかなり回答が別れている。

 「当店ではすべてに応えています」(東京・荏原中延 多賀野 髙野多賀子氏)、「お店の状況に合わせて柔軟に対応」(東京・東池袋 東池袋大勝軒 山岸一雄)、「できる限り応えるべき」(東京・新宿 竃KAMADO 新宿本店 清水清丈)などという答えの中で、上記カドヤ食堂橘氏は、こう答えている。

Q.麺固め、油多め...などの要望には応えるべきでしょうか。

A.要望は、基本的に受け付けない。
大阪・今福鶴見 カドヤ食堂 橘和良

 この味を売り物にしている、これが完成された店の味だという信念を持って出しているので、基本的には、「麺固め」とか「油多め」というような要望には応えません。ただし、高齢の方で歯が悪くて「麺を軟らかめに」と要望される方もいます。塩分制限をしていて「薄味でお願い」というケースもあります。そういう場合もあるので、要望に対して即NOではなく、「お体に気を使ってはるんですか」などと尋ねます。聞き方は難しいですね。「病気なんですか」とストレートに聞けませんし。「そうなんや」ということなら要望に応えるようにしますし、「いや、わし薄味が好きやねん」ということなら「店の味を変えることは出来ませんので」と断ります。

 こんなことに対して......といっては失礼だが、客の事情と自分の仕事との両立にここまで心を砕いている。だってこれ、かなり面倒くさいことだよ。聞くなら聞く、聞かないなら聞かないと決めておけば、オペレーションとしては楽だもの。でもその面倒くささを厭わないこともまた、仕事のクォリティの1つなのだと思う(もちろん他の店が低いとは思わないよ)。

 ラーメン店にとって化学調味料の使用/不使用は切っても切れないテーマで、これについても5人の回答者が答えている。

 うちは使っている/使っていないというそれぞれ説得力のある意見(「九段斑鳩では使いません」「豚骨スープの味をまとめてくれる」「使うかは店主のコンセプト次第」「使用の知識が必要」)の中で、佐野実氏の回答が、要点を突いていると思った。

Q.うま味調味料に関しての考えを教えてください。

A.使う人は使えばいい。
神奈川・新横浜 支那そばや 佐野実

 スープを毎日とっていると、ブレが生じる。このブレ(おいしい時とおいしくない時)を安定させるためのものがうま味調味料だ。うま味調味料を使わずに安定した味にするには、材料をたくさん使わない限りできない。どうしてもブレが出てしまったり、使った方がおいしいと感じるなら、少量使えばいい。

 俺も店を始めたころ、うま味調味料を使っていたことがある。その後、使うのをやめたら味のブレが出てしまったのは事実だ。

 私自身いろいろ実験?で試してみたけど、確かに化学調味料には味を「補助する」というか、そういう働きがあるように思う。だから「ブレ」に対しては耐性が強い。一発勝負の「味」であれば、出来のいい時には全然問題ないのだけども、問題は出来が悪い時であって。店舗を経営する限り、家庭料理とは違って毎日ほぼ同じ味を大量に提供する必要がある。その「悪い時」の保険として化調を使う......「味」の「品質管理」という視点だって、店によってはあり得るだろう。きっと多くの店での化学調味料の存在意義というのはこのあたりにあんじゃないかな。

 とはいえ世の中には化学調味料の味を(補助ではなく)メインに味を構成するような店もあるんだろうけど。(^^; でも両者はきっと区別し得る違いがあるように思う。だから化調を使っているというだけで同一視するのも善し悪しかもしれない。

 これ↓も佐野氏の意見。昔「ガチンコラーメン道」を見て、そのあまりのスープ偏重にガッカリした記憶があるが、この意見で佐野氏を見直した。

 そういえば今年から自家製麺を始めたカドヤ食堂の橘氏の自家製麺を指導したのが佐野氏であるという話を聞いたことがあるなあ。

Q.味づくりはどこから考えるといいのでしょうか。

A.麺から考える。
神奈川・新横浜 支那そばや 佐野実

 以前はスープやタレありき、と思っていたが、今は麺から考えて、麺に合わせたスープを作っている。俺にとっては麺が一番大事。ただ、もちろん、麺だけでもダメ。麺、スープ、タレが三位一体となって、初めておいしくて、バランスのよいラーメンを作ることができるから。
 いま、ラーメン業界全体を見回せば、自家製麺なのか、麺を製麺所から仕入れるのか、は別にして、どこの店も麺に力を入れている店が多いように感じている。

