知性はココロ主義を嫌悪する
先日、知り合いとお茶していると、
「今、こんなん読んでんねん」
と嬉しそうに本を差し出された。
見ると、姜尚中『ニッポン・サバイバル』とある。
へえ、とパラパラとめくったら、なんか、いいことが書いてある。(^O^)
とてもいいことだったので、ご紹介しておこう。
| 心のスイッチを切り替えて自分が変われば世界もよくなります。 そんなココロ主義は知性がもっとも嫌悪するものです。 最近、私が気になっているのは、実際に世の中で起きている問題を全部心理的な問題に還元してしまう ── そんな考え方が蔓延していることです。(略)私はそれを"ココロ主義"と呼んでいます。 どういうことかというと、たとえば「どうしたら戦争がなくなるんだろう?」という問題を考えたとき、「みんながやさしくなればいいんだ」と言う人がいますよね。私も子どものころはそんなふうに思いました。「やさしい心を持てば、世界は平和になるんだ」と。 『脳内革命』じゃないけれど、自分という内部が変われば世界も変わる。心のスイッチを切り替えれば、世界が違って見えるはずだ、というわけです。 でも、実際にそれで世界は変わるのかというと、じつは外側の世界は一向に変わらない。「どうしたら戦争がなくなるんだろう?」という問いにしても、現実には、経済的な格差、経済的な対立など、さまざまな問題が解決されなければ、戦争はなくならないのです。 だから私にいわせれば、それはまるでお酒を飲んで酔っぱらっているのと同じなのです。すべての物事をココロの問題にしてしまうことで、現実問題をしばし忘れさせてくれるというわけです。 これはある意味において、じつに"オウム的"です。ヘッドギアをつけて麻原彰晃と交感する。すると自分のステージが上がっていき、悟りに近づくことで世界もよくなっていく。ココロ主義に流される人たちも、そんなオウム信者と同じように、"心"や"魂に"、内なるサンクチュアリ(聖域)を求めているのでしょう。 しかし、これは知性というものが、もっとも嫌悪するものじゃないでしょうか。知性というのは公の問題を考えることだといいましたが、結局、人間は社会の中で生きているわけで、そこからは切り離せない。 自分という自我の意識は、他者の主観性と離れては存在することができないのです。人間という字は"人の間"と書きますが、他者とのコミュニケーションこそが、人間そのものだといっていいと思います。 その中で、自分と世界の関係をどう考えるか。それが知性なのです。世界を変えることでしか人間は変わらないし、人間を変えるためには世界を変えないといけないのです。 ところがココロ主義では、世界を見るときも、自分を同心円の中心として、国家があり、世界がある。それで「我が国は」とか「我が国民は」といういい方が、最近ではよく出てくる。韓国にも「ウリナラ」という言葉があります。これは「Our country」という意味で、韓国人も無反省的にそういうことをよくいってしまうのですが、自分を中心にしてしか、世界が見られなくなってしまう。 つまりココロ主義の人たちは、とても内向きなのです。外の世界との関係は断ち切られていて、自分たちの小さな世界の中で通じ合っていればいいんだと。でも、本来、知性というのは外に広がっていくものです。 そのことをもう一度、みなさんに考えてもらいたいと思うし、そのためには酩酊状態じゃなくて、シラフじゃなければなりません。気持ちのいい言葉に流されたり、目先の結果に飛びつくことのないよう、みなさんには本当の知性を身につけてもらいたいと思っています。 |
いいこと言うよ、姜尚中。
自らの体験に引き寄せて考えると、自分が思っただけでは世の中(というか、自分以外の世界)が変わらないという厳然たる事実を人生で初めにキョーレツに思い知るのは、失恋であったりスポーツであったりするんだと思う。
こっちがどれだけ恋い焦がれてもダメなものはダメだし、こっちがどれだけ勝ちたいと思っても自分より速く走るヤツは世の中にゴマンといる......というような。
「ココロ主義」な人たちは、そういう、「自分がどれだけ思っても世の中は全然変わらない」という経験をしてないのだろうか。私は小さい頃からそんなことの連続だったけども。
なんてうらやましい人たちなんだろう。(^O^)
もしそうだったら、中島みゆきだって
「愛していると言ってくれ」
なんて叫ばなくてもよかったのになあ。
突然食いたくなったものリスト:
- 綿麺のからあげ丼を柚子醤油+砂糖のタレで
本日のBGM:
愛は君 /井上陽水
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なるほど、McCain陣営の "Country First"というモットーの文脈がよく理解できました。
マケイン(ATOKは「負け陰」と変換しましたが)陣営はほとんど報道を見なかったので、何を言ってるかも知りませんでした。
この話とはちょっと違うような気もしますが。(^^;