 本書冒頭の「回答者のご紹介」で佐野氏は「全国の食材を歩いて探す、自分で食材を作る(鶏、製麺用粉、器......)など、佐野氏は常にラーメン業界を牽引してきた」とある。自分で鶏や製麺用粉を作るって......養鶏、製粉(あるいは麦の栽培?)までやっているということだろうか......? 凄いねえ。

 回答者によって正反対の意見が出たのが、これ↓。

Q.どうしても納得出来ないスープになってしまった日は、臨時休業した方がいいのでしょうか。

A.安易な臨時休業はしない方がよい。
東京・東池袋 東池袋大勝軒 山岸一雄

 臨時休業するかしないかは、その人が決めることで、なんとも言えません。ただし、満足出来ないからといって、安易に臨時休業するのは良くないことです。最初の頃は、満足出来ないからといって、スープを捨てたり、お店を休むこともあるかもしれません。しかし、満足出来ない、まずいスープを作ったのは本人です。お客様ではありません。あきらめずに、そのスープをなんとか売り物になるようにしていくことが大切なのではないでしょうか。もちろん、そのためには技術が必要ですが...。


A.潔く閉めたほうが良いと思います。
東京・湯島 ら-めん天神下 大喜 武川数勇

 お金をもらってラーメンを提供している以上、一定以上のレベルに達していないものをお客様に出すことはできません。生で取り寄せている鶏ガラが届いたときに傷んでいたり、1日1回しか炊いていなかったスープが、夕方に煮詰まってしまったり...店を始めたばかりの頃は、そうした理由でスープが用意できないことが何回かあって、実際に店を閉めたことがありました。


A.極力営業します。
東京・大崎 六厘舎 三田遼生

 でもそういう場合は謝るしかない。私は次に使ってくれるように、無料券を配って謝りました。

 精一杯スープの調整はします。オープン時間に間に合わなくとも、精一杯調整して、出せるように努力します。その調整の結果、1時、2時になってもオープンさせるべきです。


A.お客様を裏切るな。
福岡・博多 博多一風堂 河原成美

 どうしても満足出来ないスープが出来てしまう時点でプロではない。出来が良くなくても開店までに一定レベルまでおっつけるのがプロ。お客様は営業しているものと思って自分の店を目がけてわざわざ足を運んでくれる。絶対に裏切ってはいけない。


A.その店のポリシー次第で。
東京・九段下 九段斑鳩 坂井保臣

 いい加減なラーメンはお客様に出したくない、と開店してから1年半くらいまでは、納得がいかないラーメンしか出来なかった場合には、たまに店を閉めていたこともありました。でも、今はそういうことはありません。スープに満足がいかない時の味の直し方を覚えたからです。

 この質問は、どれが正しい答え、というものがある訳ではなく、その方のポリシー通りにやることが大切なんだと思います。「わざわざ来てくださった方がいるのだから、なんとしても店を開けなければ」と考えるのか、「いつも自分が納得したおいしいラーメンを出したいから、ちゃんと出来なかった時は店を閉める」のか。臨時休業をすべきとも、すべきでないとも、一概には言えません。

 少し話はそれますが、味のブレは必ず生じるので、バッチリと味づくりをしたいと考えでいます。つまり、「味がどうブレるのかを知る」ということです。僕はスープやタレを作る時には、1g単位で材料を組み合わせていきます。

 もちろん、火加減などもいろいろ工夫します。食材のおいしさを引き立たせるためにいろいろと試行錯誤を繰り返します。その結果、「これで行こう」というレシピに辿り着きますが、そこで終わりではありません。そのレシピで、再び試作を繰り返します。そうすることで、初めてその味づくりのブレを知ることが出来るのです。そして、微調整を繰り返していくのです。食べた時に感じるおいしさはもちろん、食べた後の1~2時間の余韻も大切にします。

 このへんの葛藤なんていうのは特にコンサル視点ではあり得ない話だ。いやもちろん「商品価値を高める」という観点での戦略だってないとは言えないけど、「店を開けない」=「1銭も入ってこない」なのだから、やっぱりコンサル経営的観点から言えばあり得ない話であり、この葛藤こそが各店主たちが自分たちの商品や客と真摯に向き合っているかの証拠でもあると思う。

 このあたりで意見がバラバラに別れるところがこの本の楽しいところというか、各店主が情熱を込めてラーメンを作っている(単なる金儲けの商品として捉えていない)ことが伝わって、読者に訴える部分なんだと思う。

 こういうのを読んじゃうと、前述のコンサルDVDの、

......素人の方は極端に言うと、味が分からない。凄い極端な話です。でも、その方には見せ方次第でいくらでも旨そうに見せられるんですよね。事実うちのおつき合い先は、味についてはほとんど差がないです。差がなくて見せ方を変えていく。それだけで昨(年同月期)対120%とか130%とかいくんですね。......

 なんて話はバカらしくってね。(^^;;;

#まあ世の中の「バカらしい」ことの多くは、レイヤーが違うものを同一レイヤーで見ようとすることからそう見えてしまうだけだったりするんだけどね。

 たいたいの質問は回答が2~3コなのだが、5~6コある質問もあった。その分意見が分かれたりそれぞれ個性のある回答だったということだろう。
 回答の多かった質問を、キャッチのみだけど、ご紹介。

  • いい材料を使わなければ、いいスープのタレはできないでしょうか。
    • 「食材は料理との相性とバランス。」(中村屋 中村栄利)
    • 「必ずしもそうでは無い。」(博多一風堂 河原成美)
    • 「そんなことはない。」(支那そばや 佐野実)
    • 「そんなことはないと思います。」(九段斑鳩 坂井保臣)
    • 「いいものを選べる目を持て。」(なんつッ亭 古谷一郎)
    • 「いい材料を大衆価格で売りたい。」(カドヤ食堂 橘和良)

  • 水についての考えを教えてください。
    • 「水選びも他の材料選びも同じ。」(中村屋 中村栄利)
    • 「においをしっかり取り除く必要があります。」(龍旗信 松原龍司)
    • 「水は大事です。」(砦 中坪正勝)
    • 「15年前から逆浸透膜水。」(支那そばや 佐野実)
    • 「水の硬度・軟度がスープに影響。」(竃KAMADO 新宿本店 清水清丈)
    • 「スープに厚みを出す水に整える。」(69'N'ROLL ONE 嶋﨑順一)

  • 「今日のスープはいいスープだ」と感じられるのは、どの段階ですか。
    • 「白金豚のだしが決め手!」(カドヤ食堂 橘和良)
    • 「麺をスープに入れた瞬間です。」(本丸亭 金丸透)
    • 「ポイントは4段階あります。」(砦 中坪正勝)
    • 「味の違いが分かる感性を。」(ちばき屋 千葉憲二)
    • 「骨を足して色が付いたときの味見。」(なんつッ亭 古谷一郎)

  • タレづくりで一番注意している点はどこですか。
    • 「誰にも真似できない自分だけの味。」(せたが屋 前島司)
    • 「配合比率と材料選び。」(青葉 芳賀良則)
    • 「温度を一定に保つことです。」(砦 中坪正勝)
    • 「仕込む時の温度です。」(多賀野 髙野多賀子)
    • 「塩分濃度を一定にすること。」(なんつッ亭 古谷一郎)
    • 「安定させることです。」(胡心房 野津理恵)

  • 麺を選ぶにあたって、一番重視すべき点は何でしょう。
    • 「安全性を重視しています。」(多賀野 髙野多賀子)
    • 「スープとの相性。」(青葉 芳賀良則)
    • 「スープとのバランスです。」(六厘舎 三田遼生)
    • 「スープとの相性。」(胡心房 野津理恵)
    • 「"作りたい理想"が大切。」(中村屋 中村栄利)
    • 「小麦粉の香り。」(69'N'ROLL ONE 嶋﨑順一)

  • 味は少しずつ変えていった方がいいでしょうか。
    • 「イメージを大切にする。」(中村屋 中村栄利)
    • 「絶対、ということではないのでは。」(九段斑鳩 坂井保臣)
    • 「スープの状況を見極めて微調整を。」(大勝軒 山岸一雄)
    • 「同じ味を出していくほうが不自然。」(カドヤ食堂 橘和良)
    • 「磨きをかけていくことは必要です。」(道頓堀 庄司武志)

  • 人気を常に高めていくためには何が必要でしょうか。
    • 「自分自身を高めていくことが必要。」(本丸亭 金丸透)
    • 「変わらないために変わり続ける。」(博多一風堂 河原成美)
    • 「いつもスタートの気持ちを持つ。」(せたが屋 前島司)
    • 「クオリティーを初めとして3つ。」(青葉 芳賀良則)
    • 「おいしいラーメンを作ることです。」(大勝軒 山岸一雄)
    • 「ラーメンに真剣に向き合うこと。」(大喜 武川数勇)
 

 次の「名言」に入れようと思う言葉もいくつかあった。せたが屋前島司氏の言葉が一番多かったかなあ。

☆うちの店は、お客様でもなく俺でもなく、ラーメン様が一番偉いから、ラーメンを作りやすい環境に整えることがもっとも重要でした。

── 嶋﨑順一。『有名店主が答える開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック』より。

☆ラーメンを完成させるためにメンマは必要。顔でいえば眉毛みたいなものです。

── 前島司。『有名店主が答える開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック』より。

☆10年前に『博多一風堂』のラーメンを食べておいしい、と思ったお客様が10年ぶりに店に足を運んでくださったとする。そこで10年前と同じことをしていたら、多分、そのお客様は満足されない。だから、変わらないために変わり続ける。

── 河原成美。『有名店主が答える開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック』より。

☆人気があると言われるのは、すごく嬉しいことですが、人気なんていつの間にか消えてしまうのが、今のラーメン業界です。新しくておいしい店がどんどん増えていますが、僕はそんな新しい店を先輩だと思い、その先輩を追い抜こうと、いつもスタートの気持ちでやっています。なぜなら、新しい店は古い店のいいところを見習い、凌駕しようと研究を重ねてオープンさせていますから、高を括っていると置きざりにされます。追われるよりも追う気持ちが大切だと思います。

── 前島司。『有名店主が答える開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック』より。

☆損得勘定もいけません。トラブルを程度で図って対処するのではなく、些細なことでも常にMAXな気持ちで挑む姿勢が必要です。お客さんにはトラブルがきっかけでリピーターになってもらう、それくらいの気持ちにさせる大げさなケアをした方がいいのです。

── 前島司。『有名店主が答える開業法・味づくり・経営のラーメンQ&Aブック』より。
 

突然食いたくなったものリスト:

  • シュークリーム(クリームはカスタードのみ)

本日のBGM:
ねえ /荻野目洋子






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 相変わらずデータベースにアクセスできず過去記事のアーカイブがリンク切れになっているので、とりあえず「ラーメン」カテゴリだけ手動で作ってみた。

 近々トップからのリンクも訂正するけども、それまでに読みたい人(いるのか?(^^;)はとりあえずここ↓からアクセスしてみて下さい。

ラーメンカテゴリ月別アーカイブ(2009/06)
http://taizo3.net/hietaro/cat72/2009/06/index.php

 もうすぐ夏ですねえ。

 恋をしてみませんか?

 いやいや。

 夏。

 今年もおそらくいろんなラーメン店で夏季限定のメニューが出てくることだろう。

 これは別に夏の限定麺に限ることでもなくメニュー全般に言えることではあるけども、限定麺は特にそれが顕著になるような気もするので、ここであえて。

 変わりダネ麺みたいなのを食べてたまに思うのは、

「これ、中華麺でやらにゃいかんか?」

 ということ。特に「○○風」みたいなメニューの場合、[パスタ|うどん|蕎麦]の代用品として中華麺が使われているようにしか思えないものも多い。そういう場合、たいていは中華麺なんぞ使わずに素直に[パスタ|うどん|蕎麦]を使った方がウマいだろうと思わせる。

 そういうのやめてほしい。

 だったらいっそ、ちゃんと[パスタ|うどん|蕎麦]を使ってくださいな。

「いやうちはラーメン屋だから中華麺を使わないと」

 と言うのなら、是非、ラーメン屋だからこそできる、中華麺でこそうまいメニューを作ってください。

 気鋭のラーメン屋さんはひょっとしたら(ひょっとしたらだよ)中華料理屋の冷やし中華なんてバカにしているかもしれないけど、それでもあのメニューは他の麺ではダメで、中華麺だからこそ成り立っている。その意味で冷やし中華は非常に立派なラーメン屋的メニューだ。

 スパゲッティ風メニューの麺は、スパゲッティの代用品になってないか。
 ぶっかけうどん風メニューの麺は、うどんに勝ってるのか。
 ざる蕎麦風メニューの麺は、日本蕎麦を使うよりうまいか。

 使う理由がウマさではなく、単に中華麺しかウチにないからというのであれば、そのメニューは破棄した方がいい。
 それだったら客だって[スパゲッティ屋|うどん屋|蕎麦屋]に行った方がいいもの。

「いやウチは下手な[スパゲッティ屋|うどん屋|蕎麦屋]より麺がいいから」

 というのなら、ちゃんとした[スパゲッティ屋|うどん屋|蕎麦屋]にゃ負けるってことだし(あくまでそのメニューでは、ってことだよ)。そんなの相手に勝負しないでほしい。

 繰り返すが、変わりダネ麺をやるのなら、是非、「○○の代用品」ではなく、中華麺だからこそうまいメニューを作ってください。

#当たり前の話だけど、これはあくまでスタートラインの話。求められるのは、

・中華麺だからこそのメニュー

 であり、かつ、

・ウマいメニュー

 ね。マズい冷やし中華はもちろんゴマンとあるわけで。(^O^)

 そういうメニューは、五条弁慶(ex.びっくりラーメン)のつけ麺と、本質的に同じなのだ。



泣きそう。

 ......もちろん、「それでもいいよ」という態度もアリだけどね。

 まあ、そういうメニューでも、麺が圧倒的によくて、

「この麺を○○風で食べてみたらどうだろう?」

 という欲求すら起こさせるものであればかろうじてアリだとは思うけど、そういう麺、あるかなあ。

突然食いたくなったものリスト:

  • おにぎり

本日のBGM:
あやか市の動物園 /はっぴいえんど

「♪お前と僕がいる でも僕らはいないのです~♪」って、「付き合ってるのに片思い」なんですね。(^O^)




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 金曜日の純情屋の極太麺は素晴らしい出来だった。

 もちろんいつもちゃんとウマいのだけども、たまにムチャクチャ出来がいい日があるのだ。
 常連だからわかるような微妙な差ではなく、圧倒的。

 毎日ほとんど同じように作ってても日によって全然出来が違ってて、たまに凄い大当たりがある......みたいな感覚は、自家製麺をやっている店の人にはよくわかる感覚だろう。

 純情屋の大当たり麺を評して私たちはよく「プリンのような麺」という言い方をする。

 食感よし、香りよし、甘味も強く出る。
 固いのではなくほどよい弾力がある。この弾力が自然。芯を残すような茹で方による弾力ではなく、ちゃんと茹でた上での生地そのものが持つ弾力。この歯応えが絶妙で何とも言えん。たまらん食感。そして同時に口に広がる香りがよろし。小麦粉ってうまいんだなーと。(^O^)

 私ゃこれ食って悟りましたよ。

 出来のいい極太麺は、無茶苦茶セクシィなのだ。言い方を変えればエロい。

 とても出来のいい麺をこれからパイオツ麺と呼ぶことにしよう。(^O^)

 いやほんと、これ食べるとわかるよそういう気持ちが。

 つけ汁は、主役を引き立たせるコスプレに過ぎぬ。(^O^)(^O^)
 カレーつけ麺で食べてすら、麺のセクシィさは強調されるばかりだ。

 何言ってるんだ私は? いやほんとなんだよ。ほんと。

 みなさんもいつかパイオツ麺に出会えればいいね。

 昨今のつけ麺ブームで極太麺を出す店も増えてきたが、この麺とはやっぱり質が違う。東京的ゴワゴワ麺を目指すならそれもいいけど、大阪ではそこまでする店はないようだ。普通の店の極太麺は、何というか、普通の麺生地を切刃だけ替えて太麺にしてみました、みたいな印象だ。実際は茹で時間短縮のためとか、それなりの(私が思うのとは違う)工夫はあるのだろうけど。

 わざわざ長時間かけて茹でても単に「太い」というだけの効果しかないのなら、太麺であるメリットは「見た目のインパクト」以上はないような気がする。太麺は外側と内部と距離があるので、内部まで茹で上がるまで外側はかなり長時間湯に晒されることになる。極太麺を使うのなら、この内外の茹で時間のギャップがプラス効果に働かせ、極太麺ならではの旨さが味わえる麺を作らなくちゃいけないはずだが、そこまでちゃんと考えた(と思わせる)極太麺を出している店は少ない。

 ついでにパイオツ麺(^^)記念。

 友人の日記に紹介されてた。

http://blog.technohippy.net/Oppai.swf

 酔っ払いながら遊んでください。(^O^)

突然食いたくなったものリスト:

  • よく冷えた甘いスイカ

本日のBGM:
Ride On /GRAVE DIGGER

こういうメタル、たまらんね。(^O^) ライブ映えする1曲。




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2012年1月

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